JP3933772B2 - チャック装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平行状態を保ちながら開閉する一対の把持片を備えるチャック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
産業用ロボット等におけるワークの把持には、流体圧アクチュエータで駆動されるチャック装置が従来より用いられている。例えば、実開平1−38279号公報には、平行状態を保ちながら開閉する一対の把持片を備えたチャック装置(いわゆる平行開閉チャック)が開示されている。
【0003】
同公報における従来例のチャック装置は、ボディ、シリンダ、動力伝達アーム、一対の把持片、一対のガイド、複数のボールベアリング等を備えている。ボディの下面には一対のスカート部が延設されている。これらのスカート部の下端面に対しては、ボルト等の締結具を用いて、前記一対のガイドが互いに対向した状態で固定されている。各ボールベアリングは、両ガイドの内側面に形成されたV字状ガイド溝と、両把持片に形成されたV字状溝部との間に転動可能に収容されている。従って、流体の給排によりシリンダを駆動すると、その駆動力が動力伝達アームを介して一対の把持片に伝達される。その結果、両把持片が平行状態を保ちながら開閉動作を行う。
【0004】
ところで、一対の把持片の先端でワークを把持するような場合、ワークの反力が一対のガイドを互いに離間させる拡開力として作用する結果、ボールベアリングが溝部分から脱落するような事態が生じる。それゆえ、一対のガイドを把持片の移動方向の中央において連結杆により相互に拡開不能に連結する、という拡開抑制対策が前記チャック装置では講じられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来技術では連結杆による連結が必要であるため、装置全体が大型化・高コスト化しやすかった。また、構造が複雑になるため、組み付けが面倒になるという問題もあった。
【0006】
また、一対のガイドをスカート部の下端面に固定するためには、少なくともボルト孔分の厚さを各ガイドに確保しておく必要があった。ゆえに、各ガイドをある程度肉厚に形成せざるを得なく、このことも装置全体の大型化の一原因となっていた。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、連結杆に頼ることなく一対のガイドの拡開を抑制することができ、しかも小型かつ構造が簡単なチャック装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、流体圧アクチュエータを内蔵するボディと、平行状態を保ちながら開閉する一対の把持片と、前記把持片に前記流体圧アクチュエータの駆動力を伝達する動力伝達機構と、互いに対向した状態で締結具により前記ボディに固定される一対のガイドと、前記ガイドは前記把持片の平行開閉時に同把持片を案内するガイド溝をその内側面に有することと、前記ガイド溝と前記把持片に設けられた溝部との間に転動可能に収容された転動子とを備えたチャック装置において、前記一対のガイドのうちの少なくとも片方の先端部内側面を所定角度をもって内側方向に傾斜させるとともに、前記把持片を前記ガイドの傾斜に沿って傾斜させ、前記ボディに設けられたガイド取付部の両側面を前記一対のガイドの基端部で挟持し、その挟持部位に前記締結具を挿通させて締め付けることにより、前記一対のガイドを前記ボディに固定したことを特徴とするチャック装置をその要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明では、流体圧アクチュエータを内蔵するボディと、平行状態を保ちながら開閉する一対の把持片と、前記把持片に前記流体圧アクチュエータの駆動力を伝達する動力伝達機構と、互いに対向した状態で締結具により前記ボディに固定される一対のガイドと、前記ガイドは前記把持片の平行開閉時に同把持片を案内するガイド溝をその内側面に有することと、前記ガイド溝と前記把持片に設けられた溝部との間に転動可能に収容された転動子とを備えたチャック装置において、前記一対のガイドの先端部内側面をともに所定角度をもって内側方向に傾斜させるとともに、前記把持片を前記ガイドの傾斜に沿って傾斜させ、前記ボディに設けられたガイド取付部の両側面を前記一対のガイドの基端部で挟持し、その挟持部位に前記締結具を挿通させて締め付けることにより、前記一対のガイドを前記ボディに固定したことを特徴とするチャック装置をその要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記ガイド取付部はその先端にいくほど肉薄に形成され、同ガイド取付部の側面はボディ中心線の方向に対して所定角度をもって傾斜していることとした。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記ガイドの先端部はその先端にいくほど肉厚に形成され、同ガイドの先端部内側面はボディ中心線の延びる方向に対して所定角度をもって傾斜していることとした。
【0012】
請求項5に記載の発明では、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記挟持部位においてボディ中心線を基準とする対称な複数の位置に、前記ガイドの厚さ方向に沿って延びる締結具挿通孔を形成し、それらの締結具挿通孔に対して前記締結具を挿通させたこととした。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項において、前記ガイド溝及び前記溝部の断面形状はともに略V字状であることとした。
以下、本発明の「作用」について説明する。
【0014】
請求項1,2に記載の発明によると、流体の給排により流体圧アクチュエータを駆動すると、その駆動力が動力伝達機構を介して一対の把持片に伝達される。その結果、ガイド溝と溝部との間に収容された転動子の転動によって、両把持片が平行状態を保ちながらスムーズに開閉動作を行う。
【0015】
これらの発明においては、ガイド取付部の両側面を一対のガイドの基端部で挟持し、その挟持部位に締結具を挿通させて締め付けることで、ボディへのガイドの固定を図っている。このような締め付け力が与えられる結果、一対のガイドを離間させる拡開力が作用したとしても、確実に一対のガイドの拡開が抑制される。従って、一対のガイドを連結していた連結杆が不要になる。しかも、ガイドの先端部内側面が所定角度をもって内側方向に傾斜することから、一対のガイドの間隔は先端にいくほど狭くなる。ゆえに、ガイド溝及び溝部からの転動子の脱落も起こりにくくなる。また、連結杆が不要になることに加え、一対のガイドにボルト孔分の厚さを確保する必要もなくなるため、小型かつ構造が簡単なチャック装置とすることができる。
【0016】
請求項3,4に記載の発明によると、締結具により締め付け力を与えることにより、ガイドの先端部内側面を所定角度をもって内側方向に傾斜させることができる。よって、比較的簡単に一対のガイドの間隔を先端にいくほど狭くすることができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によると、締め付け力が複数の位置において前記拡開力の作用方向とちょうど反対方向に与えられるため、より確実に一対のガイドの拡開が抑制されるとともに、転動子の脱落がより起こりにくくなる。
【0018】
請求項6に記載の発明によると、ガイド溝及び溝部の断面形状がともに略V字状であるため、転動子との摺動抵抗が小さくなり、両把持片の平行開閉動作がよりいっそうスムーズになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態のチャック装置1を図1に基づき詳細に説明する。
【0020】
このチャック装置1を構成するボディ2は有底筒状であって、その流体圧アクチュエータとしてのシリンダ3を内蔵している。このシリンダ3の開口部にはピストンガイド4が嵌着され、かつそのピストンガイド4はピストンガイド押さえ5によって下方側から脱落不能に保持されている。シリンダ3とピストンガイド4とがなす内部空間には、ピストン6が上下動可能に収容されている。ピストン6の下端面中心部にはロッド7が連結されている。ロッド7はピストンガイド4及びピストンガイド押さえ5を貫通して下方に延びている。同ロッド7の中心軸線はボディ中心軸線上にある。
【0021】
前記内部空間は、ピストン6によって第1の圧力作用室8と第2の圧力作用室9とに区画されている。ピストン6の上側に位置する第1の圧力作用室8には、ボディ2の側面において開口するの第1の給排ポート10が連通している。ピストン6の下側に位置する第2の圧力作用室9には、同じくボディ2の側面において開口する第2の給排ポート11が連通している。
【0022】
ピストン6の外周面にはピストンパッキング12が嵌着されている。ピストンガイド4において上端面寄りの外周部には、シリンダガスケット13が嵌着されている。ピストンガイド4を貫通するロッド挿通孔の内周面には、ロッドパッキング14が収容されている。パッキング12,14やガスケット13等といったシール部材は、いずれもゴム等の弾性体からなる。
【0023】
前記ロッド7の突出端(即ち下端)には、一対の動力伝達アーム21の一端が連結ピン22を介してそれぞれ軸支されている。これらの動力伝達アーム21の他端は、作動ピン23を介して一対の把持片としての一対のマスタージョウ24の基端部(即ち上端部)にそれぞれ軸支されている。本実施形態では、一対の動力伝達アーム21、連結ピン22及び一対の作動ピン23によって、動力伝達用の1つのリンク機構が構成されている。この動力伝達機構は、一対のマスタージョウ24にシリンダ3の駆動力を伝達するための役割を果たす。
【0024】
一対のマスタージョウ24の先端部には、図示しない治具を取り付け可能とするための複数のねじ孔25がそれぞれ形成されている。両マスタージョウ24の両側面には溝部26が設けられている。前記溝部26は断面V字状であってかつ図1の水平方向に、即ちロッド7の出没方向と直交する方向に延びている。また、両マスタージョウ24の先端部は、動力伝達アーム21の厚さ分だけ切り欠かれている。
【0025】
本実施形態のボディ2は、ガイド取付部としてのガイド取付突片31を備えている。このようなガイド取付突片31は、ボディ2の下面中央部において突設されている。前記ガイド取付突片31は、その先端(即ち下端)にいくほど肉薄に形成されている。つまり、同ガイド取付突片31の両方の側面は、図1(b)に示されるように、ボディ中心線C1 の方向に対して所定角度θをもって傾斜した状態となっている。前記所定角度θとしては、0°<θ≦20°程度が好適であり、ここでは10°以下に設定している。この角度θが小さすぎると、傾斜による効果が充分に得られないからである。逆にこの角度θが大きすぎると、ガイド溝35の形成が困難になり、かえって溝構造にボールベアリング37を収容しにくくなるおそれがあるからである。
【0026】
ガイド取付突片31においてボディ中心線C1 を基準とする対称な2つの位置には、締結具としてのボルト33を挿通させるためのボルト挿通孔32が形成されている。締結具挿通孔であるこれらのボルト挿通孔32は、ガイド取付突片31の厚さ方向、即ち図1の水平方向に沿って延びている。なお、各ボルト挿通孔32は、ともにボディ中心線C1 上には存在せず、それよりもいくぶん離間した位置に存在する。
【0027】
このチャック装置1は、互いに対向した状態でボディ2に固定される一対のガイドとしての一対のベアリングガイド34A,34Bを備えている。前記一対のマスタージョウ24の基端部側は、これらのベアリングガイド34A,34Bの間に配置されている。両ベアリングガイド34A,34Bの先端部内側面には、ガイド溝35が設けられている。ガイド溝35は、マスタージョウ24の平行開閉時にマスタージョウ24を案内する役割を果たすものである。前記ガイド溝35は断面V字状であってかつ図1の水平方向に、即ちロッド7の出没方向と直交する方向に延びている。かかるガイド溝35は、マスタージョウ24側の溝部26と対応する位置に存在する。また、本実施形態における両ベアリングガイド34A,34Bは、どの位置においても等しい厚さを有している。ただし、両ベアリングガイド34A,34Bは、従来に比べていくぶん肉薄であるものの、ワーク把持時において撓みが生じない程度の剛性を備えている。
【0028】
一対のベアリングガイド34A,34Bにおいてボディ中心線C1 を基準とする対称な2つの位置には、前記ボルト33を挿通させるためのボルト挿通孔36が形成されている。締結具挿通孔であるこれらのボルト挿通孔36は、ガイド取付突片31側の各ボルト挿通孔32に対応する位置にあり、かつベアリングガイド34A,34Bの厚さ方向、即ち図1の水平方向に沿って延びている。これらのボルト挿通孔32,36内には、雌ねじ溝が形成されていることがよい。なお、図1(b)の左側にあるベアリングガイド34Aについては、同ボルト挿通孔36の外側開口部に、ボルト頭部を収容するための凹部が形成されている。
【0029】
ボディ2のガイド取付突片31は、その両側面の方向から、一対のベアリングガイド34A,34Bの基端部によって挟持されている。このとき、両ベアリングガイド34A,34Bの基端部内側面は、ガイド取付突片31の両側面に密着した状態となる。説明の便宜上、ガイド取付突片31とベアリングガイド34A,34Bとが重なり合った部位のことを挟持部位P1 と呼ぶ。このような挟持状態でボルト33を各ボルト挿通孔32,36に挿通させて締め付けることにより、一対のベアリングガイド34A,34Bがボディ2に固定されている。その結果、一対のベアリングガイド34A,34Bは、マスタージョウ24の配置を許容すべく、ガイド取付突片31の肉厚にほぼ匹敵する間隔を隔てて対向する。また、両ベアリングガイド34A,34Bの先端部内側面は、ともに所定角度θをもって内側方向に傾斜した状態となる。即ち、ガイド被取付面であるガイド取付突片31の両側面には、あらかじめ所定角度θが設けられているからである。
【0030】
このチャック装置1は、転動子としてのボールベアリング37を複数個備えている。各ボールベアリング37は、板状のベアリングホルダ38の保持孔内に配置された状態で、ガイド溝35及び溝部26がなす溝構造内に転動可能に収容されている。各ベアリングホルダ38の両端には、ベアリングストッパ39が配設されている。その結果、ボールベアリング37が前記溝構造から抜け出すことが防止されている。なお、一対のベアリングホルダ38間における領域には、従来とは異なり、一対のベアリングガイド34A,34Bを相互に拡開不能に連結するための連結杆は存在していない。
【0031】
ここで、本実施形態のチャック装置1の動作を簡単に説明する。
両給排ポート10,11を図示しない流体供給源に接続した状態で、第1の給排ポート10側に流体としてのエア(空気)を供給する。すると、第1の圧力作用室8内にエアが流入する結果、ピストン17及びロッド7が下方に移動する。従って、一対の駆動伝達アーム21において作動ピン23を有する側の端部が、水平方向に沿って相互に離間するように移動する(図1(a) の状態)。その結果、作動ピン23を介して各駆動伝達アーム21に連結されている両マスタージョウ24が開いた状態となる。
【0032】
この状態で両マスタージョウ24間にワークを配置し、続いて第2の給排ポート11側にエアを供給する。すると、第2の圧力作用室9内にエアが流入する結果、ピストン17及びロッド7が上方に移動する。従って、一対の駆動伝達アーム21において作動ピン23を有する側の端部が、水平方向に沿って相互に近接するように移動する。その結果、両マスタージョウ24が閉じた状態となり、ワークが把持される。
【0033】
一対のマスタージョウ24が開閉動作を行う際、ガイド溝35と溝部26との間に収容されたボールベアリング37が転動する。よって、両マスタージョウ24は、平行状態を保ちながらスムーズに開閉動作を行うことができる。
【0034】
さて、本実施形態において特徴的な作用効果を以下に列挙する。
(イ)このチャック装置1では、上記の挟持部位P1 にボルト33を挿通させて締め付けることで、ボディ2へのベアリングガイド34A,34Bの固定を図っている。このような締め付け力が与えられる結果、一対のベアリングガイド34A,34Bを離間させる拡開力が作用したとしても、確実に両ベアリングガイド34A,34Bの拡開が抑制される。従って、両ベアリングガイド34A,34Bを連結していた連結杆は、従来とは異なり必ずしも不要になる。しかも、ベアリングガイド34A,34Bの先端部内側面は、所定角度θをもって内側方向に傾斜している。よって、両ベアリングガイド34A,34Bの間隔は先端にいくほど狭くなっている。ゆえに、ガイド溝35及び溝部26からのボールベアリング37の脱落も、従来に比べて起こりにくくなる。これにより、両マスタージョウ24の先端においてワークを把持するような場合でも、スムーズにその平行開閉動作を行うことができる。
【0035】
(ロ)また、このチャック装置1であると、連結杆が不要になることに加え、両ベアリングガイド34A,34Bにボルト孔分の厚さを確保する必要もなくなる。即ち、挟持部位P1 にボルト33を挿通させるという手法により、ベアリングガイド34A,34Bをボディ2に固定しているからである。以上の結果、従来に比べて小型(より詳細には薄型)かつ構造が簡単なチャック装置1とすることができる。さらに、このチャック装置1の構成であると、部品点数の削減による組み付けの容易化や、ベアリングガイド34A,34Bの肉薄化等に伴う全体の軽量化も達成される。
【0036】
(ハ)このチャック装置1では、ガイド取付突片31はその先端にいくほど肉薄に形成され、ガイド取付突片31の側面はボディ中心線C1 の方向に対して所定角度θをもって傾斜している。従って、ボルト33により締め付け力を与えることにより、ベアリングガイド34A,34Bの先端部内側面を所定角度θをもって内側方向に傾斜させることができる。よって、比較的簡単に、両ベアリングガイド34A,34Bの間隔を先端にいくほど狭くすることができる。これは組み付け性の向上にもつながる。
【0037】
(ニ)このチャック装置1では、挟持部位P1 においてボディ中心線C1 を基準とする対称な2つの位置に、ベアリングガイド34A,34Bの厚さ方向に沿って延びる締結具挿通孔32を形成し、それら32に対してボルト33を挿通させている。従って、ボルト33の締め付け力が2箇所において拡開力の作用方向とちょうど反対方向に与えられるため、より確実に両ベアリングガイド34A,34Bの拡開を抑制することができる。また、ボールベアリング37の脱落がより起こりにくくなる。
【0038】
(ホ)このチャック装置1では、ガイド溝35及び溝部26の断面形状がともに略V字状になっているため、溝構造とボールベアリング37との接触面積が小さくて済む。従って、ボールベアリング37との摺動抵抗が小さくなり、両マスタージョウ24の平行開閉動作をよりいっそうスムーズなものとすることができる。
【0039】
(ヘ)このチャック装置1において両ベアリングガイド34A,34Bは、その外側面がボディ2の両側面よりも引っ込んだ状態で同ボディ2に固定されている。また、締結具であるボルト33は、その頭部及び先端部がともに両ベアリングガイド34A,34Bの外側面よりも引っ込んだ状態で締結具挿通孔32,36に挿通されている。この構成であると、凹凸部分が少なくて済むことで見た目の煩雑さが回避され、従って全体の外観を損なうこともない。勿論、小型化にも好都合となる。
【0040】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、例えば次のような別の形態に変更することが可能である。
◎ 図3に示す別例のチャック装置41のようにしてもよい。このチャック装置41では、ガイド取付突片31がその先端にいくほど肉薄に形成されていることに加え、ベアリングガイド42A,42Bも全体的にその先端にいくほど肉厚に形成されている。従って、両ベアリングガイド42A,42Bの先端部内側面はボディ中心線C1 の方向に対して所定角度θをもって傾斜している。この構成であっても、実施形態と同様の作用効果を奏することができる。なお、かかる構成であると、両ベアリングガイド42A,42Bの外側面は、ボディ中心線C1 と平行な状態となる。
【0041】
◎ 図4に示す別例のチャック装置51のようにしてもよい。このチャック装置51では、ガイド取付突片31が均等な肉薄に形成されている点で異なっている。ゆえに、同ガイド取付突片31の両側面それ自体は、ボディ中心線C1 の方向に対して所定角度θをもって傾斜していない。ただし、両ベアリングガイド52A,52Bの先端部については、基端部とは異なりその先端にいくほど肉厚に形成されている。このため、両ベアリングガイド52A,52Bの先端部内側面は、ボディ中心線C1 の方向に対して所定角度θをもって傾斜している。この構成であっても、実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0042】
◎ 図5に示す別例のチャック装置61のように、両ベアリングガイド34A,34Bのうちの片方のみの先端部内側面を所定角度θをもって内側方向に傾斜させた構成としてもよい。そのため、ここではガイド取付突片31の左側面のみに傾斜がつけられている。
【0043】
◎ 締結具であるボルト33は2本に限定されることはなく、3以上の複数本であってもよいほか1本のみもよい。複数本である場合、前記各ボルト33は、ボディ中心線C1 を基準として左右対称な位置に挿通されることがよい。
【0044】
◎ 締結具はボルト33以外のものでもよい。
◎ ガイド溝35や溝部26の断面形状として、コ字状や半円状などといった、V字状以外のものを採用することも可能である。
【0045】
ここで、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。
(1) 請求項1乃至6のいずれか1項において、前記所定角度は、ボディ中心線を基準として0°<θ≦20°の範囲内であることを特徴とするチャック装置。この構成であると、溝構造に転動子を収容することが困難とならない範囲で、傾斜による効果を充分に得ることができる。
【0046】
(2) 請求項1乃至6、技術的思想1のいずれか1項において、前記ガイドは、その外側面が前記ボディの側面よりも引っ込んだ状態で前記ボディに固定されていることを特徴とするチャック装置。この構成であると、全体の外観を損なうことがない。
【0047】
(3) 請求項1乃至6、技術的思想1,2のいずれか1項において、前記締結具はボルトであり、同ボルトは前記ガイドの外側面よりも引っ込んだ状態で前記挟持部位に挿通されていることを特徴とするチャック装置。この構成であると、全体の外観を損なうことがない。
【0048】
(4) 請求項1乃至6、技術的思想1乃至3のいずれか1項において、前記締結具はボディ中心線上に存在しないことを特徴とするチャック装置。
(5) 請求項1,3乃至6のいずれか1項において、前記一対のガイドのうちの片方のみの先端部内側面を所定角度をもって内側方向に傾斜させるようにして、前記一対のガイドを前記ボディに固定したことを特徴とするチャック装置。この構成であっても、連結杆に頼ることなく一対のガイドの拡開を抑制することができ、しかも小型かつ構造が簡単なチャック装置とすることができる。
【0049】
なお、本明細書中において使用した技術用語を次のように定義する。
「流体圧アクチュエータ: エア等といった気体やオイル等といった液体などの圧力を利用したアクチュエータをいい、例えばエアシリンダ等がある。」
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1,2に記載の発明によれば、連結杆に頼ることなく一対のガイドの拡開を抑制することができ、しかも小型かつ構造が簡単なチャック装置を提供することができる。
【0051】
請求項3,4に記載の発明によれば、締め付け力の付与によって、比較的簡単に一対のガイドの間隔を先端にいくほど狭くすることができ、かつ一対のガイドの拡開抑制を図ることができる。
【0052】
請求項5に記載の発明によれば、より確実に一対のガイドの拡開を抑制することができるとともに、転動子の脱落をより起こりにくくすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、両把持片の平行開閉動作がよりいっそうスムーズになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明を具体化した実施形態のチャック装置を示す断面図、(b)はその側面図。
【図2】前記チャック装置の要部を示す一部省略側面図。
【図3】別例のチャック装置の要部を示す一部省略側面図。
【図4】別例のチャック装置の要部を示す一部省略側面図。
【図5】別例のチャック装置の要部を示す一部省略側面図。
【符号の説明】
1,41,51,61…チャック装置、2…ボディ、3…流体圧アクチュエータとしてのシリンダ、21…動力伝達機構を構成する動力伝達アーム、24…把持片としてのマスタージョウ、26…溝部、31…ガイド取付部としてのガイド取付突片、32,36…締結具挿通孔としてのボルト孔、33…締結具としてのボルト、34A,34B,42A,42B,52A,52B…ガイドとしてのベアリングガイド、35…ガイド溝、37…転動子としてのボールベアリング、θ…所定角度、P1 …挟持部位、C1 …ボディ中心線。

Claims (6)

  1. 流体圧アクチュエータを内蔵するボディと、平行状態を保ちながら開閉する一対の把持片と、前記把持片に前記流体圧アクチュエータの駆動力を伝達する動力伝達機構と、互いに対向した状態で締結具により前記ボディに固定される一対のガイドと、前記ガイドは前記把持片の平行開閉時に同把持片を案内するガイド溝をその内側面に有することと、前記ガイド溝と前記把持片に設けられた溝部との間に転動可能に収容された転動子とを備えたチャック装置において、
    前記一対のガイドのうちの少なくとも片方の先端部内側面を所定角度をもって内側方向に傾斜させるとともに、前記把持片を前記ガイドの傾斜に沿って傾斜させ、前記ボディに設けられたガイド取付部の両側面を前記一対のガイドの基端部で挟持し、その挟持部位に前記締結具を挿通させて締め付けることにより、前記一対のガイドを前記ボディに固定したことを特徴とするチャック装置。
  2. 流体圧アクチュエータを内蔵するボディと、平行状態を保ちながら開閉する一対の把持片と、前記把持片に前記流体圧アクチュエータの駆動力を伝達する動力伝達機構と、互いに対向した状態で締結具により前記ボディに固定される一対のガイドと、前記ガイドは前記把持片の平行開閉時に同把持片を案内するガイド溝をその内側面に有することと、前記ガイド溝と前記把持片に設けられた溝部との間に転動可能に収容された転動子とを備えたチャック装置において、
    前記一対のガイドの先端部内側面をともに所定角度をもって内側方向に傾斜させるとともに、前記把持片を前記ガイドの傾斜に沿って傾斜させ、前記ボディに設けられたガイド取付部の両側面を前記一対のガイドの基端部で挟持し、その挟持部位に前記締結具を挿通させて締め付けることにより、前記一対のガイドを前記ボディに固定したことを特徴とするチャック装置。
  3. 前記ガイド取付部はその先端にいくほど肉薄に形成され、同ガイド取付部の側面はボディ中心線の方向に対して所定角度をもって傾斜していることを特徴とする請求項1または2に記載のチャック装置。
  4. 前記ガイドの先端部はその先端にいくほど肉厚に形成され、同ガイドの先端部内側面はボディ中心線の方向に対して所定角度をもって傾斜していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のチャック装置。
  5. 前記挟持部位においてボディ中心線を基準とする対称な複数の位置に、前記ガイドの厚さ方向に沿って延びる締結具挿通孔を形成し、それらの締結具挿通孔に対して前記締結具を挿通させたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のチャック装置。
  6. 前記ガイド溝及び前記溝部の断面形状はともに略V字状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のチャック装置。
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