JP3936743B2 - チューブ容器の加工方法と加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂で形成された薄肉チューブから、この薄肉チューブの端部に形成された孔に内向きのフランジ部を備えたチューブの加工方法と加工装置に関するものである。
容器の使用態様によっては、チューブの端部にフィルム等の蓋体を貼付し、使用時に蓋体を剥がして内容物を注出する容器がある。この種の容器としては、チューブ端部の外側に張り出したフランジ部に前記蓋体を添付した容器が知られている。
一般に樹脂材料で形成されたチューブ容器に内容物が充填されているチューブ状製品の製造工程は、薄肉チューブからチューブ本体を製造する工程、次に内容物を充填する工程、充填後にチューブ容器の孔を熱溶着や超音波接合等の手段でシールするシール工程などの各工程を経て行っているが、この一連の工程において、チューブを寝かせて次工程に搬送する場合がある。
しかし、外側に張り出したフランジ部を備えたチューブを寝かせて搬送させる場合、チューブのフランジ部を備えた端部とは反対側の端部を中心としてチューブが回転してしまい、次の工程にこのチューブを供給しずらくなるという問題が生じた。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、寝かせたまま搬送されるチューブの姿勢を一定に保ち、チューブを次の工程に円滑に供給することにより、生産性の向上を図れるチューブの加工方法と加工装置を提供することを目的とする。
発明の概要
本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
以下に、本発明のポイントを簡単に述べる。
(1) 熱可塑性樹脂で形成された薄肉チューブから、この薄肉チューブの端部に形成された孔に内向きのフランジ部を備えたチューブを加工する方法において、(A) 前記孔に形成されるフランジ部とその内側の開口部との形状を一定形状に成形する雄型を備えたチューブホルダに前記薄肉チューブを装着し、この薄肉チューブの先端をチューブホルダの先端から一定寸法突出させて取り付ける第1工程と、
(B) 薄肉チューブの端部の内壁面に加熱空気を放出するとともに、薄肉チューブの端部の外壁面を冷却して薄肉チューブの内側と外側との間に温度差を設けることにより、薄肉チューブの端部を半径方向にフランジ状に変形させる第2工程と、(C) 第2工程で半径方向に変形した薄肉チューブの端部を、前記雄型と協働する雌型を用いて、一定形状のフランジ部とその内側の開口部とに成形する第3工程、
とを有することを特徴とするチューブの加工方法である。
より詳細には、本発明の第1の実施態様によれば、上記第2工程において、薄肉チューブの端部の内壁面に加熱空気を放出して、該内壁面を内側層の融点よりも低い温度に加熱するとともに、薄肉チューブの端部の外壁面を冷却して薄肉チューブの内側と外側との間に温度差を設けることにより、薄肉チューブの端部を薄肉チューブの半径方向内側にフランジ状に変形させる。
本発明の第1の実施態様では薄肉チューブの内側から加熱空気を薄肉チューブの内壁面に放出して、該内壁面を内側層の融点よりも低い温度に加熱するため、内壁面がガラス転移点を越えて加熱されて、メモリ現象により瞬間的に収縮して元の形状に戻ろうとし、一方、外壁面を冷却するため、外壁面にはメモリ現象による収縮が起こらず、従って薄肉チューブの端部を内側に変形させることができるものと思われる。また、雄型と雌型の協働により、薄肉チューブの端部に内向きのフランジ部を成形するとともに、一定形状の開口部を保持することができる。
また、本発明の第2の実施態様によれば、上記第2工程において、薄肉チューブの端部の内壁面に加熱空気を放出して、該内壁面を内側層の融点よりも高い温度に加熱するとともに、薄肉チューブの端部の外壁面を冷却して薄肉チューブの内側と外側との間に温度差を設けることにより、薄肉チューブの端部を薄肉チューブの半径方向外側にフランジ状に変形させる。薄肉チューブの内壁面を、内側層の融点よりも高い温度に加熱すると、内側層のみが溶融して下方に垂れ下がり、一方、冷却されている外側層は溶融せず、内側層は融点の低い物質の収縮の力に引っ張られ、従って、外側に広がるものと思われる。
このように半径方向外側に変形した薄肉チューブの端部を、前記雄型と協働する雌型を用いて、一定形状のフランジ部とその内側の開口部とに成形する。まず、第2工程で外側に変形した薄肉チューブの端部の外壁面に更に加熱空気を放出して、薄肉チューブの端部の外壁面を軟化させる。次に、薄肉チューブの端部を、チューブ内側に撓曲し、折り畳み形状に重畳して、雄型と協働する雌型を用いて一定形状のフランジ部とその内側の開口とを成形する。雄型と雌型の協働により、薄肉チューブの端部に内向きのフランジ部を成形するとともに、一定形状の開口部を保持することができる。
(2) 前記第2工程において、内壁面を加熱した加熱空気は前記チューブホルダから離れる方向に強制的に吸引することが好ましい。
薄肉チューブの端部の加熱範囲を規制することにより、フランジ部との接続部の形状変化を防止することができる。
(3) 前記薄肉チューブは、外側層と内側層との間に中間層を挟装した3層構造をなし、内側層を形成する熱可塑性樹脂の融点は中間層を形成する熱可塑性樹脂の融点よりも小さくすることが好ましい。
(4) また、本発明は、熱可塑性樹脂で形成された薄肉チューブから、この薄肉チューブの端部に形成された孔に内向きのフランジ部を備えたチューブを加工する装置において、前記薄肉チューブを保持するチューブホルダと加熱冷却器と雌型とを備えた加工装置である。
(A) ここでチューブホルダは、保持した薄肉チューブの内部に挿入される圧縮成形用の雄型を有し、この雄型は薄肉チューブの端部から一定寸法だけ軸方向内側に配されるとともに軸方向に沿って移動可能にされている。
(B) 加熱冷却器は前記薄肉チューブの端部の内壁面に加熱空気を放出するとともに、薄肉チューブの端部の外壁面を冷却する。
(C) 雌型は前記チューブホルダの雄型と協働して薄肉チューブの孔に一定形状の内向きのフランジ部とその内側の開口部とを形成する。
チューブホルダは薄肉チューブを保持し、この薄肉チューブを保持したチューブホルダを移動することにより薄肉チューブの端部を加熱冷却器内に挿入する。加熱冷却器により前記薄肉チューブの端部の内壁面に加熱空気を放出するとともに、薄肉チューブの端部の外壁面を冷却する。その後、チューブホルダを移動することにより薄肉チューブの端部を加熱冷却器から抜き出す。薄肉チューブの内壁面が、内側層の融点よりも低い温度に加熱されている場合には、薄肉チューブの端部が内側に変形する。その後、チューブホルダを移動して薄肉チューブの端部を雌型と当接させる。雌型は雄型と協働してフランジ部を圧縮成形するとともに、薄肉チューブの端部を雌型の周壁面に当接することにより開口部の形状を一定に保持する。
本発明の第2の実施態様に用いる加工装置では、更に、前記薄肉チューブの端部の外壁面に加熱空気を放出する外部加熱器を有する。
薄肉チューブの内壁面が、内側層の融点よりも高い温度に加熱されると、薄肉チューブの端部は径方向外側に変形する。チューブホルダを移動して、薄肉チューブの端部を外部加熱器内に挿入し、薄肉チューブの外壁面を加熱し、軟化させる。次に、チューブホルダを移動して、薄肉チューブの端部を雌型と当接させる。雄型と雌型の協働により、薄肉チューブの端部を、チューブ内側に撓曲し、折り畳み形状に重畳して、一定形状のフランジ部とその内側の開口とを成形する。薄肉チューブの端部に内向きのフランジ部を成形するとともに、一定形状の開口部を保持することができる。
(5) チューブの加工装置は、内壁面を加熱した加熱空気を前記チューブホルダから離れる方向に強制的に吸引する吸引手段を備えるのが好ましい。
薄肉チューブの端部の加熱範囲を規制することにより、端部とフランジ部との接続部の形状変化を防止することができる。
(6) 前記加熱冷却器は、前記薄肉チューブの端部の外壁面を冷却する環状の冷却部と、この冷却部の内側に環状の隙間を有して配された加熱部と、前記環状の隙間に連なる加熱空気吸引路とを備え、冷却部と加熱部との間の前記環状の隙間に前記チューブホルダで保持された薄肉チューブの端部が挿入可能になっていて、前記加熱部には、その内部に加熱空気通路が設けられるとともに、薄肉チューブを挟んで冷却部と対向する部位に加熱空気放出口が設けられていてもよい。
加熱空気は、加熱部内部の加熱空気通路を通って加熱空気放出口から外側に放出されて薄肉チューブの端部の内壁面と衝突してこの内壁面を加熱し、加熱後の加熱空気は前記加熱空気吸引路を介して強制的に吸引される。これと同時に、冷却部は薄肉チューブの端部と接触して外壁面を冷却する。
(7) 本発明で使用する薄肉チューブは例えばエチレンビニルアルコール共重合体等のガスバリヤー性の高い樹脂をその両側から接着性ポリエチレンを挟んだ積層の薄肉チューブを使用することができる。但し、薄肉チューブの原材料は前記の例に限るものではない。
また、本発明で加工されるチューブは、例えば、内部に流動性を有する内容物(例えば、コーヒー、芳香剤等)を充填することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1の実施の形態に使用する薄肉チューブを装着したチューブホルダと加熱冷却器の第1工程における断面図である。
図2は、本発明の第1の実施の形態に使用するチューブホルダと加熱冷却器の第2工程における断面図である。
図3は、本発明の第1の実施の形態に使用するチューブホルダと雌型の第3工程における断面図である。
図4は、本発明の第1の実施の形態における第3工程を示す断面図である。
図5は、本発明の第1の実施の形態における第3工程終了後の状態を示すチューブホルダと雌型の断面図である。
図6は、本発明の第1及び第2の実施の形態に使用する薄肉チューブの正面図である。
図7は、本発明の第1及び第2の実施の形態に使用する薄肉チューブの一部断面図である。
図8は、本発明の第1の実施の形態により成形されたチューブの正面図である。
図9は、本発明の第2の実施形態における第2工程終了後の状態を示すチューブホルダと薄肉チューブとの断面図である。
図10は、本発明の第2の実施形態における外部加熱を示す断面図である。
図11は、本発明の第2の実施形態におけるフランジ成形工程の開始前の状態を示すチューブホルダと雌型との断面図である。
図12は、本発明の第2の実施形態におけるフランジ成形工程の開始状態を示すチューブホルダと雌型との断面図である。
図13は、図12中Aで示された部分の薄肉チューブと雌型との拡大断面図である。
図14は、本発明の第2の実施形態におけるフランジ成形工程を示すチューブホルダと雌型との断面図である。
図15は、図14中Bで示された部分の薄肉チューブと雌型との拡大断面図である。
図16は、本発明の第2の実施形態におけるフランジ成形工程の終了時の状態を示すチューブホルダと雌型との断面図である。
図17は、本発明の第2の実施形態により成形されたチューブの断面図である。
図18は、図17中Cで示された部分のチューブの拡大断面図である。
図19は、本発明の第2の実施形態に使用する薄肉チューブを装着したチューブホルダと加熱冷却器の第1工程における断面図である。
図20は、本発明の第2の実施形態に使用する薄肉チューブを装着したチューブホルダと加熱冷却器の第2工程における断面図である。
好ましい態様の記載
以下、本発明の第1の実施の形態を図1から図8の図面に基づいて説明する。
初めに、本発明の第1実施態様によって加工されたチューブについて図8を用いて説明する。チューブ1は、柔軟な円筒状の樹脂を熱成形してなる胴部3と、樹脂を圧縮成形法により成形された内向きのフランジ部5とを備えている。胴部3は内部に収容部7を備え、胴部3の下端の孔8には一定の形状を有する開口部9が形成されて、胴部3の上端は開口している。
このチューブ1は、図6に示すような薄肉チューブ11を素材として一体成形されたものである。この薄肉チューブ11は、図7に示すように、外側層13と内側層15との間に中間層17を挟装した3層構造をなすことができる。しかしながら、本発明は、3層構造に限定されるものではない。
外側層13は、チューブ容器を製造するのに用いられる公知の樹脂材料を用いることができ、例えば、印刷適性を有するポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
内側層15及び中間層17は、所望の物性を有する公知の樹脂材料を用いることができる。例えば、ガスバリア性を要求する場合には、内側層15及び/又は中間層17に、ガスバリア性を有する樹脂を用いることができる。ガスバリア性を有する樹脂としては、例えば、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET-G(ポリエチレンテレフタレート系樹脂で、グリコール成分の一部が1,4-シクロヘキサンジメタノールで置換されている熱可塑性コポリエステル)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を挙げることができる。ビタミンを含有する内容物や着色材を含有する内容物を容器に充填する場合には、内側層15に非吸着性を有する樹脂を用いることができる。非吸着性を有する樹脂としては、例えば、非吸着性PETを挙げることができる。
外側層13、内側層15、中間層17のいずれにも、接着性を有する樹脂を用いることができる。接着性を有する樹脂を用いることにより、接着剤を使用しなくて済むこととなる。接着性を有する樹脂としては、例えば接着性ポリエチレンがあり、三井石油株式会社のアドマー(商品名)、三菱化学株式会社のモディック(商品名)を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。接着性を有する樹脂を用いない場合には、公知の接着剤を用いることができる。
従って、例えば、接着性ポリエチレンとEVOHとの2層構造も本発明に含まれるし、接着性を有しないポリエチレンと接着剤よりなる接着剤層とEVOHとの3層構造も本発明に含まれる。また、ポリエチレンと、接着剤と、EVOHと、接着剤と、ポリエチレンとよりなる5層構造のものも本発明に含まれる。
好ましくは、中間層17にはエチレンビニルアルコール共重合体のガスバリヤー性の高い樹脂を使用し、外側層13と内側層15には接着性ポリエチレンを使用する。しかしながら、本発明は、これに限定されない。
尚、本発明の第1の実施態様においては、薄肉チューブの内壁面を加熱し外壁面を冷却することにより、薄肉チューブは内側に変形するものであるが、この理由は、上述のように、内壁面がガラス転移点を越えて加熱されて、メモリ現象により瞬間的に収縮して元の形状に戻ろうとするためと考えられる。この観点からすると、3層構造の場合に、内側層が加熱の影響を受けるのに対して、中間層は加熱の影響をあまり受けないことが好ましいとも考えられる。この観点からすれば、内側層を形成する熱可塑性樹脂の融点は、中間層を形成する熱可塑性樹脂の融点よりも小さくすることが好ましい。上述のように、好ましくは、中間層17にはエチレンビニルアルコール共重合体のガスバリヤー性の高い樹脂を使用し、外側層13と内側層15には接着性ポリエチレンを使用するが、中間層17を構成するエチレンビニルアルコール共重合体の融点は約180℃であり、内側層15を構成する接着性ポリエチレンの融点は約110℃である。
薄肉チューブ11の断面形状は、真円であってもよく、楕円であってもよい。
薄肉チューブ11は、公知の方法により製造することができる。例えば、接着性ポリエチレンの外側層13とエチレンビニルアルコール共重合体の中間層17と接着性ポリエチレンの内側層15とよりなる薄肉チューブ11の場合には、次のようにして用意する。接着性ポリエチレンを加熱後、引き伸ばし、押し出し成形して筒状にする。その後、エチレンビニルアルコール共重合体を加熱後、引き伸ばし押し出し成形して前記接着性ポリエチレン製の押し出し成形品の外側に積層する。その後、接着製ポリエチレンを同様の製造工程により前記エチレンビニルアルコール共重合体製の押し出し成形品の外側に積層して3層構造とし、一定の長さに切断して、薄肉チューブ11を得る。
方法発明の第1の実施態様に直接使用するチューブ1の加工装置について図1から図8を用いて説明する。
<チューブの加工装置の全体的概要>
チューブ1の加工装置は、チューブホルダ19と、加熱冷却器21と、雌型23とから構成されている。
<各部の詳細>
以下、各部を詳細に説明する。
<チューブホルダについて>
前記チューブホルダ19は薄肉チューブ11を保持し、フランジ部5を圧縮成形するとともに、前記孔8の内側に一定形状の開口部9を保持するものである。このチューブホルダ19は、図1に示すように、チューブホルダ本体25と雄型27とから構成されている。チューブホルダ本体25及び雄型27の各々は、薄肉チューブ11と同形の断面円形をなし、チューブホルダ本体25の先端には前記雄型27がチューブホルダ本体25に対して上下動可能に備えられている。
雄型27はその先端が平坦面に形成され、雄型27の先端外周縁27bは、図3に示すように、成形すべきチューブ1のフランジ部5の内側の形状に対応した形状をなしている。
薄肉チューブ11は、図1に示すように、その先端がチューブホルダ19の先端から一定寸法突出した状態でチューブホルダ本体25に装着されている。雄型27は、薄肉チューブ11をチューブホルダ本体19に取り付けても、薄肉チューブ11の内側をチューブホルダ19の軸方向に移動することができるように構成されている。
ここで、一定寸法とは、チューブホルダ本体25が所定ストローク下降したときに、薄肉チューブ11の先端部11aが隙間部35に確実に入るようにしたものである。
<加熱冷却器について>
加熱冷却器21は、薄肉チューブ11の内壁面29を加熱するとともに外壁面31を冷却し、薄肉チューブ11の内側と外側との間に温度差を設けながら内壁面29を軟化するものである。この加熱冷却器21は、図1に示すように、薄肉チューブ11の先端部11aの外壁面31を冷却する環状の冷却部33と、この冷却部33の内側に環状の隙間部35を有して配された加熱部37と、前記環状の隙間部35に連なる加熱空気吸引路39とを備えている。
前記冷却部33は、その内部に例えば水等の冷媒を絶えず循環させる循環路41を備えており、冷却部33の内周面には薄肉チューブ11の外壁面31を冷却する冷却面43を備えている。前記冷却面43を薄肉チューブ11の外壁面31に接触させることにより、薄肉チューブ11の外壁面31が冷却される。
前記加熱部37は有頂筒状をなし、その内部に加熱空気通路45が形成されており、図示しない加熱空気供給手段と連通している。この加熱部37の上部は薄肉チューブ11の先端部11aの内側に挿入できるように小径部37aをなし、この小径部37aと連通する加熱部37の下部は大径部37bをなしている。前記小径部37aの上部には前記冷却面43と対向する部位に実質的に周方向に連続した形状で開口した加熱空気放出口47が設けられている。図示実施例の場合、周方向に定間隔を存して配置された薄肉の連結バー471を有している。
前記隙間部35に連なる加熱空気吸引路39は、図示しない加熱空気吸引手段と連通し、加熱空気を薄肉チューブ11の先端部11aから離間する方向に吸引する。
<雌型について>
前記雌型23は、図3に示すように、成形すべきチューブ1のフランジ部5の外形形状に対応した形状のキャビティ49と、薄肉チューブ11の先端部11bの開口部9を一定形状に保持し雄型27の下降運動エネルギーを吸収し衝撃を緩和する形状保持部51とを備えている。前記キャビティ49の底部には嵌合孔53が設けられている。
前記形状保持部51は、筒状をなし、前記嵌合孔53に挿入されて、キャビティ49に対して上下動可能に設けられ、付勢手段55により上方に常に付勢されている。
<チューブの加工方法について>
次に、本発明の第1の実施態様のチューブ1の加工方法について、図1から図8を用いて説明する。
<各工程の詳細>
以下、各工程を詳細に説明する。
<第1工程について>
チューブ1の原料となる薄肉チューブ11を取り付ける第1工程を図1を用いて説明する。
チューブ容器1の原材料となる薄肉チューブ11はチューブホルダ本体25の外側に配され、その端部は前記チューブホルダ19の先端から一定寸法だけ軸方向外側に突出してチューブホルダ本体25に取り付けられている。
<第2工程について>
次に、薄肉チューブ11の端部11aを内側に変形させる第2工程を図2、図3を用いて説明する。
薄肉チューブ11が装着されたチューブホルダ19を移動させ、薄肉チューブ11の先端部11aを冷却部33の冷却面43と加熱部37の小径部37aとの間の隙間部35に挿入し、薄肉チューブ11の先端部11aを加熱空気放出口47に対向して位置させる。そして、加熱部37により薄肉チューブ11の先端部11aの内壁面29を加熱すると同時に、冷却面43により薄肉チューブ11の先端部11aの外壁面31を冷却する。加熱空気を加熱部37内部の加熱空気通路45を矢印に示すように流し、加熱空気放出口47から放出させることにより加熱は行なわれ、この加熱により薄肉チューブ11の先端部11aの内壁面29は軟化する。本発明の第1の実施態様においては、内壁面29を、内側層の融点よりも低い温度に加熱する。内壁面29に衝突した加熱空気は、図示しない加熱空気吸引手段により加熱空気吸引路39を通って加熱部37の下方に強制的に吸引される。このため、加熱をしてはならない部分への加熱の影響を極めて少なくすることができる。
冷却は、循環路41に絶えず水等の冷媒を循環させ冷却面43と接する薄肉チューブ11の先端部11aの外壁面31から熱を吸収することにより行われる。薄肉チューブ11の先端部11aの外壁面31を冷却することにより、薄肉チューブ11の先端部11aの内壁面29と外壁面31との間に温度差を設けることができる。
加熱冷却処理された薄肉チューブ11を加熱冷却器21から取り出すと薄肉チューブ11の先端部11aは、図3に示すように、内側に変形する。これは、内側層の融点よりも低い温度に内側層15を加熱し外側層13を冷却することにより、内側層15がメモリ現象により瞬間的に収縮して元の形状に戻ろうとしたことが一因になっているものと推察される。
<第3工程について>
次に、薄肉チューブ11の先端部11aに内向きのフランジ部5を成形するとともに、このフランジ部5の内側に一定形状の開口部9を保持させる第3工程を図3から図5を用いて説明する。
このように先端部11aが変形した薄肉チューブ11が装着されたチューブホルダ19を、図3に示すように、雌型23のキャビティ49の上方に移動させ、チューブホルダ19を下降させて、薄肉チューブ11の先端部11bをキャビティ49の上に載置し、先端部11bの開口部9に形状保持部51を挿通する。その後、図4に示すように、雄型27をチューブホルダ本体25に対して下降させ雄型27の先端部27aを前記形状保持部51の先端部51aに当接させて形状保持部51を雌型23の下方に移動させると同時に、雄型27は雌型23のキャビティ49と協働して薄肉チューブ11の先端部11aを挟み込みフランジ部5を圧縮成形するとともに、前記形状保持部51の周壁面51bにより薄肉チューブ11の先端部11aの位置を規制して開口部9の形状を一定に保持する。
そして、この圧縮成形後、雄型27をチューブホルダ本体25に対して上昇させ、図5に示すように、薄肉チューブ11が装着されたチューブホルダ19を上方に引き上げ、薄肉チューブ11をチューブホルダ19から取り出して図8に示すチューブ1が完成する。
<本発明の第2の実施態様>
次に、本発明の第2の実施態様について、説明する。
本発明の第2の実施態様により加工されたチューブ1aを、図17及び図18を用いて説明する。第2の実施態様により加工されたチューブ1aは、柔軟な円筒状の樹脂を熱成形してなる胴部3と、樹脂を圧縮成形法により成形された内向きのフランジ部5aとを備えている。胴部3は内部に収容部7を備え、胴部3の下端の孔8には一定の形状を有する開口部9が形成されて、胴部3の上端は開口している。第2の実施態様によるチューブ1aが第1の実施態様によるチューブ1と異なる点は、フランジ部5aの上面5b、内端面5c、下面5dが、内側層15で覆われていることである。尚、図示実施例は、3層構造の薄肉チューブ11を用いて加工したチューブを示す。
該実施態様においては、前述と同様の薄肉チューブ11を用いることができるので、説明を省略する。
<本発明の第2の実施態様に用いる装置>
第2の実施態様において用いるチューブの加工装置は、チューブホルダ19と、加熱冷却器21aと、外部加熱器61と、雌型71とから構成されている。このうち、チューブホルダ19は、前述のものと同じなので、説明を省略する。
第2の実施態様において用いられる加熱冷却器21aは、加熱空気放出口47aを除き、第1の実施態様において用いられる加熱冷却器21と同じである。第2の実施態様の加熱空気放出口47aは、薄肉の連結バー471aの上下方向長さが第1の実施態様の薄肉の連結バー471の上下方向長さに比して短寸とされることにより、その開口面積を第1の実施態様の加熱空気放出口47の開口面積に比較して狭くされている。このため、加熱空気通路45に供給される加熱空気温度及び空気流量が同じ場合には、第2実施態様において加熱空気放出口47aから噴出される加熱空気の流速が、第1の実施態様のものに比して高速となり、しかも薄肉チューブ11の先端部の、第1の実施態様の先端11aより狭い範囲に噴出されることとなり、該先端11aは、第1の実施態様の先端11aより高温に加熱される。
薄肉チューブの先端部の外壁面を加熱するためには、外部加熱器61を用いる。外部加熱器61は、図10に示すように、環状の加熱部65と、加熱空気吸引路67とを有する。加熱部65の内部に加熱空気通路63が設けられている。この加熱部65の内側に前記チューブホルダ19で保持された薄肉チューブ11の先端部11cが挿入可能になっている。加熱部65の内側下方に、加熱空気吸引路67が接続されており、加熱空気吸引路67は、図示しない加熱空気吸引手段と連通している。加熱部65には、挿入された薄肉チューブ11の先端部11cを挟んで対向する部位に加熱空気放出口69が設けられている。
本発明の第二の実施態様において用いる雌型71は、図11に示すように、キャビティ74を有する金型73と、形状保持部75とを備えている。金型73のキャビティ74の底部76には嵌合孔77が設けられている。該キャビティ74は、成形すべきチューブ1aのフランジ部5aの外形形状に対応した形状を有する。金型73のガイド壁79は、上半分においてテーパー81とされており、これによって、径方向外側に変形した薄肉チューブ11の先端部11cが容易にキャビティ74内に入るようになっている。
前記形状保持部75は、筒状をなし、前記嵌合孔77に挿入されて、キャビティ74に対して上下動可能に設けられ、付勢手段83により上方に付勢されている。該形状保持部75は、薄肉チューブ11の先端部11cの開口部9を一定形状に保持し、チューブホルダ19の下降運動エネルギーを吸収し衝撃を緩和する。
<本発明の第2の実施態様の各工程の詳細>
次に、本発明の第二の実施態様によるチューブ1の加工方法について、図11から図16、図19、図20を用いて説明する。
チューブ1aの原料となる薄肉チューブ11を取り付ける第1工程は、既に詳述しているものと同じであり、説明を省略する(図19)。
薄肉チューブ11の端部11aを外側に変形させる第2工程において、図2に示したように、薄肉チューブ11の先端部11aを隙間部35に挿入し、薄肉チューブ11の先端部11aを加熱空気放出口47aに対向して位置させる。加熱部37により薄肉チューブ11の先端部11aの内壁面29を加熱すると同時に、冷却面43により薄肉チューブ11の先端部11aの外壁面31を冷却する。ここまでは、上述の第1の実施態様と同様である。
該第2の実施態様においては、内壁面を内側層の融点よりも高い温度に加熱する。この場合、加熱空気の温度を調整すること、加熱空気を吹き付ける時間を調整すること、加熱空気放出口47aの開口面積を調整することによって、内壁面を内側層の融点よりも高い温度に加熱することができる。図20に示した実施例においては、第1の実施態様において用いる加熱冷却器21の加熱空気放出口47に比べて狭い加熱空気放出口47aが用いられ、これにより、内側層の融点よりも高い温度に内壁面29を加熱することとなっている。
内壁面を内側層の融点よりも高い温度に加熱すると、第9図に示したように、薄肉チューブの端部11cはチューブ半径方向外側にフランジ状に曲がる。薄肉チューブの内壁面を、内側層の融点よりも高い温度に加熱すると、内側層のみが溶融して下方に垂れ下がり、一方、冷却されている外側層は溶融せず、内側層は融点の低い物質の収縮の力に引っ張られ、従って、外側に広がるものと思われる。中間層を用いた3層構造のものの場合、好ましくは、融点が内側層のものよりも高い中間層を用いて、内側層の融点以上中間層の融点以下に内壁を加熱すればよい。
次に、外部加熱器61により、薄肉チューブの先端部の外周面を加熱する。先端部11cが外側に曲がった薄肉チューブ11が装着されたチューブホルダ19を移動させ、図10に示すように、外部加熱器61の加熱部65の内側に薄肉チューブ11の先端部11cを挿入する。加熱空気放出口69から放出された加熱空気が薄肉チューブ11の外壁面31aに衝突することにより、薄肉チューブ11の外壁面31aは加熱される。外壁面31aに衝突した加熱空気は、図10に示す矢印の方向に、加熱空気吸引路67を通って吸引排出される。外壁面31aに衝突した加熱空気を吸引するのは、加熱してはいけない部分への加熱の影響を小さくするためである。
加熱空気の温度及び時間は、薄肉チューブ11の先端部11cを軟化させるに十分な温度及び時間であればよい。加熱空気の温度は、後述の実施例において記しているが、これらに限定されるものではない。加熱時間も、後述の実施例において記しているが、これらに限定されるものではない。しかしながら、あまり加熱空気の温度を高くすると、樹脂が溶融してしまう可能性もあるので、加熱の程度は、加熱時間を調整することが好ましい。
外部加熱を行う範囲は、フランジ部5aの長さに相当する長さだけ行えばよい。例えば、直径19mmの薄肉チューブ15の場合にはチューブ端部から3mmを加熱したが、本発明はこの数値に限定されるものではない。
該加熱によって、薄肉チューブの先端部11dは、第11図に示されたような更に半径方向外側に曲がる。
先端部11dが加熱された薄肉チューブ11が装着されたチューブホルダ19を、図11に示すように、雌型71の上部に移動させる。そしてチューブホルダ19を下降させて、先端部11dを雌型71のキャビティ74に載置し、チューブホルダ19を下降させる(図12)。図13に示したように、外側に拡開しているチューブ端縁111は、ガイド壁79の内周壁79aに当接しつつ降下し、内周壁79aと底壁76との縦断面L字状の屈折部79bに当接すると、チューブ端縁111の上部のチューブ壁113は、変曲点115からチューブ内側に撓曲し、最終的には図15の117で示すように、折り畳み形状に重畳される。そして雄型27をチューブホルダ25に対して下降させる(図16)。形状保持部75の周壁面により薄肉チューブの先端部の位置が規制され、開口部9の形状が一定に保持される。
このようにして得られたチューブのフランジ部の上面、内端面、下面は、図18に示すように、内側層に覆われる。
そして、この圧縮成形後、雄型27をチューブホルダ本体25に対して上昇させ、図5に示すように、薄肉チューブ11が装着されたチューブホルダ19を上方に引き上げ、薄肉チューブ11をチューブホルダ19から取り出して図17に示すチューブ1aが完成する。
実施例1
接着性ポリエチレンの外側層と、エチレンビニルアルコール共重合体の中間層17と、接着性ポリエチレンの内側層15とよりなる積層チューブを用いた。この薄肉チューブ11の肉厚は0.5 mmとした。
加熱冷却器21の使用条件は次の通りである。加熱空気の温度は370℃、加熱空気の空気圧力は0.08 MPa、加熱後の加熱空気の吸引力は330 Nl/min、冷却部33の冷却水量は2.2 l/min、加熱時間は1.0秒、冷却部33の温度は18℃であった。この条件を使用した結果、良好なチューブ1が成形された。
また、本発明で加工されたチューブ1は、例えば、内部に流動性を有する内容物(コーヒー、芳香剤等)を充填し、フランジ部5に開口部9を塞ぐための蓋体(フィルム)を貼ることにより、チューブ製品として使用することができた。
実施例2
接着性ポリエチレンの外側層13と、エチレンビニルアルコール共重合体の中間層17と、接着性ポリエチレンの内側層15とよりなる積層チューブ11を用いた。この薄肉チューブ11の肉厚は、0.5 mmとした。
内部加熱器の使用条件は、次の通りである。加熱空気の温度は、375℃、加熱空気の空気流量は、400 Nl/min、加熱空気の吸引力は、300 Nl/min、冷却部の水量は2.2 l/minであった。内部加熱時間は、1.0秒であった。
該条件を使用した結果、良好なチューブ容器が得られた。
実施例3
ポリエチレンの外側層13と、接着性ポリエチレンの中間層17と、ポリエチレンテレフタレートの非吸着性樹脂の内側層15とよりなる積層チューブ11を用いた。この薄肉チューブ11の肉厚は、0.5 mmとした。
内部加熱器の使用条件は、次の通りである。加熱空気の温度は、375℃、加熱空気の空気流量は、400 Nl/min、加熱空気の吸引力は、300 Nl/min、冷却部の水量は2.2 l/minであった。内部加熱時間は、1秒であった。
該条件を使用した結果、良好なチューブ容器が得られた。
実施例4
ポリエチレンの外側層13と、接着性ポリエチレンの中間層17と、ポリエチレンテレフタレートの非吸着性樹脂の内側層15とよりなる積層チューブ11を用いた。この薄肉チューブ11の肉厚は、0.5 mmとした。
内部加熱器の使用条件は、次の通りである。加熱空気の温度は、374℃、加熱空気の空気流量は、400 Nl/min、加熱空気の吸引力は、300 Nl/min、冷却部の水量は2.2 l/minであった。内部加熱時間は、0.8秒であった。これにより、積層チューブ11の先端部は、半径方向外側にフランジ状に変形した。
得られた積層チューブを外部加熱器で加熱した。外部加熱器の使用条件は、次の通りである。加熱空気の温度は、400℃、加熱空気の空気流量は、380 Nl/min、加熱空気の吸引力は、400 Nl/minであった。外部加熱時間は、0.5秒であった。
これら条件により、良好なチューブ容器が得られた。
以上説明したように、本発明によれば、チューブホルダで保持された薄肉チューブの端部の内壁面に加熱空気を放出するとともに薄肉チューブの端部の外壁面を冷却して薄肉チューブの内側と外側との間に温度差を設け、これにより径方向に変形した薄肉チューブの端部を雌型と雄型の協働によりフランジ部に圧縮成形するとともに、雌型の周壁面に薄肉チューブの先端を当接することにより開口部の形状を一定に保持するため、この孔の内側に所望のフランジ部を迅速に成形することができる。
また、内壁面を加熱した加熱空気を薄肉チューブから離間する方向へ吸引することにより、フランジ部との接続部の形状変化を防止することができる。
さらに、本発明の第1の実施態様によれば、積層の薄肉チューブを使用し、内側層の融点よりも低い温度に薄肉チューブの内側層を加熱することにより、薄肉チューブの端部を容易に内側に変形することができる。本発明の第2の実施態様によれば、積層の薄肉チューブを使用し、内側層の融点よりも高い温度に薄肉チューブの内側層を加熱することにより、薄肉チューブの端部を容易に外側に変形することができる。これらより、容易に内向きフランジを成形することができる。
本発明の第2の実施態様により成形された内向きフランジにおいては、フランジ部の上面、内端面、下面がすべて内側層で覆われることとなる。従って、内側層にガスバリア性を有する樹脂を用いた場合、フランジ部のガスバリア性が更に強化されることとなる。従って、本発明の第2の実施形態により成形されたチューブは、ガスバリア性が要求される食品等の内容物を収容するのに、特に有効である。

Claims (10)

  1. 熱可塑性樹脂で形成された薄肉チューブから、この薄肉チューブの端部に形成された孔に内向きのフランジ部を備えたチューブを加工する方法において、
    前記孔に形成されるフランジ部とその内側の開口部との形状を一定形状に成形する雄型を備えたチューブホルダに前記薄肉チューブを装着し、この薄肉チューブの先端をチューブホルダの先端から一定寸法突出させて取り付ける第1工程と、
    薄肉チューブの端部の内壁面に加熱空気を放出するとともに、薄肉チューブの端部の外壁面を冷却して薄肉チューブの内側と外側との間に温度差を設けることにより、薄肉チューブの端部をチューブの半径方向にフランジ状に変形させる第2工程と、
    第2工程で半径方向に変形した薄肉チューブの端部を、前記雄型と協働する雌型を用いて、一定形状のフランジ部とその内側の開口部とに成形する第3工程と、
    有することを特徴とするチューブの加工方法。
  2. 熱可塑性樹脂で形成された薄肉チューブから、この薄肉チューブの端部に形成された孔に内向きのフランジ部を備えたチューブを加工する方法において、
    前記孔に形成されるフランジ部とその内側の開口部との形状を一定形状に成形する雄型を備えたチューブホルダに前記薄肉チューブを装着し、この薄肉チューブの先端をチューブホルダの先端から一定寸法突出させて取り付ける第1工程と、
    薄肉チューブの端部の内壁面に加熱空気を放出して、該内壁面を内側層の融点よりも低い温度に加熱するとともに、薄肉チューブの端部の外壁面を冷却して薄肉チューブの内側と外側との間に温度差を設けることにより、薄肉チューブの端部を薄肉チューブの半径方向内側にフランジ状に変形させる第2工程と、
    第2工程で内側に変形した薄肉チューブの端部を、前記雄型と協働する雌型を用いて、一定形状のフランジ部とその内側の開口部とに成形する第3工程と、
    を有することを特徴とするチューブの加工方法。
  3. 熱可塑性樹脂で形成された薄肉チューブから、この薄肉チューブの端部に形成された孔に内向きのフランジ部を備えたチューブを加工する方法において、
    前記孔に形成されるフランジ部とその内側の開口部との形状を一定形状に成形する雄型を備えたチューブホルダに前記薄肉チューブを装着し、この薄肉チューブの先端をチューブホルダの先端から一定寸法突出させて取り付ける第1工程と、
    薄肉チューブの端部の内壁面に加熱空気を放出して、該内壁面を内側層の融点よりも高い温度に加熱するとともに、薄肉チューブの端部の外壁面を冷却して薄肉チューブの内側と外側との間に温度差を設けることにより、薄肉チューブの端部を薄肉チューブの半径方向外側にフランジ状に変形させる第2工程と、
    第2工程で外側に変形した薄肉チューブの端部を、前記雄型と協働する雌型を用いて、一定形状のフランジ部とその内側の開口部とに成形する第3工程と、
    を有することを特徴とするチューブの加工方法。
  4. 前記第3工程が、
    第2工程で外側に変形した薄肉チューブの端部の外壁面に加熱空気を放出して、薄肉チューブの端部の外壁面を軟化させ、
    薄肉チューブの端部を、チューブ内側に撓曲し、折り畳み形状に重畳して、前記雄型と協働する雌型を用いて一定形状のフランジ部とその内側の開口とを成形する、ことよりなる
    請求の範囲第3項に記載のチューブの加工方法。
  5. 前記第2工程において、内壁面を加熱した加熱空気は前記チューブホルダから離れる方向に強制的に吸引される、請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか記載のチューブの加工方法。
  6. 前記薄肉チューブは、外側層と内側層との間に中間層を挟装した3層構造をなし、内側層を形成する熱可塑性樹脂の融点は中間層を形成する熱可塑性樹脂の融点よりも小さい、請求の範囲第1項ないし第5項のいずれかに記載のチューブの加工方法。
  7. 熱可塑性樹脂で形成された薄肉チューブから、この薄肉チューブの端部に形成された孔に内向きのフランジ部を備えたチューブを加工する装置において、
    前記薄肉チューブを保持し、保持した薄肉チューブの内部に挿入される圧縮成形用の雄型を有し、この雄型は薄肉チューブの端部から一定寸法だけ軸方向内側に配されるとともに軸方向に沿って移動可能にされている、チューブホルダと、
    前記薄肉チューブの端部の内壁面に加熱空気を放出するとともに、薄肉チューブの端部の外壁面を冷却する加熱冷却器と、
    前記チューブホルダの雄型と協働して薄肉チューブの孔に内向きの一定形状のフランジ部とその内側の開口部とを成形する雌型、
    とを備えたチューブの加工装置。
  8. 熱可塑性樹脂で形成された薄肉チューブから、この薄肉チューブの端部に形成された孔に内向きのフランジ部を備えたチューブを加工する装置において、
    前記薄肉チューブを保持し、保持した薄肉チューブの内部に挿入される圧縮成形用の雄型を有し、この雄型は薄肉チューブの端部から一定寸法だけ軸方向内側に配されるとともに軸方向に沿って移動可能にされている、チューブホルダと、
    前記薄肉チューブの端部の内壁面に加熱空気を放出するとともに、薄肉チューブの端部の外壁面を冷却する加熱冷却器と、
    前記薄肉チューブの端部の外壁面に加熱空気を放出する外部加熱器と、
    前記チューブホルダの雄型と協働して薄肉チューブの孔に内向きの一定形状のフランジ部とその内側の開口部とを成形する雌型
    とを備えたチューブの加工装置。
  9. 内壁面を加熱した加熱空気を前記チューブホルダから離れる方向に強制的に吸引する吸引手段を備える、請求の範囲第7項または第8項記載のチューブの加工装置。
  10. 前記加熱冷却器は、前記薄肉チューブの端部の外壁面を冷却する環状の冷却部と、この冷却部の内側に環状の隙間を有して配された加熱部と、前記環状の隙間に連なる加熱空気吸引路とを備え、
    冷却部と加熱部との間の前記環状の隙間に前記チューブホルダで保持された薄肉チューブの端部が挿入可能になっていて、
    前記加熱部には、その内部に加熱空気通路が設けられるとともに、薄肉チューブを挟んで冷却部と対向する部位に加熱空気放出口が設けられている、
    請求の範囲第7項、第8項または第9項に記載のチューブの加工装置。
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