JP2014136669A - ナノシート、ナノ積層体及びナノシートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属酸化物からなるナノシートであって、当該金属酸化物が多結晶を形成しているナノシート、及びそのようなナノシートの製造方法を提供すること。
【解決手段】金属酸化物が平面的に配列してなるナノシートであって、前記金属酸化物が多結晶を形成している、ナノシート。
【選択図】図8

Description

本発明は、金属酸化物が平面的に配列してなる多結晶のナノシート、その前駆体となる特定のナノ積層体及び前記ナノシートの製造方法に関する。
粒子等の固体試料のサイズを原子のド・ブロイ波長程度まで小さくすると量子サイズ効果がみられ、その固体試料は種々の有用な特性を発現する場合がある。この効果は試料の厚みを極薄にした場合にも見られる。
そこで試料の厚みを極薄にする検討が従来広くなされており、例えば1A族の元素および/または2A族の元素を含む酸化物と、3A族の元素および/または5A族の元素を含む酸化物とを混合し、焼成して、層状構造を有する金属酸化物を得て、前記層状構造を有する金属酸化物において、当該層状構造間に存在する1A族の元素および/または2A族の元素をプロトンに置換し、続いて前記プロトンをエチルアミンおよび/または四級アンモニウムに置換して、当該層状構造を有する金属酸化物を、ナノシート構造を有する金属酸化物に剥離する技術が開発されており、そのようにして得られたナノシート構造を有する金属酸化物は蛍光体として使用できることが見出されている(特許文献1)。このような方法により得られたナノシートは厚みが2nm程度と極薄である。
またCVDなどの気相法による酸化ジルコニウムや酸化アルミニウムなどの酸化物薄膜をコーティングする技術も広く検討されている。上記の金属酸化物の層状構造体を作製してそこから薄層を剥離する技術では、得られる薄層は極薄であるものの平面で見たときの大きさが小さく、例えばアスペクト比(薄層の面方向の大きさと厚みとの比)を大きくすることは困難である。これに対して前記気相法によれば、アスペクト比の大きな薄層を得ることが可能であり、またその厚みは数十nm程度である。
特開2011−46789号公報
本発明は、金属酸化物からなるナノシートであって、当該金属酸化物が多結晶を形成しているナノシート、及びそのようなナノシートの製造方法を提供することを目的とする。このようなナノシートを以下、単に「ナノシート」と称する。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、非水環境において酸化グラフェンを利用し、これの上で金属アルコキシドに特定の熱処理を施すことによって、多結晶を形成している金属酸化物からなるナノシートが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の要旨は以下の通りである。
<1>金属酸化物が平面的に配列してなるナノシートであって、前記金属酸化物が多結晶を形成している、ナノシート。
<2>前記金属酸化物が遷移金属酸化物である、<1>に記載のナノシート。
<3>アスペクト比が50〜2×10である、<1>又は<2>に記載のナノシート。
<4>AFMで測定した厚みが50nm以下である、<1>〜<3>のいずれかに記載のナノシート。
<5>平板状黒鉛上に、金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドが平面的に配列してなるナノシートが積層されてなるナノ積層体。
<6>前記平板状黒鉛がグラフェン又はグラファイトである、<5>に記載のナノ積層体。
<7>酸化黒鉛を含む非水溶媒に金属アルコキシドを添加する工程と、前記工程で得られた混合液を400〜1400℃(前記金属アルコキシドがジルコニウムアルコキシドである場合には、450〜700℃)で焼成する工程とを有する、金属酸化物が平面的に配列してなるナノシートであって、前記金属酸化物が多結晶を形成しているナノシートの製造方法。
<8>前記混合液を、焼成の前に攪拌する工程をさらに有する、<7>に記載のナノシートの製造方法。
<9>前記混合液を攪拌する工程の後、焼成の前に60〜300℃でオートクレーブ処理する工程をさらに有する、<8>に記載のナノシートの製造方法。
<10>前記金属酸化物が遷移金属酸化物である、<7>〜<9>のいずれかに記載のナノシートの製造方法。
<11>前記金属酸化物が酸化ジルコニウム又は酸化チタンである、<7>〜<10>のいずれかに記載のナノシートの製造方法。
<12>前記金属酸化物の結晶構造が正方晶である、<7>〜<11>のいずれかに記載のナノシートの製造方法。
<13>非水条件下で実施する、<7>〜<12>のいずれかに記載のナノシートの製造方法。
<14>酸化黒鉛を含む非水溶媒にジルコニウムアルコキシドを添加する工程と、前記工程で得られた混合液を450〜700℃で焼成する工程とを有する、正方晶酸化ジルコニウムの製造方法。
本発明によれば、金属酸化物からなるナノシートであって、当該金属酸化物が多結晶を形成しているナノシート、そのようなナノシートの製造方法及び当該ナノシートを製造するのに有用な前駆体が提供される。
図1は、実施例1において得られたシクロヘキサン分散液を試料とするTEM観察を行った結果を示す。 図2は、実施例1において得られたシクロヘキサン分散液を試料とする電子線回折観察を行った結果を示す。 図3は、実施例1において得られたシクロヘキサン分散液を試料とするEDX分析を行った結果を示す。 図4は、実施例1においてオートクレーブ処理、遠心分離処理及び真空乾燥を行って得られた試料についてTEM観察を行った結果を示す。 図5は、実施例1においてオートクレーブ処理、遠心分離処理及び真空乾燥を行って得られた試料について電子線回折観察を行った結果を示す。 図6は、実施例1においてオートクレーブ処理、遠心分離処理及び真空乾燥を行って得られた試料についてEDX分析を行った結果を示す。 図7は、実施例1においてオートクレーブ処理、遠心分離処理及び真空乾燥を行って得られた試料について元素マッピング像観察を行った結果を示す。 図8は、実施例1において焼成処理を行って得られた試料をTEM観察した結果を示す。 図9は、実施例1において焼成処理を行って得られた試料をTEM観察した結果を示す。 図10は、実施例1において焼成処理を行って得られた試料を電子線回折観察した結果を示す。 図11は、実施例1において焼成処理を行って得られた試料をEDX分析した結果を示す。 図12は、実施例1において焼成処理を行って得られた試料をXRD分析した結果を示す。 図13は、実施例1において焼成処理を行って得られた試料の数か所について原子間力顕微鏡(AFM)による観察を行った結果を示す。 図14は、実施例3で得られた酸化チタンのナノシートのTEM観察結果を示す。 図15は、実施例3で得られた酸化チタンのナノシートの電子線回折観察を行った結果を示す。 図16は、実施例4で得られた酸化ジルコニウムのナノシートのTEM観察をした結果を示す。 図17は、実施例5で得られた酸化ジルコニウムのナノシートのTEM観察をした結果を示す。 図18は、比較例1で得られた酸化ジルコニウムのTEM観察をした結果を示す。 図19は、比較例2で得られた酸化ジルコニウムのTEM観察結果を示す。 図20は、比較例2で得られた酸化ジルコニウムの電子線回折観察結果を示す。 図21は、比較例3で得られた酸化ジルコニウムのTEM観察結果を示す。 図22は、比較例4で得られた酸化ジルコニウムのTEM観察結果を示す。 図23は、実施例6で得られた酸化ジルコニウムのナノシートのTEM観察結果を示す。 図24は、実施例6で得られた酸化ジルコニウムのナノシートの電子線回折観察結果を示す。 図25は、実施例7で得られた酸化ジルコニウムのナノシートのTEM観察結果を示す。 図26は、実施例7で得られた酸化ジルコニウムのナノシートの電子線回折観察結果を示す。
以下本発明のナノシートについて、その製造方法に沿って詳細に説明する。
[酸化黒鉛を含む非水溶媒]
本発明のナノシートの製造方法においては、まず酸化黒鉛を含む非水溶媒を用意する。
前記酸化黒鉛としては公知の酸化黒鉛を特に制限なく採用することができる。酸化黒鉛は炭素原子を骨格とする異方性形状の平面状物質であって、2次元的な基本層が積み重なった多層構造体である。ただし、次に非水溶媒に添加される金属アルコキシドと効率的に複合体を形成し、また極薄のナノシートを得る観点からは、単層である酸化グラフェンが好ましい。なお、金属アルコキシドと複合体を形成するため、黒鉛は酸化されている必要があり、酸化黒鉛の還元体、つまり黒鉛を使用したのでは、本発明のナノシートを得ることはできない。酸化黒鉛としては種々の市販品が存在し、例えば、nano GRAX(三菱ガス化学(株)製)が挙げられる。nano GRAXは、平面方向の大きさの最大値が3〜7μm程度で、ほぼ単層の酸化グラフェンの1重量%の水分散液であるため好適である。
上記非水溶媒としては、実質的に水を含まない各種の溶媒が特に制限なく使用可能である。非水溶媒とは、水の溶解度が極めて低い非水系の溶媒もしくはモレキュラーシーブ等で脱水処理された溶媒を指す。さらに前記非水溶媒としては、金属アルコキシドのアルコキシル基と相互作用しやすいものが好ましい。本発明のナノシートの製造にあたっては非水溶媒を使用し、実質的に水が存在しない状態にすることが重要である。「実質的に水が存在しない」とは、非水溶媒を使用しつつ本発明のナノシートの製造反応系に意図的に水を添加せず、かつ反応系を密閉するなどして大気中の水との接触も極力避けるようにした状態を示す。本発明のナノシートの製造法において、溶媒中に水が存在すると、ナノシートの品質および製造効率が低下する。
本発明に使用される非水溶媒の例としては飽和炭化水素、不飽和炭化水素、芳香族炭化水素が挙げられ、実質的に水を含まないグレードのものが存在することや金属アルコキシドのアルコキシル基との相互作用の観点からは、シクロヘキサン(Cat No 032-22445 Cyclohexane, Super Dehydrated (Assay・・・min.99.5%):和光純薬工業(株)製及びCat No 036-16595 Cyclohexane, Super Dehydrated (Assay・・・min.99.5%):和光純薬工業(株)製)が好ましい非水溶媒として挙げられる。
[金属アルコキシドの添加]
例えば前記の酸化黒鉛を添加した非水溶媒に金属アルコキシドを添加する。当該金属アルコキシドは有機溶媒等の非水溶媒分散液として添加することが可能である。
前記金属アルコキシドにおける金属は、アルコキシドを形成することができ、またそのアルコキシドがヒドロキシル化を受けることが可能な金属である。そのような金属としては遷移金属が挙げられ、具体的には、チタン、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタル、タングステン、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、ジスプロシウム、イッテルビウムが挙げられる。なお、本発明においては金属アルコキシドとしてアルミニウム及びケイ素のアルコキシドも使用可能である。
また前記金属アルコキシドにおけるアルコキシル基の種類は特に制限されないが、原料の入手の容易性及び非水溶媒との相互作用の点から、炭素数1〜10のアルコキシル基が好ましく、炭素数1〜6のアルコキシル基がより好ましい。前記アルコキシル基は分岐していてもよい。
酸化黒鉛を含む非水溶媒中で、金属アルコキシドの金属は酸化黒鉛のヒドロキシル基やカルボキシル基などの官能基と相互作用して金属アルコキシド/酸化黒鉛複合体を形成し、さらに金属アルコキシドのアルコキシル基は非水溶媒と相互作用し、前記複合体がミセルとして非水溶媒中に分散するものと考えられる。
<攪拌・洗浄工程>
金属アルコキシドを添加した後には、得られた混合液について攪拌を行って、酸化黒鉛と金属アルコキシドとの複合体を効率的に形成させることが好ましい。そして複合体を形成しなかった金属アルコキシドについては、例えば遠心分離を行って上清を除くことによって除去することができる。得られた残渣は非水溶媒で洗浄してもよい。使用する溶媒は、酸化黒鉛を含む非水溶媒と同一の非水溶媒であることが好ましい。これらの工程を経るとより薄いナノシートを得ることができる傾向がある。
<オートクレーブ処理工程>
前記攪拌・洗浄工程で得られた残渣、つまり酸化黒鉛/金属アルコキシド複合体及び複合体を形成していない酸化黒鉛に非水溶媒を添加することで、酸化黒鉛/金属アルコキシド複合体を該溶媒中に分散させ、その後の焼成等における製造効率を高めることができる。使用する非水溶媒としては、酸化黒鉛を含む非水溶媒と同一の非水溶媒であることが好ましい。
なお、焼成を行う前に通常60〜300℃、好ましくは100〜200℃で、通常1〜20時間、好ましくは4〜8時間、オートクレーブ処理を行うことで、金属アルコキシドの少なくとも一部を加水分解によって金属水酸化物に変換しておくことが好ましい。本明細書においてオートクレーブ処理とは、加圧下、耐圧容器内で加熱することである。
この加水分解には酸化黒鉛のヒドロキシル基やカルボキシル基などの官能基由来の水が利用されると考えられ、水を外から添加したのでは本発明のナノシートは得られない。また前記オートクレーブ処理によって酸化黒鉛の大部分は黒鉛に還元される。
金属水酸化物への変換を行うと、非水溶媒との相互作用が弱くなり、非水溶媒中で沈降しやすくなるとともに、黒鉛上に金属水酸化物ないし金属アルコキシドが少ない積層数、理想的には単層で配列するものと考えられる。すなわち、平板状の黒鉛の上に、金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドが平面的に配列してなるナノシートが積層されてなるナノ積層体が得られる。このようなナノ積層体を以下、単に「ナノ積層体」と称する。
前記「平板状の黒鉛」とは、黒鉛が2次元形状、すなわち単層のグラフェンとして平面を形成しているか、又は黒鉛は基本層が複数層積層した3次元形状、すなわちグラファイトであるが、その最上層が所定の平面を形成していることを意味する。前記平面の形状は特に制限されず、任意の2次元形状でよい。
また前記「平面的に配列」とは、金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドが、黒鉛上に3次元的に堆積しているのではなく、黒鉛上に2次元的に存在していることを意味する。なお「2次元的」とは、グラフェンのように金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドが単層で黒鉛上に広がっていることのみを意味するものではなく、5層程度以下の積層体として黒鉛上に存在する場合や、単層で黒鉛上に存在している部分と前記積層体として黒鉛上に存在する部分が混在する場合をも含む。なお、部分によって前記積層体の積層数が異なっている場合もある。
このようなナノ積層体の厚みは原子間力顕微鏡(AFM)で測定することが可能であり、通常50nm以下、好ましくは1〜20nmというナノメートルオーダーのレベルにある。ただし、ナノ積層体の厚みは使用する酸化黒鉛の厚みを反映するため、酸化黒鉛の厚みや層数によっては上述の限りではない。
ナノ積層体は、本発明のナノシートの製造方法における前駆体として有用であり、また金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドは従来触媒、センサー、燃料電池電極、光触媒、太陽電池電極などの用途に使用されており、ナノ積層体についても同様の用途に適用可能であると予想される。
<精製・乾燥工程>
オートクレーブ処理して得られた非水溶媒中の反応系には、黒鉛とナノ積層体を形成していない金属アルコキシドや金属水酸化物、その他の種々の不純物が存在し、これらを除去して前記ナノ積層体を精製することにより、続く焼成工程により質の高い極薄のナノシートを得ることができる。
前記精製には遠心分離を有利に採用することができる。遠心分離を行い上清を取り除き、さらに真空乾燥などの適当な乾燥を行うことによって、実質的にナノ積層体及び黒鉛のみを単離することができる。
[焼成工程]
本発明のナノシートの製造方法では、前記の<精製・乾燥工程>を経て得られたナノ積層体及び黒鉛の混合物に対して焼成を行う。焼成は水分を含む大気と同様の組成の空気中で行ってよく、大気中の量程度の水分の存在はこの工程では基本的に問題とはならない。なお、本発明においては、酸化黒鉛を含む非水溶媒に金属アルコキシドを添加して得られた混合液を直接焼成、つまり上記で説明した<攪拌・洗浄工程>、<オートクレーブ処理工程>及び<精製・乾燥工程>の各工程のうちの1工程もしくは2工程以上の工程を省略してもよいが、生成するナノシートの品質や製造効率が低下する場合がある。
前記焼成の温度は400〜1400℃であり、好ましくは450〜700℃である。なお、前記金属アルコキシドがジルコニウムアルコキシドである場合には450〜700℃である。この焼成によって、黒鉛という鋳型(テンプレート)の上で金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドが燃焼によって金属酸化物に酸化され、ナノ積層体を形成している黒鉛及び、ナノ積層体を形成していない黒鉛は燃焼して焼失する。この結果として金属酸化物からなるナノシートが得られるものと考えられる。
本発明において焼成は前記の特定の温度で行う必要があり、焼成温度が1400℃よりも高いとナノシートは得られず、金属酸化物が粒子の形態になる。反対に焼成温度が400℃未満であると、金属酸化物の酸化や黒鉛の消失が十分に進まず、ナノシートを得ることができない。ただし、金属アルコキシドがジルコニウムアルコキシドである場合には、焼成温度が700℃よりも高いと金属酸化物が粒子の形態になり、450℃未満であると金属酸化物の酸化や黒鉛の消失が十分に進まず、ナノシートを得ることができない。
また、焼成の時間は焼成対象の試料の量等に応じて適宜選択可能であるが、通常0.5〜5時間、好ましくは1〜2時間である。
なお、<オートクレーブ処理工程>を省略して焼成を実施した場合には、金属アルコキシドから水酸化物への変換と酸化物への酸化が続けて起こるものと考えられる。
以上説明したとおり本発明のナノシートの製造方法では、酸化黒鉛を含む非水溶媒に金属アルコキシドを添加し、必要に応じて攪拌や洗浄、オートクレーブ処理を行い、そして焼成を行う。このように本発明によれば、簡便な操作によってナノシートを製造することができ、例えば大規模な装置を必要とするCVDなどの気相法と比べて非常に簡便であり、製造コストの点でも優れる。
[ナノシート]
以上説明した本発明のナノシートの製造方法によって得られるナノシートは、金属酸化物により構成され、当該金属酸化物は平板状である黒鉛の上で形成されたものであるので、立体的にというよりも平面的に配列している。「平面的に配列」の意味は、<オートクレーブ処理工程>の項にて説明したとおりである。前記金属酸化物の具体例としては、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化銅、酸化亜鉛、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化タングステン、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化ネオジム、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化ジスプロシウム、酸化イッテルビウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素が挙げられる。
また本発明のナノシートにおいて金属酸化物は多結晶を形成しており、従来の方法で得られるナノシートでは多くの場合、当該ナノシートを構成する化合物が単結晶を形成しているのとは対照的である。
さらに、金属酸化物が酸化ジルコニウムの場合、本発明では上述の通り450〜700℃という比較的低温でナノ積層体を焼成し、通常このような温度範囲で焼成を行った場合、得られる酸化ジルコニウムの結晶構造は単斜晶である。しかしながら本発明の場合には、得られる酸化ジルコニウムの結晶構造は、通常前記温度範囲よりも高い温度で焼成しなければ得られない正方晶である。すなわち本発明のナノシートの製造方法によれば、従来技術に比較して低温で正方晶の酸化ジルコニウムを製造することができる。
本発明のナノシートは、前述したナノ積層体における金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドのナノシートに由来するものであるので、5か所を測定した平均の厚みが通常50nm以下、好ましくは1〜10nmというナノメートルオーダーの極薄シートである。この厚みはAFMで測定可能である。
また、例えば層状構造の金属酸化物からナノシートを剥離する従来技術では、極薄の層が得られるものの、それの平面としての大きさが小さい。
本発明のナノシートは前記のごとく従来技術と同様の薄さを有しつつ、しかも平面としての大きさも大きい。具体的には、本発明のナノシートのアスペクト比は通常50〜2×10であり、好ましくは500〜2×10である。前記アスペクト比は、ナノシートの平面方向の大きさの最大値をナノシートの厚みで割った値である。前記平面方向の大きさの最大値とは、ナノシートの平面方向の形状の中の任意の2点を結んだ線分であって、その線分のいずれの部分も前記平面方向の形状の内部に存在する線分のうち、最も長い線分の長さである。
<ナノシートの用途>
本発明のナノシートは金属酸化物であり、金属酸化物は従来触媒、センサー、電子デバイス材料、燃料電池電極,光触媒,太陽電池電極などの用途に使用されているので、本発明のナノシートについても同様の用途に使用することができるものと予想される。
[実施例1]
酸化グラフェンの1重量%水分散液であるnano GRAX(三菱ガス化学(株)製)10gを蓋付きポリ容器に添加し、真空乾燥を行い水分を除去した。
続いて前記ポリ容器にシクロヘキサン(Cat No 032-22445 Cyclohexane, Super Dehydrated (Assay・・・min.99.5%)、和光純薬工業(株)製)30mLを添加し、ポリ容器に蓋をしてマグネチックスターラーで回転数を150rpmとして1時間攪拌を行った。
次に前記ポリ容器の蓋を開け、ジルコニウムテトラブトキシド(Cat No 93-4003 Zirconium(IV)n-butoxide(76〜80% in n-butanol) STREM CHEMICALS製)3mLを添加し、再び蓋をしてマグネチックスターラーで回転数を150rpmとして1日攪拌を実施した。
攪拌後、遠心分離(3500rpm、5時間)を行って上清を除去し、さらにシクロヘキサン(Cat No 032-22445 Cyclohexane, Super Dehydrated (Assay・・・min.99.5%)、和光純薬工業(株)製)を用いて残渣を洗浄し、新たにシクロヘキサンを添加することで、前記残渣のシクロヘキサン分散液を得た。当該分散液を試料とする透過型電子顕微鏡(TEM)観察、電子線回折観察及びエネルギー分散型X線(EDX)分析を行った結果をそれぞれ図1、2及び3に示す。図3におけるCuのピークは、TEM観察に使用したグリッド由来のものである。
前記分散液50ccを、容量100ccの耐圧容器に入れてオートクレーブにて180℃で6時間熱処理し、熱処理された分散液について遠心分離(1000rpm、10分間)を行って上清を除去し、真空乾燥を行った。得られた試料についてTEM観察、電子線回折観察、EDX分析及び元素マッピング像観察を行った結果をそれぞれ図4,5,6及び7に示す。図5において内側に見えているハローはグラファイトの(002)面と一致する。図6について、図3のEDX分析の結果と比べてCとOの割合が変化しているので、酸化グラフェンの少なくとも一部が還元されたものと考えられる。さらに図7について、ジルコニウム水酸化物又はジルコニウムテトラブトキシドを構成するO及びZr原子、少なくとも一部が還元された酸化グラフェンを構成するC原子の像がいずれも同様になっていることから、前記酸化グラフェン上にジルコニウム水酸化物及び/又はジルコニウムテトラブトキシドのシートが形成されたものと考えられる。また左下の部分は各原子の存在量が多いが、これは前記酸化グラフェン並びにジルコニウム水酸化物及び/又はジルコニウムテトラブトキシドのシートが折れ曲がって二重又はそれ以上になっている個所と考えられる。
前記のオートクレーブ処理、遠心分離及び真空乾燥によって得られた試料を空気の流通下(100〜110mL/分)、650℃で1時間焼成した。なお焼成においては、5℃/分の速度で焼成温度まで温度を上昇させた。焼成により得られた試料をTEM観察した結果を図8及び9に、電子線回折観察した結果を図10に、そしてEDX分析した結果を図11に示す。図8及び9より、酸化ジルコニウムのナノシートが形成されており、このナノシートにおいて酸化ジルコニウムの結晶の向きは一定ではなく等方性であり、多結晶であることがわかる。また図10においてハローの周囲に明確な円が見えることからも、前記酸化ジルコニウムが多結晶であることが分かる。さらに図11の分析結果(Cに由来するピークがほぼ消失している)より、焼成処理により少なくとも一部が還元された酸化グラフェンが消失したことが分かる。
また、前記試料についてX線回折法(XRD)分析も行った。結果を図12に示す。図12において、棒線は正方晶の酸化ジルコニウムについての統計データライブラリーに基づくピークの場所であり、サンプルも実際その場所でピークを形成していることから、上記操作により正方晶の酸化ジルコニウムが得られたことが確認できる。
さらに前記試料の数か所について原子間力顕微鏡(AFM)による観察を行った。結果を図13に示す。図13より本実施例において得られた酸化ジルコニウムナノシートは単層のところもあれば二層以上のところもあることがわかる。一層あたりの厚みは5か所測定した平均値が3nmであった。
なお、オートクレーブ処理により得られた、グラフェン上にジルコニウム水酸化物及び/又はジルコニウムテトラブトキシドが形成されてなるシートについて、空気中で熱重量分析を行ったところ、熱重量分析での加熱により焼成され、グラフェンが焼失し酸化ジルコニウムが生成した。生成した酸化ジルコニウムの重量と重量減少量から見積もった、前記シートにおけるグラフェンとジルコニウム水酸化物及び/又はジルコニウムテトラブトキシドとの重量の比は、1:1であった。
[実施例2]
シクロヘキサンをCat No 032-22445からCat No 036-16595(Cyclohexane, Super Dehydrated (Assay・・・min.99.5%)、和光純薬工業(株)製)に変更した以外は実施例1と同様にして、酸化ジルコニウムのナノシートを得た。得られたナノシートは実施例1で得られたナノシートと同様のものであった。
[実施例3]
ジルコニウムテトラブトキシドをチタンテトラブトキシド:Cat No 40883-05 Titanium Tetra-n-butoxide,Monomer(Purity・・・min.97%)に変更した以外は実施例1と同様にして、酸化チタンのナノシートを得た。得られたナノシートのTEM観察および電子線回折観察を行った結果をそれぞれ図14及び15に示す。
[実施例4]
焼成温度を450℃に変更した以外は実施例1と同様にして酸化ジルコニウムのナノシートを得た。当該ナノシートのTEM観察をした結果を図16に示す。
[実施例5]
焼成温度を500℃に変更した以外は実施例1と同様にして酸化ジルコニウムのナノシートを得た。当該ナノシートのTEM観察をした結果を図17に示す。
[比較例1]
焼成温度を800℃に変更した以外は実施例1と同様にして酸化ジルコニウムを得た。当該酸化ジルコニウムのTEM観察をした結果を図18に示す。シートというよりも粒子が堆積した状態になっていることがわかる。また、前記酸化ジルコニウムについて電子線回折観察を行った結果、正方晶ではなく単斜晶の酸化ジルコニウムが存在していることがわかった。
[比較例2]
酸化グラフェンの1重量%水分散液であるnano GRAX(三菱ガス化学(株)製)5gを蓋付きポリ容器に添加し、さらに水19mLを添加した後にヒドラジン一水和物(98.0vol%)1mLを添加した。
得られた混合液をオートクレーブにて180℃で12時間熱処理し、得られた試料を水で洗浄し、真空乾燥して、酸化グラフェンの還元体を得た。
得られた還元体20mg及びシクロヘキサン(Cat No 032-22445 Cyclohexane, Super Dehydrated (Assay・・・min.99.5%)、和光純薬工業(株)製)6mLをポリ容器に添加し、続いてジルコニウムテトラブトキシド(Cat No 93-4003 Zirconium(IV)n-butoxide(76〜80% in n-butanol) STREM CHEMICALS製)600μLを添加し、蓋をしてマグネチックスターラーで回転数を150rpmとして1日攪拌を行った。
得られた試料をシクロヘキサンで洗浄し、オートクレーブにて180℃で12時間熱処理し、続いて空気中650℃で30分間焼成処理を行った。なお焼成においては、5℃/分の速度で焼成温度まで温度を上昇させた。焼成処理により得られた酸化ジルコニウムのTEM観察結果及び電子線回折観察結果をそれぞれ図19及び20に示す。図19より酸化ジルコニウムはシートを形成しておらず粒子が堆積した状態になっており、また図20より前記酸化ジルコニウムが単斜晶であることが分かる。
[比較例3]
nano GRAX(三菱ガス化学(株)製)10gを蓋付きポリ容器に添加し、真空乾燥を行った後シクロヘキサンを添加する前に水100μLを添加した以外は実施例1と同様にして酸化ジルコニウムを得た。得られた酸化ジルコニウムのTEM観察結果を図21に示す。図21より、酸化ジルコニウムはシートというよりも粒子を形成し、これらが堆積していることがわかる。
以上から、酸化ジルコニウムのナノシートを形成するにあたって、ジルコニウムテトラブトキシドの加水分解に直接水を添加したのではナノシートが得られず、酸化グラフェン由来の水が重要であることが示唆される。
[比較例4]
ジルコニウムテトラブトキシドを添加して攪拌し、遠心分離及び上清の除去、ならびにシクロヘキサンを用いて残渣を洗浄した後、さらにシクロヘキサンを添加する前に水100μLを添加した以外は、実施例1と同様にして酸化ジルコニウムを得た。得られた酸化ジルコニウムのTEM観察結果を図22に示す。当該図より、酸化ジルコニウムのナノシートは形成されず、粒子が堆積していることが分かる。
この結果からも、酸化ジルコニウムのナノシートを形成するにあたって、ジルコニウムテトラブトキシドの加水分解のために直接水を添加したのではナノシートが得られず、酸化グラフェン由来の水が重要であることが示唆される。
[実施例6]
ジルコニウムテトラブトキシドを添加し攪拌した後の遠心分離・上清の除去、シクロヘキサンによる残渣の洗浄及びシクロヘキサンの添加を行わなかった以外は実施例1と同様にして酸化ジルコニウムナノシートを得た。
当該酸化ジルコニウムナノシートのTEM観察結果及び電子線回折観察結果をそれぞれ図23及び24に示す。図23より、実施例1に比べてシートとしての質は落ちたものの、シート状の酸化ジルコニウムが得られ、また図24より、実施例1の場合ほど明確ではないが多結晶が形成されていることがわかる。
[実施例7]
ジルコニウムテトラブトキシドの添加・遠心分離・上清の除去、シクロヘキサンによる残渣の洗浄及びシクロヘキサンの添加を行った後、オートクレーブによる処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして酸化ジルコニウムナノシートを得た。
当該酸化ジルコニウムナノシートのTEM観察結果及び電子線回折観察結果をそれぞれ図25及び26に示す。図25より、実施例1に比べてシートとしての質は落ちたものの、シート状の酸化ジルコニウムが得られ、また図26より、実施例1の場合ほど明確ではないが多結晶が形成されていることがわかる。
本発明によれば、従来のCVDなどの気相法に比べて簡便な方法によって、金属酸化物からなる極薄のナノシートであって、当該金属酸化物が多結晶を形成しているナノシートが得られる。当該ナノシートは量子サイズ効果が予測されるナノメートルオーダーの極薄シートであり、新たな材料として種々の産業での利用が期待される。
また本発明のナノシートの製造方法では、従来は単斜晶の酸化ジルコニウムが得られるような穏やかな温度で焼成するにもかかわらず正方晶の酸化ジルコニウムが得られ、それゆえ本発明のナノシートの製造方法は、温和な条件により正方晶の酸化ジルコニウムを製造する方法としても有用である。

Claims (14)

  1. 金属酸化物が平面的に配列してなるナノシートであって、前記金属酸化物が多結晶を形成している、ナノシート。
  2. 前記金属酸化物が遷移金属酸化物である、請求項1に記載のナノシート。
  3. アスペクト比が50〜2×10である、請求項1又は2に記載のナノシート。
  4. AFMで測定した厚みが50nm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載のナノシート。
  5. 平板状黒鉛上に、金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドが平面的に配列してなるナノシートが積層されてなるナノ積層体。
  6. 前記平板状黒鉛がグラフェン又はグラファイトである、請求項5に記載のナノ積層体。
  7. 酸化黒鉛を含む非水溶媒に金属アルコキシドを添加する工程と、前記工程で得られた混合液を400〜1400℃(前記金属アルコキシドがジルコニウムアルコキシドである場合には、450〜700℃)で焼成する工程とを有する、金属酸化物が平面的に配列してなるナノシートであって、前記金属酸化物が多結晶を形成しているナノシートの製造方法。
  8. 前記混合液を、焼成の前に攪拌する工程をさらに有する、請求項7に記載のナノシートの製造方法。
  9. 前記混合液を攪拌する工程の後、焼成の前に60〜300℃でオートクレーブ処理する工程をさらに有する、請求項8に記載のナノシートの製造方法。
  10. 前記金属酸化物が遷移金属酸化物である、請求項7〜9のいずれかに記載のナノシートの製造方法。
  11. 前記金属酸化物が酸化ジルコニウム又は酸化チタンである、請求項7〜10のいずれかに記載のナノシートの製造方法。
  12. 前記金属酸化物の結晶構造が正方晶である、請求項7〜11のいずれかに記載のナノシートの製造方法。
  13. 非水条件下で実施する、請求項7〜12のいずれかに記載のナノシートの製造方法。
  14. 酸化黒鉛を含む非水溶媒にジルコニウムアルコキシドを添加する工程と、前記工程で得られた混合液を450〜700℃で焼成する工程とを有する、正方晶酸化ジルコニウムの製造方法。
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