JP3934412B2 - アミノ樹脂粒子およびその製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はアミノ樹脂粒子およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、例えば、プラスチックフィルム・シートの滑り性向上剤、ブロッキング防止剤、塗料などのつや消し仕上げ剤、光拡散剤、表面硬度向上剤などの各種改良剤や、液晶表示板用スペーサー、導電性粒子、測定・分析用標準粒子などの各種用途に有用であり、また、酸性染料、塩基性染料、蛍光染料および蛍光増白剤などの各種染料により着色すれば、塗料、インキおよびプラスチック着色用の顔料などとしても利用することのできる、アミノ樹脂粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、アミノ樹脂粒子としては、メラミンやベンゾグアナミンをホルムアルデヒドによりメチロール化した後、縮合・硬化させて得られる樹脂からなる粒子がよく知られており、機械的強度、耐溶剤性、耐熱性、耐薬品性等に優れ、プラスに帯電しやすいなどという理由から、上述したような各種用途に用いられることが知られている。しかしながら、従来のアミノ樹脂粒子は粒子表面のほぼ全体が滑らかであり球状に近いものが多かったため、例えば、有機媒体と混合してフィルムや塗料などの用途で使用した場合には使用後に粒子が脱落しまう、また、樹脂や金属等を粒子表面に被覆させた場合には被覆物が剥がれやすいなどということが多々あり、有機媒体および樹脂や金属などとアミノ樹脂粒子との親和性の悪さが問題となっていた。これまでにも、このような問題を解消しようとして、アミノ樹脂粒子の表面改質を図り、化学的親和性を大きくする試みがなされてきたが、十分解消するまでには至っておらず、新たなアミノ樹脂粒子およびその方法の開発が望まれている。一方、粒子表面のアンカー効果を得るための物理的方法として、粉砕により粒子を得ることも考えられるが、粉砕をすると粗大粒子から微細粒子まで種々生成してしまい分級操作が必須となるため生産性やコスト面などから考えても好ましくなく、形状にもばらつきがありすぎることとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の解決しようとする課題は、有機媒体および樹脂や金属などとの親和性に優れた、新規なアミノ樹脂粒子およびその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った。その結果、上述したアミノ樹脂粒子の親和性を高める手段として、従来なされてきたような化学的親和性の向上という観点からの粒子表面の改質ではなく、物理的に表面を改質することにより親和性を向上させれば良いのではないかと考えた。つまり、従来ほぼ滑らかであったアミノ樹脂粒子の表面を非平滑にすることによって粒子の比表面積を大きくし、いわゆるアンカー効果を高めれば、上記親和性を向上させることができるのではないか、と考えたのである。
【0005】
かかる知見に基づき、検討および試行錯誤を繰り返した結果、アミノ樹脂粒子を合成するための原料として炭素数が2以上であるヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキルメラミンを必須に用いて得られ、該ヒドロキシアルキルメラミン由来の構造単位や該ヒドロキシアルキルメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物由来の構造単位を必須とする新規なアミノ樹脂粒子およびその製造方法であれば、アミノ樹脂粒子の粒子表面が皺状などの非平滑になることを見出し、上記課題を一挙に解決することを確認し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかるアミノ樹脂粒子は、ヒドロキシアルキルメラミン(ただし、ヒドロキシアルキル基は炭素数2以上である。)由来の構造単位、および/または、前記ヒドロキシアルキルメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物由来の構造単位を必須とするアミノ樹脂からなる粒子であって、粒子表面全体が皺を有することにより非平滑である、ことを特徴とする。
【0006】
また、本発明にかかるアミノ樹脂粒子の製造方法は、上記本発明のアミノ樹脂粒子を得るための方法であって、ヒドロキシアルキルメラミン(ただし、ヒドロキシアルキル基は炭素数2以上である。)、および/または、前記ヒドロキシアルキルメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物を含む原料化合物を、酸性触媒の存在下で縮合硬化させることにより、粒子表面全体が皺を有することにより非平滑なアミノ樹脂粒子を得る、ことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるアミノ樹脂粒子およびその製造方法に関する詳細について具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に何ら拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜実施し得る。
本発明にかかるアミノ樹脂粒子(以下、本発明のアミノ樹脂粒子と称することがある。)は、ヒドロキシアルキルメラミン(ただし、ヒドロキシアルキル基は炭素数2以上である。)由来の構造単位、および/または、前記ヒドロキシアルキルメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物由来の構造単位を必須とするアミノ樹脂からなる粒子であって、粒子表面が非平滑である。
【0008】
本発明でいうヒドロキシアルキルメラミンとは、下記構造式(1):
【0009】
【化1】
【0010】
(式中、Rは、水素原子または炭素数2以上のヒドロキシアルキル基を表すが、それらの中の少なくとも1つが炭素数2以上のヒドロキシアルキル基である。)で表される化合物である。
上記ヒドロキシアルキル基としては、炭素数2以上のアルキル基中の少なくとも1つの水素原子がヒドロキシル基に置換された基であれば、特に限定はされないが、具体的には、例えば、下記式(2):
−(CH2)nOH (2)
(式中、nは2以上の整数を表す。)
の構造を有する基であることが好ましい。上記ヒドロキシアルキル基の炭素数(例えば、上記式(2)においてはnがヒドロキシアルキル基の炭素数を表す。)は、2以上であれば特に限定はされないが、好ましくは炭素数2〜6であり、最も好ましくは炭素数4である。この炭素数が2以上であることによって、得られるアミノ樹脂粒子の粒子表面を非平滑とすることができ、比表面積を大きくすることができるので、いわゆるアンカー効果により、他の有機媒体と混合使用したり、粒子表面に樹脂や金属の被覆層を設けたりしたときの、該アミノ樹脂粒子の親和性を向上させることができる。
【0011】
上記構造式(1)で示すヒドロキシアルキルメラミンは、上述のようにRは水素または炭素数2以上のヒドロキシアルキル基であり、構造式(1)中に3つ存在する−NR2基中のR(すなわち、構造式(1)中に6つ存在するR)の少なくとも1つのRがヒドロキシアルキル基であることが必要であるが、なかでも、上記構造式(1)で示すヒドロキシアルキルメラミンは、構造式(1)中の3つの−NR2基がすべて−NHR基であって、3つ存在することとなるRのうちの少なくとも1つのRが上記ヒドロキシアルキル基である場合(すなわち、具体的には、モノ(ヒドロキシアルキル)メラミン、ビス(ヒドロキシアルキル)メラミン、トリス(ヒドロキシアルキル)メラミンのいずれか)が好ましい。これらは、1種のみ用いた場合であってもよいし、2種以上を併用した場合であってもよい。
【0012】
上記ヒドロキシアルキルメラミンとしては、特に限定はされないが、具体的には、例えば、
モノ(ヒドロキシエチル)メラミン、モノ(ヒドロキシプロピル)メラミン、モノ(ヒドロキシブチル)メラミン、モノ(ヒドロキシペンチル)メラミン、モノ(ヒドロキシヘキシル)メラミン、モノ(ヒドロキシヘプチル)メラミン、モノ(ヒドロキシオクチル)メラミン、モノ(ヒドロキシノニル)メラミン、モノ(ヒドロキシデシル)メラミン、モノ(ヒドロキシドデシル)メラミン、
ビス(ヒドロキシエチル)メラミン、ビス(ヒドロキシプロピル)メラミン、ビス(ヒドロキシブチル)メラミン、ビス(ヒドロキシペンチル)メラミン、ビス(ヒドロキシヘキシル)メラミン、ビス(ヒドロキシヘプチル)メラミン、ビス(ヒドロキシオクチル)メラミン、ビス(ヒドロキシノニル)メラミン、ビス(ヒドロキシデシル)メラミン、ビス(ヒドロキシドデシル)メラミン、
トリス(ヒドロキシエチル)メラミン、トリス(ヒドロキシプロピル)メラミン、トリス(ヒドロキシブチル)メラミン、トリス(ヒドロキシペンチル)メラミン、トリス(ヒドロキシヘキシル)メラミン、トリス(ヒドロキシヘプチル)メラミン、トリス(ヒドロキシオクチル)メラミン、トリス(ヒドロキシノニル)メラミン、トリス(ヒドロキシデシル)メラミン、トリス(ヒドロキシドデシル)メラミン、
等を好ましく挙げることができる。なお、上記列挙したものにおけるヒドロキシアルキル基については、ヒドロキシル基が1つのものも2つ以上のものも含むとする。これらは、1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。なかでも、モノヒドロキシブチルメラミン、ビスヒドロキシブチルメラミン、トリスヒドロキシブチルメラミンがより好ましい。
【0013】
本発明でいうヒドロキシアルキルメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物とは、ヒドロキシアルキルメラミンとホルムアルデヒドとを反応させることにより、ヒドロキシアルキルメラミンの有するアミノ基をホルムアルデヒドによりメチロール化したものである。このメチロール化したもののことを、一般に、ヒドロキシアルキルメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物(詳しくは初期縮合物、好ましくは水親和性の初期縮合物)といい、アミノ樹脂の前駆体となるものである。
上記縮合物を得る際に用いるヒドロキシアルキルメラミンの詳細については、上述した本発明でいうヒドロキシアルキルメラミンと同様であることが好ましいが、詳しくは、上記一般式(1)で表されるヒドロキシアルキルメラミンにおいて、少なくとも1つのRが水素原子であることが必要である。ホルムアルデヒドによりメチロール化するためのアミノ基が存在しないからである。
【0014】
上記ホルムアルデヒドとしては、特に限定はされないが、具体的には、例えば、ホルマリン、トリオキサンおよびパラホルムアルデヒドなどのホルムアルデヒドを発生するものを好ましく挙げることができる。
本発明のアミノ樹脂粒子は、上記ヒドロキシアルキルメラミンおよび/または上記縮合物、を含む原料化合物を縮合・硬化反応させてなるアミノ樹脂の粒子であり、それら原料化合物由来の構造単位を有する樹脂の粒子となり得る。
本発明のアミノ樹脂粒子においては、樹脂粒子全体中、上記ヒドロキシアルキルメラミン由来の構造単位および/または上記縮合物由来の構造単位の合計含有割合が、40重量%以上であることが好ましく、より好ましくは70重量%以上、さらにより好ましくは90重量%以上である。上記合計含有割合が、40重量%未満の場合は、非平滑とならない場合があるため好ましくない。
【0015】
本発明のアミノ樹脂粒子においては、上記ヒドロキシアルキルメラミン由来の構造単位および/または上記縮合物由来の構造単位以外にも、必要に応じて、アミノ樹脂粒子を構成するための、他の原料化合物由来の構造単位を有していてもよい。
他の原料化合物としては、特に限定されるわけではないが、具体的には、例えば、ベンゾグアナミン、シクロへキサンカルボグアナミン、シクロへキセンカルボグアナミン、メラミン、アセトグアナミン、ノルボルネンカルボグアナミン、パラトルエンスルホンアミド、ベンゾグアナミン(2,4−ジアミノ−6−フェニル−sym.−トリアジン)および尿素からなるアミノ系化合物群の中のいずれか1種とホルムアルデヒドとの縮合物(詳しくは初期縮合物、好ましくは水親和性の初期縮合物)を挙げることができる。ホルムアルデヒドとしては、上記詳述したものと同様であることが好ましい。
【0016】
本発明のアミノ樹脂粒子は、該アミノ樹脂が上述のような構造単位を有してなるものであることにより、その樹脂粒子表面が非平滑となっている。非平滑な粒子表面とは、特に限定はされないが、具体的には、例えば、粒子表面が部分的または全体的に皺を有する形態、粒子表面の少なくとも一部が局部的に凹凸を有する形態、粒子表面がサッカーボールやゴルフボール状になった形態、粒子表面が複数の平面からなる多面体である形態などを好ましく挙げることができ、なかでも、粒子表面に全体的に皺を有する形態がより好ましい。また、これら非平滑な粒子表面形態の確認は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)などで観察することができるが、本発明においては、走査型電子顕微鏡(SEM)により、1個の粒子全体が一視野に観察可能な倍率下で、該粒子表面に皺、凹凸、突起などを有することを確認できる場合に、この皺などを有する粒子は粒子表面が非平滑であるとする。
【0017】
本発明にかかるアミノ樹脂粒子の製造方法(以下、本発明のアミノ樹脂粒子の製造方法または本発明の製造方法と称することがある。)は、ヒドロキシアルキルメラミン(ただし、ヒドロキシアルキル基は炭素数2以上である。)、および/または、前記ヒドロキシアルキルメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物、を含む原料化合物を、酸性触媒の存在下で縮合硬化させる方法であり、これにより粒子表面が非平滑なアミノ樹脂粒子を得る方法である。
上記原料化合物であるヒドロキシアルキルメラミンについては、特に限定はされないが、具体的には、上記本発明のアミノ樹脂粒子の説明で記載したヒドロキシアルキルメラミンと同様であることが好ましい。なかでもヒドロキシブチルメラミンがより好ましい。
【0018】
上記原料化合物であるヒドロキシアルキルメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物については、特に限定はされないが、具体的には、上記本発明のアミノ樹脂粒子の説明で記載したヒドロキシアルキルメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物と同様であることが好ましい。なかでもヒドロキシブチルメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物がより好ましい。
本発明の製造方法でいう原料化合物としては、上記ヒドロキシアルキルメラミンおよび/または上記縮合物以外にも、必要に応じて、アミノ樹脂粒子を得るための、他の原料化合物を有していてもよい。
【0019】
他の原料化合物としては、特に限定されるわけではないが、具体的には、上記本発明のアミノ樹脂粒子の説明で記載した他の原料化合物と同様であることが好ましい。すなわち、各種アミノ系化合物からなるアミノ系化合物群の中のいずれか1種とホルムアルデヒドとの縮合物(詳しくは初期縮合物、好ましくは水親和性の初期縮合物)が好ましく挙げられる。
上記本発明のアミノ樹脂粒子を得るにあたり、上記縮合物すなわち本発明の製造方法でいう縮合物(必要に応じて、他の原料化合物としての縮合物も含む)を得るまでの反応過程と、該反応過程から得られた縮合物、および/または、ヒドロキシアルキルメラミンを用いて最終的に本発明のアミノ樹脂粒子を得るまでの反応過程と、について分けて説明する。なお、上記縮合物は、水親和性の初期縮合物(水親和性初期縮合物)であることが好ましく、以下においても同様とするが、特にそれを言及しない限り、縮合物、初期縮合物および水親和性初期縮合物とは同等に取り扱うものとする。
【0020】
上記縮合物を得るまでの反応過程においては、上記ホルムアルデヒドと反応させるアミノ系化合物としては、上記縮合物として他の原料化合物としての縮合物も含んでいてもよいため、上記ヒドロキシアルキルメラミンを必須としてそれ以外に上記他のアミノ系化合物も共に用いてもよいが、その場合、用いるアミノ系化合物全体中の40〜100重量%を上記ヒドロキシアルキルメラミンとすることが好ましい。
ヒドロキシアルキルメラミン以外の他のアミノ系化合物としては、上記列挙したなかでも、ベンゾグアナミン、シクロへキサンカルボグアナミン、シクロへキセンカルボグアナミンおよびメラミンからなる群より選ばれる少なくとも1種が、球状粒子が得られやすいためより好ましく、さらにより好ましくはベンゾグアナミンおよび/またはメラミンである。
【0021】
ホルムアルデヒドとしては、特に限定はされないが、具体的には、上記本発明のアミノ樹脂粒子の説明で記載したものと同様に、ホルマリン、トリオキサンおよびパラホルムアルデヒドなどのホルムアルデヒドを発生するものであれば好ましい。
ヒドロキシアルキルメラミンを含むアミノ系化合物とホルムアルデヒドとを反応させる際は、通常、水を溶媒として用いるため、ホルムアルデヒドの添加方法としては、特に限定はされないが、具体的には、例えば、ホルマリン(水溶液)の状態で添加する方法や、トリオキサンやパラホルムアルデヒドを溶媒に添加して反応液中でホルムアルデヒドを発生させる方法などが好ましく挙げられる。
【0022】
ヒドロキシアルキルメラミンを含むアミノ系化合物とホルムアルデヒドとを反応させる際のモル比は、特に限定はされないが、具体的には、アミノ系化合物1モルに対してホルムアルデヒドが2〜4モルであることが好ましく、より好ましくは2〜3モルである。ホルムアルデヒドの割合が上記範囲外となる場合は、アミノ系化合物あるいはホルムアルデヒドの未反応物が多くなるおそれがある。なお、反応溶媒中の、アミノ系化合物およびホルムアルデヒドの水への仕込み濃度は、反応に支障の無い範囲でより高濃度であることが好ましい。
ヒドロキシアルキルメラミンを含むアミノ系化合物とホルムアルデヒドとを反応させる際の、反応液のpHは、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水などを用いて、中性または弱塩基性に調整することが好ましい。反応温度は、特に限定されるわけではないが、例えば、70〜100℃であることが好ましい。そして、この反応は、反応液の粘度が、例えば、2×10-2〜5.5×10-2Pa・sとなった時点で、この反応液を冷却するなどの操作を行うことにより、終了させることが好ましい。これにより、上記縮合物を含む反応液が得られる。従って、反応時間は、特に限定されるものではない。反応液の粘度を、上記粘度とすることにより、ひいては粒度分布の狭い樹脂粒子を得ることができる。また、反応液の粘度が小さいほど、生成するアミノ樹脂粒子の粒子径が小さくなる傾向がある。なお、反応終了時点での反応液の粘度は、ヒドロキシアルキルメラミンを含むアミノ系化合物とホルムアルデヒドとを仕込んだ後の(反応開始時の)水溶液の粘度と比較して著しく高いため、仕込んだ原料の濃度などにはほとんど影響されない。
【0023】
上記縮合物の好ましい形態である水親和性初期縮合物については、水親和性の程度は、一般に、25℃で(初期)縮合物に水を滴下して白濁を生じるまでの水滴下量の、(初期)縮合物に対する割合(重量%)(以下、この値を水混和度ということがある。)によって評価され、この水混和度は、好ましくは100重量%以上であり、より好ましくは150重量%以上、さらにより好ましくは200重量%以上である。上記水混和度が100重量%未満の場合は、上記(初期)縮合物を界面活性剤を含んだ水溶液中でいかに分散しても、粒子径の比較的大きい不均一な乳濁液しか形成させることができず、結果的には樹脂粒子の粒子径のばらつきが大きくなる。
【0024】
次に、上記反応過程により得られた縮合物および/またはヒドロキシアルキルメラミンを含む原料化合物を用いて、アミノ樹脂粒子を得るまでの反応過程においては、このアミノ樹脂粒子は、例えば、上記原料化合物を、界面活性剤を含む水性溶液中で、酸性触媒の存在下で縮合硬化させる方法により得られるものであることが好ましい。また、この縮合硬化によって硬化樹脂の乳濁液を生成した後、乳濁液から硬化樹脂を分離し、乾燥することにより得られたものであることがより好ましい。
詳しくは、この反応過程では、まず、上記原料化合物に、酸性触媒を加えて、水性溶液中に乳濁させることが好ましく、界面活性剤および酸性触媒を加えて、水性溶液中に乳濁させることがより好ましい。その際、室温〜250℃、好ましくは40〜200℃で攪拌下に保持することが好ましい。界面活性剤および酸性触媒の添加方法については、特に限定はされず、例えば、水性溶液に予め界面活性剤および酸性触媒を混合しておいてから、上記原料化合物を添加する方法でもよく、また、水性溶液中に上記原料化合物を混合しておいてから界面活性剤および酸性触媒を添加する方法でもよい。
【0025】
上記水性溶液としては、特に限定はされないが、具体的には、例えば、水、あるいは、水と水に対する溶解度が水100重量部に対して5重量部以上である有機溶剤との混合溶液、であることが好ましい。この有機溶剤としては、特に限定はされないが、具体的には、例えば、アセトン、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコールおよびtert−ブチルアルコールなどが挙げられ、これらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
上記原料化合物の水性溶液中への仕込み濃度(固形分濃度)は、1〜60重量%であることが好ましく、より好ましくは2〜50重量%、さらにより好ましくは3〜30重量%である。上記固形分濃度が、1重量%未満であると、樹脂粒子の生産性が低下することとなり、60重量%を超えると、得られる樹脂粒子が肥大化したり、粒子どうしが凝集したりすることとなり、樹脂粒子の粒子径を制御することができないため、粒度分布の広い樹脂粒子しか得られない。
【0026】
上記酸性触媒としては、特に限定はされないが、具体的には、例えば、アルキル基を有するスルホン酸であることが好ましく、さらにその他の酸を含んでいてもよい。その他の酸を含む場合は、アルキル基を有するスルホン酸に対し、1〜10重量%の範囲内であればよく、特に限定はされない。
酸性触媒の使用量は、特に限定されるわけではないが、具体的には、上記原料化合物100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは1〜5重量部である。上記使用量が0.1重量部未満の場合は、縮合効果に長時間を要し、硬化樹脂の安定な乳濁液が得られず凝集粗大化した粒子となり、20重量部を超える場合は、粒子の可塑化が生じて粒子間の凝集融着が生じやすくなる。
【0027】
上記アルキル基を有するスルホン酸としては、特に限定はされないが、炭素数5〜20、好ましくは炭素数10〜18のアルキル基を有するスルホン酸などが好ましく挙げられる。なかでも、アルキルベンゼンスルホン酸が特に好ましい。これらアルキル基を有するスルホン酸は1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
上記アルキルベンゼンスルホン酸としては、特に限定はされないが、具体的には、例えば、炭素数7〜20、好ましくは炭素数10〜18のアルキルベンゼンスルホン酸である。このようなアルキルベンゼンスルホン酸としては、特に限定はされないが、具体的には、例えば、デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼンスルホン酸などが好ましく挙げられる。これらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
【0028】
上記その他の酸としては、特に限定はされないが、具体的には、例えば、塩酸、硫酸、リン酸などの鉱酸:これら鉱酸のアンモニウム塩;スルファミン酸;ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸アミドなどのスルホン酸類;フタル酸、安息香酸、酢酸、プロピオン酸、サリチル酸などの有機酸;などが挙げられる。これらその他の酸は、1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。上記その他の酸のなかでも、鉱酸およびスルホン酸類がより好ましく、塩酸、硫酸およびパラトルエンスルホン酸がさらにより好ましい。
上記界面活性剤としては、特に限定されるわけではないが、具体的には、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤、分子中に1個以上の重合可能な炭素−炭素不飽和結合を有する重合性界面活性剤等が挙げられる。
【0029】
界面活性剤の使用量は、特に限定はされないが、上記原料化合物100重量部に対し、0.01〜10重量部であることが好ましい。上記使用量が、0.01重量部未満の場合は、安定な乳濁液が得られず、10重量部を超えると球状粒子にならないおそれがある。
本発明の製造方法によれば、上述のように、粒子表面が非平滑なアミノ樹脂粒子を得ることができる。非平滑な粒子表面の形態や、非平滑の程度等については、上記本発明のアミノ樹脂粒子の説明で記載した内容と同様であることが好ましい。
【0030】
上述のようにして得られたアミノ樹脂粒子については、さらに縮合硬化を進めてもよい。さらに進める縮合硬化の条件は、特に限定されるわけではないが、一般的には、90℃あるいはそれ以上の温度に昇温して一定時間保持することが好ましい。また、水性溶液の沸点より高い温度で行う際は、オートクレーブ等の密閉容器内で行う必要がある。その際は、アルキル基を有するスルホン酸等の上述した酸性触媒を用いてもよい。
また、得られたアミノ樹脂粒子を着色粒子としてもよく、その場合、反応系中に(水性溶液中に)染料を含めた状態で、上記縮合硬化を行うことが好ましい。
【0031】
上記染料としては、特に限定はされないが、具体的には、酸性染料、塩基性染料、蛍光染料、蛍光増白剤などが好ましく、なかでも酸性染料が、粒子中に固定化されやすいためより好ましい。
反応後のアミノ樹脂粒子の乳濁液から、アミノ樹脂粒子を分離、乾燥するためには、従来公知の方法を用いれば良く、分離としては、例えば、自然沈降法あるいは遠心沈降法とデカンテーションとによる分離やろ過による分離などの各種分離法があり、乾燥としては、例えば、自然乾燥、減圧乾燥および熱風乾燥などの各種乾燥法がある。また、分離に先立って、硫酸アルミニウム等の凝集剤を添加して分離を促進することもできる。上記分離、乾燥により得られたアミノ樹脂は、ボールミル等のごく軽い力で解砕することができる。
【0032】
得られたアミノ樹脂粒子は、平均粒子径については、特に限定はされないが、0.5〜50μm程度に調製しておけばよく、より好ましくは1.0〜40μmであり、さらにより好ましくは1.5〜30μmである。
本発明のアミノ樹脂粒子の製造方法においては、特に限定されるわけではないが、上述のような反応過程を経てアミノ樹脂粒子を得た後、さらに得られたアミノ樹脂粒子の精製、分級を行ってもよく、好ましい。つまり、所望のアミノ樹脂粒子以外の不純物を除去したり、アミノ樹脂粒子の大きさを所望の程度に均一化することが好ましい。
【0033】
上記精製については、その方法は特に限定はされないが、濾紙などを用いた通常の濾過方法によりアミノ樹脂粒子のみを得る方法や、デカンテーションによりアミノ樹脂粒子以外の上澄みを捨てる方法などが、簡便でもあるため好ましい。
上記分級については、その方法は特に限定されず、アミノ樹脂粒子を溶媒に分散させた状態で行う湿式分級であっても、乾式分級であってもよいとする。
分級のための装置としては、特に限定はされないが、例えば、サイクロン、沈降塔、あるいは、ふるい等が好ましく用いられる。なお、ふるいは一定の目開きを通過するか否かで分級を行うものであり、例えば、目開き10μm以上のものについては細線を編んだふるいが用いられ、例えば、目開き20μm以下のものについては金属箔などをエッチングにより微細な孔をあけたものや、電成ふるいと呼ばれる、メッキによって矩形の孔を有するスクリーンを作製したものが用いられ、これらは細線を編んだふるいと比較して目開きが非常によくそろっており分級の精度を向上させることができる。特に電成ふるいはエッチングにより孔をあけたものと比較して、厚みより小さな孔加工が可能であり、サイドエッジがなく断面形状がきれいな優れたふるいであるため、本発明においても電成ふるいにより分級を行うことが特に好ましい。以下、電成ふるいについて詳しく説明する。
【0034】
上記電成ふるいとは、メッキによって矩形の孔を有するスクリーンを作製したものである。電成ふるいの作成方法としては、高精度にクロスライン状に腐食させたガラス原板上に、真空蒸着、スパッタリング等の物理メッキ、あるいは電解メッキ、無電解メッキ等の化学メッキにより導電性被膜を形成した後、腐食部分の溝以外のメッキ層を除去し、これに電解メッキ等の方法でメッシュを形成し、ガラス原板から剥離する方法が挙げられる。このようにして作製されたメッシュはガラス原板から剥離後、必要に応じてさらに電解メッキを施してもかまわない。また、他の作成方法として、ガラス平板上に真空蒸着、スパッタリング等の物理メッキ、あるいは電解メッキ、無電解メッキ等の化学メッキにより導電性被膜を形成し、その被膜上にレジストを塗布した後、所定の形状のパターンを形成し、その後エッチングによりパターン以外の部分を除去し、ガラス原板から剥離後、電解メッキを施す方法も挙げられる。
【0035】
電成ふるいの材質としては、金、白金、銀、銅、鉄、アルミニウム、ニッケル及びこれらをベースとする種々の合金が用いられるが、ふるいの耐久性、耐蝕性やメッキ作業の容易さからニッケルを主成分とするものが特に好ましく用いられる。
電成ふるいは、開孔径、単位あたりの開孔数の調整が容易であるばかりでなく、開孔径分布が非常に良好であるため、ふるいとして用いた場合、非常に精度良く分級することが可能となる。
電成ふるいは非常に薄いため簡単に傷ついたり、破れたりし、分級された粒子へ金属系不純物の混入のおそれがある。特に分級した接着性スペーサーを液晶表示等の電子デバイスに用いる場合、金属系不純物の混入は品質および信頼性の低下の原因となるため重大な問題である。この問題を回避するため、電成ふるいの片面あるいは両面に格子状あるいはリング状等のサポートを設けて強度を上げることが好ましい。
【0036】
電成ふるいの分級装置への取り付けに関しては、特に超音波振動を印加する場合など、電成ふるいと分級装置とが擦れて電成ふるいが破損し分級された粒子へ金属系不純物が混入するおそれがあるため、エラストマーからなる部材を介して取り付けることが好ましい。
電成ふるいを用いた分級においては、粒子の分散液を電成ふるいを備えた分級装置に通すことによって湿式法により分級を行うことが好ましい。媒体として不活性ガスや空気などを用いる乾式法と比較して、湿式法による場合の方が超音波の照射効率、分散の安定性が高く、また電成ふるいへの粒子の付着が少ない。特に液晶表示装置用接着性スペーサー等の粒子径の小さいものは、一般的に凝集力が強いため、乾式法では分散が不十分になる場合がある。上記湿式法において、粒子を分散させる液状媒体としては、用いる電成ふるいの材質、開孔径、線数および粒子の性状あるいは粒子径分布などによって適切に選択することができる。また、分級に際しては、分級装置内に超音波照射チップを挿入した場合、水等の液状媒体に超音波照射を行うことで、分級の効率を好ましく向上させることができる。
【0037】
上記分級においては、アミノ樹脂粒子は、平均粒子径0.5〜50μmとなるように調製することが好ましく、より好ましくは1.0〜40μm、さらにより好ましくは1.5〜30μmである。
同様に、粒度分布については、変動係数が1〜50%であることが好ましく、より好ましくは2〜40%、さらにより好ましくは2〜30%である。
上記分級が、湿式分級の場合は、分級後のアミノ樹脂粒子を単離する。単離する方法としては、特に限定されないが、例えば、遠心分離、デカンテーション、溶媒を蒸発させる方法などがある。
【0038】
上記本発明のアミノ樹脂粒子、および、本発明の製造方法により得られるアミノ樹脂粒子は、その用途としては、特に限定されるわけではないが、具体的には、例えば、プラスチックフィルム・シートの滑り性向上剤、ブロッキング防止剤、塗料などのつや消し仕上げ剤、光拡散剤、表面硬度向上剤などの各種改良剤や、液晶表示板用スペーサー、導電性粒子、測定・分析用標準粒子などの各種用途に有用であり、また、酸性染料、塩基性染料、蛍光染料および蛍光増白剤などの各種染料により着色すれば、塗料、インキおよびプラスチック着色用の顔料、液晶表示板用着色スペーサーなどとして用いることもできる。
【0039】
【実施例】
以下に、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、以下では、便宜上、「重量部」を単に「部」と記すことがある。
−実施例1−
四つ口フラスコにヒドロキシブチルメラミン(モノ体、ビス体およびトリス体の混合物)150部、濃度37%のホルムアルデヒド238部および濃度10%の炭酸ナトリウム水溶液1.07部を仕込み混合物とした。この混合物を攪拌しながら85℃に昇温して重合を行い、初期縮合物を得た。別に、ノニオン系界面活性剤のエマルゲン430(花王製、ポリオキシエチレンオレイルエーテル)5.5部を水2455部に溶解しておき、この界面活性剤水溶液の温度を50℃に昇温して攪拌した。攪拌状態下にある界面活性剤水溶液に上記初期縮合物を投入して、初期縮合物の乳濁液を得た。これに5%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液90部を加え、50〜60℃の温度で3時間保って縮合硬化し、硬化樹脂の乳濁液を得た。この乳濁液を冷水3000部に投入し急冷した。次いで、この乳濁液から硬化樹脂を沈降分離して得られたペーストを上記エマルゲン430 7.5部とドデシルベンゼンスルホン酸4.5部とを水2000部に溶解させて得た水溶液中に、超音波分散機を用いて分散した。分散して得られた乳濁液を徐々に90℃まで昇温し、1時間保持した後に急冷した。この乳濁液から硬化樹脂を沈降分離することにより、ヒドロキシブチルメラミン/ホルムアルデヒドのアミノ樹脂の硬化微粒子を得た。
【0040】
上記アミノ樹脂の硬化球状微粒子50g、水450g、アミノ樹脂の潜伏性硬化触媒であるキャニタットA(日東理研(株)製)0.5gを、2リットルのオートクレーブに仕込んだ。窒素で置換した後、170℃まで昇温して3時間加熱加圧処理した。この処理後、粒子をろ別し、純水で数回洗浄した後、160℃で4時間乾燥し解砕し、実施例1のアミノ樹脂粒子(以下、アミノ樹脂粒子(1)と称することがある。)を得た。
得られたアミノ樹脂粒子(1)を粒度分布を粒度分布測定機(コールター社製、コールターマルチサイザー)で測定したところ、平均粒子径2.5μm、変動係数8.0%であった。また、アミノ樹脂粒子(1)を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察した(倍率:10000倍)ところ、粒子表面全体がしわ状になっていた。
【0041】
−実施例2−
実施例1において、ホルムアルデヒドを用いないようにした以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例2のアミノ樹脂粒子(以下、アミノ樹脂粒子(2)と称することがある。)を得た。
得られたアミノ樹脂粒子(2)の粒度分布を粒度分布測定機(コールター社製、コールターマルチサイザー)で測定したところ、平均粒子径2.0μm、変動係数12.0%であった。また、アミノ樹脂粒子(2)を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察した(倍率:10000倍)ところ、粒子表面全体がしわ状になっていた。
【0042】
−比較例1−
実施例1において、ヒドロキシブチルメラミンの代わりにメラミンを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較例1のアミノ樹脂粒子(以下、比較アミノ樹脂粒子(1)と称することがある。)を得た。
得られた比較アミノ樹脂粒子(1)の粒度分布を粒度分布測定機(コールター社製、コールターマルチサイザー)で測定したところ、平均粒子径2.2μm、変動係数10.0%であった。また、比較アミノ樹脂粒子(1)を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察した(倍率:10000倍)ところ、粒子表面は平滑で球状であった。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、粒子表面を非平滑となるようにしてその比表面積を大きくすることにより、いわゆる粒子自体のアンカー効果が向上され、その結果、有機媒体および樹脂や金属などとの親和性に優れ、各種用途においてアミノ樹脂粒子としての優れた性能を十分に発揮できる、新規なアミノ樹脂粒子およびその製造方法を提供することができる。
Claims (3)
- ヒドロキシアルキルメラミン(ただし、ヒドロキシアルキル基は炭素数2以上である。)由来の構造単位、および/または、前記ヒドロキシアルキルメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物由来の構造単位を必須とするアミノ樹脂からなる粒子であって、粒子表面全体が皺を有することにより非平滑であることを特徴とする、アミノ樹脂粒子。
- 前記ヒドロキシアルキルメラミンがヒドロキシブチルメラミンである、請求項1に記載のアミノ樹脂粒子。
- ヒドロキシアルキルメラミン(ただし、ヒドロキシアルキル基は炭素数2以上である。)、および/または、前記ヒドロキシアルキルメラミンとホルムアルデヒドとの縮合物を含む原料化合物を、酸性触媒の存在下で縮合硬化させることにより、粒子表面全体が皺を有することにより非平滑なアミノ樹脂粒子を得る、請求項1または2に記載のアミノ樹脂粒子の製造方法。
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