JP3941543B2 - コード読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、読取対象に対して光を照射する照射部と、読取対象からの反射光を受光する受光部と、読取対象からの反射光を受光部に導き受光部に結像させる結像光学部とを具え、読取対象に位置する情報コードを読取るコード読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は、この種のコード読取装置における光学系の結像状態を具体的に示している。
この種のコード読取装置においては、LED等により構成される照射部1が拡散板2を介して読取対象3に光を照射し、その反射光を開口部4等による結像光学部により受光部5に結像させて読取るように構成されている。尚、図11においては、開口部4,鏡筒6および結像レンズ7により結像光学部を構成している。
【0003】
一般的に結像光学部は、乱反射等の影響を他の結像光学部及び受光部に引き起こさないようになっている。このため、受光部等を収納する鏡筒6の全表面は光を反射しない性質をもつ無光沢黒色に加工される。またこの場合、被写体深度を深くするため、できる限り開口部4の開口径を小さく設定することが好ましく、例えばこの径を1mm程度にする必要がある。このようにすることで、読取対象3に記録された情報コードを鮮明に読取ることができる。
【0004】
一方で、このようなコード読取装置にあっては、情報コードが印刷された紙を読取対象3とすることが一般的であったが、近年では例えば携帯電話機やPDAにおける液晶表示装置(LCD)の画面上に表示された情報コードを読取るといった使い方が考えられてきている。この種の液晶表示装置を読取対象3としたときには、従来のコード読取装置にはない新たな不具合が生じることが明らかとなってきている。
【0005】
すなわち、この種の液晶表示装置は、表面の透明な保護層(プラスチックやガラス)の裏面側に液晶層が配置され、さらに液晶層の裏面側に反射層(又はバックライト層)が配置され、そのさらに裏面側にシールド板等が配設され、液晶層に情報コードを記録するようになっている。そして、情報コードを読取るため、照射部1より照射される光が少なくとも液晶層更に反射層まで到達してその面で反射した反射光を、開口部4を介して受光部5に結像して受光させる必要がある。
【0006】
しかしながら、保護層の存在により、コード読取装置の前面が保護層の表面に写り込んでしまい、図11に示すように、照射部1から読取対象3に対して照射する場合、受光部5が受光する光量は、液晶表示装置の中央部に対応する部分が暗くなるという結果が得られることがあった。図11には、受光部5において受光する読取対象3における明暗の状態を、読取対象3の位置に対応させて示している。
【0007】
そこで、発明者らは特に液晶表示装置の読取対象3に表示された情報コードに光を照射し受光する際に、受光量の不足による明暗レベルの斑が生じる不具合は、結像光学部を構成する鏡筒6の読取対象側が黒色であることが影響していることを実験により明らかとしている(図11の明暗レベルの斑参照)。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、読取対象の表面の反射率が大きい場合で且つ結像光学部による読取対象側の影響が大きい場合であっても、読取対象に位置する情報コードを鮮明に読取ることができるようにしたコード読取装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のコード読取装置によれば、照射部が読取対象に対して光を照射すると、読取対象に位置する情報コードからの反射光が結像光学部により受光部に導かれるので、受光部には読取対象に位置する情報コードの像が受光される。これにより、情報コードを読取ることができる。
【0010】
ところで、読取対象の表面の反射率が大きい場合は、照射部が読取対象の表面に写り込み、その写り込んだ像を受光部が受光するようになる。このため、受光部が受光する像のうち結像光学部に対応した像領域の受光量が少ない場合には、照射部が読取対象の表面に写り込むことにより、暗くなってしまい、読取対象に位置する情報コードを正確に読取ることができなくなってしまう。
【0011】
ここで、光量低下防止手段は、例えば結像光学部の位置に対応する読取対象からの反射光を受光部に導くことで、結像光学部に対応した像領域の受光量が低下することによる影響を除去するように構成されているので、読取対象の表面の反射率が大きい場合であっても、読取対象に位置する情報コードを鮮明に読取ることができる。
【0012】
た、結像光学部の位置に対応する読取対象からの反射光を受光部に導くための開口部を具えるように照射部を面光源とし、例えば結像レンズの外径となる結像光学部の開口径に対して、開口部の開口径を小さく設定し当該開口部が結像光学部に対する開口絞りとして機能するように設定すると共に、面光源が光量低下防止手段として機能するようにする。したがって、情報コードが読取対象に存在しない場合に、結像光学部による読取対象側の影響が大きい場合であっても、開口部周辺の結像光学部の位置に対応して面光源に照射された読取対象の明度が高くなり、その光を受光部において結像することができるようになるため、情報コードが読取対象に位置する場合には情報コードを鮮明に読取ることができる。
【0013】
請求項記載の発明によれば、請求項記載の発明において、受光部に結像した情報コードの像の面積に対する、開口部が読取対象に写り込んだものが受光部に結像した面積の比率が、情報コードが有する誤り訂正機能による誤り訂正可能面積比率を下回るように、開口部の開口面積が設定されているので、受光部は情報コードの誤り訂正可能面積以上の像を結像して受光することになる。したがって、開口部に対応した像領域の受光量がたとえ不足したとしても、読取対象に位置する情報コードを所定の条件で読取る場合に、情報コードの誤り訂正機能により情報コードを正しく解読することができる。
【0014】
請求項記載の発明によれば、請求項ないしの何れかに記載の発明において、読取口近傍にも補助照射部を設けたので、読取対象に対する光の照射量を増すことができる。この場合請求項記載の発明によれば、補助照射部が読取対象面に対して斜め方向から結像光学部の光軸方向へ向けて照射するように設定される。
【0015】
また、請求項記載の発明によれば、請求項記載の発明において、基板開口部の大きさを適切に設定することにより、結像光学部に対する開口絞りとして機能するように構成されているので、開口絞りを別途設ける構成に比較して、全体構成を簡単化することができる。
【0016】
請求項記載の発明によれば、請求項記載の発明において、パネル開口部の大きさを適切に設定することにより、結像光学部に対する開口絞りとして作用するように構成されているので、開口絞りを別途設ける構成に比較して、全体構成を簡単化することができる。
【0017】
請求項10記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明において、結像光学部の読取対象側が照射部の照射光に対して明るい色に設定されていることにより、光量低下防止手段として機能するようになっているので、光量低下防止手段を別部材として設ける必要なく、受光部が受光する受光量が低下することを極力防止することができる。
【0020】
請求項11記載の発明によれば、LEDから照射される光はLEDの指向角に基づいて所定距離だけ離間した拡散板に達し拡散される。そして、拡散板により均一化された光が読取対象に照射されることになる。これにより、LEDと拡散板とが近接位置する構成と比較して、より均一化された光を読取対象に照射することができる。
【0021】
請求項12記載の発明によれば、LEDは白色であるため、LEDが赤色であるものに比較して、例えばカラー液晶を読取対象として適用した場合に、カラー液晶を構成するカラーフィルタによる光の減衰を抑制することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下本発明を、2次元コードスキャナに適用したコード読取装置の第1の実施形態として図1ないし図4を参照しながら説明する。
図3は、2次元コードスキャナ内の概略的な部品配置を縦断側面図により示している。
2次元コードスキャナ11は、バーコード・2次元コードハンディターミナルと称されるもので、バーコードや2次元コードの解読のみにとどまらず、解読されたバーコードや2次元コードのデータ処理や記憶、さらに、外部に接続される管理コンピュータとの通信機能を具えたものである。
【0023】
2次元コードスキャナ11の筐体12内には、筐体12のほぼ中央部に設置される平板状のプリント配線基板13と、このプリント配線基板13に搭載される制御回路14と,液晶表示回路15と、キーパッド16と、筐体12の後端部のバッテリ17と、先端部近辺の光学ホルダ18とが配置されており、その他にも図示はしないが後述する電気的構成等が配置されている。尚、光学ホルダ18内の構成については後述する。
【0024】
図4は、2次元コードスキャナ11の電気的構成と携帯電話機Bを概略的に示している。
2次元コードスキャナ11の電気的構成は、上述した制御回路14を主体としてなっている。制御回路14は、マイクロコンピュータおよび各種メモリ(ROM,RAM)等から構成されるもので、メモリに予め記憶されたプログラムにしたがって、制御回路14に接続される構成を制御するようになっている。
【0025】
制御回路14には、電源回路26を介してバッテリ17が接続されておりこのバッテリ17から制御回路14に給電されるようになっている。また制御回路14には、キーパッド16を有してなる操作部19が接続されており、ユーザによりキーパッド16が操作されることにより各種情報入力を受付けるようになっている。
【0026】
また、制御回路14にはインタフェース回路20が接続されており、制御回路14と外部の例えば管理コンピュータ(図示せず)との通信が可能に構成されている。また、液晶表示回路15が制御回路14に接続されており、各種情報を表示可能に構成されている。
【0027】
制御回路14には、駆動回路21を介して複数の赤色のLED22が接続されており、LED22は、制御回路14の駆動信号に基づいて読取対象Aに対して赤色光を照射するようになっている。また制御回路14には、駆動回路23を介して光学的センサ24が接続されており、光学的センサ24は、図4には図示しない光学ホルダ18内の結像光学部32を介して読取対象Aに反射する反射光を受光部24aにおいて受光するようになっている。
【0028】
このとき、光学的センサ24は、受光した光を光電変換し、波形整形部25は、増幅,A/D変換処理等を行うようになっている。制御回路14は、この信号を入力することで、制御回路14には読取対象Aの明暗レベルが電気信号として入力されるようになっている。そして制御回路14は、情報コードCの誤り訂正機能を具えており、この明暗レベルにより情報コードCを解読するように構成されている。情報コードCは、携帯電話機Bの液晶表示装置Fの読取対象Aに表示されるものである。
【0029】
図1は、光学ホルダ内の構成と結像状態を図3における光学ホルダ18内を拡大することにより示す断面図である。また、図2は、この場合の光学ホルダ内の構成を読取対象側からみた図を示している。
【0030】
光学ホルダ18には、全面が無光沢黒色に着色設定された円筒状の鏡筒6がネジにより固定されている。この鏡筒6は、前端側(読取対象A側)からのみ光が入射するように構成されている。この鏡筒6の読取対象A側、言いかえると、結像光学部32前端の読取対象側には、読取使用時において読取対象Aに対向するように例えば0.8mm厚のプリント配線基板28が光軸E(図1の一点鎖線)に垂直に設けられている。このプリント配線基板28の略中央部には、光軸Eを中心として基板開口部28a(本発明の開口部に相当)が設けられている。
【0031】
そして、このプリント配線基板28において、基板開口部28aの周囲(周辺)の読取対象Aの側には、複数の赤色LED22が実装されている。
【0032】
この場合、この基板開口部28aの読取対象A側には、複数の赤色LED22が設置されると共に、効果的であればシルク印刷により一部または全部が白色に着色設定されているように構成しても良い。このとき、基板開口部28aの周囲(周辺)の読取対象A側の一部のみが白色に着色されていてもよい。尚、プリント配線基板28の基板開口部28aの周囲(周辺)の読取対象A側は白色としてもよいし、照射部33の照射光に対して明るい色であればどのような色で設定されていても良い。
【0033】
赤色LED22が実装されたプリント配線基板28の読取対象Aの側には、拡散板29が設置されている。この拡散板29には、光軸Eを中心として拡散板開口部29aが設けられている。この拡散板開口部29aは、結像光学部32の位置に対応する読取対象Aからの反射光を受光部24aに導くために設けられている。拡散板29は、光を透過し拡散して読取対象Aの広い範囲に導くもので、LED22から照射された光を透過し拡散して読取対象Aに照射するようになっている。尚、拡散板29の読取対象A側には、図示しない防塵プレートが取りつけられており、図3に示すように図示斜め下方を向く読取口が形成されている。尚、本発明における面光源として構成される照射部33は、複数のLED22と、プリント配線基板28と、拡散板29とから構成されている。照射部33のプリント配線基板28は、結像光学部32の位置に対応する読取対象Aからの反射光を受光部24aに導くための基板開口部28aを具えている。尚、結像レンズ30の外径が例えば10mm程度で設定されており、この外径に対してプリント配線基板28に具えられた基板開口部28aの開口径が小さく設定されている。
【0034】
鏡筒6の内面には、光軸Eに垂直に例えば0.8mm厚板状の光制限部6aが設けられており、この光制限部6aには、光軸Eを中心とする開口部6bが例えばφ1mmで設けられている。また、鏡筒6の内面には、結像調整部6cが設けられており、この結像調整部6cに結像レンズ30が係合するように構成されている。結像レンズ30は、例えば3枚の凸レンズおよび凹レンズ(図面には簡略化して図示)からなるものである。
【0035】
また、結像調整部6cは、結像レンズ30の焦点を合わせるために設けられるもので、結像レンズ30が操作されることにより焦点調整が行われる。そして、結像レンズ30により、開口部6bを通過した光を光軸E方向に屈折するように構成されている。
【0036】
鏡筒6の内部には、光軸Eが受光部24aの中心となるように光学的センサ24が設置されており、受光部24aが読取動作時に読取対象Aに対向するようになっている。尚、結像レンズ30の設定等により結像光学部32の設定が調整されることで、プリント配線基板28に具えられた基板開口部28aは、結像光学部32に対する開口絞りとして機能するようになっており、光の結像状態に収差が生じにくくなっている。この場合、効果的であれば、プリント配線基板28の基板開口部28aを結像光学部32に対する視野絞りとして機能するようにし、開口部6bを結像光学部32に対する開口絞りとして機能するように調整してもよい。
【0037】
このようにして、結像光学部32が設定されている。尚、プリント配線基板28の厚さは0.8mmと設定したが、その他の結像光学部32の設定により0.8mmより大きくしても小さくしてもよい。尚、本実施形態においては光量低下防止手段31は、複数のLED22,拡散板29を具えて構成されている。照射部33は、本発明の光量低下防止手段31として機能する。
【0038】
図1における読取対象Aの図示下方には、発明者らが読取対象Aとして携帯電話機Bの液晶表示装置Fの液晶面を実際に設置した場合の光学的センサ24が受光する明暗レベルの実験結果の概略を相対的に示している。この場合、結像光学部32を構成する鏡筒6の設置部分に対向する読取対象A部分の明暗レベルは、その内側もしくは周辺側に比較して明度が高くなるという実験結果が得られている。
【0039】
情報コード(2次元コード)Cは誤り訂正データ(誤り訂正機能)を有して構成されており、汚れや破損などによって一部のデータが破壊されても、その誤り訂正データを用いて破壊部分を解読することができるようになっており、また、情報コードCの所定面積(例えば情報コードC全体の85%)以上のデータが得られれば解読することができるようになっている。
【0040】
図3に示す設置状態において、すなわち、例えば2次元コードスキャナ11の筐体12の先端部が読取対象Aに接触している場合において、光学的センサ24の受光部24aによって受光可能な情報コードCの面積が最小となる。
【0041】
情報コードCは一般的に、あらかじめその大きさが種別ごとに規定されており、誤り訂正可能な面積比率が例えば種別毎に設定されている。2次元コードスキャナ11は、規定されている中で最大の情報コードC(読取が想定される情報コード)を、光学的センサ24の受光部24aに結像し受光できるように結像光学部32が設定されている。この場合、基板開口部28aは、結像光学部32の位置に対応する読取対象Aからの反射光を受光部24aに導くように大きさが設定されている。
【0042】
そして、基板開口部28aに対応した像領域の受光量がたとえ不足したとしても、受光部24aに結像した情報コードCの像の面積に対する、開口部6bが読取対象Aに写り込んだものが受光部24aに結像した面積の比率が、情報コードCの誤り訂正可能面積比率(例えば情報コードC全体の85%)を下回るように、読取対象A側からみたときの基板開口部28aの開口面積が設定されている。
【0043】
尚、読取対象Aが筐体12の先端部より離間されれば、受光部24aにより受光可能な情報コードCの領域は増加することになる。これにより、受光部24aにより情報コードC以上に相当する領域の光情報を受光することができる。
【0044】
上述構成の作用を説明する。
上述のように構成された2次元コードスキャナ11に情報コードCを読取らせるにあたり、使用者は、2次元コードスキャナ11の先端部の読取口を携帯電話機Bの読取対象Aに表示された情報コードCに宛がうように近接させて操作部19の図示しないトリガスイッチをオン操作する。
【0045】
すると、制御回路14は、操作部19を介してオン操作されたことを検出すると、駆動回路21を介してLED22に対して駆動信号を出力し、LED22は、所定のタイミングで赤色光を照射する。携帯電話機Bの読取対象Aに反射された光は、基板開口部28a及び開口部6bにより鏡筒6内への経路が制限され、結像レンズ30を介して光学的センサ24の受光部24aにおいて受光する。これにより、光学的センサ24の受光状態に基づいて携帯電話機Bの読取対象Aに表示された情報コードCを読取ることができる。
【0046】
ところで、液晶表示装置F表面の読取対象Aは、例えばガラスのような保護層により保護されているので、読取対象Aを読取る際に、2次元コードスキャナ11の先端部の読取口が液晶表示装置Fの表面に写り込んでしまうことになる。光学的センサ24が受光する読取対象Aの像は、液晶表示装置Fが表示する情報コードCの像と液晶表示装置Fの表面に写り込んだ2次元コードスキャナ11の先端部の読取口の像に対応した光量が少ない場合がある。
【0047】
従来例で示したような場合には、光学的センサ24において結像光学部32に対応した像領域の受光量不足を招来するものの、本実施形態では、液晶表示装置Fの表面に写り込んだ2次元コードスキャナ11の先端部の読取口にはプリント配線基板28に光量低下防止手段31、照射部33が対応しているので、光学的センサ24が受光する2次元コードスキャナ11の先端部の読取口の像が明るくなり、光学的センサ24に対する受光量不足を招来することを防止することができる。
【0048】
情報コードCが読取対象Aに存在しない場合、基板開口部28a周辺の結像光学部32の位置に対応して照射部33に照射された読取対象Aの明度が従来に比べて高くなり、その光を受光部において結像することができるようになるため、情報コードCが読取対象Aに位置する場合には情報コードCを鮮明に読取ることができる。この場合、光量低下防止手段31は、読取対象Aの表面に写り込むことにより開口部6bを通じて受光部24aが受光する開口部6bの周辺部位に対応した光量を均一にすることになる。
【0049】
そして、情報コードCが読取対象Aに存在する場合、光学的センサ24は、走査線を走査する所定のタイミングで受光部24aにより受光された情報コードCの明暗に応じた反射光を光電変換し、波形整形部25を介して、制御回路14は明暗レベルの電気信号を入力する。この場合、基板開口部28aに対応した像領域の受光量がたとえ不足したとしても、読取対象Aに位置する情報コードCを所定の条件で読取る場合に、制御回路14は、例えば受光した情報コードCの誤り訂正データを含む85%以上のデータを用いて、誤り訂正処理を行い情報コードCの解読を正しく行うことができる。
【0050】
このような第1の実施形態によれば、結像光学部32の位置に対応する読取対象Aからの反射光を受光部24aに導くことで、結像光学部32に対応した受光量が低下することによる影響を除去するように構成されているので、読取対象Aの表面の反射率が大きい場合であっても、読取対象Aに位置する情報コードCを鮮明に読取ることができる。
【0051】
情報コードCが読取対象Aに存在しない場合に、基板開口部28a周辺の結像光学部32の位置に対応して照射部33に照射された読取対象Aの明度が従来に比べて高くなり、その光を受光部において結像することができるようになるため、情報コードCが読取対象Aに位置する場合には、情報コードCを鮮明に読取ることができる。
【0052】
受光部24aは情報コードCの誤り訂正可能面積以上の像を結像して受光するため、読取対象Aに位置する情報コードCを所定の条件で読取る場合に、情報コードCの誤り訂正機能により情報コードCを正しく解読することができる。
【0053】
プリント配線基板28に基板開口部28aを設け、その周囲の読取対象Aの側にLED22を設置し拡散板29を設置するようにしたので、携帯電話機Bの液晶表示装置Fの表面に写り込んだ開口部6bの周辺部を明るくすることができる。これにより、読取対象Aの表面の反射率が大きい場合も、読取対象Aに位置する情報コードCを鮮明に読取ることができる。また、開口絞りの径を維持したまま、すなわち被写体深度が浅くなることによる読取性能の悪化を防ぎながら、比較的反射率の大きな表面を有する読取対象Aに表示された情報コードCを鮮明に読取ることができる。
【0054】
開口部6bを通過した光は、結像レンズ30により光軸方向に屈折するので、結像レンズ30がない場合に比較して、結像光学部32の小型化を図ることができる。
【0055】
受光部24aが読取対象Aの表面に写り込んだ開口部6bの周辺部位を受光した際の光量が不均一の場合は、情報コードCを正しく読取ることができないものの、光量低下防止手段31は、開口部6bを通じて受光部24aが受光する開口部6bの周辺部位に対応した光量を略均一とするので、情報コードCの白黒に対応する明暗の光量差が得られ、受光部24aの受光に基づいて情報コードCを正確に読取ることができる。
【0056】
LED22は、プリント配線基板28に実装されているので、全体構成の簡単化を図ることができる。尚、読取対象Aの表面の反射率が低い場合においても、情報コードCの解読を行うことができるのは勿論である。
【0057】
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態を示すもので、第1の実施形態と異なるところは、鏡筒6に光制限部6aによる絞りを設けないものを鏡筒6に代えて鏡筒35として設け、基板開口部(ピンホール部)34が開口絞りとして機能するように結像光学部37を設定したところにある。第1の実施形態と同一部分については同一符号を付してその説明を省略し、以下、異なる部分について説明する。
【0058】
鏡筒35前端の読取対象Aの側には、プリント配線基板28が設置されている。プリント配線基板28には、光学的センサ24に導かれる光の光軸Eを中心として基板開口部34がφ1mmで設けられている。基板開口部34は、結像光学部37に対する開口絞りとして機能するように設定されており、図5には、その結像状態が光軸Eとともに示されている。照射部36は、プリント配線基板28と,LED22と,拡散板29とから構成されている。
【0059】
また、図5における読取対象Aの図示下方には、発明者らが読取対象Aとして携帯電話機Bの液晶表示装置Fの液晶面を実際に設置した場合の光学的センサ24が受光する明暗レベルの実験結果の概略を相対的に示している。
【0060】
このような第2の実施形態によっても、第1の実施形態と略同様な作用効果が得られる。また、基板開口部34が、適切な大きさで設定されているので、第1の実施形態において鏡筒6に設けられた開口部6bが開口絞りとして機能する場合に比較して、この開口部6bを別体で設置することなく、光の結像状態に収差を生じにくくすることができる。したがって、読取対象Aに表示された情報コードCを鮮明に読取ることができる。
【0061】
また、結像光学部37は視野絞りを有していないので、反射光の光量が光学的センサ24に対して多く導かれることになる。このとき、鏡筒35の内面は無光沢黒色に着色されているので、光学的センサ24は受光する際に、鏡筒35の内部において乱反射されることはない。
【0062】
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態を示すもので、第1の実施形態と異なるところは、鏡筒6における光制限部6aの読取対象Aの側を白色に着色して設定して鏡筒40として設け、プリント配線基板28やLED22,拡散板29を鏡筒40周辺に配置したところにある。第1の実施形態と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
鏡筒40には、第1の実施形態において説明を行った鏡筒6における光制限部6aが光制限部40aとして設けられており、当該光制限部40aの略中央部には、光軸Eを中心として開口部(ピンホール部)40c(本発明の開口部に相当)がφ1mmで設けられている。そして、当該開口部40cの周辺(周囲)の光制限部40aの読取対象A側の全てが白色に着色設定されることで反射部40b(本発明の光量低下防止手段に相当)が構成されている。この場合、効果的であれば光制限部40aの読取対象A側の一部のみが白色に着色されていてもよい。また、開口部40cは結像光学部41に対して開口絞りとして機能するようになっている。尚、結像光学部41は、結像レンズ30,光制限部40a,開口部40cにより構成されている。
【0063】
また、プリント配線基板28には、結像光学部41に対応して鏡筒40の外形に略一致して係合するように基板貫通孔28cが具えられており、プリント配線基板28には複数のLED22が実装されている。また、拡散板29には、結像光学部41に対応して鏡筒40の外形に略一致して係合するように拡散板貫通孔29cが具えられており、複数のLED22からの光を透過し拡散するように構成されている。尚、基板貫通孔28cの開口径が、結像光学部41の外形、すなわち、鏡筒40の外径より大きく設定されており、照射部42が、鏡筒40の読取対象A側の面(結像光学部41の前端)より受光部24a側に配置されている。尚、図6における読取対象Aの図示下方には、発明者らが読取対象Aとして携帯電話機Bの液晶表示装置Fの液晶面を実際に設置した場合の光学的センサ24が受光する明暗レベルの実験結果の概略を相対的に示している。
【0064】
このような構成により、第1の実施形態と略同様の作用効果が得られることになる。
また、このような第3の実施形態によれば、結像光学部41の読取対象Aの側の反射部40bが、照射部42の照射光に対して明るい色に設定されていることにより、光量低下防止手段として機能するようになっているので、光量低下防止手段を別部材として設ける必要なく、受光部24aが受光する受光量が低下することを極力防止することができる。
【0065】
基板貫通孔28cの開口径を鏡筒40(結像光学部41)の外形より大きく設定し、結像光学部41の前端より受光部24a側に照射部42(面光源)を配置するので、結像光学部41の前端より読取対象A側に面光源を配置する構成に比較して、照射部42による光が結像光学部41の前端から入射することを防止することができる。これにより、情報コードCの読取りに不必要な光を結像光学部41内に入射することを極力防止することができる。
【0066】
また、結像光学部41は視野絞りを有していないので、反射光の光量が光学的センサ24に対してさらに多く導かれることになる。このとき、鏡筒40の内面は無光沢黒色に着色されているので、光学的センサ24は受光する際に、鏡筒40の内部において乱反射されることはない。
【0067】
(第4の実施形態)
図7は、本発明の第4の実施形態を示すもので、第2の実施形態と異なるところは、プリント配線基板28に設置されたLED22と拡散板29に代えて、EL(Electro Luminescence)パネルにより構成されているところにある。第1または第2の実施形態と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
鏡筒35の読取対象Aの側(結像光学部37前端の側)には、ELパネル45が設置されている。ELパネル45(本発明の面光源,照射部,光量低下防止手段に相当)の中央部には、光軸Eを中心として、パネル開口部45aが例えばφ1mmで設けられている。
【0068】
ELパネル45は、シート状の蛍光体が読取対象A側に位置するように形成されており、例えば交流電圧が印加されることにより発光するように構成されている。また、ELパネル45は、図示しない駆動回路を介して制御回路14に接続されており、当該制御回路14の駆動信号に従って読取対象Aの側に発光するように構成されている。
【0069】
パネル開口部45aが結像光学部37に対する開口絞りとして機能するように設定されている。そして、光学的センサ24は、パネル開口部45aを介して読取対象Aの情報コードCに反射した反射光を結像し受光するようになっている。このELパネル45は、読取対象Aの広い範囲に対して均一に照射する。したがって、第2の実施形態における作用効果と略同様の作用効果が得られる。
【0070】
また、本発明における照射部と光量低下防止手段がELパネル45により一体形成されているので、光量低下防止手段を別部材として設ける必要がなくなり全体構成を簡単化することができる。
【0071】
ELパネル45にパネル開口部45aが設けられることにより、読取対象Aの表面に写り込んだパネル開口部45aの周辺部位の光量低下を防止することができる。これにより、ELパネル45を光量低下防止手段として機能させることができる。
【0072】
パネル開口部45aの大きさが適切に設定されているので、パネル開口部45aを開口絞りとして機能させることができ、開口絞りを別途設ける構成に比較して全体構成を簡単化することができる。
【0073】
(第5の実施形態)
図8ないし図10は、本発明の第5の実施形態を示すもので、定置式の2次元コードスキャナ(光学的情報読取装置)に適用している。第1の実施形態と同一部分については同一符号を付してその説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。
【0074】
定置式の2次元コードスキャナ50の斜視図を示す図8において、2次元コードスキャナ50の上部には、開口されてなる読取口51が設けられており、2次元コードスキャナ50の側面からケーブルを介して外部の電源(図示せず)に接続されている。
【0075】
図9は、定置式の2次元コードスキャナ50の内部構造を概略的に示す断面図であり、図10は、それぞれ図9の(a)G部分,(b)H部分,(c)I部分(照明ユニット)の上視図を概略的に示している。
【0076】
2次元コードスキャナ50の最下部には、プリント配線基板52が設けられており、このプリント配線基板52には、内部に受光部24aが設置された鏡筒6を有する結像光学部32が固定接続されている。この結像光学部32の周囲には、12個の白色のLED53が、第1の実施形態で説明したLED22に代えて実装されている。白色のLED53は、図9の上方に向けて照射するように設けられている。このように、光軸Eに対して略垂直な面上に複数のLED53が設けられている。
【0077】
図9には、LED53の特性となる指向角(約60度)をも概略的に示している。鏡筒6の前端部(図9における鏡筒6の上端部)には、拡散板開口部29aを備えた矩形板状の拡散板29が設置されている。拡散板29は、LED53が実装される面から鏡筒6の高さ寸法となる数十mm程度だけ離間して設けられており、さらに、直線状の光軸Eに対して略垂直に設けられている。LED53の指向角に基づく光の照射方向は、図9に示すように、隣り合うLED53の光の照射方向と拡散板29上で一部が重なり合うように設定されている。
【0078】
拡散板29は、拡散板29の下方(後方)からLED53により照射される光を上方(前方)に向けて発光強度の照射方向依存性の少ない拡散光とするようになっている。これらプリント配線基板52,LED53,拡散板29により照射部および面光源として構成されている。
【0079】
この照射部の上方(前方)の読取対象Aの側に離間して、補助照射部として照明ユニット54が2次元コードスキャナ50の筐体に固定設置されている。この照明ユニット54は、読取口51近傍に読取口51を取り囲むように設けられており、プリント配線基板55とこのプリント配線基板55に実装された白色のLED53と、拡散板56とを有して構成されている。
【0080】
プリント配線基板55は、図10(c)に示すように、光軸Eの四方に位置して設けられている。このプリント配線基板55にも、複数のLED53が実装されており、その読取対象A側の周囲には拡散板56が設けられている。プリント配線基板52及び55は、互いにケーブルにより接続されており(図示せず)、照明ユニット54のLED53にも電源供給されている。
【0081】
拡散板56は、想定される読取対象Aの面(光軸Eに対して垂直な面上)に対して所定角度だけ傾斜した傾斜面部56bを有している(図9参照)。この傾斜面部56bの傾斜角度は、読取対象Aとなる携帯電話機Bの液晶面の視野角内となるように設定されるもので、傾斜面部56bの垂直軸は読取対象Aの面に向かうように設定されている。その他の構成については第1の実施形態と略同様のためその説明を省略する。
【0082】
上記構成の作用について説明する。
ユーザが携帯電話機Bの液晶面に表示された情報コードCを読取らせるにあたり、図8に示すように、携帯電話機Bの液晶面を読取口51に対して向ける(下方に向ける)。
【0083】
制御回路14の制御信号に基づいてLED53が読取対象Aに向けて光を照射する。プリント配線基板52に実装されたLED53から照射される光は、LEDの指向角に基づいて拡散され拡散板29に達することで、拡散板29によりさらに拡散され、拡散板56の開口部56aを介して読取対象Aに向けて照射される。
【0084】
一方、プリント配線基板55に実装されたLED53からの光は、拡散板56を介して照射される。これらのLED53から照射される光の大部分は、拡散板56の傾斜面部56bを透過し拡散されて光軸E方向に向けて照射される。読取対象Aに表示された情報コードCに反射した反射光は、鏡筒6内に設置された光学的センサ24の受光部24aに達する。これにより情報コードCを読取ることができる。
【0085】
この場合、一般的に市販されている携帯電話機Bの液晶面の光の反射特性は、白黒液晶およびカラー液晶で違いが生じており、液晶毎に透過率,視野角,開口率等が異なることで光学特性が異なることが発明者らにより判明している。
【0086】
そこで、2次元コードスキャナ50の最下部の結像光学部32の周辺に配置された照射部(プリント配線基板52,LED53,拡散板29)の他にも、照明ユニット54が読取対象Aに対して斜め方向から光軸E方向へ向けて照射することにより、特に白黒液晶に表示された情報コードCの読取りがさらに良化することが発明者らにより確認されている。ただし、照明ユニット54のみの光では、カラー液晶面に表示された情報コードCを読取る場合に、液晶の視野角が狭く、開口率(液晶の全面積に対する光透過部分の面積の比)が小さい場合など、カラーフィルタ等による影響がある場合に、情報コードCの明暗による読取りが不十分であることも確認されている。
【0087】
この場合、結像光学部32の周辺に配置された照射部が光軸E周辺から光を照射すると、カラーフィルタ等による光の減衰を抑えつつ液晶面で反射する情報コードCによる明暗が明確な反射光を受光部24aにて十分に受光することができる。
【0088】
また、白色のLED53の光は、赤色のLEDの光に比較して、携帯電話機Bのカラー液晶のカラーフィルタによる減衰量が少ないため、情報コードCによる明暗が明確となる反射光がより多く受光部24aに導かれ、より一層読取りを良化することができる。
【0089】
このような第5の実施形態によれば、結像光学部32の周辺に設けられた照射部の位置に対して読取対象Aの側に離間した読取口51近傍に位置して読取口51を取り囲むように照明ユニット54を設けたので、読取対象に対する光の照射量を増すことができ、より一層読取りを良化することができる。
【0090】
照明ユニット54が読取対象Aに対して斜め方向から光軸E方向へ向けて照射するように設定されているので、特に白黒液晶に対する読取りを良化することができる。
【0091】
プリント配線基板52に実装されたLED53が照射する光はLED53の指向角に基づいて拡散されて所定距離だけ離間した拡散板29に達するように構成されているので、より均一化された光を読取対象Aに照射することができる。
【0092】
尚、白色のLED53を使用することにより、読取対象Aが液晶表示装置Fのように鏡面反射するものに限らず、例えば赤色の背景の紙に対して黒色のバーコードや2次元コードが印刷(カラーコード)されていたとしても読取ることができる。
【0093】
(他の実施形態)
上述実施形態においては、結像レンズ30を光量低下防止手段31と受光部24aとの間に介在して設けた実施形態を示したが、これに限定されるものではなく、結像レンズ30を設けずにピンホールカメラの形態にして構成しても良い。
【0094】
上述実施形態において、情報コードCの読取りが鮮明であれば、誤り訂正処理は必要に応じて行えば良い。
【0095】
上述実施形態においては、コード読取装置として2次元コードスキャナ11に適用した実施形態について示したが、これに限定されるものではなく、当然バーコードスキャナ等の1次元コードの読取機能を具えたものに適用しても良い。
【0096】
また、第3の実施形態においては、プリント配線基板28および拡散板29には、結像光学部41に対応して鏡筒40の外形に略一致して係合するように基板貫通孔28cおよび拡散板貫通孔29cがそれぞれ具えられLED22と共に照射部42を構成するようにしたが、これに限定されるものではなく、第4の実施形態において説明を行ったELパネル45により照射部を構成するようにしてもよい。
【0097】
この場合、結像光学部41の外径に略一致して係合するようにして結像光学部41に対応したパネル貫通孔をELパネル45に設け、このパネル貫通孔の開口径が、鏡筒40(結像光学部41)の前端の外径より大きく設定するようにし、ELパネル45を鏡筒40(結像光学部41)の前端より受光部24a側に配置する。これにより、結像光学部37前端より読取対象A側に面光源を配置する構成に比較して、ELパネル45による光が結像光学部41前端から入射することを防止するため、情報コードCの読取りに不必要な光を極力低減することができる。
【0098】
第1実施形態においては、プリント配線基板28とLED22と拡散板29とを鏡筒6の前端(結像光学部32の前端)に設置されるように構成したが、これに限定されるものではなく、LED22が実装されたプリント配線基板28を鏡筒6の後端部すなわち受光部24a近辺において鏡筒6の周囲に係合するように対応して設置し、拡散板29を鏡筒6の前端に設置するように構成しても良い。この場合、拡散板29にφ1mm程度の拡散板開口部を設ける必要がある。尚、効果があれば、拡散板開口部を開口絞りとして機能するように構成してもよい。
【0099】
第5の実施形態においては、LED53に白色のLEDを使用したが、必要に応じて赤色のLEDを使用してもよい。
【0100】
照射部は導光板を使用したものであっても良い。
【0101】
読取対象Aとして、反射型の液晶に適用して示したが、透過型,半透過型等の液晶にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す光学ホルダ内の縦断側面と光学的センサが受光する読取対象における明暗レベルとを示す図
【図2】光学ホルダ内を読取対象側からみた図
【図3】2次元コードスキャナの縦断側面図
【図4】2次元コードスキャナの電気的構成図
【図5】本発明の第2の実施形態を示す図1相当図
【図6】本発明の第3の実施形態を示す図1相当図
【図7】本発明の第4の実施形態を示す図1相当図
【図8】本発明の第5の実施形態を示す定置式2次元コードスキャナの斜視図
【図9】2次元コードスキャナの断面図
【図10】図9における(a)G部分、(b)H部分、(c)I部分の上視図
【図11】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
6,35,40は鏡筒、6a,40aは光制限部、11は2次元コードスキャナ(コード読取装置)、18は光学ホルダ、22はLED、24は光学的センサ、24aは受光部、28はプリント配線基板、28a,34は基板開口部(開口部)、28cは基板貫通孔、29は拡散板、29aは拡散板開口部、29cは拡散板貫通孔、31は光量低下防止手段、32は結像光学部、33,36,42は照射部、40bは反射部(光量低下防止手段)、40cは開口部、45はELパネル(面光源,光量低下防止手段,照射部)、45aはパネル開口部、53は白色のLED、54は照明ユニット、56は拡散板、56bは傾斜面部、Aは読取対象、Cは情報コード、Fは液晶表示装置である。

Claims (12)

  1. 読取対象に対して面光源として光を照射する照射部と、
    前記読取対象からの反射光を受光する受光部と、
    前記読取対象からの反射光を前記受光部に導き前記受光部に結像させるための結像光学部と、
    前記照射部が前記読取対象の表面に写り込むことにより、写り込んだ前記照射部の像が重なった前記読取対象が、前記受光部に結像され、前記受光部に結像された像において写り込んだ前記結像光学部に対応した像領域の受光量が低下することによる影響を除去するための前記面光源による光量低下防止手段とを具え、
    前記照射部は、前記読取対象からの反射光を受光部に導くための開口部を備え、当該開口部の開口径が前記結像光学部の開口径に対して小さく設定され前記結像光学部に対する開口絞りとして機能し、
    前記読取対象に位置する情報コードを読取ることを特徴とするコード読取装置。
  2. 前記読取対象に位置する情報コードを所定の条件で読取る場合に、
    前記受光部に結像した前記情報コードの像の面積に対する、前記照射部用開口部が前記読取対象に写り込んだものが前記受光部に結像した面積の比率が、前記情報コードが有する誤り訂正機能による誤り訂正可能面積比率を下回るように、前記開口部の開口面積が設定されていることを特徴とする請求項1記載のコード読取装置。
  3. 前記照射部を構成する前記面光源は、前記結像光学部周辺に設けられ、
    前記面光源は、
    前記結像光学部の光軸に略垂直な面上に読取対象に向けて照射されるように設けられる複数のLEDと、
    これらの複数のLEDが実装されるプリント配線基板と、
    前記結像光学部の位置に対応する読取対象からの反射光を前記受光部に導くための拡散板開口部を具え前記複数のLEDからの光を発光強度の照射方向依存性の少ない拡散光にするための拡散板とから構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のコード読取装置。
  4. 前記照射部を構成する前記面光源は、前記結像光学部前端より読取対象側に配置されるとともに、
    前記面光源は、
    複数のLEDと、
    前記結像光学部の位置に対応する読取対象からの反射光を前記受光部に導くための前記照射部用開口部としての基板開口部を具え前記複数のLEDが実装されるプリント配線基板と、
    前記結像光学部の位置に対応する読取対象からの反射光を前記受光部に導くための拡散板開口部を具え前記複数のLEDからの光を透過し拡散する拡散板と、
    から構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のコード読取装置。
  5. 前記照射部を構成する前記面光源は、
    前記照射部の位置に対して前記読取対象側に離間した読取口近傍にも読取口を取り囲むように補助照射部として設けられることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載のコード読取装置。
  6. 前記読取口近傍に設けられる補助照射部は読取対象に対して斜め方向から前記結像光学部の光軸方向へ向けて照射するように設定されていることを特徴とする請求項5記載のコード読取装置。
  7. 前記照射部を構成する前記面光源は、前記結像光学部前端より読取対象側に配置されるとともに、
    前記面光源は、
    前記結像光学部の位置に対応する読取対象からの反射光を前記受光部に導くためのパネル開口部を具えたELパネルからなることを特徴とする請求項1または2記載のコード読取装置。
  8. 前記基板開口部は、前記結像光学部に対する開口絞りとして機能することを特徴とする請求項4記載のコード読取装置。
  9. 前記パネル開口部は、前記結像光学部に対する開口絞りとして機能することを特徴とする請求項7記載のコード読取装置。
  10. 前記結像光学部は、当該結像光学部の読取対象側が前記照射部の照射光に対して明るい色に設定されていることにより、前記光量低下防止手段として機能することを特徴とする請求項1または2記載のコード読取装置。
  11. 前記拡散板は、当該複数のLEDから照射される光が、隣り合うように配置されたLEDにより照射される光と少なくとも一部が重なり合うように所定距離だけ前記LEDの設置位置から読取対象側に離間して設けられていることを特徴とする請求項3または4記載のコード読取装置。
  12. 前記LEDは白色LEDであることを特徴とする請求項3,4,11の何れかに記載のコード読取装置。
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