JP3934615B2 - パイル調トリコット地 - Google Patents

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Description

本発明は、経編地の1種であるトリコット地に関し、詳しくはパイル調表面効果を有するパイル調トリコット地に関する。
トリコット地においては、特にインナー衣料用トリコット地分野のように、伸縮性を有すること、薄くて柔軟性があり、しかも一定のコシがあること、そして、パイル調表面効果を有すること等の特性が要求される大きな製品分野がある。
上記製品分野における要求特性を得る従来手段としては、伸縮性、薄手、柔軟性等についてはポリウレタン糸等の伸縮弾性糸と細い柔軟な編成糸を組合わせて用いることや、構造的に扁平な編組織を採用すること等が挙げられる。また、パイル調表面効果については編組織や糸使い等の総合的な組合わせ、或いは後加工等でこれを得ていた。
ところが、これらの要求特性のうち、特にパイル調表面効果を得る手段については、他の要求特性をも満足しつつ、その効果を得る効果的手段が存在していなかったのが実状である。
例えば、薄手の特性を保持しつつ、ピーチスキンと言われるような桃の表面のようにソフトで繊細な毛羽立ち感のあるパイル調表面効果を併せて得るような有効な技術手段は確立されていなかった。
ここで、「パイル調表面効果を有するトリコット地」について説明する。
本発明に係るパイル調表面効果を有するトリコット地とは、パイルを形成するための装置を備えた編機で編成されパイルが編地表面に立ち上がってる「パイル編地」とは異なるもので、あくまでもパイルを有しているような外観を呈する編地の意味である。
パイルを有するトリコット地については、パイル形成機構を有する経編機により編成時に編地表面にパイルを積極的に形成して得られる「パイル経編地」と、パイル形成機構を有しない経編機によって編成されるが組織と糸使いによって表面にパイル調表面効果を発現する「パイル調経編地」と、起毛、シャーリング等の後加工によって表面をパイル状に立毛した「後加工パイル経編地」とにほぼ分類できる。
本発明は、この内の「パイル調経編地」に分類されるものである。
特開昭63−28955(パイル経編地に関する。) 特開昭57−106770(パイル調経編地に関する。) 特開昭56−128348(後加工パイル経編地に関する。)
上記のパイル経編地や後加工パイル経編地については、その技術的手段がほぼ確立されていると言える。
しかし、パイル調経編地については、今日まで多くの試みがなされ製品化もされているが、いずれも確実で最適な技術手段とは言い難い。
従来のパイル調経編地の具体例としては、例えば、図3(A)に示すように、トリコット機により3枚オサで編成される編地が挙げられる。
本例は、2枚のオサL1、L2でハーフ組織H〔図3(B)〕を地組織とする基布を形成し、これにもう1枚のオサL3で伸縮弾性糸K3を編み込むものである。
編機におけるオサの位置は、編機前方から見てオサL1がフロント、オサL2がミドル、オサL3がバック位置となる。3枚オサを使用する意味としては、1枚のオサで1種類の編組織を形成できると理解すれば良い。
従って、3枚オサの場合は原則的に3種類の編組織を形成できる。
ハーフ組織Hの地組織は、1枚目のオサL1でコード組織Cを、2枚目のオサL2でデンビー組織Dを編成して形成される。そして、これに3枚目のオサL3で伸縮弾性糸K3をデンビー組織Dで同時に編み込んで伸縮性を得る。
本例の場合は、図3(C)に示すように伸縮弾性糸K3が収縮することでコード組織Cのシンカー・ループSの湾曲による浮き上がりが助長され、パイル調表面効果を得るものである。
このように従来、本製品分野においては、薄手と評されているハーフ組織Hを地組織としてこれに伸縮弾性糸K3を編み込み、パイル調表面効果等を得る手段が主流であった。
ころが、このシンカー・ループSを表面側に弓なりに湾曲させる手段は、地組織におけるデンビー組織Dのシンカー・ループSがウエールW1、W2・・・間にそれぞれ掛け渡されているため、これが障害となって伸縮弾性糸K3による収縮がさほど作用せず、その結果、伸びも発現しない。
また、コード組織Cのシンカー・ループS自体も、曲げ剛性を有し、充分に湾曲せず、パイル調表面効果を得ているとは言い難いものであった。
そこで、これらの諸問題を解決するため、時には起毛加工を施す、或いはその起毛をシャーリングするなどの手段を併せて講ずることもあった。
また、伸縮弾性糸K3による収縮作用の障害となるデンビー組織Dを除去しようとする手段は、地組織がコード組織Cのみとなり解れ等の問題もあって編地として成立しない。
以上説明したように、従来の方法では、諸特性を併せ持つ満足のいくパイル調表面効果を有するトリコット地を得ることは困難であった。
そこで、本発明においては、インナー衣料用トリコット地のような製品分野において求められる、繊細な毛羽立ち感のあるパイル調表面を有し、しかも薄手で柔軟で伸縮性を有する等の他の要求特性をも同時に併せ持つ、従来にないパイル調パイル調トリコット地Tを提供することを目的とする。
これらの課題を解決するために、本発明においては、地組織にリンクス組織が最適であることを見いだした。このリンクス組織は、図1(B)に示す2枚オサで編成されるリンクス組織R1〔L1(1−0/2−2)、L2(0−0/1−2)〕を基本とするもので、図1(A)の実体図に示すように、ニードル・ループNと、シンカー・ループSの繰り返しで形成される。
ここで言うニードル・ループNとは編み込んでループを形成している部分を言い、シンカー・ループSとは、ニードル・ループ間を連絡するのみでループを形成していない部分を言うこととする。
本組織の特徴から、互いに隣接するウエールWはシンカー・ループSによってのみ接結される。
つまり、ウエールW1からスタートするシンカー・ループS1は隣接するウエールW2に掛け渡されることなく、Uターンして再び属するウエールW1にもどるものであるが、このUターンする半円形状のシンカー・ループS同士が互いに鎖状に接結されるのがリンクス組織の特徴である。
上記した従来のハーフ組織H〔図3(B)〕を使用したトリコット地はウエールW間にシンカー・ループSを掛け渡して連結するのに対し、本リンクス組織R1〔図1(A)〕は、ウエールW1とウエールW2は、ウエールW1に属する半円形状のシンカー・ループS1と、ウエールW2に属する半円形状のシンカー・ループS2とが鎖状に交絡することで接結されるので、ウエール方向を境として容易に折れやすい特性を有する。
言うなれば交絡するシンカー・ループSは蝶番の役割を果たす。
そこで、図1(C)の組織図に示すように、このリンクス組織R1にポリウレタン糸のような伸縮弾性糸K3を、半円形状のシンカー・ループSの下方に位置するようにオサL3によりデンビー組織(1−2/1−0)でウエールW間に掛け渡して編成すると、伸縮弾性糸K3が収縮して、図1(D)に示す模式図のように、隣接する各ウエールW1、W2・・・は互いに引き寄せられ、その結果、交絡するシンカー・ループSは、ジグザグ状に折り畳まれてウエールW方向の畝Mを形成し、その断面が3角形状となり、あたかも3角柱形状の立体構造物を並列配置した構造となる。
図1(E)にその断面模式図を示すようにこの畝Mの折れ曲がり箇所はそれぞれのシンカー・ループSがX字に交叉して突き出たリング状パイルPを形成することとなり、畝M自体と相まって従来にないパイル調の外観と独特の風合いを呈する。
ここで、オサL1、オサL2、オサL3の編機における位置関係は、オサL1がフロント、オサL2がミドル、オサL3がバックであることは上記したとおりである。
本リンクス組織に関しては、オサL1による組織とオサL2による組織は、フロント、バックの位置関係を換えても基本的には同様の基布が得られる。
以上のリンクス組織R1については、種々の変化組織が可能である。
その一つとして、図1(F)に示すリンクス組織R2が挙げられる。
このリンクス組織R2〔L1(1−0/3−3)、L2(0−0/2−3)〕は2枚オサで編成され、リンクス組織R1との違いは、リンクス組織R1においてはシンカー・ループSの交絡が各ウエール間で行われているのに対し、リンクス組織R2においては、図1(G)に示す編地の断面図からも理解できるように、シンカー・ループSL1、並びにSL2の交絡が、1本おきのウエールW1、W3、W5・・・間とウエールW2、W4、W6・・・とでそれぞれ行われることである。
このリンクス組織R2に、リンクス組織R1の場合と同様にポリウレタン糸のような伸縮弾性糸K3を、リンクス組織R2の下方に位置するようにオサL3よりでデンビー組織(1−2/1−0)をウエールW間に掛け渡して編成すると、伸縮弾性糸K3が収縮して、図1(G)に示す断面模式図のように、隣接する各ウエールWは、それぞれ互いに引き寄せられ、その結果、交絡するシンカー・ループSは、それぞれがジグザグ状に折り畳まれてウエールW方向の畝M1、M2を形成し、あたかも3角柱形状の立体構造物を重ねて並列配置した構造となる。
この伸縮弾性糸によって各ウエールが互いに引き寄せられて畝M1、M2を形成する作用はあたかもパンタグラフが立ち上がる運動と似ている。
そして、畝M1、M2はそれぞれの断面が3角形状で、この3角形状が重なった体をなしているので、そこにシンカー・ループSL1、SL2によって仕切られた空間Aが多数形成される。
また、シンカー・ループSL1、SL2によって形成される畝M1、M2は、断面の3角形状の一辺の長さが長くなるので、その山の高さがリンクス組織R1によって形成される畝Mに比較して高くなり、編地自体の厚みも得られ弾性に富む。
ここで、畝M1、M2の折れ曲がり箇所が、それぞれのシンカー・ループSL1、SL2がX字に交叉して突き出たリング状パイルPを形成すること等は、リンクス組織R1の場合と同様である。
リンクス組織R1、R2のいずれにおいても、ジグザグ状に折り畳まれたパイル調トリコット地Tは小さな外力に対しても伸縮自在の特性を発揮する。
また、リンクス組織R1、R2は、先に述べたハーフ組織同様2枚オサを使用するものの、ハーフ組織が図3(B)に見られるように2重ループNWを形成しているのに対し、リンクス組織R1、R2は図1(B)、(F)に見られるように1重ループSWのみで、1枚オサで形成される編地と同様の薄さや軽さ、柔軟性等の特性を有する。
即ち、本発明は(1)、各ウエールWが各ウエールW1、W2、・・・に属し且つ該各ウエールW1、W2、・・・の両サイドに張り出したシンカー・ループS同士の交絡によって接結されるリンクス組織で基布が形成され、同時に該基布の交絡しているシンカー・ループSの下方に位置するように互いに隣接する各ウエールW間に伸縮弾性糸K3が掛け渡されて編成され、該伸縮弾性糸K3の収縮により隣接する各ウエールWが互いに引き寄せられて、シンカー・ループS群がウエール方向の畝Mを形成しており、前記基布が、2枚オサで編成されるリンクス組織R1〔(L1(1−0/2−2)、L2(0−0/1−2)〕で形成されているパイル調トリコット地Tに存する。
そして、()、各ウエールWが各ウエールW1、W2、・・・に属し且つ該各ウエールW1、W2、・・・の両サイドに張り出したシンカー・ループS同士の交絡によって接結されるリンクス組織で基布が形成され、同時に該基布の交絡しているシンカー・ループSの下方に位置するように互いに隣接する各ウエールW間に伸縮弾性糸K3が掛け渡されて編成され、該伸縮弾性糸K3の収縮により隣接する各ウエールWが互いに引き寄せられて、シンカー・ループS群がウエール方向の畝Mを形成しており、前記基布が、2枚オサで編成されるリンクス組織R2〔(L1(1−0/3−3)、L2(0−0/2−3)〕で形成されているパイル調トリコット地Tに存する。
そしてまた、()伸縮弾性糸K3が、デンビー組織(1−2/1−0)でウエール間に掛け渡され編成されている上記(1)または(2)記載のパイル調トリコット地Tに存する。
そしてまた、()伸縮弾性糸K3がポリウレタン糸である上記(1)または(2)記載のパイル調トリコット地Tに存する。
そしてまた、()、伸縮弾性糸K3が合成繊維のウーリー加工糸である上記(1)または(2)記載のパイル調トリコット地Tに存する。
そしてまた、()、基布を形成する編成糸Kが合成繊維と綿とを混紡した紡績糸である上記(1)または(2)記載のパイル調トリコット地Tに存する。
そしてまた、()基布を形成する編成糸Kが合成繊維の連続長繊維生糸である上記(1)または(2)記載のパイル調トリコット地Tに存する。
そしてまた、()、基布の所要箇所に一定幅に伸縮弾性糸K3を編み込み、畝Mの形成された部分MSと形成されていない部分MUを形成してウエールW方向のストライブを得る上記(1)または(2)記載のパイル調トリコット地Tに存する。
なお、本発明の目的に沿ったものであれば、上記(1)から()を適宜組み合わせた構成も採用可能である。

本発明においては、地組織にリンクス組織を採用して基布Gを形成し、これを伸縮弾性糸K3の収縮力によりジグザグ状に折り畳むことでパイル調表面効果を得ているので、特別な装置も必要とせず、効率的、経済的で、しかも確実な再現性を有するパイル調表面効果を有するパイル調トリコット地Tを得ることができる。
また、地組織のリンクス組織は2枚オサを用いるものの、ハーフ組織Hとは異なり、2重ループNWとならない組織であるので、基布Gとしては薄地で軽く柔軟な編地を得ることができる。
そして、ジグザグ状に折り畳まれた基布Gは、その断面が3角形状となり、あたかも3角柱形状の立体構造物を並列配置した構造となるので、確実な畝Mの形成が見られ、曲げに対し布地としての一定のコシを発揮すると同時にソフトなクッション性をも発揮する。更に、畝Mの折れ曲がり箇所は、いわば蝶番の働きをするので、微少な作用力で伸び縮みが可能となり、結果的に繊細な柔軟性を発揮する。
そして、本パイル調トリコット地Tは、畝形成によるパイル調の表出と併せて、畝Mの折れ曲がり箇所から、それぞれのシンカー・ループSがX字に交叉して突き出たリング状パイルPが形成されているので従来にない繊細なパイル調の外観と風合いを呈する。
更に、基布Gが、リンクス組織R2〔L1(1−0/3−3)、L2(0−0/2−3)〕で形成される場合には、畝M1、M2が重ねて形成された状態となるので、シンカー・ループSL1、SL2によって仕切られた空間Aが多数形成され、断熱効果が得られる。また、シンカー・ループSL1、SL2によって形成される畝M1、M2は、断面の3角形状の一辺の長さが長くなるので、その山の高さがリンクス組織R1によって形成される畝Mに比較して高くなり、編地自体の厚みも得られ弾性に富む効果が得られる。
リンクス組織の基布と、これに編み込む伸縮弾性糸との極めてシンプルな構成要素で確実なパイル調表面効果、伸縮性、薄手、柔軟性等の多くの特性を同時に得る。
本実施形態においては、基布Gを2枚オサで形成されるリンクス組織R1〔L1(1−0/2−2)、L2(0−0/1−2)〕で形成する。本リンクス組織R1は、図1(A)に示すように一つのニードル・ループNと一つの半円形状のシンカー・ループSを順次繰り返す組織を基本とする。
そして、伸縮弾性糸K3をオサL3により、デンビー組織D(1−2/1−0)で編み込む。
基布Gの編成に用いられる編成糸Kは、オサL1、L2ともにナイロン長繊維(50dtex/36フィラメント)の生糸を用いる。
ここに言う生糸(なまいと)とは、ウーリー加工等によるクリンプ加工を施してない状態の糸を言う。
そして、オサL3の伸縮弾性糸K3としてはポリウレタン糸(22dtex)を用いる。
このような設定で編成されたパイル調トリコット地Tは、編成糸Kに生糸を使用しているので、柔軟性の中に一定のコシとシャリ感を有している。
本実施形態においては、基布Gを図1(F)に示す2枚オサで形成されるリンクス組織R2〔L1(1−0/3−3)、L2(0−0/2−3)〕で形成する。
そして、伸縮弾性糸K3をオサL3により、デンビー組織D(1−2/1−0)で編み込むことは実施形態1と同様である。
基布Gの編成糸としては、オサL1にキュプラレーヨン(ベンベルグ、84dtex/24フィラメント)、オサL2にポリエステル長繊維(84dtex/72フィラメント)、オサL3にポリウレタン糸(22dtex)を用いる。
実施形態1に比べて厚手で密度が高く、弾力性があり、しかも断熱効果のパイル調トリコット地Tが得られる。
本実施形態においては、実施形態1と同様の組織で編地を形成するが、基布形成に用いられる編成糸Kにポリエステルと綿を混紡した紡績糸(60番手)を用い、オサL3の伸縮弾性糸K3については45dtexの太さのポリウレタン糸を用いている。
このような糸使いにすることで、本発明の原理から発現するパイル調効果に併せて、紡績糸の毛羽によるソフトな表面効果が得られると同時に、ポリウレタン糸を細くしたことにより更に柔軟な伸縮性が得られる。
本実施形態においては、組織、糸種等は実施形態例1,2における設定と同様とするが、図2の模式図に示すように、畝Mを形成した畝有り部分MSと、畝Mを形成しない畝無し部分MUを一定間隔で配置することでストライブ柄を得る。
伸縮弾性糸K3を用いない部分は扁平となり、用いた部分は畝を形成してパイル調表面効果を発現する。このように設定することで多くの変化柄が得られる。
本発明は、特許請求の範囲を逸脱しない限り、種々の変化が可能である。
本発明のパイル調トリコット地Tは、インナー衣料用を主たる使途目的としているが、外衣用は当然として、自動車内装材や椅子・ソファー等のシート材、或いはインテリア関連などの産業用繊維資材としても活用できる。
更に、本発明の編地構造はトリコット地に限らず、ラッシェル地等の他の経編地にも充分活用できる。
また、基布の組織や伸縮弾性糸の組織についても上記記載した以外でも種々の変化が可能であることは言うまでもない。
図1(A)は、リンクス組織R1の実体図である。 図1(B)は、リンクス組織R1の組織図である。 図1(C)は、リンクス組織R1に伸縮弾性糸K3をデンビー組織Dで編み込んだ組織図である。 図1(D)は、畝Mが形成されたパイル調トリコット地Tの模式図である。 図1(E)は、畝Mが形成されたパイル調トリコット地Tの断面模式図である。 図1(F)は、リンクス組織R2の組織図である。 図1(G)は、畝M1、M2が形成されたパイル調トリコット地Tの断面模式図である。 図2は、畝Mを形成した部分としていない部分を有するパイル調トリコット地T模式図である。 図3(A)は、ハーフ組織を地組織とする従来のパイル調経編地組織図である。 図3(B)は、ハーフ組織の組織図である。 図3(C)は、ハーフ組織に伸縮弾性糸を編み込んだ断面模式図である。
符号の説明
N ニードル・ループ
S シンカー・ループ
SL1、SL2 シンカー・ループ
W ウエール
K 編成糸
K3 伸縮弾性糸
SW 1重ループ
NW 2重ループ
L1 オサ(フロント)
L2 オサ(ミドル)
L3 オサ(バック)
M 畝
M1 畝
M2 畝
MS 畝有り部分
MU 畝無し部分
P パイル

Claims (8)

  1. 各ウエールが各ウエールに属し且つ該各ウエールの両サイドに張り出したシンカー・ループ同士の交絡によって接結されるリンクス組織で基布が形成され、同時に該基布の交絡しているシンカー・ループの下方に位置するように互いに隣接する各ウエール間に伸縮弾性糸が掛け渡されて編成され、該伸縮弾性糸の収縮により隣接する各ウエールが互いに引き寄せられて、シンカー・ループ群がウエール方向の畝を形成しており、
    前記基布が、2枚オサで編成されるリンクス組織〔(L1(1−0/2−2)、L2(0−0/1−2)〕で形成されていることを特徴とするパイル調トリコット地。
  2. 各ウエールが各ウエールに属し且つ該各ウエールの両サイドに張り出したシンカー・ループ同士の交絡によって接結されるリンクス組織で基布が形成され、同時に該基布の交絡しているシンカー・ループの下方に位置するように互いに隣接する各ウエール間に伸縮弾性糸が掛け渡されて編成され、該伸縮弾性糸の収縮により隣接する各ウエールが互いに引き寄せられて、シンカー・ループ群がウエール方向の畝を形成しており、
    前記基布が、2枚オサで編成されるリンクス組織〔(L1(1−0/3−3)、L2(0−0/2−3)〕で形成されていることを特徴とするパイル調トリコット地。
  3. 伸縮弾性糸が、デンビー組織(1−2/1−0)でウエール間に掛け渡され編成されていることを特徴とする請求項1または記載のパイル調トリコット地。
  4. 伸縮弾性糸がポリウレタン糸であることを特徴とする請求項1または記載のパイル調トリコット地。
  5. 伸縮弾性糸が合成繊維のウーリー加工糸であることを特徴とする請求項1または記載のパイル調トリコット地。
  6. 基布を形成する編成糸が合成繊維と綿とを混紡した紡績糸であることを特徴とする請求項1または記載のパイル調トリコット地。
  7. 基布を形成する編成糸が合成繊維の連続長繊維生糸であることを特徴とする請求項1または記載のパイル調トリコット地。
  8. 基布の所要箇所に一定幅に伸縮弾性糸を編み込み、畝の形成された部分と形成されていない部分を形成してウエール方向のストライブを得ることを特徴とする請求項1または記載のパイル調トリコット地。
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