JP6762568B2 - 閉塞鍛造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金属製品を閉塞空間内で押し出し成形することにより鍛造する閉塞鍛造装置に関し、特に素材を高温に加熱して熱間鍛造を行うときに好適な閉塞鍛造装置に関する。
上ダイと下ダイとで形成された閉塞空間内に素材(ビレット)を入れてパンチピンで押圧することにより側方に押し出し成形する閉塞鍛造装置は、大きなプレス圧で金属製品を鍛造加工できることから、例えば自動車のハブ輪(内輪)や外輪等の加工に利用されている(特許文献1参照)。
図3は、下ダイ側をボルスタに固定し、スライドで上ダイ側を保持し、プレス機構でスライドを下降させて互いの型割面を当接することにより閉塞空間を形成するとともに、この閉塞空間内に入れた素材をパンチピンで押圧して鍛造加工する閉塞鍛造装置の従来構造を示す半断面図である。図3において、左側半断面は型割面が当接して素材を加圧する直前時点の断面図であり、右側半断面は鍛造中の断面図である。
この閉塞鍛造装置Mは、上ダイ12と下ダイ14とがそれぞれの型割面12a、14aどうしが対向するようにして上下に配設される。
下ダイ14には軸線が鉛直方向のノックアウトピン孔14bが形成され、ノックアウトピン18が摺動するようにしてある。下ダイ14はボルスタ19に固定されている。なお、ノックアウトピン18は、鍛造加工後の製品の払い出し時に使用され、ボルスタ19の下方に設けた昇降機構(不図示)により上下動される。
上ダイ12には軸線が鉛直方向のパンチピン孔12bが形成され、パンチピン16が摺動するようにしてある。上ダイ12とパンチピン16とはスライド20に取り付けられる。
スライド20は、ベースプレート22と、スライド本体24と、上ダイホルダ26とからなる。
ベースプレート22は、上面側がプレス機構28に装着され、加工時にはパンチピン16に必要なプレス圧(例えば50MPa)が加えられる。
スライド本体24は、ベースプレート22の下面に固定され、パンチピン16を固定して保持するとともに、パンチピン16の外周を囲むように内側側壁が形成され、その外側に環状シリンダ室(環状シリンダ)30が設けてある。環状シリンダ室30内には環状ピストン32が上下に摺動可能に挿入してあり、これにより環状シリンダ室30内は上部空間(上部シリンダ室)34と下部空間(下部シリンダ室)36に仕切られる。
環状シリンダ室30の下部壁(底壁)38には、軸線が鉛直方向の貫通孔(ピストンロッド用孔)38aが、パンチピン16を中心にして互いに回転対称の位置関係となるような配置で複数個(例えば4個)が形成してあり、環状ピストン32の下面と当接するピストンロッド40がそれぞれの貫通孔38aを摺動するようにしてある。ピストンロッド40の下端は、押圧リング42を介して上ダイ12の上面を押圧することができるようにしてある。押圧リング42は、上ダイ12への押圧力を分散させるとともに、ピストンロッド40の上昇範囲を規制して環状ピストン32の上限位置を定めるストッパとして働くようにしてある。
上ダイホルダ26は、スライド本体24の下面に固定され、内側にパンチピン16と同軸の円筒空間が形成され、上ダイ12はこの円筒空間内でパンチピン16の軸線方向に沿ってパンチピン16に対して上下に摺動可能に保持される。
環状シリンダ室30の上部空間34は、アキュームレータ(蓄圧装置)44とともに、逆止弁46を介して油圧ポンプ48と流路接続してあり、加圧した作動油Wが出入りするようにしてある。すなわち、作動油Wが上部空間34から排出されるときはアキュームレータ44に戻され、作動油Wを供給するときは油圧ポンプ48とアキュームレータ44で供給する。作動油Wの作動圧力(例えば10MPa)により、スライド20が上昇して上ダイ12と下ダイ14とが分離した状態のときには、環状ピストン32が環状シリンダ室30の下限位置になるように押圧する力を発生し、また、スライド20が下降して上ダイ12と下ダイ14とが当接した状態では、型割面12a、14a間を締め付けるために要する型締め力を発生する。
上記の閉塞鍛造装置Mで熱間鍛造を行うには、まず上ダイ12を上昇させて型割り状態としたときに、高温(例えば1200℃)に加熱した素材を下ダイ14の成形空間にセットし、プレス機構28でスライド20を下降していく。やがて上ダイ12の型割面12aと下ダイ14の型割面14aとが当接し、図3の左側の状態となる。
この状態からプレス機構28でさらにスライド20を下降すると、下ダイ14に当接した上ダイ12はそれ以上下降できないので、上ダイ12が上ダイホルダ26に対して相対的に上方へ摺動するとともに、パンチピン16の軸線方向に沿ってパンチピン16が上ダイ12に対して下方に摺動するようになり、図3の右側の状態となる。これにより閉塞空間(成形空間)内の素材を押圧して鍛造することになる。
このとき、スライド20の下降に伴い、上ダイ12、押圧リング42、ピストンロッド40を介して環状ピストン32を上向きに押圧する力が働く。この押圧力により上部空間34内の作動油Wが圧縮され、アキュームレータ44側に一部が流出するとともに油圧が増大するようになり、増大した油圧による抗力が上ダイ12に加わって型割面12a、14a間を強く締め付ける型締め力が働くことで、型割れが発生することなく閉塞鍛造が行われる。
そして、熱間鍛造中の雰囲気は高温であるため、上ダイ12、下ダイ14の周囲に冷却水を噴射することで、閉塞鍛造装置の冷却が行われている。
特開平5−253696号公報
熱間閉塞鍛造では、上述したように冷却水を噴射して上ダイと下ダイの周辺を冷却しながら鍛造加工が行われる。一般に、この冷却水には、冷却作用とともに、摺動部分の焼き付き防止や製品の払い出しを容易に行えるようにする潤滑剤としての機能を持たせるために、黒鉛等の潤滑剤が混合され、潤滑水として上ダイや下ダイの周辺に噴射される。
そのため、熱間閉塞鍛造が行われると潤滑水の水分が蒸発し、黒鉛の粉末が上ダイ、下ダイ周辺に拡散して周囲に付着するようになる。
また、熱間閉塞鍛造を行う素材が高温に加熱されることで、素材表面に金属酸化物のスケールが発生する。このスケールが剥がれて微粉末となることによって拡散し、周囲に付着するようになる。
一方、上述した従来の閉塞鍛造装置Mでは、上ダイ12と下ダイ14とが当接した状態からさらにスライド20が下降していくときに(図3の右側の状態)、環状シリンダ室30内で環状ピストン32が下限位置から上動するため、環状シリンダ室30内の下部空間36は、次第に体積が増加して負圧状態になる。このときに環状シリンダ室30の下部壁38に設けた貫通孔(ピストンロッド用孔)38aとピストンロッド40との摺動面の間隙から雰囲気ガスであるエアが吸い込まれるが、雰囲気ガス中に黒鉛やスケールが微粉末となったコンタミ(異物)が含まれていると、エアとともに摺動面の間隙から下部空間36に侵入する。下部空間36に侵入したコンタミが増えると、やがて環状ピストン32と環状シリンダ室30との摺動面の間隙にも噛み込むようになる。通常、環状ピストン32と環状シリンダ室30の摺動面は、オイルシールと作動油Wとで濡れることによってシール性が維持されているが、コンタミの噛み込みにより、負圧状態の下部空間36側に上部空間34から作動油Wが漏れやすくなる。
作動油Wが下部空間36に漏れて下部壁38上に溜まるようになると、やがて貫通孔38aの摺動面から熱間鍛造で高温状態になっている上ダイ12やその近傍に漏れ出すようになり、高温の上ダイ12に接触すれば発火することになり、処理を誤ると致命的な事故につながるおそれがある。
そこで本発明は、熱間の閉塞鍛造で高温状態になる上ダイ、下ダイの周辺への作動油漏れを抑えて安全に鍛造加工することができる閉塞鍛造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の閉塞鍛造装置は、上下に配設されてそれぞれの型割面を互いに当接することが可能な上ダイ及び下ダイと、前記上ダイに形成されたパンチピン孔を摺動するパンチピンと、前記パンチピンを固定保持するとともに前記上ダイを前記パンチピンの軸線方向に沿って前記パンチピンに対して上下動可能に保持するスライドと、前記パンチピンの外周を囲むように前記スライド内に形成される環状シリンダ室と、前記環状シリンダ室内で上下動する環状ピストンと、前記環状ピストンの下面に当接され前記環状シリンダ室の下部壁に設けた貫通孔を摺動して前記上ダイを押圧可能に取り付けられるピストンロッドと、前記環状シリンダ室の前記環状ピストンより上側の上部空間を満たして前記環状ピストンを下方に加圧する作動油とを備え、前記上ダイと前記下ダイとが当接して閉塞空間が形成された状態で前記閉塞空間に入れられた素材を前記パンチピンで押圧することにより前記閉塞空間内で押し出し成形を行う閉塞鍛造装置であって、前記環状シリンダ室の前記環状ピストンより下側の下部空間に向けてパージガスを供給可能なパージガス供給流路を設けるようにしてある。
本発明の閉塞鍛造装置では、上ダイ及び下ダイの型割面が当接されて閉塞空間が形成された状態から、さらにスライドが下降すると、ピストンロッドにより環状シリンダ室内の環状ピストンが押圧されて環状ピストンより下側の下部空間の体積が増加するが、このときに下部空間に向けてパージガス供給流路からパージガス(コンタミを含まないエア、窒素ガス等)を供給することで下部空間に負圧状態が生じないようにすることにより、環状シリンダ室の下部壁に設けた貫通孔とピストンロッドの間隙からの雰囲気ガス及びそれに含まれているコンタミの吸引を抑制する。
これにより、シリンダ室内へのコンタミの侵入をなくすことができ、コンタミが環状ピストンの摺動面に噛み込んで作動油が下部空間に漏れ出すことを防ぐことができ、作動油の漏れによる不具合をなくすことができる。
ここで、パージガス供給流路は、環状ピストンが下限位置にあるときに下部空間に向けてパージガスを供給することができれば、その形成位置は特に限定されない。
具体的には、環状シリンダ室の下部壁(底壁)からパージガスが供給されるパージガス供給流路を設けるようにすれば、環状ピストンが下限位置で下部壁に接するまで近づくようにしてもよい。また、環状ピストンが下限位置にある状態で環状ピストンと下部壁との間にデッドスペース(下部空間の一部になる)を有していれば、このデッドスペースに面する環状シリンダ室の下部側壁部分にパージガスが供給されるパージガス供給流路を設けてもよい。
上記発明において、前記環状シリンダ室の下部壁に、前記パージガスを排出するパージガス排出流路を設けてもよい。
パージガス排出流路を設けていない場合は、環状ピストンが上昇位置から下降するときにパージガス供給流路からパージガスが排出されるとともに、環状シリンダ室の下部壁に設けた貫通孔とピストンロッドの間隙からパージガスを排出することになるが、パージガス排出流路を設けることにより、環状ピストンが上昇位置から下降するときにパージガスをパージガス排出流路から排出することができる。特に、環状シリンダ室の下部壁から下方に向けてパージガス排出流路を設けることで、環状シリンダ室の下部空間に異物が堆積した場合でも、パージガス排出流路から異物を排出することや、エアをパージして清掃することができる。
上記発明において、前記下部空間は、前記環状ピストンが下限位置の状態で、前記下部壁に設けた貫通孔と前記パージガス供給流路とが連通するように形成されるとともに、前記パージガス供給流路からパージガスが常時供給されるようにしてもよい。
これにより、下部空間にパージガスが供給されて負圧状態にならないように維持されるとともに、貫通孔とピストンロッドとの間隙から常にパージガスを流し続けることができ、下部空間へのコンタミの侵入を確実に防ぐことができる。
ここで、前記下部空間には、前記下部壁の壁面に形成される凹部空間が含まれ、前記環状ピストンが下限位置で前記下部壁に当接するとともに当該凹部空間を介して前記パージガス供給流路と前記貫通孔とが連通するようにしてもよい。
これにより、環状ピストンが下限位置で環状シリンダ室の下部壁(底壁)に接する場合でも、下部空間にパージガスが供給されて負圧状態にならないように維持されるとともに、貫通孔とピストンロッドとの間隙から常にパージガスを流し続けることができ、下部空間へのコンタミの侵入を確実に防ぐことができる。
上記発明において、前記パージガス供給流路と前記下部空間とを連通する連通部を前記環状ピストンまたは前記環状シリンダ室の壁面に設けてもよい。
これにより、環状ピストンの下限位置が環状シリンダ室の下部壁(底壁)に接する位置であっても下部空間にパージガスを供給することができるようになる。しかも、パージガス供給流路から環状シリンダ室へガスを導入する開口の位置を環状シリンダ室の下部壁から側壁の任意の位置に設けることができるようになり、パージガス供給流路の開口の大きさや本数等の設計の自由度を増すことができる。
なお、連通部の形状は特に限定されない。例えば環状ピストンの外周側面の下部から下面(底面)にかけてテーパー状に切り欠いて連通部を形成してもよいし、環状ピストンの下端部分の径を小径にして段差状にした凹部を形成し、これを連通部としてもよい。また、環状シリンダ室の側壁下端部分の径を拡径して連通部としてもよい。また、環状シリンダ室の下部壁にデッドスペースとなる空間(溝)を形成し、これに流路接続するように連通部(例えば環状ピストン下端部分の径を小径にした連通部)を設けてもよい。
本発明の一実施形態である閉塞鍛造装置の構造を示す半断面図。 本発明の他の一実施形態である閉塞鍛造装置の構造を示す半断面図。 従来の閉塞鍛造装置の構造を示す半断面図。
以下、本発明に係る閉塞鍛造装置について図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態である閉塞鍛造装置の構造を示す半断面図である。図1において、左側の半断面は型割面が当接して素材を加圧する直前時点の断面図であり、右側の半断面は鍛造中の断面図である。なお、図3と同じ構成部分については、同符号を付すことにより説明の一部を省略する。
この閉塞鍛造装置10では、図3で説明した閉塞鍛造装置Mと基本的な構造が同じであるが、スライド20の構成の一部が異なり、以下に説明するスライド20Aとしてある。
すなわち、閉塞鍛造装置10は、上ダイ12とパンチピン16とがスライド20Aに取り付けられる。スライド20Aは、ベースプレート22と、スライド本体24Aと、上ダイホルダ26Aとからなる。
ベースプレート22は、上面側がプレス機構28に装着され、加工時にはパンチピン16に必要なプレス圧(例えば50MPa)が加えられる。
スライド本体24Aは、ベースプレート22の下面に固定され、パンチピン16を固定して保持するとともに、パンチピン16の外周を囲むように内側側壁が形成され、その外側に環状シリンダ室(環状シリンダ)30Aが設けてある。環状シリンダ室30A内には環状ピストン32Aが上下に摺動可能に挿入してあり、これにより環状シリンダ室30A内は上部空間(上部シリンダ室)34と下部空間(下部シリンダ室)36に仕切られる。
環状シリンダ室30Aの下部壁(底壁)38Aには、軸線が鉛直方向の貫通孔(ピストンロッド用孔)38aが、パンチピン16を中心にして互いに回転対称の位置関係となるような配置で複数個(例えば4個)が形成してあり、環状ピストン32Aの下面と当接するピストンロッド40がそれぞれの貫通孔38aを摺動するようにしてある。ピストンロッド40の下端は、押圧リング42を介して上ダイ12の上面を押圧することができるようにしてある。押圧リング42は、上ダイ12への押圧力を分散させるとともに、ピストンロッド40の上昇範囲を規制して環状ピストン32Aの上限位置を定めるストッパとして働くようにしてある。
上ダイホルダ26Aは、スライド本体24Aの下面に固定され、内側にパンチピン16と同軸の円筒空間が形成され、上ダイ12はこの円筒空間内でパンチピン16の軸線方向に沿ってパンチピン16に対し上下に摺動可能に保持される。
そして、環状シリンダ室30Aの外側側壁50の下端近傍に向けてスライド本体24Aの外周面からパージガスとしてエアを供給するパージガス供給流路52が形成してある。パージガス供給流路52(例えば流路の口径が8A)は、外部のエア源(ガス源)54から少し加圧された圧縮空気(例えば1〜6kg/cm)が供給される。
環状ピストン32Aには、その下面から側面にかけてテーパー状に切り欠いた連通部56が形成してあり、環状ピストン32Aが下限位置にあるときでもパージガスが下部空間36に供給できるようにしてある。
また、環状シリンダ室30Aの下部壁38Aには、パージガス排出流路58(例えば流路の口径が25A)が形成してあり、下部空間36から排出されるパージガスが上ダイ12から離れた方向に向かうように排出口が向けられて、パージガスが上ダイ12に接触しないようにしてある。
さらに、下部壁38Aの下部空間36側の壁面(下部空間36の内面)には、パージガス排出流路58及び貫通孔38aに連絡する空間60(凹部空間となる溝)が形成してある。これにより、環状ピストン32Aが下限位置となって下部壁38Aに接しても連通部56を介して下部空間36の一部である空間60にパージガスが供給され、下部空間36に負圧状態が生じることがなくなる。そして貫通孔38aにパージガスを流すことができる。なお、パージガス供給流路52とパージガス排出流路58は各1本ずつ設けていればよいが、複数本としてもよい。また、空間60は溝形状以外であってもよく、例えばパージガス排出流路58に向かって傾斜する傾斜面等としてもよい。
次に、上述した閉塞鍛造装置10による熱間鍛造の動作について説明する。
まず、プレス機構28で上ダイ12を上昇させて型割り状態とし、高温(例えば1200℃)に加熱した素材を下ダイ14の成形空間にセットする。
続いてプレス機構28でスライド20Aを下降していくと、やがて上ダイ12の型割面12aと下ダイ14の型割面14aとが当接し、図1の左側の状態となる。
ここでエア源54を起動してパージガス供給流路52にエア(圧縮空気)を送り出す。なお、常時エアを送り出すようにしてもよい。このとき、環状ピストン32Aは下限位置となっているので下部空間36の体積は小さくなっている。また、一部のエアはパージガス排出流路58、及び、貫通孔38aとピストンロッド40との摺動面から排出される。
続いて、プレス機構28でさらにスライド20Aを下降していくと、下ダイ14に当接した上ダイ12はそれ以上下降できないので、上ダイ12が上ダイホルダ26Aに対して相対的に上方へ摺動するとともに、パンチピン16の軸線方向に沿ってパンチピン16が上ダイ12に対して下方に摺動するようになり、図1の右側の状態となる。これにより閉塞空間(成形空間)内の素材を押圧して鍛造することになる。
このとき、スライド20Aの下降に伴い、上ダイ12、押圧リング42、ピストンロッド40を介して環状ピストン32Aを上向きに押圧する力が働く。この押圧力によって上部空間34内を満たしている作動油Wが圧縮され、アキュームレータ(蓄圧装置)44側に一部が流出するとともに油圧が増大するようになり、増大した油圧による抗力がピストンロッド40、押圧リング42を介して上ダイ12に加わって型割面12a、14a間を強く締め付けることで、型割れが発生することなく閉塞鍛造が行われる。
このとき、環状シリンダ室30Aの下部空間36では、環状ピストン32Aの上昇とともに体積が増大するが、パージガス供給流路52からエアが供給されているので負圧状態となることなく環状ピストン32Aが上昇する。したがって、上部空間34を満たしている作動油Wが圧力差で吸引されて下部空間36に漏れ出すことが抑制される。
スライド20Aが下限まで下降してパンチピン16による素材の鍛造加工を終えると、再びスライド20Aを上昇させていくが、このとき上部空間34を満たしている作動油Wにより環状ピストン32Aが押圧されて下部空間36内のパージガスが圧縮される。圧縮されたパージガスはパージガス排出流路58を介して上ダイ12から離れた方向に排出される。これにより、パージガスが上ダイ12近傍のコンタミを撒き散らしたり上ダイ12と製品を局所的に冷却したりすることがなくなる。
(変形実施例)
図2は本発明の他の一実施形態である閉塞鍛造装置70の構造を示す半断面図である。図2において、左側の半断面は型割面が当接して素材を加圧する直前時点の断面図であり、右側の半断面は鍛造中の断面図である。なお、図1と同じ構成部分については、同符号を付すことにより説明の一部を省略する。
この閉塞鍛造装置70では、パージガス供給流路52に分岐流路62を形成し、逃がし弁64を設けることで、パージガス供給流路52がパージガス排出流路を兼用するようにしてある。これにより、スライド20Aにパージガス供給流路52を形成するだけでもパージガスを供給、排出することができるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変形実施できることは言うまでもない。
本発明は、熱間閉塞鍛造装置として利用することができる。
10 閉塞鍛造装置
12 上ダイ
14 下ダイ
16 パンチピン
18 ノックアウトピン
20A スライド
22 ベースプレート
24A スライド本体
26A 上ダイホルダ
28 プレス機構
30A 環状シリンダ室
32A 環状ピストン
34 上部空間(上部シリンダ室)
36 下部空間(下部シリンダ室)
38A 下部壁(底壁)
40 ピストンロッド
42 押圧リング
44 アキュームレータ(蓄圧装置)
50 外側側壁
52 パージガス供給流路
54 エア源(ガス源)
56 連通部
58 パージガス排出流路
60 空間(凹部空間)
62 分岐流路
64 逃がし弁

Claims (5)

  1. 上下に配設されてそれぞれの型割面を互いに当接することが可能な上ダイ及び下ダイと、
    前記上ダイに形成されたパンチピン孔を摺動するパンチピンと、
    前記パンチピンを固定保持するとともに前記上ダイを前記パンチピンの軸線方向に沿って前記パンチピンに対して上下動可能に保持するスライドと、
    前記パンチピンの外周を囲むように前記スライド内に形成される環状シリンダ室と、
    前記環状シリンダ室内で上下動する環状ピストンと、
    前記環状ピストンの下面に当接され前記環状シリンダ室の下部壁に設けた貫通孔を摺動して前記上ダイを押圧可能に取り付けられるピストンロッドと、
    前記環状シリンダ室の前記環状ピストンより上側の上部空間を満たして前記環状ピストンを下方に加圧する作動油とを備え、
    前記上ダイと前記下ダイとが当接して閉塞空間が形成された状態で前記閉塞空間に入れられた素材を前記パンチピンで押圧することにより前記閉塞空間内で押し出し成形を行う閉塞鍛造装置であって、
    前記環状シリンダ室の前記環状ピストンより下側の下部空間に向けてパージガスを供給可能なパージガス供給流路を設けたことを特徴とする閉塞鍛造装置。
  2. 前記環状シリンダ室の下部壁に、前記パージガスを排出するパージガス排出流路を設けた請求項1に記載の閉塞鍛造装置。
  3. 前記下部空間は、前記環状ピストンが下限位置の状態で、前記下部壁に設けた貫通孔と前記パージガス供給流路とが連通するように形成されるとともに、前記パージガス供給流路からパージガスが常時供給される請求項1または請求項2に記載の閉塞鍛造装置。
  4. 前記下部空間には、前記下部壁の壁面に形成される凹部空間が含まれ、前記環状ピストンが下限位置で前記下部壁に当接するとともに当該凹部空間を介して前記パージガス供給流路と前記貫通孔とが連通する請求項3に記載の閉塞鍛造装置。
  5. 前記パージガス供給流路と前記下部空間とを連通する連通部を前記環状ピストンまたは前記環状シリンダ室の壁面に設けた請求項1〜請求項4のいずれかに記載の閉塞鍛造装置。
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