JP3934891B2 - 陽極酸化処理方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のピストンヘッド等の金属製品(金属製被処理体)の軸方向中間部における限られた所定範囲の環状外周面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、陽極酸化処理装置としては、例えば、特開平9−217200号公報に記載されているようなものが知られている。
この従来例の陽極酸化処理装置は、図19に示すように、電解液(反応流体)循環回路の一部を形成する有底円筒状のジャケット槽101の上端開口部に中央穴を有する環状蓋体102が装着され、この環状蓋体102の中央穴には下端開口縁部に内向き環状係止段部を備えた円筒状のマスクソケット103が装着され、環状係止段部には、マスクソケット103内に収容したピストンヘッド(被処理体)104の底面(ヘッド)外周部に当接して陽極酸化処理を施す部分を画成シールするOリングパッキン105が設けられ、前記ジャケット槽101内に備えた電解槽106内には、前記ピストンヘッド104の陽極酸化処理部分に向けて電解液(反応流体)を吐出供給する噴射装置107が備えられ、また、前記電解槽106の上端部に電解液(反応流体)に接する陰極(電極)108が設けられる一方、ピストンヘッド104に接する陽極(電極)109が設けられた構造となっている。
即ち、この従来例の陽極酸化処理装置は、筒状もしくは柱状被処理体の端面に陽極酸化処理を施す装置である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例の陽極酸化処理装置は、上述のように、Oリングパッキン105が被処理体を構成するピストンヘッド104の底面(ヘッド)側に当接する構造であっため、筒状もしくは柱状の被処理体の外周面における軸方向中間部分の所定範囲のみを環状に陽極酸化処理することができないという問題がある。
即ち、例えば、端面の陽極酸化処理は不要で外周面の限られた範囲の環状外周面にのみ陽極酸化処理を施したい場合にあっては、陽極処理を必要としない部分をテープ等でマスキングすることが考えられるが、そのためには、陽極酸化処理装置にセットする前に、まず、被処理体にテープ等でマスキング処理を施す工程が必要となるため、作業効率が極めて悪く、処理能力を悪化させることになる。
また、反応流体は、噴射装置107から上向きに噴射して被処理体の処理面に供給された後下向きに反転する構造で、反応流体が行き帰りでぶつかりあってスムーズな流通が得られない状態となるため、反応流体をスムーズに流通させるためには反応流体の流通流路として広いスペースを確保する必要があり、これにより、装置が大型化する。
【0004】
本発明は、上述の従来の問題点に着目してなされたもので、作業効率を低下させることなしに柱状もしくは筒状の被処理体の外周面における軸方向中間部分の所定範囲のみを能率的に環状に陽極酸化処理することを可能として処理能力の向上を図ることができる陽極酸化処理方向および装置を提供することを目的とし、さらに、装置のコンパクト化を図ることを追加の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明請求項1記載の陽極酸化処理方法は、ピストン電極との間に反応流体を通して通電し、前記ピストンの少なくともリング溝内表面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理方法であって、前記ピストンを収容する収容容器体の収容穴内に前記ピストンを収容し、前記収容穴内周面に有する一対のシール部材を前記リング溝上下の開口縁部付近にそれぞれ当接し、少なくとも前記上下のシール部材と、前記リング溝と、前記収容穴の内周面において前記上下のシール部材の間に開口した環状隙間とからなり、前記反応流体を保持流通する反応チャンバー形成前記環状隙間を上下方向に仕切る通路板を配置して、該通路板の上下にそれぞれ前記反応流体を供給・排出する流路を形成し、前記反応流体を前記リング溝に供給し、該供給された反応流体を前記リング溝から排出しながら、陽極酸化処理を行うことを特徴とする。
【0007】
請求項記載の陽極酸化処理方法は、請求項記載の陽極酸化処理方法において、前記反応流体を前記通路板の下方に形成された流路を経由して前記リング溝内に供給した後、前記通路板の上方に形成された流路を経由して排出させるようにしことを特徴とする
【0010】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、ピストン電極との間に反応流体を通して通電し、前記ピストンの少なくともリング溝内表面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理装置であって、前記ピストンを収する収容穴を有する収容容器体と、前記リング溝の上下の開口縁部付近にそれぞれ当接してシールする、前記収容穴内周面に設けられる一対のシール部材と、少なくとも前記上下のシール部材と、前記リング溝と、前記収容穴の内周面において前記上下のシール部材の間に開口した環状隙間とからなり、前記反応流体を保持流通する反応チャンバー前記環状隙間を上下方向に仕切るように配置され、前記反応流体を前記リング溝に供給し、前記供給された反応流体を前記リング溝から排出するために、上下にそれぞれ前記反応流体を供給・排出する流路を形成する通路板と、を備えたことを特徴とする
【0011】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、請求項記載の陽極酸化処理装置において、前記通路板の上下に形成された流路が前記リング溝と略同一平面上に形成されていることを特徴とする
【0014】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、請求項3または4に記載の陽極酸化処理装置において、前記収容容器体に形成され、前記反応流体を前記反応チャンバー内に供給する供給通路と、前記反応チャンバー内に供給された前記反応流体を前記反応チャンバー外に排出する排出通路とを有し、前記排出通路側には該排出通路より高い位置を経由する排出路が形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、請求項のいずれかに記載の陽極酸化処理装置において、記反応流体に接する方の電極が前記通路板で構成されていることを特徴とする
【0016】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、請求項のいずれかに記載の陽極酸化処理装置において、前記反応流体に接する方の電極に通電するための導電体が前記反応流体と接しない反応チャンバー外において前記電極に接触させていることを特徴とする
【0017】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、請求項のいずれかに記載の陽極酸化処理装置において、前記上下一対の各シール部材がそれぞれ前記収容容器体に形成された断面L字状の肩部に配置され、前記各シール部材を前記各肩部に向けて軸方向に押圧して圧縮することによりその内径を縮径させて前記ピストンの外周面にそれぞれ当接させる押圧手段を備えていることを特徴とする
【0018】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、請求項のいずれかに記載の陽極酸化処理装置において、前記収容容器体の少なくとも前記収容穴を形成する部分が前記ピストンにおける陽極酸化処理を施すべき前記リング溝の上下両開口縁部付近を境にして上下に分割可能な上側構成体と下側構成体とで構成され、前記上側構成体と前記下側構成体に前記環状シール部材の一方がそれぞれ配置され、前記上側構成体と前記下側構成体との付き合わせ面相互間に前記反応流体に接する方の電極が挟持状態で配置され、前記上側構成体と前記下側構成体と前記電極と前記ピストンにおける陽極酸化処理を施すべき前記リング溝の上下両開口縁部付近との間に前記反応チャンバーが形成され、前記収容容器体に形成され、前記反応流体を前記反応チャンバー内に供給する供給通路と、前記反応チャンバー内に供給された前記反応流体を前記反応チャンバー外に排出する排出通路とを有し、前記下側構成体に前記反応チャンバーと連通する前記供給通路が形成され、前記上側構成体に前記反応チャンバーと連通する前記排出通路が形成されていることを特徴とする
【0019】
【作用】
この発明請求項1記載の陽極酸化処理方法では、上述のように、収容容器体の収容穴内にピストンを収容した状態で収容穴内周面に備えた上下一対のシール部材をピストンの外周面における陽極酸化処理を施すべき環状処理部分であるリング溝の上下両開口縁部付近付近の外周面にそれぞれ当接させてシールするようにしたことにより、作業効率を低下させることなしにピストンの外周面における軸方向中間部分の少なくともリング溝内を含む上下両開口縁部のみを効率的に環状に陽極酸化処理することが可能となり、これにより、処理能力の向上が図れるようになる。
【0020】
また、上述のように、リング溝内に反応流体を供給・排出する通路板が環状隙間を上下方向に仕切るように配置されたことにより、反応流体の流れが極めてスムーズであると共に、反応流体を環状処理部分の面積に応じた必要最小限度の狭いスペースの反応チャンバー内で効率的に循環させることになるため、装置のコンパクト化が可能となる。さらに、ピストンにおける陽極酸化処理を施すべき環状処理部分であるリング溝に対してその全周から同時にかつ均一に反応流体が供給されるため、円周方向において均一に陽極酸化処理することができるようになる。
【0021】
請求項記載の陽極酸化処理方法では、上述のように、反応流体を通路板における下方に形成された流路を経由してリング溝内に供給した後、通路板の上方に形成された流路を経由して排出させるようにしたことにより、反応流体に混入された空気が効率よく排出され、従って、混入空気による反応むらの発生を防止することができるようになる。
【0024】
この発明請求項記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成されるため、収容容器体の上方からピストンを収容穴内に収容すると、収容容器体の底部に当接して支持される共に、収容穴の軸方向中間部内周面に設けられた上下一対のシール部材がピストンにおける陽極酸化処理を施すべき前記リング溝の上下両開口縁部付近の外周面に当接してシールした状態となり、これにより、該一対のシール部材相互間における前記ピストンの環状外周面と前記収容容器体における収容穴の内周面との間に反応流体を保持流通させる環状の反応チャンバーが形成された状態となる。従って、作業効率を低下させることなしに筒状もしくは柱状のピストンの外周面における軸方向中間部分の少なくともリング溝内を含む上下両開口縁部のみを効率的に環状に陽極酸化処理することが可能となり、これにより、処理能力の向上が図れるようになる。
【0025】
また、反応流体が接する処理面積を最小限度に狭くできるため、小さな処理電力ですみ、これにより、反応流体の発熱も小さくなり、しかも、反応チャンバーの容量も最小限度に小さくなり、かつ反応流体の流れが水平方向のままであるため、反応チャンバー内における反応流体の流れもスムーズで流速が速くなって冷却効率がよくなり、これにより、反応流体を冷却する冷却機の能力を低く設定することができる。従って、コストを低減化させることができるようになる。また、反応流体を少なくともリング溝内を含む上下両開口縁部の面積に応じた必要最小限度の狭いスペースの反応チャンバー内で効率的に循環させることができるため、装置のコンパクト化が可能となる。また、上述のように、反応流体が接する処理面積を最小限度に狭くできることから、陽極酸化皮膜に吸着するHC等の有害な排気ガスの量を低減させることができるようになる。
【0026】
請求項記載の陽極酸化処理装置では、上述のように、通路板の上下に形成された流路前記リング溝と略同一平面上に形成されているため、リング溝内における反応流体の流れがスムーズで、その流速を速めることができ、これにより、反応流体を冷却する冷却機の能力をより低く設定することができるようになる。
【0029】
請求項記載の陽極酸化処理装置では、上述のように、排出通路側には該排出通路より高い位置を経由する排出路が形成されているため、反応流体に混入された空気が効率よく排出され、従って、混入空気による反応むらの発生を防止することができるようになる。
【0030】
請求項記載の陽極酸化処理装置では、上述のように、前記反応流体に接する方の電極が反応チャンバー内に配置され通路板で構成されることで、該電極をピストンに近接状態に配置させることができるため、処理効果を高めることができるようになる。
【0031】
請求項記載の陽極酸化処理装置では、上述のように、反応流体に接する方の電極に通電するための導電体が前記反応流体と接しない反応チャンバー外において前記電極に接触させた構成とすることで、反応流体による接点部分の腐食を防止することができるようになる。
【0032】
請求項記載の陽極酸化処理装置では、上述のように、上下一対の各環状シール部材がそれぞれ収容容器体に形成された断面L字状の肩部に配置され、各シール部材を各肩部に向けて軸方向に押圧して圧縮することによりその内径を縮径させてピストンの外周面にそれぞれ当接させる押圧手段を備えた構成とすることで、ピストンを収容穴内に収容した後、押圧手段を操作するだけで両環状シール部材によるシールを行うことができ、これにより、作業の効率化が図れるようになる。
【0033】
請求項記載の陽極酸化処理装置では、上述のように、各部材が構成されるため、供給通路が形成されると共にシール部材の一方が配置された下側構成体に対し、上部から反応流体に接する方の電極および排出通路が形成されると共にもう一方の環状シール部材が配置された上側構成体を順次組み付けることにより、上側構成体と下側構成体と電極とピストンにおける陽極酸化処理を施すべきリング溝の上下両開口縁部付近との間に供給流路および排出流路とそれぞれ連通する反応チャンバーが形成される。以上のように、各構成部材を上下方向に積み上げることで容易に収容容器を構成することができるため、装置製造時における組付性を向上させることができるようになる。
【0034】
【発明の実施の形態】 以下に、本発明の実施の形態を説明する。
(発明の実施の形態1)
まず、本発明に実施の形態1の陽極酸化処理方法を図1〜3に示す陽極酸化置に基づいて説明する。なお、この発明の実施の形態1では、ピストンヘッドPにおけるトップリング溝10の表面に陽極酸化処理を行う場合について説明する。図1は本発明の実施の形態1の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を示す縦断面図であり、この図において、1は収容容器体、2は外筒、3は通路板(電極)、4、4は環状シール部材、41、41は押圧筒(押圧手段)、42、42は押圧環(押圧手段)、43、43は押圧軸(押圧手段)、Pはピストンヘッド(金属製被処理体)を示す。
【0035】
前記収容容器体1は、前記ピストンヘッドPを上下逆さまの状態で上方から収容可能な収容穴を有する有底円筒状の容器を構成するもので、底部構成部材(下側構成体)5と、下部周壁構成部材(下側構成体)6a、上部周壁構成部材(上側構成体)6bとで構成されている。
【0036】
前記外筒2は、円筒状周壁部21の下端開口縁部内周に環状底部22が形成され、上端開口部には別部材の環状上蓋部材23が装着されることにより、内周に前記下部周壁構成部材6aおよび上部周壁構成部材6b等を組み付けるための環状溝を有する断面コ字状に形成されている。
【0037】
前記底部構成部材5は、収容容器体1における収容穴の底部を構成するもので、ピストンヘッドPの外径と同一外径を有する略円柱状に形成されていて、その下端外周部を外筒2における環状底部22の軸心穴内周部に装着係止させた状態で組み付けられている。
【0038】
前記下部周壁構成部材6aと上部周壁構成部材6bはそれぞれ外装部材61と内装部材62の2部材で構成されている。
即ち、前記外装部材61は、下部周壁構成部材6a側の組み付け状態で説明すると、円筒部61aの下端部に外向に突出するフランジ部61bを備えると共に、円筒部61aの上端部内側には前記環状シール部材4を位置決め支持するための係止フランジ(肩部)61cが内向き環状に突出形成された構造となっている。そして、この下部周壁構成部材6a側の外装部材61は、外筒2における環状底部22の上部に形成された環状係止段部24に外向フランジ部61bの外周部を係止させた状態で外筒2の環状溝内下部に組み付けられている。
【0039】
前記外装部材61と底部構成部材5との間に、前記下側の環状シール部材4を押圧する押圧筒41が上下摺動自在な状態で組み込まれている。また、外筒2における環状底部22と外装部材61におけるフランジ部61bとの間に前記2つ割り状の押圧環42が径方向摺動可能な状態で組み込まれている。この押圧環42はその上端内周縁部に形成された環状テーパ面42aを押圧筒41の下端外周縁部に当接させると共に、外筒2の円筒状周壁部21を貫通して摺動自在に組み込まれた複数の押圧軸43により押圧摺動可能に構成されている。
【0040】
前記内装部材62は、同じく下部周壁構成部材6a側の組み付け状態で説明すると、円筒部62aの下端部に内向きフランジ部62bを備え、また、円筒部62aの上端部には外向フランジ部62cをそれぞれ備えると共に、前記円筒部62aには該円筒部62aの外側空間62dと内側空間62eとの間を連通する複数の連通穴62fが形成された構造となっている。
【0041】
前記上部周壁構成部材6bを構成する外装部材61および内装部材62は、下部周壁構成部材6aを構成する外装部材61および内装部材62と共に同一形状のものが用いられ、下部周壁構成部材6aの上部に上下逆向きの状態で組み付けられる。なお、その組み付けに際しては、下部周壁構成部材6aと上部周壁構成部材6bの両内装部材62、62の両外向フランジ部62c、62c相互間に前記通路板3を挟持させた状態で組み付けられている。そして、この組み付け状態において、下部周壁構成部材6aと上部周壁構成部材6bの両係止フランジ61c、61c側端面相互間に反応チャンバー7を構成する環状隙間が形成されるように通路板3と各外装部材61および各内装部材62の軸方向寸法設定がなされている。なお、図において63、63は、外筒2と外装部材61、61との間をシールするシールリングを示す。
【0042】
前記通路板3は、両外向フランジ部62c、62c相互間に挟持される本体部31の内周面側に、図2、3にもその詳細を示すように、前記反応チャンバー7を構成する環状隙間の幅より肉薄の通路形成部32が一体に形成された構造で、この通路形成部32の先端部を前記反応チャンバー7を構成する環状隙間の中途部位置まで挿入させた状態となっている。
【0043】
前記上部周壁構成部材6bを構成する外装部材61の内周側に前記下側の環状シール部材4を押圧する押圧筒41が上下摺動自在な状態で組み込まれている。また、環状上蓋部材23と外装部材61におけるフランジ部61bとの間に前記2つ割り状の押圧環42が径方向摺動可能な状態で組み込まれている。この押圧環42はその下端内周縁部に形成された環状テーパ面42aを押圧筒41の上端外周縁部に当接させると共に、外筒2の円筒状周壁部21を貫通して摺動自在に組み込まれた複数の押圧軸43により押圧摺動可能に構成されている。
【0044】
前記外筒2の円筒状周壁部21には、下部周壁構成部材6a側の外側空間62dと連通する反応流体の供給穴(供給路)21aが形成され、また、上部周壁構成部材6b側の外側空間62dと連通する反応流体の排出穴(排出路)21bが形成されている。
【0045】
即ち、前記下部周壁構成部材6aにおける外側空間62dと連通穴62fと内側空間62eとで、反応流体が供給される供給穴21aと反応チャンバー7との間を連通する供給通路Iが形成され、また、上部周壁構成部材6bにおける内側空間62eと連通穴62fと外側空間62dとで、反応チャンバー7と反応流体が排出される排出穴21bとの間を連通する排出通路IIが形成されている。
【0046】
そして、前記収容容器体1の収容穴内に、ピストンヘッドPを上下逆さまの状態で上方から収容し、該ピストンヘッドPの底面(ヘッド)が底部構成部材5の上面に形成された窪部51に当接して位置決めされた状態で、トップリング溝10が前記反応チャンバー7を構成する環状隙間と一致すると共に、上下一対の環状シール部材4、4がピストンヘッドPの外周面でトップリング溝10の上下両開口縁部付近(陽極酸化処理を施すべき処理部分を決定する両境界線k、k部分)に位置するように、各構成部材の寸法設定がなされている。
【0047】
前記通路板3における本体部31の外周面が位置する外筒2の円筒状周壁部21には貫通穴21cが形成され、この貫通穴21cには、押圧筒25により押圧状態でシールリング26が装着され、このシールリング26により貫通穴21c方向への反応流体の漏洩が防止された状態となっている。そして、前記円筒状周壁部21の外部から押圧筒25の軸心穴内に挿入した導電棒(導電体)33の先端を、電極を構成する通路板3の外周面に当接させている。即ち、前記反応流体に接する方の電極を構成する通路板3に通電するための導電棒33を前記反応流体と接しない反応チャンバー7および流路外において通路板3に接触させるようになっている。なお、前記押圧筒25は、外筒2に螺合固定されたねじ筒25aに対し螺合された袋ナット状の締結ねじ25bにより、押圧固定されるようになっている。
【0048】
また、前記底部構成部材5の上面に形成された窪部51の中央部には、ピストンヘッドPの脱却時に反応チャンバー7から窪部51内に漏洩する反応流体を排出させる排出穴52が形成されている。
なお、金属製被処理体に通電するもう一方の電極8は、収容容器体1の収容穴内に収容された状態で金属製被処理体を構成するピストンヘッドPに当接可能な状態に設けられている。
【0049】
次に、この発明の実施の形態1の作用・効果を説明する。
この発明の実施の形態1の陽極酸化処理装置では、上述のように構成されるため、収容容器体1の収容穴内に金属製被処理体を構成するピストンヘッドPを収容した状態で、各押圧軸43、43により2つ割り状に形成された上下各押圧環42、42を内部方向にそれぞれ押圧摺動させると、上下各押圧環42、42に形成された環状テーパ面42a、42aが上下各押圧筒41、41の外周縁部に当接して軸方向に押圧摺動させ、上下各環状シール部材4、4をそれぞれ係止フランジ部61、61に向けて軸方向に押圧して圧縮することによりその内径が縮径され、上下一対の環状シール部材4、4がピストンヘッドPにおける陽極酸化処理を施すべき処理部分を決定する両境界線k、k部分の外周面にそれぞれ当接してシールした状態となり、これにより、上下一対の環状シール部材4、4相互間におけるトップリング溝10の表面を含むピストンヘッドPの環状外周面と収容容器体1における収容穴の内周面側との間に反応流体を保持流通させる環状の反応チャンバー7が形成された状態となる。
【0050】
そこで、図示を省略したポンプを駆動させると、ポンプから吐出された反応流体は、供給口21aから供給通路I(下部周壁構成部材6aにおける外側空間62d→連通穴62f→内側空間62e)を経由して、反応チャンバー7に供給され、この反応チャンバー7内では、通路板3における通路形成部32の下面側を経由してピストンヘッドPにおけるトップリング溝10の表面に向けて噴射供給された後、通路形成部32の上面側および排出通路II(上部周壁構成部材6bにおける内側空間62e→連通穴62f→外側空間62d)を経由し、排出穴21bから収容容器体1の外部に排出される。
【0051】
そして、この状態で反応流体に接する方の電極を構成する通路板3と金属製被処理体を構成するピストンヘッドPに当接されたもう一方の電極8に、DC電源から直流電流を通電することにより、トップリング溝10の表面を含む限られた所定範囲のみを環状に陽極酸化処理することができる。
【0052】
以上のように、ピストンヘッドPを収容容器体1の収容穴に収容した後、各押圧軸43、43を押圧操作するだけで、上下一対の環状シール部材4、4によりピストンヘッドPにおける陽極酸化処理を施すべき環状処理部分を決定する両境界線k、k部分の外周面に当接してシールすることができるため、作業効率を低下させることなしにピストンヘッドPの外周面における軸方向中間部分に存在するトップリング溝10を含む限られた所定範囲のみを効率的に環状に陽極酸化処理することが可能となり、これにより、処理能力の向上が図れるようになるという効果が得られる。
【0053】
また、上下一対の環状シール部材4、4により反応流体が接する処理面積を最小限度に狭くできるため、小さな処理電力ですみ、これにより、反応流体の発熱も小さくなり、しかも、反応チャンバー7の容量も最小限度に小さくなり、かつ反応流体の流れが水平方向のままであるため、反応チャンバー7内における反応流体の流れもスムーズで流速が速くなって冷却効率がよくなり、これにより、反応流体を冷却する冷却機の能力を低く設定することができ、また、反応チャンバー7の容量が小さいため、反応流体も少量ですみ、従って、コストを低減化させることができるようになる。
【0054】
また、反応流体を環状処理部分の面積に応じた必要最小限度の狭いスペースの反応チャンバー内で効率的に循環させることができるため、装置のコンパクト化が可能となる。
また、上述のように、反応流体が接する処理面積を最小限度に狭くできることから、陽極酸化皮膜に吸着するHC等の有害な排気ガスの量を低減させることができるようになる。
【0055】
また、被処理体における陽極酸化処理を施すべき環状処理部分に対してその全周から同時にかつ均一に反応流体が供給されるため、円周方向において均一に陽極酸化処理することができるようになる。
また、上述のように、排出通路II側には該排出通路IIより高い位置を経由する排出穴(排出路)21bが形成されているため、反応流体内に混入された空気が効率よく排出され、従って、混入空気による反応むらの発生を防止することができるようになる。
【0056】
また、通路板3の通路形成部32を反応チャンバー7内に配置させることにより、ピストンヘッドPにおける陽極酸化処理を施すべき環状処理部分に反応流体を供給する供給通路Iの一部と該供給された反応流体を排出する排出通路IIの一部とに反応チャンバー7内を上下方向に仕切るようにしたことで、反応チャンバー7内における反応流体の流れが極めてスムーズであると共に、反応流体を環状処理部分の面積に応じた必要最小限度の狭いスペースの反応チャンバー7内で効率的に循環させることになるため、装置のコンパクト化が可能となる。
また、前記反応流体に接する方の電極が反応チャンバー7内に配置された通路板3で構成されることで、狭い範囲内で電極をピストンヘッドPに近接状態に配置させることができるため、処理効果を高めることができるようになる。
【0057】
また、反応流体に接する方の電極を構成する通路板3に通電するための導電棒(導電体)33が反応流体と接しない反応チャンバー7外において通路板3に接触させた構成としたことで、反応流体による接点部分の腐食を防止することができるようになる。
【0058】
また、収容容器体1の少なくとも収容穴を形成する部分がピストンヘッドPにおける陽極酸化処理を施すべき環状処理部分(トップリング溝10部分)を境にして上下に分割可能な上部周壁構成部材6bと下部周壁構成部材6aと底部構成部材5で構成され、該上部周壁構成部材6bと下部周壁構成部材6aに上下一対の各環状シール部材4、4の一方がそれぞれ配置され、上部周壁構成部材6bと下部周壁構成部材6aとの付き合わせ面相互間に反応流体に接する方の電極を構成する通路板3が挟持状態で配置され、上部周壁構成部材6bと下部周壁構成部材6aと通路板3とピストンヘッドPにおける陽極酸化処理を施すべき環状処理部分(トップリング溝10部分)との間に反応チャンバー7が形成され、下部周壁構成部材6aに反応チャンバー7と連通する供給通路Iが形成され、上部周壁構成部材6bに反応チャンバー7と連通する排出通路IIが形成された構成としたことで、以上の各構成部材を上下方向に積み上げることで供給流路Iおよび排出流路IIとそれぞれ連通する反応チャンバー7を備えた収容容器体1を容易に構成することができるため、装置製造時における組付性を向上させることができるようになる。
【0059】
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。なお、この他の発明の実施の形態の説明にあたっては、前記発明の実施の形態1と同様の構成部分には同一の符号を付してその説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0060】
(発明の実施の形態2)
図4は、発明の実施の形態2の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
この発明の実施の形態2における陽極酸化処理装置は、反応流体に接する方の電極を構成する通路板30の構成が、前記発明の実施の形態1における通路板3とは相違すると共に、下部周壁構成部材6aの構成が前記発明の実施の形態1のそれとは相違したものである。
【0061】
即ち、まず、この発明の実施の形態2の下部周壁構成部材6aが内装部材62を省略した外装部材61のみで構成されると共に、この外装部材61の特に円筒部61aが上端部を残して肉厚に形成されることにより環状段部61dが形成されている点が前記発明の実施の形態1とは相違している。なお、前記外装部材61の外側には、外側空間61eのみが形成される構造となっている。
【0062】
また、この発明の実施の形態2の通路板30は、図5の平面図、図6の底面図、図7の断面図(図5の VII−VII 線における縦断面図)にもその詳細を示すように、その下面内周側に供給通路Iの一部を構成する供給側溝30aが周方向所定間隔のもとに6か所に形成され、また、上面内周側には排出通路IIの一部を構成する排出側溝30bが周方向所定間隔のもとに6か所に形成されている。なお、前記各供給側溝30aと各排出側溝30bは互いに軸方向に重ならないように周方向において交互に形成されている。
【0063】
また、前記供給側溝30aと排出側溝30bはその軸線方向を、図5および図6に示すように、ピストンヘッドPの外周面と接する接線に対し相反する方向に傾斜させた状態に形成されている。
そして、前記通路板30は、上部周壁構成部材6b側の内装部材62における外向フランジ部62cの下面と下部周壁構成部材6aを構成する外装部材61における円筒部61aの環状段部61dとの間に挟持状態で組み付けられている。
【0064】
この発明の実施の形態2では、上述のように構成されるため、図示を省略した圧力ポンプを駆動させると、ポンプから吐出された反応流体は、供給口21aから供給通路I(下部周壁構成部材6aにおける外装部材61の外側空間61e→通路板30の各供給側溝30a)を経由して、反応チャンバー7にその接線方向に向け傾斜状に供給され、この反応チャンバー7内では、ピストンヘッドPにおけるトップリング溝10の表面に向けて傾斜状に噴射供給された後、排出通路II(通路板30の各排出側溝30b→上部周壁構成部材6bにおける内側空間62e→各連通穴62f→外側空間62d)を経由し、排出穴21bから収容容器体1の外部に排出される。
【0065】
この発明の実施の形態2の陽極酸化処理装置では、上述のように構成されるため、前記発明の実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる他、以下に列挙する効果が得られる。
即ち、各供給側溝30aと各排出側溝30bの軸線方向が水平方向に形成され、該各供給側溝30aと各排出側溝30bとがピストンヘッドPの環状処理部分であるとトップリング溝10と略同一平面上に形成されているため、反応チャンバー7内における反応流体の流れがスムーズで、その流速を速めることができ、これにより、反応流体を冷却する冷却機の能力をより低く設定することができるようになる。
【0066】
また、供給側溝30aと排出側溝30bとが周方向交互に複数個(6個)配置されている構成としたことで、反応チャンバー7内における反応流体の流れがスムーズで、流通量が多くなり、これにより、反応流体を冷却する冷却機の能力をより低く設定することができるようになる。
【0067】
また、各供給側溝30aがピストンヘッドPにおける環状処理部分の一方の接線方向へ向けて傾斜状に形成され、各排出側溝30bがピストンヘッドPにおける処理部分のもう一方の接線方向へ向けて傾斜状に形成されている構成としたことで、反応チャンバー7内における反応流体の流れがスムーズで、その流速を速めることができ、これにより、反応流体を冷却する冷却機の能力をより低く設定することができるようになる。
【0068】
(発明の実施の形態3)
図8は、発明の実施の形態3の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を示す縦断面図であり、この図に示すように、この発明の実施の形態3における陽極酸化処理装置は、前記発明の実施の形態2とほぼ同様であるが、押圧手段を構成する2つ割り状の押圧環42、42の一方が固定部材44に置き換えられると共に、押圧軸43が上下でそれぞれ周方向1個所にのみ設けられている点で前記発明の実施の形態2と相違したものである。
従って、この発明の実施の形態3では、前記発明の実施の形態2とほぼ同様の効果が得られると共に、部品点数の削減によりコストを低減化できるようになる。
【0069】
(発明の実施の形態4)
図9は、発明の実施の形態4の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を示す縦断面図であり、この図に示すように、この発明の実施の形態4における陽極酸化処理装置は、前記発明の実施の形態2とほぼ同様であるが、反応流体に接する方の電極を通路板30で構成させずに、別途に設けられた電極棒9aで構成するようにした点で前記発明の実施の形態2とは相違したものである。
即ち、前記電極棒9aは、外装部材61の外側空間61e位置において、外筒2を半径方向に貫通する状態で設けられていて、その先端面が外側空間61e内の反応流体と接する状態となっている。
従って、この発明の実施の形態4では、前記発明の実施の形態2とほぼ同様の効果が得られると共に、構造を簡略化できるようになる。
【0070】
(発明の実施の形態5)
図10は、発明の実施の形態5の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を示す縦断面図であり、この図に示すように、この発明の実施の形態5における陽極酸化処理装置は、前記発明の実施の形態3とほぼ同様であるが、反応流体に接する方の電極を通路板30で構成させずに、別途に設けられた電極棒9bで構成するようにした点で前記発明の実施の形態3とは相違したものである。
即ち、前記電極棒9bは、収容容器体1の上方から環状上蓋部材23、固定部材44、上部周壁構成部材6bを貫通してその下端を内側空間62e内の反応流体と接する状態となっている。
従って、この発明の実施の形態5では、前記発明の実施の形態3とほぼ同様の効果が得られると共に、構造を簡略化できるようになる。
【0071】
(発明の実施の形態6)
図11は、発明の実施の形態6の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を示す縦断面図であり、この図に示すように、この発明の実施の形態6における陽極酸化処理装置は、前記発明の実施の形態2とほぼ同様であるが、上部周壁構成部材6bを構成する外装部材61と下部周壁構成部材6aとの対向面の一部が、通路板30における供給側溝30aおよび排出側溝30b以外の部分において互いに当接するように構成されている点で前記発明の実施の形態2とは相違したものである。
従って、この発明の実施の形態6では、前記発明の実施の形態2とほぼ同様の効果が得られると共に、下部周壁構成部材6aと上部周壁構成部材6bが当接することから、反応チャンバー7の軸方向幅を確実に維持させることができるようになる。さらに、当接部の位置を任意に設定することで、処理部分を周方向の任意の位置に設定することができる。
【0072】
(発明の実施の形態7)
図12は、発明の実施の形態7の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置の通路板を示す底面図であり、この図に示すように、供給側溝30および排出側溝30bの軸線方向が、ピストンヘッドPの接線方向と平行(噴流角度0°)に形成されている点が前記発明の実施の形態2〜6の通路板30とは相違したものである。この場合、反応流体の流れがスムーズになり、処理能力が向上する。
【0073】
(発明の実施の形態8)
図13は、発明の実施の形態8の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を示す平面図、図14は図13の XIV−XIV 線における断面図、図15は図13のXV−XV線における断面図であり、これらの図に示すように、この発明の実施の形態8における陽極酸化処理装置は、前記発明の実施の形態2とほぼ同様の構成の陽極酸化処理装置を横方向に複数個連結させた構造としたものである。
即ち、図15に示すように、両装置の接続部において、両下部周壁構成部材6a、6a側の外側空間61d、61a同士を互いに連結させると共に、両上部周壁構成部材6b、6b側の外側空間62d、62d同士を互いに連結させた構造となっている。
従って、この発明の実施の形態8では、前記発明の実施の形態2とほぼ同様の効果が得られると共に、複数の装置をコンパクトに一体化させることができるようになる。
【0074】
(発明の実施の形態9)
図16は、発明の実施の形態9の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を示す縦断面図であり、この図に示すように、この発明の実施の形態9における陽極酸化処理装置は、上下各環状シール部材4、4を押圧する押圧手段として、他の例を適用したものである。
即ち、この発明の実施の形態9は、前記発明の実施の形態2とほぼ同様であるが、押圧環42、42が省略され、上下方向から押圧軸43、43で直接押圧筒41、41を軸方向に押圧するようにした点が相違している。
また、この発明の実施の形態9では、上部周壁構成部材6bの一部を構成する外装部材61部分が環状上蓋部材23と一体に形成された構造となっている。
従って、この発明の実施の形態9では、前記発明の実施の形態2とほぼ同様の効果が得られると共に、構造を簡略化できるようになる。さらに、通路板30と内装部材62と外装部材61、および環状上蓋部材23を一体に組み付けた状態のユニットとして構成させれば、ユニットの交換が容易となり、交換時間を短縮できる。この時、さらに押圧筒41をユニットに組み込むこともできる。
【0075】
(発明の実施の形態10)
図17は、この発明の実施の形態10の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を示す縦断面図、図18は図17のXIIX−XIIX線における横断面図であり、両図に示すように、この発明の実施の形態10の陽極酸化処理装置は、前記発明の実施の形態1〜9のうち、電極棒9b(電極)が通路板30とは別体に配置された発明の実施の形態5(図10)の変形例として、前記反応チャンバー内7に通路板30を備えない構造の変形例を示す。
即ち、この発明の実施の形態10の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置は、収容容器体1の一端に形成された1つの供給通路Iから反応流体を環状の反応チャンバー7内に供給すると共に、該反応チャンバー7内に供給された反応流体を供給通路Iとは径方向対向位置に形成された1つの排出通路IIから排出させるようにしたものである。
【0076】
さらに詳述すると、前記供給通路Iおよび排出通路IIと反応チャンバー7との間には、図17に示すように、反応チャンバー7の上下方向幅より上下方向に狭く絞り込まれると共に、図18に示すように、供給通路Iおよび排出通路IIより円周方向に徐々に幅広に広げられた絞り部11、12が形成されている。これは、供給通路Iおよび排出通路IIが開口する反応チャンバー7部分で反応流体がぶつかり合うことで温度が上昇することを防止するためである。そして、この温度上昇は排出通路II側の方が顕著であるため、前記供給通路I側の絞り部11の円周方向幅より、排出通路II側の絞り部12の円周方向幅が広くなるように形成されている。なお、両絞り部11、12の円周方向幅の比率は任意であるが、1:1.5〜3.0の範囲で設定することが望ましい。要するに、供給通路Iから供給された反応流体が一箇所に滞留することなしに反応チャンバー7内をスムーズに流れて排出通路IIから排出されるような値に設定すればよい。
【0077】
この発明の実施の形態10では、上述のように、供給通路Iから供給される反応流体は、絞り部11で上下方向に絞られる一方で、円周方向には広げられることで、反応チャンバー7内における反応流体の流れが極めてスムーズになり、環状処理部分に対し均一かつ効率的に反応流体を接触させることができる。
従って、この発明の実施の形態10では、通路板30の省略および通路構成の単純化により、構造を大幅に簡略化できるようになる。なお、一つの供給通路Iと一つの排出通路IIを、前記発明の実施の形態の通路板3、30に形成しても、同様の効果が得られる。
【0078】
以上発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0079】
例えば、発明の実施の形態では、被処理体としてピストンヘッドPを例にとったが、あらゆる金属性製品の軸方向中間部における限られた所定範囲の環状外周面に陽極酸化処理を施す場合に適用することができる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明請求項1記載の陽極酸化処理方法では、収容容器体の収容穴内にピストンを収容した状態で収容穴内周面に備えた上下一対の環状シール部材をリング溝の上下両開口縁部付近にそれぞれ当接させてシールするようにしたことにより、作業効率を低下させることなしにピストンの外周面における軸方向中間部分の少なくともリング溝内を含む上下両開口縁部のみを効率的に環状に陽極酸化処理することが可能となり、これにより、処理能力の向上が図れるようになる。
【0081】
また環状隙間を上下方向に仕切る通路板を配置して、該通路板の上下にそれぞれ反応流体を供給・排出する流路を形成したことにより、反応流体の流れが極めてスムーズであると共に、反応流体を環状処理部分の面積に応じた必要最小限度の狭いスペースの反応チャンバー内で効率的に循環させることになるため、装置のコンパクト化が可能となる。さらに、ピストンにおける陽極酸化処理を施すべき環状処理部分であるリング溝に対してその全周から同時にかつ均一に反応流体が供給されるため、円周方向において均一に陽極酸化処理することができるようになる。
【0082】
請求項記載の陽極酸化処理方法は、請求項記載の陽極酸化処理方法において、前記反応流体を通路板における下方に形成された流路を経由してリング溝内に供給した後、通路板の上方に形成された流路を経由して排出させるようにしたことで、反応流体に混入された空気が効率よく排出され、従って、混入空気による反応むらの発生を防止することができるようになる。
【0085】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、ピストン電極との間に反応流体を通して通電し、前記ピストンの少なくともリング溝内表面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理装置であって、前記ピストンを収する収容穴を有する収容容器体と、前記リング溝の上下の開口縁部付近にそれぞれ当接してシールする、前記収容穴内周面に設けられる一対のシール部材と、少なくとも前記上下のシール部材と、前記リング溝と、前記収容穴の内周面において前記上下のシール部材の間に開口した環状隙間とからなり、前記反応流体を保持流通する反応チャンバー前記環状隙間を上下方向に仕切るように配置され、前記反応流体を前記リング溝に供給し、前記供給された反応流体を前記リング溝から排出するために、上下にそれぞれ前記反応流体を供給・排出する流路を形成する通路板と、を備えたた。よって、作業効率を低下させることなしに筒状もしくは柱状のピストンの外周面における軸方向中間部分の少なくともリング溝内を含む上下両開口縁部のみを効率的に環状に陽極酸化処理することが可能となり、これにより、処理能力の向上が図れるようになるという効果が得られる。
【0086】
また、反応流体が接する処理面積を最小限度に狭くできるため、小さな処理電力ですみ、これにより、反応流体の発熱も小さくなり、しかも、反応チャンバーの容量も最小限度に小さくなり、かつ反応流体の流れが水平方向のままであるため、反応チャンバー内における反応流体の流れもスムーズで流速が速くなって冷却効率がよくなり、これにより、反応流体を冷却する冷却機の能力を低く設定することができる。従って、コストを低減化させることができるようになる。
【0087】
また、反応流体を少なくともリング溝内を含む上下両開口縁部の面積に応じた必要最小限度の狭いスペースの反応チャンバー内で効率的に循環させることができるため、装置のコンパクト化が可能となる。また、上述のように、反応流体が接する処理面積を最小限度に狭くできることから、陽極酸化皮膜に吸着するHC等の有害な排気ガスの量を低減させることができるようになる。
【0088】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、請求項記載の陽極酸化処理装置において、通路板の上下に形成された流路がリング溝と略同一平面上に形成されている手段としたことで、反応チャンバー内における反応流体の流れがスムーズで、その流速を速めることができ、これにより、反応流体を冷却する冷却機の能力をより低く設定することができるようになる。
【0091】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、請求項3または4に記載の陽極酸化処理装置において、収容容器体に形成され、反応流体を反応チャンバー内に供給する供給通路と、反応チャンバー内に供給された反応流体を反応チャンバー外に排出する排出通路とを有し、排出通路側には該排出通路より高い位置を経由する排出路が形成されている手段としたことで、反応流体に混入された空気が効率よく排出され、従って、混入空気による反応むらの発生を防止することができるようになる。
【0092】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、請求項のいずれかに記載の陽極酸化処理装置において、反応流体に接する方の電極が反応チャンバー内に配置され通路板で構成されることで、該電極をピストンに近接状態に配置させることができるため、処理効果を高めることができるようになる。
【0093】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、請求項のいずれかに記載の陽極酸化処理装置において、反応流体に接する方の電極に通電するための導電体が反応流体と接しない反応チャンバー外において電極に接触させている手段としたことで、反応流体による接点部分の腐食を防止することができるようになる。
【0094】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、請求項のいずれかに記載の陽極酸化処理装置において、上下一対の各環状シール部材がそれぞれ収容容器体に形成された断面L字状の肩部に配置され、各環状シール部材を各肩部に向けて軸方向に押圧して圧縮することによりその内径を縮径させてピストンの外周面にそれぞれ当接させる押圧手段を備えている手段としたことで、ピストンを収容穴内に収容した後、押圧手段を操作するだけで両環状シール部材によるシールを行うことができ、これにより、作業の効率化が図れるようになる。
【0095】
請求項記載の陽極酸化処理装置は、請求項のいずれかに記載の陽極酸化処理装置において、収容容器体の少なくとも収容穴を形成する部分がピストンにおける陽極酸化処理を施すべきリング溝の上下両開口縁部付近を境にして上下に分割可能な上側構成体と下側構成体とで構成され、該上側構成体と下側構成体に環状シール部材の一方がそれぞれ配置され、上側構成体と下側構成体との付き合わせ面相互間に反応流体に接する方の電極が挟持状態で配置され、上側構成体と下側構成体と電極とピストンにおける陽極酸化処理を施すべきリング溝の上下両開口縁部付近との間に反応チャンバーが形成され、下側構成体に反応チャンバーと連通する供給通路が形成され、収容容器体に形成され、反応流体を反応チャンバー内に供給する供給通路と、反応チャンバー内に供給された反応流体を反応チャンバー外に排出する排出通路とを有し、上側構成体に前記反応チャンバーと連通する排出通路が形成されている手段としたことで、各構成部材を上下方向に積み上げることで容易に供給流路および排出流路とそれぞれ連通する反応チャンバーを備えた収容容器体を構成することができるため、装置製造時における組付性を向上させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図2】発明の実施の形態1の陽極酸化処理装置における通路板の平面図である。
【図3】図2の III−III 線における拡大断面図である。
【図4】発明の実施の形態2の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図5】発明の実施の形態2の陽極酸化処理装置における通路板の平面図である。
【図6】発明の実施の形態2の陽極酸化処理装置における通路板の底面図である。
【図7】図5の VII−VII 線における断面図である。
【図8】発明の実施の形態3の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図9】発明の実施の形態4の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図10】発明の実施の形態5の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図11】発明の実施の形態6の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図12】発明の実施の形態7の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図13】発明の実施の形態8の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図14】図13の XIV−XIV 線における断面図である。
【図15】図13のXV−XV線における断面図である。
【図16】発明の実施の形態9の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図17】発明の実施の形態10の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図18】図10のXIIX−XIIX線における横断面図である。
【図19】従来例の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
P ピストンヘッド(金属製被処理体)
k 境界線
I 供給通路
II 排出通路
1 収容容器体
2 外筒
3 通路板(電極)
4 環状シール部材
5 底部構成部材(下部構成体)
6a 下部周壁構成部材(下部構成体)
6b 上部周壁構成部材(上部構成体)
7 反応チャンバー
8 電極
9 電極棒(電極)
9a 電極棒(電極)
9b 電極棒(電極)
10 トップリング溝(陽極酸化処理部)
11 絞り部(供給通路側)
12 絞り部(排出通路側)
21 円筒状周壁部
21a 供給穴(供給路)
21b 排出穴(排出路)
21c 貫通穴
22 環状底部
23 環状上蓋部材
24 環状係止段部
25 押圧筒
25a ねじ筒
25b 締結ねじ
26 シールリング
30 通路板(電極)
30a 供給側溝
30b 排出側溝
31 本体部
32 通路形成部
33 導電棒(導電体)
41 押圧筒(押圧手段)
42 押圧環(押圧手段)
42a 環状テーパ面
43 押圧軸(押圧手段)
44 固定部材
51 窪部
52 排出穴
61 外装部材
61a 円筒部
61b フランジ部
61c 係止フランジ部(肩部具)
61d 環状段部
61e 外側空間
62 内装部材
62a 円筒部
62b フランジ部
62c 外向フランジ部
62d 外側空間
62e 内側空間
62f 連通穴
63 シールリング

Claims (9)

  1. ピストン電極との間に反応流体を通して通電し、前記ピストンの少なくともリング溝内表面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理方法であって、
    前記ピストンを収容する収容容器体の収容穴内に前記ピストンを収容し
    記収容穴内周面に有する一対のシール部材を前記リング溝上下の開口縁部付近にそれぞれ当接し
    少なくとも前記上下のシール部材と、前記リング溝と、前記収容穴の内周面において前記上下のシール部材の間に開口した環状隙間とからなり、前記反応流体を保持流通する反応チャンバー形成
    前記環状隙間を上下方向に仕切る通路板を配置して、該通路板の上下にそれぞれ前記反応流体を供給・排出する流路を形成し、
    前記反応流体を前記リング溝に供給し、該供給された反応流体を前記リング溝から排出しながら、陽極酸化処理を行うことを特徴とする陽極酸化処理方法。
  2. 前記反応流体を前記通路板の下方に形成された流路を経由して前記リング溝内に供給した後、前記通路板の上方に形成された流路を経由して排出させるようにしたことを特徴とする請求項に記載の陽極酸化処理方法。
  3. ピストン電極との間に反応流体を通して通電し、前記ピストンの少なくともリング溝内表面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理装置であって、
    前記ピストンを収する収容穴を有する収容容器体と、
    前記リング溝の上下の開口縁部付近にそれぞれ当接してシールする、前記収容穴内周面に設けられる一対のシール部材と、
    少なくとも前記上下のシール部材と、前記リング溝と、前記収容穴の内周面において前記上下のシール部材の間に開口した環状隙間とからなり、前記反応流体を保持流通する反応チャンバー
    前記環状隙間を上下方向に仕切るように配置され、前記反応流体を前記リング溝に供給し、前記供給された反応流体を前記リング溝から排出するために、上下にそれぞれ前記反応流体を供給・排出する流路を形成する通路板と、
    を備えたことを特徴とする陽極酸化処理装置。
  4. 前記通路板の上下に形成された流路が前記リング溝と略同一平面上に形成されていることを特徴とする請求項に記載の陽極酸化処理装置。
  5. 前記収容容器体に形成され、前記反応流体を前記反応チャンバー内に供給する供給通路と、前記反応チャンバー内に供給された前記反応流体を前記反応チャンバー外に排出する排出通路とを有し、
    前記排出通路側には該排出通路より高い位置を経由する排出路が形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の陽極酸化処理装置。
  6. 前記ピストンに導電可能な一方の電極と前記反応チャンバー内の反応流体に導電可能なもう一方の電極とを備え、
    記反応流体に接する方の電極が前記通路板で構成されていることを特徴とする請求項のいずれかに記載の陽極酸化処理装置。
  7. 前記反応流体に接する方の電極に通電するための導電体が前記反応流体と接しない反応チャンバー外において前記電極に接触させていることを特徴とする請求項のいずれかに記載の陽極酸化処理装置。
  8. 前記上下一対の各シール部材がそれぞれ前記収容容器体に形成された断面L字状の肩部に配置され、前記各シール部材を前記各肩部に向けて軸方向に押圧して圧縮することによりその内径を縮径させて前記ピストンの外周面にそれぞれ当接させる押圧手段を備えていることを特徴とする請求項のいずれかに記載の陽極酸化処理装置。
  9. 前記収容容器体の少なくとも前記収容穴を形成する部分が前記ピストンにおける陽極酸化処理を施すべき前記リング溝の上下両開口縁部付近を境にして上下に分割可能な上側構成体と下側構成体とで構成され、
    前記上側構成体と前記下側構成体に前記環状シール部材の一方がそれぞれ配置され、
    前記上側構成体と前記下側構成体との付き合わせ面相互間に前記反応流体に接する方の電極が挟持状態で配置され、
    前記上側構成体と前記下側構成体と前記電極と前記ピストンにおける陽極酸化処理を施すべき前記リング溝の上下両開口縁部付近との間に前記反応チャンバーが形成され、
    前記収容容器体に形成され、前記反応流体を前記反応チャンバー内に供給する供給通路と、前記反応チャンバー内に供給された前記反応流体を前記反応チャンバー外に排出する排出通路とを有し、
    前記下側構成体に前記反応チャンバーと連通する前記供給通路が形成され、
    前記上側構成体に前記反応チャンバーと連通する前記排出通路が形成されていることを特徴とする請求項のいずれかに記載の陽極酸化処理装置。
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