JP3942415B2 - ベッド用ボード体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はベッドフレームの長手方向の少なくとも一端に設けられるベッド用ボード体に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、病院用のベッドにおいては、患者が使用する小物類などの物品を容易に載置することのできる載置場所が必要なことが多い。
【0003】
従来、物品の載置場所を確保するためには、ベッドの側方にテーブルを設置し、そのテーブルを物品の載置場所として利用することが行なわれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ベッドが設置されている部屋の大きさや設置場所などによってはテーブルを設置するための空間を十分に確保できないということがあったり、上記テーブルが歩行や診察の際に邪魔になるなどのことがあった。
【0005】
この発明は、物品の載置場所を容易に確保することができるようにしたベッド用ボード体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ベッドフレームの長手方向の一端と他端との少なくとも一方に設けられたベッド用ボード体において、
上記ボード体は、
ボード板と、
このボード板の幅方向両端に上端部を上記ボード板の上端から所定寸法突出させて設けられた支柱部材と、
一対の支柱部材の上記ボード板の上端から突出した上端部間に架設された横杆と、
一端に上記横杆に係合するフックが形成され他端に上記ボード板の板面に当接する当接部が形成されているとともに、中途部に支持部が形成されこの支持部に係止部材が設けられたブラケットと、
下面に上記係止部材に係合する係合凹部が形成されこの係合凹部を上記係止部材に係合させて上記ブラケットの支持部に着脱可能に載置される載置板を具備し、
上記ブラケットの一端に形成された上記フックを上記横杆に係合させた状態において、上記支持部の端部上面と上記横杆の下端とには隙間が形成され、上記載置板は上記隙間に一端部を挿入して上記支持部に載置されるようになっていて、
上記載置板に形成された係合凹部には、載置板を上記支持部に載置するときに、上記係止部材と当接して上記載置板の一端部を上記隙間に入り込む方向にスライドさせる傾斜面が形成されていることを特徴とするベッド用ボード体にある。
【0009】
この発明によれば、ボード体の横杆にブラケットを取着し、このブラケットに載置板を着脱可能に設けることができるから、この載置板の上面を小物類の載置場所として利用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら発明の実施の形態を説明する。
【0011】
図1はこの発明の一実施の形態に係るベッド1を示し、このベッド1はベースフレーム2を備えている。このベースフレーム2の四隅部には脚部材3が設けられ、この脚部材3によってベースフレーム2は所定の高さに保持されている。
【0012】
上記ベースフレーム2上にはベッドフレーム4が設けられている。このベッドフレーム4は上下駆動機構5によって上下駆動されるようになっている。この上下駆動機構5は駆動源6及びこの駆動源6によって回動駆動される複数のリンク7を有する。各リンク7は、一端が上記ベースフレーム2に枢着され、他端が上記ベッドフレーム4に枢着されている。
【0013】
したがって、上記駆動源6により上記リンク7が駆動されると、上記ベッドフレーム4が上記ベースフレーム2上で上下動する。
【0014】
上記ベッドフレーム4の上面には床板11が載置されている。この床板11は、背床部11a、第1の腰床部11b、第2の腰床部11c、固定床部11d、第1の脚床部11e及び第2の脚床部11fに分割されている。隣り合う各床部は、互いに回動可能に連結され、上記固定床部11dは上記ベッドフレーム4に固定されている。
【0015】
上記ベッドフレーム4の下面側には背上げ機構12が設けられている。この背上げ機構12は駆動源13を有し、この駆動源13によって背上げ機構12を作動させることで、図示せぬアームが起立方向に駆動される。それによって、上記床板11の背床部11a,第1、第2の腰床部11b,11c及び第1、第2の脚床部11e,11fが起立方向に駆動されるようになっている。
【0016】
上記ベッドフレーム4の長手方向一端と他端にはそれぞれ取付け部14が設けられている。一方の取付け部14にはヘッドボード体15が着脱可能に設けられ、他方の取付け部14にはフットボード体16が同じく着脱可能に設けられている。
【0017】
上記ヘッドボード体15は図2(a),(b)に示すように矩形状のボード板17を有する。このボード板17の幅方向両端にはそれぞれ支柱部材18が設けられている。支柱部材18の長さ寸法は、ボード板17の高さ寸法よりも長く形成されていて、下端部は上記取付け部14に形成された取付け孔(図示せず)に挿入される挿入部19に形成されている。
【0018】
上記支柱部材18の上端部は、上記ボード板17の上端よりも上方に突出し、その上端部間には横杆21が架設されている。この横杆21の両端部には、合成樹脂をコーティングした帯状の金属部材からなるブラケット22が着脱可能に設けられる。
【0019】
上記ブラケット22は、図3(a),(b)及び図4に示すように、一端に上記横杆21に係合する円弧状のフック23が形成されている。このフック23には直線部23aが連続形成され、この直線部23aには、直線部23aに対してほぼ直角に折曲された支持部24及びこの支持部24に対して約30度の角度をなした傾斜部25が順次連続して形成されている。
【0020】
さらに、上記傾斜部25には上記支持部24に対してほぼ直交する角度となるよう当接部26が連続して形成されている。上記支持部24には、傾斜部25に連続する一端部の上面に軸状の係止部材27が突設され、この係止部材27よりもフック23側には通孔28が形成されている。
【0021】
上記ブラケット22は、図3(a),(b)に示すように上記フック23を上記横杆21に着脱自在に係合させて保持される。ブラケット22は、その支持部24がヘッドボード体15の背面側に突出するようフック23を横杆21に係合させている。それによって、当接部26はボード板17の背面に接合する。
【0022】
上記横杆21の長手方向両端部に設けられた一対のブラケット22には載置板31が設けられる。図2(a),(b)に示すように、載置板31は上記ヘッドボード体5とほぼ同じ幅(長さ)寸法を有し、前後方向後端部の幅方向両端部には切り欠き部32aが形成され、上面の前端部には係止桟32bが幅方向全長にわたって設けられている。
【0023】
さらに、載置板31の下面の幅方向両端部には、図3(a),(b)にいS召すように、係合凹部33(1つのみ図示)が形成されている。この係合凹部33は、載置板31の前後方向に沿って傾斜した傾斜面34を有する。
【0024】
上記フック23に連続して直線部23aが形成されていることで、図3(a)に示すように横杆21の下端とブラケット22の支持部24の上面との間には隙間35が形成される。この隙間35の高さ寸法は上記載置板31の板厚よりもわずかに小さく設定されている。
【0025】
上記載置板31は前後方向の後端部を上記隙間35に挿入して設けられる。すなわち、載置板31をブラケット22の支持部24上に設ける場合には、図3(a)に示すように載置板31の後端部を上記隙間35に位置合わせし、この載置板31を図3(a)に矢印Aで示す方向へ回動させる。それによって、載置板31の下面に形成された係合凹部33の傾斜面34に支持部24に突設された係止部材27が当接する。
【0026】
その状態で、載置板31をさらに矢印A方向へ回動させると、上記傾斜面34が係止部材27の上端に沿ってスライドする。つまり、載置板31が図3(a)に矢印Bで示す方向へスライドするから、この載置板31の後端部は、図3(b)に示すように上記隙間35に入り込み、後端面がブラケット22の直線部23aに当接し、かつ係止部材27は係合凹部33の末端に当接する。
【0027】
上記隙間35は上記載置板31の厚さよりもわずかに小さいため、載置板31の後端部はブラケット22と横杆21とによって弾性的に支持される。それによって、載置板31は上記ブラケット22にがた付くことなく保持される。
【0028】
載置板31をブラケット22に固定したい場合には、図3(b)に示すように、支持部24に形成された通孔28から上記載置板31にねじ36を捩じ込めばよい。
【0029】
このように構成されたベッド1のヘッドボード体15によれば、図1に示すようにブラケット22を、その支持部24がヘッドボード体15の背面側に突出するよう横杆21に支持し、上記支持部24に載置板31を設けることができる。
【0030】
それによって、この載置板31を、ベッド1を利用する患者が使用する小物類や患者が治療を受けるときに用いられる器具などの物品を載置する載置部として利用することができる。
【0031】
上記ブラケット22は、フック23を横杆21に着脱可能に係合させて設けられ、載置板31は後端部を横杆21と支持部24とがなす隙間35に挿入されるとともに係合凹部33に係止部材27を係合させて設けられる。
【0032】
そのため、上記ブラケット22と載置板31とは、ヘッドボード体15に対して着脱可能に設けることができ、しかもブラケット22と載置板31とのヘッドボード体15に対する取付けや取外しは工具などを用いることなく、容易に行なうことができる。つまり、載置板31は必要に応じて簡単かつ迅速にヘッドボード体15に取付けたり、取外すことができる。そのため、不用時には邪魔にならないよう取外すことができ、非常に便利である。
【0033】
なお、載置板31をブラケット22に固定する場合には、支持部24に形成された通孔28から載置板31にねじ36を捩じ込めばよく、載置板31が固定された状態ではブラケット22が横杆21から外れることもない。
【0034】
載置板31をブラケット22の支持部24に設ける場合、載置板31の後端部を横杆21と支持部24とがなす隙間35に差し込んだ後、載置板31を図3(a)に矢印Aで示すように支持部24に接合する方向へ回動させる。
【0035】
すると、載置板31の下面に形成された係合凹部33の傾斜面34が係止部材27に当たり、載置板31は係止部材27に沿って矢印B方向にスライドするから、載置板31の係合凹部33に係止部材27が係合し、かつ後端部が横杆21と支持部24とで保持される。
【0036】
それによって、載置板31の後端部が隙間35に入り込むことで、ブラケット22は横杆21に対してがた付くことなく保持され、しかも載置板31は後端部が隙間35に入り込むこと及び係合凹部33に係止部材27が係合することで、ブラケット22に対してがた付くことなく保持される。
【0037】
そのため、載置板31はヘッドボード体15に安定した状態で確実に設けることができるから、物品の載置部として良好に利用することができる。
【0038】
上記一実施の形態では、ヘッドボード体15に載置板31を設けるようにしたが、フットボード体16にも載置板31を設けるようにしてもよく、又はフットボード体16だけに設けるようにしてもよい。
【0039】
フットボード体16に載置板31を設ける場合、このフットボード体16の背面側あるは前面側のいずれに設けるようにしても、載置板31がベッド1の利用者の邪魔になることがない。
【0040】
また、ベッドフレームは上下駆動機構によって上下方向の高さ調整が可能な構造となっているが、高さが固定されたベッドフレームであっても差し支えない。
【0041】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、ボード体に小物類などの物品を載置する載置板を、ブラケットを介して着脱可能に、しかも載置板に形成された係合凹部をブラケットに設けられた係止部材に係合させて設けるようにした。
【0042】
そのため、載置板をブラケットから不用意に外れることがないよう確実に設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係るベッドの正面図。
【図2】(a)はヘッドボード体の分解斜視図、(b)は組立てた状態の斜視図。
【図3】(a)はブラケットに載置板を取付けるときの断面図、(b)はブラケットに載置板を取付けた断面図。
【図4】(a)〜(c)はブラケットの図。
【符号の説明】
1…ベッド
4…ベッドフレーム
15…ヘッドボード体
16…フットボード体
17…ボード板
18…支柱部材
21…横杆
22…ブラケット
23…フック
24…支持部
26…当接部
27…係止部材
31…載置板
33…係合凹部
34…傾斜面

Claims (1)

  1. ベッドフレームの長手方向の一端と他端との少なくとも一方に設けられたベッド用ボード体において、
    上記ボード体は、
    ボード板と、
    このボード板の幅方向両端に上端部を上記ボード板の上端から所定寸法突出させて設けられた支柱部材と、
    一対の支柱部材の上記ボード板の上端から突出した上端部間に架設された横杆と、
    一端に上記横杆に係合するフックが形成され他端に上記ボード板の板面に当接する当接部が形成されているとともに、中途部に支持部が形成されこの支持部に係止部材が設けられたブラケットと、
    下面に上記係止部材に係合する係合凹部が形成されこの係合凹部を上記係止部材に係合させて上記ブラケットの支持部に着脱可能に載置される載置板を具備し、
    上記ブラケットの一端に形成された上記フックを上記横杆に係合させた状態において、上記支持部の端部上面と上記横杆の下端とには隙間が形成され、上記載置板は上記隙間に一端部を挿入して上記支持部に載置されるようになっていて、
    上記載置板に形成された係合凹部には、載置板を上記支持部に載置するときに、上記係止部材と当接して上記載置板の一端部を上記隙間に入り込む方向にスライドさせる傾斜面が形成されていることを特徴とするベッド用ボード体。
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