JP3932629B2 - 証券発行装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、証券を印刷して発行する証券発行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、手形(小切手)等の証券を発行する証券発行装置として、例えばパーソナルコンピュータに刻み印字専用プリンタが接続され、その刻み印字専用プリンタがパーソナルコンピュータと連動することにより、証券を発行する証券発行システムがある。この証券発行システムは、パーソナルコンピュータに入力された証券発行データに従って、刻み印字専用プリンタにセットされた証券に印字を行い、証券を発行する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記証券発行装置としての証券発行システムでは、銀行別に種類が異なる証券において、パーソナルコンピュータに入力された証券発行データに対して、刻み印字専用プリンタにセットされた証券の種類が間違いがないかチェックを行うことなく印字を行うため、間違った種類の証券への印字を予め防げないという問題があった。
【0004】
また、証券を発行する都度、銀行別の証券発行データを入力するため、証券発行時における入力操作に手間がかかるという問題があった。さらに、また、パーソナルコンピュータにおいて証券発行の管理を行うために、証券発行後に、証券番号を入力して、印字した証券発行データとともに登録を行うが、その入力操作に手間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明の課題は、証券の識別データを読み取り判別することにより、間違った種類の証券への印字を防止できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、印字装置が接続され、前記印字装置に複数の銀行に対応する複数種類の証券用紙を給紙し、前記印字装置で複数の銀行に対応する複数種類の証券を印刷させる証券発行装置であって、複数の銀行番号に対応する複数の印刷データを記憶する印刷データ記憶手段と、複数の銀行番号に対応する複数の証券フォーマットデータを記憶するフォーマットデータ記憶手段と、印刷データを証券に印刷する前に、前記証券に印字されている識別データを読み取って識別データを認識し、銀行番号を抽出する読取手段と、前記読取手段により抽出された銀行番号と同一の銀行番号の印刷データを前記印刷データ記憶手段から検索する検索手段と、前記検索手段により印刷データが検索された場合は、前記読取手段により抽出された前記銀行番号と同一の銀行番号の証券フォーマットデータを前記フォーマットデータ記憶手段から読み出す読出手段と、前記検索手段により検索された印刷データを前記読出手段により読み出された前記証券フォーマットデータに基づいて前記印字装置により前記証券に印刷させる印刷制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0007】
したがって、複数の種類の証券が証券発行装置にセットされる場合において、セットされた証券に対応する印刷データ及び証券フォーマットデータを検索し、その証券フォーマットデータに基づいて、前記印刷データを証券に印刷するため、ユーザの作業負担を軽減し、証券の発行を効率的に行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
(第1の実施の形態)
図1〜図8は、本発明を適用した手形発行システムにおける第1の実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1は、本第1の実施の形態の手形発行システム1の要部構成を示すブロック図である。この図1において、手形発行システム1は、CPU4、入力装置5、インターフェース部6、表示装置7、RAM8、記憶装置9、及び記憶媒体10からなるパーソナルコンピュータ(PC)2と、印字装置3により構成されている。パーソナルコンピュータ2において、記憶媒体10を除く各部は、バス11により接続され、パーソナルコンピュータ2と印字装置3は、通信回線を介して接続されている。図2は、RAM8内に格納される手形発行データ8aを示す図である。図3は、記憶装置9内の手形データファイル内に格納される手形データファイルレコード9aを示す図である。図4は、手形発行データ8aが印刷された手形用紙37を示す図である。図5は、印字装置3の斜視図であり、図6は、印字装置3の内部の側面図であり、図7は、印字装置3の内部の正面図である。
【0010】
CPU(Central Processing Unit)4は、記憶装置9に記憶されているシステムプログラム及び当該システムに対応する各種アプリケーションプログラムの中から指定されたアプリケーションプログラムをRAM8内の図示しないプログラム格納領域に格納し、入力装置5から入力される各種指示あるいはデータをRAM8内に格納して、この入力指示及び入力データに応じてRAM8内に格納したアプリケーションプログラムに従って各種処理を実行し、その処理結果をRAM8内に格納するとともに、表示装置7に表示する。そして、RAM8内に格納した処理結果を入力装置5から入力指示される記憶装置9内の保存先に保存する。
【0011】
また、CPU4は、後述する手形発行処理1を実行し、インターフェース部6を介して、印字装置3に給紙開始の指示をして、印字装置3のイメージセンサ31から入力される用紙検出信号に基づいて手形用紙37が検出されると、前記イメージセンサ31により、図4において手形用紙37に既に印字されているMICR(Magnetic Ink Character Recognition:磁気インキ文字読取用字体)による識別データjを読み込み、MICRの認識処理を行い、その識別データjから銀行識別番号iを抽出し、入力装置5から入力されRAM8内に格納される図2に示す手形発行データ8aの銀行番号fと一致するか否かを判別し、一致しない場合は、エラーのメッセージを表示装置7に表示させて、手形発行処理1を終了し、一致する場合は、印字装置3により手形用紙37に前記手形発行データ8aを印刷させた後、この手形発行データ8aに前記識別データjから抽出された手形識別番号g及び印刷時に付与される管理番号hを付加して、図3に示す手形データファイルレコード9aを作成して、前記記憶装置9内の手形データファイルに格納する。
【0012】
入力装置5は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キー等を備え、押下されたキーの押下信号をCPU4に出力する。
【0013】
インターフェース部6は、通信回線を介して印字装置3と接続され、印字装置3により印字を行う、RAM8内に格納された手形発行データ8a、及び、各種設定による印刷モード信号等を印字装置3に出力するとともに、印字装置3から入力された印刷処理状態を示す信号等をCPU4に転送する。
【0014】
表示装置7は、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶表示パネル等により構成され、CPU4から入力される表示データを表示するとともに、手形発行処理1により発行される、RAM8内に格納する手形発行データ8aを表示する。
【0015】
RAM(Random Access Memory)8は、CPU4により処理されるプログラムや文書データ等の各種データを一時的に格納するメモリエリアを形成しており、このメモリエリアに、図2に示す手形発行データ8aを格納する。この手形発行データ8aには、CPU4により手形発行処理1が行われる前に、入力装置5から入力される手形のデータ(支払金額a、受取人b、振出日c、支払期日d、支払場所e、銀行番号f)を設定する。
【0016】
記憶装置9は、プログラムやデータ等が予め記憶されている記憶媒体10を有しており、この記憶媒体10は磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。この記憶媒体10は記憶装置9に固定的に設けたもの、若しくは着脱自在に装着するものであり、この記憶媒体10には上記システムプログラム及び当該システムに対応する各種アプリケーションプログラム、手形発行処理プログラム、及び、手形発行処理プログラムで処理される手形データファイルを記憶する。
【0017】
この手形データファイルは、RAM8内に格納された手形発行データ8aを手形を発行印刷した後、その手形発行データ8aに前記識別データjから抽出された手形識別番号g及び印刷時に付与される管理番号hを付加して作成された、図3に示す手形データファイルレコード9aを格納している。
【0018】
また、この記憶媒体10に記憶するプログラム、データ等は、通信回線等を介して接続された他の機器から受信して記憶する構成にしてもよく、更に、通信回線等を介して接続された他の機器側に上記記憶媒体を備えた記憶装置を設け、この記憶媒体10に記憶されているプログラム、データを通信回線を介して使用する構成にしてもよい。
【0019】
印字装置3は、刻み印字専用のドットインパクトプリンタであり、通信回線によりパーソナルコンピュータ2のインターフェース部6と接続されており、パーソナルコンピュータ2から入力される印字データを所定の印刷用紙に印刷出力する。
【0020】
この印字装置3は、図5〜図7に示すように、主に、イメージセンサ31、カットシートフィーダ32、ドットインパクトヘッド33、インクリボン34、用紙送りローラ35、プラテン36、ヘッド送りレール38から構成されている。
【0021】
印字装置3は、手形用紙37が所定位置に挿入され、パーソナルコンピュータ2より給紙開始の指示が行われると、カットシートフィーダ32において、一枚ずつ自動的に用紙送りローラ35の回転により紙送りが行われる。手形用紙37が印字位置にセットされると、イメージセンサ31により、手形用紙37の有無を検出して用紙検出信号をパーソナルコンピュータ2に出力し、また、イメージセンサ31により、図4において手形用紙37に既に印字されているMICRによる識別データjを読み取り、パーソナルコンピュータ2に出力する。このイメージセンサ31は、カットシートフィーダ32とプラテン36間に配置されており、手形用紙37に印字されているMICRによるワンライン分の識別データjを光学的に読み取る。
【0022】
そして、パーソナルコンピュータ2より手形発行印刷の指示が行われると、プラテン36の回転動作に合わせて用紙送りローラ35が回転することにより、プラテン36に手形用紙37が送り出され、ドットインパクトヘッド33がインクリボン34を手形用紙37に打ちつけることにより、印字を行う。このドットインパクトヘッド33は、印字位置に応じてヘッド送りレール38上を移動する。また、プラテン36には、図7に示す刻み印字領域36aが設けられている。この刻み印字領域36aは、表面にプラテン36の円周方向に対して所定の角度を有する螺旋形の溝が形成されており、その上部に挿入された手形用紙37にドットインパクトヘッド33によって刻み印字が行われる領域である。
【0023】
次に、本第1の実施の形態の手形発行システム1の動作を説明する。上記パーソナルコンピュータ2のCPU4により実行される手形発行処理1について図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0024】
CPU4は、まず、手形発行処理1が実行される前に、発行する手形のデータ(支払金額a、受取人b、振出日c、支払期日d、支払場所e、銀行番号f)が入力装置5から入力されると、図2に示すRAM8内に格納される手形発行データ8aに、その手形のデータを設定する。そして、CPU4は、入力装置5から手形発行処理1が指示されると、手形発行処理1が開始され、印字装置3に給紙開始の指示を行う(ステップS1)。この指示により、印字装置3において、カットシートフィーダ32における用紙送りローラ35の回転により、所定位置に挿入された手形用紙37に対して一枚ずつ自動的に紙送りが行われ、手形用紙37が印字位置にセットされる。
【0025】
次いで、CPU4は、印字装置3のイメージセンサ31により印字位置における用紙の有無を検出させ(ステップS2)、そのイメージセンサ31から入力される用紙検出信号に基づいて、印字位置における手形用紙37の有無を判別する(ステップS3)。手形用紙37を検出すると、イメージセンサ31により、図4において手形用紙37に既に印字されているMICRによるワンライン分の識別データjを読み込み(ステップS4)、MICRの認識処理を行う(ステップS5)。図4に示すように、この手形用紙37に既に印字されているMICRによる識別データjは、区切りコードを境にして、銀行識別番号iと手形識別番号gから構成されている。そして、認識されたMICRによる識別データjから、銀行識別番号iを抽出し(ステップS6)、前記RAM8内に格納される手形発行データ8aの銀行番号fと一致するか否かを判別する(ステップS7)。
【0026】
前記銀行識別番号iが一致しない場合は、エラーのメッセージを表示装置7に表示させて(ステップS8)、手形発行処理1を終了する。また、前記銀行識別番号iが一致する場合は、印字装置3に手形発行印刷の指示を行い、印字装置3により、図4に示すように、手形用紙37に前記手形発行データ8aを印刷させる(ステップS9)。ステップS9において、パーソナルコンピュータ2より手形発行印刷の指示が行われると、印字装置3では、プラテン36の回転動作に合わせて用紙送りローラ35が回転することにより、プラテン36に手形用紙37が送り出され、ドットインパクトヘッド33がインクリボン34を手形用紙37に打ちつけることにより印字を行う。
【0027】
そして、CPU4は、前記RAM8内に格納される手形発行データ8aを、記憶装置9内の手形データファイルに格納し(ステップS10)、前記認識された識別データjから抽出された手形識別番号g及び印刷時に付与される管理番号hを付加して、図3に示す手形データファイルレコード9aを作成し、記憶装置9内の手形データファイルに格納して(ステップS11)、本処理を終了する。
【0028】
以上のように、本第1の実施の形態の手形発行システム1では、パーソナルコンピュータ2のCPU4は、手形発行処理1において、印字装置3のイメージセンサ31により、手形用紙37に既に印字されているMICRによる識別データjを読み込み、その識別データjから銀行識別番号iを抽出し、RAM8内に格納される手形発行データ8aの銀行番号fと一致するか否かを判別し、一致しない場合は、エラーのメッセージを表示装置7に表示させて、一致する場合は、印字装置3により手形用紙37に前記手形発行データ8aを印刷させた後、この手形発行データ8aに前記識別データjから抽出された手形識別番号g及び印刷時に付与される管理番号hを付加して、手形データファイルレコード9aを作成して、前記記憶装置9内の手形データファイルに格納するようにしたため、刻み印字専用プリンタにセットされた手形用紙の識別データを読み取り、その識別データの銀行番号とパーソナルコンピュータに入力された手形発行データの銀行番号との一致を判別することにより、セットされた手形用紙の種類に間違いがないか自動的にチェックを行うことができ、また、手形発行後、手形発行データとともに読み取った識別データの手形番号を自動的に記憶することができる。
【0029】
したがって、刻み印字専用プリンタにセットされた手形用紙の識別データを読み取り、発行する手形発行データに対して、セットされた手形用紙の種類に間違いがないか自動的にチェックを行うため、間違った種類の手形用紙への印字の防止が可能となり、また、手形発行後、手形発行データとともに読み取った識別データの手形番号を自動的に記憶することができるため、ユーザーの作業負担を軽減することができる。
【0030】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、印字装置3のイメージセンサ31により読み込まれた識別データjから銀行識別番号iを抽出し、RAM8内に格納される手形発行データ8aの銀行番号fと一致するか否かを判別し、一致しない場合は、メッセージを表示装置7に表示させて、一致する場合は、印字装置3により手形発行データ8aを印刷させた後、この手形発行データ8aに前記識別データjから抽出された手形識別番号g及び印刷時に付与される管理番号hを付加して、手形データファイルレコード9aを作成して、前記記憶装置9内の手形データファイルに格納するようにしたが、予め複数の手形発行データと各銀行の手形の印字フォームを記憶して、複数の銀行の種類の手形用紙が印字装置に挿入される場合において、印字位置にセットされた手形用紙に対応する銀行の手形発行データ及び印字フォームを検索して、その印字フォームに基づいて、前記手形発行データを手形用紙に印刷することも可能にすることが有効である。
【0031】
第2の実施の形態では、RAM内の手形発行データファイルに格納される複数の手形発行データの中から、識別データから抽出された銀行識別番号と同一の銀行番号の手形発行データを検索し、記憶装置内の印字フォームファイルから読み出した、前記銀行番号に対応する印字フォームデータに基づいて、印字装置により前記手形発行データを印刷させた後、手形識別番号及び管理番号を付加して、手形データファイルレコードを作成し、前記記憶装置内の手形データファイルに格納して、印刷した手形発行データをRAM内の手形発行データファイルから消去し、手形発行データファイル内の手形発行データがなくなるまで、本処理を繰り返すことにより、複数の銀行の種類の手形用紙が印字装置に挿入される場合において、印字位置にセットされた手形用紙に対応する銀行の手形発行データと印字フォームを検索して、その印字フォームに基づいて、前記手形発行データを手形用紙に印刷することが可能な手形発行システムについて説明する。
【0032】
図9〜図13は、本発明を適用した手形発行システムにおける第2の実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図9は、本第2の実施の形態の手形発行システム21の要部構成を示すブロック図である。なお、同図において、第1の実施の形態における手形発行システム1の要部構成(図1参照)と同一の構成要素には同一符号を付し、説明は省略するものとする。
【0033】
図9において手形発行システム21は、入力装置5、インターフェース部6、及び表示装置7と、CPU24、RAM28、記憶装置29、及び記憶媒体210からなるパーソナルコンピュータ22と、印字装置3から構成されている。パーソナルコンピュータ22において、記憶媒体210を除く各部は、バス11により接続され、パーソナルコンピュータ22と印字装置3は、通信回線を介して接続されている。
【0034】
なお、本第2の実施の形態の印字装置3の要部構成は、上記第1の実施の形態の図5〜図7に示した要部構成と同一であることから図示及び説明は省略する。また、上記第1の実施の形態の、図2における手形発行データ8aを示す図、図3における手形データファイルレコード9aを示す図、及び図4における手形発行データ8aが印刷された手形用紙37を示す図は、本第2の実施の形態においても同一であるため、図示は省略する。
【0035】
図10は、RAM28内に格納される、複数の手形発行データ8a(図2参照)からなる手形発行データファイル28aを示す図である。図11は、記憶装置29内に格納される、手形データファイル29aと印字フォームファイル29bから構成される手形ファイル290を示す図である。図12は、記憶装置29内の手形ファイル290内に格納される、各銀行の印字フォームデータから構成される印字フォームファイル29bを示す図である。
【0036】
CPU24は、後述する手形発行処理2を実行し、インターフェース部6を介して、印字装置3に給紙開始の指示をして、印字装置3のイメージセンサ31から入力される用紙検出信号に基づいて手形用紙37が検出されると、前記イメージセンサ31により、図4において手形用紙37に既に印字されているMICRによる識別データjを読み込み、MICRの認識処理を行い、その識別データjから銀行識別番号iを抽出し、入力装置5から入力され図10に示すRAM28内の手形発行データファイル28aに格納される複数の手形発行データ8aの中から、前記抽出された銀行識別番号iと同一の銀行番号fの手形発行データ8aを検索し、前記銀行識別番号iと検索された手形発行データ8aの銀行番号fが一致するか否かを判別し、一致しない場合は、前記検索を繰り返し、一致する手形発行データ8aがない場合は、手形用紙37の交換のメッセージを表示装置7に表示させて、手形発行処理2を終了する。
【0037】
また、CPU24は、前記銀行識別番号iと検索された手形発行データ8aの銀行番号fが一致する場合は、その手形発行データ8aを印字装置3にセットし、図11に示す記憶装置29内の手形ファイル290内に格納される、図12に示す印字フォームファイル29bから、前記銀行番号fに対応する印字フォームデータを読み出し、その印字フォームデータに基づいて印字装置3により手形用紙37に前記手形発行データ8aを印刷させた後、この手形発行データ8aに前記識別データjから抽出された手形識別番号g及び印刷時に付与される管理番号hを付加して、図3に示す手形データファイルレコード9aを作成し、前記記憶装置29内の手形ファイル290内の手形データファイル29aに格納して、RAM28内の手形発行データファイル28aから、印刷した手形発行データ8aを消去し、手形発行データファイル28a内の手形発行データ8aがなくなるまで、本処理を繰り返す。
【0038】
RAM28は、CPU24により処理されるプログラムや文書データ等の各種データを一時的に格納するメモリエリアを形成しており、このメモリエリアに、図10に示す手形発行データファイル28aを格納する。この手形発行データファイル28aには、図2に示す手形発行データ8aが複数格納されており、各手形発行データ8aは、CPU24により手形発行処理2が行われる前に、入力装置5から入力される手形のデータ(支払金額a、受取人b、振出日c、支払期日d、支払場所e、銀行番号f)が設定される。
【0039】
記憶装置29は、プログラムやデータ等が予め記憶されている記憶媒体210を有しており、この記憶媒体210は磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。この記憶媒体210は記憶装置29に固定的に設けたもの、若しくは着脱自在に装着するものであり、この記憶媒体210には上記システムプログラム及び当該システムに対応する各種アプリケーションプログラム、手形発行処理プログラム、及び、手形発行処理プログラムで処理される手形ファイル290を記憶する。
【0040】
この手形ファイル290は、図11に示すように、手形データファイル29a及び印字フォームファイル29bから構成されており、手形データファイル29aは、RAM28内の手形発行データファイル28aに格納された手形発行データ8aを発行印刷した後、その手形発行データ8aに前記識別データjから抽出された手形識別番号g及び印刷時に付与される管理番号hを付加して作成された、図3に示す手形データファイルレコード9aを格納している。また、印字フォームファイル29bは、図12に示すように、各銀行の印字フォームデータを格納している。この印字フォームデータは、CPU24により手形発行処理2が行われる前に、各銀行毎の手形用紙における、各項目の印字位置が設定される。
【0041】
また、この記憶媒体210に記憶するプログラム、データ等は、通信回線等を介して接続された他の機器から受信して記憶する構成にしてもよく、更に、通信回線等を介して接続された他の機器側に上記記憶媒体を備えた記憶装置を設け、この記憶媒体210に記憶されているプログラム、データを通信回線を介して使用する構成にしてもよい。
【0042】
次に、本第2の実施の形態の手形発行システム21の動作を説明する。上記パーソナルコンピュータ22のCPU24により実行される手形発行処理2について図13に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0043】
CPU24は、まず、手形発行処理2が実行される前に、発行する複数の手形のデータ(支払金額a、受取人b、振出日c、支払期日d、支払場所e、銀行番号f)が入力装置5から入力されると、図10に示すRAM28内の手形発行データファイル28aに格納される、図2に示す手形発行データ8aに、その複数の手形のデータを設定する。また、各銀行の印字フォームデータが入力装置5から入力されると、図11に示す記憶装置29内の手形ファイル290内に格納される、図12に示す印字フォームファイル29bに、その各銀行の印字フォームデータを格納する。さらに、第2の実施の形態においては、手形発行処理2において発行する複数の銀行の種類の手形用紙37を、印字装置3のカットシートフィーダ32に挿入する。
【0044】
そして、CPU24は、入力装置5から手形発行処理2が指示されると、手形発行処理2が開始され、印字装置3に給紙開始の指示を行う(ステップS21)。この指示により、印字装置3において、カットシートフィーダ32における用紙送りローラ35の回転により、所定位置に挿入された手形用紙37に対して一枚ずつ自動的に紙送りが行われ、手形用紙37が印字位置にセットされる。
【0045】
次いで、CPU24は、印字装置3のイメージセンサ31により印字位置における用紙の有無を検出させ(ステップS22)、そのイメージセンサ31から入力される用紙検出信号に基づいて、印字位置における手形用紙37の有無を判別する(ステップS23)。手形用紙37を検出すると、イメージセンサ31により、図4において手形用紙37に既に印字されているMICRによるワンライン分の識別データjを読み込み(ステップS24)、MICRの認識処理を行い(ステップS25)、認識されたMICRによる識別データjから、銀行識別番号iを抽出する(ステップS26)。
【0046】
そして、CPU24は、手形用紙37の識別データjから抽出された銀行識別番号iと同一の銀行番号fの手形発行データ8aを、RAM28内の手形発行データファイル28aから検索し(ステップS27)、前記抽出された銀行識別番号iと検索された手形発行データ8aの銀行番号fが一致するか否かを判別する(ステップS28)。一致しない場合は、ステップS27の前記検索を繰り返し、一致する手形発行データ8aがない場合は、印字装置3の印字位置にセットされる手形用紙37の交換のメッセージを表示装置7に表示させて(ステップS29)、本処理を終了する。
【0047】
また、CPU24は、前記銀行識別番号iと検索された手形発行データ8aの銀行番号fが一致する場合は、その手形発行データ8aを印字装置3にセットし(ステップS30)、図11に示す記憶装置29内の手形ファイル290内に格納される、図12に示す印字フォームファイル29bから、前記銀行番号fに対応する印字フォームデータを読み出し(ステップS31)、印字装置3に手形発行印刷の指示を行い、その印字フォームデータに基づいて、印字装置3により図4に示すように手形用紙37に前記手形発行データ8aを印刷させる(ステップS32)。ステップS32において、パーソナルコンピュータ22より手形発行印刷の指示が行われると、印字装置3では、プラテン36の回転動作に合わせて用紙送りローラ35が回転することにより、プラテン36に手形用紙37が送り出され、ドットインパクトヘッド33がインクリボン34を手形用紙37に打ちつけることにより印字を行う。
【0048】
次いで、CPU24は、前記RAM28内の手形発行データファイル28aに格納される、発行印刷された手形発行データ8aを、記憶装置29内の手形ファイル290内の手形データファイル29aに格納し(ステップS33)、前記認識された識別データjから抽出された手形識別番号g及び印刷時に付与される管理番号hを付加して、図3に示す手形データファイルレコード9aを作成して、記憶装置29内の手形ファイル290内の手形データファイル29aに格納する(ステップS34)。そして、RAM28内の手形発行データファイル28aから、発行印刷した前記手形発行データ8aを消去し(ステップS35)、RAM28内の手形発行データファイル28aに手形発行データ8aが無いか否かを判別し(ステップS36)、手形発行データ8aが有る場合は、本処理を繰り返して実行し、手形発行データ8aが無い場合は、本処理を終了する。
【0049】
以上のように、本第2の実施の形態の手形発行システム21では、パーソナルコンピュータ22のCPU24は、手形発行処理2において、RAM28内の手形発行データファイル28aに格納される複数の手形発行データ8aの中から、識別データjから抽出された銀行識別番号iと同一の銀行番号fの手形発行データ8aを検索し、前記銀行識別番号iと前記銀行番号fが一致するか否かを判別し、一致しない場合は、検索を繰り返し、一致する手形発行データ8aがない場合は、メッセージを表示装置7に表示させて、また、一致する場合は、記憶装置29内の印字フォームファイル29bから読み出された前記銀行番号fに対応する印字フォームデータに基づいて、印字装置3により前記手形発行データ8aを印刷させた後、この手形発行データ8aに手形識別番号g及び管理番号hを付加して、手形データファイルレコード9aを作成し、前記記憶装置29内の手形データファイル29aに格納して、RAM28内の手形発行データファイル28aから、印刷した手形発行データ8aを消去し、手形発行データファイル28a内の手形発行データ8aがなくなるまで、本処理を繰り返すようにしたため、複数の銀行の種類の手形用紙が印字装置に挿入される場合において、印字位置にセットされた手形用紙に対応する銀行の手形発行データ及び印字フォームを検索して、その印字フォームに基づいて、前記手形発行データを手形用紙に印刷することができる。
【0050】
したがって、複数の銀行の種類の手形用紙が印字装置に挿入される場合において、印字位置にセットされた手形用紙に対応する銀行の手形発行データ及び印字フォームを検索し、その印字フォームに基づいて、前記手形発行データを手形用紙に印刷するため、ユーザーの作業負担を軽減し、手形の発行を効率的に行うことができる。
【0051】
なお、本実施の形態では、手形を発行する手形発行システムについて説明したが、手形に限らず、小切手等の証券を発行する発行システムであっても構わない。
【0052】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、複数の種類の証券が証券発行装置にセットされる場合において、セットされた証券に対応する印刷データ及び証券フォーマットデータを検索し、その証券フォーマットデータに基づいて、前記印刷データを証券に印刷するため、ユーザの作業負担を軽減し、証券の発行を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態の手形発行システム1の要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1のRAM8内に格納される手形発行データ8aを示す図である。
【図3】図1の記憶装置9内の手形データファイル内に格納される手形データファイルレコード9aを示す図である。
【図4】手形発行データ8aが印刷された手形用紙37を示す図である。
【図5】図1の印字装置3の斜視図である。
【図6】図1の印字装置3の内部の側面図である。
【図7】図1の印字装置3の内部の正面図である。
【図8】図1のCPU4により実行される手形発行処理1を示すフローチャートである。
【図9】本発明を適用した第2の実施の形態の手形発行システム21の要部構成を示すブロック図である。
【図10】図9のRAM28内に格納される手形発行データファイル28aを示す図である。
【図11】図9の記憶装置29内に格納される手形ファイル290を示す図である。
【図12】図9の記憶装置29内の手形ファイル290内に格納される印字フォームファイル29bを示す図である。
【図13】図9のCPU24により実行される手形発行処理2を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1、21 手形発行システム
2、22 パーソナルコンピュータ
3 印字装置
4、24 CPU
5 入力装置
6 インターフェース部
7 表示装置
8、28 RAM
9、29 記憶装置
10、210 記憶媒体
11 バス
8a 手形発行データ
9a 手形データファイルレコード
28a 手形発行データファイル
290 手形ファイル
29a 手形データファイル
29b 印字フォームファイル
f 銀行番号
g 手形識別番号
h 管理番号
i 銀行識別番号
j 識別データ
31 イメージセンサ
32 カットシートフィーダ
36 プラテン
37 手形用紙
Claims (1)
- 印字装置が接続され、前記印字装置に複数の銀行に対応する複数種類の証券用紙を給紙し、前記印字装置で複数の銀行に対応する複数種類の証券を印刷させる証券発行装置であって、
複数の銀行番号に対応する複数の印刷データを記憶する印刷データ記憶手段と、
複数の銀行番号に対応する複数の証券フォーマットデータを記憶するフォーマットデータ記憶手段と、
印刷データを証券に印刷する前に、前記証券に印字されている識別データを読み取って識別データを認識し、銀行番号を抽出する読取手段と、
前記読取手段により抽出された銀行番号と同一の銀行番号の印刷データを前記印刷データ記憶手段から検索する検索手段と、
前記検索手段により印刷データが検索された場合は、前記読取手段により抽出された前記銀行番号と同一の銀行番号の証券フォーマットデータを前記フォーマットデータ記憶手段から読み出す読出手段と、
前記検索手段により検索された印刷データを前記読出手段により読み出された前記証券フォーマットデータに基づいて前記印字装置により前記証券に印刷させる印刷制御手段と、
を具備したことを特徴とする証券発行装置。
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JP30444897A JP3932629B2 (ja) | 1997-11-06 | 1997-11-06 | 証券発行装置 |
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Family Applications (1)
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-
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- 1997-11-06 JP JP30444897A patent/JP3932629B2/ja not_active Expired - Fee Related
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