JP7307637B2 - 試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のトルクを試験する試験装置に関する。
車両の車軸に伝達されるトルクを測定する試験装置がある(例えば、特許文献1)。車軸のトルクは、かかる試験装置を用いて、実際の走行を模擬した所定の走行パターンで車両を運転させることで測定される。
特許第5027629号公報
車軸のトルクを測定する方法として、例えば、車軸に負荷を与えるダイナモを、ユニバーサルジョイントを介して車軸に連結し、ダイナモの回転軸にかかるトルクを測定する方法が挙げられる。ここで、試験中に走行風を模擬した風が車体に与えると、その風力によって車体が押されて、車体とダイナモとの相対位置関係が変動することがある。車軸がユニバーサルジョイントでダイナモに連結される場合、車体とダイナモとの相対位置関係が変動すると、ユニバーサルジョイントのジョイント角が0度から変動する。そうすると、測定されるトルクが変動し、車軸のトルクを精度よく測定することができない。
そこで、本発明は、試験対象の車両のトルクを精度よく測定することが可能な試験装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の試験装置は、試験対象の車両の車軸を軸周りに回転可能に支持する模擬車輪と、車軸に連結されるユニバーサルジョイントと、回転軸がユニバーサルジョイントにおける車軸とは反対側に連結され、車軸に対して負荷を与える発電機と、発電機の回転軸に連結され、車軸から出力されるトルクを測定するトルクメータと、車両の車体に風を送るファンと、車体の水平方向の移動距離を導出する移動距離導出部と、移動距離に基づいて発電機と車体との相対位置を所定の基準位置に補正する相対位置補正部と、を備える。
また、試験装置は、地面に固定される固定台と、固定台の鉛直上面に接触し、模擬車輪が戴置されるフリーテーブルと、固定台に対してフリーテーブルを水平方向に移動させるアクチュエータと、を備え、相対位置補正部は、移動距離に基づいて相対位置を基準位置に補正するための補正量を導出し、補正量に従ってアクチュエータを駆動させてもよい。
また、試験装置は、車両の牽引フックに連結される牽引ワイヤと、牽引ワイヤに張力を与える牽引アクチュエータと、を備え、相対位置補正部は、移動距離に基づいて相対位置を基準位置に補正するための補正量を導出し、補正量に従って、牽引アクチュエータを駆動させてもよい。
また、試験装置は、車体の位置を測定する車体位置測定部を備え、移動距離導出部は、車体位置測定部の測定結果に基づいて移動距離を導出してもよい。
また、移動距離導出部は、ファンの回転数に基づいて移動距離を導出してもよい。
本発明によれば、試験対象の車両のトルクを精度よく測定することが可能となる。
第1実施形態による試験装置の構成を示す概略図である。 模擬車輪と発電機との連結部分を拡大して示す詳細図である。 固定台およびフリーテーブルの透視側面図である。 固定台およびフリーテーブルの透視平面図である。 試験制御部の動作の流れを説明するフローチャートである。 第2実施形態による試験装置の構成を示す概略図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態による試験装置1の構成を示す概略図である。以下では、第1実施形態に関係する構成や処理について詳細に説明し、第1実施形態と無関係の構成や処理については説明を省略する。
試験装置1は、試験対象の車両2の車軸4に連結されている。車軸4は、車両2の車体6に支持されている。試験装置1は、模擬車輪10、ユニバーサルジョイント12、発電機14、トルクメータ16、ファン18、車体位置測定部20、アクチュエータ22および試験制御部24を含む。
模擬車輪10は、車両2の本来の車輪に代えて、試験のために車軸4に連結される。模擬車輪10は、車両2の車軸4を軸周りに回転可能に支持する。つまり、模擬車輪10は、車軸4が回転しても車軸4とともに回転しない。また、模擬車輪10は、車軸4の回転を妨げない。
ユニバーサルジョイント12aは、一方側が車軸4に連結され、他方側がユニバーサルジョイント12bの一方側に連結される。ユニバーサルジョイント12bの他方側は、トルクメータ16を介して発電機14の回転軸30に連結される。
以後、ユニバーサルジョイント12a、12bを総称して、ユニバーサルジョイント12と呼ぶ場合がある。なお、車軸4と発電機14との連結経路に設けられるユニバーサルジョイント12の数は、2個に限らず、1個でもよいし、3個以上であってもよい。
発電機14は、例えば、ダイナモである。発電機14は、車両2の側面に対向配置されて地面に固定される。発電機14は、車両2の走行状態(例えば、路面の摩擦係数や勾配等)を模擬した負荷を車軸4に対して付与する。
トルクメータ16は、発電機14の回転軸30に設けられる。トルクメータ16は、車軸4から出力されるトルクを、ユニバーサルジョイント12を通じて測定する。
ここで、車軸4と発電機14とをユニバーサルジョイント12ではなく、等速ジョイントを用いて連結する態様も考えられる。しかし、等速ジョイントは、ユニバーサルジョイント12と比べ、高負荷に耐えることができない。このため、測定対象のトルクが比較的低い場合には、等速ジョイントを用いて車軸4と発電機14とを連結可能であるが、測定対象のトルクが比較的高い場合には、等速ジョイントを用いることができない。試験装置1において、ユニバーサルジョイント12を用いる理由は、比較的高いトルクを測定可能とするためである。
ファン18は、車両2の前方に対向配置される。ファン18は、車両2が走行した場合に受ける走行風を模擬した風を車体6に送る。
車体位置測定部20は、例えば、レーザ位置測定器である。車体位置測定部20は、車体6の水平方向の位置を非接触で測定する。具体的には、車体位置測定部20は、車体6の側面に光を放射し、その反射光を検出する時間から、車体6の幅方向(図1における左右方向)の位置を測定する。また、車体位置測定部20は、車体6の後面に光を放射し、その反射光を検出する時間から、車体6の前後方向(図1における上下方向)の位置を測定する。
アクチュエータ22は、模擬車輪10の鉛直下方に配置される。アクチュエータ22は、後に詳述するが、模擬車輪10を水平方向に移動可能である。模擬車輪10が移動されると、結果として、車体6が水平方向に移動される。
図2は、模擬車輪10と発電機14との連結部分を拡大して示す詳細図である。模擬車輪10は、固定台40およびフリーテーブル42上に配置される。固定台40は、地面44に固定される。固定台40の鉛直上面は、水平面となっている。フリーテーブル42は、平板状に形成され、固定台40上に配置される。フリーテーブル42の鉛直下面は、水平面となっており、固定台40の鉛直上面と接触している。フリーテーブル42の鉛直上面には、模擬車輪10が戴置される。
模擬車輪10は、模擬ホイール50、模擬タイヤ52、連結シャフト54および軸受56を含む。模擬ホイール50は、軸方向の長さに対して径方向の長さが長い円筒状に形成される。模擬ホイール50の軸方向外側には、径方向に延びる支持部58が形成される。支持部58には、模擬ホイール50の軸に沿って貫通孔が形成される。
模擬タイヤ52は、模擬ホイール50の外周に装着される。模擬ホイール50は、模擬タイヤ52を通じてフリーテーブル42上に戴置される。模擬ホイール50は、模擬タイヤ52とフリーテーブル42との摩擦力により、回転されない。
連結シャフト54は、円筒状に形成される。連結シャフト54は、模擬ホイール50の支持部58の貫通孔に挿通される。連結シャフト54は、軸受56によって軸周りに回転可能に模擬ホイール50に支持される。
連結シャフト54における模擬ホイール50の内側端は、ブレーキプレート60およびハブ62を介して車軸4に連結される。連結シャフト54は、車軸4と同軸上に連結される。
ユニバーサルジョイント12aは、クロススパイダ70、第1シャフト72、第2シャフト74を含む。クロススパイダ70には、十字形に突出するピンが形成される。第1シャフト72の一端は、連結シャフト54における模擬ホイール50の外側端に連結される。第1シャフト72の他端は、クロススパイダ70における対向する2個のピンに連結される。第2シャフト74の一端は、クロススパイダ70における第1シャフト72が連結されるピンに交差する他の2個のピンに連結される。
ユニバーサルジョイント12bは、第2シャフト74、クロススパイダ76、第3シャフト78を含む。第2シャフト74は、ユニバーサルジョイント12aにおける連結シャフト54とは反対側のシャフトと共用される。クロススパイダ76には、十字形に突出するピンが形成される。第2シャフト74の他端は、クロススパイダ76における対向する2個のピンに連結される。第3シャフト78の一端は、クロススパイダ76における第2シャフト74が連結されるピンに交差する他の2個のピンに連結される。
トルクメータ16は、ロータ80および本体部82を含む。ロータ80は、第3シャフト78の他端と発電機14の回転軸30との間に挟まれるように連結される。本体部82は、ロータ80に対して予め決められた距離だけ離隔して配置される。ロータ80には、トルクに従って軸周りのねじれが発生する。本体部82は、ロータ80に発生するねじれを非接触で測定してトルクを導出する。本体部82は、ロータ80に対して離隔されているため、ロータ80のねじれを妨げない。このため、トルクメータ16は、トルクを精度よく測定することができる。本体部82は、ステー84を通じて発電機14に支持される。発電機14は、支持台86上に戴置されて固定される。支持台86は、地面44に固定される。
試験開始前、車軸4の中心軸90と発電機14の回転軸30の中心軸92とが同軸上に位置するように、模擬車輪10がフリーテーブル42上に戴置され、車体6の位置が決定される。この状態では、ユニバーサルジョイント12aおよびユニバーサルジョイント12bは、ジョイント角が共に0度となり、直線状に連結される。なお、ジョイント角は、ユニバーサルジョイント12の一方側と他方側が直線となる状態を0度とする。
図3は、固定台40およびフリーテーブル42の透視側面図である。図4は、固定台40およびフリーテーブル42の透視平面図である。
固定台40の鉛直上面には、鉛直下方に窪む収容部100が形成される。アクチュエータ22は、収容部100に収容される。アクチュエータ22は、第1アクチュエータ22aおよび第2アクチュエータ22bを含む。
第1アクチュエータ22aは、第1シリンダ110a、第1プランジャ112aおよび第1起立部114aを含む。第1シリンダ110aは、収容部100内において固定台40に固定され、車両2の前後方向に延在する。第1プランジャ112aは、第1シリンダ110aに挿通されており、例えば、第1シリンダ110a内に加えられる油圧によって軸方向に摺動可能となっている。第1起立部114aは、第1プランジャ112aの先端に接続され、鉛直上方に延在する。第1起立部114aは、フリーテーブル42の鉛直下面に形成される第1溝部116aに係合される。第1溝部116aは、車両2の幅方向に延びるように形成される。
第2アクチュエータ22bは、第2シリンダ110b、第2プランジャ112bおよび第2起立部114bを含む。第2シリンダ110bは、収容部100内において固定台40に固定され、車両2の幅方向に延在する。第2プランジャ112bは、第2シリンダ110bに挿通されており、例えば、第2プランジャ112b内に加えられる油圧によって軸方向に摺動可能となっている。第2起立部114bは、第2プランジャ112bの先端に接続され、鉛直上方に延在する。第2起立部114bは、フリーテーブル42の鉛直下面に形成される第2溝部116bに係合される。第2溝部116bは、車両2の前後方向に延びるように形成される。
第1アクチュエータ22aは、固定台40に対してフリーテーブル42を車両2の前後方向に移動させることができる。具体的には、第1プランジャ112aが第1シリンダ110aに対して摺動されると、第1起立部114aは、係合される第1溝部116aに対して第1プランジャ112aに従った方向の力を与える。そうすると、フリーテーブル42は、第1プランジャ112aの摺動方向である前後方向に移動される。なお、この場合、第2アクチュエータ22bの第2起立部114bは、第2溝部116b内を摺動することで、第1アクチュエータ22aによるフリーテーブル42の移動を妨げない。
第2アクチュエータ22bは、固定台40に対してフリーテーブル42を車両2の幅方向に移動させることができる。具体的には、第2プランジャ112bが第2シリンダ110bに対して摺動されると、第2起立部114bは、係合される第2溝部116bに対して第2プランジャ112bに従った方向の力を与える。そうすると、フリーテーブル42は、第2プランジャ112bの摺動方向である幅方向に移動される。なお、この場合、第1アクチュエータ22aの第1起立部114aは、第1溝部116a内を摺動することで、第2アクチュエータ22bによるフリーテーブル42の移動を妨げない。
このように、アクチュエータ22は、固定台40に対してフリーテーブル42を水平方向に移動させることができる。フリーテーブル42が移動されると、フリーテーブル42上の模擬車輪10がフリーテーブル42とともに移動される。その結果、車体6がフリーテーブル42の移動方向に移動される。
なお、アクチュエータ22は、前後方向の第1アクチュエータ22aと幅方向の第2アクチュエータ22bとの両方を含む態様に限らず、第1アクチュエータ22aおよび第2アクチュエータ22bのいずれか一方(例えば、第1アクチュエータ22a)のみを有し、他方(例えば、第2アクチュエータ22b)が省略されてもよい。
また、アクチュエータ22の具体的な構成は、例示したものに限らない。例えば、アクチュエータ22は、モータであってもよい。
図1に戻って、試験制御部24は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成される。試験制御部24は、プログラムを実行することで発電機制御部120、ファン制御部122、移動距離導出部124および相対位置補正部126として機能する。
発電機制御部120は、予め設定される所定の走行パターンに従って発電機14を制御する。これにより、車軸4には、走行パターンに従った負荷がユニバーサルジョイント12を通じて付与される。そして、発電機制御部120は、トルクメータ16で測定されるトルクを、走行パターンに対応付けて取得する。
ファン制御部122は、上述の走行パターンに従ってファン18を制御する。これにより、車体6には、走行パターンに従った風速の風が送られる。
上述のように、車軸4には模擬車輪10が連結されているため、試験を開始して車軸4を回転させても、基本的には、車両2自体は移動しない。しかし、試験が開始されると、車体6には、ファン18によって走行風を模擬した風が当てられる。このため、例えば、車体6に当たる風の風速が高くなると、車体6は、ファン18の風力によって押されて移動されることがある。
具体的には、模擬車輪10とフリーテーブル42との接触面の摩擦が大きく、固定台40とフリーテーブル42との接触面の摩擦が小さいため、車体6に風力が与えられると、車体6、模擬車輪10およびフリーテーブル42が一体となって、固定台40上を水平方向に移動される。
一方、発電機14は地面に固定されているため、試験中、発電機14の位置が変動することはない。つまり、試験中において、発電機14の位置に対する車体6の相対位置が変動することがある。
発電機14と車体6との相対位置が変動すると、車軸4の中心軸90と発電機14の回転軸30の中心軸92とがずれて、ユニバーサルジョイント12のジョイント角が0度から変動する。そうすると、ユニバーサルジョイント12に対して車軸4側が一定の角速度で回転しても、発電機14側の角速度が、ジョイント角に従って変動してしまう。その結果、車軸4から一定のトルクが出力されても、トルクメータ16は、変動されたトルクを測定してしまい、トルクの測定精度が低下する。
そこで、移動距離導出部124は、車体位置測定部20から車体6の水平方向の位置、具体的には、幅方向の位置および前後方向の位置を取得する。そして、移動距離導出部124は、取得された車体の水平方向の位置に基づいて、車体6の基準位置からの移動距離を導出する。基準位置は、例えば、試験開始時の車体6の位置とする。これは、試験開始時に、車軸4と回転軸30とが同軸上に位置され、ユニバーサルジョイント12のジョイント角が0度となっているからである。
相対位置補正部126は、移動距離導出部124で導出された移動距離に基づいて、車体6と発電機14との相対位置を補正する。具体的には、相対位置補正部126は、基準位置と、導出された移動距離とから、車体6を基準位置に戻す補正量を導出する。そして、相対位置補正部126は、導出された補正量分だけ車体6が移動されるように、アクチュエータ22を駆動させる。
アクチュエータ22が駆動されると、補正量に従った分だけフリーテーブル42が移動される。そうすると、フリーテーブル42とともに、模擬車輪10および車体6が移動される。これにより、車体6が基準位置に戻される。
車体6が基準位置に戻ると、車軸4と回転軸30とが同軸上に位置し、ユニバーサルジョイント12のジョイント角が0度となる。そうすると、回転軸30の角速度が車軸4の角速度に一致し、トルクメータ16は、車軸4のトルクを精度よく測定することができる。
図5は、試験制御部24の動作の流れを説明するフローチャートである。試験制御部24は、所定制御周期で発生する割り込みタイミングごとに、図5の一連の処理を繰り返す。所定制御周期は、例えば、10ミリ秒とするが、この例に限らない。
移動距離導出部124は、まず、車体位置測定部20から車体6の位置を取得する(S100)。次に、移動距離導出部124は、車体6の位置に基づいて、車体6の基準位置に対する移動距離を導出する(S110)。次に、相対位置補正部126は、移動距離に基づいて、移動距離が基準位置となるように補正するための補正量を導出する(S120)。次に、相対位置補正部126は、補正量に基づいてアクチュエータ22を駆動させる(S130)。
以上のように、第1実施形態の試験装置1では、車体6の基準位置に対する移動距離が導出され、移動距離に基づいて発電機14と車体6との相対位置が基準位置に補正される。このため、第1実施形態の試験装置1では、試験中に、ファン18の風などによって車体6が移動するとしても、発電機14と車体6との相対位置を一定に維持することができる。つまり、第1実施形態の試験装置1では、ユニバーサルジョイント12のジョイント角を0度で一定に維持することができ、測定されるトルクの変動を抑えることが可能となる。
したがって、第1実施形態の試験装置1によれば、試験対象の車両のトルクを精度よく測定することが可能となる。
また、第1実施形態の試験装置1では、車軸4と発電機14とがユニバーサルジョイント12を介して直結される。このため、第1実施形態の試験装置1は、ローラ上で車両2を走行させて試験を行う比較例に比べ、以下の点で有利である。第1に、試験装置1は、スリップが発生し易い氷上走行や雪上走行を模擬した冬季試験を冬季に限らずに行うことが可能である。第2に、試験装置1は、ローラ上で車輪がスリップすることがないため、加速試験においてアクセルを全開とすることが可能である。第3に、試験装置1は、4輪に対してそれぞれ独立に負荷を与えることができ、例えば、ワインディング路などの所外走行を模擬した試験を行うことが可能である。第4に、試験装置1は、車軸4のトルクおよび回転数を測定できるため、車両2の出力を詳細に測定可能である。第5に、比較例では、車両2の設置状況等によってローラと車輪との摩擦抵抗にバラつきが生じて試験の再現性が低いが、試験装置1は、そのような摩擦抵抗のバラつきが生じず、試験の再現性を向上することができる。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態による試験装置200の構成を示す概略図である。第2実施形態の試験装置200は、アクチュエータ22に代えて、牽引フック210、牽引ワイヤ212および牽引アクチュエータ214を有する点において、第1実施形態の試験装置1と異なる。なお、第2実施形態においても、模擬車輪10は、フリーテーブル42上に戴置されるとする。以下では、第1実施形態と共通する構成および動作については説明を省略し、異なる構成および動作について詳述する。
牽引フック210は、例えば、車両2の右前方と左後方とに設けられる。車両2の前方の牽引フック210には、幅方向外側(図6の右側)に延びる牽引ワイヤ212と前方に延びる牽引ワイヤ212とが連結される。各々の牽引ワイヤ212には、牽引アクチュエータ214が連結される。
また、車両2の後方の牽引フック210には、幅方向外側(図6の右側)に延びる牽引ワイヤ212と後方に延びる牽引ワイヤ212とが連結される。各々の牽引ワイヤ212には、牽引アクチュエータ214が連結される。
牽引アクチュエータ214は、牽引ワイヤ212に張力を与えることができる。具体的には、牽引アクチュエータ214は、牽引ワイヤ212を巻き上げおよび引き出すことが可能である。
第2実施形態の相対位置補正部126は、移動距離導出部124で導出された車体6の移動距離に基づいて、車体6を基準位置に戻す補正量を導出し、導出された補正量分だけ車体6が移動されるように、牽引アクチュエータ214を駆動させる。
例えば、車体6が後方に移動する場合、前方の牽引アクチュエータ214に牽引ワイヤ212を所定量だけ巻き上げさせる。この場合、後方の牽引アクチュエータ214は、牽引ワイヤ212を所定量だけ引き出すことで、車体6の移動を妨げない。
以上のように、第2実施形態の試験装置200では、車体6を基準位置に戻すように牽引アクチュエータ214を駆動させる。このため、第2実施形態の試験装置200では、第1実施形態と同様に、発電機14と車体6との相対位置を一定に維持することができる。したがって、第2実施形態の試験装置200によれば、第1実施形態と同様に、試験対象の車両2のトルクを精度よく測定することができる。
なお、第2実施形態では、車両2の前方および後方の両方に牽引ワイヤ212を連結させる例を挙げていた。しかし、車両2の前方および後方の両方に牽引ワイヤ212を連結させる態様に限らない。例えば、ファン18による風は車両2の前方から車体6に当たるため、第2実施形態において、車両2の前方のみ牽引ワイヤ212を連結させ、後方の牽引ワイヤ212を省略してもよい。また、第2実施形態において、車両2の前後方向に延びる牽引ワイヤ212のみ連結させ、車両2の幅方向に延びる牽引ワイヤ212を省略してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記各実施形態では、車体位置測定部20の測定結果に基づいて、車体6の基準位置に対する移動距離を導出する例を挙げていた。しかし、車体6の基準位置に対する移動距離の導出方法は、この態様に限らない。例えば、車体位置測定部20を設けず、車体6の移動距離を推定してもよい。車体6は、上述のように、ファン18の風力によって移動されることがある。このため、移動距離導出部124は、ファン制御部122からファン18の回転数(回転数指令値)を取得する。移動距離導出部124は、ファン18の回転数と車体6の移動距離とが関連付けられたテーブルや関係式を用いて、取得されたファン18の回転数から車体6の移動距離を導出する。この態様によれば、車体位置測定部20を設けることなく、発電機14と車体6との相対位置を補正することができる。
また、上記各実施形態では、発電機14を地面に対して固定する例を挙げていた。しかし、発電機14は、水平方向に移動可能なフリーテーブル42上に戴置されてもよい。この場合、発電機14を戴置するフリーテーブル42を移動させるアクチュエータ22を設けてもよい。
本発明は、車両のトルクを試験する試験装置に利用できる。
1、200 試験装置
2 車両
4 車軸
6 車体
10 模擬車輪
12 ユニバーサルジョイント
14 発電機
16 トルクメータ
18 ファン
20 車体位置測定部
22 アクチュエータ
30 回転軸
40 固定台
42 フリーテーブル
44 地面
124 移動距離導出部
126 相対位置補正部
210 牽引フック
212 牽引ワイヤ
214 牽引アクチュエータ

Claims (5)

  1. 試験対象の車両の車軸を軸周りに回転可能に支持する模擬車輪と、
    前記車軸に連結されるユニバーサルジョイントと、
    回転軸が前記ユニバーサルジョイントにおける前記車軸とは反対側に連結され、前記車軸に対して負荷を与える発電機と、
    前記発電機の回転軸に連結され、前記車軸から出力されるトルクを測定するトルクメータと、
    前記車両の車体に風を送るファンと、
    前記車体の水平方向の移動距離を導出する移動距離導出部と、
    前記移動距離に基づいて前記発電機と前記車体との相対位置を所定の基準位置に補正する相対位置補正部と、
    を備える試験装置。
  2. 地面に固定される固定台と、
    前記固定台の鉛直上面に接触し、前記模擬車輪が戴置されるフリーテーブルと、
    前記固定台に対して前記フリーテーブルを水平方向に移動させるアクチュエータと、
    を備え、
    前記相対位置補正部は、前記移動距離に基づいて前記相対位置を前記基準位置に補正するための補正量を導出し、前記補正量に従って前記アクチュエータを駆動させる請求項1に記載の試験装置。
  3. 前記車両の牽引フックに連結される牽引ワイヤと、
    前記牽引ワイヤに張力を与える牽引アクチュエータと、
    を備え、
    前記相対位置補正部は、前記移動距離に基づいて前記相対位置を前記基準位置に補正するための補正量を導出し、前記補正量に従って、前記牽引アクチュエータを駆動させる請求項1に記載の試験装置。
  4. 車体の位置を測定する車体位置測定部を備え、
    前記移動距離導出部は、前記車体位置測定部の測定結果に基づいて前記移動距離を導出する請求項1~3のいずれか1項に記載の試験装置。
  5. 前記移動距離導出部は、前記ファンの回転数に基づいて前記移動距離を導出する請求項1~3のいずれか1項に記載の試験装置。
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