JP3938409B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示基板や半導体基板の製造プロセスに適用される複数の処理ユニットと、処理ユニットに対して順次基板の受け渡しを行う搬送手段とを備えるとともに、各処理ユニット間での基板情報の通信を可能にする基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示基板や半導体基板の製造プロセスにおいては、種々の基板処理を実行する処理ユニットを配設し、これらの間を基板搬送機構を利用して基板を順次各処理ユニットに対して受け渡すことで一連の基板処理を行うようにしている。従って、各処理ユニットは供給された基板に対して如何なる処理を施し、かつ如何なるタイミングで、あるいは下流側へ受け渡すべき処理ユニットを特定(特に、下流側が分流している場合や上流側で分流されている場合など)しておく必要があり、そのために基板情報の伝送を併せて行うようにしている。
【0003】
図15は、従来の基板処理装置の一例を概念的に示す構成図である。図において、処理ユニットU1〜U4はそれぞれ異なる処理を基板に施すもので、二重線で示す矢印は基板の流れ、すなわち物流インターフェースを示し、実線は構築されたLANのリング接続線を示す。そして、各処理ユニットU1〜U4は個々に基板処理制御部とLANの通信制御部とを有しており、基板の下流側への物流に対応して基板情報も伝送している。図16は、基板データの伝送先を示すレジスタ構成を示しており、これによれば、例えばアドレス100には処理ユニットU1から下流側の処理ユニットU2に対して基板情報が伝送され(処理ユニットU1は上流側が存在していないので)、アドレス110には処理ユニットU2から上流側の処理ユニットU1へ、アドレス120には同じく処理ユニットU2から下流側の処理ユニットU3へ基板データの伝送先が指定されている。
【0004】
このように従来の基板処理装置は、図15、図16に示すように、基板情報の伝送先がそれぞれ1対1(上流側の1台の処理ユニットと下流側の1台の処理ユニット)というように相手を特定した通信規約に則ってLANが構築されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、特に基板の用途が多様化し、基板処理装置として分流(1対多)、合流(多対1)を設けて複数の並列ライン処理(特にコーターユニット)を要したり、多種類のロットに対する並列処理に対しても管理する必要が生じているが、従来の1対1の相手を特定した基板管理では、適正な基板管理が極めて困難となっている。そこで、1対多とか多対1といった基板搬送に対応して基板情報の伝送システムを構築することが望まれるが、上記従来の1対1の物流方式の適用では、基板処理装置の全体構成に変更が生じた場合(例えば、処理ユニットの追加とか削除、あるいは全体構成自体の変更など)、もはや対応し得なく、従って、その都度、必要とされるチャネル設計を構築し直さなければならないといった問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑み、基板処理装置内の任意の処理ユニットが1対多、多対1乃至は多対多のデータ交信関係を持って他の処理ユニットに対して基板情報を検索し得るようにした基板処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基板投入部から投入された基板に対して一連の処理を施すための複数の処理ユニットが上記基板投入部側から下流側に向けて上流側1ライン、分流部、並列ライン、合流部および下流側1ラインを形成するように、上流から下流に向けて基板を給送可能に連結され、かつ各処理ユニットを通信ラインで接続してなる基板処理装置において、上記各処理ユニットは、上記通信ラインに対して、上記基板投入部からの基板投入順序を含む基板情報の送受を行う通信制御手段と、上記基板投入順序に従って基板を処理するべく基板投入順序を監視する監視手段とを備えてなり、上記通信制御手段は、上記基板情報を上記通信ラインに送信する送信手段と、上記処理ユニットに付与された固有のユニット識別情報を上記送信する基板情報に付加する付加手段と、他の処理ユニットから伝送されてきた上記基板情報を受信する受信手段と、受信した上記基板情報を上記ユニット識別情報に対応して記憶する記憶手段とからなり、上記監視手段は、上記記憶手段内の任意のユニット識別情報に対する基板情報を読み出す読出手段を有してなり、上記並列ラインは、少なくとも上記分流部の下流側にそれぞれバッファ処理ユニットを有してなり、各バッファ処理ユニットは、給送されてきた基板を一旦複数枚収納可能であり、かつ収納した基板を、上記監視手段により上記基板投入順序に従って上記下流側1ラインに払い出すようになされているものである。
【0008】
この構成によれば、基板投入部から投入された基板は、基板投入部側から下流側に向けて形成された上流側1ライン、並列ラインおよび下流側1ラインに対して、並列ラインのいずれかのラインを選択的に給送されることで、各処理ユニットに順次給送され、それぞれの処理を施される。また、各処理ユニットは、通信ラインを利用して他の処理ユニットと基板投入部からの基板投入順序を含む基板情報の送受を行う。この場合、他の処理ユニットから受信した基板情報はユニット識別情報に対応して記憶され、かつ記憶された基板情報の内、任意のユニット識別情報に対する基板情報が読み出されるようになっているので、監視手段は、必要に応じて所要の処理ユニットにおける基板処理、搬送状況の監視、確認が行えることとなる。また、並列ラインの少なくとも上記分流部の下流側にそれぞれ設けられた各バッファ処理ユニットが、給送されてきた基板を一旦複数枚収納し得、監視手段により基板投入順序に沿うようにランダムアクセスして、収納した基板を下流の処理ユニットに払い出すようにしているので、分流時の基板順序が分流路を経た合流部で入れ替わる場合でも、このバッファ処理ユニットで当初の基板投入順序に直される。
【0009】
また、本発明は、基板投入部から投入された基板に対して一連の処理を施すための複数の処理ユニットが上記基板投入部側から下流側に向けて上流側1ライン、分流部、並列ライン、合流部および下流側1ラインを形成するように、上流から下流に向けて基板を給送可能に連結され、かつ各処理ユニットを通信ラインで接続してなる基板処理装置において、上記各処理ユニットは、上記通信ラインに対して、上記基板投入部からの基板投入順序を含む基板情報の送受を行う通信制御手段と、上記基板投入順序に従って基板を処理するべく基板投入順序を監視する監視手段とを備えてなり、上記通信制御手段は、上記基板情報を上記通信ラインに送信する送信手段と、上記処理ユニットに付与された固有のユニット識別情報を上記送信する基板情報に付加する付加手段と、他の処理ユニットから伝送されてきた上記基板情報を受信する受信手段と、受信した上記基板情報を上記ユニット識別情報に対応して記憶する記憶手段とからなり、上記監視手段は、上記記憶手段内の任意のユニット識別情報に対する基板情報を読み出す読出手段を有してなり、上記下流側1ラインは、上記合流部の下流側にバッファ処理ユニットを有してなり、上記バッファ処理ユニットは、給送されてきた基板を一旦複数枚収納可能であり、かつ収納した基板を、上記監視手段により上記基板投入順序に従って、その下流側に払い出すようになされているものである。この構成によれば、下流側1ラインでは、上記合流部の下流側に設けたバッファ処理ユニットが、給送されてきた基板を一旦複数枚収納し得、監視手段により基板投入順序に沿うようにランダムアクセスして、収納した基板をその下流側の処理ユニットに払い出すようにしているので、分流時の基板順序が分流路を経た合流部で入れ替わった場合でも、このバッファ処理ユニットで当初の基板投入順序に直される。
【0010】
請求項3記載の発明では、上記ユニット識別情報は各処理ユニットに設けられた入力手段により入力可能になされているので、基板処理装置の変更(追加、や削除)に対応して、ユニット識別情報を設定し直せばよい。
【0011】
請求項4記載の発明では、上記基板情報が、上記基板投入部に載置される、基板を複数枚収納可能なカセットから最終に投入された基板に対応させた、最終投入基板であることを示すデータをさらに有することを特徴とする
【0012】
請求項5記載の発明では、上記基板情報が、割込により処理される基板である場合に、割込基板であることを示すデータをさらに有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1、図2は、本発明に係る基板処理装置の一実施形態を示す平面図である。図1において、本基板処理装置は、図の左方の最上流にローダー(基板投入部)21を有し、その下流側に搬送ローラ220(図3参照)からなる1ライン分の搬送部22が所要長だけ配設され、その途中に洗浄ユニット23及びオーブンなどからなる脱水ベークユニット24が設けられている。搬送部22の下流端には、搬送されてきた基板を振り分ける振り分けユニット25が設けられている。本実施形態では、2ラインが並設されている。各ラインは基本的には同一の構成を有しており、上流側から搬送路30、待機ユニット31、コーターユニット32、端面洗浄ユニット33、プリベークユニット34、バッファユニット35及び搬送路36が配設され、その下流端に合流ユニット50が設けられている。なお、他方のラインには、上記のラインと同様な構成を有する、上流側から搬送路40〜搬送路46が配設されている。また、並設ラインは、それぞれのラインに対して異なる基板処理、すなわち異種ロットに対する基板処理や異なるレシピでの基板搬送が可能なようにそれぞれ構成が異なるものでもよい。
【0014】
更に、図2において、左方から露光ユニット51、現像ユニット52、ホストベークユニット53及びアンローダー54が配設されている。
【0015】
搬送部及び処理ユニットの構成、動作について簡単に説明すると、ローダー21は基台211を有し、この上面に所定個数のカセットCを所定位置に載置するカセット載置部が形成されているとともに、基板投入ロボット212が装備されている。カセットCは前面が開放した箱形の枠体を有し、その両側面の内部には段状に基板支持片を用いた棚が形成されており、これらの各段の棚に処理予定の基板が載置された状態で収納されている。基板搬入ロボット212は回転機構部及び昇降機構部を有してなる、いわゆるZθ型ロボットで、昇降機構部の先端には進退可能で、かつ基板を載置支持するためのU字状のハンド(図略)が水平に設けられている。そして、昇降機構部によって高さ調整を行い、その高さ位置でハンドを進退させてカセットC内に進入して基板を載置し、更に後退してカセットCから基板を取り出し、この後、回転機構部でハンド上の基板を搬送部22側に回転させて、搬送部22上に降下させるものである。
【0016】
洗浄ユニット23は複数の洗浄処理槽を有しており、その中間高さ位置であって槽の側壁を貫通するようにして下流側に向けて多数の搬送ローラ220が回転駆動可能に配設されているとともに、槽の上部には洗浄液を吐出する図略のノズルが配設されている。なお、より具体的には、基板搬送方向に3槽並設し、上流の槽でリンス液を、下流の槽で液の置換処理と純水の基板表面への供給による洗浄処理とを施すようにしている。また、洗浄ユニット23内であって、その出口(下流側の側壁)付近には洗浄液の持出しを防止するための基板の幅寸法を有するスリット状吐出口を有するエアナイフが設けられ、洗浄ユニット23から送り出される基板の表面にエアを吹き付けて液切りを行っている。
【0017】
脱水ベークユニット24は、搬送部22の上方に設けられ、搬送ローラ上を下流側に向けて搬送中の基板に対し、その表面に対向するようにホットプレートが配設され、あるいは遠赤外線を照射し得る構成を有してなり、洗浄された基板に脱水ベークを施すものである。
【0018】
振り分けユニット25は、図3の斜視図にその一実施形態を示すように、搬送部22の下流端まで搬送されてきた基板Bを、搬送ローラ220間の隙間から上昇して持ち上げる所要本数(4本)の昇降ピン251、持ち上げられた基板Bを搬送ローラ220の両外側から把持する係脱可能な先端構造を有するチャック252、基板Bを把持した状態のチャック252を搬送部30側の隣合う搬送ローラ250の隙間を通って中央まで進入させ、その位置で下降して基板を搬送部30の搬送ローラ上に降ろすチャック駆動部253及びチャック252の基部の雌ネジ孔と噛合するボールネジ254とから構成されている。なお、図には表していないが、チャック252には回転規制部材がガイドを兼用して設けられている。また、昇降ピンも図略のピン駆動部により同期して昇降可能にされている。そして、搬送ローラ250上に降ろされた基板は、振り分け制御(例えば交互)に応じて矢印(1),(2)で示す方向に搬送される。
【0019】
搬送路30は、搬送路22と同様、多数の搬送ローラを配設して構成されたもので、その途中に方向変換部301(図1参照)が設けられている。この方向変換部301には振り分けユニット25と同様な昇降ピン、チャック、チャック駆動部及びピン駆動部などが設けられており、これにより基板を90°だけ方向変換して、更に下流側に搬送するようにしている。
【0020】
待機ユニット31は、搬送部30から搬送されてきた基板を把持する、振り分けユニット25と同様なチャック311、昇降ピン312、搬送されてきた基板を迎えにいく動作と、把持した後にこの基板を昇降ピン312上まで運ぶ動作とをチャック311に行わせる図略のチャック駆動部、ピン駆動部から構成されている。
【0021】
コーターユニット32はスピンコーターで、基板を載置した状態で高速回転するスピンナ320、スピンナ320上に設けられ載置基板の上方から基板中心に所要のレジスト液を滴下する図略のノズルを有するとともに、スピンナ320の両側には基板受け渡しロボット321,322が設けられている。コーターユニット32は、スピンナ320が高速回転する際に発生する遠心力で基板中心に滴下されたレジスト液を径方向に引き延ばすことによって基板表面に均一な薄膜を形成させる。基板受け渡しロボットは321,322は基本的に同一構成を有し、昇降機構部(図略)、回転機構部321a,322a、及び回転機構部321a,322aの先端に設けられ、基板を載置する平行な2本のハンド321b,322bからそれぞれ構成されている。そして、基板受け渡しロボット321は待機ユニット31で待機する基板をスピンナ320上に載置させるとともに、コーター処理後のスピンナ320上の基板を次の処理ユニットである端面洗浄ユニット33に搬出させるものである。
【0022】
端面洗浄ユニット33は、基板の端面に形成された不要薄膜部分の洗浄除去を行うもので、基板支持部材331、あるいは図示しない支持ピン上に載置された基板の4辺に対してそれぞれ設けられ、その上方から基板端面に平行に臨む長尺体を有し、リンス液と吐出エアを下方斜め外側に向けて供給して、不要薄膜を溶解除去するものである。基板の下方への溶解液の回り込み分を効果的に除去するべく下方側にも同様な構成を採用してもよい。そして、下流側には端面処理後の基板をプリベークユニット34に払い出すための基板受け渡しロボット332が設けられている。
【0023】
プリベークユニット34は、搬送ローラ上に設けられ、上流側から3枚のホットプレート341と1枚のクールプレート342とが配置された構成を有し、端面処理後の基板に対して表面処理を行うものである。なお、プリベークユニット34の出口部には、基板を支持する4本の昇降ピンと、これら昇降ピンの基部が回転可能にされたテーブル343が設けられており、これにより基板を90°だけ回転し得るようになされている。
【0024】
バッファユニット35は、プリベークユニット34と露光ユニット52との間に介設されるもので、基板の搬入順序がローダー21での基板投入順序と違っているときに、基板の搬出順序を上記投入順序に戻すとともに、両処理ユニット間のタクトタイムの差を吸収するためのものである。このバッファユニット35は、ほぼ四角形状の架台350を有し、この架台350上に基板受け渡しロボット351及びバッファ機能を有する2個のカセット352,353が搭載されている。基板受け渡しロボット351は、基板搬送方向に沿う往復動、昇降、進退及び旋回を行ういわゆるRZθ型ロボットで、往復動駆動部、昇降機構部、進退機構部及び回転機構部から構成されるとともに、進退機構部の先端には基板を載置して支持するU字状の2本のハンド351aが設けられている。カセット352,353はローダー21に設けられるカセットCと同一構造を有するもので、基板受け渡しロボット351側に前面の開口部が向けられて基板の給排が可能なようにされている。そして、基板受け渡しロボット351は、上流からの基板を受け取って、カセット352,353の所要の棚に、順次棚位置の管理をしながら収納し、一方、露光ユニット52からの基板払出要求を受けて、ローダー21での投入順序に従って基板を該基板が収納されている棚から取り出して、搬送部36に払い出す。
【0025】
搬送部36は、前述の搬送部30と同様な構成を有するもので、その途中に方向変換部361が設けられている。この方向変換部361には搬送部30と同様な昇降ピン、チャック、チャック駆動部及びピン駆動部が設けられており、これにより基板を90°だけ方向変換して、更に下流側の合流ユニット50に搬送するようにしている。なお、搬送部30,36の方向変更部は、上流側の搬送ローラの隙間から出没可能にされた下流側の搬送ローラを備えた構成を採用することもでき、かかる構成を採用すれば昇降ピンチャック及びそれらの駆動部が不要となる。
【0026】
合流ユニット50の構成は前述の振り分けユニット25と同様な構造を有し、搬送部36の下流端まで搬送されてきた基板を、搬送ローラ間の隙間から上昇して持ち上げる所要本数の昇降ピン、持ち上げられた基板を搬送ローラの両外側から把持するチャック、及び基板を把持した状態のチャックを搬送部30側の隣合う搬送ローラの隙間から中央まで進入し、その位置で下降して基板を搬送部合流ユニット50の搬送ローラ上に降ろすチャック駆動部などから構成されている。
【0027】
合流ユニット50から排出された基板は露光ユニット51の上流基板受け渡し部511に搬送されるようにされている。露光ユニット51は、基板に対して、例えばレジスト膜へのパターン露光転写部、追加露光のためのエッジ露光などを行うものである。また、露光ユニット51の下流側には露光ユニット51から搬出された基板を下流に搬送する搬送ローラなどからなる搬送部512が設けられている。
【0028】
現像ユニット52は、現像のための各処理液が満たされた複数の槽を有し、その槽内に露光ユニット51から受け取った基板を順次浸漬させながら移送することで、感光処理された基板に対して現像処理を施し、基板表面に所要のパターンを形成するものである。なお、521は現像処理のための薬液を各槽内にそれぞれ供給する配管口である。
【0029】
ホストベークユニット53は搬送ローラ上に設けられ、上流側から所要数のホットプレートとクールプレートとが配置された構成を有し、現像処理後の基板にレジスト強化処理を施すものである。
【0030】
アンローダー54は、ほぼ四角形状の架台540を有し、この架台540上に基板収納ロボット541及び収納用の2個のカセット542,543が搭載されている。基板収納ロボット541は、昇降、進退及び旋回を行うRZθ型ロボットで、回転機構部、昇降機構部及び進退機構部から構成されるとともに、進退機構部の先端には基板を載置して支持するU字状のハンドが設けられている。カセット542,543はローダー21に設けられるカセットCと同一構造を有するもので、基板収納ロボット541側に前面の開口部が向けられて基板の収納が可能なようにされている。
【0031】
図4は、本発明に係る基板処理装置におけるデータ通信を説明する概略図で、説明の便宜上、処理ユニットU1〜U6で模擬的に示した図である。なお、図4に示す処理ユニットU1〜U6はデータ通信機能を実現する制御部に着目したものである。
【0032】
各処理ユニットU1〜U6は、それぞれ後述の図5に示すような構成を有し、互いに光ファイバーケーブルを介して、例えばリング状に接続され、各処理ユニット間でデータ交信を可能にするLANが構築されているものである。図4に示すデータ交信の例では、各処理ユニットU1〜U6は、それぞれ上流側に4チャネルCH(上流側の処理ユニットの4個に対するCH1〜4)、下流側に4チャネルCH(下流側の処理ユニットの4個に対するCH5〜8)の計8個のチャネル数を有している。すなわち8個の処理ユニットとの間でデータ交信が可能なように構築されている。但し、処理ユニットU1は下流側に対する4チャネルCH、処理ユニットU6は上流側に対する4チャネルCHである。
【0033】
図5は、図4に示す各処理ユニットの制御部の構成を示すブロック図である。図5において、1は制御部で、この制御部1には基板処理部2、搬入出駆動部3及び設定部4が接続されている。
【0034】
基板処理部2は個々の処理ユニットに固有の基板処理機構で、例えば本処理ユニットがコーターユニット32であれば、スピンナ320の回転やレジスト液の滴下などを各駆動部に行わせるものである。搬入出駆動部3は前後工程となる処理ユニット間での基板の給排、受け渡し機構に相当する駆動部で、図1に示すコーターユニット32や端面処理ユニット33などの基板受け渡しロボット321,322,332や、前述したそれぞれ部位での昇降ピン、チャック駆動部である。設定部4は、内部に、後述する図5に示すレジスタ部4aを備え、データ交信の相手先の設定、すなわち相手先となる処理ユニット(すなわちCPU番号)とチャネルCH番号とを対応付ける(パラメータ設定)とともに、自己の処理ユニットのCPU番号を特定する(パラメータ設定)ためのものである。設定部4は、かかるデータが入力可能な図示しないキーボードを備えるか、あるいは単に複数ビットコードを表す複数個のディップスイッチなどであってもよい。なお、設定部4は、例えばコントロール室内に1台だけ設けられ、ここで各処理ユニットを選択的に指定して、かかる対応付け操作を処理ユニット毎に実行するようにしてもよく、これにより各種理ユニットにそれぞれ設定部4を設ける必要がなくなる。
【0035】
制御部1は、本処理ユニットを統括的に制御する中央制御部10(以下、CPUという)、基板情報の監視、確認、その他、基板処理、搬送などのための制御プログラムが書き込まれたROMなどからなる制御プログラム部11、チャネルCH1〜8の各データをそれぞれ記憶するRAMからなるCHデータ記憶部12、チャネルと処理ユニットとの対応付けを行うためのプログラムが記憶されるRAMなどからなる中間プログラム部13、及び各処理ユニット(すなわち各CPU)のデータを各エリアに対応付けて記憶するRAMなどからなるCPUデータ記憶部14を備える。図5に示す例では、最大20台の処理ユニット(すなわちCPU1〜20)のデータを記憶し得るCHエリアの容量が準備されている。また、制御部1は、本処理ユニットの基板処理機構部や基板給排、受け渡し駆動部に則した指示を与えるプログラムが書き込まれたROMなどからなるファームウェア部15、他の処理ユニットとの間で光ファイバケーブルを介してデータの送信及び受信を行うI/Oインターフェース16、及びファームウェア部15と基板処理部2や搬入出駆動部3との間で処理、駆動指示信号のやり取りを行わせるI/Oポート17を備える。
【0036】
ここで、制御部1の基本的な動作を説明する。なお、本基板処理装置においては、該装置の起動に先立って、いずれかの処理ユニットがマスターとして設定されており、このマスターに決定された処理ユニットの制御部は、起動後にデータ伝送を行わせるための周期的なタイミング信号を伝送し、各処理ユニットはこのタイミング信号に基づいて、順番に自己の処理ユニットのデータ、本実施形態では基板情報を光ファイバーケーブルに周期的に送出するようにしている。
【0037】
他の処理ユニットから伝送されてきた基板情報はI/Oインターフェース16で受信され、ファームウェア部15を介してCPU記憶部14の各エリアに対応して書き込まれる。従って、各制御部1には自己の基板情報とともに全ての処理ユニットで発生した基板情報が取り込み可能になっている。そして、取り込んだ基板情報をもとに、ファームウェア部15はI/Oポート17を介して基板処理部2に固有の基板処理を指示するとともに、搬入出駆動部3に基板の搬送や受け渡しを指示する。
【0038】
一方、中間プログラム部13は、各処理ユニットのCPUと本制御部1の制御プログラム部11が処理するチャネルCH1〜8との対応付けを行い、制御プログラム部11が要求するチャネルの基板情報をCPUデータ記憶部14内の対応するCPUエリアから読み出してチャネル記憶部12の対応するCHエリアに送り出すとともに、制御プログラム部11によって処理された基板情報をCPUデータ記憶部14内の自己の処理ユニットに該当するCPUエリアに書き込ませる。このようにすることで、制御プログラム部11は、予め設定された8台の処理ユニット(すなわちCPU)との間でデータ交信が可能となり、かつこれらのデータを用いて所要のデータ処理乃至は基板管理が行える。しかも、中間プログラム部13の設定によって対応付けが決定さるので、基板処理装置の構成に変更などが発生した際には、この中間プログラム部13の設定内容(パラメータ)を、その構成の変更に応じて変更し直すだけで対処できることとなる。
【0039】
図6は、設定部4のレジスタ4aのメモリマップを示す図で、処理ユニット(CPU番号)とチャネル番号との対応関係を示している。図6では、レジスタ番号“150”〜“180”に処理ユニットU1に対する下流チャネルCH5〜8が、レジスタ番号“190”〜“220”に処理ユニットU2に対する上流チャネルCH1〜4が、レジスタ番号“230”〜“260”に処理ユニットU2に対する下流チャネルCH5〜8が、以下、処理ユニットU3に対する上流チャネルCH1〜4、下流チャネルCH5〜8、処理ユニットU4に対する上流チャネルCH1〜4というように、順次対応付けのためのテーブルが準備されている。そして、各処理ユニットでは、このレジスタテーブルのレジスタ番号を指定することで、データ交信可能となる処理ユニットとの実際の対応付けがチャネルベースで行われる。
【0040】
例えば、図4に示すようにチャネルCHの割り当てを行う場合、レジスタ番号“150”に示される処理ユニットU1の下流チャネルCH5に対して、処理ユニット2のチャネルCH1を割り当て、かつ、レジスタ番号“190”に示される処理ユニットU2の上流チャネルCH1に対して処理ユニット1のチャネルCH5を割り当てることで、処理ユニットU1と処理ユニットU2とは、処理ユニットU1のチャネルCH5と処理ユニットU2のチャネルCH1とが対応付けられ、これによって処理ユニットU1と処理ユニットU2とが互いチャネルを用いてデータ交信可能となる。ここに、処理ユニットU1での対応付け操作においてチャネルCH5の設定を“2−1”(すなわち処理ユニット2のチャネルCH1)と入力し、処理ユニットU2での対応付け操作においてチャネルCH1の設定を“1−5”(すなわち処理ユニット1のチャネルCH5)と入力すると、それらの処理ユニットの中間プログラム部13には、それぞれ“190”、“150”のレジスタ番号が換算的に算出され、設定される。
【0041】
また、レジスタ番号“160”に示される処理ユニットU1の下流チャネルCH6に対して、処理ユニット3のチャネルCH1を割り当て、かつ、レジスタ番号“270”に示される処理ユニットU3の上流チャネルCH1に対して処理ユニット1のチャネルCH6を割り当てることで、処理ユニットU1と処理ユニットU3とは互いにチャネルが対応付けられ、これによって処理ユニットU1と処理ユニットU3とが互いのチャネルを用いてデータ交信可能となる。同様にして処理ユニットU1と処理ユニットU4に対して双方のチャネルCHを対応付けることができる。この対応付け操作は基板処理装置の起動前に可能であり、起動時にパラメータの設定が各処理ユニットに対して施される。
【0042】
なお、レジスタ4aによる処理ユニット(CPU)とチャネルとの対応付け(パラメータ設定)の他の態様として、図7、図8に示すものが可能である。図7は、レジスタを必要数のみ準備するもので、基板処理装置の構成によってレジスタの対応付け内容の変更と、参照するレジスタ番号の変更を行えばよい。このようにすれば、レジスタ容量を低減することができるとともに、レジスタの効果的利用が図れる。また、図8は、レジスタを予め複数準備しておき、基板処理装置の構成によって、対応するレジスタを採用するようにしたもので、このようにすれば、装置構成の変更に応じて個々のパラメータの設定し直しが不要となる。
【0043】
図9は、LANシステム中の各CPU間でのデータ伝送の一例を示すタイムチャートである。本システムは、起動に先立って設定されたマスター処理ユニットがタイミング管理を行い、そのタイミング管理の下に各処理ユニットは自己の基板情報を光ファイバーケーブルに送信するようにしている。マスターとして処理ユニットU1が設定されたとすると、起動後には、処理ユニットU1は周期的にタイミング信号S1,S2,……,S20を、順次光ファイバーケーブルに繰り返し送信する。そして、各タイミング信号に従って、順番に各処理ユニットから基板情報D1,D2,……,D20が光ファイバーケーブルに送信される。マスターの処理ユニット内のCPU10は、かかるタイミング信号を周期的に送信するソフトウェアを有している。なお、本基板処理装置内の全ての処理ユニットはかかる動作を行うソフトウェアをCPU10内に持っており、いずれもマスターに選定可能にされている。
【0044】
図10は、伝送される基板情報のデータマップを示す図で、基板情報は、スタートブロックに続くアドレスブロック、データ(基板情報)ブロック及びチェックサムブロックから構成されている。アドレスブロックは、データ送出元の処理ユニット(CPU)を示すものであり、チェックサムブロックは送信データを受信した処理ユニットが受信データの正誤をチェックするためのデータである。また、データブロックは、ワーク(基板)の名称、割込によるものかどうかを示すデータ、1個のカセットからの最終の投入基板であることを示すデータ、最終ロットのカセットから繰り出された基板であることを示すデータ、複数のロットの基板を処理する場合に、各ロット内で仮に付されるロット番号、ワークの投入順序を示す番号及び基板搬送手順を示すレシピ番号などから構成されている。なお、このように各ユニットは基板情報のアドレスブロック、すなわち受信した基板情報から送信元のCPUを認識することができるので、CPUの順番に従って、順次、次番号のCPUが送信を行うようにしてもよい。
【0045】
図11は、基板情報の伝送と基板の給排、受け渡し動作とを関連付けたタイムチャートである。このタイムチャートは、例えば待機ユニット31とコーターユニット32の基板受け渡しロボット321との基板受け渡し動作を主に示している。待機ユニット31も処理ユニットの1つとされ、CPU10を有する制御部1を備えているものである。
【0046】
図6および図11に基づいて基板受け渡し動作を簡単に説明する。なお、待機ユニット31を上流側ユニットUとし、基板受け渡しロボット321を下流側ユニット(区別するために、U’と表記する)とする。また、図11に示す払出要求、払出完了などの各信号は基板情報Dの伝送時間の休止中を利用して、特定の相手との間でハンドシェイクの形で行われる。
【0047】
上流側ユニットUの制御プログラム部11から払出要求(t1時点)があると、この払出要求を受けて、中間プログラム部13から払出要求信号が光ファイバーケーブルに伝送される。下流側ユニットU’の中間プログラム部13’は上記払出要求信号を受けると、その信号を制御プログラム部11’に出力する。制御プログラム部11’は受け取り可能かどうかを判断し、受け取り可能であれば、受取可能信号を中間プログラム部13’を介して上流側ユニットUに伝送する(t2時点)。上流側ユニットUは受取可能信号を受けると、払出中を示す信号を下流側ユニットU’に送出するとともに、昇降ピン312を上昇させる信号を中間プログラム部13を介してファームウェア部15に出力し、基板の払出動作を実行させる(t3時点)。一方、下流ユニットU’は受取可能信号を送出した後、所定時間が経過すると、受取中を示す信号を制御プログラム部11’に出力して、基板受け渡しロボット321を駆動する(t4時点)。
【0048】
そして、一定時間後に、上流側ユニットUは昇降ピン312による基板上昇位置で基板受け渡しロボット321側に基板が受け渡されると、基板の払出完了信号を中間プログラムに13に出力し、中間プログラム13はこの払出完了信号を出力するとともに、下流側ユニットU’に払出完了信号を伝送する(t5時点)。この後、基板受け渡しロボット321が受け取った基板をスピンナー320上に載置すると、中間プログラム13’は受取完了信号を制御プログラム11’に出力するとともに上流側ユニットUに伝送する(t6時点)。そうすると、上流側ユニットUは受取完了信号に基づいて払出中信号を停止するとともに、払出完了信号を停止し、更に払出要求信号を停止する(t7時点)。払出要求信号の停止及び払出完了信号は下流側ユニットU’に伝送され、これにより下流側ユニットU’は受け取り信号の停止及び受取り可能信号を停止し、これらの信号を上流側ユニットUに伝送する(t8時点)。
【0049】
上記一連の動作において、上流側ユニットUはt1時点の直前で上流側の処理ユニットUから基板情報が伝送されて、それまで収納していたデータが更新され、この基板情報に関する最新の情報に基づいて払出要求が発生しているものであり、かつ上流側ユニットUは基板情報の更新を受けて光ファイバーケーブルに基板情報を伝送し、下流側ユニットU’はこの基板情報を受けて払い出すべき基板に関する情報を送出している。また、基板の受け渡しが完全に終了したt8時点直後に、下流側ユニットU’からの基板情報書き換え要求が出力され、これを受けて上流側ユニットUは基板情報に払出完了の旨の書き換えを行い、かつ書き換え後の内容の基板情報を所定の伝送タイミングで光ファイバーケーブルに伝送し、下流側ユニットU’はこの基板情報を受信して、CPUデータ記憶部14’に取り込んでいる。
【0050】
続いて、図10に示す基板情報を用いてバッファユニット35の基板給排制御について説明する。バッファユニット35は、基板受け渡しロボット351によって2個のカセット352,353に搬送されてきた基板を順次収納する。このとき、基板の搬入の都度、基板情報に従って当該搬入基板のローダー21からの投入順序(データブロック内のワークNo)、ロットの種類(同ブロック内の仮ロットNo)やレシピNoなどを把握し、収納するカセットの棚位置と対応付けてCPUデータ記憶部14のCPUメモリに記憶するとともに、対応付けられている上流側の4台の処理ユニットとの関係では、これら4台の処理ユニットの基板情報は、図12に示すように、それらの処理ユニットが現に所持している基板の基板情報がCHデータ記憶部12の各CHエリアに対応した形で取り込まれて、常時監視可能にされている。
【0051】
一方、基板の払い出しに際しては、ローダー21での基板投入順序に従って(このためにはローダー21とデータ交信可能なように対応付けが設定されている)、払い出す基板を特定するために、当該基板が収納されているカセットの棚位置をCHデータ記憶部12内の基板情報を用いて検索し、検索した基板の収納棚位置をランダムアクセスすることによって基板受け渡しロボット351で当該基板を抜き出して搬送部36に払い出す。また、並列ラインに対応して設けられているバッファユニット45とデータ交信可能にCPU及びチャネルを対応付けておくことにより、一時的に収納している互いの基板の属性を把握し得るので、バッファユニット35,45によって、交互に振り分けられた基板であって、バッファユニット35,45への到達順序が前後入れ替わった場合でも、元の振り分け順に戻した適正な順番でそれぞれのバッファユニット35,45から基板の払出を行わせて合流ユニット50に導くことができる。また、異なるロットとかレシピの基板が混合して処理されている場合でも、両バッファユニット35,45間で基板情報の交信を行うことで、各ロット、レシピに対してそれぞれ適正な順番で払い出すことが可能となる。
【0052】
図13は、制御プログラム部11で設定される払出順序、すなわち搬送順序を示す搬出管理テーブルの一例を示すもので、バッファユニット35に順番に搬入されてきた基板が、(ロットNo:基板(ワーク)No)=(1)(1:1),(2)(1:3),(3)(2:1),(4)(1:2),(5)(2:3),(6)(2:2),(7)(3:1)であったとすると、搬出の際にはロットNoと基板(ワーク)Noの関連付けと順序付けとを行う。すなわち上記の場合では、(1),(2),(3),(4),(5),(6),(7)の順番で搬出させるように、基板受け渡しロボット351はランダムアクセスを行う。
【0053】
また、図14は、基板(ワーク)Noのみの場合で、この場合でも、基板情報内の基板(ワーク)Noに従って、カセット内の当該基板を収納した棚位置を検索し、基板受け渡しロボット351をランダムアクセスさせて、元の順番に従って基板を搬出することができる。
【0054】
なお、本発明は、以下の変形実施形態を採用することが可能である。
【0055】
(1)本実施形態では、並列ラインを2列としたが、これに限定されず3列以上であってもよい。
【0056】
(2)データ交信可能な処理ユニットの数は上流側、下流側各4台に限定されず、上流が4台またはそれ以上で、下流が1台のような形態、あるいはその逆の形態でもよい。また、その合計台数も8台に限定されず、少なくとも上流側及び下流側に各1台以上あれば、合計で3台でもよく、あるいはそれ以上であればよい。
【0057】
(3)バッファユニットの配設位置として、合流ユニット50と露光ユニット51との間でもよい。この位置に設けることで、合流ユニット50で順番の入れ替わった基板に対しても、元の投入順序に戻してから露光ユニット51に導くことが可能となる。
【0058】
(4)前述の実施形態では、搬送部として搬送ローラを敷設したものを採用したが、これに代えて搬送ベルトであってもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、各処理ユニットの監視手段は、必要に応じて所要の処理ユニットにおける基板給送状況を監視、確認することができ、さらに並列ラインの各ラインの最後尾に設けられた各バッファ処理ユニットが、給送されてきた基板を一旦複数枚収納し得、監視手段により基板投入順序に沿うようにランダムアクセスして、 収納した基板を下流の処理ユニットに払い出すようにしているので、分流時の基板順序が分流路を経た合流部で入れ替わる場合でも、このバッファ処理ユニットで当初の基板投入順序に直すことができる。
【0060】
また、請求項2記載の発明によれば、各処理ユニットの監視手段は、必要に応じて所要の処理ユニットにおける基板給送状況を監視、確認することができ、さらに下流側1ラインでは、上記合流部の下流側に設けたバッファ処理ユニットが、給送されてきた基板を一旦複数枚収納し得、監視手段により基板投入順序に沿うようにランダムアクセスして、収納した基板をその下流側の処理ユニットに払い出すようにしているので、分流時の基板順序が分流路を経た合流部で入れ替わった場合でも、このバッファ処理ユニットで当初の基板投入順序に直される。
【0061】
請求項3記載の発明によれば、上記ユニット識別情報を各処理ユニットに設けられた入力手段により入力可能に構成したので、基板処理装置の変更(追加、や削除)に対応して、ユニット識別情報を設定し直すだけで済ませることができる。
【0062】
請求項4記載の発明によれば、カセットから最終投入された基板が監視でき、請求項5記載の発明によれば、割込基板が監視できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板処理装置の一実施形態を示す平面図の上流側である。
【図2】本発明に係る基板処理装置の一実施形態を示す平面図の下流側である。
【図3】振り分けユニットの構造の一実施形態を示す部分斜視図である。
【図4】本発明に係る基板処理装置におけるデータ通信を説明する概略図である。
【図5】図4に示す各処理ユニットの制御部の構成を示すブロック図である。
【図6】設定部4のレジスタ4aのメモリマップを示す図である。
【図7】レジスタによる処理ユニット(CPU)とチャネルとの対応付けの他の態様を示すメモリマップである。
【図8】レジスタによる処理ユニット(CPU)とチャネルとの対応付けの他の態様を示すメモリマップである。
【図9】LANシステム中の各CPU間でのデータ伝送の一例を示すタイムチャートである。
【図10】伝送される基板情報のデータマップを示す図である。
【図11】基板情報の伝送と基板の給排、受け渡し動作とを関連付けたタイムチャートである。
【図12】CHデータ記憶部のCHエリアのメモリマップである。
【図13】制御プログラム部で設定される払出順序、すなわち搬送順序を示す搬出管理テーブルの一例を示す図である。
【図14】制御プログラム部で設定される払出順序、すなわち搬送順序を示す搬出管理テーブルの他の例を示す図である。
【図15】従来の基板処理装置の一例を概念的に示す構成図である。
【図16】基板データの伝送先を示すレジスタ構成を示すメモリマップである。
【符号の説明】
1 制御部
2 基板処理部
3 搬入出駆動部
4 設定部
4a レジスタ
10 CPU
11 制御プログラム部
12 CHデータ記憶部
13 中間プログラム部
14 CPUデータ記憶部
15 ファームウェア部
16 I/Oインターフェース
21 ローダー
23 洗浄ユニット
24 脱水ベークユニット
25 振り分けユニット
31 待機ユニット
32 コーターユニット
33 端面洗浄ユニット
34 プリベークユニット
35 バッファユニット
50 合流ユニット
51 露光ユニット
52 現像ユニット
53 ホストベークユニット
54 アンローダー
U1〜U6 処理ユニット

Claims (5)

  1. 基板投入部から投入された基板に対して一連の処理を施すための複数の処理ユニットが上記基板投入部側から下流側に向けて上流側1ライン、分流部、並列ライン、合流部および下流側1ラインを形成するように、上流から下流に向けて基板を給送可能に連結され、かつ各処理ユニットを通信ラインで接続してなる基板処理装置において、
    上記各処理ユニットは、上記通信ラインに対して、上記基板投入部からの基板投入順序を含む基板情報の送受を行う通信制御手段と、上記基板投入順序に従って基板を処理するべく基板投入順序を監視する監視手段とを備えてなり、
    上記通信制御手段は、上記基板情報を上記通信ラインに送信する送信手段と、上記処理ユニットに付与された固有のユニット識別情報を上記送信する基板情報に付加する付加手段と、他の処理ユニットから伝送されてきた上記基板情報を受信する受信手段と、受信した上記基板情報を上記ユニット識別情報に対応して記憶する記憶手段とからなり、
    記監視手段は、上記記憶手段内の任意のユニット識別情報に対する基板情報を読み出す読出手段を有してなり、
    上記並列ラインは、少なくとも上記分流部の下流側にそれぞれバッファ処理ユニットを有してなり、
    各バッファ処理ユニットは、給送されてきた基板を一旦複数枚収納可能であり、かつ収納した基板を、上記監視手段により上記基板投入順序に従って上記下流側1ラインに払い出すようになされているものであることを特徴とする基板処理装置。
    ることを特徴とする基板処理装置。
  2. 基板投入部から投入された基板に対して一連の処理を施すための複数の処理ユニットが上記基板投入部側から下流側に向けて上流側1ライン、分流部、並列ライン、合流部および下流側1ラインを形成するように、上流から下流に向けて基板を給送可能に連結され、かつ各処理ユニットを通信ラインで接続してなる基板処理装置において、
    上記各処理ユニットは、上記通信ラインに対して、上記基板投入部からの基板投入順序を含む基板情報の送受を行う通信制御手段と、上記基板投入順序に従って基板を処理するべく基板投入順序を監視する監視手段とを備えてなり、
    上記通信制御手段は、上記基板情報を上記通信ラインに送信する送信手段と、上記処理ユニットに付与された固有のユニット識別情報を上記送信する基板情報に付加する付加手段と、他の処理ユニットから伝送されてきた上記基板情報を受信する受信手段と、受信した上記基板情報を上記ユニット識別情報に対応して記憶する記憶手段とからなり、
    上記監視手段は、上記記憶手段内の任意のユニット識別情報に対する基板情報を読み出す読出手段を有してなり、
    上記下流側1ラインは、上記合流部の下流側にバッファ処理ユニットを有してなり、
    上記バッファ処理ユニットは、給送されてきた基板を一旦複数枚収納可能であり、かつ収納した基板を、上記監視手段により上記基板投入順序に従って、その下流側に払い出すようになされているものであることを特徴とする基板処理装置。
  3. 上記ユニット識別情報は、各処理ユニットに設けられた入力手段により入力可能になされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板処理装置。
  4. 上記基板情報は、上記基板投入部に載置される、基板を複数枚収納可能なカセットから最終に投入された基板に対応させた、最終投入基板であることを示すデータをさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基板処理装置。
  5. 上記基板情報は、割込により処理される基板である場合に、割込基板であることを示すデータをさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基板処理装置。
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