JP3932279B2 - 実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造 - Google Patents

実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造 Download PDF

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    • H01L2924/301Electrical effects
    • H01L2924/3025Electromagnetic shielding

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造に関し、詳細には、接合部の応力を緩和し、低抵抗化を可能として、大型のフリップチップ実装を可能とする実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
WO98/50950号公報
【特許文献2】
特開平10−256304号公報
【特許文献3】
特開2002−43554号公報
エリアアレイ状に電極形成されているパッケージ部品や半導体フリップチップ接合においては、線膨張係数差に起因する熱ストレスに対する実装基板との接合信頼性が問題となっている。
【0003】
そこで、従来、バンプ電極の少なくとも一部を弾性体で構成した半導体装置及びその製造方法が提案されており(特許文献1参照)、また、突起電極に、ゴム状弾性を有する導電性接着剤を塗布する半導体装置の製造方法が提案されている(特許文献2参照)。
【0004】
これらの従来技術は、弾性を有する導電体を接合部に用いることで、接合部にかかる熱ストレスを弾性変形により吸収しようとしている。
【0005】
また、ガラス基板等にCCDベアチップを実装する場合、小型のCCDベアチップでは、基板との線膨張係数差による熱ストレスが小さいため、従来、はんだ及び導電性接着剤等により接合を行っている。
【0006】
例えば、CCDパッケージモジュールにおいて、小型、薄型化及び低コスト化の要求から、セラミックスパッケージに変わり、フリップチップ結合でガラス基板に実装を行うCCDパッケージ・モジュールが提案されている(特許文献3参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の実装技術にあっては、接合部の応力を緩和し、低抵抗化を可能として、フリップチップ実装を可能とするとともに、ラインCCDイメージセンサ等の大型のベアチップ実装を行う上で、改良の必要があった。
【0008】
すなわち、上記特許文献1及び特許文献2記載の従来技術にあっては、弾性を有する導電体を接合部に用いることで、接合部にかかる熱ストレスを弾性変形により吸収しようとしているが、弾性を有する導電体としては、表面に導電層を形成した弾性体や従来からある球状あるいはフレーク状の金属フィラーとゴム状弾性樹脂を混練した弾性体が提案されている。
【0009】
ところが、弾性変形時の表面導電層の剥がれや応力緩和機能向上のために低弾性率化するためには、金属フィラーの含有量を低減する必要があり、金属フィラーの含有量を低減すると、低抵抗化することができない。すなわち、低弾性率化と低抵抗での高い接続信頼性の両方を確立することができず、低抵抗を要求される場合には、金属フィラーの含有量を少なくする必要から、弾性率が高くなってしまい、熱ストレス緩和機能が低下して、弾性導電接合剤としての適用範囲が制限されるという問題があった。
【0010】
また、上記特許文献3記載の従来技術にあっては、複写機、イメージスキャナ等に用いられる大型のラインCCDイメージセンサにおいては、接合部の熱ストレスを無視することができず、フリップチップ実装することができないという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、接合部の応力緩和とともに低抵抗化を可能とする弾性導電体により接続することで、フリップチップ実装を可能とするとともにラインCCDイメージセンサ等の大型のベアチップ実装を可能とする実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造を提供することを目的としている。
【0012】
具体的には、本発明は、ベアチップを基板上に実装するに際して、ベアチップの電極と基板の電極を、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤で接着接続することにより、低弾性率で低抵抗な弾性導電接着剤で熱ストレスを吸収し、接続信頼性を向上させて、大型のフリップチップ実装を可能とする実装構造を提供することを目的としている。
また、本発明は、ベアチップと基板との間を所定の封止剤で封止することにより、信頼性を向上させるとともに、封止剤での封止工程等での加熱プロセスによる熱ストレスをも弾性導電接着剤で吸収して、製造プロセスでの品質及び歩留まりを向上させ、かつ、封止剤の機械的な保持機能を低減させて、接続部の信頼性を向上させることのできる実装構造を提供することを目的としている。
さらに、本発明は、ベアチップの電極上に金属バンプを形成し、当該金属バンプ上に弾性導電接着剤を形成し、当該弾性導電接着剤と基板の電極を接着接合することにより、信頼性を向上させるとともに、封止剤での封止工程等での加熱プロセスによる熱ストレスをも弾性導電接着剤で吸収して、製造プロセスでの品質及び歩留まりを向上させ、かつ、封止剤の機械的な保持機能を低減させて、接続部の信頼性を向上させることのできる実装構造を提供することを目的としている。
【0013】
本発明は、針形状導電性フィラーとして、ウイスカーの少なくとも最表面にAg被膜が施されたものを用いることにより、弾性導電接着剤を得るための導電性フィラーを安価なものとし、接続信頼性が良好で、大型のフリップチップ実装を可能とする安価な実装構造を提供することを目的としている。
【0016】
本発明は、ベアチップとして光学センサベアチップを用い、基板としてガラス基板を用い、当該光学センサベアチップの電極と当該ガラス基板の電極を弾性導電接着剤で接着接合し、当該光学センサベアチップの周辺のみを所定の封止剤で封止することにより、安価なガラス基板を使用して、信頼性が良好で安価な大型の光学センサベアチップ実装を可能とする実装構造を提供することを目的としている。
【0017】
本発明は、弾性導電接着剤として加熱硬化型の樹脂を用いることにより、生産性を向上させることのできる実装構造を提供することを目的としている。
【0018】
本発明は、基板としてガラス基板を用い、弾性導電接着剤及び/または封止剤として紫外線硬化型の樹脂を用いて、当該ガラス基板側から紫外線を照射させて硬化させることにより、光学センサベアチップ上の画素有効領域への封止剤の浸透を防止し、封止工程での歩留まりと生産性を向上させることのできる実装構造を提供することを目的としている。
【0019】
本発明は、ベアチップとして画素有効領域を有する光学センサベアチップを用い、基板としてガラス基板を用い、当該ガラス基板の当該光学センサベアチップとは反対側である裏面側に、少なくとも当該光学センサベアチップの画素有効領域よりも大きくかつ当該光学センサベアチップよりも小さい領域に開口部を有する遮光膜を形成し、当該遮光膜側から紫外線を照射しつつ封止剤として紫外線硬化型の封止剤を当該光学センサベアチップ周辺に供給して、当該光学センサベアチップの周辺のみを当該封止剤で封止することにより、同一工程で処理を行って、生産性を向上させるとともに、光学センサベアチップ上の画素有効領域への封止剤の浸透を防止し、封止工程での歩留まりと生産性を向上させることのできる実装構造を提供することを目的としている。
【0020】
本発明は、ベアチップとして画素有効領域を有する光学センサベアチップを用い、基板としてガラス基板を用い、当該光学センサベアチップの周囲を、少なくとも1箇所開口部を有する状態で第1の封止剤で封止し、高真空雰囲気下で当該開口部付近に透明な第2の封止剤を供給した後、高真空状態から大気圧に開放して、当該第2の封止剤を、光学センサベアチップの画素有効領域まで浸透させて封止することにより、光学特性に悪影響を与えるボイドの発生を防止しつつ完全封止を行い、特に、耐湿性に関して信頼性の高い光学センサベアチップの実装構造を提供することを目的としている。
【0021】
本発明は、第1の封止剤として、遮光性樹脂を用いることにより、画素有効領域に不要光が入射するのを防止し、光学特性のより一層良好な光学センサベアチップの実装構造を提供することを目的としている。
【0022】
本発明は、ベアチップの電極上に金属バンプを形成し、当該金属バンプ上に弾性導電接着剤でバンプを形成し、基板の電極に対して接触接合させ、当該ベアチップの周辺と当該ベアチップから当該基板までの間を所定の封止剤で封止することにより、ベアチップ接合部をメカニカル接触として、リペア時に基板上の電極を清浄なまま維持し、ベアチップ実装におけるリペアを容易に行えるようにして、より一層生産性の良好な実装構造を提供することを目的としている。
【0023】
本発明は、弾性導電接着剤のバンプを、金属バンプ上に、基板方向に多段に形成することにより、弾性変形能力をより一層向上させて、バンプ高さのばらつきや基板の反り、段差に対する許容範囲をより一層向上させ、接触抵抗の安定化及び接続信頼性のより一層良好な実装構造を提供することを目的としている。
【0024】
本発明は、多段に形成されている弾性導電接着剤のバンプとして、紫外線硬化樹脂を用い、各段毎に当該紫外線硬化樹脂の転写と紫外線照射を繰り返し行って形成することにより、短時間で弾性導電接着剤のバンプを硬化させ、生産性をより一層向上させることのできる実装構造を提供することを目的としている。
【0025】
本発明は、弾性導電接着剤のバンプを、円錐形状に形成することにより、弾性変形能力をより一層向上させて、バンプ高さのばらつきや基板の反り、段差に対する許容範囲をより一層向上させ、接触抵抗の安定化及び接続信頼性のより一層良好な実装構造を提供することを目的としている。
【0029】
本発明は、ガラス基板上に遮光膜を設けるとともに、当該遮光膜に、光学センサベアチップの形状に合わせて開口部を形成し、光学センサベアチップを当該ガラス基板に対して位置合わせして加圧保持した状態で、当該ガラス基板の当該光学センサベアチップとは反対側から紫外線を照射しつつ紫外線硬化型の封止剤を当該光学センサベアチップ周辺に供給して、当該光学センサベアチップの周辺と当該光学センサベアチップから当該ガラス基板までを当該封止剤で封止することにより、弾性導電接着剤のバンプ接触接合部への封止剤の浸透を防止し、接触接合部の導通不良を確実に防止する実装構造を提供することを目的としている。
【0030】
本発明は、遮光膜を、ガラス基板上の配線パターン保護膜を利用して形成することにより、新たに遮光膜を形成することなく、弾性導電接着剤のバンプ接触接合部への封止剤の浸透を防止し、安価に接触接合部の導通不良を確実に防止する実装構造を提供することを目的としている。
【0031】
本発明は、光学センサベアチップをガラス基板上に実装するに際して、光学センサベアチップの電極とガラス基板の電極を、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤で接着接続し、当該ガラス基板の外部接続端子上に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤でバンプを形成することにより、コントローラボード等のモジュール実装構造物に対してメカニカル接触で組立てることができ、組込み生産性、光学センサモジュールの交換性、光学センサモジュールのリユース性を向上させることのできる光学センサモジュールを提供することを目的としている。
【0032】
本発明は、光学センサベアチップがガラス基板上に実装されている光学センサモジュールを、モジュール実装構造物に実装するに際して、センサモジュールを、光学センサベアチップの電極とガラス基板の電極が、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤で接着接続されており、当該ガラス基板の外部接続端子上に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤でバンプが形成されているものとし、当該センサモジュールの当該外部接続端子に形成されている当該弾性導電接着剤を、モジュール実装構造物の電極端子に接触加圧させた状態で、当該光学センサモジュールをアクティブアライメントさせて、当該光学センサモジュールを当該実装構造物に紫外線硬化樹脂で接着固定することにより、コントローラボード等のモジュール実装構造物に対してメカニカル接触で組立てることができるようにして、組込み生産性、光学センサモジュールの交換性、光学センサモジュールのリユース性を向上させるとともに、光学センサモジュールの決め精度と組込み生産性を向上させることのできる光学センサモジュール実装構造を提供することを目的としている。
【0033】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の実装構造は、ベアチップが基板上に実装されている実装構造であって、前記ベアチップの複数の電極上に形成される金属バンプと、前記基板上に該金属バンプと対応する位置に形成される複数の電極とが、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有した弾性導電接着剤で接続され、かつ前記金属バンプ上に前記弾性導電接着剤を介して前記基板上の電極に接着接合した接合部を封止材で封止されていることにより、上記目的を達成している。
【0034】
上記構成によれば、ベアチップを基板上に実装するに際して、ベアチップの電極と基板の電極を、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤で接着接続しているので、低弾性率で低抵抗な弾性導電接着剤で熱ストレスを吸収することができ、接続信頼性を向上させて、大型のフリップチップ実装を可能とすることができる。
また、上記構成によれば、ベアチップと基板との間を所定の封止剤で封止しているので、信頼性を向上させることができるとともに、封止剤での封止工程等での加熱プロセスによる熱ストレスをも弾性導電接着剤で吸収して、製造プロセスでの品質及び歩留まりを向上させることができ、かつ、封止剤の機械的な保持機能を低減させて、接続部の信頼性を向上させることができる。
さらに、上記構成によれば、ベアチップの電極上に金属バンプを形成し、当該金属バンプ上に弾性導電接着剤を形成し、当該弾性導電接着剤と基板の電極を接着接合しているので、信頼性を向上させることができるとともに、封止剤での封止工程等での加熱プロセスによる熱ストレスをも弾性導電接着剤で吸収して、製造プロセスでの品質及び歩留まりを向上させることができ、かつ、封止剤の機械的な保持機能を低減させて、接続部の信頼性を向上させることができる。
【0035】
この場合、例えば、請求項2に記載するように、前記針形状導電性フィラーは、ウイスカーの少なくとも最表面にAg被膜が施されたものであってもよい。
【0036】
上記構成によれば、針形状導電性フィラーとして、ウイスカーの少なくとも最表面にAg被膜が施されたものを用いているので、弾性導電接着剤を得るための導電性フィラーを安価なものとすることができ、接続信頼性が良好で、大型のフリップチップ実装を可能とする実装構造を安価なものとすることができる。
【0041】
また、例えば、請求項に記載するように、前記実装構造は、前記ベアチップが光学センサベアチップであり、前記基板がガラス基板であり、当該光学センサベアチップの電極と当該ガラス基板の電極が前記弾性導電接着剤で接着接合され、当該光学センサベアチップの周辺のみが所定の封止剤で封止されていてもよい。
【0042】
上記構成によれば、ベアチップとして光学センサベアチップを用い、基板としてガラス基板を用い、当該光学センサベアチップの電極と当該ガラス基板の電極を弾性導電接着剤で接着接合し、当該光学センサベアチップの周辺のみを所定の封止剤で封止しているので、安価なガラス基板を使用して、信頼性が良好で安価な大型の光学センサベアチップ実装を可能とすることができる。
【0043】
さらに、例えば、請求項に記載するように、前記実装構造は、前記弾性導電接着剤が加熱硬化型の樹脂であってもよい。
【0044】
上記構成によれば、弾性導電接着剤及び/または封止剤として加熱硬化型の樹脂を用い、当該弾性導電接着剤及び/または当該封止剤を同時加熱して硬化させているので、同一工程で処理を行うことができ、生産性を向上させることができる。
【0045】
また、例えば、請求項に記載するように、前記実装構造は、前記基板がガラス基板であり、前記弾性導電接着剤及び/または前記封止剤が紫外線硬化型の樹脂であって、当該ガラス基板側から紫外線が照射されて硬化されていてもよい。
【0046】
上記構成によれば、基板としてガラス基板を用い、弾性導電接着剤及び/または封止剤として紫外線硬化型の樹脂を用いて、当該ガラス基板側から紫外線を照射させて硬化させているので、光学センサベアチップ上の画素有効領域への封止剤の浸透を防止することができ、封止工程での歩留まりと生産性を向上させることができる。
【0047】
さらに、請求項の場合、例えば、請求項に記載するように、前記実装構造は、前記ベアチップが画素有効領域を有する光学センサベアチップであり、前記基板がガラス基板であって、当該ガラス基板の当該光学センサベアチップとは反対側である裏面側に、少なくとも当該光学センサベアチップの画素有効領域よりも大きくかつ当該光学センサベアチップよりも小さい領域に開口部を有する遮光膜が形成され、当該遮光膜側から紫外線が照射されつつ前記封止剤として紫外線硬化型の封止剤が当該光学センサベアチップ周辺に供給されて、当該光学センサベアチップの周辺のみが当該封止剤で封止されていてもよい。
【0048】
上記構成によれば、ベアチップとして画素有効領域を有する光学センサベアチップを用い、基板としてガラス基板を用い、当該ガラス基板の当該光学センサベアチップとは反対側である裏面側に、少なくとも当該光学センサベアチップの画素有効領域よりも大きくかつ当該光学センサベアチップよりも小さい領域に開口部を有する遮光膜を形成し、当該遮光膜側から紫外線を照射しつつ封止剤として紫外線硬化型の封止剤を当該光学センサベアチップ周辺に供給して、当該光学センサベアチップの周辺のみを当該封止剤で封止しているので、同一工程で処理を行って、生産性を向上させることができるとともに、光学センサベアチップ上の画素有効領域への封止剤の浸透を防止することができ、封止工程での歩留まりと生産性を向上させることができる。
【0049】
また、請求項の場合、例えば、請求項に記載するように、前記実装構造は、前記ベアチップが画素有効領域を有する光学センサベアチップであり、前記基板がガラス基板であり、当該光学センサベアチップの周囲が、少なくとも1箇所開口部を有する状態で第1の封止剤で封止され、高真空雰囲気下で当該開口部付近に透明な第2の封止剤が供給された後、高真空状態から大気圧に開放されて、当該第2の封止剤が、前記光学センサベアチップの画素有効領域まで浸透して封止されていてもよい。
【0050】
上記構成によれば、ベアチップとして画素有効領域を有する光学センサベアチップを用い、基板としてガラス基板を用い、当該光学センサベアチップの周囲を、少なくとも1箇所開口部を有する状態で第1の封止剤で封止し、高真空雰囲気下で当該開口部付近に透明な第2の封止剤を供給した後、高真空状態から大気圧に開放して、当該第2の封止剤を、光学センサベアチップの画素有効領域まで浸透させて封止しているので、光学特性に悪影響を与えるボイドの発生を防止しつつ完全封止を行うことができ、特に、耐湿性に関して信頼性の高い光学センサベアチップの実装構造を提供することができる。
【0051】
さらに、請求項の場合、例えば、請求項に記載するように、前記実装構造は、前記第1の封止剤が、遮光性樹脂であってもよい。
【0052】
上記構成によれば、第1の封止剤として、遮光性樹脂を用いているので、画素有効領域に不要光が入射するのを防止することができ、光学特性のより一層良好な光学センサベアチップの実装構造を提供することができる。
【0053】
また、請求項9記載の発明の実装構造は、ベアチップが基板上に実装されている実装構造であって、前記ベアチップの複数の電極上に形成される金属バンプと、当該金属バンプ上にゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有した前記弾性導電接着剤でバンプが形成され、該弾性導電接着剤のバンプが前記基板の電極に対して接触接合され、かつ当該ベアチップの周辺と当該ベアチップから当該基板までの間が所定の封止剤で封止されていることにより、上記目的を達成している。
【0054】
上記構成によれば、ベアチップの電極上に金属バンプを形成し、当該金属バンプ上に弾性導電接着剤でバンプを形成し、基板の電極に対して接触接合させ、当該ベアチップの周辺と当該ベアチップから当該基板までの間を所定の封止剤で封止しているので、ベアチップ接合部をメカニカル接触として、リペア時に基板上の電極を清浄なまま維持することができ、ベアチップ実装におけるリペアを容易に行えるようにして、より一層生産性を向上させることができる。
【0055】
さらに、請求項の場合、例えば、請求項10に記載するように、前記実装構造は、前記弾性導電接着剤のバンプが、前記金属バンプ上に、前記基板方向に多段に形成されていてもよい。
【0056】
上記構成によれば、弾性導電接着剤のバンプを、金属バンプ上に、基板方向に多段に形成しているので、弾性変形能力をより一層向上させて、バンプ高さのばらつきや基板の反り、段差に対する許容範囲をより一層向上させることができ、接触抵抗の安定化及び接続信頼性をより一層向上させることができる。
【0057】
また、請求項10の場合、例えば、請求項11に記載するように、前記多段に形成されている弾性導電接着剤のバンプは、紫外線硬化樹脂であり、各段毎に当該紫外線硬化樹脂の転写と紫外線照射が繰り返し行われて形成されていてもよい。
【0058】
上記構成によれば、多段に形成されている弾性導電接着剤のバンプとして、紫外線硬化樹脂を用い、各段毎に当該紫外線硬化樹脂の転写と紫外線照射を繰り返し行って形成しているので、短時間で弾性導電接着剤のバンプを硬化させることができ、生産性をより一層向上させることができる。
【0059】
さらに、請求項から請求項11の場合、例えば、請求項12に記載するように、前記弾性導電接着剤のバンプは、円錐形状に形成されていてもよい。
【0060】
上記構成によれば、弾性導電接着剤のバンプを、円錐形状に形成しているので、弾性変形能力をより一層向上させて、バンプ高さのばらつきや基板の反り、段差に対する許容範囲をより一層向上させることができ、接触抵抗の安定化及び接続信頼性をより一層向上させることができる。
【0067】
さらに、請求項の場合、例えば、請求項13に記載するように、前記実装構造は、前記ガラス基板上に遮光膜が設けられるとともに、当該遮光膜に、前記光学センサベアチップの形状に合わせて開口部が設けられ、前記光学センサベアチップが当該ガラス基板に対して位置合わせされて加圧保持された状態で、当該ガラス基板の当該光学センサベアチップとは反対側から紫外線が照射されつつ紫外線硬化型の封止剤が当該光学センサベアチップ周辺に供給されて、当該光学センサベアチップの周辺と当該光学センサベアチップから当該ガラス基板までが当該封止剤で封止されていてもよい。
【0068】
上記構成によれば、ガラス基板上に遮光膜を設けるとともに、当該遮光膜に、光学センサベアチップの形状に合わせて開口部を形成し、光学センサベアチップを当該ガラス基板に対して位置合わせして加圧保持した状態で、当該ガラス基板の当該光学センサベアチップとは反対側から紫外線を照射しつつ紫外線硬化型の封止剤を当該光学センサベアチップ周辺に供給して、当該光学センサベアチップの周辺と当該光学センサベアチップから当該ガラス基板までを当該封止剤で封止しているので、弾性導電接着剤のバンプ接触接合部への封止剤の浸透を防止することができ、接触接合部の導通不良を確実に防止することができる。
【0069】
また、請求項13の場合、例えば、請求項14に記載するように、前記実装構造は、前記遮光膜が前記ガラス基板上の配線パターン保護膜を利用して形成されていてもよい。
【0070】
上記構成によれば、遮光膜を、ガラス基板上の配線パターン保護膜を利用して形成しているので、新たに遮光膜を形成することなく、弾性導電接着剤のバンプ接触接合部への封止剤の浸透を防止することができ、安価に接触接合部の導通不良を確実に防止することができる。
【0071】
請求項15記載の発明の光学センサモジュールは、光学センサベアチップがガラス基板上に実装されている光学センサモジュールにおいて、前記光学センサベアチップの電極と前記ガラス基板の電極が、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤で接着接続されており、当該ガラス基板の外部接続端子上に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤でバンプが形成されていることにより、上記目的を達成している。
【0072】
上記構成によれば、光学センサベアチップをガラス基板上に実装するに際して、光学センサベアチップの電極とガラス基板の電極を、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤で接着接続し、当該ガラス基板の外部接続端子上に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤でバンプを形成しているので、コントローラボード等のモジュール実装構造物に対してメカニカル接触で組立てることができ、組込み生産性、光学センサモジュールの交換性、光学センサモジュールのリユース性を向上させることができる。
【0073】
請求項16記載の発明の光学センサモジュール実装構造は、光学センサベアチップがガラス基板上に実装されている光学センサモジュールを、モジュール実装構造物に実装する光学センサモジュール実装構造であって、前記センサモジュールは、前記光学センサベアチップの電極と前記ガラス基板の電極が、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤で接着接続されており、当該ガラス基板の外部接続端子上に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤でバンプが形成されており、当該センサモジュールの当該外部接続端子に形成されている当該弾性導電接着剤が、前記モジュール実装構造物の電極端子に接触加圧された状態で、当該光学センサモジュールをアクティブアライメントされて、当該光学センサモジュールが当該実装構造物に紫外線硬化樹脂で接着固定されていることにより、上記目的を達成している。
【0074】
上記構成によれば、光学センサベアチップがガラス基板上に実装されている光学センサモジュールを、モジュール実装構造物に実装するに際して、センサモジュールを、光学センサベアチップの電極とガラス基板の電極が、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤で接着接続されており、当該ガラス基板の外部接続端子上に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤でバンプが形成されているものとし、当該センサモジュールの当該外部接続端子に形成されている当該弾性導電接着剤を、モジュール実装構造物の電極端子に接触加圧させた状態で、当該光学センサモジュールをアクティブアライメントさせて、当該光学センサモジュールを当該実装構造物に紫外線硬化樹脂で接着固定しているので、コントローラボード等のモジュール実装構造物に対してメカニカル接触で組立てることができるようにして、組込み生産性、光学センサモジュールの交換性、光学センサモジュールのリユース性を向上させることができるとともに、光学センサモジュールの決め精度と組込み生産性を向上させることができる。
【0075】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0076】
図1〜図3は、本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第1の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項1から請求項4に対応するものである。
【0077】
図1は、本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第1の実施の形態を適用した実装構造1の要部正面断面図であり、図1において、実装構造1は、基板2上に、弾性導電接着剤3を用いてベアチップ4が接着接合されている。
【0078】
すなわち、ベアチップ4には、複数の図示しない電極上にそれぞれ金属バンプ5が形成されており、基板2上には、ベアチップ4の金属バンプ5に対応する位置に複数の電極6が形成されている。金属バンプ5は、めっきバンプやスタッドバンプ等を用いることができるが、材質としては、金バンプが望ましい。
【0079】
そして、ベアチップ4の金属バンプ5と基板2の電極6とが弾性導電接着剤3で接着接合されており、この弾性導電接着剤3は、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを混練したもので、その硬化物が、ゴム状弾性樹脂の低弾性率特性を損なわず、低抵抗な接続材料となっている。針形状導電フィラーは、樹脂中への充填量が一般的なフレーク状フィラーに比較して、低充填で、低抵抗化を実現することができる。すなわち、針形状導電フィラーは、アスペクト比が大きく、3次元的な網目構造を有しており、接触状態を形成することができることから、ゴム状弾性樹脂の弾性変形能力を阻害せず、安定した導通抵抗を実現する。
【0080】
弾性導電接着剤3は、このゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを混練したものであり、この弾性導電接着剤3を用いてベアチップ4と基板2との接合を行うことで、線膨張係数差の大きい基板2への実装をも高信頼性で実現することができる。
【0081】
実装構造1は、基板2とベアチップ4との接合部が、品質確保のために、封止剤7で封止されており、封止剤7としては、熱硬化性樹脂等を用いることができるが、弾性導電接着剤3の針形状導電性フィラー表面に、封止剤7として、Ag被覆を施しても、マイグレーションの発生を防止することができ、低コストで低抵抗な針形状導電性フィラーを得ることができる。なお、Ag被覆方法としては、無電解めっき等を用いることができる。
【0082】
弾性導電接着剤3は、その針形状導電性フィラーのコア材として、ウイスカーを用いることができ、針形状導電性フィラーのコア材としてウイスカーを用いると、微細でアスペクト比の大きい針形状導電性フィラーを得ることができ、ベアチップ4を接合する際の狭ピッチ化及び低抵抗化を得ることができる。
【0083】
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態の実装構造1は、ベアチップ4を基板2上に実装するのに、弾性導電接着剤3で接着接合している。
【0084】
すなわち、ベアチップ4には、複数の金属バンプ5が形成されており、基板2上には、ベアチップ4の金属バンプ5に対応する位置に複数の電極6が形成されている。そして、これらのベアチップ4の金属バンプ5と基板2の電極6とは、弾性導電接着剤3で接着接合されており、少なくとも弾性導電接着剤3の外表面が封止剤7で封止されている。
【0085】
ベアチップ4の金属バンプ5と基板2上の電極6とを弾性導電接着剤3を介して接着接合する場合、ベアチップ4上に金属バンプ5を形成し、当該金属バンプ5上に、弾性導電接着剤3を介して基板2上の電極6に接着接合し、ベアチップ4の品質保証のため、封止剤7で封止する。すなわち、従来からベアチップの金属バンプ上に導電性接着剤を供給し、基板上にベアチップを実装する構造は実用化されているが、従来の導電性接着剤の応力緩和機能と接着機能が不充分であったため、大型ベアチップ実装へは適用することができなかった。
【0086】
ところが、本実施の形態の実装構造1では、ベアチップ4の金属バンプ5と基板2上の電極6とを接合するのに、弾性導電接着剤3を用いており、ベアチップ4と基板2との線膨張係数差に起因する熱ストレスを、この弾性導電接着剤3で変形吸収することができ、大型のベアチップ実装及び安価な線膨張係数の大きい基板2上へ実装することができる。
【0087】
すなわち、弾性導電性接着剤3は、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを混練したものであり、ゴム状弾性樹脂の代表格であるシリコーン樹脂に針形状導電フィラーを含有させたときの体積抵抗率は、図2のように示すことができる。なお、図2は、シリコーン樹脂として、加熱硬化型でゴム硬度(JIS A)28のものを使用し、針形状導電フィラーとして、無機化合物ウイスカーにAgめっきを施したもので、フィラー径約0.5μm、フィラー長約20μmのものを使用した場合の導電フィラー配合比と体積抵抗率を、フレーク状フィラーの場合と比較して示している。また、シリコーン樹脂に針形状導電フィラーを含有させたときのゴム硬度(JIS A)は、図3のように示すことができ、図3には、比較のために、フレーク状フィラーのゴム硬度も示している。
【0088】
図2及び図3から分かるように、ゴム状弾性樹脂への針形状導電フィラーを分散性良く混練することにより、フレーク状フィラーを含有した場合よりも、高導電性を得ることができるとともに、ゴム硬度も低くすることができる。
【0089】
そして、本実施の形態の実装構造1は、ベアチップ4の金属バンプ5と基板2上の電極6とを接合するのに、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを混練した弾性導電接着剤3を用いている。
【0090】
したがって、ベアチップ4と基板2との線膨張係数差に起因する熱ストレスを、この弾性導電接着剤3で変形吸収することができ、大型のベアチップ実装及び安価な線膨張係数の大きい基板2上へ実装することができる。
【0091】
また、この弾性導電接着剤3を多段で積み上げて形成して、高さを稼ぐと、熱ストレス緩和機能を増大させることができ、接続信頼性をさらに向上させることができる。この弾性導電接着剤3を多段で形成する方法としては、例えば、ベアチップ4の電極上の金属バンプ5に、弾性導電接着剤3を転写硬化させる工程を繰り返し行う方法を用いることができる。
【0092】
このように、本実施の形態の実装構造1は、ベアチップ4を基板2上に実装するに際して、ベアチップ4の電極と基板2の電極6を、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤3で接着接続している。
【0093】
したがって、低弾性率で低抵抗な弾性導電接着剤3で熱ストレスを吸収することができ、接続信頼性を向上させて、大型のフリップチップ実装を可能とすることができる。
【0094】
また、本実施の形態の実装構造1は、針形状導電性フィラーとして、ウイスカーの少なくとも最表面にAg被膜が施されたものを用いている。
【0095】
したがって、弾性導電接着剤3を得るための導電性フィラーを安価なものとすることができ、接続信頼性が良好で、大型のフリップチップ実装を可能とする実装構造1を安価なものとすることができる。
【0096】
さらに、本実施の形態の実装構造1は、ベアチップ4と基板2との間を封止剤7で封止している。
【0097】
したがって、信頼性を向上させることができるとともに、封止剤7での封止工程等での加熱プロセスによる熱ストレスをも弾性導電接着剤3で吸収して、製造プロセスでの品質及び歩留まりを向上させることができ、かつ、封止剤7の機械的な保持機能を低減させて、接続部の信頼性を向上させることができる。
【0098】
また、本実施の形態の実装構造1は、ベアチップ4の電極上に金属バンプ5を形成し、当該金属バンプ5上に弾性導電接着剤3を形成し、当該弾性導電接着剤3と基板2の電極6を接着接合している。
【0099】
したがって、信頼性を向上させることができるとともに、封止剤7での封止工程等での加熱プロセスによる熱ストレスをも弾性導電接着剤3で吸収して、製造プロセスでの品質及び歩留まりを向上させることができ、かつ、封止剤7の機械的な保持機能を低減させて、接続部の信頼性を向上させることができる。
【0100】
図4は、本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第2の実施の形態を適用した実装構造10の要部正面断面図であり、本実施の形態は、請求項5から請求項7に対応するものである。
【0101】
図4において、実装構造10は、光学センサベアチップ11と基板12とを弾性導電性接着剤13で接着接合している。
【0102】
すなわち、光学センサベアチップ11には、その電極上に金属バンプ14が形成されており、基板12上には、光学センサベアチップ11の金属バンプ14に対応する位置に複数の電極15が形成されている。
【0103】
この光学センサベアチップ11としては、例えば、複写機、イメージスキャナ等に用いられているラインCCD(Charge Coupled Device )イメージセンサである。ラインCCDイメージセンサは、近時、長辺方向80mm以上を有するベアチップとなってきており、フリップチップ実装に対しては、接合部の応力緩和が必須条件となっている。
【0104】
基板12は、例えば、ガラス基板が用いられており、ガラス基板の材質としては、線膨張係数の小さいパーレックスガラス(約2.8E−6)等だけでなく、線膨張係数が大きくコストの安い汎用ガラス基板を用いることができる。
【0105】
そして、光学センサベアチップ11の金属バンプ14と基板12の電極15とが弾性導電接着剤13で接着接合されており、弾性導電接着剤13は、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを混練したものである。また、この弾性導電接着剤13のゴム状樹脂としては、熱硬化性のシリコーン樹脂や紫外線硬化機能を有するシリコーン樹脂、例えば、スリーボンド性紫外線硬化性シリコーン樹脂3164等を用いることができる。
【0106】
この弾性導電接着剤13は、上記第1の実施の形態の弾性導電接着剤3と同様に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを混練したものであり、光学センサベアチップ11と基板12との接合を行うことで、線膨張係数差の大きい基板12への実装をも高信頼性で実現することができる。
【0107】
そして、実装構造10は、光学センサベアチップ11を配線の形成された基板12上に弾性導電接着剤13を介して接着接合して、当該弾性導電接着剤13の外側面及び光学センサベアチップ11の画素有効領域17にかからない周辺のみが封止剤16で封止されている。この封止剤16としては、封止剤16がその浸透圧で光学センサベアチップ11の画素有効領域17に進行しないように、粘度の高い封止剤を使用している。
【0108】
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態の実装構造10は、光学センサベアチップ11を基板12上に実装するのに、弾性導電接着剤13で接着接合している。
【0109】
すなわち、実装構造10は、線膨張係数の小さいパーレックスガラスや線膨張係数が大きくコストの安い汎用ガラスの基板12に配線形成され、その電極15上に、CCDベアチップ等の光学センサベアチップ11が弾性導電接着剤13を介して接着接合されている。そして、弾性導電接着剤13の外側面と光学センサベアチップ11の周辺のみが封止剤16で封止されている。
【0110】
そして、弾性導電接着剤13は、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを混練したものであり、光学センサベアチップ11と基板12との線膨張係数差に起因する熱ストレスを変形吸収して、大型のベアチップ実装及び安価な線膨張係数の大きい基板12上への実装を可能としている。
【0111】
また、封止剤16として、弾性導電接着剤13のゴム状樹脂と同一硬化条件で硬化する熱硬化性樹脂を用いると、基板12上に光学センサベアチップ11をマウントした後、封止剤16を塗布して、弾性導電接着剤13と封止剤16とを同時に硬化することができ、生産性を向上させることができる。
【0112】
また、弾性導電接着剤13のゴム状樹脂として、紫外線硬化機能を有するシリコーン樹脂、例えば、スリーボンド製紫外線硬化性シリコーン樹脂3164を用い、封止剤16として、紫外線硬化性樹脂を用いると、基板12上に光学センサベアチップ11をマウントした後、封止剤16を塗布して、紫外線を基板12の裏面(光学センサベアチップ11と反対側の面)あるいは両面から照射することで、弾性導電接着剤13と封止剤16とを同時に硬化させることができ、短時間で硬化させて、生産性を向上させることができる。
【0113】
このように、本実施の形態の実装構造10は、ベアチップとして光学センサベアチップ11を用い、基板としてガラス基板12を用い、光学センサベアチップ11の電極とガラス基板12の電極15を弾性導電接着剤13で接着接合し、光学センサベアチップ11の周辺のみを封止剤16で封止している。
【0114】
したがって、安価なガラス基板12を使用して、信頼性が良好で安価な大型の光学センサベアチップ11の実装を可能とすることができる。
【0115】
また、本実施の形態の実装構造10は、弾性導電接着剤13及び封止剤16として加熱硬化型の樹脂を用い、弾性導電接着剤13及び封止剤16を同時加熱して硬化させている。
【0116】
したがって、同一工程で処理を行うことができ、生産性を向上させることができる。
【0117】
さらに、本実施の形態の実装構造10は、弾性導電接着剤13及び封止剤16として紫外線硬化型の樹脂を用いて、ガラス基板12側から紫外線を照射させて硬化させている。
【0118】
したがって、光学センサベアチップ11上の画素有効領域17への封止剤16の浸透を防止することができ、封止工程での歩留まりと生産性を向上させることができる。
【0119】
図5は、本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第3の実施の形態を適用した実装構造20の要部正面断面図であり、本実施の形態は、請求項8に対応するものである。
【0120】
なお、本実施の形態は、上記2の実施の形態の実装構造10と同様の実装構造に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、上記第2の実施の形態の実装構造10と同様の構成部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0121】
図5において、実装構造20は、光学センサベアチップ11の電極上の金属バンプ14と基板12の電極15とが弾性導電性接着剤13で接着接合されており、弾性導電接着剤13の外側面と光学センサベアチップ11の画素有効領域17にかからない周辺のみが封止剤21で封止されている。この封止剤21としては、粘度の低い紫外線硬化型の封止剤が用いられている。
【0122】
そして、基板12には、紫外線を遮光可能な遮光膜22が形成されており、遮光膜22は、図5では、基板12の外表面に形成されているが、基板12の内面(光学センサベアチップ11側の面)に形成されていてもよい。遮光膜22は、光学センサベアチップ11の画素有効領域17に対面する位置に形成されており、少なくとも当該画素有効領域17よりも大きく形成されていて、かつ、光学センサベアチップ17の画素有効領域17と対向する領域に開口部23が形成されている。
【0123】
本実施の形態の実装構造20では、封止剤21として、粘度の低い紫外線硬化型の封止剤が用いられて、基板12に、紫外線を遮光可能であって、光学センサベアチップ11の画素有効領域17と対向する領域に開口部23を有する遮光膜22が形成されている。
【0124】
そして、実装構造20では、光学センサベアチップ11を基板12に実装した後に、図5に矢印で示すように、基板12の裏面側から紫外線を照射しながら紫外線硬化型の封止剤22を光学センサベアチップ11の周辺に供給する。封止剤22は、光学センサベアチップ11の周辺に供給されると、その浸透圧で光学センサベアチップ11の中心方向へ浸透しようとするが、この浸透してきた封止剤21が、遮光膜22の開口部23に到達すると、開口部23を通過した紫外線が封止剤21に照射されて硬化し、封止剤21は、それ以上の浸透が停止する。その後、光学センサベアチップ11側から紫外線を照射して、封止剤21を完全に硬化させる。
【0125】
したがって、封止剤21が画素有効領域17に到達することなく硬化し、封止剤21で封止することができる。
【0126】
このように、本実施の形態の実装構造20は、ベアチップとして画素有効領域17を有する光学センサベアチップ11を用い、基板としてガラス基板12を用い、ガラス基板12の光学センサベアチップ11とは反対側である裏面側に、少なくとも光学センサベアチップ11の画素有効領域17よりも大きくかつ光学センサベアチップ11よりも小さい領域に開口部23を有する遮光膜22を形成し、遮光膜22側から紫外線を照射しつつ紫外線硬化型の封止剤21を光学センサベアチップ11の周辺に供給して、光学センサベアチップ11の周辺のみを封止剤21で封止している。
【0127】
したがって、同一工程で処理を行って、生産性を向上させることができるとともに、光学センサベアチップ11上の画素有効領域17への封止剤21の浸透を防止することができ、封止工程での歩留まりと生産性を向上させることができる。
【0128】
図6は、本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第4の実施の形態を適用した実装構造30の要部平面図であり、本実施の形態は、請求項9及び請求項10に対応するものである。
【0129】
なお、本実施の形態は、上記2の実施の形態の実装構造10と同様の実装構造に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、上記第2の実施の形態の実装構造10と同様の構成部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0130】
図6において、実装構造30は、配線形成された基板12上に、光学センサベアチップ11をフリップチップ接合した後、封止工程において、第1の封止剤31を少なくとも光学センサベアチップ11の周囲の1箇所に開口部を設けて供給し、硬化させる。その後、第1の封止剤31で封止された実装構造30を高真空下に放置した後、上記開口部付近に透明な第2の封止剤32を供給し、当該実装構造30を高真空状態から大気圧に開放する。実装構造30が大気圧に開放されると、第2の封止剤32は、光学センサベアチップ11と基板12の間をボイドレスで光学センサベアチップ11の全面にわたって浸透し、完全に浸透した後、硬化して、ボイドレスの光学センサベアチップ11の全面を封止する。
【0131】
この第2の封止剤32は、透明な樹脂を使用することで光学センサ特性を劣化することなく封止ができる。
【0132】
また、光学センサベアチップの周囲に供給した第1の封止剤を遮光性樹脂としている。これにより、不要光が画素有効領域に入射することを防止し、光学センサの画像検出特性が向上できる。
【0133】
このように、本実施の形態の実装構造30は、ベアチップとして画素有効領域17を有する光学センサベアチップ11を用い、基板としてガラス基板12を用い、光学センサベアチップ11の周囲を、少なくとも1箇所開口部を有する状態で第1の封止剤31で封止し、高真空雰囲気下で当該開口部付近に透明な第2の封止剤32を供給した後、高真空状態から大気圧に開放して、第2の封止剤32を、光学センサベアチップ11の画素有効領域17まで浸透させて封止している。
【0134】
したがって、光学特性に悪影響を与えるボイドの発生を防止しつつ完全封止を行うことができ、特に、耐湿性に関して信頼性の高い光学センサベアチップ11の実装構造30を提供することができる。
【0135】
図7及び図8は、本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第5の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項11から請求項16に対応するものである。
【0136】
図7は、本実施の形態の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第5の実施の形態を適用した実装構造40の要部正面断面図である。
【0137】
図7において、実装構造40は、基板41上に、弾性導電接着剤バンプ42を用いてベアチップ43が接触導通により接続されている。
【0138】
すなわち、ベアチップ43には、複数の図示しない電極上にそれぞれ金属バンプ44が形成されており、基板41上には、ベアチップ43の金属バンプ44に対応する位置に複数の電極45が形成されている。金属バンプ44は、めっきバンプやスタッドバンプ等を用いることができるが、材質としては、金バンプが望ましい。
【0139】
実装構造40は、ベアチップ43の金属バンプ44と基板41上の電極45が弾性導電接着剤バンプ42で接触導通により接続されており、この弾性導電接着剤バンプ42は、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを混練したもので、弾性に富み、低圧力で弾性変形して低接触抵抗を得ることのできるものである。
【0140】
実装構造40は、少なくとも弾性導電接着剤バンプ42の外側面との間に隙間を空けてた状態で、ベアチップ43の周辺から基板41上までが封止剤46で封止されている。
【0141】
本実施の形態の実装構造40は、図8に示すように、まず、ベアチップ43の金属バンプ44上に弾性導電接着剤によりバンプとして弾性導電接着剤バンプ42を形成し、基板41上の電極45に押しつけた状態で弾性導電接着剤バンプ42を弾性変形させる。この状態で、図7に示したように、少なくとも弾性導電接着剤バンプ42の外側面との間に隙間を空けた状態で、ベアチップ43の周辺から基板41上までを封止剤46で封止する。
【0142】
そして、実装構造40は、弾性導電接着剤バンプ42は弾性に富んでいるため、低圧力により弾性変形して低接触抵抗を得ることができ、この弾性導電接着剤バンプ42の反発力に対して、封止剤46の保持力が働いて、安定した接触導通を確保することができる。
【0143】
また、実装構造40は、基板41の電極45に対して弾性導電接着剤バンプ42を接触させてコンタクト(導通)を確保しているため、ベアチップ43と基板41との線膨張係数差による熱ストレスがほとんど発生しない。
【0144】
さらに、実装構造40は、封止剤46での封止を、少なくとも弾性導電接着剤バンプ42の外側面との間に隙間を空けた状態で、ベアチップ43の周辺から基板41上までを行っているため、接触式コンタクトをとっている弾性導電接着剤バンプ42と基板41上の電極45との界面に封止剤46が入り込んで、接触不良が発生するのを防止することができる。
【0145】
また、実装構造40は、封止剤46で封止した後のベアチップリペアにおいて、接触式でコンタクトをとっているため、接続部が清浄な状態でベアチップ43を取り外すことができ、基板41上の電極45の再生作業を行うことなく、再接合することができる。なお、この場合、基板41上に封止剤46の残さが若干残っていても、再接続への悪影響はない。
【0146】
このように、本実施の形態の実装構造40は、ベアチップ43の電極上に金属バンプ44を形成し、金属バンプ44上に弾性導電接着剤でバンプ(弾性導電接着剤バンプ)42を形成し、基板41の電極45に対して接触接合させ、ベアチップ43の周辺とベアチップ43から基板41までの間を封止剤46で封止している。
【0147】
したがって、ベアチップ接合部をメカニカル接触として、リペア時に基板41上の電極45を清浄なまま維持することができ、ベアチップ実装におけるリペアを容易に行えるようにして、より一層生産性を向上させることができる。
【0148】
さらに、本実施の形態の実装構造40においては、弾性導電接着剤バンプ42を多段に積み上げて形成して弾性変形可能なバンプ高さを高くしてもよい。
【0149】
この多段に弾性導電接着剤バンプ42を形成する方法としては、例えば、ベアチップ43の電極上の金属バンプ44に紫外線硬化性ゴム状弾性樹脂と針形状導電性フィラーを含有した弾性導電接着剤を転写し、紫外線照射により硬化させるという工程を繰り返し行う方法を用いることができる。
【0150】
このようにして、多段の弾性導電接着剤バンプ42を形成すると、短時間に多段の弾性導電接着剤バンプ42をベアチップ43の金属バンプ44上に形成することができ、また、ウエハ状態で多段の弾性導電接着剤バンプ42を形成することができ、生産性をより一層向上させることができる。なお、紫外線硬化性ゴム状弾性樹脂としては、スリーボンド製紫外線硬化性シリコーン樹脂3164等を使用することができる。
【0151】
このように、弾性導電接着剤バンプ42を多段に形成して高さを高くすると、弾性導電接着剤バンプ42の高さのばらつきや基板41の反り、段差に対する許容範囲を大きくすることができ、接続信頼性をより一層向上させることができる。
【0152】
また、本実施の形態の実装構造40においては、ベアチップ43上の弾性導電接着剤バンプ42を円錐状に形成してもよい。
【0153】
この弾性導電接着剤バンプ42を円錐状に形成する方法としては、例えば、ベアチップ43の電極上に金属バンプ44を形成して、粘度調整した弾性導電接着剤中に金属バンプ44を浸させ、引き上げて硬化させることで形成することができる。
【0154】
このように、弾性導電接着剤バンプ42を円錐状に形成すると、弾性導電接着剤バンプ42が低圧縮力で弾性変形するとともに変形能力も大きなり、基板41の反りや段差があっても安定した接触を得ることができ、接続信頼性をより一層向上させることができる。
【0155】
なお、上記説明では、ベアチップ43の電極上に金バンプ等の金属バンプ44設けて、この金属バンプ44を介して弾性導電接着剤バンプ42を形成しているが、ベアチップ43の電極上に、直接、弾性導電接着剤バンプ42を形成してもよい。
【0156】
そして、この実装構造40の作成においては、弾性導電接着剤バンプ42を金属バンプ44またはベアチップ43の電極上に形成して、当該形成した弾性導電性接着材バンプ42を基板41の電極45上に押圧し、ベアチップ43の動作確認を行う。
【0157】
この動作確認において、正常動作した場合には、上記封止剤46を塗布し、押圧状態で当該封止剤46を硬化させて封止を完了させる。また、この動作確認において、正常動作しない場合には、ベアチップ43を交換する。
【0158】
このように、本実施の形態の実装構造40は、弾性導電接着剤バンプ42を基板41の電極45に押圧して接触させるメカニカル接触式でベアチップ実装しているため、上述のように、封止剤46で封止する前に、動作確認を行って、正常動作しない場合には、リペアをベアチップ43の脱着のみで行うことができるとともに、このベアチップ43の周辺の封止を紫外線硬化系樹脂を用いて行うことで、動作確認後の押圧状態での封止を短時間に行って、生産性を向上させることができる。
【0159】
図9は、本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第6の実施の形態を適用した実装構造50の要部正面断面図であり、本実施の形態は、請求項17に対応するものである。
【0160】
図9において、実装構造50は、基板51上に、弾性導電接着剤バンプ52を用いてベアチップ53が接着接合されているとともに、弾性導電接着材バンプ52と接触しない位置に仮固定剤54で基板51とベアチップ53が仮固定されている。
【0161】
すなわち、ベアチップ53には、複数の図示しない電極上にそれぞれ金属バンプ55が形成されており、基板51上には、ベアチップ53の金属バンプ55に対応する位置に複数の電極56が形成されている。金属バンプ55は、めっきバンプやスタッドバンプ等を用いることができるが、材質としては、金バンプが望ましい。
【0162】
そして、実装構造50は、弾性導電接着材バンプ52と接触しない位置に仮固定剤54で、基板51とベアチップ53が仮固定されている。
【0163】
本実施の形態の実装構造50は、まず、ベアチップ53の金属バンプ55上に弾性導電接着材バンプ52を形成し、この弾性導電接着剤バンプ52を形成したベアチップ53を基板51の電極56上に押圧して、弾性導電接着剤バンプ52と接しない位置、例えば、ベアチップ53の中央部に、仮固定剤54で基板51に対して、ベアチップ53を仮固定する。
【0164】
この仮固定剤54としては、粘着剤、ホットメルト樹脂等を用いることができ、本実施の形態では、ホットメルト樹脂を用いている。
【0165】
仮固定剤54を使用した仮固定方法としては、例えば、仮固定剤54としてホットメルト樹脂を用いる場合、ホットメルト樹脂を、まず、例えば、ベアチップ53の中央部に対応する位置の基板51の面に供給し、ベアチップ53を熱圧着ツールにより加熱した状態で基板51に対して押圧する。そして、ホットメルト樹脂である仮固定剤54が硬化すると、その後、熱圧着ツールによるベアチップ53の基板51への押圧を解除し、ベアチップ53の仮固定を完了する。
【0166】
この仮固定剤54で仮固定した状態でベアチップ53の動作確認を行い、正常動作する場合には、上記第5の実施の形態と同様の封止剤46を、第5の実施の形態と同様に、少なくとも弾性導電接着剤バンプ52の外側面との間に隙間を空けた状態で、ベアチップ53の周辺から基板51上まで塗布し、当該封止剤46を硬化させて封止を完了させる。また、この動作確認において、正常動作しない場合には、加熱することで仮固定剤54であるホットメルト樹脂の接着力を低減させ、ベアチップ53のリペアを行う。
【0167】
このように、本実施の形態の実装構造50は、基板51とベアチップ53を仮固定している。
【0168】
したがって、動作確認及び封止工程をベアチップ加圧保持機構を用いることなく行うことができ、生産性をより一層向上させることができる。
【0169】
また、本実施の形態の実装構造50は、リペアにおいても、電極端子部が弾性導電接着剤バンプ52によるメカニカルな接触だけであるため、基板51上の電極56への残留物がなく、そのまま次のベアチップ53を実装することができる。
【0170】
図10は、本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第7の実施の形態を適用した実装構造60の正面図であり、本実施の形態は、請求項18及び請求項19に対応するものである。
【0171】
図10において、実装構造60は、光学センサベアチップ61と基板62とを弾性導電性接着剤63で接着接合し、封止剤64で封止するとともに、当該封止剤64の弾性導電接着剤63部分への浸透を防止している。
【0172】
すなわち、光学センサベアチップ61には、その電極上に金属バンプ65が形成されており、基板62上には、光学センサベアチップ61の金属バンプ65に対応する位置に複数の電極66が形成されている。
【0173】
この光学センサベアチップ61としては、例えば、複写機、イメージスキャナ等に用いられているラインCCD(Charge Coupled Device )イメージセンサである。ラインCCDイメージセンサは、近時、長辺方向80mm以上を有するベアチップとなってきており、フリップチップ実装に対しては、接合部の応力緩和が必須条件となっている。
【0174】
基板62は、例えば、ガラス基板が用いられており、ガラス基板の材質としては、線膨張係数の小さいパーレックスガラス(約2.8E−6)等だけでなく、線膨張係数が大きくコストの安い汎用ガラス基板を用いることができる。
【0175】
そして、光学センサベアチップ61の金属バンプ65と基板62の電極66とが弾性導電接着剤63で接着接合されており、弾性導電接着剤63は、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを混練したものである。また、この弾性導電接着剤63のゴム状樹脂としては、紫外線硬化機能を有するシリコーン樹脂、例えば、スリーボンド性紫外線硬化性シリコーン樹脂3164等を用いることができる。
【0176】
そして、実装構造60は、光学センサベアチップ61を配線の形成された基板62上に弾性導電接着剤63を介して接着接合して、少なくとも弾性導電接着剤バンプ65の外側面との間に隙間を空けてた状態で、ベアチップ53の周辺から基板61上までのみが封止剤64で封止されている。この封止剤64としては、粘度が低く、紫外線の照射で硬化する紫外線硬化型のものが用いられている。
【0177】
そして、基板62には、紫外線を遮光可能な遮光膜67が形成されており、遮光膜67は、図10では、基板67の外表面に形成されているが、基板67の内面(光学センサベアチップ61側の面に形成されていてもよい。遮光膜67は、画素有効領域68を有する光学センサベアチップ61に対向する位置に形成されており、少なくとも当該画素有効領域68よりも大きく形成されていて、かつ、光学センサベアチップ61の画素有効領域68を含め当該画素有効領域68の外方であって、導電接着剤バンプ63と電極64とが接触する部分と対向する領域、例えば、光学センサベアチップ61の大大きさに対応する領域に開口部69が形成されている。
【0178】
そして、実装構造60では、光学センサベアチップ61を基板62に実装した後に、図10に矢印で示すように、基板62の裏面側から紫外線を照射しながら紫外線硬化型の封止剤64を、少なくとも弾性導電接着剤バンプ65の外側面との間に隙間を空けてた状態で、ベアチップ53の周辺から基板61上までのみに供給する。封止剤64は、光学センサベアチップ61の周辺に供給されると、その浸透圧で光学センサベアチップ11の図10の下面中心方向へ浸透しようとするが、この浸透してきた封止剤64が、遮光膜67の開口部69に到達すると、開口部69を通過した紫外線が封止剤64に照射されて封止剤643が硬化し、封止剤64は、それ以上の浸透が停止する。その後、光学センサベアチップ61側から紫外線を照射して、封止剤64を完全に硬化させる。
【0179】
したがって、封止剤64が弾性導電接着剤バンプ63に到達することなく硬化して、弾性導電接着剤バンプ63の接触不良を防止することができるとともに、封止剤64で封止することができる。
【0180】
このように、本実施の形態の実装構造60は、ガラス基板62上に遮光膜67を設けるとともに、当該遮光膜67に、光学センサベアチップ61の形状に合わせて開口部69を形成し、光学センサベアチップ61をガラス基板62に対して位置合わせして加圧保持した状態で、ガラス基板62の光学センサベアチップ61とは反対側から紫外線を照射しつつ紫外線硬化型の封止剤64を光学センサベアチップ61周辺に供給して、光学センサベアチップ61の周辺と光学センサベアチップ61からガラス基板62までを封止剤64で封止している。
【0181】
したがって、弾性導電接着剤65のバンプ接触接合部への封止剤64の浸透を防止することができ、接触接合部の導通不良を確実に防止することができる。
【0182】
なお、上記実施の形態においては、基板62の下面(裏面)に開口部69を有する遮光膜67を形成して封止剤64が弾性導電接着剤バンプ63に到達することを防止しているが、封止剤64を適切な領域のみで硬化させるのには、開口部69を有する遮光膜67を形成するものに限るものではない。
【0183】
例えば、図11に示す実装構造70のように、基板62の配線パターン保護膜71を利用してもよい。この場合、封止剤64を設ける領域にのみ、配線パターン保護膜71を形成する。なお、図11では、図10と同様の構成部分には、同一の符号を付している。
【0184】
このようにすると、新たに遮光膜を形成することなく、弾性導電接着剤バンプ63のバンプ接触接合部への封止剤64の浸透を防止することができ、安価に接触接合部の導通不良を確実に防止することができる。
【0185】
図12及び図13は、本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第8の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項20及び請求項21に対応するものである。
【0186】
図12は、本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第8の実施の形態を適用した光学センサモジュールとしてのベアチップモジュール80の正面断面図であり、図13は、当該ベアチップモジュール80を実装した光学センサモジュール実装構造としてのベアチップモジュール実装構造90の正面断面図である。
【0187】
図12において、ベアチップモジュール80は、基板81上に、弾性導電接着剤82を用いて光学センサベアチップ83が接着接合されており、当該基板81上の入出力端子上に弾性導電接着剤84が形成されている。
【0188】
すなわち、ベアチップモジュール80は、光学センサベアチップ83の電極上の金属バンプ85と基板81の電極86とが弾性導電性接着剤82で接着接合されており、弾性導電接着剤83の外側面と光学センサベアチップ83の画素有効領域87にかからない周辺のみが封止剤88で封止されている。
【0189】
このベアチップモジュール80の実装工程としては、上記第3の実施の形態と同様の実装工程を用いることができる。
【0190】
そして、ベアチップモジュール80は、光学センサベアチップ83の実装と封止剤88での封止が完了した後、基板81上の入出力端子上に、弾性導電接着剤84が形成されている。
【0191】
このベアチップモジュール80は、図13に示すように、ベアチップモジュール実装構造90のベアチップモジュール実装構造物91、例えば、コントローラボード等に対して、弾性導電接着剤84により接触式で接続される。
【0192】
すなわち、コントローラボード等のベアチップモジュール実装構造物91には、ベアチップモジュール80の入出力端子に対向する対向電極92が形成されており、この対向電極92とベアチップモジュール80の弾性導電接着剤84とが接触式で接続される。
【0193】
具体的には、ベアチップモジュール80の基板81の入出力端子上に形成された弾性導電接着剤84を、ベアチップモジュール実装構造物91の対向電極92に接触させた状態で、ベアチップモジュール実装構造90の動作を行わせて、図13に両矢印で示すように、アクティブアライメントし、正確な位置決めを行う。
【0194】
次に、正確な位置決めを行うと、ベアチップモジュール80の基板81とベアチップモジュール実装構造物91との間に紫外線硬化樹脂93を塗布して、図13に矢印で示すように、紫外線(図13では、光)を照射して、紫外線硬化樹脂93を硬化させ、ベアチップモジュール80とベアチップモジュール実装構造物91とを接着して、ベアチップモジュール実装構造90とする。
【0195】
このように、本実施の形態のベアチップモジュール80は、光学センサベアチップ83をガラス基板81上に実装するに際して、光学センサベアチップ83の電極とガラス基板81の電極66を、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤82で接着接続し、ガラス基板81の外部接続端子上に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤84でバンプを形成している。
【0196】
したがって、コントローラボード等のモジュール実装構造物91に対してメカニカル接触で組立てることができ、組込み生産性、光学センサモジュールであるベアチップモジュール80の交換性、ベアチップモジュール80のリユース性を向上させることができる。
【0197】
また、本実施の形態のベアチップモジュール実装構造90は、ベアチップモジュール80を、光学センサベアチップ83の電極とガラス基板81の電極66が、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤82で接着接続されており、ガラス基板81の外部接続端子上に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤84でバンプが形成されているものとし、ベアチップモジュール80の外部接続端子に形成されている弾性導電接着剤84を、ベアチップモジュール実装構造物91の電極端子92に接触加圧させた状態で、ベアチップモジュール80をアクティブアライメントさせて、ベアチップモジュール80を実装構造物91に紫外線硬化樹脂93で接着固定している。
【0198】
したがって、コントローラボード等のモジュール実装構造物91に対してメカニカル接触で組立てることができるようにして、組込み生産性、ベアチップモジュール80の交換性、ベアチップモジュール80のリユース性を向上させることができるとともに、ベアチップモジュール80の決め精度と組込み生産性を向上させることができる。
【0199】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0200】
【発明の効果】
本発明の実装構造によれば、ベアチップが基板上に実装されている実装構造であって、前記ベアチップの複数の電極上に形成される金属バンプと、前記基板上に該金属バンプと対応する位置に形成される複数の電極とが、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有した弾性導電接着剤で接続され、かつ前記金属バンプ上に前記弾性導電接着剤を介して前記基板上の電極に接着接合した接合部を封止材で封止されているので、低弾性率で低抵抗な弾性導電接着剤で熱ストレスを吸収することができ、接続信頼性を向上させて、大型のフリップチップ実装を可能とすることができる。また、ベアチップと基板との間を所定の封止剤で封止しているので、信頼性を向上させることができるとともに、封止剤での封止工程等での加熱プロセスによる熱ストレスをも弾性導電接着剤で吸収して、製造プロセスでの品質及び歩留まりを向上させることができ、かつ、封止剤の機械的な保持機能を低減させて、接続部の信頼性を向上させることができる。さらに、ベアチップの電極上に金属バンプを形成し、当該金属バンプ上に弾性導電接着剤を形成し、当該弾性導電接着剤と基板の電極を接着接合しているので、信頼性を向上させることができるとともに、封止剤での封止工程等での加熱プロセスによる熱ストレスをも弾性導電接着剤で吸収して、製造プロセスでの品質及び歩留まりを向上させることができ、かつ、封止剤の機械的な保持機能を低減させて、接続部の信頼性を向上させることができる。
【0201】
本発明の実装構造によれば、針形状導電性フィラーとして、ウイスカーの少なくとも最表面にAg被膜が施されたものを用いているので、弾性導電接着剤を得るための導電性フィラーを安価なものとすることができ、接続信頼性が良好で、大型のフリップチップ実装を可能とする実装構造を安価なものとすることができる。
【0204】
本発明の実装構造によれば、ベアチップとして光学センサベアチップを用い、基板としてガラス基板を用い、当該光学センサベアチップの電極と当該ガラス基板の電極を弾性導電接着剤で接着接合し、当該光学センサベアチップの周辺のみを所定の封止剤で封止しているので、安価なガラス基板を使用して、信頼性が良好で安価な大型の光学センサベアチップ実装を可能とすることができる。
【0205】
本発明の実装構造によれば、前記弾性導電接着剤が加熱硬化型の樹脂であり、当該弾性導電接着剤を加熱して硬化させているので、生産性を向上させることができる。
【0206】
本発明の実装構造によれば、基板としてガラス基板を用い、弾性導電接着剤及び/または封止剤として紫外線硬化型の樹脂を用いて、当該ガラス基板側から紫外線を照射させて硬化させているので、光学センサベアチップ上の画素有効領域への封止剤の浸透を防止することができ、封止工程での歩留まりと生産性を向上させることができる。
【0207】
本発明の実装構造によれば、ベアチップとして画素有効領域を有する光学センサベアチップを用い、基板としてガラス基板を用い、当該ガラス基板の当該光学センサベアチップとは反対側である裏面側に、少なくとも当該光学センサベアチップの画素有効領域よりも大きくかつ当該光学センサベアチップよりも小さい領域に開口部を有する遮光膜を形成し、当該遮光膜側から紫外線を照射しつつ封止剤として紫外線硬化型の封止剤を当該光学センサベアチップ周辺に供給して、当該光学センサベアチップの周辺のみを当該封止剤で封止しているので、同一工程で処理を行って、生産性を向上させることができるとともに、光学センサベアチップ上の画素有効領域への封止剤の浸透を防止することができ、封止工程での歩留まりと生産性を向上させることができる。
【0208】
本発明の実装構造によれば、ベアチップとして画素有効領域を有する光学センサベアチップを用い、基板としてガラス基板を用い、当該光学センサベアチップの周囲を、少なくとも1箇所開口部を有する状態で第1の封止剤で封止し、高真空雰囲気下で当該開口部付近に透明な第2の封止剤を供給した後、高真空状態から大気圧に開放して、当該第2の封止剤を、光学センサベアチップの画素有効領域まで浸透させて封止しているので、光学特性に悪影響を与えるボイドの発生を防止しつつ完全封止を行うことができ、特に、耐湿性に関して信頼性の高い光学センサベアチップの実装構造を提供することができる。
【0209】
本発明の実装構造によれば、第1の封止剤として、遮光性樹脂を用いているので、画素有効領域に不要光が入射するのを防止することができ、光学特性のより一層良好な光学センサベアチップの実装構造を提供することができる。
【0210】
本発明の実装構造によれば、ベアチップの電極上に金属バンプを形成し、当該金属バンプ上に弾性導電接着剤でバンプを形成し、基板の電極に対して接触接合させ、当該ベアチップの周辺と当該ベアチップから当該基板までの間を所定の封止剤で封止しているので、ベアチップ接合部をメカニカル接触として、リペア時に基板上の電極を清浄なまま維持することができ、ベアチップ実装におけるリペアを容易に行えるようにして、より一層生産性を向上させることができる。
【0211】
本発明の実装構造によれば、弾性導電接着剤のバンプを、金属バンプ上に、基板方向に多段に形成しているので、弾性変形能力をより一層向上させて、バンプ高さのばらつきや基板の反り、段差に対する許容範囲をより一層向上させることができ、接触抵抗の安定化及び接続信頼性をより一層向上させることができる。
【0212】
本発明の実装構造によれば、多段に形成されている弾性導電接着剤のバンプとして、紫外線硬化樹脂を用い、各段毎に当該紫外線硬化樹脂の転写と紫外線照射を繰り返し行って形成しているので、短時間で弾性導電接着剤のバンプを硬化させることができ、生産性をより一層向上させることができる。
【0213】
本発明の実装構造によれば、弾性導電接着剤のバンプを、円錐形状に形成しているので、弾性変形能力をより一層向上させて、バンプ高さのばらつきや基板の反り、段差に対する許容範囲をより一層向上させることができ、接触抵抗の安定化及び接続信頼性をより一層向上させることができる。
【0217】
本発明の実装構造によれば、ガラス基板上に遮光膜を設けるとともに、当該遮光膜に、光学センサベアチップの形状に合わせて開口部を形成し、光学センサベアチップを当該ガラス基板に対して位置合わせして加圧保持した状態で、当該ガラス基板の当該光学センサベアチップとは反対側から紫外線を照射しつつ紫外線硬化型の封止剤を当該光学センサベアチップ周辺に供給して、当該光学センサベアチップの周辺と当該光学センサベアチップから当該ガラス基板までを当該封止剤で封止しているので、弾性導電接着剤のバンプ接触接合部への封止剤の浸透を防止することができ、接触接合部の導通不良を確実に防止することができる。
【0218】
本発明の実装構造によれば、遮光膜を、ガラス基板上の配線パターン保護膜を利用して形成しているので、新たに遮光膜を形成することなく、弾性導電接着剤のバンプ接触接合部への封止剤の浸透を防止することができ、安価に接触接合部の導通不良を確実に防止することができる。
【0219】
本発明の光学センサモジュールによれば、光学センサベアチップをガラス基板上に実装するに際して、光学センサベアチップの電極とガラス基板の電極を、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤で接着接続し、当該ガラス基板の外部接続端子上に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤でバンプを形成しているので、コントローラボード等のモジュール実装構造物に対してメカニカル接触で組立てることができ、組込み生産性、光学センサモジュールの交換性、光学センサモジュールのリユース性を向上させることができる。
【0220】
本発明の光学センサモジュール実装構造によれば、光学センサベアチップがガラス基板上に実装されている光学センサモジュールを、モジュール実装構造物に実装するに際して、センサモジュールを、光学センサベアチップの電極とガラス基板の電極が、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤で接着接続されており、当該ガラス基板の外部接続端子上に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤でバンプが形成されているものとし、当該センサモジュールの当該外部接続端子に形成されている当該弾性導電接着剤を、モジュール実装構造物の電極端子に接触加圧させた状態で、当該光学センサモジュールをアクティブアライメントさせて、当該光学センサモジュールを当該実装構造物に紫外線硬化樹脂で接着固定しているので、コントローラボード等のモジュール実装構造物に対してメカニカル接触で組立てることができるようにして、組込み生産性、光学センサモジュールの交換性、光学センサモジュールのリユース性を向上させることができるとともに、光学センサモジュールの決め精度と組込み生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第1の実施の形態を適用した実装構造の要部正面断面図。
【図2】シリコーン樹脂に針形状導電フィラーを含有させたときの針形状導電フィラー配合比と体積抵抗率との関係を示す図。
【図3】シリコーン樹脂に針形状導電フィラーを含有させたときの針形状導電フィラー配合比とゴム硬度との関係を示す図。
【図4】本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第2の実施の形態を適用した実装構造の要部正面断面図。
【図5】本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第3の実施の形態を適用した実装構造の要部正面断面図。
【図6】本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第4の実施の形態を適用した実装構造の要部平面図。
【図7】本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第5の実施の形態を適用した実装構造の要部正面断面図。
【図8】図7の実装構造の製造工程を示す要部正面断面図。
【図9】本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第6の実施の形態を適用した実装構造の要部正面断面図。
【図10】本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第7の実施の形態を適用した実装構造の要部正面断面図。
【図11】図10の実装構造の他の例を示す要部正面断面図。
【図12】本発明の実装構造、光学センサモジュール及び光学センサモジュール実装構造の第8の実施の形態を適用したベアチップモジュールの正面断面図。
【図13】図12のベアチップモジュールを実装したベアチップモジュール実装構造の正面断面図。
【符号の説明】
1 実装構造
2 基板
3 弾性導電接着剤
4 ベアチップ
5 金属バンプ
6 電極
7 封止剤
10 実装構造
11 光学センサベアチップ
12 基板
13 弾性導電性接着剤
14 金属バンプ
15 電極
16 封止剤
17 画素有効領域
20 実装構造
21 封止剤
22 遮光膜
23 開口部
30 実装構造
31 第1の封止剤
32 第2の封止剤
40 実装構造
41 基板
42 弾性導電接着剤バンプ
43 ベアチップ
44 金属バンプ
45 電極
46 封止剤
50 実装構造
51 基板
52 弾性導電接着剤バンプ
53 ベアチップ
54 仮固定剤
55 金属バンプ
56 電極
60 実装構造
61 光学センサベアチップ
62 基板
63 弾性導電性接着剤
64 封止剤
65 金属バンプ
66 電極
67 遮光膜
68 画素有効領域
69 開口部
70 実装構造
71 配線パターン保護膜
80 ベアチップモジュール
81 基板
82 弾性導電接着剤
83 光学センサベアチップ
84 弾性導電接着剤
85 金属バンプ
86 電極
87 画素有効領域
88 封止剤
90 ベアチップモジュール実装構造
91 ベアチップモジュール実装構造物
92 対向電極
93 紫外線硬化樹脂

Claims (16)

  1. ベアチップが基板上に実装されている実装構造であって、前記ベアチップの複数の電極上に形成される金属バンプと、前記基板上に該金属バンプと対応する位置に形成される複数の電極とが、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有した弾性導電接着剤で接続され、かつ前記金属バンプ上に前記弾性導電接着剤を介して前記基板上の電極に接着接合した接合部を封止材で封止されていることを特徴とする実装構造。
  2. 前記針形状導電性フィラーは、ウイスカーの少なくとも最表面にAg被膜が施されたものであることを特徴とする請求項1記載の実装構造。
  3. 前記実装構造は、前記ベアチップが光学センサベアチップであり、前記基板がガラス基板であり、当該光学センサベアチップの電極と当該ガラス基板の電極が前記弾性導電接着剤で接着接合され、当該光学センサベアチップの周辺のみが所定の封止剤で封止されていることを特徴とする請求項1又は2記載の実装構造。
  4. 前記実装構造は、前記弾性導電接着剤が加熱硬化型の樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の実装構造。
  5. 前記実装構造は、前記基板がガラス基板であり、前記弾性導電接着剤及び/または前記封止剤が紫外線硬化型の樹脂であって、当該ガラス基板側から紫外線が照射されて硬化されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の実装構造。
  6. 前記実装構造は、前記ベアチップが画素有効領域を有する光学センサベアチップであり、前記基板がガラス基板であって、当該ガラス基板の当該光学センサベアチップとは反対側である裏面側に、少なくとも当該光学センサベアチップの画素有効領域よりも大きくかつ当該光学センサベアチップよりも小さい領域に開口部を有する遮光膜が形成され、当該遮光膜側から紫外線が照射されつつ前記封止剤として紫外線硬化型の封止剤が当該光学センサベアチップ周辺に供給されて、当該光学センサベアチップの周辺のみが当該封止剤で封止されていることを特徴とする請求項3記載の実装構造。
  7. 前記実装構造は、前記ベアチップが画素有効領域を有する光学センサベアチップであり、前記基板がガラス基板であり、当該光学センサベアチップの周囲が、少なくとも1箇所開口部を有する状態で第1の封止剤で封止され、高真空雰囲気下で当該開口部付近に透明な第2の封止剤が供給された後、高真空状態から大気圧に開放されて、当該第2の封止剤が、前記光学センサベアチップの画素有効領域まで浸透して封止されていることを特徴とする請求項1記載の実装構造。
  8. 前記実装構造は、前記第1の封止剤が、遮光性樹脂であることを特徴とする請求項記載の実装構造。
  9. ベアチップが基板上に実装されている実装構造であって、前記ベアチップの複数の電極上に形成される金属バンプと、当該金属バンプ上にゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有した前記弾性導電接着剤でバンプが形成され、該弾性導電接着剤のバンプが前記基板の電極に対して接触接合され、かつ当該ベアチップの周辺と当該ベアチップから当該基板までの間が所定の封止剤で封止されていることを特徴とする実装構造。
  10. 前記実装構造は、前記弾性導電接着剤のバンプが、前記金属バンプ上に、前記基板方向に多段に形成されていることを特徴とする請求項9記載の実装構造。
  11. 前記多段に形成されている弾性導電接着剤のバンプは、紫外線硬化樹脂であり、各段毎に当該紫外線硬化樹脂の転写と紫外線照射が繰り返し行われて形成されていることを特徴とする請求項10記載の実装構造。
  12. 前記弾性導電接着剤のバンプは、円錐形状に形成されていることを特徴とする請求項9から請求項11のいずれかに記載の実装構造。
  13. 前記実装構造は、前記ガラス基板上に遮光膜が設けられるとともに、当該遮光膜に、前記光学センサベアチップの形状に合わせて開口部が設けられ、前記光学センサベアチップが当該ガラス基板に対して位置合わせされて加圧保持された状態で、当該ガラス基板の当該光学センサベアチップとは反対側から紫外線が照射されつつ紫外線 硬化型の封止剤が当該光学センサベアチップ周辺に供給されて、当該光学センサベアチップの周辺と当該光学センサベアチップから当該ガラス基板までが当該封止剤で封止されていることを特徴とする請求項記載の実装構造。
  14. 前記実装構造は、前記遮光膜が前記ガラス基板上の配線パターン保護膜を利用して形成されていることを特徴とする請求項13記載の実装構造。
  15. 光学センサベアチップがガラス基板上に実装されている光学センサモジュールにおいて、前記光学センサベアチップの電極と前記ガラス基板の電極が、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤で接着接続されており、当該ガラス基板の外部接続端子上に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤でバンプが形成されていることを特徴とする光学センサモジュール。
  16. 光学センサベアチップがガラス基板上に実装されている光学センサモジュールを、モジュール実装構造物に実装する光学センサモジュール実装構造であって、前記センサモジュールは、前記光学センサベアチップの電極と前記ガラス基板の電極が、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤で接着接続されており、当該ガラス基板の外部接続端子上に、ゴム状弾性樹脂に針形状導電性フィラーを含有する弾性導電接着剤でバンプが形成されており、当該センサモジュールの当該外部接続端子に形成されている当該弾性導電接着剤が、前記モジュール実装構造物の電極端子に接触加圧された状態で、当該光学センサモジュールをアクティブアライメントされて、当該光学センサモジュールが当該実装構造物に紫外線硬化樹脂で接着固定されていることを特徴とする光学センサモジュール実装構造。
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