JP2002261503A - 移相装置及びアクティブ集積アレイアンテナ - Google Patents
移相装置及びアクティブ集積アレイアンテナInfo
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- JP2002261503A JP2002261503A JP2001060875A JP2001060875A JP2002261503A JP 2002261503 A JP2002261503 A JP 2002261503A JP 2001060875 A JP2001060875 A JP 2001060875A JP 2001060875 A JP2001060875 A JP 2001060875A JP 2002261503 A JP2002261503 A JP 2002261503A
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- Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
- Waveguide Aerials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体素子を用いなくとも、開放型の伝送線
路を通る高周波信号の位相を変化させることができ、ア
レイアンテナにおいては、指向性を容易に変更できる移
相装置を得る。 【解決手段】 移相装置1は、平面基板2上に形成され
たマイクロストリップ線路など開放型の伝送線路7の所
定箇所の付近に、誘電率εが1より大きい誘電体3と駆
動機構5とから構成される誘電体移相器4を設けてな
る。この移相装置1は、伝送線路7の中央付近の基板板
2上に固着され、誘電体3は伝送線路7に対して接触あ
るいは所定の間隙(1mm以下)で、移動機構5により
駆動して、伝送線路7を覆う媒体の種類を相違させるこ
とで、伝搬する高周波信号の遅延時間を変化し、伝送線
路7の入出力間の位相を可変できるようにする。
路を通る高周波信号の位相を変化させることができ、ア
レイアンテナにおいては、指向性を容易に変更できる移
相装置を得る。 【解決手段】 移相装置1は、平面基板2上に形成され
たマイクロストリップ線路など開放型の伝送線路7の所
定箇所の付近に、誘電率εが1より大きい誘電体3と駆
動機構5とから構成される誘電体移相器4を設けてな
る。この移相装置1は、伝送線路7の中央付近の基板板
2上に固着され、誘電体3は伝送線路7に対して接触あ
るいは所定の間隙(1mm以下)で、移動機構5により
駆動して、伝送線路7を覆う媒体の種類を相違させるこ
とで、伝搬する高周波信号の遅延時間を変化し、伝送線
路7の入出力間の位相を可変できるようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーダーや通信
に用いられる移相装置及びアクティブ集積アレイアンテ
ナに関する。
に用いられる移相装置及びアクティブ集積アレイアンテ
ナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アレイアンテナの指向性を電子的
に走査するためには、アンテナの給電点に半導体素子に
よって構成される移相器を用いる方法が使われている。
に走査するためには、アンテナの給電点に半導体素子に
よって構成される移相器を用いる方法が使われている。
【0003】また、現在までの実用例は少ないものの、
ミリ波帯など周波数の高い領域において指向性を走査す
る方法としてアクティブ集積アレイアンテナが有望視さ
れている。
ミリ波帯など周波数の高い領域において指向性を走査す
る方法としてアクティブ集積アレイアンテナが有望視さ
れている。
【0004】図18および図19は、従来のアレイアン
テナを示す図面である。
テナを示す図面である。
【0005】図18に示すアレイアンテナは、並列給電
形電子走査アレイアンテナと称されているものであり、
構成は複雑であるが、給電線路113の長さを適宜選ぶ
ことにより、各アンテナ111の励振条件を自由に設計
できる利点がある。
形電子走査アレイアンテナと称されているものであり、
構成は複雑であるが、給電線路113の長さを適宜選ぶ
ことにより、各アンテナ111の励振条件を自由に設計
できる利点がある。
【0006】一方、図19に示すアレイアンテナは、直
列給電形電子走査アレイアンテナと称されているもので
あり、一本の給電線路113から方向性結合器119に
より必要な電力をアンテナ111へ取り出すもので、比
較的簡易な回路構成となる。
列給電形電子走査アレイアンテナと称されているもので
あり、一本の給電線路113から方向性結合器119に
より必要な電力をアンテナ111へ取り出すもので、比
較的簡易な回路構成となる。
【0007】一般に、これらのアレイアンテナは、一定
の間隔で配列された各アンテナ111の給電線路113
に移相器101を取りつけ、制御装置121が送信また
は受信される高周波信号の位相に重みづけを行うこと
で、所望の指向性走査を実現している。
の間隔で配列された各アンテナ111の給電線路113
に移相器101を取りつけ、制御装置121が送信また
は受信される高周波信号の位相に重みづけを行うこと
で、所望の指向性走査を実現している。
【0008】ここで用いられている移相器101は、P
INダイオードなどの半導体素子を用いたもの、または
軟磁性材であるフェライトを用いたものがあるが、現在
では、高速動作、小形、軽量で量産性に富む半導体素子
を用いた移相器が主に使われている。
INダイオードなどの半導体素子を用いたもの、または
軟磁性材であるフェライトを用いたものがあるが、現在
では、高速動作、小形、軽量で量産性に富む半導体素子
を用いた移相器が主に使われている。
【0009】図20は、このような半導体素子を用いた
従来の移相器を示す図面である。従来の移相器は、図2
0(a)に示す線路長切換形、同図(b)に示すローテ
ッドライン形、同図(c)ハイブリッド結合形などや、
さらにこれらの組み合わせになったものが多い。これら
移相器は、所望の方向に指向性を向けるために必要な移
相量の情報を制御装置などから受けて、PINダイオー
ドD1〜4のスイッチをON、OFFし、高周波信号の
位相を切り替える。
従来の移相器を示す図面である。従来の移相器は、図2
0(a)に示す線路長切換形、同図(b)に示すローテ
ッドライン形、同図(c)ハイブリッド結合形などや、
さらにこれらの組み合わせになったものが多い。これら
移相器は、所望の方向に指向性を向けるために必要な移
相量の情報を制御装置などから受けて、PINダイオー
ドD1〜4のスイッチをON、OFFし、高周波信号の
位相を切り替える。
【0010】このような半導体素子を用いた移相器は、
たとえば衛星搭載レーダー、軍事レーダー、気象レーダ
ー、車輌用レーダなどの電子走査アレイアンテナに数多
く実用されている。
たとえば衛星搭載レーダー、軍事レーダー、気象レーダ
ー、車輌用レーダなどの電子走査アレイアンテナに数多
く実用されている。
【0011】例えば、電子走査レーダシステムのアンテ
ナは、基板板上にn行列i列で多数のエレメントを配列
し、これらのエレメント毎に半導体素子で構成される位
相器を設けて、制御装置からの制御信号のビット数を制
御して所望のビーム角度を得る方式が一つの主流であっ
た。
ナは、基板板上にn行列i列で多数のエレメントを配列
し、これらのエレメント毎に半導体素子で構成される位
相器を設けて、制御装置からの制御信号のビット数を制
御して所望のビーム角度を得る方式が一つの主流であっ
た。
【0012】さらに従来の例として、図21に2素子ア
クティブ集積アレイアンテナを示す。2素子アクティブ
集積アレイアンテナは、一方のアクティブ素子125の
バイアス電圧を変えることで発振周波数を変えること、
またはアクティブ素子125に注入する同期信号の周波
数を変えることにより両素子の発振周波数の差によって
位相変化を生じさせ、パッチアンテナ111から空間に
放射される電波の指向性を走査するものである。その指
向性を図22に示す。
クティブ集積アレイアンテナを示す。2素子アクティブ
集積アレイアンテナは、一方のアクティブ素子125の
バイアス電圧を変えることで発振周波数を変えること、
またはアクティブ素子125に注入する同期信号の周波
数を変えることにより両素子の発振周波数の差によって
位相変化を生じさせ、パッチアンテナ111から空間に
放射される電波の指向性を走査するものである。その指
向性を図22に示す。
【0013】このようなアクティブ集積アレイアンテナ
は、発振器などのアクティブ素子125と、受動素子で
あるアンテナ111を同一回路上に一体化した構成とな
っており、簡易な構成で指向性走査を実現でき、かつ、
小形、軽量、薄形である上に、ミリ波帯において低損
失、低コストの長所がある。
は、発振器などのアクティブ素子125と、受動素子で
あるアンテナ111を同一回路上に一体化した構成とな
っており、簡易な構成で指向性走査を実現でき、かつ、
小形、軽量、薄形である上に、ミリ波帯において低損
失、低コストの長所がある。
【0014】この方式は既に数多くの研究がされてお
り、R.A.Yorkの論文[Nonlincar A
nalysis of Phase Relation
ships in Quasi−Optical Os
cillator Arrays],IEEE MTT
Vol.41 No.10 Oct. 1993に詳
しい記載がされている。この方式では、アンテナ間の弱
い相互結合を用いて各アクティブ素子の同期をとってい
る。
り、R.A.Yorkの論文[Nonlincar A
nalysis of Phase Relation
ships in Quasi−Optical Os
cillator Arrays],IEEE MTT
Vol.41 No.10 Oct. 1993に詳
しい記載がされている。この方式では、アンテナ間の弱
い相互結合を用いて各アクティブ素子の同期をとってい
る。
【0015】図23は、図21に示したアクティブ集積
アレイアンテナの構成に、アクティブ素子125へ外部
から同期信号を注入するための結合線路117を追加し
たものである。この方式では、アクティブ素子125の
バイアス電圧は固定したまま、外部から加える同期信号
の周波数を変えることでアクティブ素子125の発振周
波数を変えている。このような構成は、よく知られてい
る周波数走査形のアレイアンテナ、たとえばスネイク導
波管と同一の動作原理となる。これは、先程図19に示
した直列給電形電子走査アレイアンテナとよく似た構成
である。
アレイアンテナの構成に、アクティブ素子125へ外部
から同期信号を注入するための結合線路117を追加し
たものである。この方式では、アクティブ素子125の
バイアス電圧は固定したまま、外部から加える同期信号
の周波数を変えることでアクティブ素子125の発振周
波数を変えている。このような構成は、よく知られてい
る周波数走査形のアレイアンテナ、たとえばスネイク導
波管と同一の動作原理となる。これは、先程図19に示
した直列給電形電子走査アレイアンテナとよく似た構成
である。
【0016】このアクティブ集積アレイアンテナの指向
性走査の例を図24に示す。この方式は、結合線路11
7とアクティブ素子125との結合度を調整すること
で、アクティブ素子間の同期の強弱を調整できる。
性走査の例を図24に示す。この方式は、結合線路11
7とアクティブ素子125との結合度を調整すること
で、アクティブ素子間の同期の強弱を調整できる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述した半導体素子に
より構成される従来の移相器を用いた電子走査アレイア
ンテナは、より精密に指向性を走査させるためには移相
器に対する制御信号のビット数を増やす必要がある。
より構成される従来の移相器を用いた電子走査アレイア
ンテナは、より精密に指向性を走査させるためには移相
器に対する制御信号のビット数を増やす必要がある。
【0018】しかしながら、移相器に対する制御信号の
ビット数を増やすと、位相器の構造が複雑になると共
に、必要な半導体素子が増加することになる。このた
め、小型で安価なレーダ装置においては、実用化が非常
に難しいといった課題がある。
ビット数を増やすと、位相器の構造が複雑になると共
に、必要な半導体素子が増加することになる。このた
め、小型で安価なレーダ装置においては、実用化が非常
に難しいといった課題がある。
【0019】また、たとえば30GHz以上のミリ波帯
で使用することのできる半導体素子は、非常に高価であ
り、現在までのところ手軽に入手できる実用的な移相器
はまだない。
で使用することのできる半導体素子は、非常に高価であ
り、現在までのところ手軽に入手できる実用的な移相器
はまだない。
【0020】また、半導体素子は動作時(オンの時)に
数mAの電流を消費するので、半導体素子の数が増える
と全体で消費される電力が増加するから位相器の放熱に
対する機構が必要になる。
数mAの電流を消費するので、半導体素子の数が増える
と全体で消費される電力が増加するから位相器の放熱に
対する機構が必要になる。
【0021】一方、従来のアクティブ集積アレイアンテ
ナでは、簡易的にバイアス電圧を変化させて電子走査す
る方式の場合、アンテナ間の弱い相互結合を用いて各ア
クティブ素子の同期をとっており、周囲からの影響を受
けやすく同期が外れやすい問題がある。
ナでは、簡易的にバイアス電圧を変化させて電子走査す
る方式の場合、アンテナ間の弱い相互結合を用いて各ア
クティブ素子の同期をとっており、周囲からの影響を受
けやすく同期が外れやすい問題がある。
【0022】また、結合線路を介して同期信号をアクテ
ィブ素子に注入する方式の場合は、同期はとり易くなる
がアクティブ素子間の同期可能な範囲に制限があり、か
つアクティブ素子を増やせば同期範囲が狭くなり、指向
性の走査角に限界が存在するといった問題がある。この
ため、上記のいずれの方式も、発振周波数を変えること
になるのでFM変調波などの通信に適用するには問題が
ある。
ィブ素子に注入する方式の場合は、同期はとり易くなる
がアクティブ素子間の同期可能な範囲に制限があり、か
つアクティブ素子を増やせば同期範囲が狭くなり、指向
性の走査角に限界が存在するといった問題がある。この
ため、上記のいずれの方式も、発振周波数を変えること
になるのでFM変調波などの通信に適用するには問題が
ある。
【0023】つまり、従来の方式は、小型にするには、
同期範囲に因するステアリング角度の限界があり、通信
にはあまり適さない。
同期範囲に因するステアリング角度の限界があり、通信
にはあまり適さない。
【0024】本発明は以上の課題を解決するためになさ
れたもので、半導体素子を用いなくとも、開放型の伝送
線路を通る高周波信号の位相を変化させることができ、
アレイアンテナにおいては、指向性を容易に変更できる
移相装置を得ることを目的とする。
れたもので、半導体素子を用いなくとも、開放型の伝送
線路を通る高周波信号の位相を変化させることができ、
アレイアンテナにおいては、指向性を容易に変更できる
移相装置を得ることを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の移相装置は、絶
縁体で形成された平面基板と、前記平面基板上に設けら
れ、高周波信号を伝搬する開放型の伝送線路と、誘電体
を水平方向に可動可能に挟持すると共に、コイル及びロ
ータを内蔵して、前記コイルへの電流量に応じて前記誘
電体を可動する駆動器とを前記平面基板の伝送線路の近
傍位置に設ける。
縁体で形成された平面基板と、前記平面基板上に設けら
れ、高周波信号を伝搬する開放型の伝送線路と、誘電体
を水平方向に可動可能に挟持すると共に、コイル及びロ
ータを内蔵して、前記コイルへの電流量に応じて前記誘
電体を可動する駆動器とを前記平面基板の伝送線路の近
傍位置に設ける。
【0026】そして、該駆動器は、前記伝送線路の高周
波信号の伝搬方向に対して、前記誘電体を可動させたと
きに、該誘電体の側面が交差する前記近傍位置に設けて
なることを要旨とする。
波信号の伝搬方向に対して、前記誘電体を可動させたと
きに、該誘電体の側面が交差する前記近傍位置に設けて
なることを要旨とする。
【0027】このため、該駆動器であるコイルに電流が
供給されると、誘電体が伝送線路を覆うことになり、伝
送線路を高周波信号が伝搬したときに、電磁界分布が変
わる。このため、高周波は信号の移相が変化する。つま
り、伝搬する高周波信号の遅延時間を変化させ、伝送線
路の入出力間の位相を連続的にわずかな電流で可変でき
る。
供給されると、誘電体が伝送線路を覆うことになり、伝
送線路を高周波信号が伝搬したときに、電磁界分布が変
わる。このため、高周波は信号の移相が変化する。つま
り、伝搬する高周波信号の遅延時間を変化させ、伝送線
路の入出力間の位相を連続的にわずかな電流で可変でき
る。
【0028】また、請求項2は、前記誘電体は比誘電率
が1以上の直方体であり、前記側面は前記伝搬方向に対
して、前記可動によって直角となり、かつ前記伝送線路
に対して所定の間隙を有するように前記駆動器が平面基
板上に固着されていることを要旨とする。
が1以上の直方体であり、前記側面は前記伝搬方向に対
して、前記可動によって直角となり、かつ前記伝送線路
に対して所定の間隙を有するように前記駆動器が平面基
板上に固着されていることを要旨とする。
【0029】請求項3は、前記直方体の誘電体に代え
て、前記伝搬方向に対して交差する両側面は、開放端側
が最小の厚みで誘電体の中央部に向かうに従って厚みが
増加する所定の傾斜を備えた誘電体にされた前駆動器を
有することを要旨とする。
て、前記伝搬方向に対して交差する両側面は、開放端側
が最小の厚みで誘電体の中央部に向かうに従って厚みが
増加する所定の傾斜を備えた誘電体にされた前駆動器を
有することを要旨とする。
【0030】すなわち、伝送線路を高周波信号が伝搬し
ても、誘電体の傾斜によって誘電体両側面にて発生する
反射が抑制される。
ても、誘電体の傾斜によって誘電体両側面にて発生する
反射が抑制される。
【0031】請求項4は、前記伝送線路は、コの字状に
曲げられた冗長部を備え、該冗長部を覆うように前記駆
動器を前記平面基板に固着してなることを要旨とする。
曲げられた冗長部を備え、該冗長部を覆うように前記駆
動器を前記平面基板に固着してなることを要旨とする。
【0032】請求項5は、前記伝送線路は前記冗長部を
所定箇所毎に備え、該冗長部毎に前記駆動器を前記平面
基板に固着したことを要旨とする。
所定箇所毎に備え、該冗長部毎に前記駆動器を前記平面
基板に固着したことを要旨とする。
【0033】請求項6は、前記誘電体としてアルミナ
(Al2O3)などの高誘電率のセラミック材料を用いて
小型化したことを要旨とする。
(Al2O3)などの高誘電率のセラミック材料を用いて
小型化したことを要旨とする。
【0034】請求項7のアクティブ集積アレイアンテナ
は、所定の間隔で等間隔に直線状に配列された多数のア
ンテナ素子を有するアクティブ集積アレイアンテナにお
いて、直線状の第1伝送線路とコの字型の第2伝送路と
からなる伝送線路を平面基板に設け、第1伝送線路は前
記多数のアンテナ素子への伝送路に対して電磁結合にさ
れるように前記平面基板に設け、誘電体を水平方向に可
動可能に挟持すると共に、コイル及びロータを内蔵し
て、前記コイルへの電流量に応じて前記誘電体を可動す
る駆動器とを前記平面基板の第1伝送線路の近傍位置に
設ける。
は、所定の間隔で等間隔に直線状に配列された多数のア
ンテナ素子を有するアクティブ集積アレイアンテナにお
いて、直線状の第1伝送線路とコの字型の第2伝送路と
からなる伝送線路を平面基板に設け、第1伝送線路は前
記多数のアンテナ素子への伝送路に対して電磁結合にさ
れるように前記平面基板に設け、誘電体を水平方向に可
動可能に挟持すると共に、コイル及びロータを内蔵し
て、前記コイルへの電流量に応じて前記誘電体を可動す
る駆動器とを前記平面基板の第1伝送線路の近傍位置に
設ける。
【0035】そして、該駆動器は、前記第1伝送線路の
高周波信号の伝搬方向に対して、前記誘電体を可動させ
たときに、該誘電体の側面が交差する前記近傍位置に設
けたことを要旨とする。
高周波信号の伝搬方向に対して、前記誘電体を可動させ
たときに、該誘電体の側面が交差する前記近傍位置に設
けたことを要旨とする。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
施の形態を説明する。
【0037】<実施の形態1>図1は、本発明による誘
電体を用いた移相装置の構成を示す図面である。この移
相装置1は、平面基板2上に形成されたマイクロストリ
ップ線路など開放型の伝送線路7の所定箇所の付近に、
誘電率(比誘電率)が1より大きい誘電体3と駆動機構
5とから構成される誘電体移相器4(アクチェータ)を
設けてなる。この誘電体移相器4と高周波信号を伝送す
る伝送路7とを総称して移相装置という。
電体を用いた移相装置の構成を示す図面である。この移
相装置1は、平面基板2上に形成されたマイクロストリ
ップ線路など開放型の伝送線路7の所定箇所の付近に、
誘電率(比誘電率)が1より大きい誘電体3と駆動機構
5とから構成される誘電体移相器4(アクチェータ)を
設けてなる。この誘電体移相器4と高周波信号を伝送す
る伝送路7とを総称して移相装置という。
【0038】この移相装置1は、伝送線路7の中央付近
の近傍の基板板2上に固着され、誘電体3は伝送線路7
に対して接触あるいは所定の間隙(1mm以下)で、移
動機構5により図1の矢印のように駆動する。
の近傍の基板板2上に固着され、誘電体3は伝送線路7
に対して接触あるいは所定の間隙(1mm以下)で、移
動機構5により図1の矢印のように駆動する。
【0039】すなわち、誘電体3を伝送線路7上に位置
させない場合と、位置させる場合とでは、伝送線路7を
覆う媒体の種類を相違(空気から誘電体3)させること
で、伝搬する信号の電磁界分布が変化させて伝搬する高
周波信号の遅延時間を変化させる(伝搬する信号の電磁
界分布が変化して)。つまり、伝送線路7の入出力間の
位相を可変できるようにしている。
させない場合と、位置させる場合とでは、伝送線路7を
覆う媒体の種類を相違(空気から誘電体3)させること
で、伝搬する信号の電磁界分布が変化させて伝搬する高
周波信号の遅延時間を変化させる(伝搬する信号の電磁
界分布が変化して)。つまり、伝送線路7の入出力間の
位相を可変できるようにしている。
【0040】このような移相装置1は、マイクロストリ
ップを用いた高周波回路に適用させてもよい。すなわ
ち、図1の構成を有する移相装置1を高周波回路に組み
込むことで、高周波回路から出力される高周波信号の位
相を調整できる。このため、高周波回路を何ら変更する
必要がない。
ップを用いた高周波回路に適用させてもよい。すなわ
ち、図1の構成を有する移相装置1を高周波回路に組み
込むことで、高周波回路から出力される高周波信号の位
相を調整できる。このため、高周波回路を何ら変更する
必要がない。
【0041】これは、伝送線路7に誘電体3を位置させ
ることで誘電体3近傍を流れる高周波信号が遅延するこ
と利用して、各アンテナに給電される信号の位相を遅ら
せて指向性を走査させることになる。
ることで誘電体3近傍を流れる高周波信号が遅延するこ
と利用して、各アンテナに給電される信号の位相を遅ら
せて指向性を走査させることになる。
【0042】すなわち、移動機構5で誘電体3を可動さ
せ、誘電体3と給電線路(伝送線路7)の位置関係を制
御することにより、連続的に180°以上の位相変化を
持たせるようにすることが可能である。
せ、誘電体3と給電線路(伝送線路7)の位置関係を制
御することにより、連続的に180°以上の位相変化を
持たせるようにすることが可能である。
【0043】この誘電体3の移動により、図2に示すよ
うにそのアンテナの指向性はブロードサイドからエンド
ファイアまで連続的に可変する。
うにそのアンテナの指向性はブロードサイドからエンド
ファイアまで連続的に可変する。
【0044】前述の誘電体3の材質としては、たとえば
ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリアミド系合成樹脂、ア
ルミナ、高周波用複合樹脂材料などがある。とくに、比
較的周波数が低いマイクロ波帯、準ミリ波帯において
は、小形化するために誘電率が大きい誘電体、たとえば
アルミナなどが望ましい。また、ミリ波帯以上では誘電
体損失が大きくなるので誘電正接のできるだけ小さい誘
電体、たとえばフッ素樹脂などが好ましい。
ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリアミド系合成樹脂、ア
ルミナ、高周波用複合樹脂材料などがある。とくに、比
較的周波数が低いマイクロ波帯、準ミリ波帯において
は、小形化するために誘電率が大きい誘電体、たとえば
アルミナなどが望ましい。また、ミリ波帯以上では誘電
体損失が大きくなるので誘電正接のできるだけ小さい誘
電体、たとえばフッ素樹脂などが好ましい。
【0045】移動機構5としては、たとえば、比較的廉
価な電磁型アクチュエータを使用することで、従来困難
であった一般民生向けの電子走査アレイアンテナが実現
できる。また、移動機構5として、停止時には電流が流
れないものを用いることで、発熱の問題も解決される。
例えば、誘電体3が停止したときはマイクロスイッチ等
でコイルに供給される信号を遮断する。
価な電磁型アクチュエータを使用することで、従来困難
であった一般民生向けの電子走査アレイアンテナが実現
できる。また、移動機構5として、停止時には電流が流
れないものを用いることで、発熱の問題も解決される。
例えば、誘電体3が停止したときはマイクロスイッチ等
でコイルに供給される信号を遮断する。
【0046】このような移動機構5としては、直線駆動
できるものが好ましく、たとえば図3に示すように、電
磁型アクチュエータの一種であるボイスコイルモーター
50を用いる。ボイスコイルモーター50は、コイル5
1、ヨーク53、および磁石55より、コイル51に流
す電流の方向と大きさを制御することにより、磁石55
によってヨーク53に形成されている磁界に対する電流
の向きが変わることで、コイル51が動作し、コイル5
1に接続されている誘電体3を直線駆動することができ
る。前述のコイル51に流す電流制御は図示しない制御
部が行う。
できるものが好ましく、たとえば図3に示すように、電
磁型アクチュエータの一種であるボイスコイルモーター
50を用いる。ボイスコイルモーター50は、コイル5
1、ヨーク53、および磁石55より、コイル51に流
す電流の方向と大きさを制御することにより、磁石55
によってヨーク53に形成されている磁界に対する電流
の向きが変わることで、コイル51が動作し、コイル5
1に接続されている誘電体3を直線駆動することができ
る。前述のコイル51に流す電流制御は図示しない制御
部が行う。
【0047】従って、アンテナにおいて従来の半導体素
子による移相器に比較して、小電力で誘電体3を動かす
ことが可能となる。
子による移相器に比較して、小電力で誘電体3を動かす
ことが可能となる。
【0048】誘電体3の大きさは、取り扱う高周波信号
の周波数が高くなるほど小さくすることができる。この
ため、たとえばミリ波帯では小形の移動機構で高速に駆
動することができる。
の周波数が高くなるほど小さくすることができる。この
ため、たとえばミリ波帯では小形の移動機構で高速に駆
動することができる。
【0049】<実施の形態2>ここで、誘電体3と給電
線路13の配置については、図4の断面図に示すよう
に、誘電体3が絶縁材料であるため両者が接触しても構
わないが、必要な位相変化量が得られるように、誘電体
3と伝送線路7の間隔を調整する必要がある。
線路13の配置については、図4の断面図に示すよう
に、誘電体3が絶縁材料であるため両者が接触しても構
わないが、必要な位相変化量が得られるように、誘電体
3と伝送線路7の間隔を調整する必要がある。
【0050】このような構造とした場合、誘電体3と伝
送線路7の近傍ではインピーダンスの不連続が存在す
る。その結果、高周波信号の反射波が生じ、結合線路上
に定在波が発生し反射損失を増大させてしまう。この問
題を防ぐために、本実施の形態では、図5に示すよう
に、テーパー23を持たせた誘電体3aとしている。
送線路7の近傍ではインピーダンスの不連続が存在す
る。その結果、高周波信号の反射波が生じ、結合線路上
に定在波が発生し反射損失を増大させてしまう。この問
題を防ぐために、本実施の形態では、図5に示すよう
に、テーパー23を持たせた誘電体3aとしている。
【0051】これにより、誘電体3aと伝送線路7との
境界面のインピーダンス変化を緩やかすることが可能と
なり、境界面での反射を抑制して、特性の劣化を防止す
ることができる。
境界面のインピーダンス変化を緩やかすることが可能と
なり、境界面での反射を抑制して、特性の劣化を防止す
ることができる。
【0052】つまり、図4に示すように、伝送線路7を
通過する高周波信号の流入方向に対して、誘電体3aの
両方の側面(受波面)が直角にならないように、テーパ
23を設けている。
通過する高周波信号の流入方向に対して、誘電体3aの
両方の側面(受波面)が直角にならないように、テーパ
23を設けている。
【0053】誘電体3aの形状については、上述したよ
うにテーパの伝送線路に対して境界となる側が厚みが最
も小さく誘電体の中央部に向かうに従って厚みが増加す
るテーパをつける。
うにテーパの伝送線路に対して境界となる側が厚みが最
も小さく誘電体の中央部に向かうに従って厚みが増加す
るテーパをつける。
【0054】基板2は、たとえばフッ素樹脂基板、ガラ
ス入りフッ素樹脂基板、アルミナ基板、その他市販の高
周波用基板などを用いることができる。
ス入りフッ素樹脂基板、アルミナ基板、その他市販の高
周波用基板などを用いることができる。
【0055】<実施の形態3>図6は実施の形態3の移
相装置10の構成図である。この移相装置10は、伝送
線路は直線ではなく、中央部でコの字状に曲げられた箇
所(冗長部)を有する伝送線路7aとなっている。
相装置10の構成図である。この移相装置10は、伝送
線路は直線ではなく、中央部でコの字状に曲げられた箇
所(冗長部)を有する伝送線路7aとなっている。
【0056】このような伝送線路7aは、アレーアンテ
ナの給電線路として用いられ、各アンテナに同位相で給
電するために用いられることが多い。
ナの給電線路として用いられ、各アンテナに同位相で給
電するために用いられることが多い。
【0057】この移相装置10は、平面基板2上に形成
された開放型の伝送線路7aのコの字の箇所の近傍に固
着され、誘電体3及び3aの受波面が伝送線路7aに対
して直角に交差するようにされている。そして、誘電率
が1より大きい誘電体3又は誘電体3a(テーパ付き)
と駆動機構5とから構成される誘電体移相器4を設けて
なる。
された開放型の伝送線路7aのコの字の箇所の近傍に固
着され、誘電体3及び3aの受波面が伝送線路7aに対
して直角に交差するようにされている。そして、誘電率
が1より大きい誘電体3又は誘電体3a(テーパ付き)
と駆動機構5とから構成される誘電体移相器4を設けて
なる。
【0058】そして、図6の(a)、(b)、(c)に
示すように、誘電体3,3aを動かして、伝送線路7a
上を覆っていく。これによって、伝送線路7aに対して
の誘電体3、3aの量が連続的に変化していく。つま
り、伝搬する信号の電磁界分布が変化して、伝搬する高
周波信号の遅延時間を変化させ(伝搬する信号の電磁界
分布が変化して)、伝送線路7の入出力間の位相を可変
できるようにしている。
示すように、誘電体3,3aを動かして、伝送線路7a
上を覆っていく。これによって、伝送線路7aに対して
の誘電体3、3aの量が連続的に変化していく。つま
り、伝搬する信号の電磁界分布が変化して、伝搬する高
周波信号の遅延時間を変化させ(伝搬する信号の電磁界
分布が変化して)、伝送線路7の入出力間の位相を可変
できるようにしている。
【0059】<実施の形態4>次に、上述した移相装置
を用いたアレイアンテナの例を説明する。
を用いたアレイアンテナの例を説明する。
【0060】図7は、本発明を適用した並列給電形2素
子アレイアンテナを示す図面である。この並列給電形2
素子アレイアンテナは、上記の誘電体移相器4(アンテ
ナに用いる場合は誘電体移相器という)をコの字状の給
電線路13に近接配置したものである。また、図8は、
直列給電形のアレイアンテナに用いた例を示す図面であ
り、同様に、誘電体移相器4を開放型の給電線路13に
近接配置したものである。
子アレイアンテナを示す図面である。この並列給電形2
素子アレイアンテナは、上記の誘電体移相器4(アンテ
ナに用いる場合は誘電体移相器という)をコの字状の給
電線路13に近接配置したものである。また、図8は、
直列給電形のアレイアンテナに用いた例を示す図面であ
り、同様に、誘電体移相器4を開放型の給電線路13に
近接配置したものである。
【0061】また、このような給電線路13(パッチア
ンテナは含まない)を基板2に設けて誘電体移相器4を
設けたものを、移相装置としてもよい。
ンテナは含まない)を基板2に設けて誘電体移相器4を
設けたものを、移相装置としてもよい。
【0062】図7および8に示したアレイアンテナはと
もに、誘電体3、3aを近接配置した給電線路13を流
れる高周波信号に伝搬遅延が生じ、各パッチアンテナ1
1に給電される高周波信号の位相が変化する。
もに、誘電体3、3aを近接配置した給電線路13を流
れる高周波信号に伝搬遅延が生じ、各パッチアンテナ1
1に給電される高周波信号の位相が変化する。
【0063】したがって、移動機構5で給電線路近傍の
誘電体3、3aを可動させ、誘電体3、3aと給電線路
13の被覆長(伝送線路7を覆う媒体の種類を相違させ
る)を可変することにより、連続的に給電線路13を伝
搬する高周波信号の位相を可変でき、指向性走査を実現
できる。
誘電体3、3aを可動させ、誘電体3、3aと給電線路
13の被覆長(伝送線路7を覆う媒体の種類を相違させ
る)を可変することにより、連続的に給電線路13を伝
搬する高周波信号の位相を可変でき、指向性走査を実現
できる。
【0064】<実施の形態5>図9は、本発明による直
列給電形多素子アレイアンテナを示す図面である。
列給電形多素子アレイアンテナを示す図面である。
【0065】この直列給電形多素子アレイアンテナは、
複数のアンテナ11(#1〜#n)を有し、各アンテナ
11は、いずれも給電線路13に接続されており、給電
線路13には、各アンテナ11に対応して誘電体移相器
4が設けられている。なお、給電線路13と誘電体移相
器4との関係は、図1及び図5に示した誘電体移相器4
の構成と同じである。そして、各誘電体移相器4の誘電
体3、3aの位置を制御するための制御装置21が設け
られており、制御装置21は、各誘電体移相器4の移動
機構5を制御している。つまり、各誘電体移相器4に対
して、所望の指向性を得るために必要なビット数の制御
信号を送出する。
複数のアンテナ11(#1〜#n)を有し、各アンテナ
11は、いずれも給電線路13に接続されており、給電
線路13には、各アンテナ11に対応して誘電体移相器
4が設けられている。なお、給電線路13と誘電体移相
器4との関係は、図1及び図5に示した誘電体移相器4
の構成と同じである。そして、各誘電体移相器4の誘電
体3、3aの位置を制御するための制御装置21が設け
られており、制御装置21は、各誘電体移相器4の移動
機構5を制御している。つまり、各誘電体移相器4に対
して、所望の指向性を得るために必要なビット数の制御
信号を送出する。
【0066】従って、制御装置21から所望の指向性を
得るためのビット数の制御信号をこれらの誘電体移相器
4の移動機構に送出することで、より複雑な指向性走査
を実現できる。なお、並列給電形多素子アレイアンテナ
についても同様の構成により本発明を適用することがで
きる。
得るためのビット数の制御信号をこれらの誘電体移相器
4の移動機構に送出することで、より複雑な指向性走査
を実現できる。なお、並列給電形多素子アレイアンテナ
についても同様の構成により本発明を適用することがで
きる。
【0067】<実施の形態6>次に、本発明の誘電体移
相器をアクティブ集積アレイアンテナに適用した例を説
明する。
相器をアクティブ集積アレイアンテナに適用した例を説
明する。
【0068】図10にパッチアンテナによるアクティブ
集積アレイアンテナを示す。このアクティブ集積アレイ
アンテナは、2素子アクティブ集積アレイアンテナの結
合線路17上に誘電体移相器4を近接配置したもので、
誘電体移相器4の誘電体3,3a近傍を伝搬する同期信
号に遅延を生じさせ位相変化を起こさせるものである。
そして、この位相変化を伴った同期信号が方向性結合器
19を介して発振状態のアクティブ素子25のゲート電
極27に注入され、ドレイン電極29からパッチアンテ
ナ11に給電され空間に放射される。
集積アレイアンテナを示す。このアクティブ集積アレイ
アンテナは、2素子アクティブ集積アレイアンテナの結
合線路17上に誘電体移相器4を近接配置したもので、
誘電体移相器4の誘電体3,3a近傍を伝搬する同期信
号に遅延を生じさせ位相変化を起こさせるものである。
そして、この位相変化を伴った同期信号が方向性結合器
19を介して発振状態のアクティブ素子25のゲート電
極27に注入され、ドレイン電極29からパッチアンテ
ナ11に給電され空間に放射される。
【0069】誘電体移相器4は、誘電体3、3aを移動
機構5で可動させ、誘電体3、3aと結合線路17の位
置関係を可変することにより、連続的にアクティブ素子
23間の位相を可変でき、指向性走査を実現している。
機構5で可動させ、誘電体3、3aと結合線路17の位
置関係を可変することにより、連続的にアクティブ素子
23間の位相を可変でき、指向性走査を実現している。
【0070】図10ではアクティブ素子25のゲート電
極27と結合線路17は方向性結合器19で結合されて
いるが、この他に、たとえば図11に示すように単に電
磁結合させる方式でも構わない。
極27と結合線路17は方向性結合器19で結合されて
いるが、この他に、たとえば図11に示すように単に電
磁結合させる方式でも構わない。
【0071】また、図12に示すようにドレイン電極2
9と結合されたもの、図13に示すようにゲート電極2
7およびドレイン電極29と結合されたものでも構わな
い。
9と結合されたもの、図13に示すようにゲート電極2
7およびドレイン電極29と結合されたものでも構わな
い。
【0072】このような方向性結合または単なる電磁結
合に関わらず、結合線路17に誘電体3を近接配置する
ことにより、位相変化した同期信号がアクティブ素子2
5に注入することができる。
合に関わらず、結合線路17に誘電体3を近接配置する
ことにより、位相変化した同期信号がアクティブ素子2
5に注入することができる。
【0073】アクティブ素子としては、たとえばHEM
T(high-electron-mobility t
ransistor:高電子移動度トランジスタ)、ガ
ンダイオード、MESFET、MMICなどを使用する
ことができる。
T(high-electron-mobility t
ransistor:高電子移動度トランジスタ)、ガ
ンダイオード、MESFET、MMICなどを使用する
ことができる。
【0074】これらパッチアンテナを用いたものと同様
にしてスロットアンテナを用いたアクティブ集積アレイ
アンテナを構成することも可能である。
にしてスロットアンテナを用いたアクティブ集積アレイ
アンテナを構成することも可能である。
【0075】図14は、スロットアンテナを用いた2素
子アクティブ集積アレイアンテナを示す図面である。
子アクティブ集積アレイアンテナを示す図面である。
【0076】このアクティブ集積アレイアンテナは、ア
ンテナとしてスロットアンテナ12を用いたほかは、前
述の図11に示したアクティブ集積アレイアンテナと同
様である。すなわち、アクティブ素子25と結合線路1
7は電磁結合により結合されており、結合線路17上に
誘電体移相器4を近接配置したものである。
ンテナとしてスロットアンテナ12を用いたほかは、前
述の図11に示したアクティブ集積アレイアンテナと同
様である。すなわち、アクティブ素子25と結合線路1
7は電磁結合により結合されており、結合線路17上に
誘電体移相器4を近接配置したものである。
【0077】さらに、本発明は、2素子以上のアクティ
ブ集積アレイアンテナに対しても有効である。図15
は、多素子アクティブ集積アレイアンテナへの適用例を
示す図面である。
ブ集積アレイアンテナに対しても有効である。図15
は、多素子アクティブ集積アレイアンテナへの適用例を
示す図面である。
【0078】ここでは、各アクティブ素子25間の結合
線路17上に誘電体移相器4が近接配置され、それぞれ
が制御装置21から必要な移相量の情報を与えられ移動
機構5で誘電体3、3aが駆動されることで、より複雑
な指向性、たとえば所望方向に感度を最大にして、妨害
波方向に感度を最小にするような制御を可能にしてい
る。
線路17上に誘電体移相器4が近接配置され、それぞれ
が制御装置21から必要な移相量の情報を与えられ移動
機構5で誘電体3、3aが駆動されることで、より複雑
な指向性、たとえば所望方向に感度を最大にして、妨害
波方向に感度を最小にするような制御を可能にしてい
る。
【0079】図15に示した多素子アクティブ集積アレ
イアンテナは、間隔dで等間隔に配列されたn素子(#
1〜n)アクティブ集積アレイアンテナで、アクティブ
素子25のゲート電極27が同期信号注入用の結合線路
17と方向性結合または単に電磁結合されている。
イアンテナは、間隔dで等間隔に配列されたn素子(#
1〜n)アクティブ集積アレイアンテナで、アクティブ
素子25のゲート電極27が同期信号注入用の結合線路
17と方向性結合または単に電磁結合されている。
【0080】したがって各アンテナ11間の結合線路1
7には合計n-1個の誘電体3、3aとその移動機構5
が配置され、移動機構5を制御するための制御装置21
が存在する。
7には合計n-1個の誘電体3、3aとその移動機構5
が配置され、移動機構5を制御するための制御装置21
が存在する。
【0081】各アクティブ素子25は同期可能な周波数
範囲内で発振しており、結合線路17を伝搬する同期信
号のエネルギーの一部が、先ず#1のアクティブ素子2
5に注入され、次に#2のアクティブ素子25、同様に
して最後に#nのアクティブ素子25に注入され、各ア
クティブ素子25の同期がとられる。残った同期信号の
エネルギーは整合終端で無反射終端される。
範囲内で発振しており、結合線路17を伝搬する同期信
号のエネルギーの一部が、先ず#1のアクティブ素子2
5に注入され、次に#2のアクティブ素子25、同様に
して最後に#nのアクティブ素子25に注入され、各ア
クティブ素子25の同期がとられる。残った同期信号の
エネルギーは整合終端で無反射終端される。
【0082】ここで、結合線路17の長さは各アクティ
ブ素子25に同位相で同期信号が注入されるように決め
られているものとし、各アンテナ11から放射される電
波は正面方向(0°方向)で最大の指向性が得られるも
のとする。
ブ素子25に同位相で同期信号が注入されるように決め
られているものとし、各アンテナ11から放射される電
波は正面方向(0°方向)で最大の指向性が得られるも
のとする。
【0083】指向性を正面から角度θ方向へ向ける場合
には、#1のアクティブ素子25に注入される同期信号
を位相基準として、#2のアクティブ素子25に注入さ
れる同期信号の位相がφ=kdsinθ[rad](こ
こで、k=2π/λである(λ:自由空間の波長))遅
れるように、制御装置21から移動機構#M1に対して
指示が出る。次に#3のアクティブ素子25には2φの
位相遅れ、同様に#nのアクティブ素子には(n-1)
φの位相遅れを伴った同期信号が注入されるように、移
動機構#M2〜#Mn-1に対して指示が出る。
には、#1のアクティブ素子25に注入される同期信号
を位相基準として、#2のアクティブ素子25に注入さ
れる同期信号の位相がφ=kdsinθ[rad](こ
こで、k=2π/λである(λ:自由空間の波長))遅
れるように、制御装置21から移動機構#M1に対して
指示が出る。次に#3のアクティブ素子25には2φの
位相遅れ、同様に#nのアクティブ素子には(n-1)
φの位相遅れを伴った同期信号が注入されるように、移
動機構#M2〜#Mn-1に対して指示が出る。
【0084】全ての移動機構5(#M1〜#Mn-1)
は指示通りの位相変化が得られるように誘電体3,3a
を駆動する。これら誘電体3の近傍を通過した同期信号
は上記の位相遅れを伴い各アクティブ素子25に注入さ
れアンテナ11に給電される。各アンテナ11から放射
される電波はベクトル合成され角度θ方向にピークを持
たせることが可能となる。その相対値は(1)式とな
り、同式は一般に知られているアレイアンテナの指向性
合成の考え方と同一である。 E=1+exp(jφ)+exp(j2φ)+exp(j3φ)+…+exp{j(n-1)φ} …(1) ただし、式中、φ=kdsinθ[rad] である。
は指示通りの位相変化が得られるように誘電体3,3a
を駆動する。これら誘電体3の近傍を通過した同期信号
は上記の位相遅れを伴い各アクティブ素子25に注入さ
れアンテナ11に給電される。各アンテナ11から放射
される電波はベクトル合成され角度θ方向にピークを持
たせることが可能となる。その相対値は(1)式とな
り、同式は一般に知られているアレイアンテナの指向性
合成の考え方と同一である。 E=1+exp(jφ)+exp(j2φ)+exp(j3φ)+…+exp{j(n-1)φ} …(1) ただし、式中、φ=kdsinθ[rad] である。
【0085】このように、制御装置21からの指示によ
りφの値を連続的に変えることができるので、図2に示
したように、ブロードサイドからエンドファイアまで指
向性を連続的に走査することが実現できるのである。
りφの値を連続的に変えることができるので、図2に示
したように、ブロードサイドからエンドファイアまで指
向性を連続的に走査することが実現できるのである。
【0086】なお、このような制御による指向性は
(1)式に示すように従来のアレイアンテナと変わりな
いことから、先に説明した、多素子アレイアンテナ(図
9参照)に適用した場合にも同様に指向性を走査できる
効果がある。
(1)式に示すように従来のアレイアンテナと変わりな
いことから、先に説明した、多素子アレイアンテナ(図
9参照)に適用した場合にも同様に指向性を走査できる
効果がある。
【0087】次に、本発明の原理確認を行うために行っ
た実験について説明する。
た実験について説明する。
【0088】実験には、図16に示す2素子アクティブ
集積アレイアンテナを試作した。このアクティブ集積ア
レイアンテナは、基本構成を前述の図11に示したアク
ティブ集積アレイアンテナと同様にし、アンテナとして
パッチアンテナ11を用い、アクティブ素子25と結合
線路17は電磁結合により結合される方式である。
集積アレイアンテナを試作した。このアクティブ集積ア
レイアンテナは、基本構成を前述の図11に示したアク
ティブ集積アレイアンテナと同様にし、アンテナとして
パッチアンテナ11を用い、アクティブ素子25と結合
線路17は電磁結合により結合される方式である。
【0089】アクティブ素子25にはHEMTを用い
て、9.682GHzで自励発振させた。各アクティブ
素子25(HEMT)に同位相で同期がかかるように結
合線路長を設計した。レベル10dBmで自励発振周波
数と同一周波数の同期信号を結合線路17に加え、各ア
クティブ素子25(HEMT)に注入同期をかけた。ゲ
ート電極27と結合線路17の結合度は−10dBであ
る。
て、9.682GHzで自励発振させた。各アクティブ
素子25(HEMT)に同位相で同期がかかるように結
合線路長を設計した。レベル10dBmで自励発振周波
数と同一周波数の同期信号を結合線路17に加え、各ア
クティブ素子25(HEMT)に注入同期をかけた。ゲ
ート電極27と結合線路17の結合度は−10dBであ
る。
【0090】誘電体移相器4は、ここでは、原理確認の
ためであるので移動機構は使用せずに、両面テープで誘
電体3、3aを結合線路17上に固定した。誘電体3、
3aは、誘電率12.5、誘電損失0.005の高周波
用樹脂複合材料を用いた。
ためであるので移動機構は使用せずに、両面テープで誘
電体3、3aを結合線路17上に固定した。誘電体3、
3aは、誘電率12.5、誘電損失0.005の高周波
用樹脂複合材料を用いた。
【0091】誘電体3、3aを取りつける前に、同期信
号の入出力間の位相を測定しこれを位相基準0°とす
る。次に、誘電体3、3aを結合線路上に固定し、同期
信号の位相を同様に測定し、先程測定した位相基準との
差を求める。
号の入出力間の位相を測定しこれを位相基準0°とす
る。次に、誘電体3、3aを結合線路上に固定し、同期
信号の位相を同様に測定し、先程測定した位相基準との
差を求める。
【0092】今回の実験では誘電体3、3aを結合線路
上2箇所に固定し、それぞれ−49.3°と−74.5
°の位相変化量が得られた。但し、誘電体3、3aには
εr=12.5、tanδ=0.005の樹脂複合材
料、HEMTが無バイアスの状態で、誘電体3、3a装
荷による結合線路の移相量Δθ=θo−θiを測定して
おく。
上2箇所に固定し、それぞれ−49.3°と−74.5
°の位相変化量が得られた。但し、誘電体3、3aには
εr=12.5、tanδ=0.005の樹脂複合材
料、HEMTが無バイアスの状態で、誘電体3、3a装
荷による結合線路の移相量Δθ=θo−θiを測定して
おく。
【0093】指向性測定結果を図17に示す。同図に示
すように、誘電体3,3aを近接配置し同期信号に位相
変化を与えることにより指向性を最大20度走査させる
ことが可能となり、本発明の有効性が確認できた。
すように、誘電体3,3aを近接配置し同期信号に位相
変化を与えることにより指向性を最大20度走査させる
ことが可能となり、本発明の有効性が確認できた。
【0094】また、誘電体3,3aを結合線路に近傍配
置することによる同期信号の位相変化を実験確認してい
ることから、本発明を従来のアレイアンテナに用いた場
合でも同様に指向性走査が可能である。したがって、従
来のような高価な半導体素子を用いずに済むことができ
る。
置することによる同期信号の位相変化を実験確認してい
ることから、本発明を従来のアレイアンテナに用いた場
合でも同様に指向性走査が可能である。したがって、従
来のような高価な半導体素子を用いずに済むことができ
る。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の移相装置
によれば、移動機構であるコイルに電流が供給される
と、誘電体が伝送線路を覆うことになり、伝送線路を高
周波信号が伝搬したときに、電磁界分布が変わる。この
ため、高周波信号の移相が変化する。つまり、伝搬する
高周波信号の遅延時間を変化させ、伝送線路の入出力間
の位相を連続的にわずかの電流で可変できるという効果
が得られている。
によれば、移動機構であるコイルに電流が供給される
と、誘電体が伝送線路を覆うことになり、伝送線路を高
周波信号が伝搬したときに、電磁界分布が変わる。この
ため、高周波信号の移相が変化する。つまり、伝搬する
高周波信号の遅延時間を変化させ、伝送線路の入出力間
の位相を連続的にわずかの電流で可変できるという効果
が得られている。
【0096】また、伝搬方向に対して交差する誘電体の
両側面は、開放端側が最小の厚みで誘電体の中央部に向
かうに従って厚みが増加する所定の傾斜としたので、伝
送線路を高周波信号が伝搬しても、誘電体の傾斜によっ
て誘電体両側面にて発生する反射が抑制されるという効
果が得られている。
両側面は、開放端側が最小の厚みで誘電体の中央部に向
かうに従って厚みが増加する所定の傾斜としたので、伝
送線路を高周波信号が伝搬しても、誘電体の傾斜によっ
て誘電体両側面にて発生する反射が抑制されるという効
果が得られている。
【0097】また、伝送線路は、コの字状に曲げられた
冗長部を備え、該冗長部を覆うように前記駆動器を前記
平面基板に固着したので、アクティブ集積アンテナに用
いると、指向性を変化させることが可能となる。
冗長部を備え、該冗長部を覆うように前記駆動器を前記
平面基板に固着したので、アクティブ集積アンテナに用
いると、指向性を変化させることが可能となる。
【0098】さらに、本発明のアクティブ集積アレイア
ンテナは、アレイアンテナの給電線路近傍に誘電体を配
置し、移動機構でこの誘電体を駆動することで、各アン
テナに給電される高周波信号の位相を遅らせるので、こ
れまで半導体素子が高価であり実現が難しかった一般民
生向けの指向性走査アレイアンテナ用の移相器が実現で
きるという効果が得られている。
ンテナは、アレイアンテナの給電線路近傍に誘電体を配
置し、移動機構でこの誘電体を駆動することで、各アン
テナに給電される高周波信号の位相を遅らせるので、こ
れまで半導体素子が高価であり実現が難しかった一般民
生向けの指向性走査アレイアンテナ用の移相器が実現で
きるという効果が得られている。
【0099】また、移動機構として電磁型アクチュエー
タを用いた場合、停止時には電流が流れないので発熱の
問題も解決される。必要な誘電体の大きさは、取り扱う
高周波信号の周波数が高くなるほど小さくて済むので、
ミリ波帯では小形の移動機構で高速駆動することができ
る。
タを用いた場合、停止時には電流が流れないので発熱の
問題も解決される。必要な誘電体の大きさは、取り扱う
高周波信号の周波数が高くなるほど小さくて済むので、
ミリ波帯では小形の移動機構で高速駆動することができ
る。
【0100】同様に本発明をアクティブ集積アレイアン
テナに適用することで、アクティブ集積アレイアンテナ
が持つ小形、軽量、薄形の特徴に加え、従来のような指
向性走査角の制限がなくなり、周波数を固定したまま指
向性を走査させることが可能となる。また、周波数を変
化させる必要がないので、従来困難であった通信用途に
適するようになる。
テナに適用することで、アクティブ集積アレイアンテナ
が持つ小形、軽量、薄形の特徴に加え、従来のような指
向性走査角の制限がなくなり、周波数を固定したまま指
向性を走査させることが可能となる。また、周波数を変
化させる必要がないので、従来困難であった通信用途に
適するようになる。
【0101】本発明の誘電体移相器を、ITS、IMT
−2000、加入者系無線などのアレイアンテナに適用
すれば、ITSにおいては、低価格で定消費電力の衝突
防止用指向性走査レーダー、または路車間、車車間通信
用指向性走査アンテナを実現することができる。IMT
−2000、加入者系無線においては、基地局および移
動局に設置されるアダプティブアンテナ、つまり所望方
向に感度を最大にして、妨害波方向に感度を最小にする
方式のアレイアンテナとして用いることができる。
−2000、加入者系無線などのアレイアンテナに適用
すれば、ITSにおいては、低価格で定消費電力の衝突
防止用指向性走査レーダー、または路車間、車車間通信
用指向性走査アンテナを実現することができる。IMT
−2000、加入者系無線においては、基地局および移
動局に設置されるアダプティブアンテナ、つまり所望方
向に感度を最大にして、妨害波方向に感度を最小にする
方式のアレイアンテナとして用いることができる。
【図1】実施の形態1の移相装置の概略構成図である。
【図2】実施の形態1を用いたときの指向性走査例を説
明する説明図である。
明する説明図である。
【図3】アクチェータ(移相器)の具体的な構成図であ
る。
る。
【図4】実施の形態1の移相装置の問題を説明する説明
図である。
図である。
【図5】実施の形態2の移相装置の概略構成図である。
【図6】実施の形態3の移相装置の概略構成図である。
【図7】実施の形態4の並列給電形2素子アレイアンテ
ナを示す図面である。
ナを示す図面である。
【図8】実施の形態4の直列給電形2素子アレイアンテ
ナを示す図面である。
ナを示す図面である。
【図9】実施の形態5の直列給電形多素子アレイアンテ
ナを示す図面である。
ナを示す図面である。
【図10】実施の形態6のパッチアンテナによるアクテ
ィブ集積アンテナの概略構成図である。
ィブ集積アンテナの概略構成図である。
【図11】実施の形態6の電磁結合したアクティブ集積
アンテナの概略構成図である。
アンテナの概略構成図である。
【図12】実施の形態6のドレイン電極の電磁結合によ
るアクティブ集積アンテナの概略構成図である。
るアクティブ集積アンテナの概略構成図である。
【図13】実施の形態6のゲート・ドレイン電極の電磁
結合によるアクティブ集積アンテナの概略構成図であ
る。
結合によるアクティブ集積アンテナの概略構成図であ
る。
【図14】実施の形態6のスロットアンテナを用いたア
クティブ集積アンテナの概略構成図である。
クティブ集積アンテナの概略構成図である。
【図15】 実施の形態6の多素子アクティブ集積アレ
イアンテナの概略構成図である。
イアンテナの概略構成図である。
【図16】2素子アクティブ集積アンテナの概略構成図
である。
である。
【図17】本実施の形態による2素子アクティブ集積ア
ンテナを用いたときの指向性の変化を説明する説明図で
ある。
ンテナを用いたときの指向性の変化を説明する説明図で
ある。
【図18】従来の並列給電形電子走査アレイアンテナを
示す図面である。
示す図面である。
【図19】従来の直列給電形電子走査アレイアンテナを
示す図面である。
示す図面である。
【図20】従来の移相器を示す図面である。
【図21】従来のアクティブ集積アレイアンテナを示す
図面である。
図面である。
【図22】従来のアクティブ集積アレイアンテナの指向
性走査特性を示す図面である。
性走査特性を示す図面である。
【図23】従来の他のアクティブ集積アレイアンテナを
示す図面である。
示す図面である。
【図24】従来の他のアクティブ集積アレイアンテナの
指向性走査特性を示す図面である。
指向性走査特性を示す図面である。
1 移相装置 3、3a 誘電体 5 移動機構 7 伝送線路 11、12 アンテナ 13 給電線路 15 基板 17 結合線路 19 方向性結合器 21 制御装置 23 テーパー 25 アクティブ素子 27 ゲート電極 29 ドレイン電極 31 ソース電極 50 ボイスコイルモーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大竹 朗 神奈川県横浜市金沢区福浦3丁目10番地 日本発条株式会社内 Fターム(参考) 5J012 GA12 GA14 5J021 AA05 AA07 AB06 CA06 DB03 EA04 FA06 FA26 FA32 GA02 HA05 5J045 AA21 AB05 AB06 DA10 EA07 FA02 HA03 NA01
Claims (9)
- 【請求項1】 絶縁体で形成された平面基板と、 前記平面基板上に設けられ、高周波信号を伝搬する開放
型の伝送線路と、 誘電体を水平方向に可動可能に挟持すると共に、コイル
及びロータを内蔵して、前記コイルへの電流量に応じて
前記誘電体を可動する駆動器とを前記平面基板の伝送線
路の近傍位置に設け、 該駆動器は、 前記伝送線路の高周波信号の伝搬方向に対して、前記誘
電体を可動させたときに、該誘電体の側面が交差する前
記近傍位置に設けてなることを特徴とする移相装置。 - 【請求項2】 前記誘電体は比誘電率が1以上の直方体
であり、前記側面は前記伝搬方向に対して、前記可動に
よって直角となり、かつ前記伝送線路に対して所定の間
隙を有するように前記駆動器が平面基板上に固着されて
いることを特徴とする請求項1記載の移相装置。 - 【請求項3】 前記直方体の誘電体に代えて、 前記伝搬方向に対して交差する両側面は、開放端側が最
小の厚みで誘電体の中央部に向かうに従って厚みが増加
する所定の傾斜を備えた誘電体にされた前駆動器を有す
ることを特徴とする請求項1又は2記載の移相装置。 - 【請求項4】 前記伝送線路は、コの字状に曲げられた
冗長部を備え、該冗長部を覆うように前記駆動器を前記
平面基板に固着してなる請求項1、2又は3記載の移相
装置。 - 【請求項5】 前記伝送線路は前記冗長部を所定箇所毎
に備え、該冗長部毎に前記駆動器を前記平面基板に固着
したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の移
相装置。 - 【請求項6】 前記誘電体としてアルミナ(Al2O3)
などの高誘電率のセラミック材料を用いて小型化した請
求項1、2、3、4又は5記載の移相装置。 - 【請求項7】 所定の間隔で等間隔に直線状に配列され
た多数のアンテナ素子を有するアクティブ集積アレイア
ンテナにおいて、 直線状の第1伝送線路とコの字型の第2伝送路とからな
る伝送線路を平面基板に設け、第1伝送線路は前記多数
のアンテナ素子への伝送路に対して電磁結合にされるよ
うに前記平面基板に設け、 誘電体を水平方向に可動可能に挟持すると共に、コイル
及びロータを内蔵して、前記コイルへの電流量に応じて
前記誘電体を可動する駆動器とを前記平面基板の第1伝
送線路の近傍位置に設け、 該駆動器は、 前記第1伝送線路の高周波信号の伝搬方向に対して、前
記誘電体を可動させたときに、該誘電体の側面が交差す
る前記近傍位置に設けたことを特徴とするアクティブ集
積アレイアンテナ。 - 【請求項8】 前記誘電体は比誘電率が1以上の直方体
であり、前記側面は前記第1伝送線路の高周波信号の伝
搬方向に対して、前記可動によって直角となり、かつ前
記伝送線路に対して所定の間隙を有するように前記駆動
器が平面基板上に固着されていることを特徴とする請求
項7記載のアクティブ集積アレイアンテナ。 - 【請求項9】 前記直方体の誘電体に代えて、 前記伝搬方向に対して交差する両側面は、開放端側が最
小の厚みで誘電体の中央部に向かうに従って厚みが増加
する所定の傾斜を備えた誘電体にされた前駆動器を有す
ることを特徴とする請求項7又は8記載のアクティブ集
積アレイアンテナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001060875A JP2002261503A (ja) | 2001-03-05 | 2001-03-05 | 移相装置及びアクティブ集積アレイアンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001060875A JP2002261503A (ja) | 2001-03-05 | 2001-03-05 | 移相装置及びアクティブ集積アレイアンテナ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002261503A true JP2002261503A (ja) | 2002-09-13 |
Family
ID=18920243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001060875A Pending JP2002261503A (ja) | 2001-03-05 | 2001-03-05 | 移相装置及びアクティブ集積アレイアンテナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002261503A (ja) |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004221877A (ja) * | 2003-01-14 | 2004-08-05 | Advanced Telecommunication Research Institute International | 平面アレーアンテナ装置 |
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JP2007110330A (ja) * | 2005-10-12 | 2007-04-26 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | アレーアンテナ |
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JPWO2006030832A1 (ja) * | 2004-09-15 | 2008-05-15 | 松下電器産業株式会社 | 監視装置、周囲監視システム、及び監視制御方法 |
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JP2019057775A (ja) * | 2017-09-20 | 2019-04-11 | Tdk株式会社 | アンテナモジュール |
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CN113410594A (zh) * | 2021-06-11 | 2021-09-17 | 京信通信技术(广州)有限公司 | 介质移相器与天线 |
-
2001
- 2001-03-05 JP JP2001060875A patent/JP2002261503A/ja active Pending
Cited By (20)
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