JP2000155083A - 材料試験方法および材料試験機 - Google Patents

材料試験方法および材料試験機

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JP2000155083A JP10329225A JP32922598A JP2000155083A JP 2000155083 A JP2000155083 A JP 2000155083A JP 10329225 A JP10329225 A JP 10329225A JP 32922598 A JP32922598 A JP 32922598A JP 2000155083 A JP2000155083 A JP 2000155083A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】材料試験用の荷重印加に伴う試験片の細部の内
的変化をも把握する。 【解決手段】この発明の材料試験方法および材料試験機
は、試験機本体部1で試験片TPに荷重をかけてロード
セル8と変位計9でもって試験片TPの応力と伸びを検
出して材料試験データを得るとともに、試験片まわりに
セットしたフラックスゲート型の薄膜式磁気センサ10
により材料試験と並行して試験片細部の内部状況を反映
している磁気データを得る。さらに材料試験データと磁
気データを表示制御部21により対応付けして重畳表示
する構成を備えている。得られた磁気データを材料試験
の結果とも対比して分析することにより、材料試験のた
めの外力印加に伴う試験片TPの細部の内的変化が把握
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、試験片に荷重を
印加して材料試験を行う材料試験方法および材料試験機
に係り、特に材料試験のための荷重印加に伴う試験片の
細部の内的変化をも把握するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】材料試験機には、引っ張り試験機や疲労
試験機あるいは万能試験機など様々なタイプの試験機が
あるが、どのタイプの試験機も全て試験片に荷重を印加
して材料試験を行う構成であり、物理的耐性等の材料特
性を評価する際などに用いられている。そして、従来の
材料試験機の場合、例えば、試験片へ荷重を印加して
(荷重をかけて)亀裂や破断に至るまでの荷重と試験片
の機械的変化との関係などから材料特性が評価されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の材料試験の結果に基づく材料特性の評価はまだまだ
十分であるとは言い難い。従来の材料試験機による試験
の場合、荷重印加に伴う試験片全体として見たトータル
の機械的変化という外的変化に基づいて材料特性を評価
しているに過ぎないからである。
【0004】この発明は、上記の事情に鑑み、材料試験
のための荷重印加に伴う試験片の細部の内的変化をも把
握することができる材料試験方法および材料試験機を提
供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明に係る材料試験方法は、試験片に荷
重(外力)を印加して材料試験を行いながら並行して磁
気検出器で材料試験中の試験片から磁気データを検出す
る。
【0006】前記課題を解決するために、請求項2の発
明に係る材料試験機は、試験片に荷重(外力)を印加し
て材料試験を行うよう構成された材料試験機において、
材料試験中の試験片の磁気データを検出する磁気検出手
段を具備している。
【0007】また、請求項3の発明は、請求項2に記載
の材料試験機において、試験片における異なる箇所の磁
気データをそれぞれ検出する複数の磁気検出手段を具備
していて、各磁気検出手段による磁気データ検出が同時
に行われるよう構成されている。
【0008】また、請求項4の発明は、請求項2または
3に記載の材料試験機において、磁気検出手段がフラッ
クスゲート型の磁気センサである。
【0009】また、請求項5の発明は、請求項2または
3に記載の材料試験機において、磁気検出手段が磁気イ
ンピーダンス型の磁気センサである。
【0010】また、請求項6の発明は、請求項2から5
までのいずれかに記載の材料試験機において、荷重印加
に伴って試験片に生じる機械的変位を検出する変位検出
手段と、材料試験データとしての試験片への印加荷重お
よび試験片の機械的変位と磁気データとを対応付けした
かたちで重畳表示するデータ重畳表示手段とを備えてい
る。
【0011】〔作用〕次に、この発明により材料試験中
の試験片から試験片の細部の内的変化を示すデータを採
取する際の作用を説明する。
【0012】請求項1の発明の材料試験方法を実行する
場合、先ず適当な磁気検出器(磁気検出手段)を試験片
まわりの適当な位置へセットするとともに、試験目的に
合致した材料試験機に試験片をセットする。そして、材
料試験機を稼働させ試験片に荷重を印加して材料試験を
行うのと並行して、材料試験中の試験片の磁気データを
磁気検出器によって検出する。こうして検出した磁気デ
ータは磁気検出器のセット位置に対応する試験片の細部
の内部状況(応力の強さ等)を反映していることから、
磁気検出器によって得られた磁気データを材料試験の結
果とも対比して調べれば、材料試験のための荷重印加に
伴う試験片の細部の内的変化を十分に把握することがで
きる。また磁気検出器には、小型の磁気検出器も少なく
ないことから、試験片の磁気検出にあたり、試験片全体
のトータル的な磁気ではなくて、試験片細部の部分的な
磁気を検出することも別段困難なことではない。
【0013】請求項2の発明の材料試験機では、請求項
1の発明の材料試験方法が実施され、材料試験のための
荷重印加に伴う試験片の細部の内的変化を把握するため
の磁気データが得られる。
【0014】請求項3の発明の材料試験機では、具備す
る複数の磁気検出手段をそれぞれ試験片における異なる
箇所の磁気データを検出する位置へセットしておいて、
試験片の異なる箇所の各磁気データの検出を同時に行
う。得られた各磁気データによって試験片の複数の細部
箇所の内的変化が把握できる。磁気検出手段の個数によ
っては、試験片における幾つもの細部箇所についての磁
気データが一挙に得られ、試験片における空間的な磁気
分布が分かるようにもなる。
【0015】請求項4の発明の材料試験機は、磁気検出
手段が感度の高いフラックスゲート型の磁気センサであ
るので、検出すべき磁気が微弱な場合であっても、必要
な磁気データを得ることができる。
【0016】請求項5の発明の材料試験機は、磁気検出
手段が感度の高い磁気インピーダンス型の磁気センサで
あるので、検出すべき磁気が微弱な場合であっても、必
要な磁気データを得ることができる。
【0017】請求項6の発明の材料試験機は、材料試験
中、変位検出手段により荷重印加に伴って試験片に生じ
る機械的変位が検出されるとともに、データ重畳表示手
段によって、材料試験データとしての試験片への印加荷
重および試験片の機械的変位と磁気検出手段で得る磁気
データとが対応付けされたかたちで重畳表示される。し
たがって、試験者は、磁気データを重畳表示された材料
試験データときっちり対比して分析することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】続いて、この発明の一実施例を図
面を参照しながら説明する。図1は実施例に係る材料試
験機の全体構成を示す正面図、図2は実施例でのフラッ
クスゲート型の磁気センサの要部外観を示す斜視図、図
3は実施例でのフラックスゲート型の磁気センサの内部
構成を示す平面図である。実施例の材料試験機は、図1
に示すように、試験片TPへ荷重を印加するための負荷
機構である試験機本体部1と、試験機本体部1の動作コ
ントールおよび各種データの処理などを行う制御処理部
2とからなり、試験片TPに対して引っ張り試験あるい
は圧縮試験などの試験を施すことができる構成となって
いる。以下、実施例の材料試験機の各部構成を具体的に
説明する。
【0019】試験機本体部1は、基台3に配設されて上
部を連結された2本の機柱4と、矢印RAで示すように
機柱4に沿って鉛直方向に昇降するクロスヘッド5と、
基台2の上部およびクロスヘッド5の下部にそれぞれ取
り付けられた試験片取着用のチャック6と、クロスヘッ
ド5を昇降させる駆動モータ7を備えている他に、クロ
スヘッド側のチャック6に配設された荷重検出用ロード
セル8や、基台3に配設された試験片の機械的変位検出
用の変位計(変位検出手段)9なども備えている。
【0020】試験機本体部1では、図1に示すように、
両チャック6に試験片TPの両端部が取り付け固定され
てセットされ、また駆動モータ7により機柱4に沿って
配設されたネジ軸(図示省略)が回転させられるに伴っ
てクロスヘッド5が昇降する構成となっており、クロス
ヘッド5が上昇すれば、試験片TPに引っ張り力が印加
され、逆にクロスヘッド5が下降すれば、試験片TPに
は圧縮力が印加されることになる。そして、引っ張り力
や圧縮力の印加により試験片TPにかかる応力や試験片
TPの伸び又は縮みといった機械的変位は、ロードセル
8あるいは変位計9で検出されて材料試験データとして
制御処理部2の方へ送出される。なお、この試験機本体
部1で行う引っ張り試験や圧縮試験における荷重制御方
式としては、通常、単位時間当たりに試験片TPが一定
量の機械的変位を生じるように荷重をかける制御方式
と、所定の速度で荷重の大きさを増加させる制御方式な
どがある。
【0021】また、実施例の材料試験機は、材料試験中
の試験片TPから磁気データを並行して検出するための
フラックスゲート型の薄膜式磁気センサ10を例えば1
0個具備している。10個の薄膜式磁気センサ10は全
て同一構成であって、図2に示すように、縦横3mm程
度の薄い直方体の外形を有する小型の磁気センサであ
る。またフラックスゲート型の磁気センサ10は、検出
感度が非常に高い磁気センサであることから、検出すべ
き磁気が微弱な場合であっても、必要な磁気データを確
実に得ることができる。
【0022】実施例の材料試験機が具備している薄膜式
磁気センサ10の場合、図3に示すように、磁性薄膜製
リングコア10aに1個の励振コイル10bおよび差動
接続状態の2個の受信コイル10c,10dが巻かれた
構成となっている。これらのリングコア10aおよびコ
イル10b〜10dは、いずれも薄膜で形成されてい
て、絶縁基板11の表面に対して薄膜蒸着技術やフォト
リソグラフィ技術によるパターン化処理を繰り返し施す
ことによって作成されるものであることから、薄膜式磁
気センサ10は、小型化適性が顕著なセンサであると言
える。
【0023】薄膜式磁気センサ10による磁気検出が行
われる場合、薄膜式磁気センサ10の励振コイル10b
には、制御処理部2のセンサ励振部14の方から高周波
励振電流がケーブル12を経由して送り込まれるととも
に、測定対象の磁気強度に対応する磁気信号が受信コイ
ル10c,10dで検出されて制御処理部2の各磁気信
号処理部15の方へケーブル13を経由して送り込まれ
る。なお、必要な磁気データが(磁気の強度そのもので
はなくて)磁気の強度変化であるという場合は、試験開
始前の磁気を丁度打ち消すだけの直流分を高周波分に重
畳させた励振電流をセンサ励振部14から励振コイル1
0bへ供給させる。そうすると、磁気信号は、そのまま
で磁気強度変化を示す信号となる。すなわち、実施例の
センサ励振部14には、磁気センサ10の0点調整(オ
フセット調整)が行える構成となっているのである。も
ちろん、必要な磁気データが磁気の強度そのものである
場合は、0点調整用の直流分は重畳させずに高周波励振
電流を励振コイル10bへ供給させることになる。
【0024】実施例の材料試験機では、試験実施の際、
予め薄膜式磁気センサ10を試験片TPまわりの適当な
位置へセット(設置)することになる。例えば、図4に
示すように、試験片TPにおける磁気検出対象の箇所の
表面にスポンジピースSPを介して薄膜式磁気センサ1
0を取り付けてセットする。試験片TPへのスポンジピ
ースSPの取り付け、あるいは、スポンジピースSPへ
の磁気センサ10の取り付けは、両面テープ等の接着部
材BTを用いて行うことができる。磁気センサ10を取
り付ける際は、磁気センサ10のリングコア10aの内
側を検出する磁束が通過するよう磁気センサ10の向き
に留意する。
【0025】スポンジピースSPは伸縮性に富むため試
験片TPの伸び縮みに旨く追随して脱落せずに移動する
ので、スポンジピースSPに取り付けられた薄膜式磁気
センサ10も試験片TPの伸び縮みに連動して動き常に
磁気検出対象の箇所に位置し磁気を検出し続けることに
なる。ただ、材料試験の種類などによっては、別の取り
付け基板(図示省略)の表面に10個の薄膜式磁気セン
サ10を固定しておいて、取り付け基板を試験片TPの
傍に非接触状態で設置することにより、薄膜式磁気セン
サ10をセットしてもよい。
【0026】なお、この発明では、上のように、試験片
TPの磁気を検出することが必須であることから、アル
ミニウムのような非磁性体は試験片として適当ではな
い。
【0027】一方、制御処理部2は、上述したセンサ励
振部14や磁気信号処理部15の他に、入力操作を行う
ための操作部16と、材料試験機全体の動作を司る稼働
制御部17と、稼働制御部17の指令に従って試験片T
Pに必要な荷重が加わるように駆動モータ7などを制御
する荷重制御部18を備えている。試験者が、目的とす
る材料試験の実施に必要な数値データや試験の種類さら
には試験スタート等の指示を操作部16から入力する
と、稼働制御部17は荷重制御部18などへ必要な指令
信号を送出したり、データの流れをコントロールしたり
して試験が進行する構成となっている。
【0028】また、制御処理部2は、試験機本体部1か
ら送られてくる材料試験データを記憶する材料試験デー
タメモリ19と、各磁気信号処理部15から出力される
磁気データを記憶する磁気データメモリ20を備える
他、材料試験データと磁気データとを対応付けしたかた
ちで重畳表示する表示制御部(データ重畳表示手段)2
1と、データ表示用の表示モニタ22およびデータ印刷
用のプリンタ23などを備えている。試験結果としての
材料試験データと磁気データとは対応付けされたかたち
で重ね合わされ、表示モニタ22の画面に映し出された
り、あるいは、プリンタ23で用紙に印刷されたりする
構成となっている。
【0029】続いて、以上に述べた構成を有する実施例
の材料試験機により、試験片の材料試験を実施する際の
装置動作を、図面を参照しながら説明する。図5は試験
片TPへの磁気センサ10の取り付け状況を示す正面
図、図6は実施例装置による材料試験の進行状況を経時
的に示すフローチャート、図7は材料試験データと磁気
データの重畳表示グラフである。なお、以下で行う材料
試験は引っ張り試験であり、試験片TPが1分間に5m
m伸びるように引っ張り荷重が印加される。また試験片
の材質はSM490A材(鋼材)である。
【0030】〔ステップS1〕材料試験にかける試験片
TPの磁気検出対象の箇所に磁気センサ10をスポンジ
ピースSPを介して取り付ける。今は、図5に示すよう
に、10個の磁気センサ10が2列で試験片TPの表面
に上下に並ぶようセットされている。
【0031】〔ステップS2〕磁気センサ10をセット
した試験片TPを試験機本体部1のチャック6に把持さ
せる。
【0032】〔ステップS3〕10個の磁気センサ10
に対しそれぞれ0点調整を行う。したがって、試験開始
後に磁気センサ10により得られる磁気データはそのま
ま磁気の強度変化を示すことになる。
【0033】〔ステップS4〕制御処理部2の操作部1
6から引っ張り試験開始の入力操作を行う。
【0034】〔ステップS5〕クロスヘッド5が上昇を
始めて試験片TPが1分間に5mm伸びてゆくのに伴い
試験片TPに加わる引っ張り応力がロードセル8で検出
されると同時に、10個の磁気センサ10により磁気デ
ータの検出が行われ、材料試験データと磁気データがメ
モリ19,20に次々と記憶される。
【0035】〔ステップS6〕次々に得られる材料試験
データおよび磁気データは、表示制御部21により重畳
されたかたちで、図7に示すように、グラフ化されて表
示モニタ22の画面に映し出される。
【0036】〔ステップS7〕試験片TPの引っ張処理
が続いているか否かがチェックされ、引っ張処理が続く
間はステップS5以下が繰り返し行われ、やがては試験
片TPが破断するなどして引っ張り処理は終了すること
になる。後は必要に応じて材料試験データと磁気データ
の重畳グラフをプリンタ23で印刷出力すれば、引っ張
り試験は完了となる。
【0037】なお、図7に示すグラフでは、横軸が試験
片TPの伸び量を示しており、左側の縦軸が引っ張り応
力強度、右側の縦軸が磁気強度変化(磁気センサの出力
電圧に対応)をそれぞれ示しており、通常の荷重−変位
線図へ磁気強度変化を重ねて表示したものになってい
る。曲線CPが荷重−変位データを示し、曲線CH1〜
CH10が10個の各磁気センサ10で検出した磁気デ
ータを示す。そして、図7の曲線CPが示すように、試
験片の応力変化は3つの区域A〜C毎にぼほ同じ傾向を
示すが、各磁気データの方も、曲線CH1〜CH10が
示すように、3つの区域A〜C毎に類似の傾向を示し、
応力変化に対応して磁気変化が起こっている様子が伺わ
れる。この試験の場合、磁気変化は転移またはすべりの
発生に伴うものと推察され、材料試験中に得られる磁気
データが試験片での内的変化を把握するデータとなり得
ることが理解されるのである。
【0038】以上に詳述した実施例の材料試験機によれ
ば、材料試験中の試験片TPから試験片細部の内部状況
を反映している磁気データが10個の磁気センサ10に
よって並行して得られるので、得られた磁気データの変
化を材料試験結果と対比して調べることにより、材料試
験のための外力印加に伴う試験片TPの細部の内的変化
が十分に把握できるだけでなく、10個の磁気データが
試験片TPの異なる箇所のものであることから、試験片
TPにおける空間的な磁気分布を知ることもできる。ま
た、実施例の材料試験機の場合、材料試験データと磁気
データとが対応付けられたかたちで重畳表示されること
から、試験者は磁気データを重畳表示された材料試験デ
ータときっちり対比して分析することができる。
【0039】この発明は、上記実施の形態に限られるこ
とはなく、下記のように変形実施することができる。 (1)実施例では、材料試験として引っ張り試験および
圧縮試験が例示されていたが、この発明は、疲労試験や
たわみ試験あるいはねじり試験などにも適用することが
できる。
【0040】(2)実施例の材料試験機では、磁気セン
サの数が10個であったが、磁気センサの数は複数ある
ことは必須ではなく、磁気センサの数が1個である構成
のものも、変形例として挙げられる。
【0041】(3)実施例では、磁気センサがフラック
スゲート型の磁気センサであったが、磁気センサが磁気
インピーダンス型である構成のものが、変形例として挙
げられる。磁気インピーダンス型の磁気センサは、例え
ばアモルファス磁性ワイヤに1MHz以上の高周波電流
を流した時にワイヤ両端のインピーダンスが外部磁界変
化に対応して大きく変化する現象を検出原理とするもの
である。この磁気インピーダンス型の磁気センサも感度
が高いので、検出すべき磁気が微弱な場合にも、必要な
磁気データを得ることができる。
【0042】(4)勿論、この発明で用いる磁気センサ
は、フラックスゲート型や磁気インピーダンス型のセン
サに限らず、試験片の大きさや検出する磁気の強度など
に応じて適当な種類の磁気センサを用いればよいことは
言うまでもない。
【0043】(5)実施例では、磁気センサの設置位置
が固定であったが、材料試験中に磁気センサを移動させ
て磁気データの検出を行わせるセンサ走査方式の構成の
ものが、変形例として挙げられる。より具体的には、幾
つかの磁気センサを水平方向に並ぶように取り付け基板
に固定しておいて、取り付け基板を材料試験中の試験片
の表面に沿って上下方向に移動させながら各磁気センサ
に磁気データの検出を行わせるのである。この場合、少
ない数の磁気センサで試験片中の空間的な磁気分布を知
ることができるという利点がある。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明の
材料試験方法によれば、材料試験中の試験片から試験片
細部の内部状況を反映している磁気データが磁気検出器
によって並行して検出されるので、得られた磁気データ
を材料試験の結果とも対比して調べることにより、材料
試験のための外力印加に伴う試験片の細部の内的変化を
十分に把握することができる結果、材料特性の評価を十
分に行うことができるようになる。
【0045】さらに、請求項2の発明の材料試験機によ
れば、請求項1の発明の材料試験方法を実施することに
より、材料試験のための外力印加に伴う試験片の細部の
内的変化をしっかりと把握して、材料特性を十分に評価
することができる。
【0046】また、請求項3の発明の材料試験機によれ
ば、複数個の磁気検出手段によって同時に得られる磁気
データによって試験片における複数の細部の材料試験用
の外力印加に伴う内的変化を把握でき、ひいては試験片
における空間的な磁気分布が分かることにもなるので、
材料特性の評価をより十分に行うことができる。
【0047】また、請求項4の発明の材料試験機によれ
ば、磁気検出手段が感度の高いフラックスゲート型の磁
気センサであるので、検出すべき磁気が微弱な場合で
も、必要な磁気データを得ることができる。
【0048】また、請求項5の発明の材料試験機によれ
ば、磁気検出手段が感度の高い磁気インピーダンス型の
磁気センサであるので、検出すべき磁気が微弱な場合で
も、必要な磁気データを得ることができる。
【0049】また、請求項6の発明の材料試験機によれ
ば、材料試験データとしての試験片への印加外力および
試験片の機械的変位と磁気データとが対応付けされたか
たちで重畳表示されるので、試験者は、磁気データを重
畳表示された材料試験データときっちり対比して分析す
ることができることから、材料特性をより十分に評価す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の材料試験機の全体構成を示す正面図で
ある。
【図2】実施例におけるフラックスゲート型の磁気セン
サの要部外観を示す斜視図である。
【図3】実施例におけるフラックスゲート型の磁気セン
サの内部構成を示す平面図である。
【図4】実施例の磁気センサの試験片への取り付け方の
一例を示す側面図である。
【図5】実施例における10個の磁気センサの試験片へ
の取り付け状態を示す正面図である。
【図6】実施例装置による材料試験の進行状況を経時的
に示すフローチャートである。
【図7】実施例で実施した材料試験での材料試験データ
と磁気データを重畳表示したグラフである。
【符号の説明】
1 …試験機本体部 2 …制御処理部 8 …ロードセル 9 …変位計 10 …薄膜式磁気センサ 21 …表示制御部 22 …表示モニタ 23 …プリンタ TP …試験片

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試験片に荷重(外力)を印加して材料試験
    を行いながら並行して磁気検出器で材料試験中の試験片
    から磁気データを検出することを特徴とする材料試験方
    法。
  2. 【請求項2】試験片に荷重(外力)を印加して材料試験
    を行うよう構成された材料試験機において、材料試験中
    の試験片の磁気データを検出する磁気検出手段を具備し
    ていることを特徴とする材料試験機。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の材料試験機において、試
    験片における異なる箇所の磁気データをそれぞれ検出す
    る複数の磁気検出手段を具備していて、各磁気検出手段
    による磁気データ検出が同時に行われるよう構成されて
    いる材料試験機。
  4. 【請求項4】請求項2または3に記載の材料試験機にお
    いて、磁気検出手段がフラックスゲート型の磁気センサ
    である材料試験機。
  5. 【請求項5】請求項2または3に記載の材料試験機にお
    いて、磁気検出手段が磁気インピーダンス型の磁気セン
    サである材料試験機。
  6. 【請求項6】請求項2から5までのいずれかに記載の材
    料試験機において、荷重印加に伴って試験片に生じる機
    械的変位を検出する変位検出手段と、材料試験データと
    しての試験片への印加荷重および試験片の機械的変位と
    磁気データとを対応付けしたかたちで重畳表示するデー
    タ重畳表示手段とを備えている材料試験機。
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