JP3932352B2 - セラミック自立膜の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミック自立膜の製造方法に関するものであり、特に、膜厚100nm以下のセラミック自立薄膜を製造することが可能な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
100nm程度以下という非常に膜厚の薄いセラミック膜を基板上ではなく、それ自体で自立した状態の膜、即ち、いわゆる自立膜であって、且つ比較的大きな面積を有する薄膜として作製することは非常に困難である。これは、100nm程度以下の厚さでは、強度が著しく低下し、小さくフレーク状に壊れてしまうことや、フラットな平面が得られ難いことなどが原因と思われる。
【0003】
また、この様な薄膜にサブミクロンレベルの微細加工を施すことによって、各種センサー、触媒、フィルター等への応用が期待できるが、この様な非常に膜厚の薄いセラミック自立薄膜を任意な形状に加工することが可能な方法は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主な目的は、100nm程度以下という非常に薄い膜厚のセラミック薄膜であっても、自立した状態で且つ比較的大面積で作製できる方法を提供することである。
【0005】
本発明の他の目的は、非常に薄い膜厚のセラミック自立薄膜であって、各種の任意な形状を有する薄膜を形成することが可能な方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記した如き問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、ジルコニウムのアルコキシド化合物を含有するコーティング液をシリカガラスの基板に塗布した後、1000℃前後の高温度に加熱し、その後、1〜46重量%のフッ酸水溶液中に浸漬することによって、100nm程度以下のジルコニアセラミック薄膜であっても、破損することなく基板から剥離できることを見出した。更に、ジルコニウムのアルコキシド化合物を含有するゾル液にβ−ジケトンを添加する場合には、該ゾル液を基板に塗布し、ゲル化させた後、レーザー光等を照射し、その後、非照射部分を溶解除去し、1000℃前後の高温度に加熱して1〜46重量%のフッ酸水溶液中に浸漬することによって、光照射部分に応じた形状のジルコニアセラミック薄膜をシリカガラス基板から自立膜として剥離できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
【0007】
即ち、本発明は、下記のジルコニアセラミック自立膜の製造方法を提供するものである。
1. ジルコニウムのアルコキシド化合物を含有するコーティング液をシリカガラス基板に塗布した後、800〜1300℃に加熱し、次いで、0.1〜46重量%のフッ酸水溶液に接触させてジルコニアセラミック膜を基板から剥離することを特徴とするジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
2. 800〜1300℃での加熱処理に先立って、50〜150℃に加熱してコーティング液をゲル化させることを特徴とする項1に記載のジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
3. ジルコニウムのアルコキシド化合物及びβ−ジケトンを含有するコーティング液をシリカガラス基板に塗布した後ゲル化させ、ゲル化したコーティング膜に光を照射し、次いで、コーティング膜を溶媒に接触させて非照射部分のゲル化膜を溶解除去した後、800〜1300℃に加熱し、その後、0.1〜46重量%のフッ酸水溶液に接触させて光照射部分のジルコニアセラミック膜を基板から剥離することを特徴とするジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
4. 800〜1300℃での加熱処理に先立って、50〜150℃に加熱してコーティング液をゲル化させることを特徴とする項3に記載のジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
5. β−ジケトンがベンゾイルアセトンである、項3又は4に記載のジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
6. ジルコニウムのアルコキシド化合物とβ−ジケトンの配合モル比が、0.5≦ジルコニウムのアルコキシド化合物/β−ジケトン≦3である項3〜5のいずれかに記載のジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
7. コーティング液の溶媒が、水とアルコールの混合溶媒である項1〜6のいずれかに記載のジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
8. 項1〜7のいずれかの方法で形成される膜厚100nm以下のジルコニアセラミック自立膜。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のジルコニアセラミック自立膜の製造方法は、ジルコニウムのアルコキシド化合物を含有するコーティング液をシリカガラス基板に塗布した後、800〜1300℃に加熱し、その後、0.1〜46重量%のフッ酸水溶液に接触させてジルコニアセラミック膜を剥離して、ジルコニアセラミック膜を自立膜として得る方法である。
【0010】
ジルコニウムのアルコキシド化合物のアルコキシ基としては、特に限定的ではないが、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6程度の直鎖又は分岐のアルコキシ基が挙げられる。
【0011】
本発明で用いるジルコニウムのアルコキシドの具体例としては、ジルコニウムテトラブトキシド等が挙げられる。
【0012】
ジルコニウムのアルコキシド化合物は、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
【0013】
ジルコニウムのアルコキシド化合物を含有するコーティング液の溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭素数1〜6程度のアルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール)等を好適に用いることができる。これらの中でも、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等が特に好ましい。
【0014】
これらの溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0015】
コーティング液中のジルコニウムのアルコキシド化合物と溶媒の割合(モル比)は、特に限定的ではなく、これらの種類及び組み合わせに応じて、溶解可能な範囲から適宜決めることができるが、通常、0.01≦ジルコニウムのアルコキシド化合物/溶媒≦2程度とすればよく、0.1≦ジルコニウムのアルコキシド化合物/溶媒≦0.4程度とすることが好ましい。
【0016】
又、溶媒としてアルコールを用いる場合には、コーティング液のゲル化を促進するために、水を添加することが好ましい。
【0017】
アルコールと水を組み合わせた場合の配合比(モル比)としては、特に限定はされず、ジルコニウムのアルコキシド化合物の種類等に基づいて適宜設定することができるが、通常、0≦水/アルコール≦0.5程度とすれば良く、特に0.01≦水/アルコール≦0.2程度が好ましい。
【0018】
上記コーティング液は、各成分を均一に混合することによって調製できるが、水を添加する場合には、均一なコーティング液を得るためには、ジルコニウムのアルコシキド化合物を溶媒に溶解して均一な溶液とした後、水を添加して混合することが好ましい。この場合、使用する溶媒の一部にジルコニウムのアルコキシド化合物を溶解して均一な溶液とした後、溶媒の残部を水と共に添加しても良い。
【0019】
上記したコーティング液を塗布するための基板としては、後述する工程において、800〜1300℃程度に加熱した際に、変質、変形等が生じないものであれば良く、シリカガラスの基板を用いることができる。特に、形成されたセラミック薄膜の剥離が容易である点で石英ガラス等のシリカガラス基板が好ましい。
【0020】
コーティング液を基板に塗布する方法については、特に限定はないが、例えば、ディップコート、スピンコート等の塗布方法を採用できる。塗布厚については、コーティング液中のジルコニウムのアルコシキド化合物の濃度等に応じて、目的とする膜厚のセラミック膜が形成されるように適宜決めればよいが、通常、500〜30,000オングストローム程度の範囲とすればよい。
【0021】
次いで、コーティング液を塗布した基板を800〜1300℃程度で熱処理する。熱処理は、大気中などの含酸素雰囲気で行えばよい。熱処理時間については、通常、0.3〜10時間程度とすればよい。
【0022】
この熱処理によって、コーティング液に含まれるジルコニウムのアルコキシド化合物からジルコニアセラミック膜が形成される。また、同時に、セラミック膜と基板との間に、後述する酸処理によって容易に溶解する反応層が形成されるものと考えられる。
【0023】
また、上記した熱処理に先だって、50〜150℃程度で1分〜2時間程度加熱して、基板上でコーティング液をゲル化させても良い。この反応は、ゾルゲル反応として知られているものであり、これにより、コーティング膜に含まれる過剰の有機物を除去でき、その後800〜1300℃程度で熱処理することによって、緻密なセラミック膜を得ることが可能となる。
【0024】
上記した熱処理を行った後、ジルコニアセラミック膜を形成した基板をフッ酸水溶液に接触させることによって、ジルコニアセラミック膜と基板との界面から、ジルコニアセラミック膜が剥離して、自立膜としてジルコニアセラミック膜を得ることができる。
【0025】
ジルコニアセラミック膜を形成した基板をフッ酸水溶液に接触させる方法としては、特に限定的ではないが、通常、フッ酸水溶液中に基板を浸漬すればよい。
【0026】
フッ酸の濃度としては、0.1〜46重量%程度とすることが好ましい。処理温度については、特に限定的ではないが、通常、5〜50℃程度とすればよい。酸溶液による処理は、セラミック膜が剥離するまで行えばよく、通常、1〜15分程度の処理時間とすればよい。
【0027】
以上の方法によって、ジルコニアセラミックス膜を自立膜として得ることができる。特に、従来作製することが困難であった、100nm程度以下の非常に薄い膜厚の自立膜であって、1cm角程度以上という比較的大きい面積を有するジルコニアセラミック薄膜を破損することなく作製することが可能である。
【0028】
また、上記したコーティング液中に、更に、β−ジケトンを添加する場合には、このコーテイング液をシリカガラス基板上に塗布した後、ゲル化させ、その後、光照射を行い、
次いで、非照射部分のゲル膜を溶媒中に溶解した後、800〜1300℃程度で熱処理し、その後酸溶液に接触させることによって、光照射された部分のセラミック膜が基板から剥離して、ジルコニアセラミック自立膜が形成される。
【0029】
この方法では、使用するコーティング液は、β−ジケトンを含有すること以外は、上記した方法で使用するコーティング液と同様でよい。このコーティング液についても、水を添加する場合には、均一なコーティング液を得るためには、ジルコニウムのアルコシキド化合物とβ−ジケトンを溶媒の一部又は全部に溶解して均一な溶液とした後、水と溶媒の残部を添加して混合することが好ましい。
【0030】
β−ジケトンとしては、例えば、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン等の炭素数5〜13のβ−ジケトンを用いることができる。これらの内で、ベンゾイルアセトン、アセチルアセトン等が好ましく、特に、ベンゾイルアセトンが好ましい。
【0031】
コーティング液における、ジルコニウムのアルコキシド化合物とβ−ジケトンの配合比については、特に限定はされないが、通常、モル比として、0.5≦ジルコニウムのアルコキシド化合物/β−ジケトン≦3程度とすればよく、特に1≦ジルコニウムのアルコキシド化合物/β−ジケトン≦2程度とすることが好ましい。
【0032】
尚、β−ジケトンを含有するコーティング液では、ジルコニウムのアルコキシド化合物及びβ−ジケトンと溶媒との配合比(モル比)は、特に限定的ではないが、通常、0.01≦(ジルコニウムのアルコキシド化合物+β−ジケトン)/溶媒≦2程度とすればよく、特に0.1≦(ジルコニウムのアルコキシド化合物+β−ジケトン)/溶媒≦0.4程度が好ましい。
【0033】
β−ジケトンを含有すコーティング液の塗布方法、基板の種類などについては、上記した方法と同様でよい。
【0034】
β−ジケトンを含有すコーティング液を用いる場合には、基板に塗布した後、光照射を行う前に、コーティング膜をゲル化させるために熱処理を行うことが必要である。熱処理の条件としては、コーティング膜がゲル化するような条件であれば特に限定されないが、得られるゲル膜の光感応性の点から、大気中50〜150℃程度の温度で1分〜2時間程度加熱することが好ましい。
【0035】
次いでゲル化した膜に光を照射する。光源としては、その発振波長がゲル化した膜の光感応性波長帯に位置するようなものであれば、特に限定されず用いることができる。通常、250〜400nm程度の波長の光源を用いればよい。
【0036】
このような光源としては、He−Cdレーザー、アルゴンイオンレーザー、高圧水銀ランプ等が挙げられる。
【0037】
照射光の平均パワー密度は、ゲル膜の光感応性、膜厚等に応じて適宜設定することができるが、0.5〜100mW/cm2程度であることが好ましい。
【0038】
光の照射時間としては、コーティング液の組成、光源の波長、照射光の平均パワー密度、照射範囲等に応じて適宜設定することができるが、通常10秒〜60分程度とすればよい。
【0039】
光の照射範囲については、所望とするセラミック膜の形状に応じて決めれば良く、例えば、レーザー光源を用いた二光束干渉法によって得られた干渉光を照射する場合には、干渉光のピッチに応じた形状のセラミック膜を形成することができる。また、フォトマスクを介して光照射することによって、マスクパターンに応じた形状のセラミック膜を形成することができる。
【0040】
次いで、コーティング膜を溶媒に接触させて、非照射部分、すなわち未反応のゲル膜を溶解除去する。
【0041】
コーティング膜を溶媒に接触させる方法については、特に限定的ではなく、通常、溶媒中に基板を浸漬すればよいが、コーティング膜に溶媒を噴霧する方法等も可能である。
【0042】
溶媒としては、有機溶媒、水等を用いることができるが、有機溶媒を用いることが好ましい。
【0043】
有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;アセトン、エチルメチルケトン、ヘキサノン等のケトン類が好ましく、これらは単独で、又は組み合わせて用いることができる。これら溶媒を用いると、未反応のゲル膜が溶解しやすいので好ましい。
【0044】
有機溶媒のみでは未反応ゲル膜の除去速度が充分でない場合は、硝酸、塩酸、硫酸等の酸を添加してもよい。
【0045】
酸の添加量としては、特に限定はされないが、溶媒全容量に基づいて3容量%以下とするのが好ましい。
【0046】
溶媒中に基板を浸漬する場合に、浸漬時間は、コーティング液の組成、溶媒の種類等に応じて適宜設定することができるが、通常、0.5〜60秒程度である。この際の処理温度は、特に限定的ではないが、通常、室温で良い。
【0047】
次いで、 800〜1300℃程度で熱処理し、その後フッ酸水溶液に接触させることによって、光照射された部分のジルコニアセラミック膜がシリカガラス基板から剥離して、ジルコニアセラミック自立膜が形成される。
【0048】
熱処理条件及び酸溶液による処理条件については、上記したジルコニアセラミック自立膜の製造方法と同様でよい。
【0049】
【発明の効果】
本発明方法によれば、100nm程度以下という非常に薄い膜厚のジルコニアセラミック薄膜であっても、自立した状態で且つ比較的大面積で作製することができる。また、ゲル化した膜に光照射を行った後加熱する方法では、光照射した部分に応じた形状のジルコニアセラミック自立膜を得ることができる。このセラミック膜は、耐熱性の高いジルコニアセラミックスによる自立膜であり、センサー、触媒、フィルターなどの各種の用途に有効に使用できるものである。
【0050】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
【0051】
実施例1
ジルコニウムテトラブトキサイド、エタノール及びベンゾイルアセトンを、ジルコニウムテトラブトキサイド:エタノール:ベンゾイルアセトン=1:30:1のモル比で混合し、その後、水とエタノールを、上記したジルコニウムテトラブトキサイド1モルに対して水4モルとエタノール10モルの割合で加えて、室温で90分間混合して加水分解することによってゾル溶液を作製した。
【0052】
得られた溶液をシリカガラス基板に膜厚3000オングストロームとなるように塗布し、空気中で1100℃で90分間熱処理をした。
【0053】
その後室温に冷却し、5%のフッ酸水溶液に10分間浸漬したところ、ジルコニアセラミックスの薄膜が、破損することなく基板から剥離した。得られたジルコニアセラミックス薄膜の膜厚を触針式段差計を用いて測定したところ、40nmであった。
実施例2
実施例1で作製したゾル溶液と同様の溶液をシリカガラス基板に塗布した後、100℃の大気中で10分間加熱して、ゲル膜を形成した。
【0054】
その後、波長325nmのHe−Cdレーザーの干渉光を平均パワー密度20mW/cm2で10分間照射し、次いで、基板を90度回転させて再び同様な照射を行った。照射後にエタノールで基板を洗浄すると、干渉縞のピッチに応じた格子型パターンの薄膜が基板上に残った。
【0055】
得られた格子型パターン薄膜を実施例1と同様にして1100℃で90分間熱処理をした後、5%のフッ酸水溶液に10分間浸漬したところ、格子型パターンを有するジルコニアセラミックス薄膜が、破損することなく基板から剥離した。図1に得られたジルコニアセラミックス薄膜の表面状態を示す電子顕微鏡写真を示す。得られたジルコニアセラミックス薄膜の膜厚は40nmであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で得られたジルコニアセラミックス薄膜の表面状態を示す電子顕微鏡写真である。
Claims (8)
- ジルコニウムのアルコキシド化合物を含有するコーティング液をシリカガラス基板に塗布した後、800〜1300℃に加熱し、次いで、0.1〜46重量%のフッ酸水溶液に接触させてジルコニアセラミック膜を基板から剥離することを特徴とするジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
- 800〜1300℃での加熱処理に先立って、50〜150℃に加熱してコーティング液をゲル化させることを特徴とする請求項1に記載のジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
- ジルコニウムのアルコキシド化合物及びβ−ジケトンを含有するコーティング液をシリカガラス基板に塗布した後ゲル化させ、ゲル化したコーティング膜に光を照射し、次いで、コーティング膜を溶媒に接触させて非照射部分のゲル化膜を溶解除去した後、800〜1300℃に加熱し、その後、0.1〜46重量%のフッ酸水溶液に接触させて光照射部分のジルコニアセラミック膜を基板から剥離することを特徴とするジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
- 800〜1300℃での加熱処理に先立って、50〜150℃に加熱してコーティング液をゲル化させることを特徴とする請求項3に記載のジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
- β−ジケトンがベンゾイルアセトンである、請求項3又は4に記載のジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
- ジルコニウムのアルコキシド化合物とβ−ジケトンの配合モル比が、0.5≦ジルコニウムのアルコキシド化合物/β−ジケトン≦3である請求項3〜5のいずれかに記載のジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
- コーティング液の溶媒が、水とアルコールの混合溶媒である請求項1〜6のいずれかに記載のジルコニアセラミック自立膜の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかの方法で形成される膜厚100nm以下のジルコニアセラミック自立膜。
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