JP3931888B2 - 真空パッケージの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、赤外線センサ等の電子機器が内部に真空封止された真空パッケージの製造方法に関し、より詳しくは、内部真空度の低下,電子機器の製造歩留まりや初期性能の低下を招くことなく、且つ、簡単な装置構成によって、真空パッケージの製造に要する労力及びコストを削減するための技術に係わる。
従来より、赤外線センサ等の電子機器が内部に真空封止された真空パッケージが知られており、このような真空パッケージでは、通電型ヒーターを内蔵する非蒸発型ゲッターをガス吸着素子として内部に真空封止し、この非蒸発型ゲッターを通電型ヒーターによって加熱,活性化することにより、内部の真空度が維持される(例えば、特許文献1,2を参照)。
特開平10−128578号公報 特開平11−326037号公報
しかしながら、一般に、通電型ヒーターを内蔵する非蒸発型ゲッターは高価であることから、従来までの真空パッケージの製造装置によれば、電子機器が内部に真空封止された真空パッケージを安価に製造することができなかった。なお、このようの問題を解決するために、通電型ヒーターを持たない比較的安価な非蒸発型ゲッターを利用する方法が考えられるが、この方法を用いる場合には、非蒸発型ゲッターを真空中で活性化しながら内部に挿入,真空封止しなければならないために、真空パッケージの組み立て治具に真空装置内部において複雑、且つ、精密な動作をさせなければならない。また、このような動作を大量生産のために連続して実施させる設備は、真空中で部材を搬送する必要もあることから、大掛かりなものとなる。
また、上記方法を利用して封止溶接を行う場合、真空雰囲気下では多く放熱が期待できないために、真空パッケージ内部の温度が上昇することにより、内部に収納される電子機器の性能に悪影響を及ぼすことがある。特に、真空パッケージ内にセンサが収納される場合には、実装時にセンサに応力が印加されることを回避するために、真空中でのガス放出が少なく柔軟性を有する樹脂製の接着剤が用いられることがあるが、このような接着剤は、封止溶接によって高温状態が続くと、熱により分解して炭化水素系のガスを放出する。そして、この炭化水素系のガスは、常温ではゲッターにより吸着排気されないので、炭化水素系のガスが真空パッケージ内部に充満することによって、真空度の低下と共に、センサの製造歩留まりや初期性能の低下の原因となる。
また、上記の方法を用いて少量の真空パッケージを試作する際には、真空パッケージに排気管を取り付け、この排気管を利用して排気、封止する場合があるが、この場合には、排気管を取り付けなければならない、排気管を1本1本封止切断しなければならない、排気管を取り付ける場所や排気をするガス通路を確保するために外形が大きくなる等、量産に対応した試作とはならない。従って、排気管を用いない量産型の真空パッケージは、試作をするだけでも真空装置内に部材をハンドリングするための高価な治具を必要とし、試作であっても容易に実施することができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、内部真空度の低下,電子機器の製造歩留まりや初期性能の低下を招くことなく、且つ、簡単な装置構成によって、真空パッケージの製造に要する労力及びコストを削減可能な真空パッケージの製造方法を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明に係る真空パッケージの製造方法は、少なくとも電子機器及びガス吸着素子が内蔵され、少なくとも二つの部材を気密溶接することにより構成される真空パッケージの製造方法であって、少なくとも二つの部材のうち、金属領域を有する部材の金属領域に開口部を形成する工程と、開口部を仮封止する工程と、不活性ガス雰囲気下において少なくとも二つの部材を気密溶接することにより真空パッケージを形成する工程と、真空雰囲気下において開口部を露出させて真空パッケージ内部を真空排気する工程と、真空雰囲気下において内部が真空排気された真空パッケージを冷却する工程と、真空雰囲気下において開口部を封止する工程とを有する。
本発明に係る真空パッケージの製造方法によれば、不活性ガス雰囲気下において気密溶接を行うことにより真空パッケージを製造するので、不活性ガスによる放熱が行われ、真空パッケージ内部の温度が上昇することにより生ずる放出ガスが原因となる内部真空度の低下,電子機器の製造歩留まりや初期性能の低下を招くことを防止できる。
また、本発明に係る真空パッケージの製造方法によれば、ガス吸着素子の活性化や気密溶接に関係するハンドリングを全て大気圧下で行うので、特別な設備を容易する必要がなく、簡単な装置構成によって真空パッケージを製造することができる。
さらに、本発明に係る真空パッケージの製造方法によれば、高価な材料や複雑な装置を利用することなく真空パッケージを製造するので、真空パッケージの製造に要する労力及びコストを削減することができる。
すなわち、本発明に係る真空パッケージの製造方法によれば、内部真空度の低下,電子機器の製造歩留まりや初期性能の低下を招くことなく、且つ、簡単な装置構成によって、真空パッケージの製造に要する労力及びコストを削減することができる。
以下、図面を参照して、本発明の第1乃至第4の実施形態となる真空パッケージの製造方法について説明する。
始めに、図1乃至図4を参照して、本発明の第1の実施形態となる真空パッケージの製造方法について説明する。
本発明の第1の実施形態となる真空パッケージの製造工程では、始めに、図1(a)に示すように、赤外線センサ等のセンサチップ1が上面側にダイボンド接合されたコバール製のステム2を準備する。なお、この実施形態では、ステム2は、気密絶縁されたコバール製のピン3を備え、このピン3は、センサチップ1上の配線とワイヤボンド4によって電気的に接続することにより、センサチップ1の出力を外部に取り出し可能なように構成されている。
次に、図1(b)に示すように、センサーチップ1を保護するためのカバー5をステム1上に載置した後、アルゴンガス雰囲気下において、低温活性の非蒸発型ゲッター6をヒーターによって400[℃]に加熱した後、図1(c)に示すように、非蒸発型ゲッター6をカバー5上に載置する。なお、上記カバー5及び非蒸発型ゲッター6には、センサチップ表面が露出するように、開口部が形成されている。
続いて、図1(d)に示すように、センサチップ表面に対応する位置に光学窓7が形成されたコバール製のキャップ8をステム2上に載置し、真空パッケージ9に対する加熱量が少ないプロジェクション溶接によってキャップ8の周縁部をステム2に気密接合する。これにより、図2に示すように、内部にアルゴンガスが封入された真空パッケージ9が形成される。ここで、上記キャップ8の側胴部には、図2に示すように、φ0.2[mm]程度の開口部10が形成され、この開口部10には、In−48SnやIn−3Ag等の蒸気圧が低く低融点のハンダ材料11が充填されている。
なお、この実施形態では、真空パッケージ9に対する加熱量が少ないプロジェクション溶接によってキャップ8とステム2とを気密接合させたが、本発明はこの溶接方法に限られることはなく、例えば、シーム溶接やTIG溶接等のその他の溶接方法によってキャップ8とステム2を気密接合させてもよい。また、上記ハンダ材料11は、本発明に係る第1のハンダ材料として機能する。
〔真空封止処理〕
次に、図3を参照して、上記のようにして形成された真空パッケージ内部の真空封止方法について詳しく説明する。
図3は、真空封止工程の流れを示す断面工程図である。なお、この図3では、説明を容易にするために、カバー5や非蒸発型ゲッター6等のキャップ8内部の構成要素の図示を省略している。
真空パッケージ内部を真空封止する際は、始めに、図3(a)に示すように、真空パッケージ9をヒーター12内部に搬送した後、ハンダ材料11の融点より少し高温の温度(ハンダ材料11がIn−48Snである場合には、融点は117[℃]であるので120[℃])に真空パッケージ9を加熱することにより、ハンダ材料11を溶融させる。なお、この状態では、真空パッケージ9内部にはアルゴンガス13が封入されている。
次に、図4(b)に示すように、真空パッケージ9を真空装置14の内部に搬送し、真空装置14内部を急速に減圧排気する。これにより、真空パッケージ9内部と真空装置14内部の圧力差によってハンダ材料11が吸引され、キャップ8の開口部10が露出する。そして、この開口部10を介してアルゴンガス13が排気されてキャップ8内部は真空状態となる。
なお、アルゴンガス13の流路となる開口部10の径は小さいが、一般にキャップ8は薄いので、アルゴンガス13の流路長は短くなり、開口部10の径が小さい場合であっても実作業上十分なコンダクタンスを確保してアルゴンガス13を排気することができる。また、アルゴンガス13は不活性ガスであり、真空パッケージ9内部への吸着確率が小さいので、上記コンダクタンスによる効果と合わせて真空パッケージ9内部を高速に高真空排気することができる。
次に、真空パッケージ9を冷却し、真空パッケージ9内部が十分な真空度になった後に、図3(c)に示すように、電子ビーム溶接装置(図示せず)によって開口部10周部のキャップ8部分に電子ビーム15を照射し、開口部10周部のキャップ8部分を溶解させることにより、キャップ8の母材によって開口部10を封止する。なお、この実施形態では、電子ビーム15によって開口部10周部のキャップ8部分を溶解させたが、本発明は電子ビーム15に限られることはなく、レーザービーム等の他の線源によってキャップ8部分溶解させてもよい。これにより、図4に示すように、開口部10が封止された真空パッケージ9が形成され、真空パッケージ9の一連の製造工程は終了する。
なお、一般に、電子ビーム溶接装置はX−Yステージを有するので、電子ビーム溶接装置にハンダ材料11を溶解させるためのヒーター12を取り付けることにより、上記一連の製造工程を一つの装置内で行うことができる。また、開口部10を封止するだけの処理であれば、開口部10を封止するために溶解させるキャップ8の量は少ないので、真空パッケージ9の昇温は小さく、再ガス放出を抑えることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、不活性ガスであるアルゴン雰囲気下においてキャップ8とステム2気密溶接を行うことにより真空パッケージ9を製造するので、真空パッケージ9内部の温度が上昇することにより、内部真空度の低下,センサーチップ1に実装されたセンサの製造歩留まりや初期性能の低下を招くことを防止できる。
また、本発明の第1の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、ガス吸着素子である非蒸発型ゲッター6の活性化や気密溶接に関係するハンドリングを全てアルゴン雰囲気下で行うので、特別な設備を用意する必要はなく、グローブボックス等の簡単な装置によって真空パッケージ9を製造することができる。
さらに、本発明の第1の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、高価な材料や複雑な装置を利用することなく真空パッケージ9を製造するので、真空パッケージ9の製造に要する労力及びコストを削減することができる。
また、本発明の第1の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、開口部10は、電子ビーム若しくはレーザービームによって開口部周部10のキャップ8を溶解させることにより、短時間で封止されるので、真空パッケージ9内部の温度が上昇することにより、内部真空度の低下,センサーチップ1に実装されたセンサの製造歩留まりや初期性能の低下を招くことを防止できる。
また、本発明の第1の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、真空封止処理は120[℃]程度の温度で行い、一般的な真空用樹脂のベーク温度150[℃]より低く抑えることができるので、真空パッケージ9内部の温度が上昇することにより、内部真空度の低下,センサーチップ1に実装されたセンサの製造歩留まりや初期性能の低下を招くことを防止できる。
また、本発明の第1の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、材料の多くは製造工程中で回収することができるので、ハンダ材料11として、In−48SnやIn−3Ag等の蒸気圧が低く低融点の高価なハンダ材料を用いた場合であっても、真空パッケージ9の製造コストを削減することができる。
また、本発明の第1の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、大気圧のアルゴンガス雰囲気下で活性化させた後に非蒸発型ゲッター6を真空パッケージ9内部に封入するので、クローブボックス程度の簡単な設備構成によって真空パッケージ9を容易に製造することができる。
また、本発明の第1の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、真空封止処理までの間、真空パッケージ9内部と外部との間でガス交換は行われず、真空パッケージ9内部はアルゴンガスで充填されているので、非蒸発型ゲッター6が劣化することを防止できる。また、真空封止処理までの保存性がよく、管理コストを低減できる。
上記第1の実施形態となる真空パッケージの製造方法では、開口部10周部のキャップ8母材を溶解させることによって開口部10を封止したが、本発明の第2の実施形態となる真空パッケージの製造方法では、ハンダ材料11より融点が高いハンダ材料16によって開口部10を封止する。なお、このハンダ材料16は、本発明に係る第2のハンダ材料として機能する。以下、図5,図6を参照して、本発明の第2の実施形態となる真空パッケージの製造方法について説明する。
本発明の第2の実施形態となる真空パッケージの製造方法では、始めに、図5に示すように、開口部10近傍のキャップ8表面にハンダ材料11より融点が高いハンダ材料16を付着させておく。具体的には、図6に示すように、ハンダ材料16の最大断面積Aよりキャップ8とハンダ材料16の付着領域Bの面積を小さくしつつ、この付着領域Bの周囲にポリイミドベースの難燃テープ等を貼付して付着領域Bの周囲にハンダ材料16と濡れない領域Cを形成する。そして、ハンダ材料11が濡れた領域Dと付着領域Bとの間にハンダ材料16が濡れやすい領域Eを形成する。
次に、真空パッケージ9内部からアルゴンガス13を排気した後、真空パッケージ9をさらに昇温させることによりハンダ材料16を溶解させ、領域E及び領域Dを介して開口部10にハンダ材料16を供給することによりハンダ材料16によって開口部10を封止する。なお、上述の通り、キャップ8とハンダ材料16の付着領域Bの面積はハンダ材料16の投影面積Aより小さく形成されているので、ハンダ材料16は溶解時に効率よく領域E及び領域Dに流れ、開口部10を容易に封止することができる。
なお、この処理の場合、上記ハンダ材料11の材料としては、広く用いられている高温の6−4ハンダ材料ではなく、低融点の材料を用いて真空パッケージ9に対する加熱の影響を減らすことが望ましい。具体的には、In−Bi−Sn系の合金の中には、融点が57[℃]程度の低融点のものがあるので、ハンダ材料11としてこのような低融点材料を用いるようにすれば、ハンダ材料16とハンダ材料11の融点差が大きくなり制御が簡単になる。
以上の説明から明らかなように、本発明の第2の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、開口部10近傍のキャップ8表面にハンダ材料11より高融点のハンダ材料16を付着し、真空雰囲気下において、ハンダ材料11を開口部10から除去した後、真空パッケージ9をハンダ材料16の融点まで加熱して開口部10にハンダ材料16を供給し、真空パッケージ9をハンダ材料16の固相線未満まで冷却することにより、真空パッケージ9内部を真空封止するので、電子ビーム溶接装置等の高価な設備を用いる必要がなく、設備コストを削減することができる。
また、本発明の第2の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、ハンダ材料16がキャップ8と接触する領域Bの面積はハンダ材料16の断面積Aよりも大きく、且つ、領域Bの周部はハンダ材料16が濡れないように表面処理されているので、ハンダ材料16が開口部10に集中的に供給され、開口部10を容易に封止することができる。
また、本発明の第2の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、開口部10にはハンダ材料11が濡れているので、ハンダ材料16が開口部10に良好に供給され、開口部10を良好に封止することができる。
本発明の第3の実施形態となる真空パッケージの製造方法では、別体の蓋17によって開口部10を封止する。以下、図7を参照して、本発明の第3の実施形態となる真空パッケージの製造方法について説明する。
本発明の第3の実施形態となる真空パッケージの製造方法では、始めに、図7(a)に示すように、開口部10周部のキャップ8部分にハンダ材料16を付着すると共に、ハンダ材料16周部のキャップ8部分に間隔をあけてハンダ材料11を付着させる。なお、上述の通り、ハンダ材料11の融点はハンダ材料16の融点よりも低い。次に、図7(b)に示すように、不活性ガス雰囲気下において、ハンダ材料16に蓋17を固定し、真空パッケージ9を組み立てる。
なお、蓋17がハンダ材料16上で起き上がったり、反転することがないように、蓋17のハンダ材料16に対向する面はハンダ材料16に濡れる素材により構成し、反対側の面はハンダ材料16に濡れない素材により構成する。また、開口部10を介して真空パッケージ9内部からガスが排気されるように、蓋17をキャップ8表面に対し斜めに取り付ける等して、蓋17とハンダ材料16との間に隙間を形成する。
次に、図7(c)に示すように、ハンダ材料11に蓋20を気密封着する。なお、蓋19は、ハンダ材料16と濡れないように凹部を有し、ハンダ材料11が液相となる温度においてキャップ8から離脱して落下する程度の質量を有する。次に、真空パッケージ9を真空装置14内に搬送し、ヒーター21によって蓋20をハンダ材料11の融点まで加熱する。これにより、図7(d)に示すように、蓋20が自重によってキャップ8から外れ、真空装置14内部で隙間を介して開口部10が露出する。
次に、開口部10が露出した真空パッケージ9内部を真空装置14によって真空排気した後、真空パッケージ9をハンダ材料16の融点まで加熱する。これにより、図7(e)に示すように、ハンダ材料16の表面張力と濡れ性によって蓋17が開口部10方向に引き寄せられ、開口部10は蓋17によって封止される。そして、真空パッケージ9を冷却することにより、真空パッケージの一連の製造工程は終了する。
なお、ハンダ材料11とハンダ材料16の間のキャップ8表面には、予めハンダ16が濡れない処理を施しておくことにより、ハンダ材料16が濡れ広がり、ハンダ材料16の厚さが減少し、ハンダ材料16と蓋17との間に隙間が生じてリークが発生したり、ハンダ材料16とハンダ材料11が混ざってハンダ組成が変動し、固相−液相線が変動したり等して工程の信頼性が低下することを防止できる。
以上の説明から明らかなように、本発明の第3の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、開口部10周部のキャップ8部分にハンダ材料16を付着し、ハンダ材料16周部のキャップ8部分に間隔をあけてハンダ材料16より低融点のハンダ材料11を付着し、開口部10を介して排気が可能な隙間を有する状態で蓋17をハンダ材料16に固定し、ハンダ材料16と蓋17を覆う大きさを有し、且つ、ハンダ材料11溶解時の付着力より大きい重量を有する蓋20をハンダ材料11に固定する。そして、真空封止処理は、真空パッケージ9をハンダ材料11の液相温度まで加熱してキャップ8表面から蓋20を取ることにより真空装置14内部で隙間を露出させ、この隙間を介して真空パッケージ9内部を真空排気した後、真空パッケージ9をハンダ材料16の融点まで加熱して蓋17によって開口部10を封止する。そして、このような構成によれば、特別な設備を用いることなく、開口部10を確実に封止することができる。
また、本発明の第3の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、ハンダ材料11とハンダ材料16の間の領域には予めハンダ16が濡れない処理を施してあるので、ハンダ材料16が濡れ広がり、ハンダ材料16の厚さが減少し、ハンダ材料16と蓋17との間に隙間が生じてリークが発生したり、ハンダ材料16とハンダ材料11が混ざってハンダ組成が変動し、固相−液相線が変動したり等して工程の信頼性が低下することを防止できる。
なお、この第3の実施形態となる真空パッケージの製造方法では、ハンダ材料16に蓋17を固定し、この蓋17によって開口部10を封止したが、蓋17を用いず、真空パッケージ9をハンダ材料16の融点まで加熱し、ハンダ材料16を開口部10に供給し、ハンダ材料16によって開口部10を封止するようにしてもよい。
本発明の第4の実施形態となる真空パッケージの製造方法では、上記第3の実施形態となる真空パッケージの製造方法における蓋17ではなく、電子ビーム等で開口部10周部のキャップ8を溶解させることにより開口部10を封止する。以下、図8を参照して、本発明の第4の実施形態となる真空パッケージの製造方法について説明する。
本発明の第4の実施形態となる真空パッケージの製造方法では、始めに、図8(a)に示すように、開口部10周部のキャップ8表面にハンダ材料11を付着させた後に、図8(b)に示すように、不活性ガス雰囲気下において真空パッケージ9を組み立てる。次に、図7(c)に示すように、ハンダ材料11に蓋20を気密封着する。なお、蓋20は、ハンダ材料11が液層となる温度においてキャップ8から離脱して落下する程度の質量を有する。次に、真空パッケージ9を真空装置内に搬送し、ヒーター21によって蓋20をハンダ材料11の融点まで加熱する。これにより、図8(d)に示すように、蓋20が自重によって真空パッケージ9から外れ、真空装置内において開口部10が露出する。次に、開口部10が露出した真空パッケージ9内部を真空装置によって真空排気した後、図8(e)に示すように、電子ビーム15で開口部10周部のキャップ8部分を溶解させることにより開口部10を封止する。これにより、真空パッケージの一連の製造工程は終了する。
以上の説明から明らかなように、本発明の第4の実施形態となる真空パッケージの製造方法によれば、電子ビーム15で開口部10周部のキャップ8を溶解させることにより開口部10を封止するので、気密封止の信頼性を向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
本発明の第1の実施形態となる真空パッケージの製造処理の流れを示す断面工程図である。 図1に示す製造処理後の真空パッケージの構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態となる真空パッケージの封止処理の流れを示す断面工程図である。 図3に示す封止処理後の真空パッケージの構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態となる真空パッケージの封止処理を説明するための、開口部付近の上面図及び断面図である。 本発明の第2の実施形態となる真空パッケージの封止処理を説明するための、真空パッケージの断面図である。 本発明の第3の実施形態となる真空パッケージの封止処理の流れを示す断面工程図である。 本発明の第4の実施形態となる真空パッケージの封止処理の流れを示す断面工程図である。
符号の説明
1:センサーチップ
2:ステム
3:ピン
4:ワイヤボンド
5:カバー
6:非蒸発型ゲッター
7:光学窓
8:キャップ
9:真空パッケージ
10:開口部
11,16:ハンダ材料
12,21:ヒーター
13:アルゴンガス
14:真空装置
15:電子ビーム
17,20:蓋

Claims (7)

  1. 少なくとも電子機器及びガス吸着素子が内蔵され、少なくとも二つの部材を気密溶接することにより構成される真空パッケージの製造方法であって、
    前記少なくとも二つの部材のうち、金属領域を有する部材の当該金属領域に開口部を形成する工程と、
    第1のハンダ材料を前記開口部に充填することにより開口部を仮封止する工程と、
    不活性ガス雰囲気下において前記少なくとも二つの部材を気密溶接することにより真空パッケージを形成する工程と、
    真空雰囲気下において第1のハンダ材料の融点以上の温度に真空パッケージを加熱することにより前記開口部を露出させて真空パッケージ内部を真空排気する工程と、
    真空雰囲気下において電子ビーム若しくはレーザービームによって開口部周部の金属領域を溶解させることにより前記開口部を封止する工程と
    を有することを特徴とする真空パッケージの製造方法。
  2. 少なくとも電子機器及びガス吸着素子が内蔵され、少なくとも二つの部材を気密溶接することにより構成される真空パッケージの製造方法であって、
    前記少なくとも二つの部材のうち、金属領域を有する部材の当該金属領域に開口部を形成する工程と、
    前記開口部上部の金属領域に第1のハンダ材料より高融点の第2のハンダ材料を予め付着する工程と、
    前記第1のハンダ材料を前記開口部に充填することにより開口部を仮封止する工程と、
    不活性ガス雰囲気下において前記少なくとも二つの部材を気密溶接することにより真空パッケージを形成する工程と、
    真空雰囲気下において第1のハンダ材料の融点以上の温度に真空パッケージを加熱することにより前記開口部を露出させて真空パッケージ内部を真空排気する工程と、
    真空雰囲気下において第2のハンダ材料の融点以上の温度に真空パッケージを加熱することにより第2のハンダ材料を開口部に供給し、真空パッケージを第2のハンダ材料の固相線未満の温度まで冷却することにより前記開口部を封止する工程と
    を有することを特徴とする真空パッケージの製造方法。
  3. 前記第2のハンダ材料が前記金属領域に付着している領域の面積は第2のハンダ材料の断面積よりも小さく、第1のハンダ材料が付着している金属領域と第2のハンダ材料が付着している金属領域間の金属領域は第2のハンダ材料と濡れやすいように表面処理され、当該領域を除く第2のハンダ材料が付着している金属領域の周部は第2のハンダ材料と濡れないように表面処理されていることを特徴とする請求項に記載の真空パッケージの製造方法。
  4. 少なくとも電子機器及びガス吸着素子が内蔵され、少なくとも二つの部材を気密溶接することにより構成される真空パッケージの製造方法であって、
    前記少なくとも二つの部材のうち、金属領域を有する部材の当該金属領域に開口部を形成する工程と、
    前記開口部周部の金属領域に第2のハンダ材料を予め付着する工程と、
    前記第2のハンダ材料周部の金属領域に第2のハンダ材料と間隔をあけて第2のハンダ材料よりも低融点の第1のハンダ材料を予め付着する工程と、
    前記開口部を介して排気が可能な隙間を有する状態で、開口部の開口径より大きく、後記第1の蓋の凹部内に収まり、且つ、第2のハンダ材料に固定する表面側は第2のハンダ材料と濡れるように処理された第2の蓋を、第2のハンダ材料に固定する工程と、
    開口部を覆う凹部を有し、且つ、前記第1のハンダ材料溶解時の付着力より大きい重量を有する第1の蓋を、第1のハンダ材料に固定する工程と、
    不活性ガス雰囲気下において前記少なくとも二つの部材を気密溶接することにより真空パッケージを形成する工程と、
    真空雰囲気下において前記第1のハンダ材料の融点以上の温度に真空パッケージを加熱し、第1のハンダ材料から第1の蓋を離脱させることにより前記開口部を露出させて真空パッケージ内部を真空排気する工程と、
    第2のハンダ材料の融点以上の温度に真空パッケージを加熱し、前記隙間を封止することにより、前記第2の蓋により前記開口部を封止する工程と
    を有することを特徴とする真空パッケージの製造方法。
  5. 前記第1のハンダ材料が前記金属領域に付着している領域と前記第2のハンダ材料が前記金属領域に付着している領域との間の金属領域は第2のハンダ材料と濡れないように表面処理されていることを特徴とする請求項に記載の真空パッケージの製造方法。
  6. 少なくとも電子機器及びガス吸着素子が内蔵され、少なくとも二つの部材を気密溶接することにより構成される真空パッケージの製造方法であって、
    前記少なくとも二つの部材のうち、金属領域を有する部材の当該金属領域に開口部を形成する工程と、
    前記開口部周部の金属領域に第1のハンダ材料を予め付着する工程と、
    開口部を覆う凹部を有し、且つ、前記第1のハンダ材料溶解時の付着力より大きい重量を有する第1の蓋を、第1のハンダ材料に固定することにより開口部を仮封止する工程と、
    不活性ガス雰囲気下において前記少なくとも二つの部材を気密溶接することにより真空パッケージを形成する工程と、
    真空雰囲気下において前記第1のハンダ材料の融点以上の温度に真空パッケージを加熱し、第1のハンダ材料から第1の蓋を離脱させることにより前記開口部を露出させて真空パッケージ内部を真空排気する工程と、
    真空雰囲気下において電子ビーム若しくはレーザービームによって開口部周部の金属領域を溶解させることにより前記開口部を封止する工程と
    を有することを特徴とする真空パッケージの製造方法。
  7. 前記真空パッケージを形成する工程は、不活性ガス雰囲気下において前記ガス吸着素子を加熱して活性化した後に、当該ガス吸着素子を真空パッケージ内部に封入する工程を含むことを特徴とする請求項1から請求項のうち、いずれか1項に記載の真空パッケージの製造方法。
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