JP2002371797A - トンネル用セグメント - Google Patents

トンネル用セグメント

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JP2002371797A JP2001184987A JP2001184987A JP2002371797A JP 2002371797 A JP2002371797 A JP 2002371797A JP 2001184987 A JP2001184987 A JP 2001184987A JP 2001184987 A JP2001184987 A JP 2001184987A JP 2002371797 A JP2002371797 A JP 2002371797A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セグメント本体の内周面に耐火パネルを設け
るに際して、製造コストの高騰を抑制できると共に、取
付け作業の作業性を向上させることができ、かつ、セグ
メント本体と耐火パネルとの間に隙間の形成され難いト
ンネル用セグメントを提供する。 【解決手段】 トンネルの周方向及び軸方向に多数並べ
て互いに連結することによりトンネル内壁を形成可能
で、複数の主桁と継手板4とでスキンプレート2を支持
して成る箱形の金属製セグメント本体を形成し、前記セ
グメント本体の内周面に耐火パネル6を設けてあるトン
ネル用セグメントであって、前記スキンプレート2の外
側に前記複数の主桁と継手板4とを連設すると共に、前
記スキンプレート2の内面に耐火パネル6を鋳造により
一体化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路トンネル等に
使用されるトンネル用セグメントに関し、詳しくは、ト
ンネルの周方向及び軸方向に多数並べて互いに連結する
ことによりトンネル内壁を形成可能で、複数の主桁と継
手板とでスキンプレートを支持して成る箱形の金属製セ
グメント本体を形成し、前記セグメント本体の内周面に
耐火パネルを設けてあるトンネル用セグメントに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のトンネル用セグメントと
しては、金属製セグメント本体の複数を周方向及び軸方
向に多数並べて互いに連結して形成したトンネルにおい
て、例えば、道路トンネルとして形成した場合、トンネ
ル内で火災が発生すると、その熱によって前記セグメン
ト本体の強度が低下する虞があるため、耐火パネルを前
記セグメント本体の内周面に取付けて耐火断熱しなけれ
ばならず、上述したトンネル用セグメントによれば、セ
グメント本体の内周面は円形又は略円形の曲面を有した
内周面に形成されているため、セグメント本体の内周面
に耐火パネルを取付けるには、例えば、図11に示すよ
うに、前記セグメント本体5の内周面に対応する曲面形
状を有した耐火パネル6を作成してセグメント本体5の
内周面に取付けたり、図12(イ),(ロ)に示すよう
に、スペーサー20を介してセグメント本体5の内周面
に平板形状の耐火パネル12を取付けたりすることが考
えられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】それには、セグメント
本体5及び耐火パネル6,12の夫々にパネル取付用の
ネジ孔21を設け、取付ネジ22を介してセグメント本
体5に耐火パネル6,12を取付け固定する必要がある
ため、その分手間がかかるものとなり作業性が悪くなる
だけでなく、取付けのためにスペーサー20や取付ネジ
22等の部品が別途必要となるため製造コストが高いも
のとなる。また、セグメント本体5によるトンネル構築
後に耐火パネル6,12の取付けが現場で行われるか
ら、高所や狭所での作業となるためその取付け作業が困
難なものとなるだけでなく、耐火パネル6,12の取付
けがセグメント本体5の組み立て精度に左右されるため
現物合わせとなって作業性の悪いものとなる。さらに、
スペーサー20や取付ネジ22等を介してセグメント本
体5に耐火パネル6,12を取付けているため、セグメ
ント本体5と耐火パネル6,12との間に隙間Sが形成
され易く、トンネル内で火災が発生したときの熱風がこ
の隙間Sを対流してセグメント本体5の温度を上昇させ
てセグメント本体5の強度を低下させる可能性がある。
【0004】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、セグメント本体の内周面に耐火パネルを設けるに
際して、製造コストの高騰を抑制できると共に、取付け
作業の作業性を向上させることができ、かつ、セグメン
ト本体と耐火パネルとの間に隙間の形成され難いトンネ
ル用セグメントを提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】〔構成〕請求項1の発明
の特徴構成は図1〜4に例示するごとく、トンネルの周
方向Y及び軸方向Xに多数並べて互いに連結することに
よりトンネル内壁を形成可能で、複数の主桁3と継手板
4とでスキンプレート2を支持して成る箱形の金属製セ
グメント本体5を形成し、前記セグメント本体5の内周
面に耐火パネル6を設けてあるトンネル用セグメントで
あって、前記スキンプレート2の外側に前記複数の主桁
3と継手板4とを連設すると共に、前記スキンプレート
2の内面に耐火パネル6を鋳造により一体化させてある
ところにある。
【0006】請求項2の発明の特徴構成は図6〜8に例
示するごとく、前記耐火パネル6を複数の小耐火パネル
8により形成し、かつ、前記小耐火パネル8どうしの突
合部に耐火性のクッション材9を設け、前記複数の小耐
火パネル8を前記スキンプレート2の内面に鋳造により
一体化させてあるところにある。
【0007】請求項3の発明の特徴構成は図9に例示す
るごとく、前記スキンプレート2の内面に凹凸部11を
形成してあるところにある。
【0008】請求項4の発明の特徴構成は図1,4に例
示するごとく、トンネル軸方向Xの両側に夫々隣接する
他の金属製セグメント本体5に対する一対の接当連結部
夫々に、第1被連結部材13と第2被連結部材14を設
け、前記第1被連結部材13にオス部材15を設け、前
記第2被連結部材14に前記オス部材15が入込み可能
なメス部材16を設け、前記オス部材15を前記メス部
材16に挿入することにより、隣接する前記金属製セグ
メント本体5の前記第1被連結部材13と前記第2被連
結部材14とを互いに連結自在に構成した連結機構17
を設けてあるところにある。
【0009】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0010】〔作用及び効果〕請求項1の発明により、
セグメント本体の内周面に耐火パネルを設けるに際し
て、スペーサーや取付ネジ等の部品が不要となるだけで
なく、現場での耐火パネルの取付け作業を不要にでき、
かつ、セグメント本体と耐火パネルとを隙間なく一体化
させることができる。つまり、セグメント本体を形成す
るスキンプレートの内面に耐火パネルを鋳造により一体
化させてあるから、従来例のように、耐火パネルをセグ
メント本体の内面に設けるのにセグメント本体の組み立
て精度に左右されないだけでなく、耐火パネルとセグメ
ント本体の夫々にネジ孔を設けたり、セグメント本体に
耐火パネルを取付け固定するためのスペーサーや取付ネ
ジ等の部品が不要となる。また、トンネル構築後に耐火
パネルをセグメント本体の内面に取付けてトンネルの内
周面を耐火構造に形成する従来例のものに比して、本発
明のものは、セグメント本体の内面に耐火パネルを一体
化させてトンネル用セグメントを形成してあるから、そ
のトンネル用セグメントを、トンネルの周方向及び軸方
向に多数並べて互いに連結する現場作業だけで耐火パネ
ルを内周面に備えたトンネルを形成することができる。
さらに、鋳造によりセグメント本体と耐火パネルとが隙
間無く一体化されているから、従来例のようにトンネル
内で火災が発生したときの熱風がセグメント本体と耐火
パネルとの間の隙間を対流してセグメント本体の温度を
上昇させてセグメント本体を劣化させるといったことを
防止することができる。その結果、従来のものに比し
て、部品コストを削減して製造コストを抑制することが
できると共に、耐火構造を有したトンネルの形成作業を
向上させることができるだけでなく、火災発生時の熱風
によるセグメント本体の劣化を防止できるようになっ
た。
【0011】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
による作用効果を叶えることができるのに加えて、スキ
ンプレートの内面に耐火パネルを一体化させる際の鋳造
による熱収縮を吸収することができる。つまり、金属
と、例えばセラミックス等の非金属無機材料とでは熱収
縮率が異なり、金属の方が熱による膨張収縮が激しいた
め、金属からなるスキンプレートにセラミックスからな
る耐火パネルを鋳造により一体化させようとすると、両
者の熱収縮率の違いにより耐火パネルがスキンプレート
の熱収縮により締め付けられて損傷する危険性がある
が、本発明のものだと、耐火パネルを複数の小耐火パネ
ルにより形成し、かつ、その小耐火パネルどうしの突合
部に耐火性のクッション材を設け、熱収縮によるスキン
プレートの締付力を前記耐火性のクッション材に吸収さ
せることができるから、前記締付力を前記小耐火パネル
自体に極力作用させなくすることが可能となる。その結
果、鋳造によりスキンプレートの内面に耐火パネルを一
体化する際の熱収縮率の違いにより耐火パネルが損傷す
るのを抑制できるようになった。
【0012】請求項3の発明によれば、請求項1又は2
の発明による作用効果を叶えることができるのに加え
て、スキンプレートの内面に耐火パネルを鋳造により一
体化させたときのスキンプレートと耐火パネルとの係合
力を増大させることができる。つまり、鋳造によりスキ
ンプレートの内面に凹凸部を形成すると共に、そのスキ
ンプレートの内面に耐火パネルを一体化させようとした
場合、例えば、表面に凸部を有した耐火パネルを、その
凸部がスキンプレートの内面側を向くようにセグメント
本体形成用の鋳型にセットし、前記鋳型に溶融金属を流
し込んで固化させることにより行う。そうすることによ
り、スキンプレートの熱収縮により前記耐火パネルの凸
部が締め付けられて摩擦抵抗が増大するから、スキンプ
レートと耐火パネルとを平滑面で係合させるものに比し
て、その係合力を増大させることができる。その結果、
スキンプレートと耐火パネルとを平滑面で係合させるも
のに比して、スキンプレートからの耐火パネル剥離防止
効果を向上させることができるようになった。
【0013】請求項4の発明によれば、請求項1〜3の
発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、
内周面に耐火構造を有したトンネルを自動構築すること
ができる。つまり、従来、セグメント本体同士のトンネ
ル軸方向における連結は、トンネル軸方向で接当する互
いの接当連結部夫々に設けたボルト孔に、ボルトを挿通
して締結することで互いのセグメント本体を連結する構
成を採用していたため、セグメント本体どうしを連結操
作するためのボルト操作用の空間を、各セグメント本体
のトンネル内方側に向けて開口させておく必要があっ
た。そのため、セグメント本体に対する耐火パネルの取
付けは、セグメント本体によるトンネル構築後に、現場
にてスペーサーや取付ネジを介してセグメント本体の内
周面に取付け固定されていた。その結果、複数のセグメ
ント本体をボルトにより並設接続してトンネルを形成す
る作業以外に、セグメント本体の内周面に耐火パネルを
取付ける作業が必要となるので手間のかかるものであっ
た。上記構成において、セグメント本体によるトンネル
構築前に耐火パネルをセグメント本体に取付けておこう
とした場合、耐火パネルにセグメント本体どうしを連結
操作するためのボルト操作用空間を予め形成しておく必
要があることから、耐火パネルに前記ボルト操作用空間
による欠損部が形成されることになり、耐火性に問題を
生じ易くなる。また、耐火性を向上させるためには、そ
の欠損部を閉塞する作業が別に必要となるので手間のか
かるものとなってしまう。ところが、本発明のように、
セグメント本体におけるトンネル軸方向の両側に夫々隣
接する他の金属製セグメント本体に対する一対の接当連
結部夫々に、第1被連結部材と第2被連結部材を設け、
前記第1被連結部材にオス部材を設け、前記第2被連結
部材に前記オス部材が入込み可能なメス部材を設け、前
記オス部材を前記メス部材に挿入することにより、隣接
する前記金属製セグメント本体の前記第1被連結部材と
前記第2被連結部材とを互いに連結自在に構成した連結
機構を設けたものだと、押出シリンダー等により隣接す
る前記セグメント本体どうしをトンネル軸方向へ近接移
動させるだけで両者をトンネル軸方向において接続する
ことが可能となるから、人為操作によるボルト連結等の
作業が不要となり、セグメント本体どうしの連結を自動
化することが可能となる。このとき、セグメント本体に
耐火パネルを一体化させてあるから、その連結作業だけ
で内周面に耐火構造を有したトンネルを構築することが
可能となる。その結果、従来のものに比して、内周面に
耐火構造を有したトンネル構築の手間を軽減することが
できるようになった。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の
符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示してい
る。
【0015】本発明の一実施形態であるトンネル用セグ
メント1は、図1〜4に示すように、鋳造によりスキン
プレート2の外側に複数の主桁3(本実施形態では3主
桁について説明)と継手板4とを連設してスキンプレー
ト2を支持して成る箱形の金属製セグメント本体5を形
成すると共に、スキンプレート2の内面に耐火パネル6
を一体化させ、かつ、主桁3と継手板4とで囲まれた凹
部18にコンクリート7を流し込んで形成されている。
【0016】前記耐火パネル6は、セラミックス、ファ
イバー繊維、耐熱繊維等から成るトンネル内周面に沿う
曲面形状に形成されており、耐火パネル6をスキンプレ
ート2の内面に一体化させるには、耐火パネル6をセッ
トした図示しないセグメント本体5形成用の鋳型に溶融
金属を流し込み、その溶融金属の固化により耐火パネル
6を鋳包むことにより行われる。このとき、セグメント
本体5と耐火パネル6とを隙間無く一体化させることが
できるから、従来例のように、トンネル内で火災が発生
したときの熱風がセグメント本体5と耐火パネル6との
間の隙間Sを対流してセグメント本体5の温度を上昇さ
せてセグメント本体5を劣化させるといったことを防止
できる。
【0017】前記トンネル用セグメント1は、耐火パネ
ル6をスキンプレート2の内面に鋳包み、セグメント本
体5と一体化させて形成してあるから、そのトンネル用
セグメント1をトンネルの周方向Y及び軸方向Xに多数
並べて互いに連結するだけで耐火パネル6を内周面に備
えた耐火構造を有した道路トンネル等を形成することが
できる。そのため、従来例のように、セグメント本体5
によりトンネルを構築した後に、セグメント本体5の内
周面に耐火パネル6,12を現場で取付ネジ22を介し
て取付けるといった手間のかかる取付け作業が不要とな
るだけでなく、セグメント本体5の内周面に耐火パネル
6,12を取付るのに必要だったネジ孔21の形成作業
や、スペーサー20や取付ネジ22等の部品が不要とな
る。また、従来例のものだと、セグメント本体5におけ
る取付け面の精度が悪いと耐火パネル6をネジ止めした
ときにガタを生じたり、耐火パネル6を取付けられなか
ったりとセグメント本体5の組み立て精度に左右され易
いものであるが、本発明のものは、耐火パネル6を鋳包
みによりセグメント本体5に一体化させる構成を採用し
ているため、セグメント本体5の組み立て精度に何ら影
響されることはない。
【0018】図5に示すように、トンネル用セグメント
1の複数(本実施形態では6個)を周方向Yに連結接続
することによって円形又は略円形のトンネルリングTR
を形成し、このトンネルリングTRの複数をトンネル軸
方向Xに並べて連結接続することによって道路トンネル
が構築される。このとき、トンネルの外面形状はトンネ
ル掘削形状と略同一形状に形成されるため、トンネル外
面における施工には従来工法で対応できる。
【0019】トンネル軸方向Xで隣接するセグメント本
体5どうしの連結は、図4に示すように、セグメント本
体5におけるトンネル軸方向Xの両側に夫々隣接する他
の金属製セグメント本体5に対する一対の接当連結部夫
々に、第1被連結部材13と第2被連結部材14を設
け、第1被連結部材13にオス部材15を設け、第2被
連結部材14にオス部材15が入込み可能なメス部材1
6を設け、オス部材15をメス部材16に挿入すること
により、メス部材16内に設けた図示しない係合片がオ
ス部材15の係合溝に係合し、隣接する金属製セグメン
ト本体5の第1被連結部材13と第2被連結部材14と
を互いに連結自在に構成した連結機構17により連結接
続する。これだと、隣接する前記セグメント本体5どう
しを、例えば、押出シリンダー等によりトンネル軸方向
Xへ近接移動させるだけで両者をトンネル軸方向Xにお
いて接続することが可能となるから、人為操作によるボ
ルト連結等の作業が不要となり、セグメント本体5どう
しの連結を自動化することが可能となる。そのため、内
周面に耐火構造を有したトンネル構築の作業性をより向
上させることができる。また、トンネル周方向Yで隣接
するセグメント本体5どうしの連結は、両セグメント本
体5の突合せ部に夫々形成したトンネルの軸X方向に沿
うアリ溝23に、一対の拡大縁部を平板状の胴部で連結
した略矩形形状の連結具24を挿入することで、双方の
セグメント本体5どうしを引付けて連結接続する。その
ため、連結具24には、アリ溝23に当接して互いのセ
グメント本体5どうしを引付けるための挟持部が形成さ
れている。(図1参照)
【0020】前記道路トンネルを構築する際に、トンネ
ル内での火災の発生によりセグメント本体5の強度が低
下するのを抑制するために、セグメント本体5のスキン
プレート2内面がトンネル空間内に露出しないようにト
ンネル空間に面する箇所には耐火パネル6を設けたトン
ネル用セグメント1が配設してあり、道路構成部19に
より隠れる箇所には耐火パネル6を設けていないトンネ
ル用セグメント1(部分的に耐火パネル6を一体化させ
たトンネル用セグメント1を含む)を配設して道路トン
ネルを構築する。(図5参照)
【0021】〔別実施形態〕以下に他の実施形態を説明
する。 〈1〉先の実施形態では、トンネル内周面に沿う曲面形
状に形成した一枚物の耐火パネル6をスキンプレート2
の内面に鋳造により一体化させたトンネル用セグメント
1について説明したが、耐火パネル6の形状は先の実施
形態のものに限定されることはなく、例えば、図6〜8
に示すように、耐火パネル6を複数の小耐火パネル8に
より形成し、かつ、前記小耐火パネル8どうしの突合部
に耐火性のクッション材9を設け、前記複数の小耐火パ
ネル8をスキンプレート2の内面に鋳造により一体化さ
せたものであっても良い。これだと、スキンプレート2
の内面に耐火パネル6を一体化させる際の鋳造による熱
収縮を吸収して耐火パネル6が損傷するのを防止するこ
とができる。
【0022】つまり、金属と、セラミックス等の非金属
無機材料とでは熱収縮率が異なり、金属の方が熱による
膨張収縮が激しいため、金属からなるスキンプレート2
にセラミックスからなる耐火パネル6を鋳造により一体
化させようとすると、両者の熱収縮率の違いにより耐火
パネル6がスキンプレート2の熱収縮による締め付けに
より損傷する可能性があるが、上記構成のものだと熱収
縮によるスキンプレート2の締付力を、小耐火パネル8
どうしの突合部に設けた耐火性のクッション材9の弾性
変形により吸収させることができるから、スキンプレー
ト2による締付力を小耐火パネル8自体に極力作用させ
なくすることが可能となるので、小耐火パネル8が損傷
するのを抑制することが可能となる。
【0023】〈2〉スキンプレート2の内面に耐火パネ
ル6を鋳造により一体化させたときに、例えば、図8に
示すようにセグメント本体5から耐火パネル6が剥離す
るのを防止可能な係止部10を形成するものであっても
良く、また、図9に示すように、スキンプレート2の内
面に凹凸部11を形成してスキンプレート2と耐火パネ
ル6との係合力を増大させ、スキンプレート2から耐火
パネル6が剥離するのを防止可能に構成したものであっ
ても良い。
【0024】〈3〉先の実施形態では3主桁とスキンプ
レートからなるセグメント本体について説明したが、主
桁の数は2主桁であっても4主桁であってもそれ以上で
あっても良く、その数に限らず本発明は適用可能であ
る。
【0025】〈4〉先の実施形態ではスキンプレート2
の内面に沿う曲面形状に形成した耐火パネル6をスキン
プレート2の内面に鋳造により一体化させる例について
説明したが、例えば、図10に示すような平板状の耐火
パネル12をスキンプレート2の内面に一体化させたも
のであっても良い。これだと、一般的な平板状の耐火パ
ネル12を使用することができるためコストの高騰を抑
制することができる。つまり、例えば、耐火パネル6を
トンネル内周面に沿う内面形状に形成する構成のものだ
と、トンネル内径に対応する夫々の大きさの曲面形状を
有した複数種の耐火パネル6が必要となり、夫々の耐火
パネル6を特別製作することになるのでコストが高いも
のとなるが、本発明のものだと、トンネル内径が異なっ
たものであっても、複数枚の平板状の耐火パネル12を
用いることでトンネル内径に関わらず使用することがで
きるから、コストの高騰を抑制することができる。
【0026】〈5〉先の実施形態では、道路構成部によ
り隠れる箇所に耐火パネルを設けていないトンネル用セ
グメントを配設する例について説明したが、道路構成部
により隠れる箇所に耐火パネルを設けてある構成のもの
であっても良い。つまり、例えば、トンネル空間に面す
るスキンプレートの内面箇所にだけ耐火パネルを配設し
ようとすると、スキンプレートの内面全てに耐火パネル
を一体化させたもの、部分的に一体化させたもの、耐火
パネルを設けていないものの3種類のトンネル用セグメ
ントが必要となるのと、その配設箇所が限定されるため
配設作業が煩わしく、作業性が悪いものとなり易いが、
上記構成のものだと、スキンプレートの内面全てに耐火
パネルを一体化させたトンネル用セグメントだけで良く
なるから配設箇所が限定されることがなく、その作業性
を向上させることができる。
【0027】〈6〉先の実施形態では、スキンプレート
の内面に耐火パネルを鋳造により一体化させる例につい
て説明したが、本発明はトンネル内の美観性を向上させ
るために耐火パネルに代えて化粧パネルを一体化させる
ものにも適用可能である。また、この化粧パネルはトン
ネル空間に面するスキンプレートの内面箇所全てに設け
る必要はなく、運転者の視界に入る下方の箇所にだけ設
けるものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトンネル用セグメントの外面側を
示す斜視図
【図2】本発明に係るトンネル用セグメントの内面側を
示す斜視図
【図3】本発明に係るトンネル用セグメントを示す縦断
正面図
【図4】本発明に係るトンネル用セグメントを示す縦断
側面図
【図5】本発明に係るトンネル用セグメントの組付け状
態を示す正面図
【図6】別実施形態のトンネル用セグメントの内面側を
示す斜視図
【図7】別実施形態のトンネル用セグメントを示す縦断
正面図
【図8】別実施形態のトンネル用セグメントを示す縦断
側面図
【図9】別実施形態のトンネル用セグメントを示す縦断
側面図
【図10】別実施形態のトンネル用セグメントを示す縦
断正面図
【図11】従来のトンネル用セグメントを示す説明図
【図12】従来のトンネル用セグメントを示す縦断正面
【符号の説明】
2 スキンプレート 3 主桁 4 継手板 5 セグメント本体 6 耐火パネル 8 小耐火パネル 9 クッション材 11 凹凸部 13 第1被連結部 14 第2被連結部 15 オス部材 16 メス部材 17 連結機構 X 軸方向 Y 周方向

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネルの周方向及び軸方向に多数並べ
    て互いに連結することによりトンネル内壁を形成可能
    で、複数の主桁と継手板とでスキンプレートを支持して
    成る箱形の金属製セグメント本体を形成し、前記セグメ
    ント本体の内周面に耐火パネルを設けてあるトンネル用
    セグメントであって、前記スキンプレートの外側に前記
    複数の主桁と継手板とを連設すると共に、前記スキンプ
    レートの内面に耐火パネルを鋳造により一体化させてあ
    るトンネル用セグメント。
  2. 【請求項2】 前記耐火パネルを複数の小耐火パネルに
    より形成し、かつ、前記小耐火パネルどうしの突合部に
    耐火性のクッション材を設け、前記複数の小耐火パネル
    を前記スキンプレートの内面に鋳造により一体化させて
    ある請求項1記載のトンネル用セグメント。
  3. 【請求項3】 前記スキンプレートの内面に凹凸部を形
    成してある請求項1又は2に記載のトンネル用セグメン
    ト。
  4. 【請求項4】 トンネル軸方向の両側に夫々隣接する他
    の金属製セグメント本体に対する一対の接当連結部夫々
    に、第1被連結部材と第2被連結部材を設け、前記第1
    被連結部材にオス部材を設け、前記第2被連結部材に前
    記オス部材が入込み可能なメス部材を設け、前記オス部
    材を前記メス部材に挿入することにより、隣接する前記
    金属製セグメント本体の前記第1被連結部材と前記第2
    被連結部材とを互いに連結自在に構成した連結機構を設
    けてある請求項1〜3の何れかに記載のトンネル用セグ
    メント。
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