JP3943751B2 - 管路内作業レールユニット - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水管路等のような比較的大径の管路内に作業レールを敷設するための管路内作業レールユニットに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
大径の下水管路等は、一般にコンクリートトンネルによって構成されているが、長年の供用により、管路内面の特に水面より上側部分が、硫化水素のような気体が含まれる雰囲気に曝されているために、腐食による劣化が生じる。このため、管路の崩落や、崩落による管路の閉塞による溢水といった問題の発生を防止するための対策が要求されるようになってきている。
【０００３】
このために、上記管路内面の腐食部を切削除去したり、また切削した管路内面にフィルムとモルタルによって平滑で高い強度の内壁を再構築するといった補修作業が必要となってきている。
【０００４】
比較的小径の管路内面を切削、補修するような技術としては、従来より種々の方法が考えられている。
【０００５】
しかし、前記したように大径の管路内面を精度良く補修する場合には、専用の装置を管路内底面に沿って走行させながら作業を行う必要があるが、高い精度の補修作業を行うには、装置を精度良く案内するためのレールを、管路内底面に敷設する必要がある。
【０００６】
しかし、下水管路等においては管路内を常時汚水が流れており、このため従来では、上記したような大径の管路内に、管路内に水が流れている状態でレールを敷設するというようなことは実施されていなかった。
【０００７】
従って、上記したような大径の管路内底面にレールを敷設する場合は、従来から一般に地上において実施されているレールの敷設方法と同様の方法を用いて組立てることが考えられる。
【０００８】
即ち、管路の所要間隔位置に設けられている立坑の上部閉塞部に設けられているマンホールからレール材と枕木等を搬入して、管路底面においてレールを組立てることが考えられる。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、レールを組立てる場合には、左右のレール材が所定の間隔で平行になるように調節して組立てる必要があるが、このレール組立作業を下水が流れている管路内で行うには、作業者が汚水の中に入って作業しなければならず衛生上の問題を有すると共に、汚水で内部が見えないために手探りの作業となって非能率的であり、しかも水中での作業が大変重労働で疲労が激しいといった問題がある。
【００１０】
本発明は、かかる従来の問題点を解決すべくなしたもので、水が流れている下水管のような管路内にも、簡単に組立てて敷設することができ、しかも管内面に安定して設置することができる管路内作業レールユニットを提供することを目的としている。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明は、管路底面に沿って作業レールを敷設するための管路内作業レールユニットであって、管路底面の周方向所要の間隔位置にて管路内面に接するように配置したブロック状の枕木間を繋ぎ材で固定することにより構成したレール固定フレームと、所要間隔を有して平行に配置したレール固定フレームの枕木上部間に固定するようにした所定長さのレール材とからなり、レール固定フレームに、レール材を固定するための位置決め手段を備えたことを特徴とする管路内作業レールユニット、に係るものである。
【００１２】
位置決め手段は、傾斜した枕木上に載置されるレール材の固定フランジ下部が当接するように繋ぎ材の上面に形成された段部であってもよい。
【００１３】
本発明によれば、枕木を繋ぎ材で固定したレール固定フレームと、所定間隔で配置したレール固定フレームの枕木間を固定する所定長さのレール材とを、固定金具及び固定ボルトを用いて固定することにより管路内作業レールユニットを組立てるようにしているので、各部材を別々に運搬して現地で組立てることができ、各部材の運搬、取扱い性を良好なものとすることができる。
【００１４】
また、現地にてレール固定フレームの枕木上にレール材を固定する際に、レール固定フレームにレール材を固定するための位置決め手段を備えていることにより、レール材を傾斜している枕木上に乗せるのみで、位置決め手段により自動的にレール材の位置決めができ、よってレール材を位置決めして枕木に固定する作業を容易にして、現地においても管路内作業レールユニットを能率的に組立てることができる効果がある。
【００１５】
位置決め手段を、繋ぎ材に形成した段部とすれば、簡単な構成にて、繋ぎ材によりレール材の相互間隔を精度良く一定に保持できる。
【００１６】
下水用等の管路底面に作業レールを敷設する際に、レール固定フレーム、レール材、固定金具、固定ボルト等は、立坑の天井壁に備えたマンホールあるいは作業口から搬入して、立坑内で容易に組立てて敷設することができ、よって、立坑上部の道路の交通規制を最小限にして、渋滞等の問題を軽減できる。
【００１７】
枕木が管路内面に接するように配置されているので、管路底面に作業レールを敷設する際に、作業レールが管路に対して自動的に調心されて、作業レールが管路の中心に敷設されるようになり、また枕木が管路の内面に沿うように接することから、水流等に対する抵抗力を高めて安定させ得る。
【００１８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【００１９】
図１〜図３は、下水用の大径の管路の底面に沿って敷設するようにした管路内作業レールユニットの形態例を示している。
【００２０】
図１〜図３中２はレール固定フレームであり、レール固定フレーム２は、ブロック状を有して管路１の内面１ａに接するように設けられ、且つ管路１の周方向に所要の間隔を有して配置される枕木３，４と、枕木３，４を両側から挟むようにしてボルト５により固定するアングル状の繋ぎ材６とにより構成されており、これにより、レール固定フレーム２の枕木３，４は、逆ハの字状を有して管路内面１ａに接するようになっている。
【００２１】
前記レール固定フレーム２を、前後方向（管路１の長手方向）に所要間隔を有して平行に配置し、レール固定フレーム２の左側の枕木３の上部間と、右側の枕木４の上部間とに所定長さのレール材７，８を載置し、レール材７，８を固定金具９及び固定ボルト１０によって枕木３，４に固定することにより、所定長さの管路内作業レールユニット１１を構成するようにしている。
【００２２】
更に、レール固定フレーム２の両端部位置に、レール材７，８を固定するための位置決め手段１２を備えている。
【００２３】
図４に示した位置決め手段１２は、レール固定フレーム２を水平面１３上に載置したときに、傾斜している枕木３，４上に載置されるレール材７，８の固定フランジ１４の下部Ａが当接するように、繋ぎ材６の上面に段部１５を形成している。
【００２４】
なお、前記位置決め手段１２は枕木３，４上に設けるようにすることもできるが、レール材７，８の相互間隔を精度良く規定する上では繋ぎ材６に設けることが好ましい。
【００２５】
図１〜図４に示した形態例の作用を説明する。
【００２６】
図１に示したように、枕木３，４が逆ハの字状になるように所定の間隔を有して繋ぎ材６により固定したレール固定フレーム２と、所定間隔で配置したレール固定フレーム２，２の枕木３，４間を接続するように固定されたレール材７，８とを用いて、固定金具９及び固定ボルト１０により管路内作業レールユニット１１を構成するようにしているので、上記各部材を別々に運搬して現地で組立てることができ、各部材の運搬、取扱い性を良好なものとすることができる。なお、枕木３，４は逆八の字状に限定されるものではなく、枕木３，４の一面をトンネル内面に沿った三角形状に加工し、レール材７，８を水平に敷設することも勿論可能である。
【００２７】
また、現地にてレール固定フレーム２，２の枕木３，４間にレール材７，８を固定する際に、レール固定フレーム２にレール材７，８の位置決め手段１２を備えているので、レール材７，８を枕木３，４に載置するのみで、傾斜した枕木３，４上に載置されたレール材７，８が繋ぎ材６側（内側）に滑り落下し、レール材７，８の固定フランジ１４の下部Ａが位置決め手段１２に当接することによって自動的に位置決めされるようになり、よってレール材７，８を位置決めして枕木３，４に固定する作業が容易になり、現地において管路内作業レールユニット１１を能率的に組立てることができる。
【００２８】
また、図４に示すように位置決め手段１２を、繋ぎ材６の両端部に形成した段部１５とすれば、簡単な構成にてレール材７，８の間隔を精度良く一定に保持することができる。
【００２９】
上記管路内作業レールユニット１１は、図の管路１内において順次接続することにより、管路１内底面に作業レールを敷設できる。
【００３０】
図５及び図６は、上記管路内作業レールユニット１１を管路１の立坑１６内において組立て、組立てた管路内作業レールユニット１１を順次接続して、管路１底面に作業レールを敷設する方法の一例を示したものである。
【００３１】
図５に示すような下水用等の大径の管路１は、一般に地下、特に道路下部の地中に構築されており、このような管路１には、管路１の構築時に用いられた立坑１６が、所定間隔（例えば１キロメートル程度）ごとに設けられており、立坑１６の上部は天井壁１７で閉塞されている。１８は天井壁１７に設けられたメンテナンス用のマンホールである。
【００３２】
上記したような管路１内に作業レールを敷設する方法としては、例えば、地上で組立てられた大型のレール敷設装置を、天井壁１７を除去して立坑１６内に吊下ろして、管路１内を走行させることにより作業レールを敷設することが考えられる。しかしこのような方法を実施しようとする場合、一般に立坑１６の上部は道路になっていて、前記したように天井壁１７を除去すると道路に大きな開口が形成されることになり、よって道路規制が必要となり、道路が重交通の場合には大きな渋滞を生じる等の問題から実施が非常に困難である。
【００３３】
このため、上記したような管路１内に作業レールを敷設するために、図５に示すように、まず、作業レールの敷設を開始する発信側の立坑１６内に、レール敷設装置を組立てて発進させるための台枠１９を組立てる。台枠１９は、立坑１６の内壁に固定した支持枠体２０に対して、その一側が、水面Ｗより上側位置でピン２１により回動可能に取付られており、他側が支持枠体２０に設けたホイスト等の傾動装置２２によって管路１底面に向けて傾動が可能なように吊下支持されている。また、前記支持枠体２０の上部位置には、資材の搬入、組立て等の作業を行うためのクレーン装置２３が設けられている。
【００３４】
上記支持枠体２０及び台枠１９は、夫々の構成部材を、マンホール１８あるいは天井壁１７に必要最小限の大きさで形成した作業口２４から搬入して、発進側の立坑１６内で組立てるようにしている。これにより、立坑１６上部の道路の交通規制は最小限にすることができる。
【００３５】
図６は、前記したマンホール１８あるいは作業口２４から搬入した構成部材によって、台枠１９上で組立てて管路１底面に送り出して連結することにより構成したレール敷設装置の一例を示したものである。
【００３６】
図６中２５は、水平に保持された台枠１９上で組立てるようにしたストック台車であり、ストック台車２５は、所要長さの管路内作業レールユニット１１を複数積載して車輪２６により管路１底面を走行できるように構成されており、更にストック台車２５の上部には、ストック台車２５上の管路内作業レールユニット１１を吊上げて管路１の長手方向に設けられたガイドレール２７に沿って走行できるホイスト等のユニット搬送装置２８が設けられている。
【００３７】
更に、台枠１９の上部、或いは台枠１９上で組立てられたストック台車２５の上部では、図１〜図３に示した管路内作業レールユニット１１の組立を行う。
【００３８】
管路内作業レールユニット１１は、マンホール１８あるいは作業口２４から搬入できるように、所要の間隔で逆ハの字状になるように枕木３，４を繋ぎ材６によって固定したレール固定フレーム２と、レール材７，８と、固定金具９及び固定ボルト１０とを別々に、マンホール１８あるいは作業口２４から前記台枠１９或いはストック台車２５上に搬入し、レール材７，８を図４に示す繋ぎ材６の位置決め用の段部１５に当てて位置決めした状態において、固定金具９と固定ボルト１０を用いてレール材７，８を枕木３，４に固定することにより、管路内作業レールユニット１１を組立てる。
【００３９】
このように組立てた管路内作業レールユニット１１は、所要数をストック台車２５に積載する。続いて、台枠１９を管路１底面に向けて傾けることにより、台枠１９に沿って管路１底面に降ろし、ストック台車２５を所定位置まで移動させて図示しないブレーキ装置等によって移動しないように固定する。このとき、ストック台車２５は自走式となっていてもよく、また図示しない別の立坑（到達側の立坑）に設けたウィンチに巻き込まれたワイヤ２９によって牽引することにより移動させるようにしてもよい。
【００４０】
図６中３０，３１，３２は作業台車であり、作業台車３０，３１，３２は、マンホール１８あるいは作業口２４から搬入した構成部材によって、水平に保持した台枠１９上において夫々別個に組立て、組立てた作業台車３０，３１，３２は、台枠１９を管路１底面に向けて傾けることにより、車輪３３を介して台枠１９に沿って順次管路１底面に降ろし、移動させて前記ストック台車２５に連結するようにしている。
【００４１】
作業台車３０，３１，３２は、管路内作業レールユニット１１を管路１の水面Ｗより上側で接続することにより組立てた作業レールＳを、順次管路１底面に降ろして敷設するための装置であり、このために作業台車３０，３１，３２は組立てた作業レールＳを傾斜した状態で支持する必要があるが、この傾き角度が大きいと、敷設する際に作業レールＳの接続部等に大きな曲げ荷重が作用することが考えられるため、前記したように３台の作業台車３０，３１，３２を備えて、接続した作業レールＳが小さな傾き角度で管路１底面に送り出されるようにした連続する傾斜支持台３４を備えている。
【００４２】
更に各作業台車３０，３１，３２には、傾斜支持台３４上で組立てられた作業レールＳを吊上げ、ガイドレール３５に沿って移動可能なホイスト等の複数のレール移動手段３６を備えている。前記ストック台車２５と作業台車３０との連結時には、ガイドレール２７とガイドレール３５も連通されるようになっている。
【００４３】
図６に示したレール敷設装置によって、管路１底面に作業レールＳを敷設するには、まず、ストック台車２５上に積載された管路内作業レールユニット１１の１つをユニット搬送装置２８により吊上げ、吊上げた状態でユニット搬送装置２８をガイドレール２７，３５に沿って作業台車３０に移動し、管路内作業レールユニット１１を傾斜支持台３４上に吊り降ろす。
【００４４】
次に、上記作業台車３０の傾斜支持台３４に載置した管路内作業レールユニット１１を、レール移動手段３６を用いて作業台車３１の傾斜支持台３４上に移す。
【００４５】
続いて、ストック台車２５上の第２の管路内作業レールユニット１１をユニット搬送装置２８により吊上げ、吊上げた状態で作業台車３０に移動し、管路内作業レールユニット１１を傾斜支持台３４上に吊り降ろす。
【００４６】
この状態で前記１つの管路内作業レールユニット１１と、第２の管路内作業レールユニット１１とを接続することにより作業レールＳを構成する。この作業レールＳの接続作業は、水面Ｗより上側の傾斜支持台３４上にて行うので、衛生的且つ能率的に作業を行い得る。
【００４７】
この接続された作業レールＳを、レール移動手段３６で吊り上げてガイドレール３５に沿って作業台車３０の長さ分だけ後方に移動し、傾斜支持台３４上に降ろす。
【００４８】
再び、ストック台車２５上の第３の管路内作業レールユニット１１をユニット搬送装置２８によって吊上げ、吊上げた状態で作業台車３０に移動し、傾斜支持台３４上に吊り降ろし、第３の管路内作業レールユニット１１を第２の管路内作業レールユニット１１に接続して作業レールＳを延長する。
【００４９】
上記のようにして接続された作業レールＳを、レール移動手段３６で吊り上げてガイドレール３５に沿って作業台車３０の長さ分だけ再び後方に移動して、傾斜支持台３４上に吊り降ろす。
【００５０】
上記作業を繰り返すと、組立てられた作業レールＳの先端が管路１底面に接するようになり、作業レールＳが管路１底面に接した後は、接続された作業レールＳをレール移動手段３６で吊り下げ、この状態で、作業台車３０の長さ分だけストック台車２５及び作業台車３０，３１，３２を前進させる。この操作を繰り返すことにより、管路１底面に連続した作業レールＳを敷設することができる。
【００５１】
上記したように、枕木３，４を繋ぎ材６で固定したレール固定フレーム２と、所定間隔で配置したレール固定フレーム２，２の枕木３，４間を固定するレール材７，８とを、固定金具９及び固定ボルト１０を用いて固定することにより管路内作業レールユニット１１を組立てるようにしているので、各部材を別々に運搬して現地で組立てることができ、各部材の運搬、取扱い性を良好なものとすることができる。
【００５２】
また、現地にてレール固定フレーム２の枕木３，４上にレール材７，８を固定する際に、レール固定フレーム２にレール材７，８を固定するための位置決め手段１２を備えていることにより、レール材７，８を枕木３，４上に乗せるのみで、位置決め手段１２により自動的にレール材７，８の位置決めができ、よってレール材７，８を位置決めして枕木３，４に固定する作業を容易にして、現地においても管路内作業レールユニット１１を能率的に組立てることができる。
【００５３】
また、位置決め手段１２を、図４に示すような繋ぎ材６に形成した段部１５とすれば、簡単な構成にて、繋ぎ材６によってレール材７，８の相互間隔を精度良く一定に保持することができる。
【００５４】
従って、図５に示すような下水用等の管路１底面に作業レールＳを敷設する際に、レール固定フレーム２、レール材７，８、固定金具９、固定ボルト１０等を、図６に示す立坑１６の天井壁１７に備えたマンホール１８あるいは作業口２４から搬入して、立坑１６内で容易に組立てることができ、よって、図６に示すように同様にして立坑１６内にて組立てたレール敷設装置を用いて、前記管路内作業レールユニット１１を接続して作業レールＳを管路１底面に敷設するようにすれば、立坑１６上部の道路の交通規制を最小限にして、渋滞等の問題を軽減できる。
【００５５】
更に、枕木３，４が、管路１内面１ａに接するように逆ハの字状に配置されているので、管路１底面に作業レールＳを敷設する際に、作業レールＳが管路１に対して自動的に調心されて、作業レールＳが管路の中心に敷設されるようになる。また枕木３，４が管路１の内面１ａに沿うように接することから、水流等に対する抵抗力を高めて安定させることができる。
【００５６】
尚、本発明は上記形態例にのみ限定されるものではなく、種々の管路内に敷設する作業レールに適用できること、管路底面に作業レールを敷設する方法は図５、図６に示した方法以外の方法を用いてもよいこと、枕木を管路内面に接するように逆ハの字状に配置する場合について例示したが、枕木は繋ぎ材と平行に設けられていて、枕木の下面が管路内面に接するように傾斜した面を有していてもよいこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ること、等は勿論である。
【００５７】
【発明の効果】
本発明によれば、枕木を繋ぎ材で固定したレール固定フレームと、所定間隔で配置したレール固定フレームの枕木間を固定する所定長さのレール材とを、固定金具及び固定ボルトを用いて固定することにより管路内作業レールユニットを組立てるようにしているので、各部材を別々に運搬して現地で組立てることができ、各部材の運搬、取扱い性を良好なものとすることができる効果がある。
【００５８】
また、現地にてレール固定フレームの枕木上にレール材を固定する際に、レール固定フレームにレール材を固定するための位置決め手段を備えていることにより、レール材を傾斜している枕木上に乗せるのみで、位置決め手段により自動的にレール材の位置決めができ、よってレール材を位置決めして枕木に固定する作業を容易にして、現地においても管路内作業レールユニットを能率的に組立てることができる効果がある。
【００５９】
位置決め手段を、繋ぎ材に形成した段部とすれば、簡単な構成にて、繋ぎ材によりレール材の相互間隔を精度良く一定に保持できる効果がある。
【００６０】
下水用等の管路底面に作業レールを敷設する際に、レール固定フレーム、レール材、固定金具、固定ボルト等は、立坑の天井壁に備えたマンホールあるいは作業口から搬入して、立坑内で容易に組立てて敷設することができ、よって、立坑上部の道路の交通規制を最小限にして、渋滞等の問題を軽減できる効果がある。
【００６１】
枕木が管路内面に接するように逆ハの字状に配置されているので、管路底面に作業レールを敷設する際に、作業レールが管路に対して自動的に調心されて、作業レールが管路の中心に敷設されるようになり、また枕木が管路の内面に沿うように接することから、水流等に対する抵抗力を高めて安定させ得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の管路内作業レールユニットの形態例を示す正面図である。
【図２】図１をＩＩ−ＩＩ方向から見た側面図である。
【図３】図１をＩＩＩ−ＩＩＩ方向から見た平面図である。
【図４】図１の一部を拡大して示した位置決め手段の詳細図である。
【図５】管路の立坑に台枠を設けた状態を示す側面図である。
【図６】管路内にレール敷設装置を備えた場合の一例を示す側面図である。
【符号の説明】
１ 管路
１ａ 内面
２ レール固定フレーム
３，４ 枕木
６ 繋ぎ材
７，８ レール材
９ 固定金具
１０ 固定ボルト
１１ 管路内作業レールユニット
１２ 位置決め手段
１４ 固定フランジ
１５ 段部
Ａ 下部

Claims (2)

1. 管路底面に沿って作業レールを敷設するための管路内作業レールユニットであって、管路底面の周方向所要の間隔位置にて管路内面に接するように配置したブロック状の枕木間を繋ぎ材で固定することにより構成したレール固定フレームと、所要間隔を有して平行に配置したレール固定フレームの枕木上部間に固定するようにした所定長さのレール材とからなり、レール固定フレームに、レール材を固定するための位置決め手段を備えたことを特徴とする管路内作業レールユニット。
2. 位置決め手段が、傾斜した枕木上に載置されるレール材の固定フランジ下部が当接するように繋ぎ材の上面に形成された段部であることを特徴とする請求項１記載の管路内作業レールユニット。

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