JP2003119593A - 陽極酸化処理方法および装置 - Google Patents

陽極酸化処理方法および装置

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JP2003119593A
JP2003119593A JP2001317299A JP2001317299A JP2003119593A JP 2003119593 A JP2003119593 A JP 2003119593A JP 2001317299 A JP2001317299 A JP 2001317299A JP 2001317299 A JP2001317299 A JP 2001317299A JP 2003119593 A JP2003119593 A JP 2003119593A
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Takuro Osawa
卓郎 大澤
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】柱状や筒状の被処理体の外周面軸方向所定範囲
のみを内包する反応チャンバーを形成し能率的に陽極酸
化処理する陽極酸化処理方法および装置の提供。 【解決手段】ピストンヘッドPを上方から着脱自在に収
容可能な収容穴に予めピストンヘッドPの陽極酸化処理
を施すべきトップリング溝10部分を決定する上下境界
線k、kに一致する位置に上下一対の環状シール部材を
備え、ピストンヘッドPを挿入して上下一対の環状シー
ル部材を圧縮して縮径させてピストンヘッドPの外周面
にそれぞれ当接してシールすることにより、環状シール
部材4、4相互間におけるピストンヘッドPの外周面と
収容穴の内周面との間に反応チャンバー7を形成し、反
応チャンバー7内に反応流体を保持流通させて陽極酸化
処理を施す構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、内燃機関のピス
トンヘッド等の金属製品(金属製被処理体)の軸方向中
間部における限られた所定範囲の環状外周面に簡単な操
作で反応チャンバーを形成して陽極酸化処理を施すこと
ができる陽極酸化処理方法およびそれに使用する装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、陽極酸化処理装置としては、例
えば、特開平9−217200号公報に記載されている
ようなものが知られている。この従来例の陽極酸化処理
装置は、図4に示すように、電解液(反応流体)循環回
路の一部を形成する有底円筒状のジャケット槽101の
上端開口部に中央穴を有する環状蓋体102が装着さ
れ、この環状蓋体102の中央穴には下端開口縁部に内
向き環状係止段部を備えた円筒状のマスクソケット10
3が装着され、環状係止段部には、マスクソケット10
3内に収容したピストンヘッド(被処理体)104の底
面(ヘッド)外周部に当接して陽極酸化処理を施す部分
を画成シールするOリングパッキン105が設けられ、
前記ジャケット槽101内に備えた電解槽106内に
は、前記ピストンヘッド104の陽極酸化処理部分に向
けて電解液(反応流体)を吐出供給する噴射装置107
が備えられ、また、前記電解槽106の上端部に電解液
(反応流体)に接する陰極(電極)108が設けられる
一方、ピストンヘッド104に接する陽極(電極)10
9が設けられた構造となっている。即ち、この従来例の
陽極酸化処理装置は、筒状もしくは柱状被処理体の端面
に陽極酸化処理を施す装置である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、従来
例の陽極酸化処理装置は、上述のように、Oリングパッ
キン105が被処理体を構成するピストンヘッド104
の底面(ヘッド)側に当接する構造であっため、筒状も
しくは柱状の被処理体の外周面における軸方向中間部分
の所定範囲のみを環状に陽極酸化処理することができな
いという問題がある。即ち、例えば、端面の陽極酸化処
理は不要で外周面の限られた範囲の環状外周面にのみ陽
極酸化処理を施したい場合にあっては、陽極処理を必要
としない部分をテープ等でマスキングすることが考えら
れるが、そのためには、陽極酸化処理装置にセットする
前に、まず、被処理体にテープ等でマスキング処理を施
す工程、また、作業後に剥離する工程などが必要となる
ため、作業効率が極めて悪く、処理能力を悪化させるこ
とになる。
【0004】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、簡単な構造で柱状もしくは筒状の被処
理体の外周面における軸方向中間部分の所定範囲のみを
内包する反応チャンバーを形成して環状に陽極酸化処理
ができ、しかも簡単な操作のみで次々と被処理体に対し
反応チャンバーを形成する処理能力の向上を図ることが
できる陽極酸化処理方法およびそれに使用する装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成する
ために、本発明請求項1記載の陽極酸化処理方法は、金
属製被処理体と反応流体との間に通電することにより被
処理体の軸方向中間部における限られた所定範囲の環状
外周面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理方法で
あって、上下一対の環状シール部材を、その軸方向対向
面側同士を間隔保持材で保持して収容容器体の収容穴内
周面に昇降自在に配置し、前記収容穴内に被処理体を収
容した状態で前記上下一対の環状シール部材の一方を押
圧部材で軸方向一方側から押圧し、該押圧により前記環
状シール部材組み立て部分を他方側へ移動させて軸方向
他方側で待機する押圧部材で受け止めることによりそれ
ぞれの環状シール部材を押圧部材と間隔保持材とで圧縮
して縮径させ、該縮径により環状シール部材同士で被処
理体の外周面をそれぞれシールすることにより前記両環
状シール部材相互間における前記被処理体の外周面と前
記収容穴の内周面との間に前記反応流体を保持流通させ
る環状の反応チャンバーを形成することとした。
【0006】請求項2記載の陽極酸化処理装置は、金属
製被処理体の軸方向中間部における限られた所定範囲の
環状外周面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理装
置であって、前記被処理体を上方から着脱自在に収容可
能な収容穴を有する有底筒状の収容容器体を備え、上下
一対の環状シール部材と、前記上下一対の環状シール部
材の軸方向対向面側同士をそれぞれ断面略L字状で環状
に形成された肩部で保持して前記被処理体における陽極
酸化処理を施すべき環状処理部分の間隔を決定させると
共に前記肩部同士の間に反応流体の流路を形成する上下
一対の間隔保持材と、前記間隔保持材を前記収容穴内に
昇降自在に配置させると共に反応流体の通路を形成する
環状の通路板と、前記収容穴内に被処理体を収容した状
態で前記上下一対の環状シール部材の一方を軸方向一方
側から押圧する一方側押圧筒と、前記軸方向他方側で待
機し前記環状シール部材組み立て部分の他方側移動によ
り他方側の環状シール部材を受け止めることにより前記
一方側押圧筒と協同して上下一対の環状シール部材を圧
縮して縮径させ、該縮径により前記被処理体の外周面を
ぞれぞれシールして両環状シール部材相互間における前
記被処理体の外周面と前記収容穴の内周面との間に前記
反応流体を保持流通させる環状の反応チャンバーを形成
する他方側押圧筒と、前記一方側押圧筒への圧縮力が解
除されたとき各間隔保持材と押圧筒との間隔を拡大して
各環状シール部材を復元させる付勢手段と、前記反応流
体側に通電させる電極と、を備えている手段とした。
【0007】請求項3記載の陽極酸化処理装置は、請求
項2に記載の陽極酸化処理装置において、前記各押圧筒
の環状シール部材押圧面外周に沿って盛り上がり部を有
している手段とした。
【0008】請求項4記載の陽極酸化処理装置は、請求
項2または請求項3に記載の陽極酸化処理装置におい
て、前記間隔保持材と通路板が環状に形成されて前記間
隔保持材が通路板の内径側上下面を挟持する状態に保持
されると共に、前記通路板には外部から供給される反応
流体を下面側から反応チャンバーに導入する供給溝と該
反応チャンバーの反応流体を上面側から外部に排出させ
る排出溝が形成されている手段とした。
【0009】請求項5記載の陽極酸化処理装置は、請求
項2ないし請求項4の内いずれかの項に記載の陽極酸化
処理装置において、前記上部側配置の押圧筒に連結され
たロッドが収容容器体下方に延設され、該ロッドにエア
シリンダが連結されている手段とした。
【0010】
【作用】 この発明請求項1記載の陽極酸化処理方法で
は、上述のように、上下一対の環状シール部材を、その
軸方向対向面側同士を間隔保持材で保持して収容容器体
の収容穴内周面に昇降自在に配置したので、上下一対の
環状シール部材は一体となって収容穴内周面で昇降可能
となっている。そして、前記収容穴内に被処理体を収容
した状態で前記上下一対の環状シール部材の一方を押圧
部材で軸方向一方側から押圧することにより、上下一対
の環状シール部材は一体となって他方側へ移動する。こ
の他方側移動により、軸方向他方側で待機する押圧部材
が他方側の環状シール部材を受け止めるが、更に押圧す
ることにより両押圧部材の間隔が狭くなる。つまり間の
間隔保持材と上下の押圧部材との間隔が狭まるので、そ
れぞれの環状シール部材を押圧部材と間隔保持材とで圧
縮して縮径させることになる。この縮径した環状シール
部材同士で被処理体の外周面をそれぞれシールすること
により前記両環状シール部材相互間における前記被処理
体の外周面と前記収容穴の内周面との間に前記反応流体
を保持流通させる環状の反応チャンバーを形成すること
になる。従って、シール間を反応チャンバーとして反応
流体を保持流通させ、作業効率を低下させることなしに
筒状もしくは柱状の被処理体の外周面における軸方向中
間部分の所定範囲のみを効率的に環状に陽極酸化処理す
ることが可能となり、これにより、処理能力の向上が図
れるようになる。また、上下一対の環状シール部材は一
方向のみに押圧すればよいので、駆動手段が一式で済む
し、駆動部構造の簡略化が可能となり、これにより製造
コストの低減も可能となる。また、両環状シール部材に
は反応チャンバー形成時のみ設定された圧縮力のみが作
用するから両環状シール部材の変形を防止し、常に処理
面境界の奇麗な製品を得ることができる。
【0011】この発明請求項2記載の陽極酸化処理装置
では、上述のように構成されるため、収容穴に被処理体
を収容し底部に当接させて停止させた後、一方側の押圧
筒で上下一対の環状シール部材の一方を軸方向に押圧す
ると、この上下一対の環状シール部材は間隔保持材によ
って所定の間隔を保持しながら通路板により他方側へ移
動する。前記上下一対の環状シール部材の他方側の環状
シール部材が移動先で待機している他方側押圧筒に当接
する。更に、各押圧筒と間隔保持材との間に設けた付勢
手段に抗して押圧を続行することにより、一方側の押圧
筒と他方側の押圧筒との間隔が狭まり、上下一対の環状
シール部材は間隔保持材で所定の間隔を保持しながらそ
れぞれ押圧筒と間隔保持材の肩部とで圧縮されるように
なる。この圧縮により上下一対の環状シール部材は縮径
し被処理体外周面の陽極酸化処理を施すべき環状処理部
分を決定する両境界線付近の上下2カ所をシールし、両
環状シール部材相互間における前記被処理体の外周面と
前記収容穴の内周面との間に前記反応流体を保持流通さ
せる環状の反応チャンバーを形成する。前記反応チャン
バー位置には上下一対の環状シール部材を移動させる通
路板が反応流体の通路を形成しており、この反応流体を
反応チャンバー内に流通させ電極により通電させること
により、該反応チャンバー内に露出した被処理体の外周
面を酸化処理させることができる。前記反応処理の完了
後、一方側の押圧筒の押圧を解除することにより、付勢
手段が各押圧筒と間隔保持材との間隔を押し広げ各環状
シール部材を復元させる。従って、作業効率を低下させ
ることなしに筒状もしくは柱状の被処理体の外周面にお
ける軸方向中間部分の所定範囲のみを効率的に環状に陽
極酸化処理することが可能となり、これにより、処理能
力の向上が図れるようになる。また、付勢手段が前記一
方側押圧筒への圧縮力が解除されたとき各間隔保持材と
押圧筒との間隔を拡大して各環状シール部材を復元させ
から、両環状シール部材には反応チャンバー形成時のみ
設定された圧縮力のみが作用することになり、このた
め、両環状シール部材の変形を防止し、常に処理面境界
の奇麗な製品を得ることができる。
【0012】請求項3記載の陽極酸化処理装置では、上
述のように、各押圧筒の環状シール部材押圧面外周に沿
って盛り上がり部を有しているから、断面円柱状の直径
の小さな環状シール部材を使用しても、間隔保持材の肩
部で受けた外径側を前記盛り上がり部でできるだけ内径
側に押し出し、良好なシール状態を形成することができ
る。
【0013】請求項4記載の陽極酸化処理装置では、上
述のように、前記間隔保持材と通路板が環状に形成され
て前記間隔保持材が通路板の内径側上下面を挟持する状
態に保持されると共に、前記通路板には外部から供給さ
れる反応流体を下面側から反応チャンバーに導入する供
給溝と該反応チャンバーの反応流体を上面側から外部に
排出させる排出溝が形成されているため、反応流体の反
応チャンバー内における流れをスムーズにして常に新鮮
な反応流体を供給すると共にその流速を早め、陽極酸化
処理を良好に行なうことができる。
【0014】請求項5記載の陽極酸化処理装置では、上
述のように、上部側配置の押圧筒に連結されたロッドが
収容容器体下方に延設され、該ロッドにエアシリンダが
連結されているため、収容穴上面を広く空けることがで
き被処理体の着脱作業を安全に簡単に行なうことができ
る。また、駆動部品が少なく製造コストの低減化を図る
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】 以下に、本発明の実施の形態を
説明する。まず、本発明の実施の形態の陽極酸化処理方
法を図1〜2に示す陽極酸化処理装置に基づいて説明す
る。なお、この発明の実施の形態1では、ピストンヘッ
ドPにおけるトップリング溝10の表面に陽極酸化処理
を行う場合について説明する。図1は本発明の実施の形
態の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を
示す縦断面図、図2は反応チャンバー7が形成される状
態を(イ)、(ロ)の順に示した説明図であり、両図に
おいて、1は収容容器体、2は外筒、3は通路板、4、
4は環状シール部材、5、5は押圧筒、6、6は間隔保
持材、8は付勢手段としてのコイルスプリング、Pはピ
ストンヘッド(金属製被処理体)を示す。
【0016】前記収容容器体1は、前記ピストンヘッド
Pを上下逆さまの状態で上方から収容可能な収容穴を有
する有底円筒状の容器を構成するもので、外筒2と、底
部構成部材9と、下部周壁構成部材11a、上部周壁構
成部材11bとで構成されている。
【0017】前記外筒2は、前記下部周壁構成部材11
a、上部周壁構成部材11bの組み立て枠および昇降ガ
イドとなるもので、円筒状周壁部21の下端開口縁部内
周に環状底部22が形成され、上端は円筒状に開口され
ることにより、内周に前記下部周壁構成部材11aおよ
び上部周壁構成部材11b等を摺動自在に組み付けるた
めの円筒状内壁23を有する断面L字状に形成されてい
る。
【0018】前記底部構成部材9は、収容容器体1にお
ける収容穴の底部を構成しピストンヘッドPの位置決め
もなすもので、ピストンヘッドPの外径と同一外径を有
する略円柱状に形成されていて、その下端外周部を外筒
2における環状底部22の軸心穴内周部に装着係止させ
た状態で組み付けられている。
【0019】前記下部周壁構成部材11aと上部周壁構
成部材11bはそれぞれ押圧筒5と間隔保持材6の2部
材で構成されている。即ち、前記押圧筒5は、下部周壁
構成部材11a側の組み付け状態で説明すると、円筒部
51aの下端部には前記外筒2の円筒状内壁23に嵌合
状態で装着される外向きフランジ部51bを備えると共
に、円筒部51aの上端にはOリングからなる環状シー
ル部材4を受け止め押圧する押圧面51cと、該環状シ
ール部材4の外周面側に食い込む盛り上がり部51dが
周設されている。また、前記外向フランジ部51bに
は、円筒部51a寄り側に段付部51eを設け前記コイ
ルスプリング8の下部を穴に埋設させた構造となってい
る。そして、この下部周壁構成部材11a側の押圧筒5
は、外筒2における環状底部22の上面に外向フランジ
部51bを当接させその位置で固定した状態で外筒2に
組み付けられている。
【0020】前記間隔保持材6は、前記押圧筒5の円筒
部51aと協同して環状シール部材4を圧縮するもの
で、前記押圧筒5の円筒部51aに外嵌する円筒部61
aと、この円筒部61aの上端に前記環状シール部材4
を位置決め支持するための係止フランジ部(肩部)61
bが内向き環状に突出形成され、更に前記押圧筒5の円
筒部51aに嵌り合って下降するとき前記環状シール部
材4を所定量だけ圧縮させた状態で円筒部61aの段付
部51eに当接する外向きフランジ部61cが設けられ
た構造となっている。
【0021】次に、前記上部周壁構成部材11bを構成
する押圧筒5および間隔保持材6は、下部周壁構成部材
11aを構成する押圧筒5および間隔保持材6と共に同
一形状のものが用いられ、下部周壁構成部材11aの上
部に上下逆向きの状態、つまり前記係止フランジ部61
b同士が対向するように組み付けられる。この上部周壁
構成部材11b側の押圧筒5は、外筒2の円筒状内壁2
3に対し摺動自在に装着される。その組み付けに際して
は、下部周壁構成部材11aと上部周壁構成部材11b
の両間隔保持材6、6の両外向フランジ部61c、61
c相互間に後述する通路板3を挟持させた状態で組み付
けられ、前記押圧筒5の段付部51eに間隔保持材6の
外向フランジ部61cが当接した状態で両係止フランジ
部61b、61b側端面相互間に反応チャンバー7を構
成する環状隙間62が形成されるように、前記通路板3
と各押圧筒5および各間隔保持材6の軸方向寸法設定が
なされている。なお、図において63、63は、外筒2
と押圧筒5、5との間をシールするシールリングを示
す。
【0022】そして、前記構造とした収容容器体1の収
容穴内に、ピストンヘッドPを上下逆さまの状態で上方
から収容し、該ピストンヘッドPの底面(ヘッド)が底
部構成部材9の上面に形成された肩部91に当接して位
置決めされた状態で、前記一対の間隔保持材6、6が下
降して下部の間隔保持材6の外向フランジ部61cが押
圧筒5の段付部51eに当接した状態で両係止フランジ
部61b、61b側端面相互間に反応チャンバー7を構
成する環状隙間62が形成されると共に、上下一対の環
状シール部材4、4がピストンヘッドPの外周面でトッ
プリング溝10の上下両開口縁部付近(陽極酸化処理を
施すべき処理部分を決定する両境界線k、k部分)に位
置するように、各構成部材の寸法設定がなされている。
【0023】前記通路板3は、間隔保持材6、6の両外
向フランジ部61c、61c相互間に挟持された状態で
係止フランジ部61b同士の間に反応チャンバー7を構
成する環状隙間62が形成される厚さを有して外周面が
前記外筒2の円筒状内壁23に摺動自在に嵌合する大き
さの環状に形成されている。この組み立て状態におい
て、通路板3の下部には前記下部押圧筒5の外向フラン
ジ部51b上部と外筒2の円筒状内壁23と該通路板3
の間に下部環状通路12aが形成され、同様に通路板3
の上部には上部環状通路12bが形成される。また、前
記通路板3は、前記組み立て状態において、下面側にお
いて前記環状隙間62と下部環状通路12aと連通する
供給溝31aが設けられ、上面側において前記環状隙間
62と上部環状通路12bと連通する排出溝31bが設
けられている。
【0024】この通路板3は、酸化処理時の陰極として
兼用される。このため、該通路板3における外周面が位
置する外筒2の円筒状周壁部21には貫通穴21cが形
成され、この貫通穴21cには、押圧筒25により押圧
状態でシールリング26が装着され、このシールリング
26により貫通穴21c方向への反応流体の漏洩が防止
された状態として、前記円筒状周壁部21の外部から押
圧筒25の軸心穴内に挿入した導電棒33の先端を反応
流体と接触しないようにして前記通路板3の外周面に摺
動自在に当接させている。金属製被処理体に通電するも
う一方の電極13は、収容容器体1の収容穴内に収容さ
れたピストンヘッドPにその上方から押圧して接続する
ように設けられている。尚、導電棒33を反応流体と接
触させてもよい。
【0025】前記外筒2の円筒状周壁部21には、下部
周壁構成部材11a側の下部環状通路12aと連通する
反応流体の供給穴21aが開設され、この供給穴21a
から反応チャンバー7まで連通する供給通路Iが形成さ
れている。また、上部周壁構成部材11b側の上部環状
通路12bと連通する反応流体の排出穴21bが開設さ
れ、前記反応チャンバー7から排出穴21bまで連通す
る排出通路IIが形成されている。92はピストンヘッド
Pの脱却時に反応チャンバー7から肩部91a内に漏洩
する反応流体を排出させる排出穴である。
【0026】この発明の実施の形態では、上下一対の環
状シール部材4、4は1台のエアシリンダ14の駆動に
より圧縮される。即ち、前記上部の押圧筒5の上端に外
向フランジ15が固定され、この外向フランジ15の下
面周囲には3本の引っ張りロッド16が等配にして固定
されており、各引っ張りロッド16は、収容容器体1を
摺動自在に下方に向け貫通するようにして設けられてい
る。この引っ張りロッド16の下端は、収容容器体1の
下部に固定されたエアシリンダ14に円板14aを介し
て連結されている。このエアシリンダ14はピストンロ
ッドがシリンダ11aに対し後退位置にあるとき、前記
押圧筒5の押圧面51cおよび盛り上がり部51dが環
状シール部材4から完全に離れ、前進位置にあるとき間
隔保持材6の外向フランジ部61cが押圧筒5の段付部
51eに当接した状態となる。図中14bはストローク
制限器である。
【0027】次に、この発明の実施の形態の作用・効果
を説明する。この発明の実施の形態の陽極酸化処理装置
では、上述のように構成されるため、エアシリンダ14
がピストンロッドを後退させている状態のとき、図2
(イ)に示すように各押圧面51cと係止フランジ部6
1bはコイルスプリングの付勢力により互いに相反する
方向に離れて上下一対の環状シール部材4、4を完全に
開放した状態となっている。この状態において、前記収
容容器体1の収容穴内に金属製被処理体を構成するピス
トンヘッドPを収容し、この後にエアシリンダ14を作
動(ピストンロッドを前進)させる。
【0028】エアシリンダ14の駆動力により、引っ張
りロッド16がコイルスプリング8の付勢力に抗して上
部の押圧筒5を下降させる。上部の押圧筒5は、まず、
押圧面51cを上部の環状シール部材4に当接させ圧縮
させると共に段付部51eを外向フランジ部61cに当
接させる。更に押圧することにより、上部の間隔保持材
6が通路板3を介して下部の間隔保持材6を下降させ
る。下部の間隔保持材6の下降により、下部の環状シー
ル部材4が下降して下部押圧筒5の押圧面51cに当接
させる。この下部の押圧面51cは不動であるから、上
下の押圧面51c、51c同士の間隔が狭まり、上下の
環状シール部材4、4同士はますます圧縮される。そし
て上下の段付部51eと外向フランジ部61cを完全に
密着させたとき、図2(ロ)に示すように、係止フラン
ジ部61b同士で形成される環状隙間62が酸化処理す
べきトップリング溝10に位置すると共に、ピストンヘ
ッドPにおける陽極酸化処理を施すべき処理部分を決定
する両境界線k、k部分の外周面にそれぞれ当接してシ
ールした状態となる。上下の環状シール部材4、4は押
圧面51cと係止フランジ部61bとの間で圧縮され、
更に盛り上がり部51dが環状シール部材4の外径側に
入り込んで縮径しその内径側が前記ピストンヘッドPの
外周面に完全に密着する。
【0029】これにより、上下一対の環状シール部材
4、4相互間におけるトップリング溝10の表面を含む
ピストンヘッドPの環状外周面と収容容器体1における
収容穴の内周面側との間に反応流体を保持流通させる環
状の反応チャンバー7が形成された状態となる。そこ
で、図示を省略したポンプを駆動させると、ポンプから
吐出された反応流体は、供給口21aから供給通路Iを
経由して、反応チャンバー7に供給され、この反応チャ
ンバー7内で酸化処理を行なった後排出通路IIを経由
し、排出穴21bから収容容器体1の外部に排出され
る。
【0030】そして、この状態で反応流体に接する方の
電極を構成する通路板3と金属製被処理体を構成するピ
ストンヘッドPに当接されたもう一方の電極13に、D
C電源から直流電流を通電することにより、トップリン
グ溝10の表面を含む限られた所定範囲のみを環状に陽
極酸化処理することができる。
【0031】以上のように、ピストンヘッドPを収容容
器体1の収容穴に収容した後、エアシリンダ14で押圧
操作するだけで、上下一対の環状シール部材4、4を圧
縮しその内径側を縮径することにより、ピストンヘッド
Pにおける陽極酸化処理を施すべき環状処理部分を決定
する両境界線k、k部分の外周面に当接させてシールす
ることができるため、作業効率を低下させることなしに
ピストンヘッドPの外周面における軸方向中間部分に存
在するトップリング溝10を含む限られた所定範囲のみ
を効率的に環状に陽極酸化処理することが可能となり、
これにより、処理能力の向上が図れるようになるという
効果が得られる。
【0032】Oリングからなる環状シール部材4は、断
面円柱状の直径の小さなものを使用しても、間隔保持材
6の肩部係止フランジ部61bで受けた外径側を前記盛
り上がり部51dでできるだけ内径側に押し出し、良好
なシール状態を形成することができるという効果が得ら
れる。また、圧縮を解除するだけで原形状に復元し被処
理体に対し内径を全周に亘ってほぼ瞬時に開拡するか
ら、着脱が容易となって被処理体の交換を手早く行な
い、作業効率を向上させることができる。
【0033】上下一対の環状シール部材を圧縮するだけ
で反応チャンバーを形成することができるから、その取
付け構造が簡単となるし、補修時の取り換えも簡単に行
なうことができる。
【0034】また、断面積の極めて小さな環状シール部
材4、4により反応チャンバーを形成するから反応流体
が接する処理面積を最小限度に狭くできるため、小さな
処理電力ですみ、これにより、反応流体の発熱も小さく
なり、しかも、反応チャンバーの容量も最小限度に小さ
くなり、かつ反応流体の流れが水平方向のままであるた
め、反応チャンバー内における反応流体の流れもスムー
ズで流速が速くなって冷却効率がよくなり、これによ
り、反応流体を冷却する冷却機の能力を低く設定するこ
とができる。従って、コストを低減化させることができ
るようになる。
【0035】また、反応流体を環状処理部分の面積に応
じた必要最小限度の狭いスペースの反応チャンバー内で
効率的に循環させることができるため、装置のコンパク
ト化が可能となる。また、上述のように、反応流体が接
する処理面積を最小限度に狭くできることから、陽極酸
化皮膜に吸着するHC等の有害な排気ガスの量を低減さ
せることができるようになる。
【0036】また、被処理体における陽極酸化処理を施
すべき環状処理部分に対してその全周から同時にかつ均
一に反応流体が供給されるため、円周方向において均一
に陽極酸化処理することができるようになる。また、上
述のように、排出通路II側には該排出通路IIより高い位
置を経由する排出穴21bが形成されているため、反応
流体内に混入された空気が効率よく排出され、従って、
混入空気による反応むらの発生を防止することができる
ようになる。
【0037】また、前記反応流体に接する方の電極が反
応チャンバー7内に配置された通路板3で構成されるこ
とで、狭い範囲内で電極をピストンヘッドPに近接状態
に配置させることができるため、処理効果を高めること
ができるようになる。
【0038】また、反応流体に接する方の電極を構成す
る通路板3に通電するための導電棒(導電体)33が反
応流体と接しない反応チャンバー7外において通路板3
に接触させた構成としたことで、反応流体による接点部
分の腐食を防止することができるようになる。
【0039】以上発明の実施の形態を図面により説明し
たが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限ら
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
ける設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0040】例えば、発明の実施の形態では、被処理体
としてピストンヘッドPを例にとったが、あらゆる金属
性製品の軸方向中間部における限られた所定範囲の環状
外周面に陽極酸化処理を施す場合に適用することができ
る。また、上下一対の環状シール部材4、4はOリング
を使用することで説明してきたが、V型パッキン、チュ
ーブ(バルーン)状体などを適用することもできる。押
圧筒5、5はエアシリンダ14で圧縮作用を行なわせる
としたが、ねじ軸回転による雌ねじの移動、ソレノイ
ド、リンクの組み合わせなどでも行なうことができる。
【0041】
【発明の効果】 以上説明してきたように本発明請求項
1記載の陽極酸化処理方法では、上下一対の環状シール
部材を、その軸方向対向面側同士を間隔保持材で保持し
て収容容器体の収容穴内周面に昇降自在に配置し、前記
収容穴内に被処理体を収容した状態で前記上下一対の環
状シール部材の一方を押圧部材で軸方向一方側から押圧
し、該押圧により前記環状シール部材組み立て部分を他
方側へ移動させて軸方向他方側で待機する押圧部材で受
け止めることによりそれぞれの環状シール部材を押圧部
材と間隔保持材とで圧縮して縮径させ、該縮径により環
状シール部材同士で被処理体の外周面をそれぞれシール
することにより前記両環状シール部材相互間における前
記被処理体の外周面と前記収容穴の内周面との間に前記
反応流体を保持流通させる環状の反応チャンバーを形成
することとしたため、シール間を反応チャンバーとして
反応流体を保持流通させ、作業効率を低下させることな
しに筒状もしくは柱状の被処理体の外周面における軸方
向中間部分の所定範囲のみを効率的に環状に陽極酸化処
理することが可能となり、これにより、処理能力の向上
が図れるようになる。また、上下一対の環状シール部材
は一方向のみに押圧すればよいので、駆動手段が一式で
済むし、駆動部構造の簡略化が可能となり、これにより
製造コストの低減も可能となる。また、両環状シール部
材には反応チャンバー形成時のみ設定された圧縮力のみ
が作用するから両環状シール部材の変形を防止し、常に
処理面境界の奇麗な製品を得ることができるなどの効果
が得られる。
【0042】請求項2記載の陽極酸化処理装置では、被
処理体を上方から着脱自在に収容可能な収容穴を有する
有底筒状の収容容器体を備え、上下一対の環状シール部
材と、前記上下一対の環状シール部材の軸方向対向面側
同士をそれぞれ断面略L字状で環状に形成された肩部で
保持して前記被処理体における陽極酸化処理を施すべき
環状処理部分の間隔を決定させると共に前記肩部同士の
間に反応流体の流路を形成する上下一対の間隔保持材
と、前記間隔保持材を前記収容穴内に昇降自在に配置さ
せると共に反応流体の通路を形成する環状の通路板と、
前記収容穴内に被処理体を収容した状態で前記上下一対
の環状シール部材の一方を軸方向一方側から押圧する一
方側押圧筒と、前記軸方向他方側で待機し前記環状シー
ル部材組み立て部分の他方側移動により他方側の環状シ
ール部材を受け止めることにより前記一方側押圧筒と協
同して上下一対の環状シール部材を圧縮して縮径させ、
該縮径により前記被処理体の外周面をぞれぞれシールし
て両環状シール部材相互間における前記被処理体の外周
面と前記収容穴の内周面との間に前記反応流体を保持流
通させる環状の反応チャンバーを形成する他方側押圧筒
と、前記一方側押圧筒への圧縮力が解除されたとき各間
隔保持材と押圧筒との間隔を拡大して各環状シール部材
を復元させる付勢手段と、前記反応流体側に通電させる
電極と、を備えている手段としたため、作業効率を低下
させることなしに筒状もしくは柱状の被処理体の外周面
における軸方向中間部分の所定範囲のみを効率的に環状
に陽極酸化処理することが可能となり、これにより、処
理能力の向上が図れるようになる。また、付勢手段が前
記一方側押圧筒への圧縮力が解除されたとき各間隔保持
材と押圧筒との間隔を拡大して各環状シール部材を復元
させから、両環状シール部材には反応チャンバー形成時
のみ設定された圧縮力のみが作用することになり、この
ため、両環状シール部材の変形を防止し、常に処理面境
界の奇麗な製品を得ることができるなどの効果が得られ
る。
【0043】請求項3記載の陽極酸化処理装置では、請
求項2に記載の陽極酸化処理装置において、各押圧筒の
環状シール部材押圧面外周に沿って盛り上がり部を有し
ている手段としたため、断面円柱状の直径の小さな環状
シール部材を使用しても、間隔保持材の肩部で受けた外
径側を前記盛り上がり部でできるだけ内径側に押し出
し、良好なシール状態を形成することができるという効
果が得られる。
【0044】請求項4記載の陽極酸化処理装置では、請
求項2または請求項3に記載の陽極酸化処理装置におい
て、前記間隔保持材と通路板が環状に形成されて前記間
隔保持材が通路板の内径側上下面を挟持する状態に保持
されると共に、前記通路板には外部から供給される反応
流体を下面側から反応チャンバーに導入する供給溝と該
反応チャンバーの反応流体を上面側から外部に排出させ
る排出溝が形成されている手段としたため、反応流体の
反応チャンバー内における流れをスムーズにして常に新
鮮な反応流体を供給すると共にその流速を早め、陽極酸
化処理を良好に行なうことができるという効果が得られ
る。
【0045】請求項5記載の陽極酸化処理装置では、請
求項2ないし請求項4の内いずれかの項に記載の陽極酸
化処理装置において、上部側配置の押圧筒に連結された
ロッドが収容容器体下方に延設され、該ロッドにエアシ
リンダが連結されている手段としたため、収容穴上面を
広く空けることができ被処理体の着脱作業を安全に簡単
に行なうことができる。また、駆動部品が少なく製造コ
ストの低減化を図ることができるなどの効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態の陽極酸化処理装置を示す縦
断面図である。
【図2】発明の実施の形態の反応チャンバーが形成され
る状態を(イ)、(ロ)の順に示す説明図である。
【図3】発明の実施の形態の陽極酸化処理装置を示す全
体図である。
【図4】従来例の陽極酸化処理装置を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
P ピストンヘッド(金属製被処理体) k 境界線 1 収容容器体 4 環状シール部材 5 押圧筒 6 間隔保持材 7 反応チャンバー 8 コイルスプリング(付勢手段) 31a 供給溝 31b 排出溝 51c 押圧面 51d 盛り上がり部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25D 17/00 C25D 17/00 F L 17/06 17/06 A 17/10 17/10 A 17/18 17/18 F02F 3/10 F02F 3/10 Z F16J 1/01 F16J 1/01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製被処理体と反応流体との間に通電
    することにより被処理体の軸方向中間部における限られ
    た所定範囲の環状外周面に陽極酸化処理を施すための陽
    極酸化処理方法であって、 上下一対の環状シール部材を、その軸方向対向面側同士
    を間隔保持材で保持して収容容器体の収容穴内周面に昇
    降自在に配置し、前記収容穴内に被処理体を収容した状
    態で前記上下一対の環状シール部材の一方を押圧部材で
    軸方向一方側から押圧し、該押圧により前記環状シール
    部材組み立て部分を他方側へ移動させて軸方向他方側で
    待機する押圧部材で受け止めることによりそれぞれの環
    状シール部材を押圧部材と間隔保持材とで圧縮して縮径
    させ、 該縮径により環状シール部材同士で被処理体の外周面を
    それぞれシールすることにより前記両環状シール部材相
    互間における前記被処理体の外周面と前記収容穴の内周
    面との間に前記反応流体を保持流通させる環状の反応チ
    ャンバーを形成することを特徴とする陽極酸化処理方
    法。
  2. 【請求項2】 金属製被処理体の軸方向中間部における
    限られた所定範囲の環状外周面に陽極酸化処理を施すた
    めの陽極酸化処理装置であって、 前記被処理体を上方から着脱自在に収容可能な収容穴を
    有する有底筒状の収容容器体を備え、 上下一対の環状シール部材と、 前記上下一対の環状シール部材の軸方向対向面側同士を
    それぞれ断面略L字状で環状に形成された肩部で保持し
    て前記被処理体における陽極酸化処理を施すべき環状処
    理部分の間隔を決定させると共に前記肩部同士の間に反
    応流体の流路を形成する上下一対の間隔保持材と、 前記間隔保持材を前記収容穴内に昇降自在に配置させる
    と共に反応流体の通路を形成する環状の通路板と、 前記収容穴内に被処理体を収容した状態で前記上下一対
    の環状シール部材の一方を軸方向一方側から押圧する一
    方側押圧筒と、 前記軸方向他方側で待機し前記環状シール部材組み立て
    部分の他方側移動により他方側の環状シール部材を受け
    止めることにより前記一方側押圧筒と協同して上下一対
    の環状シール部材を圧縮して縮径させ、該縮径により前
    記被処理体の外周面をぞれぞれシールして両環状シール
    部材相互間における前記被処理体の外周面と前記収容穴
    の内周面との間に前記反応流体を保持流通させる環状の
    反応チャンバーを形成する他方側押圧筒と、 前記一方側押圧筒への圧縮力が解除されたとき各間隔保
    持材と押圧筒との間隔を拡大して各環状シール部材を復
    元させる付勢手段と、 前記反応流体側に通電させる電極と、を備えていること
    を特徴とする陽極酸化処理装置。
  3. 【請求項3】 前記各押圧筒の環状シール部材押圧面外
    周に沿って盛り上がり部を有していることを特徴とする
    請求項2に記載の陽極酸化処理装置。
  4. 【請求項4】 前記間隔保持材と通路板が環状に形成さ
    れて前記間隔保持材が通路板の内径側上下面を挟持する
    状態に保持されると共に、前記通路板には外部から供給
    される反応流体を下面側から反応チャンバーに導入する
    供給溝と該反応チャンバーの反応流体を上面側から外部
    に排出させる排出溝が形成されていることを特徴とする
    請求項2または請求項3に記載の陽極酸化処理装置。
  5. 【請求項5】 前記上部側配置の押圧筒に連結されたロ
    ッドが収容容器体下方に延設され、該ロッドにエアシリ
    ンダが連結されていることを特徴とする請求項2ないし
    請求項4の内いずれかの項に記載の陽極酸化処理装置。
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