JP3940705B2 - ガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法 - Google Patents

ガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3940705B2
JP3940705B2 JP2003175030A JP2003175030A JP3940705B2 JP 3940705 B2 JP3940705 B2 JP 3940705B2 JP 2003175030 A JP2003175030 A JP 2003175030A JP 2003175030 A JP2003175030 A JP 2003175030A JP 3940705 B2 JP3940705 B2 JP 3940705B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mixing chamber
fuel
gas turbine
air introduction
chamber wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003175030A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005009414A (ja
Inventor
正平 吉田
義隆 平田
和行 伊藤
知也 室田
洋 井上
智広 浅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2003175030A priority Critical patent/JP3940705B2/ja
Priority to US10/868,805 priority patent/US7426833B2/en
Priority to EP04014373.7A priority patent/EP1489358B1/en
Publication of JP2005009414A publication Critical patent/JP2005009414A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3940705B2 publication Critical patent/JP3940705B2/ja
Priority to US12/078,217 priority patent/US7673455B2/en
Priority to US12/078,218 priority patent/US7571609B2/en
Priority to US12/078,216 priority patent/US7571612B2/en
Priority to US12/498,882 priority patent/US8393159B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23RGENERATING COMBUSTION PRODUCTS OF HIGH PRESSURE OR HIGH VELOCITY, e.g. GAS-TURBINE COMBUSTION CHAMBERS
    • F23R3/00Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel
    • F23R3/28Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel characterised by the fuel supply
    • F23R3/286Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel characterised by the fuel supply having fuel-air premixing devices
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23RGENERATING COMBUSTION PRODUCTS OF HIGH PRESSURE OR HIGH VELOCITY, e.g. GAS-TURBINE COMBUSTION CHAMBERS
    • F23R3/00Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel
    • F23R3/28Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel characterised by the fuel supply
    • F23R3/34Feeding into different combustion zones
    • F23R3/343Pilot flames, i.e. fuel nozzles or injectors using only a very small proportion of the total fuel to insure continuous combustion

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮機から導入される燃焼用空気に燃料を混合して燃焼し、生成した燃焼ガスをガスタービンに供給するガスタービン燃焼器に係わり、特に、液体燃料及び気体燃料の何れについても燃焼することが可能なガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ガスタービンプラントに対する更なる高出力化・高効率化が要求される機運の中、燃焼ガス温度は年々上昇する傾向にある。燃焼ガスが高温化するとガスタービン排ガス中の窒素酸化物(以下、NOxと記載する)濃度も高くなるため、ガスタービン燃焼器では、地球環境保全の観点からNOxの発生を低減することが大きな課題となっている。
【0003】
このような背景から、従来より、ノズルから高温の燃焼用空気中に燃料を噴出し、予め燃料と燃焼用空気とを均一に混合させた上で燃焼させることにより、局所的な高温燃焼ガスの発生を防止してNOx発生量を低減できる予混合燃焼方式がガスタービン燃焼器に採用されている。
【0004】
このような予混合燃焼方式を用いたガスタービン燃焼器としては、拡散燃焼により燃焼ガスを生成するパイロット用燃料ノズルと、このパイロット用燃料ノズルの周囲に複数配置されたメイン用燃料ノズルと、流れ方向下流側に向かうにしたがって縮径するように形成され、上記メイン用燃料ノズルから噴出された燃料と導入された燃焼用空気とを混合する予混合ダクトと、この予混合ダクトから導入される予混合ガスが拡散燃焼ガスを火種にして燃焼される燃焼室とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。このガスタービン燃焼器によれば、予混合ダクトが燃焼用空気と燃料とを混合するのに充分な長さを有しているため均質な予混合ガスを生成することができ、その結果、NOxの発生量を低減できるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−264536号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では以下のような課題が存在する。
すなわち、上記従来技術のガスタービン燃焼器によれば、予混合ダクトが燃焼用空気と燃料とを混合するのに充分な長さを有していることから、予混合ダクト内は混合ガスが充満した状態となるため、ダクト内での混合ガスの自発発火、又は燃焼室から予混合ダクト内への火炎の逆火が生じる恐れがある。また、燃焼器に導入される燃焼用空気は圧縮機で圧縮して生成され各流路の流下する過程において塵埃等が含まれることも少なくなく、そのため予混合ダクトに導入される燃焼用空気に塵埃等が含まれる場合も考えられ、この塵埃が可燃性物質の場合、高温の燃焼用空気によって加熱され着火することも考えられる。その場合には、上記従来構造においては予混合ダクトが下流側に向かって縮径した形状となっていることから、火炎が比較的流速の遅い予混合ダクトの上流側に保持されてしまう恐れがある。このような事態が生じた場合、予混合ダクトの過熱による変形・破損を招き、ひいてはガスタービン全体の損傷につながる恐れがある。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、NOx発生量を低減しつつ、逆化を防止することができるガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、圧縮機から導入される燃焼用空気に燃料を混合して燃焼し、生成した燃焼ガスをガスタービンに供給するガスタービン燃焼器において、燃料を噴出する第1の燃料ノズルと、この第1の燃料ノズルを中心に備え、その噴出方向に向かって拡開した中空円錐状の形状を有し、内部に混合室を形成する混合室壁と、前記燃焼用空気を前記混合室に導入しつつその導入角度を前記混合室壁の少なくとも周方向に向かって偏向させるように、前記混合室壁に穿設された複数の空気導入孔と、前記混合室壁の外周側に前記複数の空気導入孔と対向するようにそれぞれ設けられ、前記空気導入孔の軸心線とほぼ同軸方向に燃料を噴出する第2の燃料ノズルとを備えるものとする。
【0009】
本発明のガスタービン燃焼器においては、第1の燃料ノズルから混合室内に燃料を噴出すると共に、混合室壁の外周側に複数設けた第2の燃料ノズルから空気導入孔に向かって燃料を噴出し、この燃料と圧縮機から導入される燃焼用空気とを空気導入孔から混合室内に導入する。その後、第1の燃料ノズルから噴出された燃料、第2の燃料ノズルから噴出された燃料、及び燃焼用空気を混合室内で混合し、混合室の下流側の燃焼室において燃焼させることによって、ガスタービンに供給する燃焼ガスを生成する。
【0010】
ここで、例えば空気導入孔が第2の燃料ノズルから噴出された燃料と燃焼用空気とを予混合するのに充分な長さを有する前述の従来技術のような構造である場合には、空気導入孔内が燃料と燃焼用空気との混合ガスで充満した状態となるため、空気導入孔内での混合ガスの自発発火、又は混合室から空気導入孔内への火炎の逆火が生じる恐れがある。また、空気導入孔に導入される燃焼用空気に可燃性塵埃等が含まれる場合には、その塵埃等が燃焼用空気によって加熱されて着火する可能性があり、その結果、その塵埃等が火種になって空気導入孔内に火炎が保持されてしまう恐れがある。このような事態が生じた場合、空気導入孔の過熱による変形・破損を招き、ひいてはガスタービン全体の損傷につながる恐れがあった。
【0011】
これに対し、本発明においては、燃焼用空気と第2の燃料ノズルから噴出された燃料とを混合室に導入する空気導入孔を中空円錐状形状の混合室壁に穿設する構造とするので、空気導入孔における混合長さは混合室壁の肉厚分しかない。したがって、空気導入孔内では燃焼用空気と燃料とが充分には混合されないので、上述した従来構造で生じうる空気導入孔内での混合気の自発発火や火炎の逆火を防止することができる。また、導入される燃焼用空気に可燃性の塵埃等が含まれる場合であっても、空気導入孔が上記従来構造のように充分な混合長さや下流側へ縮径した形状を有さないことから、塵埃等は空気導入孔内に留まらずに直ちに混合室に噴出されるので、逆火した火炎が保持されるといった事態も防止できる。このようにして、本発明によれば火炎の逆化を防止することができる。
【0012】
次に、本発明のガスタービン燃焼器におけるNOx発生量の低減作用について説明する。
本発明においては、第2の燃料ノズルを空気導入孔と対向するように混合室壁の外周側に配置し、燃料を空気導入孔の軸心線とほぼ同軸方向に噴出するように構成する。これにより、空気導入孔内に導入された燃焼用空気及び燃料はその空気導入孔内で粗く混合され(以下、この状態の燃焼用空気及び燃料を粗混合ガスと記載する)、その後空気導入孔から混合室に噴出し、その噴出の際に発生する渦流によって混合が促進される(以下、この状態の燃焼用空気及び燃料を1次混合ガスと記載する)。
【0013】
このとき、本発明においては、上記空気導入孔を、燃焼用空気の導入角度が混合室壁の少なくとも周方向に向かって偏向するように、混合室壁に穿設する。この結果、空気導入孔から導入された1次混合ガスは混合室の周方向に旋回する旋回作用を受け、混合室内に旋回流が発生する。この旋回流により、各空気導入孔から噴出した1次混合ガス同士が衝突されるため、燃焼用空気と第2の燃料ノズルから噴出された燃料との混合はさらに促進される。また、この旋回作用によって、混合室内では空気導入孔から導入された1次混合ガスと第1の燃料ノズルから噴出された燃料とについても充分に混合される(以下、この状態を予混合ガスと記載する)。
【0014】
このようにして、混合室内において、第1の燃料ノズルから噴出された燃料、第2の燃料ノズルから噴出された燃料、及び燃焼用空気が充分に混合して均質な予混合ガスを生成することができるので、NOxの発生量を低減することができる。
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、NOx発生量を低減しつつ、火炎の逆化を防止することができる。
【0016】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記燃焼用空気の混合室への導入角度が前記混合室壁の軸方向位置に応じて変化するように、前記空気導入孔を前記混合室壁に設けるものとする。
本発明においては、例えば、混合室上流側では、第1の燃料ノズルの噴出位置近傍に向かって第2の燃料と燃焼用空気との同軸噴流を噴出する空気導入孔を配置し、混合室の下流側に向かうにしたがって、第2の燃料と燃焼用空気との同軸噴流が混合室の壁面に沿うように空気導入孔を配置する。具体的には、空気導入孔の軸心線と混合室壁の中心軸線とのオフセット距離をX、空気導入孔を設けた軸方向位置における混合室壁の内径をDとした場合に、X/Dが混合室壁の軸方向下流側に行くにつれ大きくなるように、空気導入孔を混合室壁に設ける。これにより、第1の燃料ノズルで燃料を噴出する混合室上流位置ではX/Dが小さくなり、空気導入孔から噴出される1次混合ガスが混合室壁の軸心線近傍(すなわち第1の燃料ノズルの噴出位置近傍)に向かって流入するため、第1の燃料ノズルから噴出された燃料に対し1次混合ガスを略垂直方向から衝突させて、この1次混合ガスのせん断力を利用して燃料と1次混合ガスとの混合をさらに促進することができる。したがって、NOxの発生量をさらに低減することができる。
【0017】
一方、混合室の下流位置ではX/Dが大きくなり、空気導入孔から噴出される1次混合ガスが混合室壁の内周面に沿うように流入するため、第1の燃料ノズルから噴出された燃料と空気導入孔から噴出された1次混合ガスとが混合した予混合ガスは混合室の周方向に強い旋回作用を受け、混合室の出口近傍では強い旋回流となって燃焼域に流入する。これにより、混合室の出口領域において軸心位置近傍に予混合ガスの再循環領域が形成され、安定した燃焼を行うことができる。
【0018】
また本発明においては、このような構成とすることにより、第2の燃料ノズルから燃料を噴出せずに第1の燃料ノズルのみから燃料を噴出する場合に対応することが可能である。すなわち、例えば第1の燃料ノズルのみから液体燃料を噴出して液体燃料用ガスタービン燃焼器として用いる場合であっても、上述したように、液体燃料は混合室上流位置において略垂直方向から衝突する燃焼用空気のせん断力によって微粒化されつつその一部は蒸発して気体化され、下流に行くにしたがって微粒化及び気体化した燃料と燃焼用空気との混合は旋回流によってさらに促進されるため、混合濃度の均一な予混合燃焼を行うことが可能である。
【0019】
(3)上記(2)において、さらに好ましくは、前記混合室上流側では、第1の燃料ノズルの噴出位置近傍に向かって第2の燃料と燃焼用空気との同軸噴流を噴出する前記空気導入孔を配置し、前記混合室の下流側に向かうにしたがって、前記混合室壁の内径に対する前記空気導入孔の軸心線と前記混合室壁の軸心線のオフセット距離が大きくなるように前記空気導入孔を配置するものとする。
【0020】
(4)上記(1)乃至(3)いずれかにおいて、また好ましくは、前記混合室壁の拡がり角度を前記混合室壁の所定の軸方向位置からさらに大きくするものとする。
本発明によれば、例えば混合室の出口近傍位置から混合室壁の拡がり角度をさらに大きくすることにより、この出口領域において予混合ガスの軸方向速度を減速させると共に、火炎の外周側に再循環流領域を形成することができ、その結果、火炎の保炎力を増大することができる。したがって、燃焼安定性をさらに向上することができる。
【0021】
また、先に述べたように混合室の出口領域で予混合ガスの旋回作用を強くすると軸心位置近傍に再循環領域が形成されて燃焼安定性を向上することができるが、逆にその再循環領域の形成により火炎が混合室内に逆火する可能性も考えられる。本発明によれば、上述したように燃焼安定性をさらに向上することができるので、出口領域における予混合ガスの旋回作用を弱めても燃焼安定性を維持することが可能である。したがって、旋回作用を弱めることで、燃焼安定性を維持しつつ燃焼領域から混合室内部への火炎の逆火を抑制することができる。
【0022】
(5)上記(1)乃至(4)いずれかにおいて、また好ましくは、前記第1の燃料ノズルは気体燃料若しくは液体燃料を噴出し、前記第2の燃料ノズルは気体燃料を噴出するものとする。
【0023】
このように構成することで、本発明のガスタービン燃焼器を、例えば第1の燃料ノズル及び第2の燃料ノズルのうち少なくとも一方から気体燃料を噴出するように運用することで気体燃料に対応したガスタービン燃焼器として用いることができ、第1の燃料ノズルのみから液体燃料を噴出するように運用することで液体燃料に対応したガスタービン燃焼器として用いることができる。また、第1の燃料ノズルから液体燃料、第2の燃料ノズルから気体燃料を噴出するように運用することで、液体燃料及び気体燃料の両方を併用することのできるガスタービン燃焼器として用いることが可能である。このようにニーズに応じて燃料の運用形態を変更することで、ガスタービンプラントに対する多様化した燃料形態のニーズに対応することが可能である。
【0024】
(6)上記目的を達成するために、本発明は、圧縮機から導入された燃焼用空気と燃料とを混合室壁で形成される混合室で混合するガスタービン燃焼器の燃料供給方法であって、前記混合室の中心軸方向における上流側から第1の燃料を前記混合室に噴出し、前記混合室壁の外側であって前記混合室壁に設けた空気導入孔に対向する位置から第2の燃料を噴出し、前記空気導入孔から前記第2の燃料と燃焼用空気を少なくとも前記混合室壁の周方向に偏向させて前記混合室に導入する方法とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図4を参照しつつ以下に説明する。
【0026】
図1は、本発明のガスタービン燃焼器の第1の実施の形態の構成を側断面図で示すと共に、これを備えるガスタービンプラントの全体構成を概略的に示す概略構成図である。
この図1に示すように、ガスタービンプラントは、主として、空気を圧縮して高圧の燃焼用空気を生成する圧縮機1と、この圧縮機1から導入される圧縮空気と燃料とを混合して燃焼ガスを生成する燃焼器2と、この燃焼器2で生成された燃焼ガスが導入されるガスタービン3とから構成されている。なお、圧縮機1とガスタービン3とは連結されている。
【0027】
上記燃焼器2は、燃焼用空気に燃料を混合する混合室4及びこの混合室4を内部に形成する混合室壁5を備えたバーナ11と、混合室4で混合された混合ガスを燃焼して燃焼ガスを生成する燃焼室6と、この燃焼室6を内部に形成する内筒7と、この内筒7からの燃焼ガスをガスタービン3に導くトランジションピース8と、これらバーナ11、内筒7、及びトランジションピース8を内部に収納した外筒9と、この外筒9に支持され、燃焼室6内で混合ガスを点火させる点火栓10とを備えている。このような構成により、圧縮機1からの圧縮空気は図1中矢印アに示すように混合室4内に導入されて燃料と混合され、この混合ガスが燃焼室6内で点火栓10により点火されて燃焼し、燃焼によって生成した燃焼ガスが図1中矢印イに示すようにトランジションピース8を介してガスタービン3に噴射されてガスタービン3を駆動する。これにより、図示しないガスタービン3に連結された発電機が駆動して発電するようになっている。
【0028】
図2はバーナ11の詳細構造を表す側断面図である。
この図2に示すように、混合室4を形成する混合室壁5は燃焼室6方向(図2中右方向、言い換えれば後述する液体燃料ノズル13の噴出方向)に向かって拡開した中空円錐状の形状をしており、この混合室壁5の円錐の頂点部分には混合室壁5の軸心線L1とほぼ同軸方向となるように燃焼室6の上流位置に液体燃料を噴出する液体燃料ノズル13が設けられている。また、混合室壁5には、その周方向複数箇所及び軸心線L1方向(以下、軸方向と記載する)に複数段(本実施の形態では3段)となるように、圧縮機1からの燃焼用空気を混合室4内に導入する空気導入孔14,15,16が穿設されており、軸方向上流側(図2中左側)から空気導入孔14,15,16の順で配置されている。
【0029】
混合室壁5の外周側には、上記の空気導入孔14,15,16のそれぞれの上流側に気体燃料を噴出する複数の気体燃料ノズル17が空気導入孔14,15,16のそれぞれと対向するように設けられている。この気体燃料ノズル17は、空気導入孔14,15,16の軸心線L2,L3,L4とほぼ同軸方向に気体燃料を噴出できるようになっている。
【0030】
なお、上記液体燃料ノズル13には液体燃料供給系統18から液体燃料が供給されるようになっており、気体燃料ノズル17には気体燃料供給系統19から気体燃料が供給されるようになっている(図1参照)。
【0031】
上記の空気導入孔14,15,16は、燃焼用空気の混合室4への導入角度が混合室壁5の少なくとも周方向に向かって偏向するように設けられており、さらに詳しくは、混合室4の上流側では、液体燃料ノズル13の噴出位置近傍に向かって気体燃料と燃焼用空気との同軸噴流を噴出するように配置され、混合室4の下流側に向かうにしたがって、気体燃料と燃焼用空気との同軸噴流が混合室壁5の内周面5aに沿うように配置される。この詳細について、図3、図4、及び先の図2を用いて説明する。
【0032】
図3は空気導入孔14が穿設された軸方向位置における混合室壁5の横断面図(図2中III−III断面)であり、図4は空気導入孔16が穿設された軸方向位置における混合室壁5の横断面図(図2中IV−IV断面)である。
【0033】
これら図3及び図4において、Xは空気導入孔14,16の軸心線L2,L4と混合室壁5の軸心線L1とのオフセット距離(すなわち、軸心線L1と軸心線L2,L4のそれぞれとを双方に垂直に直交する線分で結んだ際のその線分の長さ)、Dは空気導入孔14,16が穿設された軸方向位置における混合室壁5の内径である。本実施の形態では、混合室壁5の軸方向下流側(図2中右側)に向かうにしたがってX/Dが大きくなるように、空気導入孔14,15,16の周方向角度を変化させて設けている。これにより、混合室4の上流位置ではX/Dが小さくなり、図3中矢印ウに示すように空気導入孔14から噴出される燃焼用空気は混合室壁5の軸心線L1近傍(すなわち液体燃料ノズル13の噴出位置近傍)に向かって流入するようになっている。一方、混合室4の下流位置ではX/Dが大きくなり、図4中矢印エに示すように空気導入孔16から噴出される燃焼用空気は混合室壁5の内周面5aに沿うように流入するようになっている。
【0034】
また、本実施の形態においては、空気導入孔14,15,16の軸方向角度についても軸心線L1方向位置に応じて変化をつけて設けている。すなわち、図2に示すように、混合室壁5の最も上流側である空気導入孔14についてはその軸心線L2と混合室壁5の内周面5aとの角度α1を比較的大きくし(例えば、空気導入孔14の軸心線L2を含む平面が軸心線L1と略垂直に交わるような角度とする)、混合室壁5の中・下流側である空気導入孔15,16についてはその軸心線L3,L4と混合室壁内周面5aとの角度α2を比較的小さくしている(例えば90°程度)。これにより、空気導入孔14からの燃焼用空気が上述したX/Dを小さくした効果と合わせて軸心線L1に対して(すなわち液体燃料ノズル13から噴出される液体燃料に対して)略直角に流入するようになっている。
【0035】
また、空気導入孔15,16については上述したようにX/Dが比較的大きくなることから周方向の偏向量が大きく、そのため空気導入孔15,16の出口(混合室4側)の口径が大きくなり、上記空気導入孔14と同様の角度α1とした場合には隣同士の導入孔出口が干渉してしまって空気導入孔15,16の周方向の設置数を少なくしなければならないが、本実施の形態によれば、角度をα2として空気導入孔15,16の軸心線L3,L4と内周面5aとの角度を略直角として出口の径を小さくでき、これにより空気導入孔15,16の周方向の設置数を確保することができるようになっている。このような構成とすることで、混合室4及び混合室壁5をコンパクト化することができるようになっている。
【0036】
以上において、液体燃料ノズル13は特許請求の範囲各項記載の燃料を噴出する第1の燃料ノズルを構成し、気体燃料ノズル17は空気導入孔の軸心線とほぼ同軸方向に燃料を噴出する第2の燃料ノズルを構成する。なお、気体燃料ノズル17から噴出される気体燃料は請求項3記載の第2の燃料に相当する。
【0037】
次に、上記構成の本発明のガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法の第1の実施の形態により得られる作用を以下に項目ごとに順に説明する。
(1)火炎の逆火防止作用
本実施の形態においては、液体燃料ノズル13から混合室4内に液体燃料を噴出すると共に、気体燃料ノズル17から空気導入孔14,15,16に向かって気体燃料を噴出し、この気体燃料と圧縮機1から導入される燃焼用空気とを空気導入孔14,15,16から混合室4内に導入する。その後、液体燃料ノズル13から噴出された液体燃料、気体燃料ノズル17から噴出された気体燃料、及び燃焼用空気を混合室4内で充分に混合して均質な予混合ガスとし、混合室4の下流側の燃焼室6において燃焼させることによって、ガスタービン3に燃焼ガスを供給する。
【0038】
ここで、例えば空気導入孔14,15,16が気体燃料ノズル17から噴出された気体燃料と燃焼用空気とを予混合するのに充分な長さを有する前述の従来技術のような構造である場合には、空気導入孔14,15,16内が気体燃料と燃焼用空気との混合ガスで充満した状態となるため、空気導入孔14,15,16内での混合ガスの自発発火、又は燃焼室6から混合室4を経て空気導入孔14,15,16内への火炎の逆火が生じる恐れがある。また、燃焼器2に導入される燃焼用空気は圧縮機1で圧縮して生成され、各流路を流下する過程において塵埃等が含まれることも少なくない。このため、空気導入孔14,15,16に導入される燃焼用空気に可燃性の塵埃等が含まれる場合には、その塵埃等が火種になって空気導入孔14,15,16内に火炎が保持されてしまう恐れがある。このような事態が生じた場合、混合室壁5の過熱による変形・破損を招き、ひいてはガスタービンプラント全体の損傷につながる恐れがあった。
【0039】
これに対し、本実施の形態においては、燃焼用空気と気体燃料ノズル17から噴出された気体燃料とを混合して混合室4に導入する空気導入孔14,15,16を混合室壁5に穿設する構造とするので、空気導入孔14,15,16における混合長さは混合室壁5の肉厚分しかない。したがって、空気導入孔14,15,16内では燃焼用空気と気体燃料とが充分には混合されないので、上述した従来構造で生じうる空気導入孔14,15,16内での混合ガスの自発発火や火炎の逆火を防止することができる。また、導入される燃焼用空気に可燃性の塵埃等が含まれる場合であっても、空気導入孔14,15,16が上記従来構造のように充分な混合長さや下流側へ縮径した形状を有さないことから、塵埃等は空気導入孔14,15,16内に留まらずに直ちに混合室4内に噴出されるので、逆火した火炎が保持されるといった事態も防止できる。このようにして、本発明によれば火炎の逆化を防止することができる。
【0040】
(2)NOx発生量の低減作用
本実施の形態においては、気体燃料ノズル17を空気導入孔14,15,16と対向するように混合室壁5の外周側に配置し、気体燃料を空気導入孔14,15,16の上流側からその軸心線L2,L3,L4とほぼ同軸方向に噴出するように構成する。これにより、空気導入孔14,15,16内に導入された燃焼用空気及び気体燃料は空気導入孔14,15,16内で粗く混合され(以下、この状態の燃焼用空気及び気体燃料を粗混合ガスと記載する)、その後空気導入孔14,15,16から混合室4内に噴出し、その噴出の際に発生する渦流によって混合が促進される(以下、この状態の燃焼用空気及び気体燃料を1次混合ガスと記載する)。なお、この渦流は、流路がステップ状に拡大する際に通常発生するものである。
【0041】
このとき、本実施の形態においては、前述したように混合室壁5の軸方向下流側に向かうにしたがってX/Dが大きくなるように空気導入孔14,15,16の周方向角度を変化させて設ける。これにより、混合室4の上流位置においては空気導入孔14から噴出される1次混合ガスが液体燃料ノズル13の燃料噴出位置近傍に向かって流入する。これにより、空気導入孔14から噴出される1次燃焼ガス同士が速い速度で互いに衝突し合うため、混合がより一層促進される。一方、混合室4の中・下流位置では空気導入孔15,16から導入された1次混合ガスが混合室壁5の内周面5aに沿うように流入する。これにより、混合室4内に強い旋回流が発生し、この旋回流により各空気導入孔15,16から噴出した1次混合ガス同士が衝突されて、混合が大幅に促進される。このようにして、空気導入孔14,15,16から噴出された1次混合ガスは混合室4内において、充分に混合される。
【0042】
一方、液体燃料用ノズル13から噴出される液体燃料は、空気導入孔14から噴出され略直角に衝突してくる1次混合ガスのせん断力によって微粒化され、且つその一部は蒸発して気体化するので、旋回流によって混合室4の下流に向かって流されつつ1次混合ガスとの混合が促進される(以下、この液体燃料、気体燃料、及び燃焼用空気が混合された状態を予混合ガスと記載する)。
【0043】
このようにして、混合室4内において、液体燃料、気体燃料、及び燃焼用空気が充分に混合して均質な予混合ガスを生成することができるので、NOxの発生量を低減することができる。
【0044】
(3)コーキング防止作用
本実施の形態によれば、混合室4上流位置ではX/Dが小さいことから、図3に示すように空気導入孔14から噴出される1次混合ガスが混合室壁5の軸心線L1付近に向かって流入するため、この中心領域にのみ強い旋回力が作用し、混合室壁5の内周面5a近傍では旋回流が減衰して旋回力が比較的小さくなる。このため、液体燃料ノズル13から噴出された液体燃料の液滴が旋回流の旋回作用によって混合室内周面5aに衝突するのを防止できる。したがって、コーキングの発生を防止することができる。
【0045】
また、液体燃料ノズル13の噴出位置近傍には噴出した小さな液滴が停滞する淀み域が発生する場合がある。この淀み域が発生すると、混合室内周面5aに液滴が付着する可能性が大きくなり、コーキングの発生の要因となる。本実施の形態によれば、上述したように1次混合ガスが周方向全域から液体燃料ノズル13の燃料噴出位置近傍に向かって流入するため、液体燃料の液滴が混合室内周面5aに付着しやすい上記淀み域の発生を抑制することができる。これにより、コーキングの発生を確実に防止することができる。
【0046】
またさらに、粒径の比較的大きな液滴はその慣性力により旋回流の旋回力に逆らって混合室壁内周面5aに衝突することが考えられるが、本実施の形態によれば、混合室内周面5aの周方向全域にわたり空気導入孔14,15,16を設けているため、内周面5aに衝突しようとした液滴を空気導入孔14,15,16から噴出される1次混合ガスにより吹き飛ばすことができる。これにより、さらに確実にコーキングの発生を防止できる。
【0047】
なお、例えば液体燃料ノズル13に圧力噴霧式渦巻型液体燃料ノズルを用いる場合、液体燃料ノズル13から噴出した液滴は遠心力により軸心線L1の外周側に向かって噴出することになる。このような場合でも、本実施の形態によれば、上述したように1次混合ガスが周方向全域から液体燃料ノズル13の燃料噴出位置近傍に向かって流入するため、噴出された液滴が外周側に拡がるのを抑制し、液滴が混合室内周面5aに衝突するのを防止できる。さらにこの場合には、1次混合ガスによる液体燃料へのせん断力を最大限に作用させることができるため、液滴を微粒化し混合を大幅に促進させることが可能である。
【0048】
(4)燃焼安定性の向上作用
本実施の形態によれば、混合室壁5の軸方向下流側に向かうにしたがってX/Dが大きくなるように空気導入孔14,15,16の周方向角度を変化させて設ける。これにより、混合室壁5の軸方向下流位置ほどX/Dが大きくなり、混合室4の出口領域では予混合ガスが強い旋回流を生じながら燃焼領域に流入する。これにより、混合室4の出口領域ではその軸心位置近傍に再循環領域が形成されて、燃焼安定性を向上することができる。
【0049】
次に、本発明のガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法の第2の実施の形態を図5を参照しつつ説明する。本実施の形態は、混合室壁の軸方向長さを延長し、空気導入孔の軸方向配置を上流側に集中させたものである。
図5は本実施の形態におけるバーナの詳細構造を表す側断面図である。なお、この図5において、前述の第1の実施の形態の図2と同様の部分には同符号を付し、説明を省略する。
【0050】
この図5に示すように、本実施の形態のバーナ111では、混合室壁105の拡がり角度を前述の第1の実施の形態における混合室壁5よりも小さくしつつ軸方向長さを長く形成し、空気導入孔114,115,116を混合室壁105の上流側に集中して設けている。これら空気導入孔114,115,116は、第1の実施の形態と同様に混合室壁105の軸方向下流側に向かうにしたがってX/Dが大きくなるように、すなわち空気導入孔114ではX/Dが小さく、空気導入孔116ではX/Dが大きくなるように周方向角度を変化させて設けている。なお、本実施の形態では、空気導入孔114,115,116の軸方向角度については軸心線L5方向位置に応じて変化をつけず、空気導入孔114,115,116の軸心線(図示せず)を含む平面が軸心線L5とそれぞれ略垂直に交わるような角度としている。
【0051】
また、これら空気導入孔114,115,116のそれぞれの上流側には気体燃料を噴出する複数の気体燃料ノズル117が空気導入孔114,115,116のそれぞれと対向するように設けられており、第1の実施の形態と同様にこれら空気導入孔114,115,116の軸心線(図示せず)とほぼ同軸方向に気体燃料を噴出できるようになっている。
【0052】
また、混合室壁105の内周面105aの軸心線L5に対する拡がり角度を混合室4の上・中流側では比較的小さいα3、下流側では比較的大きいα4となるようにし、出口領域で拡がり角度が大きくなるように形成している。
【0053】
以上のように構成した本実施の形態によれば、前述した第1の実施の形態と同様に、火炎の逆化防止、NOx発生量の低減、コーキング防止、燃焼安定性の向上作用をそれぞれ得ることができると共に、さらに以下のような作用を得ることができる。
【0054】
(5)燃焼安定性のさらなる向上作用
本実施の形態においては、混合室壁105をその内周面105aの軸心線L5に対する拡がり角度が出口領域で大きくなるように形成しているので、この出口領域において予混合ガスの軸方向速度を減速させると共に、火炎の外周側に再循環流領域(図5中Tに示す部分)を形成することができ、その結果、火炎の保炎力を増大して例えば火炎の軸方向の不安定振動等を防止することができる。したがって、燃焼安定性をさらに向上することができる。
【0055】
(6)火炎の逆火のさらなる防止作用
本実施の形態によれば、前述の第1の実施の形態と同様に空気導入孔114,115,116内への火炎の逆火を防止することが可能であるが、第1の実施の形態及び本実施の形態のように混合室4,104内に旋回流を形成すると、混合室出口領域において旋回流の中心部(軸心線L1,L5部)に再循環領域が発生することにより燃焼安定性を向上することはできるが、場合によっては燃焼領域から混合室4,104内へ火炎が戻る可能性がある。
【0056】
ここで、上記(5)で述べたように、本実施の形態によれば燃焼安定性をさらに向上することができるので、出口領域における予混合ガスの旋回力を弱めても燃焼安定性を第1の実施の形態と同程度に保持することが可能である。すなわち、各空気流入孔114,115,116のX/Dを小さく設定して出口領域での旋回流を弱め、再循環領域の形成を弱めて火炎の戻りを抑制した上で、出口領域での拡がり角度α4を大きくして火炎の保炎力を増大して燃焼安定性を維持すると言った具合に、X/D及び出口拡がり角度α4を調整することにより予混合ガスの旋回力と軸方向速度とのバランスを調整して、燃焼安定性を維持しつつ燃焼領域から混合室104内部への火炎の逆火を抑制することができる。したがって、火炎の逆火をさらに防止することができる。
【0057】
(7)NOx発生量のさらなる低減作用
本実施の形態によれば、混合室壁105の軸方向長さを比較的長く形成して空気導入孔114,115,116を上流側に集中して配置することで、混合室104での混合距離が長くすることができる。これにより、各空気流入孔114,115,116から噴出した1次混合ガス(気体燃料と燃焼用空気)同士の混合を一層促進することができると共に、混合距離が長くなる分液体燃料ノズル113から噴出した液体燃料が蒸発する割合も多くなり、液体燃料と1次混合ガスとの混合についてもさらに促進してより均質な予混合ガスを生成することができる。したがって、NOxの発生量をさらに低減することができる。
【0058】
(8)燃焼振動の発生の抑制作用
本実施の形態は、予混合ガスを生成するための混合距離を長くしているので、前述した第1の実施の形態よりも比較的予混合燃焼に近い燃焼特性を実現できる。このような予混合燃焼を行う場合、燃焼器2内部の圧力(すなわち混合室104及び燃焼室6内の圧力)が周期的に変化する燃焼振動が発生する場合がある。この燃焼振動にはいくつかの振動モードが存在し、燃焼状態によって特定の振動モードが励起されると燃焼振動の圧力振幅が増大する。燃焼振動の圧力振幅が大きくなると、燃焼器2を構成する部品の摺動面が磨耗するため、燃焼振動の発生を防止することは重要である。
【0059】
本実施の形態のようなガスタービンプラントの場合、一般に燃焼器2内の圧力とガスタービン3内の圧力とが一定の圧力比になると、燃焼ガスの流速が第1段静翼スロート部30(図1参照)において音速に達する。このように流体の流れが音速に達すると音響学的には音波が伝播しない固体壁とみなされるため、本実施の形態においては、燃焼器2の両端(すなわち上記第1段静翼スロート部30と燃焼器2入口部)を境界条件とする振動モードが発生する可能性があり、この場合、圧力波は第1段静翼スロート部30ともう一方の反射端となる燃焼器2入口部との間で反射が繰り返されて、定常波が形成されて圧力振幅が大きくなる恐れがある。
【0060】
本実施の形態においては、一方の反射端となる燃焼器2入口部に反射率の小さい中空円錐形状の混合壁105を設置しているため、圧力波が混合壁105に進行しても圧力波にダンピング作用を及ぼして燃焼振動の発生を抑制することができる。なお、この燃焼振動の発生の抑制作用は前述した第1の実施の形態においても得られるものである。
【0061】
次に、本発明のガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法の第3の実施の形態を図6を参照しつつ説明する。本実施の形態は、液体燃料ノズルの周りに燃焼用空気を導入するようにしたものである。
図6は本実施の形態のバーナの詳細構造を表す側断面図である。なお、この図6において、前述の第2の実施の形態の図5と同様の部分には同符号を付し、説明を省略する。
【0062】
この図6に示すように、本実施の形態のバーナ111′では、液体燃料用ノズル113の径方向外周側に燃焼用空気の一部を流すことが可能な流路220を設け、この流路220の出口部分に旋回器221を設ける。これにより、流路220を流れて混合室104内に流入する燃焼用空気に旋回力を与え、旋回流を生じさせるようになっている。
【0063】
以上のような構成の本実施の形態によれば、前述した第2の実施の形態と同様の作用を得ることができると共に、さらに以下の作用をも得ることができる。
すなわち、第1の実施の形態における作用(3)で述べたように、前述の第1及び第2の実施の形態では1次混合ガスが周方向全域から液体燃料ノズル13,113の燃料噴出位置近傍に向かって流入するため、液体燃料の液滴が付着しやすい淀み域の発生を抑制することができるが、淀み域の発生を完全に防止できる訳ではなく、燃料噴出位置近傍における噴出した1次混合ガスが当たらない部分に淀み域が発生する可能性がある。
【0064】
本実施の形態においては、上述したように液体燃料ノズル113の周囲から液体燃料の噴出方向と同方向(すなわち軸方向)に燃焼用空気を旋回させて噴出する。これにより、液体燃料ノズル113の燃料噴出位置近傍には軸方向及び径方向の両方から燃焼用空気を衝突することが可能となり、淀み域の発生を防止することができる。これにより、コーキングの発生を一層確実に防止することができる。
【0065】
なお、以上説明してきた本発明の第1乃至第3の実施の形態においては、液体燃料ノズル13,113及び気体燃料ノズル17,117について特に記載しなかったが、例えば液体燃料ノズル13,113としては圧力噴霧式の渦巻型ノズル(シングルオリフィス型、又はダブルオリフィス型のどちらでもよい)、圧力噴霧式の衝突型ノズル、又は噴霧空気式ノズル等、いかなる噴霧方式の液体燃料ノズルを用いてもよい。また、いずれの実施の形態においても液体燃料ノズル13,113を1個しか設置しなかったが、これに限らず、1つの混合室に対して複数の液体燃料ノズルを設けるようにしてもよい。
【0066】
一方、気体燃料ノズル17,117については、各空気流入孔に略同軸方向に気体燃料を供給できるものであれば、どのような方式のノズルでもよい。また、複数の空気流入孔のうち特定の空気流入孔に供給する気体燃料流量を制御又は遮断等しても構わない。
【0067】
また、以上説明してきた本発明の第1乃至第3の実施の形態においては、液体燃料ノズル13,113及び気体燃料ノズル17,117の両方から燃料を噴出して液体燃料及び気体燃料の両方を併用することのできるガスタービン燃焼器として使用するようにしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、例えば液体燃料ノズル13,113のみから液体燃料を噴出するように運用することで液体燃料のみを用いたガスタービン燃焼器として用いることができ、また、液体燃料ノズル13,113を例えば気体・液体燃料の双方を噴出可能なデュアル燃料ノズルとし、このデュアル燃料ノズル及び気体燃料ノズル17,117のうち少なくとも一方から気体燃料を噴出するように運用することで気体燃料のみを用いたガスタービン燃焼器として用いることができる。このようにニーズに応じて燃料の運用形態を変更することで、ガスタービンプラントに対する多様化した燃料形態のニーズに対応することが可能である。
【0068】
次に、本発明のガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法の第4の実施の形態を図7を参照しつつ説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態のバーナをパイロットバーナとして中心部に設け、第2の実施の形態のバーナをメインバーナとしてパイロットバーナの周囲に複数配置し、これらを組み合わせて燃焼器に設けたものである。
【0069】
図7は本実施の形態における燃焼器の入口部分を拡大して示す側断面図である。なお、この図7において、前述の第1及び第2の実施の形態の図2及び図5と同様の部分には同符号を付し、説明を省略する。
【0070】
この図7に示すように、本実施の形態では、燃焼室6の入口において、第1の実施の形態で示したバーナ11をパイロットバーナとして中心部に設け、第2の実施の形態で示したバーナ111をメインバーナとしてパイロットバーナの周囲に複数配置している。また、これらパイロットバーナ11の出口部と各メインバーナ111の出口部との間にはプレート31をそれぞれ設け、火炎の保炎を補助するようになっている。なお、パイロットバーナ11の液体燃料ノズル13には液体燃料供給系38、気体燃料ノズル17には気体燃料系39が、メインバーナ111の液体燃料ノズル113には液体燃料供給系40、気体燃料ノズル117には気体燃料系41が接続されている。
【0071】
すなわち、第1の実施形態で示したバーナ11は、第2の実施形態のバーナ111に比べて混合室壁5の拡がり角度が比較的大きく軸方向の混合距離が短く形成されており、空気導入孔14,15,16が混合室壁5の上・中・下流側全体に渡って設けられているので、火炎が混合室4内に接近しても混合室壁5の温度上昇を抑制することができる。したがって、燃焼空気流量に対する燃料(液体燃料又は気体燃料、あるいは液体燃料及び気体燃料)流量の質量流量比(いわゆる燃空比)を高く設定することができ、バーナ111と比べて拡散燃焼に近い燃焼状態で安定燃焼を行うことが可能である。このため、本実施の形態では上記したようにバーナ11をパイロットバーナとし、燃空比や燃焼ガスの流量変化の激しいガスタービンプラントの起動・昇速時から点火して用いるようにする。
【0072】
一方、第2の実施形態のバーナ111はバーナ11に比べて軸方向の混合距離が長く予混合燃焼に近い燃焼特性を有するため、燃焼安定範囲が狭くなる。したがって、本実施の形態では上記したようにバーナ111をメインバーナとし、燃焼用空気の流量変化が小さくなるガスタービンプラントの低負荷時(上記起動・昇速時を終えた状態)から点火して、定負荷状態となったらバーナ111の燃焼割合を増加させるように運用することで、NOx発生量の低減を図ることができる。
【0073】
以上のように構成した本実施の形態によれば、異なった燃焼特性を有するバーナ11とバーナ111とを組み合わせて用いることにより、ガスタービンの起動・昇速時から定負荷領域までの広い負荷変動の範囲に渡って安定燃焼を行うことが可能となる。
【0074】
なお、上記本発明の第4の実施の形態においては、パイロットバーナとメインバーナとに別構造のバーナを用いるようにしたが、これに限らず、同じ構造のバーナを用いるようにしてもよい。すなわち、第1の実施の形態のバーナ11は燃料流量を制御するだけで拡散燃焼状態から予混合燃焼状態まで変化させることが可能であるので、例えばバーナ11をパイロットバーナとメインバーナの両方に用いるようにしてもよい。これによっても上記第4の実施の形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、燃焼用空気と第2の燃料ノズルから噴出された燃料とを混合室に導入する空気導入孔を中空円錐状形状の混合室壁に穿設して混合距離を短くする構造とするので、空気導入孔内では燃焼用空気と燃料とが充分には混合されず、空気導入孔内での混合気の自発発火や火炎の逆火を防止することができる。また、導入される燃焼用空気に塵埃等が含まれる場合であっても空気導入孔から混合室に直ちに噴出することができるので、逆火した火炎が保持されることも防止できる。したがって、NOx発生量を低減しつつ、火炎の逆化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスタービン燃焼器の第1の実施の形態の構成を側断面図で示すと共に、これを備えるガスタービンプラントの全体構成を概略的に示す概略構成図である。
【図2】本発明のガスタービン燃焼器の第1の実施の形態を構成するバーナの詳細構造を表す側断面図である。
【図3】本発明のガスタービン燃焼器の第1の実施の形態を構成するバーナにおける、図2中III−III断面による混合室壁の横断面図である。
【図4】本発明のガスタービン燃焼器の第1の実施の形態を構成するバーナにおける、図2中IV−IV断面による混合室壁の横断面図である。
【図5】本発明のガスタービン燃焼器の第2の実施の形態を構成するバーナの詳細構造を表す側断面図である。
【図6】本発明のガスタービン燃焼器の第3の実施の形態を構成するバーナの詳細構造を表す側断面図である。
【図7】本発明のガスタービン燃焼器の第4の実施の形態の入口部分を拡大して示す側断面図である。
【符号の説明】
1 圧縮機
2 燃焼器
3 ガスタービン
4 混合室
5 混合室壁
13 液体燃料ノズル(第1の燃料ノズル)
14 空気導入孔
15 空気導入孔
16 空気導入孔
17 気体燃料ノズル(第2の燃料ノズル)
104 混合室
105 混合室壁
113 液体燃料ノズル(第1の燃料ノズル)
114 空気導入孔
115 空気導入孔
116 空気導入孔
117 気体燃料ノズル(第2の燃料ノズル)
L1 軸心線
L2 軸心線
L3 軸心線
L4 軸心線
L5 軸心線

Claims (6)

  1. 圧縮機から導入される燃焼用空気に燃料を混合して燃焼し、生成した燃焼ガスをガスタービンに供給するガスタービン燃焼器において、
    燃料を噴出する第1の燃料ノズルと、
    この第1の燃料ノズルを中心に備え、その噴出方向に向かって拡開した中空円錐状の形状を有し、内部に混合室を形成する混合室壁と、
    前記燃焼用空気を前記混合室に導入しつつその導入角度を前記混合室壁の少なくとも周方向に向かって偏向させるように、前記混合室壁に穿設された複数の空気導入孔と、
    前記混合室壁の外周側に前記複数の空気導入孔と対向するようにそれぞれ設けられ、前記空気導入孔の軸心線とほぼ同軸方向に燃料を噴出する第2の燃料ノズルとを備えたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  2. 請求項1記載のガスタービン燃焼器において、前記燃焼用空気の混合室への導入角度が前記混合室壁の軸方向位置に応じて変化するように、前記空気導入孔を前記混合室壁に設けたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  3. 請求項2記載のガスタービン燃焼器において、前記混合室上流側では、第1の燃料ノズルの噴出位置近傍に向かって第2の燃料と燃焼用空気との同軸噴流を噴出する前記空気導入孔を配置し、前記混合室の下流側に向かうにしたがって、前記混合室壁の内径に対する前記空気導入孔の軸心線と前記混合室壁の軸心線のオフセット距離が大きくなるように前記空気導入孔を配置することを特徴とするガスタービン燃焼器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項記載のガスタービン燃焼器において、前記混合室壁の拡がり角度を前記混合室壁の所定の軸方向位置からさらに大きくしたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載のガスタービン燃焼器において、前記第1の燃料ノズルは気体燃料若しくは液体燃料を噴出し、前記第2の燃料ノズルは気体燃料を噴出することを特徴とするガスタービン燃焼器。
  6. 圧縮機から導入された燃焼用空気と燃料とを混合室壁で形成される混合室で混合するガスタービン燃焼器の燃料供給方法であって、
    前記混合室の中心軸方向における上流側から第1の燃料を前記混合室に噴出し、前記混合室壁の外側であって前記混合室壁に設けた空気導入孔に対向する位置から第2の燃料を噴出し、前記空気導入孔から前記第2の燃料と燃焼用空気を少なくとも前記混合室壁の周方向に偏向させて前記混合室に導入することを特徴とするガスタービン燃焼器の燃料供給方法。
JP2003175030A 2003-06-19 2003-06-19 ガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法 Expired - Lifetime JP3940705B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003175030A JP3940705B2 (ja) 2003-06-19 2003-06-19 ガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法
US10/868,805 US7426833B2 (en) 2003-06-19 2004-06-17 Gas turbine combustor and fuel supply method for same
EP04014373.7A EP1489358B1 (en) 2003-06-19 2004-06-18 A gas turbine combustor and fuel supply method for same
US12/078,217 US7673455B2 (en) 2003-06-19 2008-03-28 Gas turbine combustor and fuel supply method for same
US12/078,218 US7571609B2 (en) 2003-06-19 2008-03-28 Gas turbine combustor and fuel supply method for same
US12/078,216 US7571612B2 (en) 2003-06-19 2008-03-28 Gas turbine combustor and fuel supply method for same
US12/498,882 US8393159B2 (en) 2003-06-19 2009-07-07 Gas turbine combustor and fuel supply method for same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003175030A JP3940705B2 (ja) 2003-06-19 2003-06-19 ガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006332911A Division JP4571612B2 (ja) 2006-12-11 2006-12-11 ガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005009414A JP2005009414A (ja) 2005-01-13
JP3940705B2 true JP3940705B2 (ja) 2007-07-04

Family

ID=33410988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003175030A Expired - Lifetime JP3940705B2 (ja) 2003-06-19 2003-06-19 ガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法

Country Status (3)

Country Link
US (5) US7426833B2 (ja)
EP (1) EP1489358B1 (ja)
JP (1) JP3940705B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2423600A2 (en) 2010-08-27 2012-02-29 Hitachi Ltd. Gas turbine combustor

Families Citing this family (66)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3940705B2 (ja) * 2003-06-19 2007-07-04 株式会社日立製作所 ガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法
US7546740B2 (en) 2004-05-11 2009-06-16 United Technologies Corporation Nozzle
JP4653985B2 (ja) * 2004-09-02 2011-03-16 株式会社日立製作所 燃焼器とガスタービン燃焼器、及び空気を燃焼器に供給する方法
JP4626251B2 (ja) * 2004-10-06 2011-02-02 株式会社日立製作所 燃焼器及び燃焼器の燃焼方法
JP4509742B2 (ja) * 2004-11-04 2010-07-21 株式会社日立製作所 ガスタービン発電設備
JP4659543B2 (ja) * 2005-07-13 2011-03-30 株式会社日立製作所 ガスタービン燃焼器、その燃料のカーボン化防止方法及びパージ方法
US7540154B2 (en) * 2005-08-11 2009-06-02 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Gas turbine combustor
US20070204624A1 (en) * 2006-03-01 2007-09-06 Smith Kenneth O Fuel injector for a turbine engine
EP1835229A1 (en) * 2006-03-13 2007-09-19 Siemens Aktiengesellschaft Combustor and method of operating a combustor
JP5023526B2 (ja) * 2006-03-23 2012-09-12 株式会社Ihi 燃焼器用バーナ及び燃焼方法
JP4977522B2 (ja) * 2007-04-25 2012-07-18 株式会社日立製作所 ガスタービン燃焼器
JP4959620B2 (ja) 2007-04-26 2012-06-27 株式会社日立製作所 燃焼器及び燃焼器の燃料供給方法
EP1985926B1 (en) * 2007-04-26 2018-09-05 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Combustion equipment and combustion method
JP4906689B2 (ja) * 2007-11-29 2012-03-28 株式会社日立製作所 バーナ,燃焼装置及び燃焼装置の改造方法
EP2107311A1 (en) * 2008-04-01 2009-10-07 Siemens Aktiengesellschaft Size scaling of a burner
JP4872992B2 (ja) * 2008-09-12 2012-02-08 株式会社日立製作所 燃焼器,燃焼器の燃料供給方法及び燃焼器の改造方法
US8220271B2 (en) * 2008-09-30 2012-07-17 Alstom Technology Ltd. Fuel lance for a gas turbine engine including outer helical grooves
US8220269B2 (en) * 2008-09-30 2012-07-17 Alstom Technology Ltd. Combustor for a gas turbine engine with effusion cooled baffle
US8413446B2 (en) * 2008-12-10 2013-04-09 Caterpillar Inc. Fuel injector arrangement having porous premixing chamber
US8145403B2 (en) * 2008-12-31 2012-03-27 General Electric Company Operating a turbine at baseload on cold fuel with hot fuel combustion hardware
US20100192582A1 (en) * 2009-02-04 2010-08-05 Robert Bland Combustor nozzle
JP4934696B2 (ja) * 2009-03-26 2012-05-16 株式会社日立製作所 バーナ及び燃焼器
US9181812B1 (en) * 2009-05-05 2015-11-10 Majed Toqan Can-annular combustor with premixed tangential fuel-air nozzles for use on gas turbine engines
US8607570B2 (en) * 2009-05-06 2013-12-17 General Electric Company Airblown syngas fuel nozzle with diluent openings
US20100281872A1 (en) * 2009-05-06 2010-11-11 Mark Allan Hadley Airblown Syngas Fuel Nozzle With Diluent Openings
US20110005189A1 (en) * 2009-07-08 2011-01-13 General Electric Company Active Control of Flame Holding and Flashback in Turbine Combustor Fuel Nozzle
EP2282122A1 (de) * 2009-08-03 2011-02-09 Siemens Aktiengesellschaft Stabilisierung der Flamme eines Vormischbrenners
EP2299178B1 (en) 2009-09-17 2015-11-04 Alstom Technology Ltd A method and gas turbine combustion system for safely mixing H2-rich fuels with air
JP5103454B2 (ja) * 2009-09-30 2012-12-19 株式会社日立製作所 燃焼器
US8196408B2 (en) * 2009-10-09 2012-06-12 General Electric Company System and method for distributing fuel in a turbomachine
JP5372814B2 (ja) * 2010-03-17 2013-12-18 株式会社日立製作所 ガスタービン燃焼器、及び運転方法
US20120129111A1 (en) * 2010-05-21 2012-05-24 Fives North America Combustion, Inc. Premix for non-gaseous fuel delivery
US8261555B2 (en) * 2010-07-08 2012-09-11 General Electric Company Injection nozzle for a turbomachine
US20120052451A1 (en) * 2010-08-31 2012-03-01 General Electric Company Fuel nozzle and method for swirl control
NL2005381C2 (en) 2010-09-21 2012-03-28 Micro Turbine Technology B V Combustor with a single limited fuel-air mixing burner and recuperated micro gas turbine.
US9194297B2 (en) 2010-12-08 2015-11-24 Parker-Hannifin Corporation Multiple circuit fuel manifold
US9958093B2 (en) 2010-12-08 2018-05-01 Parker-Hannifin Corporation Flexible hose assembly with multiple flow passages
US8850822B2 (en) 2011-01-24 2014-10-07 General Electric Company System for pre-mixing in a fuel nozzle
JP5470662B2 (ja) * 2011-01-27 2014-04-16 株式会社日立製作所 ガスタービン燃焼器
US20120208136A1 (en) * 2011-02-11 2012-08-16 General Electric Company System and method for operating a combustor
FR2975467B1 (fr) * 2011-05-17 2013-11-08 Snecma Systeme d'injection de carburant pour une chambre de combustion de turbomachine
JP5380488B2 (ja) 2011-05-20 2014-01-08 株式会社日立製作所 燃焼器
US20130122437A1 (en) * 2011-11-11 2013-05-16 General Electric Company Combustor and method for supplying fuel to a combustor
US9134031B2 (en) 2012-01-04 2015-09-15 General Electric Company Combustor of a turbomachine including multiple tubular radial pathways arranged at multiple circumferential and axial locations
US8904798B2 (en) 2012-07-31 2014-12-09 General Electric Company Combustor
US9441543B2 (en) * 2012-11-20 2016-09-13 Niigata Power Systems Co., Ltd. Gas turbine combustor including a premixing chamber having an inner diameter enlarging portion
EP2735798B1 (en) * 2012-11-23 2020-07-29 IHI Power Systems Co., Ltd. Gas turbine combustor
US9353950B2 (en) 2012-12-10 2016-05-31 General Electric Company System for reducing combustion dynamics and NOx in a combustor
US9772054B2 (en) 2013-03-15 2017-09-26 Parker-Hannifin Corporation Concentric flexible hose assembly
JP6190670B2 (ja) * 2013-08-30 2017-08-30 三菱日立パワーシステムズ株式会社 ガスタービン燃焼システム
JP6210810B2 (ja) * 2013-09-20 2017-10-11 三菱日立パワーシステムズ株式会社 デュアル燃料焚きガスタービン燃焼器
JP6239943B2 (ja) * 2013-11-13 2017-11-29 三菱日立パワーシステムズ株式会社 ガスタービン燃焼器
KR102083928B1 (ko) * 2014-01-24 2020-03-03 한화에어로스페이스 주식회사 연소기
CN103973456B (zh) * 2014-05-29 2018-01-02 深圳市正冠科技有限公司 一种基于数字证书的小区管理系统及其方法
JP6325930B2 (ja) * 2014-07-24 2018-05-16 三菱日立パワーシステムズ株式会社 ガスタービン燃焼器
EP3018408B1 (en) * 2014-11-05 2017-06-07 WORGAS BRUCIATORI S.r.l. Burner
EP3078913A1 (en) * 2015-04-09 2016-10-12 Siemens Aktiengesellschaft Combustor burner arrangement
JP6644569B2 (ja) * 2016-02-05 2020-02-12 三菱重工業株式会社 ボイラ及びこれを備えた浮体設備
DE102016118632A1 (de) * 2016-09-30 2018-04-05 Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. (DLR) Brennkammersystem, Verwendung eines Brennkammersystems mit einer angeschlossenen Turbine und Verfahren zur Durchführung eines Verbrennungsprozesses
DE102017114362A1 (de) * 2017-06-28 2019-01-03 Man Diesel & Turbo Se Brennkammer einer Gasturbine, Gasturbine und Verfahren zum Betreiben derselben
JP7126346B2 (ja) * 2017-11-29 2022-08-26 川崎重工業株式会社 バーナ装置
CN108412643B (zh) * 2018-06-08 2024-02-13 哈尔滨工业大学 汽化机构
JP7270517B2 (ja) * 2019-10-01 2023-05-10 三菱重工業株式会社 ガスタービン燃焼器
CN113531584B (zh) * 2020-04-15 2023-05-23 上海慕帆动力科技有限公司 燃气轮机的燃烧装置
US11506388B1 (en) * 2021-05-07 2022-11-22 General Electric Company Furcating pilot pre-mixer for main mini-mixer array in a gas turbine engine
CN114413281B (zh) * 2021-11-29 2022-10-21 南京航空航天大学 双层帽罩空气流量分配智能燃烧调节系统及调节方法

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1777411A (en) * 1927-10-04 1930-10-07 Siemens Ag Combustion apparatus
GB684669A (en) * 1947-10-21 1952-12-24 Power Jets Res & Dev Ltd Improvements in or relating to combustion apparatus
US4012904A (en) * 1975-07-17 1977-03-22 Chrysler Corporation Gas turbine burner
US4073137A (en) * 1976-06-02 1978-02-14 United Technologies Corporation Convectively cooled flameholder for premixed burner
JPS5546309A (en) 1978-09-27 1980-04-01 Hitachi Ltd Burner for gas turbine
CH674561A5 (ja) * 1987-12-21 1990-06-15 Bbc Brown Boveri & Cie
JP2713627B2 (ja) * 1989-03-20 1998-02-16 株式会社日立製作所 ガスタービン燃焼器、これを備えているガスタービン設備、及びこの燃焼方法
CH680467A5 (ja) * 1989-12-22 1992-08-31 Asea Brown Boveri
GB9023004D0 (en) * 1990-10-23 1990-12-05 Rolls Royce Plc A gas turbine engine combustion chamber and a method of operating a gas turbine engine combustion chamber
US5307634A (en) * 1992-02-26 1994-05-03 United Technologies Corporation Premix gas nozzle
JPH0712314A (ja) 1993-06-23 1995-01-17 Nippon Sanso Kk ガスバーナー
DE4446945B4 (de) * 1994-12-28 2005-03-17 Alstom Gasbetriebener Vormischbrenner
GB2297151B (en) * 1995-01-13 1998-04-22 Europ Gas Turbines Ltd Fuel injector arrangement for gas-or liquid-fuelled turbine
DE69625744T2 (de) * 1995-06-05 2003-10-16 Rolls Royce Corp Magervormischbrenner mit niedrigem NOx-Ausstoss für industrielle Gasturbinen
JPH08261466A (ja) 1995-12-18 1996-10-11 Hitachi Ltd ガスタービン燃焼器
JP3673009B2 (ja) 1996-03-28 2005-07-20 株式会社東芝 ガスタービン燃焼器
EP0924458B1 (de) * 1997-12-22 2002-08-28 Alstom Brenner
US6109038A (en) * 1998-01-21 2000-08-29 Siemens Westinghouse Power Corporation Combustor with two stage primary fuel assembly
DE59810551D1 (de) * 1998-08-19 2004-02-12 Alstom Switzerland Ltd Brenner zum Betrieb einer Brennkammer
JP3063001B1 (ja) 1998-12-28 2000-07-12 川崎重工業株式会社 燃焼方法および燃焼装置
DE10051221A1 (de) * 2000-10-16 2002-07-11 Alstom Switzerland Ltd Brenner mit gestufter Brennstoff-Eindüsung
FR2824625B1 (fr) * 2001-05-10 2003-08-15 Inst Francais Du Petrole Dispositif et procede d'injection d'un combustible liquide dans un flux d'air pour une chambre de combustion
US6418726B1 (en) * 2001-05-31 2002-07-16 General Electric Company Method and apparatus for controlling combustor emissions
EP1359377B1 (de) * 2002-05-02 2010-09-01 Alstom Technology Ltd Katalytischer Brenner
JP3940705B2 (ja) * 2003-06-19 2007-07-04 株式会社日立製作所 ガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法
US7028483B2 (en) * 2003-07-14 2006-04-18 Parker-Hannifin Corporation Macrolaminate radial injector

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2423600A2 (en) 2010-08-27 2012-02-29 Hitachi Ltd. Gas turbine combustor

Also Published As

Publication number Publication date
US20080190112A1 (en) 2008-08-14
EP1489358A2 (en) 2004-12-22
US7426833B2 (en) 2008-09-23
US20100000218A1 (en) 2010-01-07
US8393159B2 (en) 2013-03-12
US7571609B2 (en) 2009-08-11
US20080209909A1 (en) 2008-09-04
US20040255589A1 (en) 2004-12-23
JP2005009414A (ja) 2005-01-13
EP1489358B1 (en) 2015-10-14
US7571612B2 (en) 2009-08-11
US7673455B2 (en) 2010-03-09
EP1489358A3 (en) 2013-12-04
US20080190113A1 (en) 2008-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3940705B2 (ja) ガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法
JP4626251B2 (ja) 燃焼器及び燃焼器の燃焼方法
US7926282B2 (en) Pure air blast fuel injector
JP4653985B2 (ja) 燃焼器とガスタービン燃焼器、及び空気を燃焼器に供給する方法
KR101749875B1 (ko) 가스터빈 연소기 및 이를 구비한 가스터빈기관
CN102506446A (zh) 一种用于燃气轮机低污染燃烧室的燃油和空气混合装置
JP4571612B2 (ja) ガスタービン燃焼器及びその燃料供給方法
JP3590594B2 (ja) ガスタービンエンジン用の液体燃料焚き低nox燃焼器
JP4400314B2 (ja) ガスタービン燃焼器及びガスタービン燃焼器の燃料供給方法
JP4894947B2 (ja) 燃焼器及び燃焼器の燃焼方法
JP2001280641A (ja) ガスタービン燃焼器、および、ガスタービン燃焼器における燃料と空気の混合方法
JP5083302B2 (ja) 燃焼器とガスタービン燃焼器、及び空気を燃焼器に供給する方法
JP2005147459A (ja) ガスタービン燃焼器及びガスタービン燃焼器の燃料供給方法
US11892167B2 (en) Atomizer for gas turbine engine
CN117329546A (zh) 一种中心分级燃油喷射燃烧室头部及一种燃气涡轮发动机
JPH07217888A (ja) ガスタービン燃焼器の空気旋回器
JP2001012740A (ja) ガスタービン燃焼装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050428

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061211

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070327

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3940705

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110406

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120406

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120406

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130406

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140406

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term