JP3356130B2 - 移相器 - Google Patents

移相器

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JP3356130B2
JP3356130B2 JP25691199A JP25691199A JP3356130B2 JP 3356130 B2 JP3356130 B2 JP 3356130B2 JP 25691199 A JP25691199 A JP 25691199A JP 25691199 A JP25691199 A JP 25691199A JP 3356130 B2 JP3356130 B2 JP 3356130B2
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  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移相器に関し、特
にマイクロ波帯、ミリ波帯におけるディジタル移相器に
関するものであり、例えばフェーズドアレイアンテナの
位相制御素子として使用するのに適した移相器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常、フェーズドアレイアンテナに用い
るディジタル移相器は、図12のように位相差が180
゜,90゜,45゜,22.5゜,…と複数の移相器を
それぞれ縦続接続することにより、複数ビットの移相器
を構成して所望の位相を実現していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の移相器では、各ビットの移相器間に互いに干
渉しない程度の空間が必要となり、移相器全体が大きく
なってしまうという課題があった。本発明は、このよう
な課題を解決するためのものであり、従来よりも小型の
移相器を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係る移相器は、高周波信号をデジタ
ル的に移相する移相器において、(a)第1の伝送線路
(2)と、この第1の伝送線路の一端に接続された第1
の可変長伝送線路(4,7)と、上記第1の伝送線路の
他端に接続された第2の可変長伝送線路(6,8)とを
備え、上記第1および第2の可変長伝送線路は同時に同
じ線路長に切り替えられる構成を有し、上記第1の伝送
線路の両端で上記第1および第2の可変長伝送線路の線
路長を切り換えることにより移相量を調整する第1の移
相手段と、(b)上記第1の可変長伝送線路と、上記第
2の可変長伝送線路と、上記第1の可変長伝送線路と上
記第2の可変長伝送線路との間に接続された第2の伝送
線路(5)とを備え、上記第2の伝送線路の両端で上記
第1および第2の可変長伝送線路の線路長を切り換える
ことにより移相量を調整する第2の移相手段と、(c)
上記第1の移相手段と上記第2の移相手段とを切り換え
る切り換え手段(SWa〜SWd)とを備えたものであ
る。
【0005】一方、本発明はその他の態様として以下に
示す構成も含む。すなわち、上記第1の可変長伝送線路
は、第3の伝送線路と先端が開放された第4の伝送線路
と、それらの間に接続された第1のスイッチとで構成さ
れ、上記第2の可変長伝送線路は、第5の伝送線路と先
端が開放された第6の伝送線路と、それらの間に接続さ
れた第2のスイッチとで構成されていてもよい。また、
上記第1の可変長伝送線路は、第3の伝送線路と先端が
開放された第4の伝送線路と、それらの間に接続されか
つ一端が接地された第1のスイッチとで構成され、上記
第2の可変長伝送線路は、第5の伝送線路と先端が開放
された第6の伝送線路と、それらの間に接続されかつ一
端が接地された第2のスイッチとで構成されていてもよ
い。
【0006】また、上記第1の可変長伝送線路は、先端
が接地された第7の伝送線路と、この第7の伝送線路の
間に接続された第1のスイッチとで構成され、上記第2
の可変長伝送線路は、先端が接地された第8の伝送線路
と、この第8の伝送線路の間に接続された第2のスイッ
チとで構成されていてもよい。また、上記第1の可変長
伝送線路は、先端が接地された第7の伝送線路と、この
第7の伝送線路の間に接続されかつ一端が接地された第
1のスイッチとで構成され、上記第2の可変長伝送線路
は、先端が接地された第8の伝送線路と、この第8の伝
送線路の間に接続されかつ一端が接地された第2のスイ
ッチとで構成されていてもよい。
【0007】また、上記第1の伝送線路の一端に接続さ
れた信号入出力用の第9の伝送線路(1)と、上記第
の伝送線路の端に接続された信号入出力用の第10の
伝送線路(3)とをさらに備えたものでもよい。また、
上記第1および第2の可変長伝送線路の電気長は、上記
第1および第2のスイッチがオフのときに−α/2+n
1 ×180°、上記第1および第2のスイッチがオンの
ときにα/2+n2 ×180°(α=2tan-1{ZS
/Z0tan(Δφ/2)}であり、ZS は上記第1お
よび第2の可変長伝送線路の特性インピーダンス、Z0
は第9および第10の伝送線路の特性インピーダンス、
Δφは移相量、n1 は1以上の整数、n2 は0以上の整
数)であってもよい。また、上記第1および第2の伝送
線路の電気長は、90°であってもよい。
【0008】また、上記切り換え手段は、上記第1の伝
送線路の両端に接続された第3および第4のスイッチ
と、上記第2の伝送線路の両端に接続された第5および
第6のスイッチとで構成され、上記第3、第4、第5お
よび第6のスイッチを連動して切り換えることにより、
上記第1または第2の伝送線路を選択的に上記第1およ
び第2の可変長伝送線路に接続する手段であってもよ
い。また、上記伝送線路は、マイクロストリップライ
ン、スロットライン、コプレーナーラインまたは同軸線
路の何れかであってもよい。さらに、上記スイッチは、
PINダイオード、FETまたはマイクロマシンスイッ
チの何れかであってもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一つの実施の形態
について図を用いて説明する。図1は、本発明の一つの
実施の形態を示す平面図である。なお、同図における長
さの単位は、電気的位相長(例:180゜が1/2波長
に相当)で表している。同図に示すように、本実施の形
態に係る移相器は、伝送線路1〜8と、各伝送線路を接
続するスイッチSWa〜SWfとで構成される。高周波
の入力信号9は、所望の位相シフトが行われてから出力
信号10として出力される。また、本実施の形態では、
スイッチSWaとSWbがオンで、スイッチSWcとS
Wdがオフの状態(これを「状態I」と呼ぶことにす
る)と、スイッチSWaとSWbがオフで、スイッチS
WcとSWaがオンの状態(これを「状態II」と呼ぶ
ことにする)の二つの状態が存在する。状態Iでは信号
の経路が、線路1、線路2および線路3により形成さ
れ、これに線路4、線路7およびスイッチSWeで形成
されるスタブと、線路6、線路8およびスイッチSWf
で形成されるスタブが装荷された形態となる。この状態
を表したものが図2(a)である。一方、状態IIでは
信号の経路が、線路1、線路4の一部、線路5、線路6
の一部および線路3により形成され、これに線路4の他
部、線路7およびスイッチSWeで形成されるスタブ
と、線路6の他部、線路8およびスイッチSWfで形成
されるスタブが装荷された形態となる。この状態を表し
たものが図2(b)である。さらに状態Iでは、SWe
とSWfが共にオフの時と、共にオンの時の二つの状態
が存在する。このときの移相量をそれぞれΦ 11 およびΦ
12 とする。また状態IIでも、スイッチSWeとSWf
が共にオフの時と、共にオンの時の二つの状態が存在す
る。このときの移相量をそれぞれΦ 21 およびΦ 22 とす
る。したがって、この移相器では合計4つの状態が存在
する。
【0010】本実施の形態に係る移相器は、後に説明す
るようにΦ 11 とΦ 21 、またはΦ 12 とΦ 22 との比較では9
0°の移相差が生じ、90°の移相器として動作する。
また、Φ 11 とΦ 12 、またはΦ 21 とΦ 22 との比較では任意
角αの移相差が生じ、αの移相器として動作する。した
がって90°とαの2つの独立した移相器として動作す
る。そのため、本実施の形態は、従来の2つの移相器を
縦続接続した場合と比べ、基板専有面積を小型化するこ
とができ、その場合の基板専有面積は1ビットの線路装
荷型移相器と同程度である。また、使用するスイツチ数
は、従来のものと同数で実現できる。α=22.5°と
した時、本発明を用いた4ビット移相器の構成は、図3
に示すようになる。
【0011】
【実施例】次に、図1を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。上述のとおり、本実施例に係る移相器
は、伝送線路1〜8およびそのスイッチSWa〜SWf
から構成される。伝送線路としては、マイクロストリッ
プライン、スロットライン、コプレーナーラインまたは
同軸線路等を用いることができ、ここではマイクロスト
リップラインを用いた場合について説明する。また、マ
イクロストリップラインのスイッチとしては、PINダ
イオード、FET、マイクロマシンスイッチ等の素子が
利用できる。スイッチSWe,SWfを共にオン/オフ
させた時の移相量ΔΦは0゜から90゜まで任意に設定
できるが、ここではΔφ=22.5゜として説明する。
【0012】イッチSWa,SWb,SWc,SWd
は連動しており、(SWa,SWb,SWc,SWd)
=(オン,オン,オフ,オフ)が状態I、(SWa,S
Wb,SWc,SWd)=(オフ,オフ,オン,オン)
が状態IIである(図2)。これにより90°の移相差
を実現する。
【0013】また、スイッチSWe,SWfも連動して
おり、(SWe,SWf)=(オン,オン)が「オン」
の状態、(SWe,SWf)=(オフ,オフ)が「オ
フ」の状態である。これにより22.5゜の移相差を実
現する。スイッチSWa,SWb,SWc,SWdとス
イッチSWe,SWfとは互いに独立に動作させること
ができるので、本発明の移相器は90゜と22.5゜の
独立の2ビット移相器として動作する。
【0014】[本実施例の動作] ・通常の線路装荷型移相器について 以下、線路装荷型移相器の切換リアクタンスをオープン
・スタブで構成した場合における、本実施例の動作につ
いて説明する。また、説明を簡略化するため、切換リア
クタンスの絶対値が互いに等しい場合、すなわちリアク
タンスがスイッチSWe,SWfにより+X,−Xと切
り換えられる場合について説明する。
【0015】ここで、図4に示す等価回路で、移相量Δ
φの移相器を実現するためには、以下の式(1)、(2
a)および(2b)を満たす必要がある。なお、添字の
「1」,「2」はオープン・スタブの切換状態を示し、
スイッチでX1,X2を切り換える。 Zc = Z0 cos(Δφ/2) (1) X1 = Z0 cot(Δφ/2) (2a) X2 = Z0 cot(−Δφ/2) (2b)
【0016】また、図5のような先端オープンのスタブ
によるリアクタンスXは、式(3)で表される。 X = −Zs cot(θ) (3) オープン・スタブを用いて、移相量Δφの線路装荷型移
相器を実現するためのオープン・スタブ長θ1,θ2[d
eg]は、上式(2a)、(2b)および(3)より、 Z0 cot(+Δφ/2) = − Zs cot(θ1) Z0 cot(−Δφ/2) = − Zs cot(θ2) を満たすようにスタブ長θ1,θ2を決定すればよく、以
下のように表される。ただし、ここではスタブ長を電気
的位相長で表す。
【0017】 θ1 = −α/2+n1×180゜ (n1=1,2,3,…) θ2 = +α/2+n2×180゜ (n2=0,1,2,…) α = 2tan-1(Zs/Z0 tan(Δφ/2)) (4)
【0018】このときの各状態の通過位相Φは、 Φ1 = −90゜−Δφ/2 Φ2 = −90゜+Δφ/2 であり、移相量ΔΦは、 ΔΦ=Φ2 − Φ1=Δφ と表せる。
【0019】この一例として、図6のような移相器の移
相量について説明する。図6の移相器は特性インピーダ
ンスZ0 で、スタブ長が θ1 = −α/2+180゜ θ2 = +α/2+180゜ であるスタブを用いている。
【0020】この移相器の通過位相Φは、 Φ1 = −90゜−β/2 Φ2 = −90゜+β/2 である。
【0021】ただし、β = 2tan-1(Z0/Zs
tan(α/2))である。Zs=Z0より、β=αなの
で、上式は、 Φ1 = −90゜−α/2 Φ2 = −90゜+α/2 となる。したがって、移相量ΔΦは、 ΔΦ=Φ2 − Φ1=α であるから、移相量αの移相器として動作することがわ
かる。
【0022】同様に、図7の移相器は特性インピーダン
スZ0 、長さが θ1 = −α/2+90゜= +(180゜−α)/2 θ2 = +α/2+90゜= −(180゜−α)/2
+180゜ であるスタブを用いている。
【0023】この移相器の通過位相Φは、 Φ1 = −90゜−β/2 Φ2 = −90゜+β/2 である。
【0024】ただし、β = 2tan-1(Z0/Zs
tan(−(180゜−α)/2))である。Zs=Z0
より、β = −(180゜−α)なので、上式は、 Φ1 = −α/2 Φ2 = −180゜+α/2 となり、移相量ΔΦは、 ΔΦ= Φ2 ― Φ1= −(180゜−α) であるから、移相量180゜−αの移相器として動作す
ることがわかる。
【0025】・本発明の移相器について 図8は、本実施例に係る移相器を説明するために、各状
態(すなわち、状態Iおよび状態II)における回路を
わかりやすく書きかえたものであり、電気的には図
構成と等価である。図8を用いて本実施例に係る移相器
の動作原理を説明する。
【0026】状態Iは、図6に係る移相器と等価であ
る。よって、状態IではスイッチSWe、スイッチSW
fをオン/オフさせることにより、通過位相を以下のΦ
11,Φ12と切り換えて移相量αを得る。 Φ11 = −90゜−α/2 Φ12 = −90゜+α/2
【0027】状態IIは、図7に係る移相器の両端にそ
れぞれ位相長90゜の伝送線路が接続されたものと等価
である。この図7に係る移相器は、スイッチSWe、ス
イッチSWfをオン/オフさせることにより、通過位相
を以下のΦ 21’,Φ 22’と切り換えて、α−180゜の
移相量を得ることができる。 Φ21’ = −α/2 Φ22’ = −180゜+α/2
【0028】一方、状態IIでは、上記通過位相にさら
に移相器両端の位相長90゜の伝送線路に相当する18
0゜の移相遅れが生じるので、通過位相Φ21,Φ22は以
下のように表せる。 Φ21 = Φ21’−180゜ = −180゜−α/2 Φ22 = Φ22’−180゜ = +α/2
【0029】以上まとめると、スイッチSWa、スイッ
チSWb、スイッチSWcおよびスイッチSWdを切り
換えることにより、「状態I ⇔ 状態II」を切り換
え、「Φ11 ⇔ Φ21スイッチSWe,SWfがオ
フ)」または「Φ12 ⇔ Φ22スイッチSWe,SW
がオン)」となるので、90゜の移相器を得ることが
できる。
【0030】また、状態IでスイッチSWe,SWfを
切り換えると、「Φ11 ⇔ Φ12」(状態I)となるの
で、αの移相器を得るが、状態IIでは「Φ21 ⇔ Φ
22」(状態II)となるので、移相量は180°αに
なる。このとき、外部の180゜ビットの移相器と同時
に動作させることにより「Φ21’⇔ Φ22」(状態II
の状態で同時に外部の180゜ビット移相器を動作させ
る)となり、相量はαになる。
【0031】・動作点について 本移相器の動作点を表1および図9に示す。本移相器
は、スイッチSWa,SWb,SWc,SWdとスイッ
チSWe,SWfとは、互いに独立して動作する。表1
は、状態Iにおいて、スイッチSWe,SWfが共にオ
フまたはオンした時、通過位相が−90°−α/2また
は−90°+α/2とな(表1のΦ11 またはΦ12
状態IIにおいて、スイッチSWe,SWfが共にオフ
またはオンした時、位相は−180°−α/2または+
α/2となる(表1のΦ21 またはΦ22)ことを意味す
る。各状態の上段は信号経路の移相量、中段はスタブに
よる移相量変化、下段は合計移相量である。
【0032】
【表1】
【0033】ここで、Φ 11とΦ21、Φ12とΦ22を切り替
えることにより、90゜の移相を実現する。さらに、状
態Iにおいて、Φ 11とΦ21を切り換えとαの移相を実現
することかでき、状態IIでは外部の180゜ビット移
器を組み合わせ、Φ21’とΦ22とを切り換えることに
より、αの移相を実現する。以上、これらは独立に動作
するので、90゜とαの2ビット移相器として動作す
る。
【0034】以上説明したとおり本実施例は、90°の
移相器とαの移相器を独立に動作させながらも、設置面
積を小さくすることが可能である。従来の移相器を用い
て90゜と22.5゜移相器を縦続接続すると図10
(a)のようになり、両ビット間で干渉しないために1
/4波長程度移相器を離す必要があったが、本発明の移
相器はその必要がない(図10(b))。そのため、設
置面積は、(270゜に相当する長さ)×(168.7
5゜に相当する長さ)(従来型)→(90゜に相当する
長さ)×(191.25゜に相当する長さ)(本発明)
となり、設置面積を半分以下にすることができる。
【0035】[その他の実施例]図3に示した実施例で
は、本発明の移相器を誘電体基板(図示せず)上にマイ
クロストリップラインで構成した例を示したが、任意の
伝送線路、すなわちスロットライン、コプレーナー導波
路、同軸線路等でも実現可能である。
【0036】また、線路装荷型移相器を実現するため
に、オープン・スタブのリアクタンスを利用して実現し
たが、所望のリアクタンスが得られる他の方式、例えば
図11に示すようなショート・スタブやオープンショー
ト・スタブの併用によるリアクタンスを利用して線路装
荷型移相器を構成しても実現可能である。図11のX1
/X2は、それぞれスイッチがオン/オフの時のリアク
タンスを示す。ちなみに先の例では、図11(a)のオ
ープン・スタブの切換により線路装荷型移相器を実現し
ている。また、線路装荷型移相器に集中分布素子(コイ
ル、コンデンサ等)を使用しても実現可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明は、第1の伝
送線路と、この第1の伝送線路の一端に接続された第1
の可変長伝送線路と、上記第1の伝送線路の他端に接続
された第2の可変長伝送線路とを備え、前記第1および
第2の可変長伝送線路は同時に同じ線路長に切り替えら
れる構成を有し、上記第1の伝送線路の両端で上記第1
および第2の可変長伝送線路の線路長を切り換えること
により移相量を調整する第1の移相手段と、上記第1の
可変長伝送線路と、上記第2の可変長伝送線路と、上記
第1の可変長伝送線路と上記第2の可変長伝送線路との
間に接続された第2の伝送線路とを備え、上記第2の伝
送線路の両端で上記第1および第2の可変長伝送線路の
線路長を切り換えることにより移相量を調整する第2の
移相手段と、上記第1の移相手段と上記第2の移相手段
とを切り換える切り換え手段とを備えている。したがっ
て、本発明は、90°の移相器とαの移相器を独立に動
作させながらも、設置面積を従来の半分以下にすること
ができる。そのため、2ビットの移相器を、1ビットの
線路装荷型移相器相当の大きさに収めることができ、フ
ェーズドアレイアンテナ等の位相を制御する装置の小型
化に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一つの実施の形態を示す平面図であ
る。
【図2】 図1に係る移相器の二つの状態を示す平面図
である
【図3】 図1に係る移相器の概要を示す平面図であ
る。
【図4】 一般的な線路装荷型移相器を示すブロック図
である。
【図5】 スタブを示す説明図である。
【図6】 θ=(180°±α/2)の線路装荷型移相
器を示す平面図である。
【図7】 θ=(90°±α/2)の線路装荷型移相器
を示す平面図である。
【図8】 図に係る移相器を示す平面図である。
【図9】 図1に係る移相器の動作点を示す説明図であ
る。
【図10】 (a)縦続接続した従来の2ビット移相器
と、(b)図1に係る移相器とを示す平面図である。
【図11】 スタブのその他の構成を示す説明図であ
る。
【図12】 従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,6,7,8…伝送線路、SWa,SW
b,SWc,SWd,SWe、SWf…スイッチ

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波信号をデジタル的に移相する移相
    器において、(a)第1の伝送線路と、この第1の伝送
    線路の一端に接続された第1の可変長伝送線路と、前記
    第1の伝送線路の他端に接続された第2の可変長伝送線
    路とを備え、前記第1および第2の可変長伝送線路は同
    時に同じ線路長に切り替えられる構成を有し、前記第1
    の伝送線路の両端で前記第1および第2の可変長伝送線
    路の線路長を切り換えることにより移相量を調整する第
    1の移相手段と、(b)前記第1の可変長伝送線路と、
    前記第2の可変長伝送線路と、前記第1の可変長伝送線
    路と前記第2の可変長伝送線路との間に接続された第2
    の伝送線路とを備え、前記第2の伝送線路の両端で前記
    第1および第2の可変長伝送線路の線路長を切り換える
    ことにより移相量を調整する第2の移相手段と、(c)
    前記第1の移相手段と前記第2の移相手段とを切り換え
    る切り換え手段とを備えたことを特徴とする移相器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第1の可変長伝送線路は、第3の伝送線路と先端が
    開放された第4の伝送線路と、それらの間に接続された
    第1のスイッチとで構成され、 前記第2の可変長伝送線路は、第5の伝送線路と先端が
    開放された第6の伝送線路と、それらの間に接続された
    第2のスイッチとで構成されていることを特徴とする移
    相器。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記第1の可変長伝送線路は、第3の伝送線路と先端が
    開放された第4の伝送線路と、それらの間に接続されか
    つ一端が接地された第1のスイッチとで構成され、 前記第2の可変長伝送線路は、第5の伝送線路と先端が
    開放された第6の伝送線路と、それらの間に接続されか
    つ一端が接地された第2のスイッチとで構成されている
    ことを特徴とする移相器。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記第1の可変長伝送線路は、先端が接地された第7の
    伝送線路と、この第7の伝送線路の間に接続された第1
    のスイッチとで構成され、 前記第2の可変長伝送線路は、先端が接地された第8の
    伝送線路と、この第8の伝送線路の間に接続された第2
    のスイッチとで構成されていることを特徴とする移相
    器。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 前記第1の可変長伝送線路は、先端が接地された第7の
    伝送線路と、この第7の伝送線路の間に接続されかつ一
    端が接地された第1のスイッチとで構成され、前記第2
    の可変長伝送線路は、先端が接地された第8の伝送線路
    と、この第8の伝送線路の間に接続されかつ一端が接地
    された第2のスイッチとで構成されていることを特徴と
    する移相器。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 前記第1の伝送線路の一端に接続された信号入出力用の
    第9の伝送線路と、 前記第の伝送線路の端に接続された信号入出力用の
    第10の伝送線路とをさらに備えたことを特徴とする移
    相器。
  7. 【請求項7】 請求項2ないし請求項5の何れか一項
    おいて、前記第1の伝送線路の一端に接続された信号入出力用の
    第9の伝送線路と、 前記第1の伝送線路の他端に接続された信号入出力用の
    第10の伝送線路とをさらに備え、 前記第1および第2の可変長伝送線路の電気長は、前記
    第1および第2のスイッチがオフのときに−α/2+n
    1 ×180°、前記第1および第2のスイッチがオンの
    ときにα/2+n2 ×180°(α=2tan-1{ZS
    /Z0tan(Δφ/2)}であり、ZS は前記第1お
    よび第2の可変長伝送線路の特性インピーダンス、Z0
    前記第9および第10の伝送線路の特性インピーダン
    ス、Δφは移相量、n1 は1以上の整数、n2 は0以上
    の整数)であることを特徴とする移相器。
  8. 【請求項8】 請求項1において、 前記第1および第2の伝送線路の電気長は、90°であ
    ることを特徴とする移相器。
  9. 【請求項9】 請求項1において、 前記切り換え手段は、 前記第1の伝送線路の両端に接続された第3および第4
    のスイッチと、前記第2の伝送線路の両端に接続された
    第5および第6のスイッチとで構成され、 前記第3、第4、第5および第6のスイッチを連動して
    切り換えることにより、前記第1または第2の伝送線路
    を選択的に前記第1および第2の可変長伝送線路に接続
    する手段であることを特徴とする移相器。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9の何れか一項
    において、 前記伝送線路は、マイクロストリップライン、スロット
    ライン、コプレーナーラインまたは同軸線路の何れかで
    あることを特徴とする移相器。
  11. 【請求項11】 請求項2ないし請求項5または請求項
    9の何れか一項において、 前記スイッチは、PINダイオード、FETまたはマイ
    クロマシンスイッチの何れかであることを特徴とする移
    相器。
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