JP3928854B2 - 金属リングの周長測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無段変速機(CVT)等のベルトに使用される金属リングの周長を測定する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車等の変速装置として用いられる無段変速機(CVT)用のベルトは、複数の無端帯状の金属リングをそれらの厚み方向に積層して組み立てた積層リングに複数のエレメントを組み付けることにより構成されている。この種の積層リングは、基本的にはその周長値や半径が設計値(これは各層毎に互いに相違する)になるように製造されているものの、常に高精度に設計値に一致するわけではなく、一般には製造上の誤差のために設計値を中心にある程度のばらつきを生じる。このため、前記各層の金属リングを組み合わせて積層する場合、各層の金属リングはその製造後、周長値が別途測定され、そのデータに基づいて積層リングが組み立てられる。
【0003】
前記金属リングの周長を測定する装置として、従来、特開平11−281342号公報に開示された技術がある。該公報記載の周長測定装置は、モータ等の駆動手段により回転駆動される駆動ローラと、駆動ローラの垂直下方に所定の間隔を存して備えられた従動ローラとを備え、両ローラに金属リングを掛け渡して張力を付与した状態で回転駆動しつつ、該従動ローラの変位を検出して両ローラ間の距離から該金属リングの周長を測定する測定手段とを備えるものである。そして、前記周長測定装置は、前記金属リングに張力を付与するために、前記従動ローラにワイヤを介して垂下された錘を備えている。また、前記従動ローラの変位は、該従動ローラを軸支するブラケットに取着されて側方に張り出すL字状部材に前記測定手段の測定子を当接させることにより測定している。
【0004】
前記周長測定装置によれば、前記金属ローラに張力を付与して緊張状態とすると共に、回転駆動しながら前記従動ローラの変位を測定するので、金属リング全体に均一な張力を付与することができ、該金属リングの周長を高精度で測定することができる。
【0005】
しかしながら、前記周長測定装置において測定されたデータに基づいて複数の金属リングを積層順を定め、これらの金属リングを積層して積層リングを形成したとき、積層リングによって積層方向の厚み寸法が相違する場合がある。そしてこの場合に積層リングの厚み寸法が過剰に大となった場合には、該積層リングへのエレメントの組み付けが困難となる不都合がある。
【0006】
また、この種の周長測定装置においては、装置温度(例えば駆動ローラを駆動するためのモータ等の駆動手段の発熱)や外気温の影響により、駆動ローラに膨張や収縮が生じる場合があり、駆動ローラと従動ローラとの軸間の距離から金属リングの外周の周長を測定すると、前記温度の変動に影響されて測定値が変動して正確に測定できないことがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑み、前記金属リングの内周長及び厚み寸法を正確に且つ効率良く測定することができる周長測定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、駆動手段により回転駆動される駆動ローラと、該駆動ローラの垂直下方に所定の間隔を存して備えられ該駆動ローラに対して昇降自在の従動ローラと、両ローラに金属リングを掛け渡したときに両ローラを離反させて該金属リングに所定の張力を付与する張力付与手段と、該張力付与手段により所定の張力が付与された該金属リングを該駆動ローラにより回転駆動しつつ該従動ローラの変位を検出して両ローラ間の距離から該金属リングの内周長を測定する内周長測定手段とを備える金属リングの周長測定装置において、両ローラに掛け渡されて両ローラ間に位置する金属リングの厚み寸法を測定する厚み測定手段を設け、該厚み測定手段は、前記張力付与手段により所定の張力が付与された金属リングの内周面側と外周面側とに対向し、互いに当接する方向に進退自在に設けられた一対の接触子と、両接触子を金属リングの内周面と外周面とに当接させる接触子進退手段と、一方の接触子を基準として他方の接触子の変位を検出する変位検出手段とを備え、前記接触子進退手段は、両接触子が前記金属リングの内周面と外周面とに当接したとき、両接触子の金属リングへの当接荷重を均等に配分する当接荷重配分機構を備え、該当接荷重配分機構は、両接触子の進退方法に沿って移動自在の支持部材と、該支持部材に一体に支持されてピストンロッドを前記金属リングに向って伸縮させるシリンダとを備え、前記一方の接触子は、該支持部材に一体に支持されて前記金属リングの一側面に対向し、前記他方の接触子は、前記ピストンロッドの先端に連設されて前記金属リングの他側面に対向して設けられていることを特徴とする。
【0009】
本発明の金属リングの測定装置においては、先ず、前記駆動ローラと前記従動ローラとに金属リングを掛け渡し、前記張力付与手段によって両ローラを離反させて金属リングに所定の張力を付与する。次いで、前記駆動手段により駆動ローラを駆動して金属リングを回転させ、前記内周長測定手段により金属リングの内周長を測定する。該内周長測定手段は、従動ローラの変位を検出して両ローラ間の距離から金属リングの内周長を測定する。
【0010】
続いて、前記駆動ローラの回転を停止させ、前記張力付与手段によって金属リングに所定の張力を付与した状態を維持して、前記厚み測定手段によって該金属リングの厚み寸法を測定する。このように金属リングに所定の張力が付与された状態で厚みの測定を行なうことにより、金属リングの撓みが防止されて厚み測定に好適な状態とすることができるだけでなく、一定の条件で金属リングの厚み寸法を測定することができるので、例えば、複数の金属リングの積層順を定める際に好適な各金属リングの測定データを得ることができる。更に、これによって、金属リングの内周長の測定と厚みの測定とを連続して効率良く行なうことができる。
【0011】
また、前記接触子進退手段によって両接触子を金属リングの内周面と外周面とに当接させ、前記変位検出手段によって一方の接触子を基準として他方の接触子の変位を検出するので、他方の接触子の変位を測定するだけで容易に金属リングの厚み寸法を測定することができ、構成を簡単としてしかも精度の高い測定を行なうことができる。
【0013】
また、前記接触子進退手段が当接荷重配分機構を備えることにより、何れか一方の接触子から金属リングに不要な張力が付与されることを防止することができ、接触子の当接に伴う金属リングの変形を確実に防止して、精度の高い厚み寸法の測定を行なうことができる。
【0014】
即ち、先ず、前記シリンダのピストンロッドを伸長して、その先端の接触子を金属リングに当接させる。更にピストンロッドを伸長させると、シリンダが前記支持部材と共に後退する。これにより、該支持部材に一体に支持された接触子が金属リングに当接し、金属リングの両側面に各接触子が当接される。このとき、前記支持部材は、両接触子の進退方法に沿って移動自在であるので、何れか一方の接触子が他方の接触子よりも強い当接荷重をもって当接しても、その当接荷重が該支持部材の移動によって吸収され、両接触子の当接荷重が均等に配分される。
【0015】
また、本発明においては、少なくとも前記駆動ローラの近傍に装置温度及び外気温を測定する温度測定手段を設け、前記内周長測定手段及び前記厚み測定手段による測定データを、前記温度測定手段による測定温度に基づいて補正するデータ補正手段を設ることが好ましい。これにより、装置温度(例えば前記駆動手段の発熱)や外気温の影響を受けた前記内周長測定手段及び前記厚み測定手段による測定データを、前記装置温度や外気温の影響を受けない状態の測定データに補正することができ、前記温度の変動に影響されて測定値が変動しても、常に正確な測定データを得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
図1は金属リングの周長測定装置の説明的正面図、図2は図1示の装置の説明的側面図、図3は従来の厚み測定手段の作動を示す説明図、図4は本発明の実施形態における厚み測定手段を示す説明図、図5は図4の厚み測定手段の作動説明図である。
【0017】
図1及び図2に示すように、周長測定装置1は、基台2に立設された支柱3にブラケット4を介して軸支されると共に支柱3の背面側に設けられた駆動モータ5(駆動手段)により回転駆動される駆動ローラ6と、ブラケット7に軸支され、駆動ローラ6の垂直下方に所定の間隔を存して備えられる従動ローラ8とを備える。
【0018】
ブラケット7は、係合部材9を介して支柱3に垂直方向に設けられた2条のレール部材10に係合し、レール部材10に沿って摺動自在とされている。そして、該ブラケット7は、それ自体が錘(張力付与手段)として作用する重量に形成されており、駆動ローラ6と従動ローラ8とに掛け渡された金属リングWに張力を付与することができるようになっている。また、ブラケット7の下部には、基台2上に立設されたシリンダ11のピストンロッド12が接続され、シリンダ11によりブラケット7を上方に移動できるようになっている。
【0019】
また、支柱3には、支持部材13に支持された内周長測定手段14が設けられている。該内周長測定手段14は、伸縮自在の接触子15を有する第1変位センサ16と、該第1変位センサ16によって測定された変位量に基づいて内周長を算出するコンピュータ等の演算手段(図示せず)とにより構成されている。
【0020】
前記接触子15は、駆動ローラ6の軸心と、従動ローラ8の軸心を結ぶ直線上でブラケット7の下部に当接している。接触子15は、図示しないばね部材等によりブラケット7方向に付勢されており、接触子15の先端はブラケット7と共に変位する。尚、駆動ローラ6を軸支するブラケット4には図示しない上方リミットスイッチが備えられ、レール部材9の下部には下方リミットスイッチ17が備えられている。
【0021】
なお、図1に示す周長測定装置1においては、その支柱3に、支持部材18に支持された従来の厚み測定手段19が設けられている。本発明は、該厚み測定手段19に替えて、後述する図4に示した厚み測定手段25を採用したものであるが、本発明の実施形態における厚み測定手段25と従来の厚み測定手段19についての違いを明確にするために、本発明の実施形態における厚み測定手段25を説明するに先立って、従来の厚み測定手段19について説明する。
従来の厚み測定手段19は、駆動ローラ6と従動ローラ8とに掛け渡された金属リングWの内周面側に当接自在の基準接触子20と、該基準接触子20を進退させるシリンダ21とを備えている。更に、該厚み測定手段19は、基準接触子20に対向する位置に、駆動ローラ6と従動ローラ8とに掛け渡された金属リングWの外周面側に当接自在の測定接触子22と、該測定接触子22を進退させると共に該測定接触子22の変位量を測定する第2変位センサ23とを備え、該第2変位センサ23は、測定された変位量に基づいて厚み寸法を算出するコンピュータ等の演算手段(図示せず)に接続されている。
一方、本発明の実施形態の厚み測定手段25は、図4に示すように、駆動ローラ6と従動ローラ8とに掛け渡された金属リングWの内周面側に当接自在の基準接触子26と、該基準接触子26に対向する位置に、該金属リングWの外周面側に当接自在の測定接触子27とを備えている。基準接触子26と測定接触子27とは、金属リングWへの当接荷重を均等に配分するための当接荷重配分手段28を介して支柱3に取り付けられている。
該当接荷重配分手段28は、図4に示すように、支柱3に固定された第1支持部材29と、該第1支持部材29に設けられた案内ロッド30に案内されて、金属リングWに対して進退自在に設けられた第2支持部材31とを備えている。該第2支持部材31には、前記基準接触子26が一体に設けられている。また、前記測定接触子27は、第2支持部材31に案内ロッド32を介して進退自在に支持されている。更に、該第2支持部材31には、ピストンロッド33の先端に測定接触子27が連結された接触子駆動シリンダ34が一体に支持されている。また、該第2支持部材31には、測定接触子27の変位量を測定する変位センサ本体35が設けられ、該変位センサ本体35から延びる伸縮自在の測定ロッド36の先端が測定接触子27に当接されている。これにより、該測定接触子27の移動に追従して測定ロッド36が伸縮して変位量が測定される。なお、該変位センサ本体35は、測定された変位量に基づいて厚み寸法を算出するコンピュータ等の演算手段(図示せず)に接続されている。
【0022】
また、図2に示すように、駆動ローラ6の軸受けブロック6aの上部には温度センサ24(温度測定手段)が設けられている。該温度センサ24は、駆動モータ5の発熱等の装置温度及び外気温の影響による駆動ローラ6の温度を、軸受けブロック6aを介して測定する。
【0023】
に、周長測定装置1の作動について説明する。周長補正装置1は、無段変速機(CVT)のベルトを形成するマルエージング鋼製金属ベルトの周長測定に用いられる。図1及び図2を参照して、周長測定装置1では、まず、シリンダ10を作動することにより、ブラケット7及び軸支される従動ローラ8を上方に移動させる。そして、ブラケット7の上部がリミットスイッチ17に当接するとシリンダ10が停止され、駆動ローラ6と従動ローラ8とに金属リングWが掛け渡される。
【0024】
次に、シリンダ10による上方への付勢を解除すると、ブラケット7の錘として作用する重量により、ブラケット7及び軸支される従動ローラ8がレール部材9に沿って下方に移動する。これにより従動ローラ8が駆動ローラ6から離反して金属リングWに張力が付与され、金属リングWが緊張状態になる。
【0025】
次に、駆動モータ5を作動して、金属リングWを回転駆動しつつ、第1変位センサ16により従動ローラ8の変位量を検出する。第1変位センサ16は、例えば、ブラケット7の最上昇位置を基準として、接触子15の変位量から従動ローラ8の変位量を検出する。そして、第1変位センサ16によって得られた測定データは、図示しないコンピュータ等の演算手段に送られ、該演算手段において駆動ローラ6の直径と、従動ローラ8の直径と、軸間距離とから、金属リングWの内周長が算出される。このとき、他方では、前記温度センサ24によって、駆動モータ5の発熱等の装置温度及び外気温の影響による駆動ローラ6の温度が測定される。該測定された温度データは、図示しないコンピュータ等のデータ補正手段に送られ、該データ補正手段は温度データに基づいて内周長測定手段14による測定データを補正する。これによって、駆動ローラ6の熱膨張等による誤差が取除かれ、内周長を正確に算出することができる。
【0026】
また、このとき、接触子15は駆動ローラ6、従動ローラ8の軸心を結ぶ直線上に設けられているので、従動ローラ8の変位量を正確に検出することができる。更に、周長補正装置1では、金属リングWを回転駆動しながら、従動ローラ8の変位を連続的に測定し、金属リングWの定速回転中の振幅平均を従動ローラ8の変位量とすることにより、金属リングWの内周長をより正確に算出することができる。
【0027】
次いで、駆動モータ5の駆動による駆動ローラ6の回転を停止させ、それに伴って回転が停止された金属リングWに前記ブラケット7による張力が付与された状態を維持して、金属リングWの厚み測定が行なわれる。
従来の厚み測定手段19による金属リングWの厚み測定においては、先ず、図3(a)に示すように、前記シリンダ21の駆動により金属リングWの内周面に基準接触子20を当接させる。このときの当接荷重は金属リングWに変形が生じない100g程度が好ましい。
【0028】
次いで、図3(b)に示すように、第2変位センサ23が測定接触子22を進出させて金属リングWの外周面に当接させる。これにより、測定接触子22の変位が検出され、測定された変位量に基づいて厚み寸法が算出される。
【0029】
それに対して、本発明の実施形態における厚み測定手段25による金属リングWの厚み測定においては、先ず、図5(a)に示すように、前記接触子駆動シリンダ34の駆動により測定接触子27を前進させ金属リングWの外周面に当接させる。
【0030】
次いで、金属リングWへの当接によって測定接触子27の前進が規制されると、第2支持部材31が移動自在であることによって接触子駆動シリンダ34が後退する。このときの第2支持部材31の後退に伴い、図5(b)に示すように、金属リングWの内周面に基準接触子26が当接される。そして、金属リングWが基準接触子26と測定接触子27とによって挟み込まれた状態にあるとき、第2支持部材31が移動自在であることによって、基準接触子26と測定接触子27との金属リングWへの当接荷重が均等とされる。これにより、基準接触子26と測定接触子27との当接に伴う金属リングWの変形が確実に防止された状態で金属リングWの厚みが精度良く測定される。即ち、測定接触子27を介して測定ロッド36が伸縮して変位量が検出され、測定された変位量に基づいて厚み寸法が算出される。
【0031】
なお、前述した駆動モータ5の発熱等の装置温度や外気温が比較的高温である場合には、金属リングWの厚み寸法への影響が考えられる。この場合には、前記データ補正手段によって、厚み測定手段25の測定データを前記温度センサ24の測定温度に基づいて補正し、精度の高い厚み寸法の測定を行なうことができる。
【0032】
更に、金属リングWの厚み測定は、金属リングWを所定角度ずつ回転させて複数箇所の厚みを測定し、それら各箇所の平均の厚み寸法を測定データとすることにより、金属リングWの厚み寸法をより正確に把握することができる。そして図示しないが、周長の異なる金属リングWを厚み方向に積層して積層リングを形成する場合に、最適となる厚み寸法を有する金属リングWを組み合わせて精度の高い積層リングを容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 金属リングの周長測定装置を示す説明的正面図。
【図2】 図1示の装置の説明的側面図。
【図3】 従来の厚み測定手段の作動を示す説明図。
【図4】 本発明の実施形態における厚み測定手段を示す説明図。
【図5】 図4の厚み測定手段の作動を示す説明図。
【符号の説明】
W…金属リング、1…周長測定装置、5…駆動モータ(駆動手段)、6…駆動ローラ、7…ブラケット(張力付与手段)、8…従動ローラ、14…内周長測定手段、25…厚み測定手段、26,27…接触子、21…シリンダ(接触子進退手段)、24…温度センサ(温度測定手段)、28…当接荷重配分手段、34…接触子駆動シリンダ(シリンダ)、35…変位センサ本体(変位検出手段)。

Claims (2)

  1. 駆動手段により回転駆動される駆動ローラと、該駆動ローラの垂直下方に所定の間隔を存して備えられ該駆動ローラに対して昇降自在の従動ローラと、両ローラに金属リングを掛け渡したときに両ローラを離反させて該金属リングに所定の張力を付与する張力付与手段と、該張力付与手段により所定の張力が付与された該金属リングを該駆動ローラにより回転駆動しつつ該従動ローラの変位を検出して両ローラ間の距離から該金属リングの内周長を測定する内周長測定手段とを備える金属リングの周長測定装置において、
    両ローラに掛け渡されて両ローラ間に位置する金属リングの厚み寸法を測定する厚み測定手段を設け、
    該厚み測定手段は、前記張力付与手段により所定の張力が付与された金属リングの内周面側と外周面側とに対向し、互いに当接する方向に進退自在に設けられた一対の接触子と、両接触子を金属リングの内周面と外周面とに当接させる接触子進退手段と、一方の接触子を基準として他方の接触子の変位を検出する変位検出手段とを備え、
    前記接触子進退手段は、両接触子が前記金属リングの内周面と外周面とに当接したとき、両接触子の金属リングへの当接荷重を均等に配分する当接荷重配分機構を備え、
    該当接荷重配分機構は、両接触子の進退方法に沿って移動自在の支持部材と、該支持部材に一体に支持されてピストンロッドを前記金属リングに向って伸縮させるシリンダとを備え、
    前記一方の接触子は、該支持部材に一体に支持されて前記金属リングの一側面に対向し、前記他方の接触子は、前記ピストンロッドの先端に連設されて前記金属リングの他側面に対向して設けられていることを特徴とする金属リングの周長測定装置。
  2. 少なくとも前記駆動ローラの近傍に装置温度及び外気温を測定する温度測定手段を設け、
    前記内周長測定手段及び前記厚み測定手段による測定データを、前記温度測定手段による測定温度に基づいて補正するデータ補正手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の金属リングの周長測定装置。
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