JP3936448B2 - 円筒体の鏡面研磨方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、円筒研磨する前の円筒体の円筒精度が低くても、また円筒研磨精度が低い円筒研磨装置を用いても、円筒体を全長にわたり均一な直径となるように極めて高い円筒研磨精度が短時間に得られ、さらにバフ研磨によらないで砥石研磨によって迅速かつ高精度な鏡面研磨が行える研磨砥石による円筒体の鏡面研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被製版ロールの中程の直径が両端部の直径よりも大きいか小さいと、印刷が行われないので、被製版ロールは極めて高い円筒精度が要求される。また、圧延ロールは更に高い円筒精度が要求される。
しかるに、砥石研磨装置で円筒体の円筒研磨を行うと、研磨砥石の表面が漸次に崩壊していくので、その分について補正をかけて円筒研磨を行うことで円筒精度を出すようになっている。
さらに、被製版ロールと圧延ロールのいずれも鏡面研磨が施される必要がある。
従来、2000番〜3000番位の目が細かい炭化珪素製の研磨砥石で円筒体を研磨しても鏡面研磨することは不可能であった。従来において、移動可能かつ回転不能な平滑な研磨砥石を回転される円筒体に押しつけると鏡面になることが知られているが、これは、研磨砥石の目が直ぐに埋まってしまうことから、円筒体の表面を研磨しているのでなく目が埋まった砥石をこすりつけて光沢をだしているものであり、均一な鏡面研磨が不可能であった。
従来、円筒体の鏡面研磨は、もっぱらバフ研磨により行われていた。詳述すると、800番位の目が粗い炭化珪素製の研磨砥石で円筒研磨してから2000番〜3000番位の目の細かい炭化珪素製の研磨砥石で精密円筒研磨してからバフ研磨により鏡面研磨していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、円筒研磨する前の円筒体の円筒精度が低い場合、上記従来の補正をかけた円筒研磨を行っても円筒精度が高くなるとは限らない。高い円筒精度を有する砥石研磨装置で補正をかけて大きな研磨代をとって一回で円筒体の一端から他端まで円筒研磨すると、円筒研磨する前の円筒体の円筒精度がそのまま反映した円筒研磨精度しか得られない。円筒研磨する前の円筒体の円筒精度が低くても、高い円筒精度を得るには、極めて高い円筒精度を有する砥石研磨装置を使用しかつ研磨砥石の表面が漸次に崩壊していく分について補正をかけて極めて微小な研磨代となるように円筒研磨を行うことを何回も反復して円筒体の中程と両端部の直径の差を解消していく必要があった。そして、円筒研磨後は円筒体を取外し測定器に載置して円筒精度を測定する必要があり、もしも、円筒精度が出ていないときは、円筒体を再び精密円筒研磨して再び円筒精度を測定することを反復していたので、大変煩雑であるとともに時間がかかっていた。また、円筒研磨を反復すると、円筒体の直径が小さくなり過ぎる惧れがあった。
バフ研磨により円筒体を鏡面研磨すると、塵埃、騒音の解消が問題となり、鏡面研磨に要する時間も長く、かつ熟練が必要であった。
【0004】
本発明は、上述した点に鑑み案出したもので、円筒研磨する前の円筒体の円筒精度が低くても、また円筒研磨精度が低い円筒研磨装置を用いても、円筒体を全長にわたり均一な直径となるように極めて高い円筒研磨精度が短時間に得られ、さらにバフ研磨によらないで砥石研磨によって迅速かつ高精度な鏡面研磨が行える研磨砥石による円筒体の鏡面研磨方法を提供することを目的としている。
【0005】
本願発明は、円筒体を両端チャックして回転し、該円筒体にフリー回転自在なPVA砥石で押圧しかつ潤滑液をかけつつ移動して仕上げ研磨を行い、次いで、円筒体を仕上げ研磨時の回転数よりも大きな回転数で回転し該円筒体に前記PVA砥石を前記研磨時の駆動源との接続を解いてフリー回転自在として研磨圧力の数倍の一定圧で押圧しかつ押圧箇所に潤滑液をかけて円筒体の回転にPVA砥石を連れ回りさせPVA砥石を移動することにより、円筒体とPVA砥石の線接触箇所に微小な相対速度を生じさせて円筒体を鏡面研磨することを特徴とする円筒体の鏡面研磨方法を提供するものである。
さらに本願発明は、円筒体を両端チャックして回転し、該円筒体に回転駆動される粗研磨砥石の端面を押圧し潤滑液をかけつつ移動して全長が均一径となるように研磨し、次いで、円筒体を逆回転して粗研磨砥石により円筒体に付いたピッチ縞を除去する研磨を行い、次いで、円筒体に回転駆動されるPVA砥石で押圧しかつ潤滑液をかけつつ移動して仕上げ研磨を行い、次いで、円筒体を仕上げ研磨時の回転数よりも大きな回転数で回転しフリー回転自在とした前記PVA砥石を研磨圧力の数倍の一定圧で押圧しかつ潤滑液をかけて円筒体の回転にPVA砥石を連れ回りさせPVA砥石を移動することにより、円筒体とPVA砥石の線接触箇所に微小な相対速度を生じさせて円筒体を鏡面研磨することを特徴とする円筒体の鏡面研磨方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
先ず、本願発明の円筒体の鏡面研磨方法を実施するための円筒研磨装置を図1及び図2を参照して簡単に説明する。
この円筒研磨装置は、ツーヘッド型研磨装置である。
図1及び図2において、円筒体Wは、図示しないモータにより回転されるチャックコーン21aと図示しない直動装置のブラケットに枢支されたチャックコーン21bにより両端チャックされ回転されるようになっている。
符号22はXテーブルでありX方向(円筒体Wの円筒面に平行)に移動自在である。符号23a,23bはX−Yテーブルであり、Xテーブル22に搭載されていてXテーブル22と一体にX方向に移動自在であるとともにXテーブル22に取り付けられたY方向移動装置24a,24bによりY方向(円筒体Wの円筒軸と直角方向)に移動自在である。符号25a,25bは可動ブラケットでありX−Yテーブル22に設けられたシリンダ装置26a,26a、26b,26bのピストンによって支持されY方向に移動自在である。符号27aは目の粗さが800番の炭化珪素製の研磨砥石であり、シャフト28aがX−Yテーブル23aに設けられた軸受29aによって枢支されかつX−Yテーブル23に設けられたモータ30aにより高速回転されるようになっており、また符号27bは目の粗さが6000番のPVA研磨砥石(通称、スポンジ砥石という。炭化珪素に接着剤としてPVA(ポリビニールアルコール)とフェノールを添加し焼結してなる。)であり、シャフト28bがX−Yテーブル23bに設けられた軸受29bによって枢支されかつX−Yテーブル23bに設けられたモータ30bにより高速回転されるようになっている。符号31は高圧空気発生用ブロアーであり、Xテーブル22に搭載されていて高圧空気をシリンダ装置26a,26a、26b,26bに供給する。図示しないコントローラは、シリンダ装置26a,26a、26b,26bに付設されている図示しない圧力センサの信号を入力することにより、研磨砥石27を円筒体Wに押圧する研磨圧力がコントローラに指示した研磨データに一致するようにシリンダ圧力を自由に調整できる。
従って、この円筒研磨装置は、研磨砥石27aまたは27bを円筒体Wに近接してから円筒体Wを回転しシリンダ装置26a,26aまたは26b,26bを伸長作動すると、研磨砥石27aまたは27bを円筒体Wに密着して一定圧力で研磨することができ、Xテーブル22を移動すれば円筒研磨ができる。
【0007】
次に、本願発明の実施の形態にかかる円筒体の鏡面研磨方法を説明する。
この円筒体の鏡面研磨方法は、図1に示すように、円筒体Wを両端チャックして回転し、該円筒体Wに回転駆動される例えば800番の炭化珪素製の研磨砥石27aの端面を押圧し潤滑液をかけつつ図2(a),(b)に示す移動順序で移動して全長が均一径となるように研磨し、次いで、円筒体Wを逆回転して研磨砥石27aにより円筒体Wに付いたピッチ縞を除去する研磨を行い、次いで、図3に示すように、円筒体Wに回転駆動される例えば2000番から6000番のPVA砥石27bで押圧しかつ潤滑液をかけつつ移動して仕上げ研磨を行い、次いで、円筒体Wを仕上げ研磨時の回転数よりも2から3倍大きな回転数で回転しモータ30bを駆動停止してフリー回転自在としたPVA砥石27bを前記研磨圧力の2から3倍の一定圧で押圧することにより、PVA砥石27bを円筒体Wの回転に連れ回り回転させ、もって、図4に示すように、PVA砥石27bにおいて回転半径に比例した速度分布を得るようにして、これにより、図5に示すように、PVA砥石27bの線接触箇所において円筒体Wに対する微小な相対速度を得て、そうして、円筒体WとPVA砥石27bの接触箇所に潤滑液をかけつつPVA砥石27bを移動することにより円筒体Wを鏡面研磨するものである。
【0008】
次に、図2(a)、図2(b)を参照して円筒体の全長が均一径となるように研磨する移動順序を説明する。
図2(a)は、チャックコーン21aとチャックコーン21bにより両端チャックされ回転される円筒体Wを研磨砥石27aで研磨する所を示すもので、図中の数値は、円筒体Wの一定ピッチ毎に各区間の計測直径値を補正した研磨前直径値を示す。
図2(a)は、円筒体Wの一端から10mm離れた位置の直径を計測し、次いで30mmピッチで直径を計測し、最後の計測箇所から円筒体Wの他端まで10mm離れている所を示す。直径計測は、小数点第三位まで計測して小数点第三位を四捨五入した。
研磨砥石27aは、円筒体Wに密着し研磨圧力を一定に保って一方向へ移動するときの一回の研磨寸法が2.5ミクロンとなるように、研磨圧力が調整されて研磨を行えるようになっており、研磨砥石27aが一往復研磨すると円筒体Wは直径が10ミクロン小さくなるように研磨される。
従って、各区間の研磨前直径値の最小位は、小数点第二位であるので研磨砥石の一回の研磨寸法が2.5ミクロンであるから該一回の研磨寸法の四倍となるように値に補正されている。
図2(b)は、円筒体の各区間の研磨前直径値をブロック積みの棒グラフで示しかつブロックを取り除く順序を矢印と番号で示すことにより研磨砥石の移動を説明するものである。図中、左の数値は直径値であり、一目盛りは5ミクロンである。従って、一つのブロックの高さは5ミクロンある。研磨砥石の一回の研磨寸法が2.5ミクロンであるので、研磨砥石を一往復することにより一つのブロックを取り除くことができる。
以下に、ブロックを取り除く順序の説明を通して、直径が最終的に均一になることを概念的に説明する。
ブロックが積まれたものであるならば、下段のブロックを取り除くとその上に積まれているブロックは一段下がる。実際の研磨は内部から先に行うことはできない。しかし、ある区間の研磨を最上段のブロックに対する研磨ではなく下段のブロックに対する研磨に相当するものと概念的に決めて直径を小さく研磨していく考えることができる。
しかして、研磨砥石27aを円筒体Wに密着し一回の研磨寸法が2.5ミクロンとなるように研磨圧力を一定に保って図2(b)中の矢印に付けた符号1から符号18に示す順序で往復移動を繰り返しつつ研磨することにより、一往復研磨したブロックを取り除いていくと、円筒体全長を研磨前最小直径値よりも一往復研磨した小さい均一径に研磨することができる。
図2(b)中の1から18に示す往復移動の順序は以下の規則に従っている。
研磨前最小直径値よりも大きな研磨代部分に相当するブロックは、図2(b)中の矢印に付けた符号1、2、4、6、8、10、12、14、16の順序で往復研磨を完了した順に取り除く。
従って、ブロックが研磨前直径値に比例して積まれているので、各区間の研磨前最小直径値よりも大きな研磨代部分に相当するブロックは、積まれているブロックの数だけ研磨移動を往復したときに全部取り除くことができる。
図2(b)中の例えば符号1の往復研磨を行うことで概念的に同じ段のブロックの取り除くことは、各区間の研磨代部分が連続して存在するときはその連続する区間を往復研磨することを意味している。
また、図2(b)中の例えば符号2の往復研磨を行って概念的に同じ段のブロックの取り除くように連続する区間を往復研磨すると、符号4の往復区間のブロックと符号6の往復区間のブロックとに別れる。そこで、研磨砥石は、符号3の矢印区間のブロックの符号3の方向に研磨して符号4の往復研磨を行って符号4の矢印区間のブロックを取り除き、次いで、符号5の矢印区間のブロックの符号5の方向に研磨して符号6の往復研磨を行って符号6の矢印区間のブロックを取り除くようにして、研磨砥石の研磨圧力を零にしたりさらに研磨砥石を円筒体から離したりしない。
すなわち、往復研磨を少なくとも一回行ってなお存在する研磨代部分が離れるときは、既に研磨前最小直径値に研磨した区間を円筒体の一端から他端に向かって研磨移動する。
さらに、図2(b)中の符号16の往復研磨を行うと、研磨前最小直径値よりも大きな研磨代部分がなくなるまで研磨したことになるので、引き続いて、符号17の方向に既に研磨前最小直径値に研磨した区間を研磨する。
もって、円筒体の全長を研磨前最小直径値よりも一方向に一回研磨した小さい均一径となるように断続して研磨したことになる。
そこで、最後に、円筒体の他端から一端に向かって図2(b)中の符号18の復動研磨を行う。これによって、円筒体の全長を研磨前最小直径値よりも一往復研磨した小さい均一径となるように研磨したことになる。
実際の研磨は内部から先に行うことは不可能であるが、上記のブロックを取り除く順序で説明するように砥石研磨の移動を行うと、円筒体の直径が小さくなる状態が、り、あたかも下段のブロックを取り除くと上段のブロックが一段落ち、かつブロックが取り除かれる順番に対応するように概念的に把握することができ、結果として、必要最小限の砥石研磨の移動により、円筒体の全長を研磨前最小直径値よりも一往復研磨した小さい均一径となるように精密研磨することができる。
なお、図2(b)中の符号18の研磨を行うことは、本願発明の必須要件ではない。その理由は、符号17の研磨を終了した時点で均一径となるからである。また、符号18の研磨を行うことを必須要件とすれば、符号17の研磨を終了した時点で円筒体を取外し別の研磨装置に取り付けて符号18の研磨を行うことが考えられるからである。
【0009】
図6は、研磨砥石の別の移動順序を示す図である。
この移動順序によれば、研磨開始位置及び研磨終了位置が円筒体の中程になっている。符号1と3の往復研磨と符号13と19の往復研磨はストロークの大小と研磨順の関係が逆転している。
このことは、本願発明の円筒体の砥石研磨方法における研磨砥石の移動順序の決定に幅があることを示している。
すなわち、下側のブロックに相当する研磨が上側のブロックに相当する研磨よりも先に行われることは必須要件ではない。
【0010】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本願第一及び第二の発明の円筒体の鏡面研磨方法によれば、
1)鏡面研磨した粉が研磨砥石の目を潰すことがなく、砥石研磨により円筒体の鏡面研磨ができる。従って、例えば800番の砥石で研磨してから例えば3000番から6000番のPVA砥石で研磨して、その後そのPVA砥石で鏡面研磨ができる。本願発明は、例えば3000番から6000番のPVA砥石を円筒体に強く押しつけて連れ回り回転させることにより微小な相対回転速度を得てこの微小な相対回転速度が円筒体に対して方向性がない微小な研磨効果を果巣古都により鏡面研磨ができ。これに対して、3000番から6000番のPVA砥石を駆動回転して回転駆動される円筒体に押しつけて移動してもけっして鏡面研磨が実現できない。
2)砥石研磨により円筒体の鏡面研磨ができるので、バフ研磨に比べて短時間に精密な研磨ができる。
3)砥石研磨により円筒体の鏡面研磨ができるので、熟練を要することなく自動研磨ができる。
4)バフ研磨は騒音・塵埃が発生し研磨時間が長くかかる欠点があるが、本願の発明の円筒体の鏡面研磨方法によれば、このような欠点が解消される。
本願第三の発明の円筒体の鏡面研磨方法によれば、上記効果に加えて以下の効果を有する。
5)円筒研磨する前の円筒体の円筒精度が低くても、短時間の軽研磨加工で円筒体を全長にわたり均一な直径に精密研磨することができる。
6)研磨回数を直径の大きさに比例させかつ圧力を一定に保って研磨するので、研磨装置の研磨砥石を円筒体に沿って移動する直動精度が低くても円筒体を全長にわたり均一な直径に研磨することができ、円筒研磨精度が低い研磨装置をソフト面から円筒研磨精度が極めて高くなるように改善できる。
7)圧力を一定に保って研磨するので、研磨砥石の表面が漸次に崩壊していく分について補正をかける必要はない。
8)円筒体全長を研磨して取り外して計測し直径の大きいところを検出し再び研磨装置にチャックして研磨することを何回も繰り返す従来の円筒体研磨方法に比べ、はるかに短時間に高精密な円筒体研磨ができる。
9)研磨中に研磨砥石が減った分の微小寸法を検出して随時補正を加える従来の円筒体研磨方法に比べて、高精密な円筒体研磨ができる。
10)円筒体の一端から他端まで連続する円筒研磨を行わないで往復研磨を反復して移動していくだけで円筒体を全長にわたり均一な直径に研磨することができ、円筒体の一端から他端まで連続する円筒研磨は一回で足りる。円筒体の直径が小さくなり過ぎる惧れがない。従って、被製版ロールのバラードメッキの厚みを従来よりも小さくすることができ、経済的である。
11)円筒精度の測定作業は円筒研磨前の一回で足り、円筒研磨後に円筒体を取外し測定器に載置して円筒精度を測定する必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の円筒体の鏡面研磨方法を実施するための円筒研磨装置の概略正面図であって、円筒体の鏡面研磨方法の構成要素である円筒体の全長を均一径に研磨する状態を示す。
【図2】本願発明の第一の実施の形態にかかる円筒体の鏡面研磨方法の構成要素の円筒体の全長を均一径に研磨するための移動順序を説明するための図である。(a)は、円筒体を研磨砥石で研磨するに際して、円筒体の一定ピッチ毎の研磨前直径値を示す。(b)は、円筒体の各区間の研磨前直径値をブロック積みの棒グラフで示しかつブロックを取り除く順序を矢印と番号で示すことにより研磨砥石の移動を説明するための図である。
【図3】本願発明の円筒体の鏡面研磨方法を実施するための円筒研磨装置の概略正面図であって、円筒体を鏡面研磨する状態を示す。
【図4】本願発明の円筒体の鏡面研磨方法を説明するための図であって、円筒体に研磨砥石を接触させたときの線接触箇所の速度分布を示す図。
【図5】本願発明の円筒体の鏡面研磨方法を説明するための図であって、円筒体に研磨砥石を接触させたときの線接触箇所の中点の速度が円筒体の速度に等しいと見なしたときの相対速度分布を示す図。
【図6】本願発明の第二の実施の態様にかかる円筒体の砥石研磨方法を説明するための図であって、円筒体の各区間の研磨前直径値をブロック積みの棒グラフで示しかつブロックを取り除く順序を矢印と番号で示すことにより研磨砥石の移動を説明するための図である。
【符号の説明】
W ・・・円筒体
27a ・・・研磨砥石
27b ・・・PVA砥石
Claims (2)
- 円筒体を両端チャックして回転し、該円筒体にフリー回転自在なPVA砥石で押圧しかつ潤滑液をかけつつ移動して仕上げ研磨を行い、次いで、円筒体を仕上げ研磨時の回転数よりも大きな回転数で回転し該円筒体に前記PVA砥石を前記研磨時の駆動源との接続を解いてフリー回転自在として研磨圧力の数倍の一定圧で押圧しかつ押圧箇所に潤滑液をかけて円筒体の回転にPVA砥石を連れ回りさせPVA砥石を移動することにより、円筒体とPVA砥石の線接触箇所に微小な相対速度を生じさせて円筒体を鏡面研磨することを特徴とする円筒体の鏡面研磨方法。
- 円筒体を両端チャックして回転し、該円筒体に回転駆動される粗研磨砥石の端面を押圧し潤滑液をかけつつ移動して全長が均一径となるように研磨し、次いで、円筒体を逆回転して粗研磨砥石により円筒体に付いたピッチ縞を除去する研磨を行い、次いで、円筒体に回転駆動されるPVA砥石で押圧しかつ潤滑液をかけつつ移動して仕上げ研磨を行い、次いで、円筒体を仕上げ研磨時の回転数よりも大きな回転数で回転しフリー回転自在とした前記PVA砥石を研磨圧力の数倍の一定圧で押圧しかつ潤滑液をかけて円筒体の回転にPVA砥石を連れ回りさせPVA砥石を移動することにより、円筒体とPVA砥石の線接触箇所に微小な相対速度を生じさせて円筒体を鏡面研磨することを特徴とする円筒体の鏡面研磨方法。
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