JP3936029B2 - 入浴用車椅子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入浴者を座らせたまま入浴装置へ移送させ入浴を行わせることが可能な入浴用車椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】
入浴者を座らせたまま入浴装置へ移送させることが可能な入浴用車椅子として、座部と該座部の一側に揺動自在に設けられた背部と座部の他側に揺動自在に設けられた脚部とを有する椅子上部と、下部に車輪が設けられるとともに椅子上部をスライド可能に載置させる椅子下部とを有し、椅子上部を椅子下部に対し後方にスライドさせることにより、後方に配置された入浴装置に椅子上部のみを入浴者とともに移送させるものである。
従来のこの種の入浴用車椅子は、椅子上部の椅子下部に対する後方スライド時における脚部の椅子下部への干渉を避けるため、椅子上部の背部に該背部と一体にハンドルを設け、その上部の後下方への揺動で脚部をその下部が上方へ移動するよう揺動させるようになっており、このハンドルの揺動で一体に設けられた背部も揺動して入浴者を横たわる状態とするようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、入浴者に応じて背部の入浴時の姿勢は調整可能であることが好ましいが、上記従来の入浴用車椅子は、ハンドルを背部と一体に設けているため、脚部を揺動させるのに必要なハンドルの既定の揺動角度で背部の入浴時の姿勢も決まってしまうことになり、背部の入浴時の姿勢を調整することは困難であった。したがって、本発明の目的は、背部の入浴時の姿勢を容易に調整することが可能となる入浴用車椅子を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1記載の入浴用車椅子は、座部と該座部の一側に揺動自在に設けられた背部と前記座部の他側に揺動自在に設けられた脚部とを有する椅子上部と、下部に車輪が設けられるとともに前記椅子上部をスライド可能に載置させる椅子下部とを有するものであって、前記背部の後側に、その上部の後下方への揺動で前記脚部をその下部が上方へ移動するよう揺動させるハンドルを前記背部とは別体で設けてなり、前記背部は、揺動範囲を規制する揺動部材を介して揺動可能に設けられ、前記揺動範囲内で前記ハンドルの揺動とともに一体に揺動し、前記揺動範囲外で前記ハンドルに対して離間可能に設けられていることを特徴としている。
これにより、脚部を揺動させるハンドルを背部とは別体で設けているため、ハンドルの揺動角度と背部の揺動角度すなわち入浴時の姿勢とを切り離すことができる。
本発明の請求項2記載の入浴用車椅子は、請求項1記載のものに関し、前記背部を前記ハンドルへの当接方向に付勢する付勢手段と、前記ハンドルのその上部の後下方への揺動時に、該付勢手段による付勢で前記ハンドルとともに揺動する前記背部に所定位置で当接してそれ以上の揺動を規制するストッパ手段と、が設けられていることを特徴としている。
これにより、脚部を揺動させるためハンドルを揺動させると、該ハンドルに付勢手段で付勢され当接された背部が、途中までハンドルと一体的に揺動するとともにストッパ手段に当接してそれ以上の揺動が規制されることで停止される。よって、ハンドルの揺動角度と背部の揺動角度すなわち入浴時の姿勢とを切り離すことができる上、ハンドルの揺動に連動して背部を揺動させることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子を図1〜図12を参照して以下に説明する。なお、以下における前後左右は、座った入浴者を基準とした前後左右である。
図1に示すように、入浴用車椅子は、入浴者を前側に座らせるとともに後側から介護者により操作される椅子上部11と、該椅子上部11を前後にスライドおよび固定自在に載置させる走行可能な椅子下部12とで構成されている。
【0006】
椅子下部12は、下部の四隅に車輪13が回転自在に支持されており、またその上側に前後方向に延在するレール14が二本、互いに左右に離間して取り付けられている。
これに対し椅子上部11には、これらレール14上を走行するためのローラ15が左右方向に回転軸線を配置した状態で複数回転自在に設けられている。ここで、これらローラ15は、両レール14に位置を合わせて左右に二列配置されており、それぞれの列の前端および後端のローラ15にはレール14の内側に案内されることで左右方向の移動を規制するフランジ部15aが設けられている。
【0007】
椅子上部11は、図1〜図3に示すように、略水平配置された入浴者を着座させるための座部17と、支持部材18を介して座部17の後側に水平配置された支持軸19に、該支持軸19を中心に揺動自在となるよう支持された入浴者の背を支承するための背部20と、該背部20の後側に近接して該背部20とは別体で揺動可能に設けられたハンドル21と、背部20の座部17に対し反対側に水平配置された支持軸22に、該支持軸22を中心に揺動自在となるよう支持された入浴者の頭を支承するための頭部23と、座部17の前側に水平配置された支持軸24に、該支持軸24を中心に揺動自在に支持された入浴者の脚を支承するための脚部25とを有している。
【0008】
椅子上部11は、入浴者を入浴装置外で移動させる際の通常状態において、背部20が、座部17に対し反対側が上方かつ若干後方に位置するように配置される。
また、脚部25は、通常状態において、その座部17側が該座部17と略連続するように水平配置され、座部17に対し反対側が下方かつ若干前方に延出するように配置され、さらに座部17に対し最も反対側の足受部26が略水平前方に延出するように配置される。
【0009】
ハンドル21は、図3および図4に示すように、背部20の後側に該背部20と同じ支持軸19に該支持軸19を中心に揺動自在となるよう支持されている。
このハンドル21は支持軸19に対し反対側となる上部に左右両側方に延出する棒状の把持部28,29を有している。
また、ハンドル21には、該ハンドル21と一体に揺動する揺動部材31が支持軸19を介して反対側に延出するよう設けられており、該揺動部材31の先端には、ハンドル21の延在方向に略沿って延びる長穴32が形成されていて、この長穴32内には、該長穴32に沿って移動可能なピン33が設けられている。
【0010】
そして、座部17には、長穴32内において支持軸19側に位置するピン33を前後に案内する円弧状のガイド部34aを有する案内部材34が固定されており、該案内部材34の前後には、ピン33に当接してその前後の移動限界位置を決めるストッパ部35,36が形成されている。また、前後のストッパ部35,36の内側には、長穴32内において支持軸19に対し反対側に位置するピン33を入り込ませてその前後方向の移動を規制することによりハンドル21の位置を固定させる係合溝37,38が形成されている。
【0011】
ここで、ピン33が後側のストッパ部36に当接する状態および後側の係合溝38に係合する状態において、支持軸19から上側に位置するハンドル21は鉛直に対し所定角度上側が後側に位置するよう傾斜した状態(図1および図4に示す状態。この位置を起立側位置と称す)とされ、また、ピン33が前側のストッパ部35に当接する状態および前側の係合溝37に係合する状態において、支持軸19から上側に位置するハンドル21は鉛直に対し前記より大きい所定角度上側が後側に位置するよう傾斜した状態(図5に示す状態。この位置を傾倒側位置と称す)とされる。そして、ピン33と案内部材34とでハンドル21は、起立側位置と傾倒側位置との間においてのみ揺動可能とされている。
【0012】
ハンドル21には、ピン33を長穴32内で支持軸19の方向に近接させて係合溝37,38から離間させ、さらには、ピン33を長穴32内で支持軸19に対し反対方向に離間させて係合溝37,38に係合させる状態とに切り換え可能なリンク機構40が設けられている。
このリンク機構40は、図3に示すように、左右方向に延在するとともに左端側においてハンドル21に揺動自在に支持されたアーム41と、該アーム41の中間所定位置に揺動自在に支持されるとともに下方に延出してピン33を支持するアーム42とを有しており、アーム41の右端部は、ハンドル21の右側の把持部28の支持軸19側すなわち下側に該把持部28と略平行をなし、しかも該把持部28に介護者が右手を添えた状態で該右手の指で係止可能な距離離間した位置に配置されてレバー(ハンドルロック解除レバー)43とされている。なお、アーム42は下方に向けバネ部材44で付勢されている。
【0013】
これにより、把持部28に右手を添えた状態で該右手の指で係止したレバー43を図3において二点鎖線で示すように把持部28方向に引くと、アーム42がバネ部材44の付勢力に抗して上昇してピン33を支持軸19の方向に移動させる。このようにして、ピン33を長穴32内で支持軸19の方向に移動させて係合溝37,38から抜き係合を解除させることができる。また、このように係合溝37,38からピン33を抜いた状態でハンドル21を若干移動させて係合溝37,38からピン33をずらすことにより、レバー43を離してもピン33の移動すなわちハンドル21の揺動が可能となり、このようにして移動したピン33が係合溝37,38に位置が合うことでバネ部材44の付勢力で係合溝37,38に係合されハンドル21が固定状態となる。
【0014】
ハンドル21には、図1に示すように、該ハンドル21と一体に揺動する揺動部材46が支持軸19を介して反対側に延出するよう設けられており、該揺動部材46の先端側と脚部25との間には、該揺動部材46の揺動に連動して脚部25を揺動させるリンク機構47が設けられている。このリンク機構47は、揺動部材46の先端に該先端から前方に延出するよう支持されて該揺動部材46の揺動で前後に移動するアーム48と、脚部25の支持軸24に該支持軸24を中心に揺動するよう上端側が支持されその他端側がアーム48の前端に支持され、アーム48の前後移動で揺動するアーム49とを有しており、該アーム49に脚部25が固定されている。
【0015】
これにより、図1に示すようにハンドル21が起立側位置に位置する状態で座部17より下側に位置していた脚部25は、図5に示すようにハンドル21のその上部の後下方への揺動すなわち傾倒側位置への揺動で、アーム48を介して生じるアーム49の下側が前方に移動する方向の回転力で、座部17に対し反対側すなわち足受部26側が上方に位置するように揺動される。
ここで、図5に示すようにハンドル21が傾倒側位置まで揺動された状態において、脚部25は、椅子上部11の椅子下部12に対し前後方向にスライドする際、具体的には椅子上部11が椅子下部12のレール14およびこれに連続するよう配置された図示せぬ入浴装置のレールを走行する際に、該椅子下部12に対し干渉せぬ高さに配置されることになる。
【0016】
背部20には、図6に示すように、該背部20と一体に揺動する揺動部材51(本発明の揺動部材に相当する)が支持軸19を介して反対方向に延出するよう設けられており、該揺動部材51にはピン52が、支持軸19を介して背部20の反対側に支持軸19と平行に固定されている。このピン52は、支持軸19を支持する支持部材18に左右方向に穿設された穴部53に挿入されており、該穴部53の大きさはピン52の大きさより大きくされていて、背部20および揺動部材51の揺動によりピン52は穴部53の上下方向の略中心位置を前後に移動するようになっている。
【0017】
ここで、穴部53の上下方向の略中心位置の前側には穴部53内に一部突出可能な位置決め用ネジ部材(ストッパ手段)54が前方から螺合されており、穴部53の上下方向の略中心位置の後側には穴部54内に突出可能な位置決め用ネジ部材55が後方から螺合されていて、これら位置決め用ネジ部材54,55が穴部53内に突出した状態においては、背部20および揺動部材51の揺動によりピン52は前方の移動が前側の位置決め用ネジ部材54に当接することで規制され、後方の移動が後側の位置決め用ネジ頭部55に当接することで規制されることになる。そして、これら位置決め用ネジ部材54,55の穴部53内における突出量を変更することでピン52の前後の移動範囲すなわち背部20および揺動部材51の揺動範囲が変更されることになる。
【0018】
また、揺動部材51のピン52を介して支持軸19の反対側位置には、引張力を発生させるバネ部材(付勢手段)57の一端が係合されており、該バネ部材57の他端側は、前方に向けられた状態で座部17における揺動部材51より前方に配置された係合部材58に係合されている。これにより、揺動部材51はその下側が前方に向け付勢され、その結果、背部20がその上側が後下方に向け付勢されることになる。
【0019】
ここで、ハンドル21には、背部20の方向に突出してゴム等の当接部材60が複数固定されており、背部20は、バネ部材57の付勢力でこの該当接部材60の方向に付勢され該当接部材60に当接可能とされている。そして、図1に示すように、ハンドル21が起立側位置にある状態において背部20はハンドル21の当接部材60にバネ部材57の付勢力で当接され、このとき、背部20はその上部が後側に位置するよう若干傾斜することになるが、鉛直に対する角度は、起立側位置にあるハンドル21よりも若干小さくなっている。
【0020】
そして、この状態から、ハンドル21がその上部を後下方へ揺動させ傾倒側位置に至る際に、その所定位置まで背部20は該ハンドル21の当接部材60にバネ部材57の付勢力で当接された状態で一体に揺動し、そのピン52が前側の位置決め用ネジ部材54に当接することでそれ以上の移動が規制されて停止し、その後も揺動するハンドル21に対し離間する。
【0021】
なお、後側の位置決め用ネジ部材55は、例えば、起立側位置にあるハンドル21の当接部材60に当接された背部20のガタ付きを防止する等の目的で設けられたもので、起立側位置にあるハンドル21の当接部材60に背部20が当接された状態において、ピン52に当接するようにその穴部53内への突出長を調整しておく。
【0022】
椅子下部12の後部上面側には、図7に示すように、下方に穿設された穴部62が設けられており、他方、椅子上部11には、上下移動自在のロック部材63が下方へバネ63bに付勢されて設けられている。そして、該ロック部材63は、椅子上部11のすべてのローラ15が椅子下部12のレール14上に載置された所定位置にあるとき、椅子下部12の穴部62に嵌挿されて該椅子下部12に対し椅子上部11を固定させる。
さらに、椅子上部11には、ロック部材63の前方に左右方向に配置された支持軸64と、該支持軸64に中間所定位置において揺動自在に支持されるとともに一側の作動部65aが後方に延出してロック部材63の上部の係止頭部63aの下側に配置されるとともに他側の当接部65bが作動部65aに対し反対側が上側に位置するよう傾斜して延在する揺動部材65とが設けられている。
【0023】
そして、ハンドル21には、図3に示すように、支持軸19側に支持したピン67を揺動部材65に対し近接離間するよう移動可能なリンク機構68が設けられている。
このリンク機構68は、左右方向に延在するとともにその中間所定位置においてハンドル21に揺動自在に支持されたアーム69と、該アーム69の右端部に揺動自在に支持されるとともに下方に延出してピン67を支持するアーム70とを有しており、アーム70の左端部は、ハンドル21の左側の把持部29の支持軸19側すなわち下側に該把持部29と略平行をなし、しかも介護者が該把持部29に左手を添えた状態で該左手の指で係止可能な距離離間した位置に配置されてレバー(上下ロック解除レバー)71とされている。なお、アーム70は上方に向けバネ部材72で付勢されている。
ここで、ピン67は、ハンドル21が傾倒側位置まで揺動された状態においてアーム70の移動で揺動部材65の当接部65bに当接可能とされており、ハンドル21が傾倒側位置まで揺動された以外の状態においては揺動部材65への当接が不可な位置に配置されている。
【0024】
これにより、図8に実線で示すように介護者が傾倒側位置までハンドル21を揺動させた状態で、把持部29に左手を添えて該左手の指で係止したレバー71を図3に二点鎖線で示すように把持部29の方向に引くと、アーム70がバネ部材72の付勢力に抗して下降してピン67を揺動部材65の方向に移動させ、図8に二点鎖線で示すように該揺動部材65の当接部65bに当接させてこれを押圧して支持軸64を中心に揺動させ、この揺動で揺動部材65の作動部65aが上方向に移動して、椅子下部12の穴部62に嵌合されていたロック部材63を上昇させて穴部62から抜き取る。これにより椅子上部11が椅子下部12に対しロックが解除されてスライド自在となる。
【0025】
他方、介護者がレバー71を離すと、リンク機構68がバネ部材72の付勢力でピン67が揺動部材65から離間する方向に移動し、よって揺動部材65はピン67からの押圧力が解除される。すると、揺動部材65はバネ63bで作動部65aを下方に移動させる。これにより、ロック部材63もバネ63bで下方向に移動可能とされ、穴部62と位置が合った状態では該穴部62に嵌挿されて椅子上部11を椅子下部12に対し固定する。
【0026】
頭部23には、側方に延出するピン74が支持軸22より上側に該支持軸22と平行に固定されている。このピン74は、支持軸22を支持する背部20の上部の支持部75に左右方向に穿設された穴部76に挿入されており、該穴部76は支持軸22を中心とした円弧状をなしていて、これによりピン74は穴部76の形状で、その背部20に対する揺動の角度範囲が決められている。
【0027】
そして、頭部23には、ピン74を介して支持部75の反対側となる位置に、支持軸22の方向に突出しまた逆方向に引込むよう設けられるとともに突出方向に付勢されたピン78と該ピン78を外力で引込み方向に移動させるための操作部79とを有する係合体80が設けられている。他方、背部20の支持部75には、該係合体80のピン78が突出状態で嵌合し引込み状態で抜かれる複数具体的には三つの穴部81a〜81cが支持軸22を中心とした円弧上にそれぞれ離間配置されている。
【0028】
ここで、最も頭部23側の穴部81aに係合体80のピン78が嵌合された状態において、頭部23は上部が後方に位置するよう傾斜しかつ背部20に対する揺動角度が最も小さい最小揺動状態(図9において実線で示す状態)となり、また、中央の穴部81bに係合体80のピン78が嵌合された状態において、頭部23は上部が後方に位置するよう傾斜しかつ背部20に対する揺動角度が前記最小揺動状態より大きい中間揺動状態(図9において二点鎖線で示す状態)となり、さらに、頭部23に対し反対側の穴部81cに係合体80のピン78が嵌合された状態において、頭部23は上部が後方に位置するよう傾斜しかつ背部20に対する揺動角度が前記中間揺動状態よりも大きい最大揺動状態(図9において一点鎖線で示す状態)となる。
【0029】
背部20には、図2および図3に示すように、左右両側方に突出する支持軸83,84が設けられており、これら支持軸83,84には、中間所定位置を中心として両側が略90゜屈曲する形状の屈曲部材85,86がその一側において所定の角度範囲で回動自在に支持されている。さらに、これら屈曲部材85,86の他側には、手すり87,88が回動自在に設けられている。
右側の手すり87は、中間所定位置を中心として両側が略90゜屈曲する形状をなしており、その一側の腕部89において屈曲部材85に回動自在に支持されていて他側が入浴者が把持する把持部90とされている。左側の手すり88も、中間所定位置を中心として両側が略90゜屈曲する形状をなしており、その一側の腕部91において屈曲部材86に回動自在に支持されていて他側が入浴者が把持する把持部92とされている。
【0030】
屈曲部材85,86は、手すり87,88の腕部89,91を背部20に対し前方向に延在させて入浴者による把持部90,92の把持に適する状態と(図1、図2および図5に示す状態。使用状態と称す)、該手すり87,88を頭部23側に揺動させ、さらに頭部23の背後側に該頭部23に近接して位置させる状態(非使用状態と称す)との間で揺動させるようにその支持軸83,84に対する回動範囲が決められている。また、手すり87,88は、それぞれの把持部90,92が近接方向に延在する状態(図1、図2および図5に示す状態。把持格納状態と称す)と、把持部90,92を相互に略平行をなすよう離間方向に揺動させて、頭部23との干渉を防止した状態で該頭部23を前後に越えさせる状態(干渉防止状態と称す)との間で回動するようその屈曲部材85,86に対する回動範囲が決められている。さらに、手すり87,88は屈曲部材85,86に対し前記把持格納状態方向に付勢されている。
なお、両手すり87,88は、ともに使用状態にあるとそれぞれの腕部89,91同士を略平行に配置させることになり、ともに非使用状態にあるときもそれぞれの腕部89,91同士を略平行に配置させることになる。
【0031】
ここで、左右の支持軸83,84、屈曲部材85,86および手すり87,88は、左右対称形状とされている点が相違するのみであるため、左側を例にとりその詳細を説明する。
図10に示すように、屈曲部材86は一側に支持軸84を嵌合させる嵌合穴94が形成されており、他側に手すり88の腕部91を嵌合させる嵌合穴95が形成されている。
図10および図11に示すように、支持軸84にはその屈曲部材86への嵌合範囲における外径側にネジ穴部96が形成されており、該ネジ穴部96にネジ部材97が螺合されている。該ネジ部材97は、屈曲部材86に所定位置に円周方向に沿って形成された長穴98内に配置されている。そして、この長穴98のネジ部材97に対する位置および長さにより、屈曲部材86は、支持軸84に対する上記した回動範囲が決められている。
【0032】
また、図10および図12に示すように、手すり88には、その腕部91の屈曲部材86への嵌合範囲において径方向に貫通する貫通孔100が形成されている。この貫通孔100にはネジ部材101が挿通されており、該ネジ部材101は、そのネジ頭部101aに対し反対側の、貫通孔100から突出する部分にナット部材102が螺合されることにより手すり88に固定されている。ネジ頭部101aおよびナット部材102は、屈曲部材86の所定位置に円周方向に沿って形成された長穴103aおよび長穴103b内に配置されている。そして、長穴103aのネジ頭部101aに対する位置および長さと長穴103bのナット部材102に対する位置および長さとにより、手すり88は屈曲部材86に対する上記した回動範囲が決められている。
【0033】
ここで、手すり88の腕部91の端面にはその外端側に係止穴104が穿設されており、該端面に対向する嵌合穴95の底面にも外端側に係止穴105が穿設されている。そして、手すり88の端面と嵌合穴95の底面との間には、係止穴104,105に両端部が係止された状態でコイル状のバネ部材106が設けられている。このバネ部材106は、上記したように手すり88を屈曲部材86に対し前記把持格納状態方向に付勢している。
【0034】
以上のような構成の入浴用車椅子の動作について説明する。
まず、入浴者を座らせた状態で移動させる、つまり車椅子としての本来の機能を果たす際には、図1に示すように、ハンドル21は、鉛直に対し所定角度後側に傾斜した起立側位置に位置され、その揺動部材31のピン33を案内部材34の後側の係合溝38に係合させてロック状態とされている。
そして、背部20は、バネ部材57の付勢力でこの起立側位置に位置するハンドル21の当接部材60に当接された状態とされ、鉛直に対し所定角度後側に傾斜した状態とされている。
加えて、座部17のロック部材63は、穴部62に嵌合されて椅子上部11と椅子下部12とをロックしている。
【0035】
さらに、ハンドル21が起立側位置でロックされているため、脚部25も、座部17側が座部17と略連続するように水平配置され、座部17に対し反対側が下方かつ若干前方に延出するように配置され、さらに座部17に対し最も反対側の足受部26が略水平前方に延出するように配置された状態でロックされている。
加えて、頭部23は、付設された係合体80のピン78が最も頭部23側の穴部81aに嵌合された状態とされ、頭部23は背部20に対する揺動角度が最も小さい最小揺動状態とされている。
【0036】
また、両屈曲部材85,86はそれぞれに設けられた手すり87,88を背部20に対し前方向に延在させて入浴者による把持部90,92の把持が可能な使用状態とさせており、両手すり87,88はそれぞれ、バネ部材106の付勢力で互いの把持部90,92同士を近接させるように配置されている。
以上により、座部17に着座された入浴者は、背部20で背中が支承され、頭部23で頭が支承され、足受部26に足を載置させた状態で脚部25で脚が支承された状態とされる。さらに手すり87,88の把持部90,92を把持可能な状態とされる。
【0037】
このような状態で介護者が後方に立ちハンドル21を押し引きして入浴者毎入浴用車椅子をその後方に図示せぬ入浴装置が位置するようにして該入浴装置の前側の所定の位置に位置させる。
次に、介護者が、ハンドル21の把持部28に手を添えた状態で右側のレバー43を引くと、リンク機構40のアーム42がバネ部材44の付勢力に抗して上昇し下部位置に設けられたピン33を上昇させる。これにより、ピン33が案内部材34の後側の係合溝38から抜かれて、ハンドル21はロックが解除された揺動可能な状態となる。
【0038】
この状態で、介護者はハンドル21をその上部が後下方に位置するように支持軸19を中心に揺動させる。すると、ハンドル21に連結されたリンク機構47を介して脚部25が、その下部である足受部26を前上方へ位置させるよう揺動させられるとともに、ハンドル21の当接部材60に当接させられた背部20がバネ部材57の付勢力で該ハンドル21と一体的にその上部が後下方に位置するように揺動する。
【0039】
そして、ハンドル21と一体的に揺動する背部20に設けられた揺動部材51のピン52が穴部53の前側の位置決め用ネジ部材54に当接すると、背部20はそれ以上の揺動が規制されて停止される。他方、ハンドル21は、さらに揺動されることで脚部25を揺動させ、そのピン33を案内部材34の前側のストッパ部35に当接させるとそれ以上の揺動が規制される。この状態でレバー43を離すと(あるいは揺動途中でレバー43を離していると)、ピン33がバネ部材44の付勢力で下降し前側の係合溝37に入り込んでハンドル21が傾倒側位置でロックされる。
以上により、背部20が倒れるとともに、脚部25が持ち上がって、椅子上部11はいわゆるリクライニングの状態となり、入浴者はほぼ横たわった状態になる。
【0040】
次に、介護者は、ハンドル21の把持部29に手を添えた状態で左側のレバー71を引くと、リンク機構68のアーム70がバネ部材72の付勢力に抗して下昇し下部位置に設けられたピン67をこのとき対向状態となる揺動部材65の方向に移動させ該揺動部材65に当接させてこれを作動部65aを上昇させるよう揺動させる。すると、ロック部材63が上昇し、穴部62から抜かれ、椅子上部11の椅子下部12に対するロックが解除される。この状態でハンドル21を引くことで、脚部25が上昇され椅子下部12に対する干渉が防止された状態の椅子上部11を入浴者とともに、椅子下部12のレール14上でスライドさせ、該レール14に連続するよう配置された図示せぬ入浴装置側のレール上に移送される。
【0041】
そして、このようにして入浴装置に椅子上部11とともに移送された入浴者に対し入浴装置で入浴を行わせる。
このとき、必要に応じて、係合体80のピン78を穴部81a〜81cの嵌合されているものから抜いて頭部23を揺動させた後、係合体80のピン78を穴部81a〜81cの適宜のものに挿入させることにより、リクライニング状態で頭を支承する頭部23の背部20に対する角度を調整し、入浴者の頭の角度を調整して、入浴者に対し洗髪を行う上で好ましい姿勢をとらせるた上で洗髪を行うことができるようにする。
そして入浴が終了後、入浴用車椅子は、上記とは逆に、椅子上部11が入浴者とともに椅子下部12に移送された後、椅子下部12にロック部材63でロックされハンドル21が起立側位置に戻されて通常状態に戻される。
【0042】
また、入浴者を椅子上部11に座らせる際、あるいは椅子上部11から移動させる際に、手すり87,88が邪魔になる場合には、介護者は、把持部90,92を掴んで、両手すり87,88をその把持部90,92が互いに離間し略平行をなすようにバネ部材106の付勢力に抗して屈曲部材85,86に対して回動させて干渉防止状態としつつ、屈曲部材85,86を支持軸83,84に対し回動させて、手すり87,88を頭部23より後側に位置させる。そして、屈曲部材85,86は最終的に支持軸83,84のネジ部材97に長穴98の一端部を当接させるまで回動させられるとそれ以上の回動が規制されて停止させられる。また、手すり87,88が頭部23を越えた後に介護者が手を離すと、手すり87,88は、バネ部材106の付勢力でそのネジ部材101およびナット部材102を屈曲部材85,86に形成された長穴103a,103bのそれぞれの一端部に当接させるまで自動的に回動して停止する。
以上の状態で、手すり87,88は頭部23の直後に位置する非使用状態にあって把持部90,92同士を近接させる把持格納状態とされる。
【0043】
他方、手すりを戻す際には、両手すり87,88をその把持部90,92が互いに離間し略平行をなすようにバネ部材106の付勢力に抗して屈曲部材85,86に対して回動させて干渉防止状態としつつ、屈曲部材85,86を支持軸83,84に対し回動させて、手すり87,88を頭部23より前側に位置させる。そして、屈曲部材85,86は最終的に支持軸83,84のネジ部材97に長穴98の上記に対し反対側の他端部を当接させるまで回動させられるとそれ以上の回動が規制されて停止させられる。また、手すり87,88は頭部23を越えた後に介護者が手を離すと、バネ部材106の付勢力でそのネジ部材101およびナット部材102を屈曲部材85,86に形成された長穴103a,103bの上記と同じ一端部に当接させるまで自動的に回動して停止する。
この状態で、手すり87,88は頭部23の前側の使用状態にあって把持部90,92同士を近接させる把持格納状態とされる。
【0044】
以上に述べた入浴用車椅子によれば、椅子上部11の背部20の後側に該背部20とは別に、その上部の後下方への揺動で脚部25をその下部が上方へ移動するよう揺動させるハンドル21を設けてなるため、ハンドル21の揺動角度と背部20の揺動角度すなわち入浴時の姿勢とを切り離すことができる。
したがって、背部20の入浴時の姿勢を容易に調整することが可能となる。具体的には、ピン52を移動させる穴部53の位置決めネジ部材54の突出量を変えればハンドル21の必要な揺動角度とは無関係に背部20の揺動角度を調整することができるのである。勿論、ピン52の大きさを変更したり穴部53の位置あるいは大きさ自体を変更したりしても良く、この場合も比較的小さな変更で対応できる。
【0045】
しかも、脚部25を揺動させるためハンドル21を揺動させると、該ハンドル21の当接部材60にバネ部材57で付勢されて当接された背部20が、途中までハンドル21と一体的に揺動するとともにピン52が穴部53の位置決めネジ部材54に当接してそれ以上の揺動が規制されると停止される。よって、ハンドル21の揺動角度と背部20の揺動角度すなわち入浴時の姿勢とを切り離すことができる上、ハンドル21の揺動に連動して背部20を揺動させることができる。
したがって、ハンドル21の揺動と別に背部20を揺動させる必要はないため、操作性を向上させることができる。
【0046】
さらに、ハンドル21の起立側位置および傾倒側位置の二カ所の揺動角度位置における固定を解除するレバー43がハンドル21に設けられているため、レバー43の操作による固定解除に続くハンドル21の揺動という一連の操作の操作性を向上させることができる。
加えて、椅子上部11の椅子下部12に対する固定を解除するレバー71がハンドル21に設けられているため、レバー71の操作による固定解除に続くハンドル21を介しての椅子上部11のスライドという一連の操作の操作性を向上させることができる。
【0047】
また、頭部23が背部20に対し揺動自在とされかつ背部20に対し複数の角度位置で固定可能とされているため、椅子上部11がリクライニング状態にあって入浴者の頭を頭部23で支承した状態で洗髪を行う際に、頭部23を背部20に対し揺動させて所望の角度位置で固定させることにより、入浴者の頭の角度を所望の角度にすることができる。
したがって、洗髪を行う際に、入浴者に対し洗髪を行う上で好ましい姿勢をとらせることができ、介護者による洗髪の作業性を向上させることができる。
【0048】
さらに、入浴者の乗り移り時等において手すり87,88を退避させるために、手すり87,88のそれぞれの把持部90,92同士を離間させるよう回動させて頭部23の後側に位置するように揺動させ、その後に、手を離すと、両手すり87,88は、それぞれの把持部90,92同士を近接させる方向に付勢されているため、自動的にそれぞれの把持部90,92同士を近接させるよう揺動されて畳まれた状態となる。
したがって、揺動されて頭部23の後側に位置するように配置された手すり87,88の把持部90,92が自動的に介護者に邪魔にならない状態となり、よって、介護者の作業性を向上させることができる。
【0049】
逆に、手すり87,88を使用するため、手すり87,88のそれぞれの把持部90,92同士を離間させるよう回動させて、頭部23の前側に位置するように揺動させ、その後に、手を離すと、両手すり87,88は、それぞれの把持部90,92同士を近接させる方向に付勢されているため、自動的にそれぞれの把持部90,92同士を近接させるよう揺動されて入浴者による把持が可能な状態となる。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載の入浴用車椅子によれば、脚部を揺動させるハンドルを背部とは別体で揺動可能に設け、背部を揺動範囲を規制する揺動部材を介して揺動可能に設け、その揺動範囲内でハンドルの揺動とともに一体に揺動し、揺動範囲外でハンドルに対して離間可能に設けているため、ハンドルの揺動角度と背部の揺動角度すなわち入浴時の姿勢とを切り離すことができる。
したがって、背部の入浴時の姿勢を容易に調整することが可能となる。
【0051】
本発明の請求項2記載の入浴用車椅子によれば、脚部を揺動させるためハンドルを揺動させると、該ハンドルに付勢手段で付勢され当接された背部が、途中までハンドルと一体的に揺動するとともにストッパ手段に当接してそれ以上の揺動が規制されることで停止される。よって、ハンドルの揺動角度と背部の揺動角度すなわち入浴時の姿勢とを切り離すことができる上、ハンドルの揺動に連動して背部を揺動させることができる。
したがって、ハンドルの揺動と別に背部を揺動させる必要はないため、操作性を向上させることができる。
【0052】
また、ハンドルの各揺動角度位置における固定を解除するハンドルロック解除レバーがハンドルに設けられているため、レバー操作による固定解除に続くハンドルの揺動という一連の操作の操作性を向上させることができる。
【0053】
さらに、椅子上部の椅子下部に対する固定を解除する上下ロック解除レバーがハンドルに設けられているため、レバー操作による固定解除に続くハンドルを介しての椅子上部のスライドという一連の操作の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子を示す側面図である。
【図2】 本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子を示す正面図である。
【図3】 本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子の背部等を示す背面図である。
【図4】 本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子の背部およびハンドル等を示す側面図である。
【図5】 本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子を示す側面図であって、ハンドルが傾倒側位置にある状態を示すものである。
【図6】 本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子の背部の下部周辺を示す側面図である。
【図7】 本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子の起立側位置にある状態のハンドルの下部周辺を示す側面図である。
【図8】 本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子の傾倒側位置にある状態のハンドルの下部周辺を示す側面図である。
【図9】 本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子の頭部および背部を示す側面図である。
【図10】 本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子の一方の手すり等を示す断面図である。
【図11】 本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子の一方の屈曲部材の回動範囲を決める構成等を示す断面図である。
【図12】 本発明の一の実施の形態による入浴用車椅子の一方の手すりの回動範囲を決める構成等を示す断面図である。
【符号の説明】
11 椅子上部
12 椅子下部
13 車輪
17 座部
20 背部
21 ハンドル
25 脚部
43 レバー(ハンドルロック解除レバー)
54 位置決め用ネジ部材(ストッパ手段)
57 バネ部材(付勢手段)
71 レバー(上下ロック解除レバー)
Claims (2)
- 座部と該座部の一側に揺動自在に設けられた背部と前記座部の他側に揺動自在に設けられた脚部とを有する椅子上部と、
下部に車輪が設けられるとともに前記椅子上部をスライド可能に載置させる椅子下部と、
を有する入浴用車椅子において、
前記背部の後側に、その上部の後下方への揺動で前記脚部をその下部が上方へ移動するよう揺動させるハンドルを前記背部とは別体で設けてなり、
前記背部は、揺動範囲を規制する揺動部材を介して揺動可能に設けられ、前記揺動範囲内で前記ハンドルの揺動とともに一体に揺動し、前記揺動範囲外で前記ハンドルに対して離間可能に設けられていることを特徴とする入浴用車椅子。 - 前記背部を前記ハンドルへの当接方向に付勢する付勢手段と、
前記ハンドルのその上部の後下方への揺動時に、該付勢手段による付勢で前記ハンドルとともに揺動する前記背部に所定位置で当接してそれ以上の揺動を規制するストッパ手段と、
が設けられていることを特徴とする請求項1記載の入浴用車椅子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP17620197A JP3936029B2 (ja) | 1997-07-01 | 1997-07-01 | 入浴用車椅子 |
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JP17620197A JP3936029B2 (ja) | 1997-07-01 | 1997-07-01 | 入浴用車椅子 |
Publications (2)
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Family
ID=16009399
Family Applications (1)
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JP17620197A Expired - Lifetime JP3936029B2 (ja) | 1997-07-01 | 1997-07-01 | 入浴用車椅子 |
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JP (1) | JP3936029B2 (ja) |
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1997
- 1997-07-01 JP JP17620197A patent/JP3936029B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH1119157A (ja) | 1999-01-26 |
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