JP2004088591A - 位相走査方式アンテナアレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で、小型かつ安価で、損失の少ない位相走査方式アンテナアレイを提供する。
【解決手段】アンテナ素子1〜4の位相を変化させる移相器5〜7を、外部磁界の変化を受けてインピーダンス成分、特にインダクタンス成分が変化するインピーダンス素子、例えば磁気インピーダンス素子や磁気インダクタンス素子などで形成し、各移相器5〜7の近傍に、外部磁気発生回路として励磁コイルを配置した。そして、この励磁コイルに流れる電流を制御して外部磁界を変化させ、それによって、磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子のインダクタンス成分が変化して、伝送線路を通る高周波信号の管内波長が変化し、その結果、高周波信号の位相が変化するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】アンテナ素子1〜4の位相を変化させる移相器5〜7を、外部磁界の変化を受けてインピーダンス成分、特にインダクタンス成分が変化するインピーダンス素子、例えば磁気インピーダンス素子や磁気インダクタンス素子などで形成し、各移相器5〜7の近傍に、外部磁気発生回路として励磁コイルを配置した。そして、この励磁コイルに流れる電流を制御して外部磁界を変化させ、それによって、磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子のインダクタンス成分が変化して、伝送線路を通る高周波信号の管内波長が変化し、その結果、高周波信号の位相が変化するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部磁界の変化を受けてインダクタンス成分が変化する素子を移相器として構成した位相走査方式アンテナアレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5及び図6に示すような位相走査方式のアンテナアレイにおいて、各アンテナ素子11〜14のそれぞれに移相器15〜18を設けて、位相を変化させることによって指向性を可変することができる。同図中の19は給電回路である。
【0003】
上記の構成は教科書等にも載っている一般的なものであり、例えば「レーダー技術」(電子情報学会出版)のP.144〜P.151に図面と共に詳細に示されている。
【0004】
このアンテナアレイにおける指向性を可変する方法については、上記の文献にも記してあるが、θ0方向に指向性を向けるにはn番目の移相器に次に示す式で与えられる位相θ0を設定すれば良い。
【0005】
δn=−n×2π/λ0×dsinθ0 (式1)
λ0:波長
d:アンテナ素子間隔
n:0、1、2……
例えば、θ0方向に指向性を向けるための移相器(1)の必要移相量δ1が45°(=π/4)であるとき、2番目の移相器(2)は90°(=π/2)、3番目の移相器(3)は135°(=3π/4)と設定すれば良い。もちろん、0番目の移相器(0)は0°である。
【0006】
上記の構成による位相走査方式のアンテナアレイで指向性を可変するためには、各アンテナ素子ごとに所望の位相を与える必要があり、そのためには各アンテナ素子ごとの移相器の制御が必要となるため、制御回路が複雑となる。
【0007】
図6に示すアンテナアレイは、図5に示すアンテナアレイとは別の構成を示したものである。
【0008】
また、上記構成のアンテナ素子に給電される高周波信号はnの数だけ移相器を通過する。したがって、各アンテナ素子に給電される高周波信号は、通過した移相器の数だけ積算されるので、各移相器の設定移相量は同じで良く、移相器の制御回路は単純で済む。
【0009】
以上に述べた位相走査方式アンテナアレイに一般的に使用される移相器の一例を図7〜図10に示す。これらは、現在実用化されているものである。
【0010】
図7に示すものは、伝送線路切り替え型移相器である。この移相器は、スイッチング素子を用いて伝送線路を切り替えることにより、高周波伝送線路の長さを制御するデジタル移相器である。図7のような回路構成をとれば、スイッチの切り替えによって0°から337.5°まで22.5°ステップで伝送線路長を変化させることができる。
【0011】
上記の伝送線路長の変化は22.5°刻みでデジタル的であり、連続変化させることはできない。刻み幅を小さくすると最大変化量が少なくなる。刻み幅を小さく、かつ最大変化量を大きくとるには、段数を増やす必要があり、回路の規模が大きくなる。
【0012】
図8に示すものは、トランスミッションタイプ(Ttansmission Type;Loaded Line型)の移相器である。この移相器は、伝送線路の間に可変リアクタンス素子を挿入し、リアクタンス素子からの反射量を制御して位相を変化させるものである。図8の構成においては、可変キャパシタンス素子11として例えばバラクタグイオードを伝送線路に並列に接続し、バラクタグイオードの容量、つまりリアクタンスのうち容量成分を変化させて位相を変化させている。変化量はアナログ的に変化させることが可能となる。
【0013】
また、バラクタグイオードの代わりにスイッチング素子であるPINダイオードを接続することもできる。この場合、PINダイオードをオン(ON)、オフ(OFF)させることにより、容量性と抵抗性を切り替えて位相を変化させる。この場合も、移相器はデジタル式となる。
【0014】
図9に示すものは、リフレクションタイプ(Reflection Type;Hybrid Coupled型)の移相器である。この移相器は、伝送線路の間にハイブリッド回路及び可変リアクタンス素子を挿入し、リアクタンス素子からの反射量を制御して位相を変化させるものである。図9の構成においては、可変キャパシタンス素子11として例えばバラクタグイオードをハイブリッドの端部に並列に接続し、バラクタグイオードの容量、つまりリアクタンスを変化させて位相を変化させている。これにより変化量をアナログ的に変化させることが可能となる。
【0015】
また、バラクタグイオードの代わりにスイッチング素子であるPINダイオードでも代用できる。この場合はPINダイオードをオンオフさせることにより、容量性と抵抗性を切り替えて位相を変化させる方式であり移相器はデジタル式となる。
【0016】
図10に示すものは、2信号合成型移相器である。この移相器は、増幅器と、ハイブリッド回路と、二つの可変減衰器と、結合器とを備え、高周波信号を直交関係にある2つの信号(sin波、cosin波)に分け、重み付けしたその2つの信号を合成することにより所望の位相量を持った信号を生成するものである。
【0017】
また、他にも上述の文献の図5.32に示すように導波管を用いたラッチングフェライト移相器などがある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような位相走査方式アンテナアレイにおいては移相器がキーデバイスとなるが、図5の構成とすると、各アンテナ素子に所望の位相を与える必要があり、そのために各移相器にはそれに応じた移相量が必要となるが、この各移相器の移相量の違いが、移相器の制御回路を複雑にしている。
【0019】
図6の構成による位相走査方式アンテナアレイは、各移相器の移相量は等しくて良く、制御は簡単になるが、n番目のアンテナ素子に給電される高周波信号はn個の移相器を通過するため、通過損失が大きくなってしまう。
【0020】
また、図7〜図10の現在実用化されている移相器には以下のような問題点がある。
【0021】
すなわち、伝送線路切り替え型移相器では、可変できる位相の値はあるステップ単位のデジタル方式であり、位相の連続変化を行うことはできない。また、スイッチング素子には例えばPINダイオードなどが使用されるが、そのスイッチング素子に電流を流すためには各ビットごとの制御信号線が必要であり、制御回路を含め回路全体が複雑となる。更に、最大位相変化量を広げるために制御ビット数を増やすと、回路規模が大きくなってしまう。また、移相器を伝送する高周波信号は、複数のスイッチング素子を通過するため、挿入損失が非常に大きくなる。
【0022】
トランスミッションタイプの移相器では、少なくとも2個の可変リアクタンス素子を一定の距離をおいて配置するため、回路規模が大きくなるとともに、周波数帯域が非常に狭いものとなる。また、最大移相量を大きくとるために、並列に多段接続が行われるが、回路が更に大きくなり、制御回路を含め回路全体が複雑となる。
【0023】
リフレクションタイプの移相器では、少なくとも2個の可変リアクタンス素子を一定の距離を置いて配置するため、回路規模が大きくなるとともに、周波数帯域が非常に狭いものとなる。また、最大移相量を大きくとるために、並列に多段接続が行われるが、回路が更に大きくなり、制御回路を含め回路全体が複雑となる。
【0024】
2信号合成型移相器では、アンプなどの能動回路と高周波回路との組み合わせであり、回路全体が複雑、大型であり、非常に高価なものとなる。
【0025】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、簡易な構成で、小型かつ安価で損失を少なくした位相走査方式アンテナアレイを提供することを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る位相可変装置は、次のように構成したものである。
【0027】
(1)各アンテナ素子に所定の位相を与える移相器を有し、該移相器を、外部磁界の変化を受けてインダクタンス成分が変化する磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子により形成した。
【0028】
(2)上記アンテナ素子は、平面基板上にマイクロストリップアンテナとして形成した。
【0029】
(3)上記移相器のインピーダンス素子は、平面基板上にマイクロストリップ線路として形成した。
【0030】
(4)外部磁界発生回路である励磁コイルを移相器のインピーダンス素子の近傍に配置した。
【0031】
(5)上記励磁コイルは、平面基板上のプリントパターンによって形成した。
【0032】
(6)上記励磁コイルに流れる電流を制御して外部磁界を変化させることにより、各アンテナ素子に給電する高周波信号の位相を変化させて指向性を制御するようにした。
【0033】
(7)n(nは正数)番目のアンテナ素子に接続されたn番目の移相器のインピーダンス素子の移相量は、nに比例して大きいようにした。
【0034】
(8)並列に接続された各アンテナ素子の手前に各々の移相器を設置し、n番目のアンテナ素子に給電される高周波信号はnに比例した移相量を持つように構成した。
【0035】
(9)並列に接続された各アンテナ素子の手前に各々の移相器を設置し、n番目のアンテナ素子に給電される高周波信号はn個の移相器を通過するように構成した。
【0036】
(10)各アンテナ素子を一列に配置し、各励磁コイルに単一の電流制御線から指向性を制御するための電流を供給するようにした。
【0037】
(11)各アンテナ素子をn行×m列(nとmは正数)の平面状に2次元配置し、m個の励磁コイルに流れる電流を制御して2次元的に指向性を可変するようにした。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面について説明する。
【0039】
図1は本発明の第1の実施例の構成を示す図であり、図5における移相器を外部磁界の変化によって素子のインピーダンス成分、特にインダクタンス成分が変化するインピーダンス素子、例えば磁気インピーダンス素子や磁気インダクタンス素子などで形成した(置き換えた)位相走査方式アンテナアレイを示している。同図中、1〜4はアンテナ素子、5〜7は移相器、8は給電回路である。
【0040】
各移相器5〜7の近傍(外周部)には、外部磁気発生回路として励磁コイルを配置している。そして、この励磁コイルに流れる電流により外部磁界が変化し、その外部磁界の変化を受けて、磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子のインダクタンス成分が変化する。これにより、伝送線路を通る高周波信号の管内波長が変化する。つまり、高周波信号の位相を変化させることができる。
【0041】
その際、各磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等の移相量を素子番号n(正数)に比例した移相量として、(式1)の移相量δnと一致させることにより、単一の電流制御線を流れる同じ制御電流で指向性を振ることができる。
【0042】
上記(式1)のδnの移相量を得るために、例えば外部磁界発生回路、つまり励磁コイルの巻き数を素子番号nに比例して多くすることにより、素子番号nに比例した外部磁界を与えることができる。あるいは、磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子の長さ等を変化させて、素子番号nに比例した移相量が得られる各磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子を構成する、などの方法もある。
【0043】
各磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等における必要な移相量は素子番号nに比例して大きくなるので、励磁コイルに流す電流も等しくなる。したがって、移相器としての磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等の制御線は、上記のように励磁コイルに与える制御電流を流すための1本だけで済む。
【0044】
また、移相器としての磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等による移相量は、(式1)のように変化することにより、外部磁界の変化量、すなわち制御線に流す制御電流に応じて指向性が変化するので、アナログ的な指向性の走査が可能となる。
【0045】
もちろん、制御方法はアンテナ素子nがいくつであっても変わらず、電流制御線1本で済む。またアンテナ素子をn行×m列(nとmは正数)の2次元に平面配置した場合でも、制御線は行もしくは列のどちらかの本数だけで済む。このように、簡易な制御で2次元的な指向性の走査も可能となる。
【0046】
上記磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等の近傍に設置する励磁コイルは、該磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等を取り囲むように設置しても良い。これにより、移相器としての磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等の小型化が可能となる。また、この励磁コイルは、外部磁界を発生するもの、つまり永久磁石などの磁性体であっても良い。このとき、移相量の制御は磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等と磁性体との距離を制御することによって行われる。
【0047】
図2は本発明の第2の実施例の構成を示す図であり、図1と同一符号は同一構成要素を示している。
【0048】
磁気インダクタンス素子、もくしは磁気インピーダンス素子は薄膜化が容易なため、平面アンテナにおける平面回路の一部として形成することができる。すなわち、同図に示すように、各アンテナ素子への給電線であるマイクロストリップ線路の一部として磁気インピーダンス素子もくしは磁気インダクタンス素子を形成することにより、薄型化、小型化が可能となる。
【0049】
また、励磁コイルについても平面基板上に回路パターンとして形成することにより、小型化、薄型化が可能となる。
【0050】
図3は本発明の第3の実施例の構成を示す図である。前述のように、並列に接続された各アンテナ素子のn番目に給電される高周波信号は素子番号nに比例した移相量を持つように構成しても良いが、本実施例のように、n番目のアンテナ素子に給電される高周波信号はn個の移相器を通過するように構成しても良い。
【0051】
図4は本発明の第4の実施例の構成を示す図である。本実施例は、図2の第2の実施例と同様、各アンテナ素子1〜4を平面基板上にマイクロストリップアンテナとして形成するとともに、各移相器5〜7のインピーダンス素子も平面基板上にマイクロストリップ線路として形成したものである。
【0052】
以上、本発明の各実施例について説明したが、本発明の位相走査方式アンテナアレイは、簡易な構成で、小型かつ安価なものとなり、また損失を少なくすることができる。
【0053】
すなわち、図5に示した構成の従来の位相走査方式アンテナアレイにおいては、各アンテナ素子に移相器が必要でかつ各移相器の制御は各々所望の移相量を与える必要があるため、制御回路が複雑となっていた。したがって、現状では移相器の大きさが大きくかつ複雑で、平面回路などの一体化が難しい。
【0054】
また、図6に示した構成の場合、移相器の制御は容易となるが、アンテナ素子が増えると給電部から遠いアンテナ素子に給電される高周波信号は通過する移相器の数が増えて損失が大きくなっていた。現状の移相器は損失が大きく、多くのアンテナ素子によるアレイ化が難しい。
【0055】
しかし、本発明の構成では、移相器として磁気インダクタンス素子や磁気インピーダンス素子を用いることによって平面回路上に移相器を形成することができる。したがって、平面パッチアンテナアレイとの組み合わせにより、位相走査方式アンテナアレイの小型化、薄型化が可能となる。
【0056】
また、本発明の磁気インダクタンス素子もしくは磁気インピーダンス素子による移相器は、従来の移相器と比べて次のような利点がある。
【0057】
損失:薄膜が可能であり、誘電体基板上にマイクロストリップ線路として磁気インダクタンス素子もしくは磁気インピーダンス素子を形成できるので、ほぼ無損失伝送線路となる。
【0058】
大きさ:マイクロストリップ線路自体が移相器として働くので、前後の整合回路などが必要なくなり、小型なものとなる。また、平面回路として形成できるので、薄型となる。
【0059】
扱い易さ:能動素子を使用しないので、制御が簡単になる。例えば、磁気インダクタンス素子もしくは磁気インピーダンス素子は外部磁界によって可変させることができるので、励磁コイルに流す電流のみによって制御が可能となる。
【0060】
コスト:金属薄膜の形成コストのみであり、他の移相器のような能動素子が必要なく、安価となる。
【0061】
なお、本発明によって、小型化、安価が実現できるので、高周波信号を用いた携帯・移動体通信機器のアンテナや、衛星通信など衛星追尾機能が必要な通信機器のアンテナに好適である。
【0062】
また、妨害電波と所望電波が存在するとき、必要な方向からくる所望電波をより分ける機能(アダプティブアンテナ)を持った移動体通信機器の基地局等のアンテナとして有効である。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって、簡易な構成で、小型かつ安価で損失を少なくすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図
【図2】本発明の第2の実施例の構成を示す図
【図3】本発明の第3の実施例の構成を示す図
【図4】本発明の第4の実施例の構成を示す図
【図5】一般的な位相走査方式アンテナアレイの構成を示す図
【図6】一般的な位相走査方式アンテナアレイの構成を示す図
【図7】伝送線路切り替え型移相器の構成を示す図
【図8】トランスミッションタイプの移相器の構成を示す図
【図9】リフレクションタイプの移相器の構成を示す図
【図10】2信号合成型移相器の構成を示す図
【符号の説明】
1 アンテナ素子
2 アンテナ素子
3 アンテナ素子
4 アンテナ素子
5 移相器
6 移相器
7 移相器
8 給電回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部磁界の変化を受けてインダクタンス成分が変化する素子を移相器として構成した位相走査方式アンテナアレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5及び図6に示すような位相走査方式のアンテナアレイにおいて、各アンテナ素子11〜14のそれぞれに移相器15〜18を設けて、位相を変化させることによって指向性を可変することができる。同図中の19は給電回路である。
【0003】
上記の構成は教科書等にも載っている一般的なものであり、例えば「レーダー技術」(電子情報学会出版)のP.144〜P.151に図面と共に詳細に示されている。
【0004】
このアンテナアレイにおける指向性を可変する方法については、上記の文献にも記してあるが、θ0方向に指向性を向けるにはn番目の移相器に次に示す式で与えられる位相θ0を設定すれば良い。
【0005】
δn=−n×2π/λ0×dsinθ0 (式1)
λ0:波長
d:アンテナ素子間隔
n:0、1、2……
例えば、θ0方向に指向性を向けるための移相器(1)の必要移相量δ1が45°(=π/4)であるとき、2番目の移相器(2)は90°(=π/2)、3番目の移相器(3)は135°(=3π/4)と設定すれば良い。もちろん、0番目の移相器(0)は0°である。
【0006】
上記の構成による位相走査方式のアンテナアレイで指向性を可変するためには、各アンテナ素子ごとに所望の位相を与える必要があり、そのためには各アンテナ素子ごとの移相器の制御が必要となるため、制御回路が複雑となる。
【0007】
図6に示すアンテナアレイは、図5に示すアンテナアレイとは別の構成を示したものである。
【0008】
また、上記構成のアンテナ素子に給電される高周波信号はnの数だけ移相器を通過する。したがって、各アンテナ素子に給電される高周波信号は、通過した移相器の数だけ積算されるので、各移相器の設定移相量は同じで良く、移相器の制御回路は単純で済む。
【0009】
以上に述べた位相走査方式アンテナアレイに一般的に使用される移相器の一例を図7〜図10に示す。これらは、現在実用化されているものである。
【0010】
図7に示すものは、伝送線路切り替え型移相器である。この移相器は、スイッチング素子を用いて伝送線路を切り替えることにより、高周波伝送線路の長さを制御するデジタル移相器である。図7のような回路構成をとれば、スイッチの切り替えによって0°から337.5°まで22.5°ステップで伝送線路長を変化させることができる。
【0011】
上記の伝送線路長の変化は22.5°刻みでデジタル的であり、連続変化させることはできない。刻み幅を小さくすると最大変化量が少なくなる。刻み幅を小さく、かつ最大変化量を大きくとるには、段数を増やす必要があり、回路の規模が大きくなる。
【0012】
図8に示すものは、トランスミッションタイプ(Ttansmission Type;Loaded Line型)の移相器である。この移相器は、伝送線路の間に可変リアクタンス素子を挿入し、リアクタンス素子からの反射量を制御して位相を変化させるものである。図8の構成においては、可変キャパシタンス素子11として例えばバラクタグイオードを伝送線路に並列に接続し、バラクタグイオードの容量、つまりリアクタンスのうち容量成分を変化させて位相を変化させている。変化量はアナログ的に変化させることが可能となる。
【0013】
また、バラクタグイオードの代わりにスイッチング素子であるPINダイオードを接続することもできる。この場合、PINダイオードをオン(ON)、オフ(OFF)させることにより、容量性と抵抗性を切り替えて位相を変化させる。この場合も、移相器はデジタル式となる。
【0014】
図9に示すものは、リフレクションタイプ(Reflection Type;Hybrid Coupled型)の移相器である。この移相器は、伝送線路の間にハイブリッド回路及び可変リアクタンス素子を挿入し、リアクタンス素子からの反射量を制御して位相を変化させるものである。図9の構成においては、可変キャパシタンス素子11として例えばバラクタグイオードをハイブリッドの端部に並列に接続し、バラクタグイオードの容量、つまりリアクタンスを変化させて位相を変化させている。これにより変化量をアナログ的に変化させることが可能となる。
【0015】
また、バラクタグイオードの代わりにスイッチング素子であるPINダイオードでも代用できる。この場合はPINダイオードをオンオフさせることにより、容量性と抵抗性を切り替えて位相を変化させる方式であり移相器はデジタル式となる。
【0016】
図10に示すものは、2信号合成型移相器である。この移相器は、増幅器と、ハイブリッド回路と、二つの可変減衰器と、結合器とを備え、高周波信号を直交関係にある2つの信号(sin波、cosin波)に分け、重み付けしたその2つの信号を合成することにより所望の位相量を持った信号を生成するものである。
【0017】
また、他にも上述の文献の図5.32に示すように導波管を用いたラッチングフェライト移相器などがある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような位相走査方式アンテナアレイにおいては移相器がキーデバイスとなるが、図5の構成とすると、各アンテナ素子に所望の位相を与える必要があり、そのために各移相器にはそれに応じた移相量が必要となるが、この各移相器の移相量の違いが、移相器の制御回路を複雑にしている。
【0019】
図6の構成による位相走査方式アンテナアレイは、各移相器の移相量は等しくて良く、制御は簡単になるが、n番目のアンテナ素子に給電される高周波信号はn個の移相器を通過するため、通過損失が大きくなってしまう。
【0020】
また、図7〜図10の現在実用化されている移相器には以下のような問題点がある。
【0021】
すなわち、伝送線路切り替え型移相器では、可変できる位相の値はあるステップ単位のデジタル方式であり、位相の連続変化を行うことはできない。また、スイッチング素子には例えばPINダイオードなどが使用されるが、そのスイッチング素子に電流を流すためには各ビットごとの制御信号線が必要であり、制御回路を含め回路全体が複雑となる。更に、最大位相変化量を広げるために制御ビット数を増やすと、回路規模が大きくなってしまう。また、移相器を伝送する高周波信号は、複数のスイッチング素子を通過するため、挿入損失が非常に大きくなる。
【0022】
トランスミッションタイプの移相器では、少なくとも2個の可変リアクタンス素子を一定の距離をおいて配置するため、回路規模が大きくなるとともに、周波数帯域が非常に狭いものとなる。また、最大移相量を大きくとるために、並列に多段接続が行われるが、回路が更に大きくなり、制御回路を含め回路全体が複雑となる。
【0023】
リフレクションタイプの移相器では、少なくとも2個の可変リアクタンス素子を一定の距離を置いて配置するため、回路規模が大きくなるとともに、周波数帯域が非常に狭いものとなる。また、最大移相量を大きくとるために、並列に多段接続が行われるが、回路が更に大きくなり、制御回路を含め回路全体が複雑となる。
【0024】
2信号合成型移相器では、アンプなどの能動回路と高周波回路との組み合わせであり、回路全体が複雑、大型であり、非常に高価なものとなる。
【0025】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、簡易な構成で、小型かつ安価で損失を少なくした位相走査方式アンテナアレイを提供することを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る位相可変装置は、次のように構成したものである。
【0027】
(1)各アンテナ素子に所定の位相を与える移相器を有し、該移相器を、外部磁界の変化を受けてインダクタンス成分が変化する磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子により形成した。
【0028】
(2)上記アンテナ素子は、平面基板上にマイクロストリップアンテナとして形成した。
【0029】
(3)上記移相器のインピーダンス素子は、平面基板上にマイクロストリップ線路として形成した。
【0030】
(4)外部磁界発生回路である励磁コイルを移相器のインピーダンス素子の近傍に配置した。
【0031】
(5)上記励磁コイルは、平面基板上のプリントパターンによって形成した。
【0032】
(6)上記励磁コイルに流れる電流を制御して外部磁界を変化させることにより、各アンテナ素子に給電する高周波信号の位相を変化させて指向性を制御するようにした。
【0033】
(7)n(nは正数)番目のアンテナ素子に接続されたn番目の移相器のインピーダンス素子の移相量は、nに比例して大きいようにした。
【0034】
(8)並列に接続された各アンテナ素子の手前に各々の移相器を設置し、n番目のアンテナ素子に給電される高周波信号はnに比例した移相量を持つように構成した。
【0035】
(9)並列に接続された各アンテナ素子の手前に各々の移相器を設置し、n番目のアンテナ素子に給電される高周波信号はn個の移相器を通過するように構成した。
【0036】
(10)各アンテナ素子を一列に配置し、各励磁コイルに単一の電流制御線から指向性を制御するための電流を供給するようにした。
【0037】
(11)各アンテナ素子をn行×m列(nとmは正数)の平面状に2次元配置し、m個の励磁コイルに流れる電流を制御して2次元的に指向性を可変するようにした。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面について説明する。
【0039】
図1は本発明の第1の実施例の構成を示す図であり、図5における移相器を外部磁界の変化によって素子のインピーダンス成分、特にインダクタンス成分が変化するインピーダンス素子、例えば磁気インピーダンス素子や磁気インダクタンス素子などで形成した(置き換えた)位相走査方式アンテナアレイを示している。同図中、1〜4はアンテナ素子、5〜7は移相器、8は給電回路である。
【0040】
各移相器5〜7の近傍(外周部)には、外部磁気発生回路として励磁コイルを配置している。そして、この励磁コイルに流れる電流により外部磁界が変化し、その外部磁界の変化を受けて、磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子のインダクタンス成分が変化する。これにより、伝送線路を通る高周波信号の管内波長が変化する。つまり、高周波信号の位相を変化させることができる。
【0041】
その際、各磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等の移相量を素子番号n(正数)に比例した移相量として、(式1)の移相量δnと一致させることにより、単一の電流制御線を流れる同じ制御電流で指向性を振ることができる。
【0042】
上記(式1)のδnの移相量を得るために、例えば外部磁界発生回路、つまり励磁コイルの巻き数を素子番号nに比例して多くすることにより、素子番号nに比例した外部磁界を与えることができる。あるいは、磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子の長さ等を変化させて、素子番号nに比例した移相量が得られる各磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子を構成する、などの方法もある。
【0043】
各磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等における必要な移相量は素子番号nに比例して大きくなるので、励磁コイルに流す電流も等しくなる。したがって、移相器としての磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等の制御線は、上記のように励磁コイルに与える制御電流を流すための1本だけで済む。
【0044】
また、移相器としての磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等による移相量は、(式1)のように変化することにより、外部磁界の変化量、すなわち制御線に流す制御電流に応じて指向性が変化するので、アナログ的な指向性の走査が可能となる。
【0045】
もちろん、制御方法はアンテナ素子nがいくつであっても変わらず、電流制御線1本で済む。またアンテナ素子をn行×m列(nとmは正数)の2次元に平面配置した場合でも、制御線は行もしくは列のどちらかの本数だけで済む。このように、簡易な制御で2次元的な指向性の走査も可能となる。
【0046】
上記磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等の近傍に設置する励磁コイルは、該磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等を取り囲むように設置しても良い。これにより、移相器としての磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等の小型化が可能となる。また、この励磁コイルは、外部磁界を発生するもの、つまり永久磁石などの磁性体であっても良い。このとき、移相量の制御は磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子等と磁性体との距離を制御することによって行われる。
【0047】
図2は本発明の第2の実施例の構成を示す図であり、図1と同一符号は同一構成要素を示している。
【0048】
磁気インダクタンス素子、もくしは磁気インピーダンス素子は薄膜化が容易なため、平面アンテナにおける平面回路の一部として形成することができる。すなわち、同図に示すように、各アンテナ素子への給電線であるマイクロストリップ線路の一部として磁気インピーダンス素子もくしは磁気インダクタンス素子を形成することにより、薄型化、小型化が可能となる。
【0049】
また、励磁コイルについても平面基板上に回路パターンとして形成することにより、小型化、薄型化が可能となる。
【0050】
図3は本発明の第3の実施例の構成を示す図である。前述のように、並列に接続された各アンテナ素子のn番目に給電される高周波信号は素子番号nに比例した移相量を持つように構成しても良いが、本実施例のように、n番目のアンテナ素子に給電される高周波信号はn個の移相器を通過するように構成しても良い。
【0051】
図4は本発明の第4の実施例の構成を示す図である。本実施例は、図2の第2の実施例と同様、各アンテナ素子1〜4を平面基板上にマイクロストリップアンテナとして形成するとともに、各移相器5〜7のインピーダンス素子も平面基板上にマイクロストリップ線路として形成したものである。
【0052】
以上、本発明の各実施例について説明したが、本発明の位相走査方式アンテナアレイは、簡易な構成で、小型かつ安価なものとなり、また損失を少なくすることができる。
【0053】
すなわち、図5に示した構成の従来の位相走査方式アンテナアレイにおいては、各アンテナ素子に移相器が必要でかつ各移相器の制御は各々所望の移相量を与える必要があるため、制御回路が複雑となっていた。したがって、現状では移相器の大きさが大きくかつ複雑で、平面回路などの一体化が難しい。
【0054】
また、図6に示した構成の場合、移相器の制御は容易となるが、アンテナ素子が増えると給電部から遠いアンテナ素子に給電される高周波信号は通過する移相器の数が増えて損失が大きくなっていた。現状の移相器は損失が大きく、多くのアンテナ素子によるアレイ化が難しい。
【0055】
しかし、本発明の構成では、移相器として磁気インダクタンス素子や磁気インピーダンス素子を用いることによって平面回路上に移相器を形成することができる。したがって、平面パッチアンテナアレイとの組み合わせにより、位相走査方式アンテナアレイの小型化、薄型化が可能となる。
【0056】
また、本発明の磁気インダクタンス素子もしくは磁気インピーダンス素子による移相器は、従来の移相器と比べて次のような利点がある。
【0057】
損失:薄膜が可能であり、誘電体基板上にマイクロストリップ線路として磁気インダクタンス素子もしくは磁気インピーダンス素子を形成できるので、ほぼ無損失伝送線路となる。
【0058】
大きさ:マイクロストリップ線路自体が移相器として働くので、前後の整合回路などが必要なくなり、小型なものとなる。また、平面回路として形成できるので、薄型となる。
【0059】
扱い易さ:能動素子を使用しないので、制御が簡単になる。例えば、磁気インダクタンス素子もしくは磁気インピーダンス素子は外部磁界によって可変させることができるので、励磁コイルに流す電流のみによって制御が可能となる。
【0060】
コスト:金属薄膜の形成コストのみであり、他の移相器のような能動素子が必要なく、安価となる。
【0061】
なお、本発明によって、小型化、安価が実現できるので、高周波信号を用いた携帯・移動体通信機器のアンテナや、衛星通信など衛星追尾機能が必要な通信機器のアンテナに好適である。
【0062】
また、妨害電波と所望電波が存在するとき、必要な方向からくる所望電波をより分ける機能(アダプティブアンテナ)を持った移動体通信機器の基地局等のアンテナとして有効である。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって、簡易な構成で、小型かつ安価で損失を少なくすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図
【図2】本発明の第2の実施例の構成を示す図
【図3】本発明の第3の実施例の構成を示す図
【図4】本発明の第4の実施例の構成を示す図
【図5】一般的な位相走査方式アンテナアレイの構成を示す図
【図6】一般的な位相走査方式アンテナアレイの構成を示す図
【図7】伝送線路切り替え型移相器の構成を示す図
【図8】トランスミッションタイプの移相器の構成を示す図
【図9】リフレクションタイプの移相器の構成を示す図
【図10】2信号合成型移相器の構成を示す図
【符号の説明】
1 アンテナ素子
2 アンテナ素子
3 アンテナ素子
4 アンテナ素子
5 移相器
6 移相器
7 移相器
8 給電回路
Claims (11)
- 各アンテナ素子に所定の位相を与える移相器を有し、該移相器を、外部磁界の変化を受けてインダクタンス成分が変化する磁気インピーダンス素子もしくは磁気インダクタンス素子により形成したことを特徴とする位相走査方式アンテナアレイ。
- アンテナ素子は、平面基板上にマイクロストリップアンテナとして形成したことを特徴とする請求項1記載の位相走査方式アンテナアレイ。
- 移相器のインピーダンス素子は、平面基板上にマイクロストリップ線路として形成したことを特徴とする請求項1または2記載の位相走査方式アンテナアレイ。
- 外部磁界発生回路である励磁コイルを移相器のインピーダンス素子の近傍に配置したことを特徴とする請求項1ないし3何れか記載の位相走査方式アンテナアレイ。
- 励磁コイルは、平面基板上のプリントパターンによって形成したことを特徴とする請求項4記載の位相走査方式アンテナアレイ。
- 励磁コイルに流れる電流を制御して外部磁界を変化させることにより、各アンテナ素子に給電する高周波信号の位相を変化させて指向性を制御することを特徴とする請求項4または5記載の位相走査方式アンテナアレイ。
- n(nは正数)番目のアンテナ素子に接続されたn番目の移相器のインピーダンス素子の移相量は、nに比例して大きいことを特徴とする請求項1ないし6何れか記載の位相走査方式アンテナアレイ。
- 並列に接続された各アンテナ素子の手前に各々の移相器を設置し、n番目のアンテナ素子に給電される高周波信号はnに比例した移相量を持つように構成したことを特徴とする請求項7記載の位相走査方式アンテナアレイ。
- 並列に接続された各アンテナ素子の手前に各々の移相器を設置し、n番目のアンテナ素子に給電される高周波信号はn個の移相器を通過するように構成したことを特徴とする請求項7記載の位相走査方式アンテナアレイ。
- 各アンテナ素子を一列に配置し、各励磁コイルに単一の電流制御線から指向性を制御するための電流を供給することを特徴とする請求項4または5記載の位相走査方式アンテナアレイ。
- 各アンテナ素子をn行×m列(nとmは正数)の平面状に2次元配置し、m個の励磁コイルに流れる電流を制御して2次元的に指向性を可変することを特徴とする請求項4または5記載の位相走査方式アンテナアレイ。
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JP2002248860A JP2004088591A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | 位相走査方式アンテナアレイ |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004327755A (ja) * | 2003-04-25 | 2004-11-18 | Japan Science & Technology Agency | 高周波可変リアクタンス素子 |
WO2006080169A1 (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-03 | Optex Co., Ltd. | フェーズドアレーアンテナ装置 |
JP2019029722A (ja) * | 2017-07-26 | 2019-02-21 | 株式会社豊田中央研究所 | 可変移相器 |
-
2002
- 2002-08-28 JP JP2002248860A patent/JP2004088591A/ja not_active Withdrawn
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WO2006080169A1 (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-03 | Optex Co., Ltd. | フェーズドアレーアンテナ装置 |
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