JP3941604B2 - マイクロレンズアレーの製造方法、それに用いる電解液およびマイクロレンズアレー樹脂材料、ならびに原盤製造装置 - Google Patents

マイクロレンズアレーの製造方法、それに用いる電解液およびマイクロレンズアレー樹脂材料、ならびに原盤製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
高い効率で光を集光する事ができるマイクロレンズアレーの製造方法、そのための電解液およびマイクロレンズアレーを製造するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロレンズアレーの製造方法としては、反応性イオンエッチング(RIE法)に代表されるドライエッチングや、放射光やX線を用いたリソグラフィー法(LIGA法)、収束イオンビーム(FIB法)、熱拡散などによる高屈折率材料ドーピング法、レジスト膜を加熱溶融する方法(レジストリフロー法)、さらには予めRIE法などで形成した型にプラスチック材を流し込んでマイクロレンズアレーを形成する方法(スタンパ法)などがある。
RIE法やLIGA法やFIB法は、装置が高価で長時間のエッチング時間が必要であることからコストが高い。
また、熱拡散などによる高屈折率材料ドーピング法は、平板であるという利点はあるが屈折率だけで制御するためにレンズの形状と曲率の制限が多いことと、耐熱性が必要でガラス基材にしか使えないなど機材の制限を受ける。
レジストリフロー法は、CCDに直接形成する方法としては好ましいが、レンズの形状が限定されコリメート用のマイクロレンズには不向きである。
予め形成した型を用意する方法は、コストは低減できるが鋳型の形成にRIE法などが必要で高価であるなどの課題がある。
また、どの技術も大面積で充填率の高いマイクロレンズアレーを形成する場合には高コストであり、簡便で自由度の高いマイクロレンズの形成技術は無いのが現状である。
さらに、低コストの方法として、マイクロビーズをバインダー樹脂中に埋め込む方法もあるが、量産性や大面積対応には有利である一方、マイクロビーズを均一に並べることが困難であるという問題がある。
【0003】
一方、本発明者等は、先に着色材を含む電着材料を用い、低電圧印加で電着あるいは光電着させることにより、解像度に優れた画像形成方法およびカラーフィルターの製造方法を提供したが、これらは特開平10−119414号公報、特開平11−189899号公報、特開平11−15418号公報、特開平11−174790号公報、特開平11−133224号公報、特開平11−335894号公報等に詳細に開示されている。これらの画像形成方法およびカラーフィルターの製造方法は、簡易な方法で着色膜を解像度よく形成することを特長とするが、主として、液晶表示装置等の表示装置の分野において応用されている技術である。
また、本発明者等は、前記方法と同様に簡易な方法でカラーフィルター等の着色膜を解像度よく形成する光触媒着膜法を提供した(特開平2001−140096号公報)。
これに対し、マイクロレンズアレーは、液晶プロジェクター等の表示装置の他に、集光レンズ等の光学素子として用いられる。そして、前記のように、マイクロレンズアレーは、感光性材料をフォトリソグラフィー法を含む複雑な工程を経て微細加工することにより作製されており、マイクロレンズアレーをRIE法などの複雑な工程を用いない電着法により作製しようとする試みはなされていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記のごとき問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡便な方法により、低コストでマイクロレンズアレーを製造することができ、かつマイクロレンズの集積度を自由に調節することができる、マイクロレンズアレーの製造方法、そのための電解液および製造装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、以下のマイクロレンズアレーの製造方法、そのための電解液および製造装置を提供することにより解決される。
(1)1)pHが変化することにより水性液体に対する溶解性ないし分散性が低下する膜形成材料を含む水系の電解液に、絶縁性基板に導電性薄膜と光半導体薄膜がこの順に積層して設けられたマイクロレンズアレー原盤作製基板を、前記光半導体薄膜が電解液に接触するように配置した状態で、前記光半導体薄膜の選択領域に光を照射することにより、選択領域の光半導体薄膜と対向電極の間に電圧を印加し、前記光半導体薄膜の選択領域に前記材料を析出させてマイクロレンズアレー原盤を作製する工程、2)前記原盤表面に鋳型樹脂材料の層を形成した後剥離して鋳型を作製する工程、3)前記鋳型に屈折率を制御したマイクロレンズアレー樹脂材料の層を形成した後鋳型を剥離する工程を有する、マイクロレンズアレーの製造方法。
【0006】
(2)前記光半導体薄膜の選択領域にフォトマスクを介して光を照射することを特徴とする前記(1)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
(3)前記フォトマスクは、光透過部に光透過率の諧調を有することを特徴とする前記(2)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
(4)前記光半導体薄膜の選択領域にレーザー光を照射することを特徴とする前記(1)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
(5)前記レーザー光は、所定のレンズ形状パターンに従って変化する強度分布を有することを特徴とする前記(4)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
(6)前記レーザー光は、ガウシアンビームであることを特徴とする前記(4)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
【0007】
(7)前記光半導体薄膜は、酸化チタン薄膜であることを特徴とする前記(1)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
(8)前記酸化チタン薄膜は、アナタース型の結晶構造を含むことを特徴とする前記(7)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
(9)前記マイクロレンズ用樹脂材料は、光透過性で屈折率の高い無機酸化物微粒子を含むことを特徴とする前記(1)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
(10)前記無機酸化物微粒子は、ルチル型酸化チタン微粒子であることを特徴とする前記(9)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
(11)前記鋳型樹脂材料の層は、硬化性シリコーン樹脂を硬化した層であることを特徴とする前記(1)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
(12)前記複製したマイクロレンズアレーの上に反射防止膜を設ける工程をさらに有することを特徴とする前記(1)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
【0008】
(13)1)pHが変化することにより水性液体に対する溶解性ないし分散性が低下する膜形成材料を含む水系の電解液に、絶縁性基板に導電性薄膜と該導電性薄膜に接して光半導体薄膜が設けられ、かつ、前記導電性薄膜が電解液と導通可能なマイクロレンズアレー原盤作製基板を、前記光半導体薄膜が電解液に接触するように配置し、かつ、前記導電性薄膜が電解液に導通する状態で、前記光半導体薄膜の選択領域に光を照射することにより、前記光半導体薄膜の選択領域に前記材料を析出させてマイクロレンズアレー用原盤を作製する工程、2)前記原盤表面に鋳型樹脂材料の層を形成した後剥離して鋳型を作製する工程、3)前記鋳型に屈折率を制御したマイクロレンズアレー樹脂材料の層を形成した後鋳型を剥離する工程を有する、マイクロレンズアレーの製造方法。
【0009】
(14)pHが変化することにより水性液体に対する溶解性ないし分散性が低下する膜形成材料を含む電解液であって、前記膜形成材料が、疎水性基と親水性基を有し、疎水基の数が、親水基と疎水基の総数の30%から80%の範囲にある高分子材料であることを特徴とする前記(1)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法に用いるための電解液。
(15)疎水性基と親水性基を有し、疎水基の数が、親水基と疎水基の総数の30%から80%の範囲にある高分子材料を含む、前記(1)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法に用いるためのマイクロレンズアレー樹脂材料。
(16)さらに、光透過性で屈折率の高い無機酸化物微粒子を含むことを特徴とする前記(15)に記載のマイクロレンズアレー樹脂材料。
【0010】
(17)光を照射するための光源、第一の結像光学レンズと第二の結像光学レンズを有する結像光学系を少なくとも備えた露光装置、第一の結像光学レンズと第二の結像光学レンズの間に挿入したフォトマスク、対向電極、バイアス電圧を印加可能な手段、および電解液を収納した電着槽を備えたマイクロレンズアレー製造装置であって、前記マイクロレンズアレー作製基板の少なくとも光半導体薄膜が電解液に接触するように、電着槽に配置することを特徴とする、前記(1)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法に用いるためのマイクロレンズアレー原盤製造装置。
(18)前記結像光学系に代えて、ミラー反射光学系を用いることを特徴とする前記(17)に記載のマイクロレンズアレー原盤製造装置。
(19)前記露光装置に代えて、平行光照射型あるいは密着型の露光装置を用いることを特徴とする前記(17)に記載のマイクロレンズアレー原盤製造装置。
(20)レーザー光露光装置、対向電極、バイアス電圧を印加可能な手段、および電解液を収納した電着槽を備えたマイクロレンズアレー製造装置であって、前記マイクロレンズアレー作製基板の少なくとも光半導体薄膜が電解液に接触するように、電着槽に配置することを特徴とする、前記(1)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法に用いるためのマイクロレンズアレー原盤製造装置。
【0011】
前記(13)の光触媒法を利用して原盤を作製する工程を有するマイクロレンズアレーの製造方法には、前記(2)ないし(12)に記載の技術的事項をすべて適用しうる。また、前記(17)〜(20)に記載のマイクロレンズアレー原盤製造装置は、前記(13)に記載のマイクロレンズアレーの製造方法に用いることができる。ただし、対向電極およびバイアス電圧を印加可能な手段との間に電圧を印加する必要はない。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、マイクロレンズアレーの原盤を、前記特開平10−119414号公報、特開平11−189899号公報、特開平11−15418号公報、特開平11−174790号公報、特開平11−133224号公報、特開平11−335894号公報等に記載の光電着法、あるいは特開平2001−140096号公報に記載の光触媒着膜法を用いて作製し、その後、前記原盤に鋳型樹脂材料の層を形成した後剥離して鋳型を作製し、次いで、前記鋳型に屈折率を制御したマイクロレンズアレー樹脂材料の層を形成した後鋳型を剥離して、マイクロレンズアレーを複製するものである。
【0013】
本発明のマイクロレンズアレーの製造方法は、簡便な方法により、低コストでマイクロレンズアレー原盤を作製し、その原盤から鋳型を作製し、該鋳型を用いてマイクロレンズアレーを複製製造するものであるため、鋳型を用いて多数のマイクロレンズアレーを効率よく低コストで量産することができる。
また、前記原盤は、光電着法(光触媒法を含む)により作製され、これらの方法による膜形成は、得られる膜厚が光半導体薄膜に照射された光の量に対応する。したがって、各マイクロレンズの断面形状に対応した膜厚が形成されるように、光半導体薄膜の選択領域に、所定の調節した量の光を照射することにより、所定の断面形状を有するマイクロレンズアレー原盤が容易に作製される。さらに、光電着法等を用いるため、原盤のパターン集積度を高くすること、集積度を任意に制御すること、微細なパターンを解像度よく形成すること、パターンを複雑なものを含め任意のパターンとすること、などが容易である。また、得られる原盤の1つ1つのマイクロレンズは形が整っている。
したがって、このような原盤を用いて作製されるマイクロレンズアレーは、集積度が高く、集積度を自由に調節することができ、微細なパターンが解像度よく形成され、パターンが複雑なものを含め任意のパターンとして形成される。また、マイクロレンズアレーの各レンズの形が整っている。さらに、レンズの集光効率も高い。
【0014】
従来の感光性樹脂を用いるマイクロレンズアレーの製造方法では、基板に膜厚を精度よく制御して塗布する必要があり、またエッチングによりアルカリ廃液を出すなどの問題があったが、本発明によれば、均一な形状のレンズを容易に作製でき、また、パターン形成のためのエッチング処理も不用で環境に対する負荷も小さい。
【0015】
図1を用いて、本発明のマイクロレンズアレー製造プロセスを説明する。まず、本発明に従って作製したマイクロレンズアレー原盤20(図1(A)参照、作製法は以下で詳述する)に、鋳型樹脂材料の層を形成する(図1(B)参照、鋳型樹脂材料の層を30aで示す)。次に、図1(B)で表される構造のものを、マイクロレンズアレー原盤表面20と鋳型樹脂材料の層30aとの界面で剥離して鋳型30を得る(図1(C)参照)。次いで、図1(C)で示す鋳型30にマイクロレンズアレー樹脂材料の層を形成する(図1(D)参照、40aはマイクロレンズアレー樹脂材料の層を示す。)。その後、図1(D)で示す構造のものを鋳型30と固化したマイクロレンズアレー樹脂材料の層40aとの界面で剥離してマイクロレンズアレー40を得る(図1(E)参照)。
以下に、前記各プロセスについて詳述する。
【0016】
[マイクロレンズアレー原盤の作製]
光電着法は、光半導体薄膜に生ずる光起電力を利用するもので、絶縁性基板上に導電性薄膜および光半導体薄膜をこの順に積層したものを、pHが変化することにより水性液体に対する溶解性ないし分散性が低下する膜形成材料を含む水系の電解液に、少なくとも前記光半導体薄膜が電解液に接触するように配置した状態で、前記光半導体薄膜の選択領域に光を照射することにより選択領域の光半導体薄膜と対向電極の間に電圧を印加し、前記半導体薄膜の選択領域に前記材料を析出させる方法である。この光電着法は従来の電着法に比べて低電圧(5V以下)で、均一な膜厚の膜が精度よく形成できることを特徴としている。
【0017】
また、光触媒着膜法は、光半導体薄膜の光触媒機能を利用するもので、特開平2001−140096号公報の段落0025〜0029に詳細に記載されている。この方法を利用するマイクロレンズアレーの製造方法は、電解液として前記光電着法で用いる電解液と同様のものを用い、マイクロレンズアレー作製基板として絶縁性基板に導電性薄膜と該導電性薄膜に接して光半導体薄膜が設けられ、かつ前記導電性薄膜が電解液と導通可能(前記公報の段落0026参照)にしたものが用いられる。また、前記マイクロレンズアレー作製基板をその光半導体薄膜が電解液に接触するように配置すると共に、前記導電性薄膜が電解液に導通する(前記公報の段落0026参照)状態にし、この状態で、前記光半導体薄膜の選択領域に光を照射して、前記光半導体薄膜の選択領域に前記材料を析出させてマイクロレンズアレー層を形成する。
この方法によるマイクロレンズアレーの製造方法は、電着装置および電着用の別の電極を必要としないので、さらに簡易な装置で低コストに膜を形成することができる。また、また作製されるマイクロレンズアレーは光電着法と同等の高品質が達成される。
【0018】
本発明において、マイクロレンズアレー原盤作製工程では、前記光電着法または光触媒着膜法を利用するので、前記工程により、簡便に、低コストで、かつ集積度が高く(直径30μmのマイクロレンズで5万個/cm2以上)、均一な形状のレンズ形状を有するマイクロレンズアレーの原盤を得ることができる。
従来の感光性樹脂を用いるフォトリソ法によるマイクロレンズアレー原盤の製造方法では、基板に感光性樹脂を膜厚を精度よく制御して塗布する必要があり、また、現像工程においてエッチング液としてのアルカリ廃液が出るなどの問題があった。しかし、本発明によれば、マイクロレンズアレー原盤の作製においてこのような問題は生じない。
【0019】
光電着法におけるマイクロレンズアレー原盤作製基板は、絶縁性基板上に導電性薄膜および光半導体薄膜をこの順に積層したもので、絶縁性基板としては、ガラス板、石英板、プラスチックフィルム、エポキシ基板等が、導電性薄膜としてはITO、酸化インジウム、ニッケル、アルミニウム等が、また、光半導体薄膜としては、以下で述べるような酸化チタン薄膜等が用いられる。なお、絶縁性基板を通して光半導体薄膜に光照射する場合には、絶縁性基板および導電性薄膜は光透過性であることが必要である。ただし、電解液を通して光半導体薄膜に光照射する場合はこの限りでない。
【0020】
また、光触媒着膜法におけるマイクロレンズアレー原盤作製基板の絶縁性基板、導電性薄膜および光半導体薄膜は、光電着法の作製基板におけるものと同様なものが用いられる。ただし、前記作製基板において、導電性薄膜と光半導体薄膜が接触していること、かつ前記導電性薄膜が電解液と導通可能であることが必要である。
【0021】
図2に、本発明において用いるマイクロレンズアレー原盤作製基板の一例を図示する。10はマイクロレンズアレー原盤作製基板、12は絶縁性基板、14は導電性薄膜、16は光半導体薄膜を示す。この原盤作製基板は光電着法および光触媒着膜法のいずれにも用いられる。
【0022】
次に、本発明における光半導体薄膜(光触媒薄膜)について説明する。光電着法および光触媒着膜法に用いられる光半導体薄膜としては、基本的には、光照射により起電力を発生するあるいは光触媒機能を有する透明薄膜半導体であれば全て使用できる。具体的には、前記半導体としてGaN、ダイヤモンド、c-BN、SiC、ZnSe、TiO2、ZnO、In2O3、SnO2などがある。中でも酸化チタンは吸収が400nm以下にしかなく、透明で、容易にn型半導体を作ることができるため、光学デバイス作製用の基板としてはそのまま使用することが可能である。
基板に酸化チタン半導体薄膜を設ける方法としては、熱酸化法、スッパタリング法、電子ビーム蒸着法(EB法)、イオンプレーティング法、ゾルゲル法、などの方法があり、これらの方法によりn型半導体として特性の良いものが得られる。
ただし、基板が耐熱性の低いもの、たとえば、プラスチックフィルムの場合には、プラスチックフィルムに悪影響を与えない成膜法を選択する必要がある。ゾル・ゲル法は、光半導体として光学活性が高い酸化チタンを形成できるが、500度で焼結させる必要があるため200℃程度の耐熱性しかもたないプラスチックフイルム基板上に酸化チタン膜を作製することは困難である。
したがって、プラスチックフイルム基板を用いる場合には、なるべく低温で、できれば200度以下で製膜することが可能であり、また比較的基板に対するダメージが小さい成膜方法であるスパッタリング法、特にRFスパッタリング法が好ましく用いられる。RFスパッタリング法は光学活性の高いアナタース型の酸化チタン薄膜が得られる点からも好ましい方法である。(電子ビーム法やイオンプレーティング法は、200℃前後で基板を加熱するので好ましくない。)
【0023】
本発明の光電着法および光触媒着膜法に用いる電解液は、少なくともpHが変化することにより水性液体に対する溶解性ないし分散性が低下して、電解液から光半導体薄膜上に析出して着膜する膜形成材料を含む。1種類以上の膜形成材料がこのような着膜性を持っていれば、単独では膜形成能力が無い種々の材料を電解液中に分散させても、膜形成時において前記膜形成材料に取り込まれて、マイクロレンズアレー原盤中に固定されることになる。
【0024】
pHが変化することにより水性液体に対する溶解性ないし分散性が低下する膜形成材料としては、カルボキシル基やアミノ基などのように、液のpHが変わることにより、そのイオン解離性が変化する基(イオン性基)を分子中に有している物質を含むことが好ましい。しかし、前記材料は必ずしもイオン性基の存在が必須ではない。また、イオンの極性も問わない。
【0025】
pHが変化することにより水性液体に対する溶解性ないし分散性が低下する膜形成材料は、マイクロレンズアレー原盤の機械的強度等の観点から、高分子材料であることが好ましい。このような高分子材料としては、前記のようにイオン性基を有する高分子材料(イオン性高分子)が挙げられる。
前記イオン性高分子は、水系液体(pH調節を行った水系液体を含む。)に対して、十分な溶解性あるいは分散性を有していることが必要である。
【0026】
また、前記高分子材料にpHの変化により水性液体に対する溶解性ないし分散性が低下する機能をもたせるために、高分子材料は分子中に親水基と疎水基を有していることが好ましく、親水基には、カルボキシル基(アニオン性基)、アミノ基(カチオン性基)等のイオン化可能性基(以下、単に「イオン化基」という)が導入されていることが好ましい。たとえばカルボキシル基を有する高分子材料は、pHがアルカリ性領域においてはカルボキシル基が解離状態になって水性液体に溶解し、また酸性領域においては解離状態が消失し溶解度が低下し析出する。
【0027】
前記高分子材料中に存在する疎水基は、前記のようなpHの変化によってイオン解離している基がイオン性を失うこととあいまって、瞬時に膜を析出させるという機能を高分子材料に付与している。また、親水基としてイオン化基の他にヒドロキシ基等を挙げることができる。
【0028】
疎水基と親水基を有する高分子材料中の疎水基の数が、親水基と疎水基の総数の30%から80%の範囲にあるものが好ましい。疎水基の数が親水基と疎水基の総数の30%未満のものは、形成された膜が再溶解し易く、膜の耐水性や膜強度が不足する場合があり、また疎水基数が親水基と疎水基の総数の80%より大きい場合は、水系液体への高分子材料の溶解性が不十分となるため、電解液が濁ったり、材料の沈殿物が生じたり、電解液の粘度が上昇しやすくなるので、前記の範囲にあることが望ましい。親水基と疎水基の総数に対する疎水基数は、より好ましくは55%から70%の範囲である。疎水基数がこの範囲にある高分子材料を含む電解液は、特に膜の析出効率が高く、電解液の液性も安定している。また、光起電力程度の低い電着電位を適用しても膜形成が可能である。
【0029】
前記高分子材料としては、たとえば、親水基を有する重合性モノマー、疎水基を有する重合性モノマーを共重合させたものが挙げられる。
また、親水基を含む重合性モノマーとしては、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリルアミド、無水マレイン酸、フマル酸、プロピオル酸、イタコン酸など、およびこれらの誘導体が用いられるが、これらに限定されるものではない。中でも特に、メタクリル酸、アクリル酸はpH変化による着膜効率が高く、有用な親水性モノマーである。
また、疎水基を含む重合性モノマー材料としては、アルケン、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ラウリルなど、およびこれらの誘導体が用いられるが、これらに限定されるものではない。特に、スチレン、α−メチルスチレンは疎水性が強いために、これらのモノマーを含む高分子材料はヒステリシス特性(わずかなpH変化で電解液から析出し、一方、析出した膜は、多少のpH変化では再溶解が起こらない)を発現しやすく、有用な疎水性モノマーである。
本発明のマイクロレンズアレー原盤作製工程において用いる高分子材料としては、親水基含有モノマーとしてアクリル酸またはメタクリル酸を、疎水基含有モノマーとしてスチレンまたはα−メチルスチレンを用いる共重合体が好ましく用いられる。
【0030】
本発明のマイクロレンズアレー原盤作製工程において利用される高分子材料としては、このような親水基および疎水基をそれぞれ含む重合性モノマーを、より好ましくは、高分子中の親水基と疎水基の数の割合が前記のごとき比率となるように共重合させたものが好ましい。高分子材料に含まれる親水基及び疎水基の種類は、1種に限定されるものではない。
【0031】
また、本発明において用いる高分子材料には、架橋性基を導入することにより架橋可能な高分子材料とすることができ、電着後、熱処理を行って架橋し、マイクロレンズアレー原盤の機械的強度や耐熱性を向上させることができる。
【0032】
架橋性基としてはエポキシ基、ブロックイソシアネート基(イソシアネート基に変化しうる基を含む)、シクロカーボネート基、メラミン基等が挙げられる。したがって、前記高分子材料として、たとえば架橋性基を有する重合性モノマー、親水基を有する重合性モノマー、疎水基を有するモノマーを共重合させたものが好適に用いられる。
前記架橋性基を有する重合性モノマーとしては、たとえばグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アジド、メタクリル酸2−(O−〔1’−メチルプロピリデンアミノ〕カルボキシアミノ)エチル(昭和電工(株)製、商品名:カレンズMO1−BN)、4−((メタ)アクリロイルオキシメチル)エチレンカーボネート、(メタ)アクリロイルメラミン等が挙げられる。これらの架橋性モノマーは、用いるモノマーの種類によっても異なるが、一般的に着膜性高分子化合物中1〜20モル%含まれる。
【0033】
前記高分子材料の重合度は、6,000から25,000のものが良好な析出膜を形成し得る高分子材料となる。より好ましくは、重合度が9,000から20,000の材料である。重合度が6,000より低いと再溶解し易くなる。重合度が25,000より高いと、水系液体への溶解性が不十分となり、液体が濁ったり沈殿物が生じたりて問題を生じる。
【0034】
また、前記高分子材料がカルボキシル基等のアニオン性基を有している場合、この高分子材料の酸価が、60から300の範囲であると、前記高分子材料は良好な着膜特性を有する。特に90から195の範囲がより好ましい。前記高分子材料の酸価が60より小さいと、高分子材料の水系液体への溶解性が不十分となり、電解液の固形分濃度を適正値まで上げることができなくなったり、液が濁ったり沈殿物が生じたり、液粘度が上昇したりし問題が生じる。また、酸価が300を超えると、形成された膜が再溶解しやすいので、高分子材料の酸価は、前記範囲が適切である。
【0035】
また前記高分子材料が溶解している電解液のpH値の変化に応じて、溶解状態あるいは分散状態から上澄みを発生して沈殿を生じる液性変化が、pH範囲領域2以内で生じることが好ましい。前記のpH範囲領域が2以内であると、急峻なpH変化に対しても瞬時に膜の析出が可能となり、また析出する膜の凝集力が高い一方、析出膜の電解液への再溶解速度が低減するなどの効果が優れている。そしてこのことにより、各マイクロレンズの形が整った高い集積度のマイクロレンズアレー原盤が得られる。
前記pH範囲領域が2より大きい場合は、十分な膜構造を得るための着膜速度の低下や、膜の耐水性の欠如(解像度の低下を招く)などが起こりやすい。より好ましい特性を得るには、前記pH範囲領域が1以内である。
【0036】
さらに、前記のごとき電着による膜形成において、高分子材料が溶解した状態の電解液からは、pH値の変化に対して沈殿(析出)を生じる状態変化が急峻に生じることに加え、さらに、析出した膜が再溶解しにくいことが好ましい。これはいわゆるヒステリシス特性といわれるものである。ヒステリシス特性は、たとえばアニオン性の高分子材料の場合、pHが低下することにより急激に析出が起こるが、pHが上昇しても(たとえば電着終了時あるいは光触媒着膜法における光照射停止時等)析出膜の再溶解が急激に起こらず、析出状態が一定時間保持されることを意味する。一方、ヒステリシス特性を示さない高分子材料を用いて電着を行なうと、pHがわずかに上昇しても析出膜が再溶解しやすい。
【0037】
上記のごとき特性を有する高分子材料は、親水基と疎水基の種類、親水基と疎水基のバランス、酸価、分子量等を適宜、調節することにより得られる。本発明の電解液に含まれる高分子材料は、薄膜の形成効果を損なわない限りにおいて、上で述べたような材料を任意に組み合わせることができ、2種類以上のアニオン性分子の混合物のような同極性分子の混合物、あるいはアニオン性分子とカチオン性分子の混合物のような異極性分子の混合物が挙げられる。
【0038】
次に電解液の導電率について説明する。導電率は着膜スピードいいかえれば、着膜量に関連しており、導電率が高くなればなるほど一定時間に付着する膜の膜厚が厚くなり約20mS/cmで飽和する。従って、高分子材料だけでは導電率が足りない場合には、着膜に影響を与えないイオン、例えばNH4 +イオンやCl-イオンを加えてやることで着膜スピードをコントロールすることができる。通常、電解液は、支持塩を加えて導電率を高める。電気化学で、一般的に使われる支持塩であるNaCl、KCl等のアルカリ金属塩や、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、テトラエチルアンモニウムパークロレート(Et4NClO4)等のテトラアルキルアンモニウム塩が本発明でも使用できる。
【0039】
また、電解液のpHも当然ながら薄膜の形成に影響する。例えば、薄膜形成前には着膜性分子の溶解度が飽和するような条件で着膜を行えば薄膜形成後には再溶解しにくい。ところが、未飽和状態の溶液のpHで膜の形成を行うと、薄膜が形成されても、光照射をやめた途端に膜が再溶解し始める。従って、酸やアルカリを用いて電解液を所望のpHに調節することにより、着膜性分子の溶解度が飽和するような溶液を用いて薄膜の形成を行うことが望ましい。
【0040】
特に、前記光電着法は、前記のごとき電解液のpHと析出開始点との関係を考慮したり、あるいはヒステリシス特性を有する電解液を用いることにより、低電圧での膜形成が可能となる。
通常の電着塗装では70V以上の印加電圧をかけ、電解液のpH設定は電着材料の析出開始点よりかなり高いpH設定を行い、コルベ反応に基づく不可逆反応を電着基板上で起こさせることにより、膜形成を行っている。しかしこのような高電圧印加による膜形成においては気泡が発生する結果、電極表面の電界分布が不均一になって膜自体の膜質が不均一になったり、気泡の脱泡現象により膜表面に凹凸が生じたりして、解像度および平滑性が良好な微細パターンを再現性よく形成することができない。一方この場合、単に電圧を低くしても、電圧印加を停止すると直ちに膜が再溶解を起こし、解像度のよい微細なパターンを形成することはできない。
これに対し、前記のごとき特性を有する電解液を用いると、低電圧印加でも容易に析出し、電圧の印加を止めても直ぐに再溶解しないというメリットを有する。ここでいう電圧印加とは、光照射により光半導体薄膜に生ずる光起電力あるいはこれに補助的に足すバイアス電圧の和を意味する。印加電圧は9V以下、好ましくは5V以下である。光起電力だけで膜形成が可能であれば、バイアス電圧は不要である。(なお、使用する半導体のバンドギャップに依存した電圧以上のバイアス電圧を印加すると、光起電力の形成に必要な半導体と溶液の間のショトキーバリアーが壊れてしまうという問題があり、印加できるバイアス電圧には限界がある。)
【0041】
本発明のマイクロレンズアレー原盤の作製工程は、前記のごとき着膜法(光電着法、光触媒着膜法)を利用するものである。これらの方法による着膜は、得られる膜厚が光半導体薄膜に照射された光の量に対応するので、このことを利用して、各マイクロレンズの断面形状に対応した膜厚が形成されるように、光半導体薄膜の選択領域に、所定の調節した量の光を照射する。
【0042】
光半導体薄膜への光の選択的照射は、フォトマスクを介しての光照射あるいはレーザー光照射等により行われる。たとえば光が透過する各部分(以下において開口部ということがある)が円形であるフォトマスクを通して光照射を行った場合、光半導体薄膜に照射される光強度は、フォトマスクの各円開口部の周縁部に相当する部分と中央部に相当する部分とでは、周縁部に相当する部分の方が中央部に相当する部分よりも光強度が弱くなるという、各パターンにおける露光強度の差が生ずる。したがって、光半導体薄膜に生ずる光起電力においても、円の周縁部に相当する部分と中央部に相当する部分とで光起電力に差が生じ、それに対応して形成される膜厚に差が生ずる。すなわち、得られる膜パターンは、円形の平面形状を有し、かつ断面形状における膜厚が円の周縁に向かって減少するレンズ様形状の膜が形成されることになる。
【0043】
前記フォトマスクにおいて、円開口部を通って透過する光強度が、円開口部中央部から周縁部にかけて小さくなるように諧調性をもたせることにより、各レンズ断面の形状あるいは曲率を自由に制御することができる。たとえば、フォトマスクの円開口部に光を通さない微少なドットを形成し、その際開口部周縁から中心にかけてドットの密度を減少させることにより各円開口部を通る光強度を中心から周縁に向けて減少させる方法がとられる。その際ドット密度の分布を、レンズの曲率に対応した膜厚が形成されるように調節することができる。
【0044】
光半導体薄膜への選択的な光照射をレーザー光により行うこともできる。この際、レーザー光の照射強度をレンズ形状あるいは曲率に対応した膜厚が形成されるように変化させて照射することにより、設定したレンズ形状あるいは曲率を有するマイクロレンズアレーが得られるように制御することができる。
また、レーザー光は、所定のレンズ形状パターンに従って変化する強度分布を有するもの、たとえば、レーザー光のガウシアンビーム、すなわち、ビームの中央部から周縁にかけて光強度が減少するレーザー光ビームをそのまま用いることにより、目的とするレンズ形状のパターンが得られる。
【0045】
図3に、前記のような方法により作製されるマイクロレンズアレー原盤の一例について図示する。20はマイクロレンズアレー原盤、12は絶縁性基板、14は導電性薄膜、16は光半導体薄膜、18は光電着法等により形成されたマイクロレンズアレー状の層を示す。
【0046】
次に、本発明のマイクロレンズアレー原盤を製造する装置について説明する。図4は、フォトマスクを用い、光電着法によりマイクロレンズアレー原盤を作製するマイクロレンズアレー原盤製造装置の一例を示す概念図である。図4で示すマイクロレンズアレー原盤製造装置は、紫外線を照射するための光源(図示せず)、第一の結像光学レンズ72と、第二の結像光学レンズ73を有する結像光学系、第一の結像光学レンズと第二の結像光学レンズの間に挿入したフォトマスク71、電解液を収納した電着槽80、ポテンショスタットのごとき電圧印加のための手段90、対向電極91、飽和カロメル電極のごときリファレンス電極92を備えている。また、前記のマイクロレンズアレー製造装置において前記結像光学系に代え、ミラー反射光学系を使用することも可能である。そして、図4で示すように、前記装置にマイクロレンズアレー原盤作製基板20を、電着槽に配置させて使用する。前記のごとき投影光学系を用いることにより、光半導体薄膜にパターン露光を結像させることができ、短い露光時間で微細なマイクロレンズアレー原盤を形成することができる。なお、光起電力だけで必要な電着電圧を得られる場合には、前記電圧印加のための手段を省略できることはいうまでもない。
【0047】
また、前記結像光学系の第二結像光学レンズと光透過性の基板面との距離を1mm〜50cmにすることが取り扱いの点からみて好ましく、第二結像光学レンズの焦点深度は±10〜±100μmの範囲であることが精度と取り扱いの点から好ましい。
【0048】
また、フォトマスクと光半導体薄膜が近接している場合、前記のごとき結像光学系やミラー反射光学系を有する露光装置を備えた装置を用いる必要はなく、平行光あるいは密着型の露光装置により光照射をすることができる。照射光源としてはたとえば、Hg−Xeの均一照射光源を用いることができる。たとえば、フォトマスクをマイクロレンズアレー原盤作製基板に密着させ、あるいはこれに加えさらに絶縁性基板を0.2mm以下にして光の回折を防ぐことにより、集積度の高いマイクロレンズアレー原盤の形成が可能となる。
【0049】
もちろん、露光時間が長時間でもかまわないならば安価な走査型レーザー書き込み装置によっても光照射は可能である。図示しないが、図の露光装置に代えて、He−Cdレーザ等のレーザ光照射のための走査型レーザー書き込み装置を用いることができる。この際レーザー光ビームとしてガウシアンビーム、すなわち、ビーム中心ほど光強度が強く周辺に行くに従って弱くなるものを用い、レーザー光をON/OFFすることにより、所定の位置にレーザー光を照射させると、ビーム径に従って曲率等が定まるマイクロレンズがアレー状に形成される。
この他に、パターン解像度の許す範囲ならばプロキシミティ型露光装置も使用可能である。
【0050】
前述のマイクロレンズアレー原盤製造装置における露光については、マイクロレンズアレー原盤作製基板の絶縁性基板側から露光する場合を説明したが、光半導体薄膜側から露光してもよい。光半導体薄膜側から露光する場合には、前記基板は電解液中に浸漬されることになるが、本発明において用いられる電解液は、照射光として用いられる紫外線を吸収しないため、電解液を通して光半導体薄膜に露光することができる。しかし、膜厚が厚くなると光の吸収が無視できなくなりレンズ形状を作るのが困難になるので、絶縁性基板側から露光する方が望ましい。
また、光電着法において光半導体により電着に充分な起電力が得られる場合には、電圧印加装置によりバイアス電圧を印加する必要はない。
なお、前記図4において、電圧印加装置を導電性薄膜に連結しているが、光半導体薄膜が作用電極として機能している。
【0051】
光触媒着膜法によりマイクロレンズアレー原盤を作製するための装置としては、前記光電着法で用いたものが使用できる(ただし、対向電極およびバイアス電圧を印加可能な手段との間に電圧を印加する必要はない)。あるいは前記に示す装置から、電圧印加のための手段、対向電極およびリファレンス電極を除いた構成のものを用いればよい。この装置を用いてマイクロレンズアレー原盤を作製する際は、マイクロレンズアレー原盤作製基板の導電性薄膜が電解液に導通していることが必要である。
【0052】
[鋳型の作製]
鋳型は、前記のようにして作製したマイクロレンズアレー原盤の膜析出面に、鋳型樹脂材料の層を形成した後剥離して作製される。
鋳型樹脂材料としては、マイクロレンズアレー原盤から容易に剥離することができること、鋳型(繰り返し用いる)として一定以上の機械的強度・寸法安定性を有することが好ましい。鋳型樹脂材料の層は、鋳型形成用樹脂あるいはこれに必要に応じて各種添加剤を加えたものから形成される。
鋳型形成用樹脂は、原盤に形成された個々のマイクロレンズの間の狭い空間に十分浸透しうることが必要であるので、ある限度以下の粘度、たとえば、10mP・s〜2000mP・s程度を有することが好ましい。また、粘度調節のために溶剤を、溶剤の悪影響がない程度に加えることができる。
前記鋳型形成用樹脂としては、硬化性シリコーン樹脂(熱硬化型、室温硬化型)、特に硬化性ポリジメチルシロキサン樹脂が、剥離性、機械強度・寸法安定性の観点から好ましく用いられる。また、前記樹脂であって低分子量の液体樹脂は、十分な浸透性が望め好ましく用いられる。
また、前記原盤にはあらかじめ離型剤塗布などの離型処理を行なって鋳型との剥離を促進させることが望ましい。
マイクロレンズアレー原盤の膜析出面に、鋳型樹脂材料の層を形成するには、前記面に鋳型形成用樹脂を塗布したり注型するなどの方法により鋳型形成用樹脂の層を形成し、その後必要に応じ乾燥処理、硬化処理などが行なわれる。
鋳型樹脂材料の層の厚さは鋳型としての取り扱い性を考慮して適宜決められるが、一般的に1mm〜50mm程度が適切である。
その後、鋳型樹脂材料の層とマイクロレンズアレー原盤とを剥離して鋳型とする。
【0053】
[マイクロレンズアレー作製(複製)工程]
次に、前記工程で作製された鋳型に、屈折率を制御したマイクロレンズアレー樹脂材料の層を形成した後、鋳型を剥離することによってマイクロレンズアレーが複製される。
【0054】
マイクロレンズアレー樹脂材料の層はマイクロレンズアレー形成樹脂から形成される。マイクロレンズアレー形成樹脂としては、レンズとして用いるのに必要な光透過性を有する高分子材料が特に制限なく用いられる。通常、高分子材料はその屈折率が1.4〜1.6程度であるので、さらに屈折率が高いマイクロレンズアレーを得るためには、高分子材料に光透過性で屈折率の高い無機酸化物微粒子を分散させればよい。
前記無機酸化物微粒子としては、屈折率が1.8〜2.8程度のものを用いることが好ましく、たとえば、TiO2、ZnO、ZrO2、ITO等がいずれも利用可能である。屈折率の制御範囲が大きいことと安定性が高いことからルチル型酸化チタン微粒子が好ましい。前記微粒子の粒径は1〜30nm程度が好ましい。また、その添加量は、マイクロレンズアレーに要求される屈折率およびマイクロレンズアレーの機械的強度等を考慮に入れて適宜決められる。
前記高分子材料としては、通常の光学素子用高分子材料の他、前記マイクロレンズアレー原盤作製の際に用いる電着膜形成高分子材料を用いることもできる。電着膜形成高分子材料が前記のごとき疎水基を有している場合、疎水基は屈折率制御微粒子を吸着する能力があるため、電着膜形成高分子材料中に屈折率制御微粒子を均一に分散させる機能を有する。したがって、疎水基含有電着膜形成高分子材料と屈折率制御微粒子を含むマイクロレンズアレー形成樹脂材料からは良好な光学的性質をもつマイクロレンズアレーが作製される。
【0055】
実際のレンズ設計をするに当たっては、高分子材料や無機酸化物微粒子等の屈折率が用いる材料によって異なるため、アプリケーションに必要な透過率や波長を厳密なシミュレーションを行って決定する必要がある。
また、マイクロレンズアレー形成樹脂は、鋳型の微小凹凸の間隙に十分浸入させる必要があるため、十分低粘度であることが望ましい。粘度を調節するためには、溶剤を、ただし悪影響がない範囲で、用いることができる。
また、マイクロレンズアレー形成樹脂として浸透性の良好な低粘度材料、たとえば低分子量の熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等の硬化性樹脂を用いることも好ましい。前記硬化性樹脂を塗布あるいは注型した後、熱硬化あるいは光硬化させてマイクロレンズアレー樹脂材料の層を形成する。。この際、硬化した樹脂材料の光屈折率を調節するために、前記のごとき屈折率制御微粒子を硬化性樹脂に加えることができる。
【0056】
前記のようにして作製したマイクロレンズアレーの透過率を向上させるために、マイクロレンズアレーの表面に反射防止膜を施すことが好ましい。この反射防止膜の材料には、屈折率が低いSiO2が好ましく用いられる。そして、一般的には、空気に接する膜の、膜厚と屈折率の積であらわされる光学膜厚が、可視帯域の中心近くである波長の1/4またはその整数倍であることが好ましい。従って、可視域(400nm〜700nm)で透明性を得る場合は、中心波長を550nmとした場合、屈折率が1.43のSiO2の場合には、反射防止膜の膜厚は96nmまたはその整数倍とすることが好ましい。
【0057】
【実施例】
以下に実施例を示し本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
(マイクロレンズアレー原盤の作製)
厚さ0.4mmの無アルカリガラス基板(7059ガラス)にRFスパッタ法でITO膜を75nm、アナターゼ型の酸化チタン薄膜を110nm形成してマイクロレンズアレー原盤作製基板を作製した(図2参照)。
次に、電着用電解液を調製した。電解液は、スチレン・アクリル酸共重合体(分子量13,000、スチレンとアクリル酸の共重合モル比65:35、酸価150)を3質量%、エチレングリコールを10質量%含み、更にテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドおよび塩化アンモニウムによって、pH7.8、導電率6mS/cmになるように調整されたものである。
【0058】
図1で示すような電気化学で一般的な三極式の電着装置を用い、飽和カロメル電極に対しマイクロレンズアレー原盤作製基板のTiO2薄膜を作用電極として利用した。
露光装置はウシオ電気製のプロジェクション型露光装置(波長365nmの光強度100mW/cm2)を使用した。また、第一の結像レンズからの光は一旦とフォトマスクに結像し、更に第二の結像レンズを介して基板の裏面にある酸化チタン薄膜表面に結像するように調節した。第二の結像レンズから結像面との距離は10cmとし、焦点深度は±50μmとした。
対向電極と作用電極との間に、ポテンショスタットを用いてバイアス電圧を1.8V印加しながら、基板の裏側から紫外線を30秒間露光することでTiO2薄膜表面の光が照射された領域に透明樹脂レンズパターンが形成されたマイクロレンズアレー原盤を得た。
前記原盤のレンズ直径は30μmで、レンズの曲率半径は20μmであった。また、レンズの集積度はレンズ1.28×105個/cm2であった。
【0059】
(鋳型の作製)
次に、このマイクロレンズアレー原盤に離型剤を塗布した後、熱硬化性シリコーン樹脂であるポリジメチルシロキサン樹脂(ダウコウニングアジア社製:SYLGARD184)を流し込み、120℃で30分間加熱することにより硬化させた後、剥離して鋳型とした。鋳型の膜厚は
2mmであった。
(マイクロレンズアレーの作製)
この硬化シリコーン樹脂の鋳型に、ルチル型の酸化チタン微粒子(粒径15nm、屈折率2.7)とスチレン・アクリル酸共重合体(分子量13,000、スチレンとアクリル酸の共重合モル比65:35、酸価150)を体積比率で1対1.3に分散させた酸化チタン水分散液(固形分含有量:44質量%)を流し込み、100℃で10分間加熱して固化させ、鋳型を剥離してマイクロレンズアレーの複製(膜厚:10μm)を作製した。この複製されたマイクロレンズの屈折率は、1.75であった。
【0060】
実施例2
実施例1において、マイクロレンズアレーの作製の際に用いるマイクロレンズアレー樹脂材料を、ルチル型の酸化チタン微粒子(粒径15nm、屈折率2.7)とスチレン・アクリル酸共重合体(分子量13,000、スチレンとアクリル酸の共重合モル比65:35、酸価150)を体積比率で1対5に分散させた酸化チタン水分散液(固形分含有量:44質量%)に変更する他は、実施例1と同様にしてマイクロレンズアレーを作製した。得られたマイクロレンズアレーのレンズの屈折率は、1.64であった。
【0061】
【発明の効果】
本発明のマイクロレンズアレーの製造方法は、簡便な方法により、低コストでマイクロレンズアレー原盤を作製し、その原盤から鋳型を作製し、該鋳型を用いてマイクロレンズアレーを複製製造するものであるため、鋳型を用いて多数のマイクロレンズアレーを効率よく低コストで量産することができる。
また、前記原盤は、光電着法(光触媒法を含む)により作製され、これらの方法による膜形成は、得られる膜厚が光半導体薄膜に照射された光の量に対応する。したがって、各マイクロレンズの断面形状に対応した膜厚が形成されるように、光半導体薄膜の選択領域に、所定の調節した量の光を照射することにより、所定の断面形状を有するマイクロレンズアレー原盤が容易に作製される。さらに、光電着法等を用いるため、原盤のパターン集積度を高くすること、集積度を任意に制御すること、微細なパターンを解像度よく形成すること、パターンを複雑なものを含め任意のパターンとすること、などが容易である。また、得られる原盤の1つ1つのマイクロレンズは形が整っている。
したがって、このような原盤を用いて作製されるマイクロレンズアレーは、集積度が高く、集積度を自由に調節することができ、微細なパターンが解像度よく形成され、パターンが複雑なものを含め任意のパターンとして形成される。また、マイクロレンズアレーの各レンズの形が整っている。さらに、レンズの集光効率も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のマイクロレンズアレーを製造するプロセスを示す概念図である。
【図2】 マイクロレンズアレー原盤作製基板の一例を示す概念図である。
【図3】 マイクロレンズアレー原盤の一例を示す概念図である。
【図4】 マイクロレンズアレー原盤を作製する製造装置の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
10 マイクロレンズアレー原盤作製基板
12 絶縁性基板
14 導電性薄膜
16 光半導体薄膜
20 マイクロレンズアレー原盤
30a 鋳型樹脂材料の層
30 鋳型
40a マイクロレンズアレー樹脂材料の層
40 マイクロレンズアレー
71 フォトマスク
72、73 結像光学レンズ

Claims (20)

  1. 1)pHが変化することにより水性液体に対する溶解性ないし分散性が低下する膜形成材料を含む水系の電解液に、絶縁性基板に導電性薄膜と光半導体薄膜がこの順に積層して設けられたマイクロレンズアレー原盤作製基板を、前記光半導体薄膜が電解液に接触するように配置した状態で、前記光半導体薄膜の選択領域に光を照射することにより、選択領域の光半導体薄膜と対向電極の間に電圧を印加し、前記光半導体薄膜の選択領域に前記材料を析出させてマイクロレンズアレー原盤を作製する工程、2)前記原盤表面に鋳型樹脂材料の層を形成した後剥離して鋳型を作製する工程、3)前記鋳型に屈折率を制御したマイクロレンズアレー樹脂材料の層を形成した後鋳型を剥離する工程を有する、マイクロレンズアレーの製造方法。
  2. 前記光半導体薄膜の選択領域にフォトマスクを介して光を照射することを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
  3. 前記フォトマスクは、光透過部に光透過率の諧調を有することを特徴とする請求項2に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
  4. 前記光半導体薄膜の選択領域にレーザー光を照射することを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
  5. 前記レーザー光は、所定のレンズ形状パターンに従って変化する強度分布を有することを特徴とする請求項4に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
  6. 前記レーザー光は、ガウシアンビームであることを特徴とする請求項4に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
  7. 前記光半導体薄膜は、酸化チタン薄膜であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
  8. 前記酸化チタン薄膜は、アナタース型の結晶構造を含むことを特徴とする請求項7に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
  9. 前記マイクロレンズ用樹脂材料は、光透過性で屈折率の高い無機酸化物微粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
  10. 前記無機酸化物微粒子は、ルチル型酸化チタン微粒子であることを特徴とする請求項9に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
  11. 前記鋳型樹脂材料の層は、硬化性シリコーン樹脂を硬化した層であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
  12. 前記複製したマイクロレンズアレーの上に反射防止膜を設ける工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレーの製造方法。
  13. 1)pHが変化することにより水性液体に対する溶解性ないし分散性が低下する膜形成材料を含む水系の電解液に、絶縁性基板に導電性薄膜と該導電性薄膜に接して光半導体薄膜が設けられ、かつ、前記導電性薄膜が電解液と導通可能なマイクロレンズアレー原盤作製基板を、前記光半導体薄膜が電解液に接触するように配置し、かつ、前記導電性薄膜が電解液に導通する状態で、前記光半導体薄膜の選択領域に光を照射することにより、前記光半導体薄膜の選択領域に前記材料を析出させてマイクロレンズアレー用原盤を作製する工程、2)前記原盤表面に鋳型樹脂材料の層を形成した後剥離して鋳型を作製する工程、3)前記鋳型に屈折率を制御したマイクロレンズアレー樹脂材料の層を形成した後鋳型を剥離する工程を有する、マイクロレンズアレーの製造方法。
  14. pHが変化することにより水性液体に対する溶解性ないし分散性が低下する膜形成材料を含む電解液であって、前記膜形成材料が、疎水性基と親水性基を有し、疎水基の数が、親水基と疎水基の総数の30%から80%の範囲にある高分子材料であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレーの製造方法に用いるための電解液。
  15. 疎水性基と親水性基を有し、疎水基の数が、親水基と疎水基の総数の30%から80%の範囲にある高分子材料を含む、請求項1に記載のマイクロレンズアレーの製造方法に用いるためのマイクロレンズアレー樹脂材料。
  16. さらに、光透過性で屈折率の高い無機酸化物微粒子を含むことを特徴とする請求項15に記載のマイクロレンズアレー樹脂材料。
  17. 光を照射するための光源、第一の結像光学レンズと第二の結像光学レンズを有する結像光学系を少なくとも備えた露光装置、第一の結像光学レンズと第二の結像光学レンズの間に挿入したフォトマスク、対向電極、バイアス電圧を印加可能な手段、および電解液を収納した電着槽を備えたマイクロレンズアレー製造装置であって、前記マイクロレンズアレー作製基板の少なくとも光半導体薄膜が電解液に接触するように、電着槽に配置することを特徴とする、請求項1に記載のマイクロレンズアレーの製造方法に用いるためのマイクロレンズアレー原盤製造装置。
  18. 前記結像光学系に代えて、ミラー反射光学系を用いることを特徴とする請求項17に記載のマイクロレンズアレー原盤製造装置。
  19. 前記露光装置に代えて、平行光照射型あるいは密着型の露光装置を用いることを特徴とする請求項17に記載のマイクロレンズアレー原盤製造装置。
  20. レーザー光露光装置、対向電極、バイアス電圧を印加可能な手段、および電解液を収納した電着槽を備えたマイクロレンズアレー製造装置であって、前記マイクロレンズアレー作製基板の少なくとも光半導体薄膜が電解液に接触するように、電着槽に配置することを特徴とする、請求項1に記載のマイクロレンズアレーの製造方法に用いるためのマイクロレンズアレー原盤製造装置。
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