JP3933416B2 - トンネル用セグメント - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路トンネル等に使用されるトンネル用セグメントに関し、詳しくは、トンネルの周方向及び軸方向に多数並べて互いに連結することによりトンネル内壁を形成可能で、複数の主桁と継手板とでスキンプレートを支持して成る箱形の金属製セグメント本体を形成し、前記セグメント本体の内周面に耐火パネルを設けてあるトンネル用セグメントに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のトンネル用セグメントとしては、金属製セグメント本体の複数を周方向及び軸方向に多数並べて互いに連結して形成したトンネルにおいて、例えば、道路トンネルとして形成した場合、トンネル内で火災が発生すると、その熱によって前記セグメント本体の強度が低下する虞があるため、耐火パネルを前記セグメント本体の内周面に取付けて耐火断熱しなければならず、上述したトンネル用セグメントによれば、セグメント本体の内周面は円形又は略円形の曲面を有した内周面に形成されているため、セグメント本体の内周面に耐火パネルを取付けるには、例えば、図11に示すように、前記セグメント本体5の内周面に対応する曲面形状を有した耐火パネル6を作成してセグメント本体5の内周面に取付けたり、図12(イ),(ロ)に示すように、スペーサー20を介してセグメント本体5の内周面に平板形状の耐火パネル12を取付けたりすることが考えられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
それには、セグメント本体5及び耐火パネル6,12の夫々にパネル取付用のネジ孔21を設け、取付ネジ22を介してセグメント本体5に耐火パネル6,12を取付け固定する必要があるため、その分手間がかかるものとなり作業性が悪くなるだけでなく、取付けのためにスペーサー20や取付ネジ22等の部品が別途必要となるため製造コストが高いものとなる。
また、セグメント本体5によるトンネル構築後に耐火パネル6,12の取付けが現場で行われるから、高所や狭所での作業となるためその取付け作業が困難なものとなるだけでなく、耐火パネル6,12の取付けがセグメント本体5の組み立て精度に左右されるため現物合わせとなって作業性の悪いものとなる。
さらに、スペーサー20や取付ネジ22等を介してセグメント本体5に耐火パネル6,12を取付けているため、セグメント本体5と耐火パネル6,12との間に隙間Sが形成され易く、トンネル内で火災が発生したときの熱風がこの隙間Sを対流してセグメント本体5の温度を上昇させてセグメント本体5の強度を低下させる可能性がある。
【0004】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、セグメント本体の内周面に耐火パネルを設けるに際して、製造コストの高騰を抑制できると共に、取付け作業の作業性を向上させることができ、かつ、セグメント本体と耐火パネルとの間に隙間の形成され難いトンネル用セグメントを提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
請求項1の発明の特徴構成は図6〜8に例示するごとく、トンネルの周方向Y及び軸方向Xに多数並べて互いに連結することによりトンネル内壁を形成可能で、複数の主桁3と継手板4とでスキンプレート2を支持して成る箱形の金属製セグメント本体5を形成し、前記セグメント本体5の内周面に耐火パネル6を設けてあるトンネル用セグメントであって、前記スキンプレート2の外側に前記複数の主桁3と継手板4とを連設すると共に、前記耐火パネル6を複数の小耐火パネル8により形成し、かつ、前記小耐火パネル8どうしの突合部に耐火性のクッション材9を設けて、前記複数の小耐火パネル8を前記スキンプレート2の内面に鋳造により一体化させてあるところにある。
【0006】
【0007】
請求項2の発明の特徴構成は図9に例示するごとく、前記スキンプレート2の内面に凹凸部11を形成してあるところにある。
【0008】
請求項3の発明の特徴構成は図1,4に例示するごとく、トンネル軸方向Xの両側に夫々隣接する他の金属製セグメント本体5に対する一対の接当連結部夫々に、第1被連結部材13と第2被連結部材14を設け、前記第1被連結部材13にオス部材15を設け、前記第2被連結部材14に前記オス部材15が入込み可能なメス部材16を設け、前記オス部材15を前記メス部材16に挿入することにより、隣接する前記金属製セグメント本体5の前記第1被連結部材13と前記第2被連結部材14とを互いに連結自在に構成した連結機構17を設けてあるところにある。
【0009】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【0010】
〔作用及び効果〕
請求項1の発明により、セグメント本体の内周面に耐火パネルを設けるに際して、スペーサーや取付ネジ等の部品が不要となるだけでなく、現場での耐火パネルの取付け作業を不要にでき、かつ、セグメント本体と耐火パネルとを隙間なく一体化させることができる。
つまり、セグメント本体を形成するスキンプレートの内面に耐火パネルを鋳造により一体化させてあるから、従来例のように、耐火パネルをセグメント本体の内面に設けるのにセグメント本体の組み立て精度に左右されないだけでなく、耐火パネルとセグメント本体の夫々にネジ孔を設けたり、セグメント本体に耐火パネルを取付け固定するためのスペーサーや取付ネジ等の部品が不要となる。
また、トンネル構築後に耐火パネルをセグメント本体の内面に取付けてトンネルの内周面を耐火構造に形成する従来例のものに比して、本発明のものは、セグメント本体の内面に耐火パネルを一体化させてトンネル用セグメントを形成してあるから、そのトンネル用セグメントを、トンネルの周方向及び軸方向に多数並べて互いに連結する現場作業だけで耐火パネルを内周面に備えたトンネルを形成することができる。
さらに、鋳造によりセグメント本体と耐火パネルとが隙間無く一体化されているから、従来例のようにトンネル内で火災が発生したときの熱風がセグメント本体と耐火パネルとの間の隙間を対流してセグメント本体の温度を上昇させてセグメント本体を劣化させるといったことを防止することができる。
その結果、従来のものに比して、部品コストを削減して製造コストを抑制することができると共に、耐火構造を有したトンネルの形成作業を向上させることができるだけでなく、火災発生時の熱風によるセグメント本体の劣化を防止できるようになった。
【0011】
更に、スキンプレートの内面に耐火パネルを一体化させる際の鋳造による熱収縮を吸収することができる。
つまり、金属と、例えばセラミックス等の非金属無機材料とでは熱収縮率が異なり、金属の方が熱による膨張収縮が激しいため、金属からなるスキンプレートにセラミックスからなる耐火パネルを鋳造により一体化させようとすると、両者の熱収縮率の違いにより耐火パネルがスキンプレートの熱収縮により締め付けられて損傷する危険性があるが、本発明のものだと、耐火パネルを複数の小耐火パネルにより形成し、かつ、その小耐火パネルどうしの突合部に耐火性のクッション材を設け、熱収縮によるスキンプレートの締付力を前記耐火性のクッション材に吸収させることができるから、前記締付力を前記小耐火パネル自体に極力作用させなくすることが可能となる。
その結果、鋳造によりスキンプレートの内面に耐火パネルを一体化する際の熱収縮率の違いにより耐火パネルが損傷するのを抑制できるようになった。
【0012】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、スキンプレートの内面に耐火パネルを鋳造により一体化させたときのスキンプレートと耐火パネルとの係合力を増大させることができる。 つまり、鋳造によりスキンプレートの内面に凹凸部を形成すると共に、そのスキンプレートの内面に耐火パネルを一体化させようとした場合、例えば、表面に凸部を有した耐火パネルを、その凸部がスキンプレートの内面側を向くようにセグメント本体形成用の鋳型にセットし、前記鋳型に溶融金属を流し込んで固化させることにより行う。そうすることにより、スキンプレートの熱収縮により前記耐火パネルの凸部が締め付けられて摩擦抵抗が増大するから、スキンプレートと耐火パネルとを平滑面で係合させるものに比して、その係合力を増大させることができる。
その結果、スキンプレートと耐火パネルとを平滑面で係合させるものに比して、スキンプレートからの耐火パネル剥離防止効果を向上させることができるようになった。
【0013】
請求項3の発明によれば、請求項1又は2の発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、内周面に耐火構造を有したトンネルを自動構築することができる。
つまり、従来、セグメント本体同士のトンネル軸方向における連結は、トンネル軸方向で接当する互いの接当連結部夫々に設けたボルト孔に、ボルトを挿通して締結することで互いのセグメント本体を連結する構成を採用していたため、セグメント本体どうしを連結操作するためのボルト操作用の空間を、各セグメント本体のトンネル内方側に向けて開口させておく必要があった。そのため、セグメント本体に対する耐火パネルの取付けは、セグメント本体によるトンネル構築後に、現場にてスペーサーや取付ネジを介してセグメント本体の内周面に取付け固定されていた。
その結果、複数のセグメント本体をボルトにより並設接続してトンネルを形成する作業以外に、セグメント本体の内周面に耐火パネルを取付ける作業が必要となるので手間のかかるものであった。
上記構成において、セグメント本体によるトンネル構築前に耐火パネルをセグメント本体に取付けておこうとした場合、耐火パネルにセグメント本体どうしを連結操作するためのボルト操作用空間を予め形成しておく必要があることから、耐火パネルに前記ボルト操作用空間による欠損部が形成されることになり、耐火性に問題を生じ易くなる。
また、耐火性を向上させるためには、その欠損部を閉塞する作業が別に必要となるので手間のかかるものとなってしまう。
ところが、本発明のように、セグメント本体におけるトンネル軸方向の両側に夫々隣接する他の金属製セグメント本体に対する一対の接当連結部夫々に、第1被連結部材と第2被連結部材を設け、前記第1被連結部材にオス部材を設け、前記第2被連結部材に前記オス部材が入込み可能なメス部材を設け、前記オス部材を前記メス部材に挿入することにより、隣接する前記金属製セグメント本体の前記第1被連結部材と前記第2被連結部材とを互いに連結自在に構成した連結機構を設けたものだと、押出シリンダー等により隣接する前記セグメント本体どうしをトンネル軸方向へ近接移動させるだけで両者をトンネル軸方向において接続することが可能となるから、人為操作によるボルト連結等の作業が不要となり、セグメント本体どうしの連結を自動化することが可能となる。
このとき、セグメント本体に耐火パネルを一体化させてあるから、その連結作業だけで内周面に耐火構造を有したトンネルを構築することが可能となる。
その結果、従来のものに比して、内周面に耐火構造を有したトンネル構築の手間を軽減することができるようになった。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
【0015】
本発明の一実施形態であるトンネル用セグメント1は、図1〜4に示すように、鋳造によりスキンプレート2の外側に複数の主桁3(本実施形態では3主桁について説明)と継手板4とを連設してスキンプレート2を支持して成る箱形の金属製セグメント本体5を形成すると共に、スキンプレート2の内面に耐火パネル6を一体化させ、かつ、主桁3と継手板4とで囲まれた凹部18にコンクリート7を流し込んで形成されている。
【0016】
前記耐火パネル6は、セラミックス、ファイバー繊維、耐熱繊維等から成るトンネル内周面に沿う曲面形状に形成されており、耐火パネル6をスキンプレート2の内面に一体化させるには、耐火パネル6をセットした図示しないセグメント本体5形成用の鋳型に溶融金属を流し込み、その溶融金属の固化により耐火パネル6を鋳包むことにより行われる。
このとき、セグメント本体5と耐火パネル6とを隙間無く一体化させることができるから、従来例のように、トンネル内で火災が発生したときの熱風がセグメント本体5と耐火パネル6との間の隙間Sを対流してセグメント本体5の温度を上昇させてセグメント本体5を劣化させるといったことを防止できる。
【0017】
前記トンネル用セグメント1は、耐火パネル6をスキンプレート2の内面に鋳包み、セグメント本体5と一体化させて形成してあるから、そのトンネル用セグメント1をトンネルの周方向Y及び軸方向Xに多数並べて互いに連結するだけで耐火パネル6を内周面に備えた耐火構造を有した道路トンネル等を形成することができる。
そのため、従来例のように、セグメント本体5によりトンネルを構築した後に、セグメント本体5の内周面に耐火パネル6,12を現場で取付ネジ22を介して取付けるといった手間のかかる取付け作業が不要となるだけでなく、セグメント本体5の内周面に耐火パネル6,12を取付るのに必要だったネジ孔21の形成作業や、スペーサー20や取付ネジ22等の部品が不要となる。
また、従来例のものだと、セグメント本体5における取付け面の精度が悪いと耐火パネル6をネジ止めしたときにガタを生じたり、耐火パネル6を取付けられなかったりとセグメント本体5の組み立て精度に左右され易いものであるが、本発明のものは、耐火パネル6を鋳包みによりセグメント本体5に一体化させる構成を採用しているため、セグメント本体5の組み立て精度に何ら影響されることはない。
【0018】
図5に示すように、トンネル用セグメント1の複数(本実施形態では6個)を周方向Yに連結接続することによって円形又は略円形のトンネルリングTRを形成し、このトンネルリングTRの複数をトンネル軸方向Xに並べて連結接続することによって道路トンネルが構築される。
このとき、トンネルの外面形状はトンネル掘削形状と略同一形状に形成されるため、トンネル外面における施工には従来工法で対応できる。
【0019】
トンネル軸方向Xで隣接するセグメント本体5どうしの連結は、図4に示すように、セグメント本体5におけるトンネル軸方向Xの両側に夫々隣接する他の金属製セグメント本体5に対する一対の接当連結部夫々に、第1被連結部材13と第2被連結部材14を設け、第1被連結部材13にオス部材15を設け、第2被連結部材14にオス部材15が入込み可能なメス部材16を設け、オス部材15をメス部材16に挿入することにより、メス部材16内に設けた図示しない係合片がオス部材15の係合溝に係合し、隣接する金属製セグメント本体5の第1被連結部材13と第2被連結部材14とを互いに連結自在に構成した連結機構17により連結接続する。
これだと、隣接する前記セグメント本体5どうしを、例えば、押出シリンダー等によりトンネル軸方向Xへ近接移動させるだけで両者をトンネル軸方向Xにおいて接続することが可能となるから、人為操作によるボルト連結等の作業が不要となり、セグメント本体5どうしの連結を自動化することが可能となる。
そのため、内周面に耐火構造を有したトンネル構築の作業性をより向上させることができる。
また、トンネル周方向Yで隣接するセグメント本体5どうしの連結は、両セグメント本体5の突合せ部に夫々形成したトンネルの軸X方向に沿うアリ溝23に、一対の拡大縁部を平板状の胴部で連結した略矩形形状の連結具24を挿入することで、双方のセグメント本体5どうしを引付けて連結接続する。
そのため、連結具24には、アリ溝23に当接して互いのセグメント本体5どうしを引付けるための挟持部が形成されている。(図1参照)
【0020】
前記道路トンネルを構築する際に、トンネル内での火災の発生によりセグメント本体5の強度が低下するのを抑制するために、セグメント本体5のスキンプレート2内面がトンネル空間内に露出しないようにトンネル空間に面する箇所には耐火パネル6を設けたトンネル用セグメント1が配設してあり、道路構成部19により隠れる箇所には耐火パネル6を設けていないトンネル用セグメント1(部分的に耐火パネル6を一体化させたトンネル用セグメント1を含む)を配設して道路トンネルを構築する。(図5参照)
【0021】
〔別実施形態〕
以下に他の実施形態を説明する。
〈1〉先の実施形態では、トンネル内周面に沿う曲面形状に形成した一枚物の耐火パネル6をスキンプレート2の内面に鋳造により一体化させたトンネル用セグメント1について説明したが、耐火パネル6の形状は先の実施形態のものに限定されることはなく、例えば、図6〜8に示すように、耐火パネル6を複数の小耐火パネル8により形成し、かつ、前記小耐火パネル8どうしの突合部に耐火性のクッション材9を設け、前記複数の小耐火パネル8をスキンプレート2の内面に鋳造により一体化させたものであっても良い。これだと、スキンプレート2の内面に耐火パネル6を一体化させる際の鋳造による熱収縮を吸収して耐火パネル6が損傷するのを防止することができる。
【0022】
つまり、金属と、セラミックス等の非金属無機材料とでは熱収縮率が異なり、金属の方が熱による膨張収縮が激しいため、金属からなるスキンプレート2にセラミックスからなる耐火パネル6を鋳造により一体化させようとすると、両者の熱収縮率の違いにより耐火パネル6がスキンプレート2の熱収縮による締め付けにより損傷する可能性があるが、上記構成のものだと熱収縮によるスキンプレート2の締付力を、小耐火パネル8どうしの突合部に設けた耐火性のクッション材9の弾性変形により吸収させることができるから、スキンプレート2による締付力を小耐火パネル8自体に極力作用させなくすることが可能となるので、小耐火パネル8が損傷するのを抑制することが可能となる。
【0023】
〈2〉スキンプレート2の内面に耐火パネル6を鋳造により一体化させたときに、例えば、図8に示すようにセグメント本体5から耐火パネル6が剥離するのを防止可能な係止部10を形成するものであっても良く、また、図9に示すように、スキンプレート2の内面に凹凸部11を形成してスキンプレート2と耐火パネル6との係合力を増大させ、スキンプレート2から耐火パネル6が剥離するのを防止可能に構成したものであっても良い。
【0024】
〈3〉先の実施形態では3主桁とスキンプレートからなるセグメント本体について説明したが、主桁の数は2主桁であっても4主桁であってもそれ以上であっても良く、その数に限らず本発明は適用可能である。
【0025】
〈4〉先の実施形態ではスキンプレート2の内面に沿う曲面形状に形成した耐火パネル6をスキンプレート2の内面に鋳造により一体化させる例について説明したが、例えば、図10に示すような平板状の耐火パネル12をスキンプレート2の内面に一体化させたものであっても良い。これだと、一般的な平板状の耐火パネル12を使用することができるためコストの高騰を抑制することができる。
つまり、例えば、耐火パネル6をトンネル内周面に沿う内面形状に形成する構成のものだと、トンネル内径に対応する夫々の大きさの曲面形状を有した複数種の耐火パネル6が必要となり、夫々の耐火パネル6を特別製作することになるのでコストが高いものとなるが、本発明のものだと、トンネル内径が異なったものであっても、複数枚の平板状の耐火パネル12を用いることでトンネル内径に関わらず使用することができるから、コストの高騰を抑制することができる。
【0026】
〈5〉先の実施形態では、道路構成部により隠れる箇所に耐火パネルを設けていないトンネル用セグメントを配設する例について説明したが、道路構成部により隠れる箇所に耐火パネルを設けてある構成のものであっても良い。
つまり、例えば、トンネル空間に面するスキンプレートの内面箇所にだけ耐火パネルを配設しようとすると、スキンプレートの内面全てに耐火パネルを一体化させたもの、部分的に一体化させたもの、耐火パネルを設けていないものの3種類のトンネル用セグメントが必要となるのと、その配設箇所が限定されるため配設作業が煩わしく、作業性が悪いものとなり易いが、上記構成のものだと、スキンプレートの内面全てに耐火パネルを一体化させたトンネル用セグメントだけで良くなるから配設箇所が限定されることがなく、その作業性を向上させることができる。
【0027】
〈6〉先の実施形態では、スキンプレートの内面に耐火パネルを鋳造により一体化させる例について説明したが、本発明はトンネル内の美観性を向上させるために耐火パネルに代えて化粧パネルを一体化させるものにも適用可能である。
また、この化粧パネルはトンネル空間に面するスキンプレートの内面箇所全てに設ける必要はなく、運転者の視界に入る下方の箇所にだけ設けるものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトンネル用セグメントの外面側を示す斜視図
【図2】本発明に係るトンネル用セグメントの内面側を示す斜視図
【図3】本発明に係るトンネル用セグメントを示す縦断正面図
【図4】本発明に係るトンネル用セグメントを示す縦断側面図
【図5】本発明に係るトンネル用セグメントの組付け状態を示す正面図
【図6】別実施形態のトンネル用セグメントの内面側を示す斜視図
【図7】別実施形態のトンネル用セグメントを示す縦断正面図
【図8】別実施形態のトンネル用セグメントを示す縦断側面図
【図9】別実施形態のトンネル用セグメントを示す縦断側面図
【図10】別実施形態のトンネル用セグメントを示す縦断正面図
【図11】従来のトンネル用セグメントを示す説明図
【図12】従来のトンネル用セグメントを示す縦断正面図
【符号の説明】
2 スキンプレート
3 主桁
4 継手板
5 セグメント本体
6 耐火パネル
8 小耐火パネル
9 クッション材
11 凹凸部
13 第1被連結部
14 第2被連結部
15 オス部材
16 メス部材
17 連結機構
X 軸方向
Y 周方向
Claims (3)
- トンネルの周方向及び軸方向に多数並べて互いに連結することによりトンネル内壁を形成可能で、複数の主桁と継手板とでスキンプレートを支持して成る箱形の金属製セグメント本体を形成し、前記セグメント本体の内周面に耐火パネルを設けてあるトンネル用セグメントであって、
前記スキンプレートの外側に前記複数の主桁と継手板とを連設すると共に、
前記耐火パネルを複数の小耐火パネルにより形成し、かつ、前記小耐火パネルどうしの突合部に耐火性のクッション材を設けて、前記複数の小耐火パネルを前記スキンプレートの内面に鋳造により一体化させてあるトンネル用セグメント。 - 前記スキンプレートの内面に凹凸部を形成してある請求項1に記載のトンネル用セグメント。
- トンネル軸方向の両側に夫々隣接する他の金属製セグメント本体に対する一対の接当連結部夫々に、第1被連結部材と第2被連結部材を設け、前記第1被連結部材にオス部材を設け、前記第2被連結部材に前記オス部材が入込み可能なメス部材を設け、前記オス部材を前記メス部材に挿入することにより、隣接する前記金属製セグメント本体の前記第1被連結部材と前記第2被連結部材とを互いに連結自在に構成した連結機構を設けてある請求項1又は2に記載のトンネル用セグメント。
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