JP3944606B2 - フェーズドアレーアンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のアンテナ素子からの受信信号またはそれらのアンテナ素子への給電信号の位相を電気的に制御することでビーム方向を変更できるフェーズドアレーアンテナ装置に関する。
従来、マイクロ波やミリ波用の複数のアンテナ素子の配列を有するとともに、各アンテナ素子からの受信信号や各アンテナ素子への給電信号の位相を電気的に制御することで、各アンテナ素子自体を動かさずに全体としてのビーム方向を変更できるフェーズドアレーアンテナ装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載されているアクティブフェイズドアレイアンテナ及びアンテナ制御装置は、誘電体基板上に、複数のアンテナパッチと、前記誘電体基板に高周波電力を印加する給電端子と、を備え、前記各アンテナパッチと前記給電端子とを、前記給電端子から分岐した給電線で接続し、前記各給電線上を通過する高周波信号の位相を電気的に変化出来る移相器を、前記給電線の一部を構成するように配置した構造を有するアクティブフェイズドアレイアンテナにおいて、前記移相器は、常誘電体を基材とするマイクロストリップハイブリッドカプラと、強誘電体を基材とし、かつ前記マイクロストリップハイブリッドカプラと電気的に接続されるマイクロストリップスタブとを組み合わせてなり、前記マイクロストリップスタブに直流の制御電圧を加えて通過移相量を変化させるように構成したことを特徴とするものである。
また、特許文献2に記載されているフェーズドアレーアンテナ装置は、アンテナ開口上の水平方向、垂直方向に等間隔に配置された複数個の素子アンテナと、上記各素子アンテナからの受信信号又は上記各素子アンテナへの給電信号の位相を変化させる複数個のディジタル移相器と、上記各素子アンテナのビームの指向方向に応じて、上記各ディジタル移相器に設定する位相値を計算するビーム制御手段と、上記ビーム制御手段により計算された上記ディジタル移相器に設定される位相値を、他の上記ディジタル移相器に設定される位相値を用いて、等間隔に変化するよう補正する設定位相補正手段とを備えたことを特徴とするものである。
図10は、このような従来技術によるフェーズドアレーアンテナ装置100の概略構成を示すブロック図である。
図10に示すように、このフェーズドアレーアンテナ装置100は、同一方向を向いて等間隔dで一列に配置されている3本のアンテナ素子2を有している。各アンテナ素子2は、それぞれデジタル移相器103を介して無線機6に接続されており、さらに、各デジタル移相器103を制御する移相器制御回路104が備えられている。
4つのビーム方向を選択可能とするには、デジタル移相器103のビット数は2以上である必要がある。ビット数を2とした場合、装荷型移相器で構成するにはスイッチとなるPINダイオードが各4個必要であり、フェーズドアレーアンテナ装置100全体としてのPINダイオードの必要数は「4×(アンテナ素子2の数)」である。一方、2ビットのデジタル移相器103を線路切換型移相器で構成するにはスイッチとなるPINダイオードが各8個必要であり、フェーズドアレーアンテナ装置100全体としてのPINダイオードの必要数は「8×(アンテナ素子2の数)」である。
特開2000−236207号公報 特開2001−308626号公報
上述の特許文献2に記載されているような従来技術の場合、信号の位相を切り換えるための移相器は移相量の異なる複数の信号伝送路を有しており、これらをスイッチなどで切り換えることによって信号の位相制御を行っていた。
ところが、マイクロ波やミリ波などで使用するスイッチは高価であり、フェーズドアレーアンテナ装置には多数のスイッチが必要とされるため、フェーズドアレーアンテナ装置は高額な商品となっていた。多くのスイッチ回路が必要となるため、サイズも大きくなっていた。また、ビーム方向を左右に振るには、移相器が大きな移相量を設定可能なものにする必要もあった。
従来技術のこのような課題に鑑み、本発明の目的は、複数のビーム方向を設定自在にするとともにビーム方向の振り角を左右に大きく確保でき、しかも、簡単な構成でコストが安く、全体としての小型化も可能なフェーズドアレーアンテナ装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明のフェーズドアレーアンテナ装置は、等間隔で配置される複数のアンテナ素子と、隣接するこれらのアンテナ素子の間にそれぞれ接続されて伝送信号の位相を変化させる複数の移相器とを有するアンテナ配列部と、前記複数の移相器による移相量をそれぞれ制御する移相器制御部と、外部機器からの前記アンテナ配列部に対する給電経路を、前記アンテナ配列部の一端の側から行う経路または前記アンテナ配列部の他端の側から行う経路のいずれかに切り換えるとともに、その切り換えに前記移相器制御部の制御を対応させる給電経路切換部とを備え、前記複数の移相器のうちの少なくとも一部は、さらに特性インピーダンスを変換可能な特性インピーダンス変換器を有することによって特性インピーダンスの切り換えをも可能とする適応移相器であることを特徴とする。
ここで、前記移相器としては、例えば、装荷型移相器や線路切換型移相器が挙げられるが、これらに限るものではない。
この発明のフェーズドアレーアンテナ装置によれば、外部機器からの前記アンテナ配列部に対する給電経路を前記アンテナ配列部の一端の側から行う経路または前記アンテナ配列部の他端の側から行う経路のいずれかに切り換えることによりビーム方向が正面方向に対して左右どちらに向くかを選択でき、前記複数の移相器に設定される各移相量の変更によってビーム方向の正面方向からの角度を選択できる。これにより、ビーム方向を複数の方向から必要に応じて任意に選択することができる。また、給電経路の切り換えに必要なスイッチなどの数量が従来技術に比較して少なくなるので、コストダウンや小型化を図ることができる。また、給電経路に沿った移相器毎に移相量が重畳されていくので、個々の移相器に設定できる移相量は小さくても従来技術よりも大きなビーム方向の振り角を確保できる。
ここで、前記適応移相器としては、例えば、特性インピーダンスを変換可能な特性インピーダンス変換器を有するようにしてもよい。また、前記特性インピーダンス変換器は、長さがともに信号波長の1/4で特性インピーダンスは互いに異なる第1伝送線路および第2伝送線路を有し、前記第1伝送線路のみによる信号伝送と、前記第1伝送線路と前記第2伝送線路とが並列接続された状態での信号伝送とが切り換え可能に構成されていてもよい。さらに、前記特性インピーダンス変換器が有する前記第1伝送線路および前記第2伝送線路の両端がそれぞれ開閉可能なスイッチによって接続されており、前記スイッチをともに開かれた状態では、前記第1伝送線路のみによって信号伝送が行われ、前記スイッチをともに閉じられた状態では、並列接続された前記第1伝送線路および前記第2伝送線路によって信号伝送が行われるものであってもよい。
この発明のフェーズドアレーアンテナ装置によれば、給電経路がどちらであっても、前記各アンテナ素子間の特性インピーダンスが適切に設定するとともに、必要に応じてインピーダンス変換を行うことが可能となる。これにより、前記各アンテナ素子に均一に給電を行うことができる。
また、本発明のフェーズドアレーアンテナ装置は、等間隔で配置される複数のアンテナ素子と、隣接するこれらのアンテナ素子の間にそれぞれ接続されて伝送信号の位相を変化させる複数の移相器とを有するアンテナ配列部と、前記複数の移相器による移相量をそれぞれ制御する移相器制御部と、外部機器からの前記アンテナ配列部に対する給電経路を、前記アンテナ配列部の一端の側から行う経路または前記アンテナ配列部の他端の側から行う経路のいずれかに切り換えるとともに、その切り換えに前記移相器制御部の制御を対応させる給電経路切換部とを備えるフェーズドアレーアンテナ装置であって、前記複数の移相器のうちの少なくとも一部は、特性インピーダンスの切り換えをも可能とする適応移相器であり、前記適応移相器は、長さがともに信号波長の1/4で特性インピーダンスは互いに異なる第1伝送線路および第2伝送線路を有し、前記第1伝送線路および前記第2伝送線路の両端がそれぞれPINダイオードによって接続されるとともに、前記第1伝送線路の両端がそれぞれ直列接続されたコイルおよび可変容量ダイオードを介して接地されており、前記PINダイオードのインピーダンス状態の切り換えによって、前記第1伝送線路のみによる信号伝送と、前記第1伝送線路と前記第2伝送線路とが並列接続された状態での信号伝送とを切り換え可能に構成されていることを特徴としてもよい。
ここで、そのような構成としては、例えば、前記PINダイオードがともに逆バイアス時の高インピーダンス状態である場合に、前記第1伝送線路のみによって信号伝送が行われ、前記PINダイオードがともに順バイアス時の低インピーダンス状態である場合に、並列接続された前記第1伝送線路および前記第2伝送線路によって信号伝送が行われるようにしてもよい。
この発明のフェーズドアレーアンテナ装置によれば、前記適応移相器に必要なPINダイオードおよび可変容量ダイオードの個数を減らすことができる。これにより、コストダウンや小型化を図ることができる。
また、本発明のフェーズドアレーアンテナ装置は、等間隔で配置される複数のアンテナ素子と、隣接するこれらのアンテナ素子の間にそれぞれ接続されて伝送信号の位相を変化させる複数の移相器とを有するアンテナ配列部と、前記複数の移相器による移相量をそれぞれ制御する移相器制御部と、外部機器からの前記アンテナ配列部に対する給電経路を、前記アンテナ配列部の一端の側から行う経路または前記アンテナ配列部の他端の側から行う経路のいずれかに切り換えるとともに、その切り換えに前記移相器制御部の制御を対応させる給電経路切換部とを備えるフェーズドアレーアンテナ装置であって、前記複数の移相器のうちの少なくとも一部は、特性インピーダンスの切り換えをも可能とする適応移相器であり、前記適応移相器は、信号伝送経路上に直列に挿入される第1可変容量ダイオードと、前記信号伝送経路の一端と前記第1可変容量ダイオードの間において前記信号伝送経路の接地に介する第2可変容量ダイオードと、前記信号伝送経路の他端と前記第1可変容量ダイオードの間において前記信号伝送経路の接地に介する第3可変容量ダイオードとを有し、前記第1可変容量ダイオード、前記第2可変容量ダイオード、および前記第3可変容量ダイオードの各容量を変化させることにより、前記信号伝送経路のインピーダンスおよび移相量を変化させることを特徴としてもよい。
この発明のフェーズドアレーアンテナ装置によれば、前記適応移相器に必要な可変容量ダイオードの個数を減らすことができる。これにより、さらなるコストダウンや小型化を図ることができる。
本発明のフェーズドアレーアンテナ装置によれば、外部機器からの前記アンテナ配列部に対する給電経路を前記アンテナ配列部の一端の側から行う経路または前記アンテナ配列部の他端の側から行う経路のいずれかに切り換えることによりビーム方向が正面方向に対して左右どちらに向くかを選択でき、前記複数の移相器に設定される各移相量の変更によってビーム方向の正面方向からの角度を選択できる。これにより、ビーム方向を複数の方向から必要に応じて任意に選択することができる。また、給電経路の切り換えに必要なスイッチなどの数量が従来技術に比較して少なくなるので、コストダウンや小型化を図ることができる。また、給電経路に沿った移相器毎に移相量が重畳されていくので、個々の移相器に設定できる移相量は小さくても従来技術よりも大きなビーム方向の振り角を確保できる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るフェーズドアレーアンテナ装置1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、このフェーズドアレーアンテナ装置1は同一方向を向いて等間隔dで一列に配置されている3本のアンテナ素子2とこれらの間にそれぞれ接続される計2個の移相器3と、これらの各移相器3のそれぞれの移相量の変更を制御するための移相器制御回路4と、1個の単極双投タイプのスイッチSW1と2個の単極単投タイプのスイッチSW2とこれらのスイッチの開閉および切り換えを制御する給電経路切換回路5とを備えている。
なお、以下の説明では必要に応じて、左側・中央・右側に配置されている各アンテナ素子2の参照符号に(L)、(C)、(R)を付加して各アンテナ素子2を区別する。同様に、各移相器3およびスイッチSW2の参照符号に必要に応じて(L)または(R)を付加して区別する。
左側のアンテナ素子2(L)と中央のアンテナ素子2(C)とを接続している移相器3(L)と、中央のアンテナ素子2(C)と右側のアンテナ素子2(R)とを接続している移相器3(R)とは、それぞれ信号の移相量(位相変化量)をφ1またはφ2(ただし、φ1<φ2)の2段階に変更可能である。このような移相量の変更は、給電経路切換回路5の動作に応じて移相器制御回路4によって制御されるが、各移相器3にそれぞれ設定される移相量は、ともにφ1か、あるいはともにφ2のいずれかの組み合わせに限るものとする。なお、移相器3の具体的な構成例については、図2および図3を参照して後述する。
左側のアンテナ素子2(L)は、スイッチSW2(L)を介してスイッチSW1の切り換え側接点の一方のA接点に接続されている。右側のアンテナ素子2(R)はスイッチSW2(R)を介してスイッチSW1の切り換え側接点の他方のB接点に接続されている。スイッチSW1の常時接続側の接点は、外部の無線機6へ接続されている。
これらの各スイッチの開閉や切り換えは、給電経路切換回路5によって互いに連動するように行われる。すなわち、スイッチSW1がA接点に切り換えられるときは、スイッチSW2(L)は閉じられるとともにスイッチSW2(R)は開かれる。逆に、スイッチSW1がB接点に切り換えられるときは、スイッチSW2(L)は開かれるとともにスイッチSW2(R)は閉じられる。
なお、これらの各スイッチの具体例としては、PINダイオード(p-intrinsic-n Diode)を使用した電気的に切り換え制御可能なスイッチが挙げられる。PINダイオードでは、順バイアス時の低インピーダンス状態がスイッチのONに相当し、逆バイアス時の高インピーダンス状態がスイッチのOFFに相当する。以下では、PINダイオードの順バイアス時の低インピーダンス状態を「ON」と簡略化して記すとともに、PINダイオードの逆バイアス時の高インピーダンス状態を「OFF」と簡略化して記すこととする。
スイッチにPINダイオードを使用する場合、その必要数は単極単投タイプのスイッチSW2では1個、単極双投タイプのスイッチSW1では2個である。
また、無線機6としては、例えば、マイクロ波やミリ波を受信する受信機、マイクロ波やミリ波を送信する送信機、あるいは送信および受信の両方を行う送受信装置などが挙げられるが、これらに限るものではない。
図2は、移相器3の具体例としての装荷型移相器3Aである。この装荷型移相器3Aは、伝送線路7aの両端にそれぞれ伝送線路7bの一端が接続され、これらの伝送線路7bの他端がPINダイオードD1によってそれぞれ接地されて構成されている。
この装荷型移相器3Aの全体としての移相量の変更は各PINダイオードD1によって行われる。なお、各PINダイオードD1がともにONの場合に全体としての移相量がφ1となり、各PINダイオードD1がともにOFFの場合に全体としての移相量がφ2となるように、伝送線路7aおよび伝送線路7bのそれぞれの移相量が設定されている。
この装荷型移相器3Aには2個のPINダイオードが使用されているが、フェーズドアレーアンテナ装置1としては、装荷型移相器3Aの必要個数は「アンテナ素子2の数−1」個なので、PINダイオードは計「2×(アンテナ素子2の数−1)」個必要となる。その他にも、スイッチSW1用に2個、2つのスイッチSW2用に各1個必要であるから、フェーズドアレーアンテナ装置1全体として必要となるPINダイオードの数量は、
4 + 2×(アンテナ素子2の数−1)
となる。
図3は、移相器3の他の具体例としての線路切換型移相器3Bである。この線路切換型移相器3Bは、移相量がφ1である伝送線路8aおよび移相量がφ2である伝送線路8bを有し、これらの両端に単極双投タイプのスイッチSW1がそれぞれ接続されて構成されている。
この線路切換型移相器3Bの全体としての移相量の変更はこれらのスイッチSW1を連動して切り換え、伝送線路8aあるいは伝送線路8bのいずれか一方を使用するようにして行われる。
この線路切換型移相器3BのスイッチSW1をPINダイオードで構成する場合、1個のスイッチSW1について2個のPINダイオードが必要なので、この線路切換型移相器3Bには計4個のPINダイオードが必要となる。フェーズドアレーアンテナ装置1としては、線路切換型移相器3Bの必要個数は「アンテナ素子2の数−1」個なので、PINダイオードは計「4×(アンテナ素子2の数−1)」個必要となる。その他にも、スイッチSW1用に2個、スイッチSW2用に各1個必要であるから、フェーズドアレーアンテナ装置1全体として必要となるPINダイオードの数量は、
4 + 4×(アンテナ素子2の数−1)
となる。
図4は、このフェーズドアレーアンテナ装置1で設定可能なビーム方向を示す概略図である。フェーズドアレーアンテナ装置1内のスイッチSW1の2個の切り換え状態のそれぞれの場合について説明する。
(1)スイッチSW1がA接点に切り換えられているとき
上述したように、スイッチSW2(L)は閉じられるとともにスイッチSW2(R)は開かれている。これにより、各アンテナ素子2は、左側のアンテナ素子2(L)の方がスイッチSW2(L)およびスイッチSW1を介して無線機6に接続されている状態となる。そのため、左側のアンテナ素子2(L)における信号の位相を基準とすると、中央のアンテナ素子2(C)における信号の上記基準からの位相差は移相器3に設定されている移相量となり、右側のアンテナ素子2(R)における信号の上記基準からの位相差は移相器3に設定されている移相量の2倍となる。
各移相器3に設定されている移相量がともにφ1のときは、フェーズドアレーアンテナ装置1に設定されるビーム方向は、正面方向から角度θ1だけ左向きのB2方向となる。ただし、
sin(θ1)=φ1/d
である。
一方、各移相器3に設定されている移相量がともにφ2のときは、フェーズドアレーアンテナ装置1に設定されるビーム方向は、正面方向から角度θ2だけ左向きのB1方向となる。ただし、
sin(θ2)=φ2/d
である。
(2)スイッチSW1がB接点に切り換えられているとき
上述したように、スイッチSW2(L)は開かれるとともにスイッチSW2(R)は閉じられている。これにより、各アンテナ素子2は、右側のアンテナ素子2(R)の方がスイッチSW2(R)およびスイッチSW1を介して無線機6に接続されている状態となる。そのため、右側のアンテナ素子2(R)における信号の位相を基準とすると、中央のアンテナ素子2(C)における信号の上記基準からの位相差は移相器3に設定されている移相量となり、左側のアンテナ素子2(L)における信号の上記基準からの位相差は移相器3に設定されている移相量の2倍となる。
各移相器3に設定されている移相量がともにφ1のときは、フェーズドアレーアンテナ装置1に設定されるビーム方向は、正面方向から角度θ1だけ右向きのB3方向となる。
一方、各移相器3に設定されている移相量がともにφ2のときは、フェーズドアレーアンテナ装置1に設定されるビーム方向は、正面方向から角度θ2だけ右向きのB4方向となる。
以上で説明した第1実施形態の構成によれば、スイッチSW1および各スイッチSW2の切り換えによってビーム方向が正面方向に対して左右どちらに向くかを選択でき、各移相器3に設定される各移相量の変更によってビーム方向の正面方向からの角度を選択できる。これにより、フェーズドアレーアンテナ装置1のビーム方向を複数の方向から必要に応じて任意に選択することができる。
各スイッチをPINダイオードで構成する場合、移相器3として図2に示した装荷型移相器3Aを使用すれば、フェーズドアレーアンテナ装置1全体として必要となるPINダイオードの数量は「4+2×(アンテナ素子2の数−1)」であり、移相器3として図3に示した線路切換型移相器3Bを使用すれば、フェーズドアレーアンテナ装置1全体として必要となるPINダイオードの数量は「4+4×(アンテナ素子2の数−1)」である。すなわち、従来技術よりPINダイオードの必要数が少なくなり、特に装荷型移相器3Aを使用すればPINダイオードの必要数が大幅に少なくなるので、コストダウンや小型化を図ることができる。
なお、移相器3として図3に示した線路切換型移相器3Bを使用する場合に、この線路切換型移相器3Bに移相量の互いに異なる伝送経路を3以上備えさせるようにすれば、フェーズドアレーアンテナ装置1のビーム方向をさらに多くの方向から選択できるようになる。
<第2実施形態>
上述の第1実施形態の説明ではインピーダンスの整合については特に考慮していなかったが、その点を考慮に加えたものを第2実施形態として以下に説明する。なお、次に述べる点以外は第1実施形態と同様であるので、同じ構成部材には同じ参照符号を付すこととし、主として相違点について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係るフェーズドアレーアンテナ装置1において、各アンテナ素子12への給電方向に対応して各アンテナ素子12間の特性インピーダンスに必要とされる条件の説明図であり、(a)は左側から給電する場合を示し、(b)は右側から給電する場合を示す。なお、アンテナ素子12の数は4個、各アンテナ素子12の入力インピーダンスはZとする。
各アンテナ素子12間に同一の移相器13を単純に接続したものに片側から給電をすると、各アンテナ素子12の入力インピーダンスや各アンテナ素子12間の特性インピーダンスの関係から各アンテナ素子12への給電が不均一になるという問題がある。そのため、各アンテナ素子12に均一に給電するには、各アンテナ素子12間の移相器13も含めた特性インピーダンスを変換しなければならない。
すなわち、左側から給電する場合には、図5(a)に示すように、各アンテナ素子12間の移相器13も含めた特性インピーダンスの右側の値をZとし、中央の特性インピーダンスをZ/2とし、左側の特性インピーダンスをZ/3とする必要がある。
一方、右側から給電する場合には、図5(b)に示すように、各アンテナ素子12間の移相器13も含めた特性インピーダンスの左側の値をZとし、中央の特性インピーダンスをZ/2とし、右側の特性インピーダンスをZ/3とする必要がある。
したがって、左側および右側の各移相器13を含めた特性インピーダンスは、いずれも3/ZおよびZに切り換え可能に構成しておく必要がある。
図6は、特性インピーダンスの切り換えを可能とする移相器(以下では「適応移相器」と記す)10の構成の概略図である。なお、信号の波長はλで表すこととする。
この適応移相器10は、移相器13A(移相量は所定値、特性インピーダンスZは50Ωとする)を備えており、その両端にλ/4インピーダンス変換器11がそれぞれ接続されている。これらのλ/4インピーダンス変換器11はそれぞれ、伝送線路11a(長さがλ/4、特性インピーダンスZは50Ωとする)の一端に伝送線路11b(長さがλ/4、特性インピーダンスはZxとする)の一端が単極単投タイプのスイッチSW2によって接続状態または開放状態に切り換え可能とするとともに、伝送線路11aの他端に伝送線路11bの他端がもう1つのスイッチSW2によって接続状態または開放状態に切り換え可能に構成されている。
伝送線路11aおよび伝送線路11bの両端の各スイッチSW2がいずれも開放状態のときは、λ/4インピーダンス変換器11としては伝送線路11aのみが有効となるので、移相器13Aの左右の各伝送線路の特性インピーダンスは伝送線路11aの特性インピーダンスZ(50Ω)に一致する。
一方、伝送線路11aおよび伝送線路11bの両端のスイッチSW2がいずれも接続状態のときは、λ/4インピーダンス変換器11としては伝送線路11aおよび伝送線路11bが並列に接続された状態となり、並列合成された特性インピーダンスは、
1/(1/Z+1/Zx)
となる。
また、この適応移相器10の両端における特性インピーダンスをZ/3とするには、移相器13Aの特性インピーダンスがZであるので、インピーダンス変換のために伝送線路11aおよび伝送線路11bが並列合成された特性インピーダンスは、
√(Z×Z/3)
でなければならない。したがって、
1/(1/Z+1/Zx) = √(Z×Z/3)
を満足するようにZxを定める必要がある。
この式をZxについて解くと、
Zx = Z/(√3 −1)
となり、これにZ=50[Ω]を代入すると、
Zx ≒= 69[Ω]
となる。また、このときの並列合成された特性インピーダンスの値は約29Ωとなる。
以上のような構成により、特性インピーダンスを3/ZおよびZに切り換え可能な適応移相器10が実現される。なお、上記の数値などは例示に過ぎない。
図7は、この適応移相器10を組み込んだフェーズドアレーアンテナ装置1における給電方向と対応する特性インピーダンスなどの関係の説明図であり、(a)は左側から給電する場合を示し、(b)は右側から給電する場合を示す。なお、アンテナ素子12の数は4個、各アンテナ素子12の入力インピーダンスは50Ωとする。以下の説明では必要に応じて、各アンテナ素子12の参照符号に左側のものから順に(L)、(CL)、(CR)、(R)を付加して、各アンテナ素子12を区別する。
図7(a)および(b)に示すように、左側のアンテナ素子12(L)とその右隣のアンテナ素子12(CL)とは上述の適応移相器10(以下、必要に応じて参照符号に10(L)を使用)を介して接続され、右側のアンテナ素子12(R)とその左隣のアンテナ素子12(CR)とはもう1つの適応移相器10(以下、必要に応じて参照符号に10(R)を使用)を介して接続され、アンテナ素子12(CL)とアンテナ素子12(CR)とは移相器13B(移相量は所定値、特性インピーダンスZは25Ωとする)を介して接続されている。
さらに、アンテナ素子12(L)は単極単投タイプのスイッチSW2(L)を介して左側からの給電用の伝送線路14(L)(長さがλ/4、特性インピーダンスZは25Ωとする)に接続され、アンテナ素子12(R)はもう1つのスイッチSW2(R)を介して右側からの給電用の伝送線路14(R)(長さがλ/4、特性インピーダンスZは25Ωとする)に接続されている。なお、伝送線路14(L)および伝送線路14(R)もそれぞれ特性インピーダンスの変換機能を有している。
左側から給電する場合は、図7(a)に示すように、まず、伝送線路14(L)によって特性インピーダンスが変換され、スイッチSW2(L)を介してアンテナ素子12(L)に給電が行われる。そこから、適応移相器10(L)を介してアンテナ素子12(CL)に給電が行われる。なお、この適応移相器10(L)では、各スイッチSW2はいずれも閉じられており、並列する伝送経路の合成された特性インピーダンスによってインピーダンス変換が行われる。そこから、移相器13Bを介してアンテナ素子12(CR)に給電が行われる。さらに、適応移相器10(R)を介してアンテナ素子12(R)に給電が行われる。なお、この適応移相器10(R)では、各スイッチSW2はいずれも開かれている。
右側から給電する場合は、図7(b)に示すように、まず、伝送線路14(R)によって特性インピーダンスが変換され、スイッチSW2(R)を介してアンテナ素子12(R)に給電が行われる。そこから、適応移相器10(R)を介してアンテナ素子12(CL)に給電が行われる。なお、この適応移相器10(R)では、各スイッチSW2はいずれも閉じられており、並列する伝送経路の合成された特性インピーダンスによってインピーダンス変換が行われる。そこから、移相器13Bを介してアンテナ素子12(CL)に給電が行われる。さらに、適応移相器10(L)を介してアンテナ素子12(R)に給電が行われる。なお、この適応移相器10(L)では、各スイッチSW2はいずれも開かれている。
以上で説明した第2実施形態の構成によれば、左右どちら側から給電する場合であっても、各アンテナ素子12間の特性インピーダンスが適切に設定されるとともに、必要に応じてインピーダンス変換が行われる。これにより、各アンテナ素子12に均一に給電を行うことができる。
<第3実施形態>
上述の第2実施形態で使用される適応移相器10とは異なる構成によって特性インピーダンスの切り換えを可能とする適応移相器20を代わりに使用するフェーズドアレーアンテナ装置1を第3実施形態として以下に説明する。なお、次に述べる点以外は第1実施形態または第2実施形態と同様であるので、同じ構成部材には同じ参照符号を付すこととし、主として相違点について説明する。
図8は、本発明の第3実施形態に係るフェーズドアレーアンテナ装置1において使用される適応移相器20の構成の概略図である。
この適応移相器20は、装荷型の伝送線路21a(長さがλ/4)および伝送線路21b(長さがλ/4)を備えている。伝送線路21aの一端に伝送線路21bの一端がPINダイオードD22を介して接続され、伝送線路21aの他端に伝送線路21bの他端がもう1つのPINダイオードD22を介して接続されている。さらに、伝送線路21aの両端はそれぞれ、コイルL23および可変容量ダイオードD24を介して接地されている。
このような構成の適応移相器20では、可変容量ダイオードD24によって負荷を変化させることができる。また、各PINダイオードD22のON/OFFを切り換えることによって、特性インピーダンスを伝送線路21aの値または伝送線路21aおよび伝送線路21bの並列合成値のいずれかに変化させることができる。
装荷型の負荷と移相量θ3(位相変化量)の関係は、次式で求められる。
Figure 0003944606
以上で説明した第3実施形態の構成によれば、適応移相器20に必要なPINダイオードD22および可変容量ダイオードD24は合計4個なので、第2実施形態よりも必要数を減らすことができる。これにより、コストダウンや小型化を図ることができる。
<第4実施形態>
上述の第2実施形態で使用される適応移相器10や第3実施形態で使用される適応移相器20とは異なる構成によって特性インピーダンスの切り換えを可能とするローパス型適応移相器30を代わりに使用するフェーズドアレーアンテナ装置1を第4実施形態として以下に説明する。なお、次に述べる点以外は第1実施形態〜第3実施形態と同様であるので、同じ構成部材には同じ参照符号を付すこととし、主として相違点について説明する。
図9は、本発明の第4実施形態に係るフェーズドアレーアンテナ装置1において使用されるローパス型適応移相器30の原理の説明図である。図10は、このローパス型適応移相器30の構成の概略図である。
このローパス型適応移相器30の原理は、図9に示すように、コイルL30の両端がコンデンサC30を介して接地されたローバスフィルタにおいて、コイルL30のインダクタンス値およびコンデンサC30の容量値を変化させることによって、インピーダンスおよび移相量を変化させるというものである。
具体的な構成例としては、図10に示すように、信号伝送経路上に可変容量ダイオードD31を直列に挿入し、さらにこの信号伝送経路上において、この信号伝送経路の一端と可変容量ダイオードD31の間を可変容量ダイオードD32で接地するとともに、この信号伝送経路の他端と可変容量ダイオードD31の間を可変容量ダイオードD33で接地するようなローパスフィルタ型の回路が挙げられる。このローパス型適応移相器30では、電圧入力端子Vcon1〜Vcon3に供給する電圧を変化させ、可変容量ダイオードD31〜D33の容量を変化させることによって、インピーダンスおよび移相量を変化させることができる。
なお、移相量θ4(位相変化量)とインピーダンスとは以下のような関係がある。
Figure 0003944606
以上で説明した第4実施形態の構成によれば、適応移相器30に必要な可変容量ダイオードD24は合計4個なので、第3実施形態よりも必要数を減らすことができる。これにより、さらなるコストダウンや小型化を図ることができる。
なお、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明の第1実施形態に係るフェーズドアレーアンテナ装置の概略構成を示すブロック図である。 移相器の具体例としての装荷型移相器である。 移相器の他の具体例としての線路切換型移相器である。 本発明の第1実施形態に係るフェーズドアレーアンテナ装置で設定可能なビーム方向を示す概略図である。 本発明の第2実施形態に係るフェーズドアレーアンテナ装置において、各アンテナ素子への給電方向に対応して各アンテナ素子間の特性インピーダンスに必要とされる条件の説明図であり、(a)は左側から給電する場合を示し、(b)は右側から給電する場合を示す。 特性インピーダンスの切り換えを可能とする適応移相器の構成の概略図である。 適応移相器を組み込んだフェーズドアレーアンテナ装置における給電方向と対応する特性インピーダンスなどの関係の説明図であり、(a)は左側から給電する場合を示し、(b)は右側から給電する場合を示す。 本発明の第3実施形態に係るフェーズドアレーアンテナ装置において使用される適応移相器の構成の概略図である。 本発明の第4実施形態に係るフェーズドアレーアンテナ装置において使用されるローパス型適応移相器の原理の説明図である。 本発明の第4実施形態に係るフェーズドアレーアンテナ装置において使用されるローパス型適応移相器の構成の概略図である。 従来技術によるフェーズドアレーアンテナ装置の概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 フェーズドアレーアンテナ装置
2 アンテナ素子
3 移相器
3A 装荷型移相器
3B 線路切換型移相器
4 移相器制御回路
5 給電経路切換回路
6 無線機
7a、7b、8a、8b
伝送線路
10 適応移相器
11 λ/4インピーダンス変換器
11a、11b
伝送線路
12 アンテナ素子
13、13A、13B
移相器
14 伝送線路
20 適応移相器
21a、21b
伝送線路
30 ローパス型適応移相器

Claims (8)

  1. 等間隔で配置される複数のアンテナ素子と、隣接するこれらのアンテナ素子の間にそれぞれ接続されて伝送信号の位相を変化させる複数の移相器とを有するアンテナ配列部と、
    前記複数の移相器による移相量をそれぞれ制御する移相器制御部と、
    外部機器からの前記アンテナ配列部に対する給電経路を、前記アンテナ配列部の一端の側から行う経路または前記アンテナ配列部の他端の側から行う経路のいずれかに切り換えるとともに、その切り換えに前記移相器制御部の制御を対応させる給電経路切換部とを備え、
    前記複数の移相器のうちの少なくとも一部は、さらに特性インピーダンスを変換可能な特性インピーダンス変換器を有することによって特性インピーダンスの切り換えを可能とする適応移相器であることを特徴とするフェーズドアレーアンテナ装置。
  2. 請求項1に記載のフェーズドアレーアンテナ装置において、
    前記複数の移相器は装荷型移相器であることを特徴とするフェーズドアレーアンテナ装置。
  3. 請求項1に記載のフェーズドアレーアンテナ装置において、
    前記複数の移相器は線路切換型移相器であることを特徴とするフェーズドアレーアンテナ装置。
  4. 請求項に記載のフェーズドアレーアンテナ装置において、
    前記特性インピーダンス変換器は、長さがともに信号波長の1/4で特性インピーダンスは互いに異なる第1伝送線路および第2伝送線路を有し、
    前記第1伝送線路のみによる信号伝送と、前記第1伝送線路と前記第2伝送線路とが並列接続された状態での信号伝送とが切り換え可能に構成されていることを特徴とするフェーズドアレーアンテナ装置。
  5. 請求項に記載のフェーズドアレーアンテナ装置において、
    前記特性インピーダンス変換器が有する前記第1伝送線路および前記第2伝送線路の両端がそれぞれ開閉可能なスイッチによって接続されており、
    前記スイッチをともに開かれた状態では、前記第1伝送線路のみによって信号伝送が行われ、前記スイッチをともに閉じられた状態では、並列接続された前記第1伝送線路および前記第2伝送線路によって信号伝送が行われることを特徴とするフェーズドアレーアンテナ装置。
  6. 等間隔で配置される複数のアンテナ素子と、隣接するこれらのアンテナ素子の間にそれぞれ接続されて伝送信号の位相を変化させる複数の移相器とを有するアンテナ配列部と、
    前記複数の移相器による移相量をそれぞれ制御する移相器制御部と、
    外部機器からの前記アンテナ配列部に対する給電経路を、前記アンテナ配列部の一端の側から行う経路または前記アンテナ配列部の他端の側から行う経路のいずれかに切り換えるとともに、その切り換えに前記移相器制御部の制御を対応させる給電経路切換部とを備えるフェーズドアレーアンテナ装置であって、
    前記複数の移相器のうちの少なくとも一部は、特性インピーダンスの切り換えをも可能とする適応移相器であり
    前記適応移相器は、長さがともに信号波長の1/4で特性インピーダンスは互いに異なる第1伝送線路および第2伝送線路を有し、
    前記第1伝送線路および前記第2伝送線路の両端がそれぞれPINダイオードによって接続されるとともに、前記第1伝送線路の両端がそれぞれ直列接続されたコイルおよび可変容量ダイオードを介して接地されており、
    前記PINダイオードのインピーダンス状態の切り換えによって、前記第1伝送線路のみによる信号伝送と、前記第1伝送線路と前記第2伝送線路とが並列接続された状態での信号伝送とを切り換え可能に構成されていることを特徴とするフェーズドアレーアンテナ装置。
  7. 請求項に記載のフェーズドアレーアンテナ装置において、
    前記PINダイオードがともに逆バイアス時の高インピーダンス状態である場合に、前記第1伝送線路のみによって信号伝送が行われ、前記PINダイオードがともに順バイアス時の低インピーダンス状態である場合に、並列接続された前記第1伝送線路および前記第2伝送線路によって信号伝送が行われることを特徴とするフェーズドアレーアンテナ装置。
  8. 等間隔で配置される複数のアンテナ素子と、隣接するこれらのアンテナ素子の間にそれぞれ接続されて伝送信号の位相を変化させる複数の移相器とを有するアンテナ配列部と、
    前記複数の移相器による移相量をそれぞれ制御する移相器制御部と、
    外部機器からの前記アンテナ配列部に対する給電経路を、前記アンテナ配列部の一端の側から行う経路または前記アンテナ配列部の他端の側から行う経路のいずれかに切り換えるとともに、その切り換えに前記移相器制御部の制御を対応させる給電経路切換部とを備えるフェーズドアレーアンテナ装置であって、
    前記複数の移相器のうちの少なくとも一部は、特性インピーダンスの切り換えをも可能とする適応移相器であり
    前記適応移相器は、信号伝送経路上に直列に挿入される第1可変容量ダイオードと、前記信号伝送経路の一端と前記第1可変容量ダイオードの間において前記信号伝送経路の接地に介する第2可変容量ダイオードと、前記信号伝送経路の他端と前記第1可変容量ダイオードの間において前記信号伝送経路の接地に介する第3可変容量ダイオードとを有し、
    前記第1可変容量ダイオード、前記第2可変容量ダイオード、および前記第3可変容量ダイオードの各容量を変化させることにより、前記信号伝送経路のインピーダンスおよび移相量を変化させることを特徴とするフェーズドアレーアンテナ装置。
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