JP3928408B2 - 遷移金属錯体、配位子、オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遷移金属錯体、その構成成分となる配位子、重合用触媒およびそれを用いる重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
既に、メタロセン錯体を用いるオレフィン重合体の製造法については多くの報告がなされている。例えば、特開昭58−19309号公報において、メタロセン錯体とアルミノキサンを用いたオレフィン重合体の製造方法に関して報告されている。このビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド及びメチルアルミノキサンを用いた触媒でオレフィン重合を行うと、得られるオレフィン重合体の分子量が低いという問題があった。この問題を改良するために、ハーフメタロセン型遷移金属錯体が開発されている。例えば、特開平3−163088号公報においては、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert―ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロリドが、特開平9−87313号においてはジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(tert−アミド)チタニウムジクロリドがそれぞれ開示されており、オレフィン重合触媒成分として工業的の利用価値は高い。しかし、これらの遷移金属錯体はその製造過程において、水分に不安定で取り扱いの困難なケイ素化合物を用いる必要があり、より簡便な取り扱いのできる配位子系への改良、および触媒の高機能化が望まれている。なお、Chem. Commun.,1999,1405-1406には、1−(2−メチルインデン−1−イル)−2−ナフチルメチルアルコキシジルコニウム ビスジエチルアミドが記載されているが、重合触媒としての機能については知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような状況に鑑み、オレフィン重合の工業プロセスにおいて工業的に有利な反応温度条件において優れた活性を発揮する重合用錯体成分、およびその構成成分となる配位子を提供し、該錯体を含有する高活性なオレフィン重合用触媒と、それを用いたオレフィン重合体の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、置換シクロペンタジエン、それを配位子として有する遷移金属錯体を見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、一般式(1)
(式中、Mは元素の周期律表の第4族の遷移金属原子を示し、Aは元素の周期律表の第16族の原子を示し、R1、R2は同一または相異なり、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基を示し、R3、R4、R5、R6は同一または相異なり、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数1〜20の炭化水素置換シリル基または炭素数1〜20の炭化水素置換アミノ基を示し、X1、X2、R7、R8、R9、R10は同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数1〜20の炭化水素置換シリル基または炭素数1〜20の炭化水素置換アミノ基を示し、X1とX2、R1とR2、隣接するR3、R4、R5、R6または隣接するR7、R8、R9、R10は互いに結合して環を形成していてもよいが、R1とR2が水素原子であると同時に、R3、R4、R5、R6がシクロペンタジエン環と一緒になって、2−メチルインデン−1−イル基を形成することはない。)
で示される遷移金属錯体、配位子、製造方法および該遷移金属錯体を触媒成分とする重合用触媒を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
一般式(1)で示される遷移金属錯体において、Mで示される遷移金属原子とは、元素の周期律表(IUPAC無機化学命名法改定版1989)の第4族の遷移金属原子であり、例えばチタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子などが挙げられる。
【0006】
Aとして示される元素の周期律表の第16族の原子としては、例えば酸素原子、硫黄原子、セレン原子などが挙げられ、好ましくは酸素原子である。
【0007】
X1、X2、R7、R8、R9、R10におけるハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが例示される。
【0008】
X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10における置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基の置換基としては、ハロゲン原子等が挙げられ、具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基 、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロデシル基、トリクロロメチル基などが例示され、好ましくは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、 tert−ブチル基、アミル基等が挙げられる。
【0009】
X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10における置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられ、置換基としては、アルキル基が挙げられ、具体例としては、例えば、フェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、 n−ペンチルフェニル基、 ネオペンチルフェニル基、 n−ヘキシルフェニル基、 n−オクチルフェニル基、 n−デシルフェニル基、 n−ドデシルフェニル基、 n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基およびこれらのフッ素原子置換アリール基が例示され、好ましくはフェニル基が挙げられる。
【0010】
X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10における置換されていてもよい炭素数7〜20のアラルキル基としては、ベンジル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基、ジフェニルメチル基等が挙げられ、置換基としては、例えばアルキル基が挙げられ、具体例としては、例えば、ベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−ドデシルフェニル)メチル基、(n−テトラデシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基、ジフェニルメチル基およびこれらのフッ素原子置換アラルキル基が挙げられ、好ましくはベンジル基が挙げられる。
【0011】
置換基X1、X2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10における置換されていてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基の置換基としては、ハロゲン原子等が挙げられ、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−デキソキシ基、およびこれらのフッ素原子置換アルコキシ基が挙げられ、好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、 tert−ブトキシ基である。
【0012】
置換基X1、X2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10における置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基としてはフェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基が挙げられ、置換基としては、アルキル基等が挙げられ、具体例としてはフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基、およびこれらのフッ素置換アリールオキシ基が挙げられる。
【0013】
置換基X1、X2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10における炭素数1〜20の炭化水素置換シリル基とは、炭素数1〜20の炭化水素基で置換されたシリル基であって、ここでの炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基 、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントラセニル基などの炭素原子数1〜20のアリール基等が挙げられる。かかる炭素数1〜20の炭化水素置換シリル基としては、例えば、メチルシリル基、エチルシリル基、フェニルシリル基などの1置換シリル基、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジフェニルシリル基などの2置換シリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリ−イソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、トリ−イソブチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリ−n−ペンチルシリル基、トリ−n−ヘキシルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基などの3置換シリル基等が挙げられ、好ましくはトリメチルシリル基、 tert−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基が挙げられる。これらの置換シリル基はいずれもその炭化水素基がフッ素原子で置換されていてもよい。
【0014】
置換基X1、X2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10における炭素数1〜20の炭化水素置換アミノ基とは2つの炭化水素基で置換されたアミノ基であって、ここでの炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基 、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントラセニル基などの炭素原子数1〜20のアリール基等が挙げられる。かかる炭素数1〜20の炭化水素置換アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジ−イソブチルアミノ基、 tert −ブチルイソプロピルアミノ基、 ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ基等が挙げられ、好ましくはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基が挙げられる。置換基、R7、R8、R9、R10おけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子、塩素原子が挙げられる。
【0015】
X1とX2、R1とR2、隣接するR3、R4、R5、R6または隣接するR7、R8、R9、R10は互いに結合して環を形成していてもよい。
【0016】
一般式(1)で示される遷移金属錯体としては、例えば
2-(シクロペンタジエニル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2-(2−メチルシクロペンタジエニル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2-(3−メチルシクロペンタジエニル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2−(インデン−1−イル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2−(2−メチルインデン−1−イル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2−(2−フェニルインデン−1−イル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド、2−(フルオレン−1−イル)ベンジルオキシチタニウムジクロライド
【0017】
2-(シクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2-(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2-(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2−(インデン−1−イル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド、2−(フルオレン−1−イル)−1−ナフチルメチルオキシチタニウムジクロライド
【0018】
1−[2-(シクロペンタジエニル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(インデン−1−イル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2−メチルインデン−1−イル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2−フェニルインデン−1−イル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(フルオレン−1−イル)フェニル]エチルオキシチタニウムジクロライド
【0019】
1−[2-(シクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(インデン−1−イル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(フルオレン−1−イル)−1−ナフチル]エチルオキシチタニウムジクロライド
【0020】
1−[2-(シクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)フェニル] −1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(インデン−1−イル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2−メチルインデン−1−イル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2−フェニルインデン−1−イル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(フルオレン−1−イル)フェニル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド
【0021】
1−[2-(シクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(インデン−1−イル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド、1−[2−(フルオレン−1−イル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルオキシチタニウムジクロライド
【0022】
[2-(シクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、 [2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシオキシチタニウムジクロライド、 [2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(インデン−1−イル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、 [2−(2−メチルインデン−1−イル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、 [2−(2−フェニルインデン−1−イル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(フルオレン−1−イル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド
【0023】
[2-(シクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(インデン−1−イル)−1−ナフチル] −t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(フルオレン−1−イル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルオキシチタニウムジクロライド
【0024】
[2-(シクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、 [2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルオキシオキシチタニウムジクロライド、 [2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(インデン−1−イル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、 [2−(2−メチルインデン−1−イル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、 [2−(2−フェニルインデン−1−イル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(フルオレン−1−イル)フェニル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド
【0025】
[2-(シクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(インデン−1−イル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(フルオレン−1−イル)−1−ナフチル]フェニルメチルオキシチタニウムジクロライド
【0026】
[2-(シクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、 [2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルオキシオキシチタニウムジクロライド、 [2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(インデン−1−イル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、 [2−(2−メチルインデン−1−イル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、 [2−(2−フェニルインデン−1−イル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(フルオレン−1−イル)フェニル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド
【0027】
[2-(シクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル] ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(インデン−1−イル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド、[2−(フルオレン−1−イル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルオキシチタニウムジクロライド
などが例示され、これらの化合物の(2−シクロペンタジエニル−1−ナフチル)を(2−シクロペンタジエニル−3−ナフチル)に変更した化合物、(インデン−1−イル)を(インデン−2−イル)に変更した化合物、チタニウムをジルコニウム、ハフニウムに変更した化合物、ジクロリドをジブロミド、ジアイオダイド、ジメトキシド、ジイソプロポキシド、ジブトキシド、ビスジメチルアミド、ビスジエチルアミド、ジメチル、ビストリメチルシリルメチルに変更した化合物などが同様に挙げられる。
【0028】
かかる遷移金属錯体は、例えば一般式(2)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10は前記と同じ意味を表すが、R3とR4、R5とR6が結合してシクロペンタジエン環と一緒になってフルオレン環を形成することはなく、シクロペンタジエン環の二重結合の方向は任意または混合物であってもよいが、R1とR2が水素原子であると同時に、R3、R4、R5、R6がシクロペンタジエン環と一緒になって、2−メチルインデン−1−イル基を形成することはない。)
で示される置換シクロペンタジエンと一般式(3)
MX1X2X3X4 (3)
(式中、X1とX2は前記と同じ意味を表わし、X3とX4は、それぞれ任意に水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基、置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基、置換されていてもよい炭素数7〜20のアラルキル基、置換されていてもよい炭素数7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数1〜20の炭化水素置換シリル基または炭素数1〜20の炭化水素置換アミノ基を示し、X1とX2、および、X3とX4は互いに結合して環を形成していてもよい。)
で示される遷移金属化合物とを反応させることにより製造することができる。
【0029】
一般式(2)で示される置換シクロペンタジエンとしては、
2−(シクロペンタジエニル)ベンジルアルコール、2-(2−メチルシクロペンタジエニル)ベンジルアルコール、2-(3−メチルシクロペンタジエニル)ベンジルアルコール、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ベンジルアルコール、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ベンジルアルコール、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ベンジルアルコール、2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ベンジルアルコール、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジルアルコール、2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)ベンジルアルコール、2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)ベンジルアルコール、2−(インデン−1−イル)ベンジルアルコール、2−(2−メチルインデン−1−イル)ベンジルアルコール、2−(2−フェニルインデン−1−イル)ベンジルアルコール、2−(フルオレン−1−イル)ベンジルアルコール
【0030】
2−(シクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルアルコール、2-(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルアルコール、2-(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルアルコール、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルアルコール、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルアルコール、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルアルコール、2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルアルコール、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルアルコール、2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルアルコール、2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチルメチルアルコール、2−(インデン−1−イル)−1−ナフチルメチルアルコール、2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフチルメチルアルコール、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフチルメチルアルコール、2−(フルオレン−1−イル)−1−ナフチルメチルアルコール
【0031】
1−[2−(シクロペンタジエニル)フェニル]エチルアルコール、1−[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルアルコール、1−[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルアルコール、1−[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルアルコール、1−[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルアルコール、1−[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルアルコール、1−[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルアルコール、1−[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルアルコール、1−[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルアルコール、1−[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]エチルアルコール、1−[2−(インデン−1−イル)フェニル]エチルアルコール、1−[2−(2−メチルインデン−1−イル)フェニル]エチルアルコール、1−[2−(2−フェニルインデン−1−イル)フェニル]エチルアルコール、1−[2−(フルオレン−1−イル)フェニル]エチルアルコール
【0032】
1−[2-(シクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルアルコール、1−[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルアルコール、1−[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルアルコール、1−[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル] エチルアルコール、1−[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルアルコール、1−[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルアルコール、1−[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルアルコール、1−[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルアルコール、1−[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルアルコール、1−[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]エチルアルコール、1−[2−(インデン−1−イル)−1−ナフチル]エチルアルコール、1−[2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフチル]エチルアルコール、1−[2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフチル]エチルアルコール、1−[2−(フルオレン−1−イル)−1−ナフチル]エチルアルコール
【0033】
1−[2-(シクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)フェニル] −1−メチル−エチルアルコール、1−[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(インデン−1−イル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2−メチルインデン−1−イル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2−フェニルインデン−1−イル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(フルオレン−1−イル)フェニル]−1−メチル−エチルアルコール
【0034】
1−[2-(シクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(インデン−1−イル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール、1−[2−(フルオレン−1−イル)−1−ナフチル]−1−メチル−エチルアルコール
【0035】
[2-(シクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール、 [2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルオキシアルコール、 [2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(インデン−1−イル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール、 [2−(2−メチルインデン−1−イル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール、 [2−(2−フェニルインデン−1−イル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(フルオレン−1−イル)フェニル]−t−ブチル−メチルアルコール
【0036】
[2-(シクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(インデン−1−イル)−1−ナフチル] −t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール、[2−(フルオレン−1−イル)−1−ナフチル]−t−ブチル−メチルアルコール
【0037】
[2-(シクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルアルコール、[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルアルコール、[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルアルコール、[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルアルコール、[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルアルコール、[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルアルコール、[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルアルコール、[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルアルコール、 [2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルオキシアルコール、 [2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]フェニルメチルアルコール、[2−(インデン−1−イル)フェニル]フェニルメチルアルコール、 [2−(2−メチルインデン−1−イル)フェニル]フェニルメチルアルコール、 [2−(2−フェニルインデン−1−イル)フェニル]フェニルメチルアルコール、[2−(フルオレン−1−イル)フェニル]フェニルメチルアルコール
【0038】
[2-(シクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール、[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール、[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール、[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルアルコール、[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール、[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール、[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール、[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール、[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール、[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール、[2−(インデン−1−イル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール、[2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール、[2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール、[2−(フルオレン−1−イル)−1−ナフチル]フェニルメチルアルコール
【0039】
[2-(シクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール、[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール、[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール、 [2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルオキシアルコール、 [2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(インデン−1−イル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール、 [2−(2−メチルインデン−1−イル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール、 [2−(2−フェニルインデン−1−イル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(フルオレン−1−イル)フェニル]ジフェニルメチルアルコール
【0040】
[2-(シクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルアルコール、[2-(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル] ジフェニルメチルアルコール、[2-(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルアルコール、[2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(2−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(3−ジメチルアミノメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(インデン−1−イル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルアルコール、[2−(フルオレン−1−イル)−1−ナフチル]ジフェニルメチルアルコール
などが例示される。シクロペンタジエン環には、異性体が存在するが、単一または混合物であっても構わない。
【0041】
一般式(3)で示される遷移金属化合物としては、テトラキス(ジメチルアミノ)チタニウム、テトラキス(ジエチルアミノ)チタニウム、テトラキス(ジメチルアミノ)ジルコニウム、テトラキス(ジエチルアミノ)ジルコニウム、テトラキス(ジメチルアミノ)ハフニウム、テトラキス(ジエチルアミノ)ハフニウム、トリス(ジメチルアミノ)チタニウムクロリド、トリス(ジエチルアミノ)チタニウムクロリド、トリス(ジメチルアミノ)ジルコニウムクロリド、トリス(ジエチルアミノ)ジルコニウムクロリド、トリス(ジメチルアミノ)ハフニウムクロリド、トリス(ジエチルアミノ)ハフニウムクロリド、ビス(ジメチルアミノ)チタニウムジクロリド、ビス(ジエチルアミノ)チタニウムジクロリド、ビス(ジメチルアミノ)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジエチルアミノ)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジメチルアミノ)ハフニウムジクロリド、ビス(ジエチルアミノ)ハフニウムジクロリドなどが例示される。
【0042】
反応は通常、反応に対して不活性な溶媒中で行われる。かかる溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ヘキサメチルホスホリックアミド、ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの極性溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒といった非プロトン性溶媒などが挙げられ、好ましくはベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒である。かかる溶媒はそれぞれ単独もしくは2種以上を混合して用いられ、その使用量は一般式(2)で示される置換シクロペンタジエンに対して通常1〜200重量倍、好ましくは3〜50重量倍の範囲である。
【0043】
本反応は通常、溶媒に一般式(2)で示される置換シクロペンタジエンを加えた後、一般式(3)で示される遷移金属化合物を加えることによって行うことができる。
【0044】
反応温度は通常−100℃以上溶媒の沸点以下、好ましくは−80〜120℃の範囲である。
【0045】
X1 、X2が置換アミノ基である遷移金属錯体は、クロロシラン化合物や塩化水素などのハロゲン化合物を反応させることにより、ハロゲン化物へと変換することができる。
【0046】
一般式(1)で示される遷移金属錯体の構成成分となる一般式(2)で示される置換シクロペンタジエンは、例えば一般式(4)
(式中、R1、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10は前記と同じ意味を表わすが、R3とR4、R5とR6が結合してシクロペンタジエン環と一緒になってフルオレン環を形成することはなく、シクロペンタジエン環の二重結合の位置は任意であって、単一または混合物であってもよい。)
で示されるカルボニル化合物に、求核剤を反応させることにより一工程で製造することができる。
【0047】
かかる一般式(4)で示されるカルボニル化合物としては、
2−(シクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド、2−(インデン−1−イル)ベンズアルデヒド、2−(2−メチルインデン−1−イル)ベンズアルデヒド、2−(2−フェニルインデン−1−イル)ベンズアルデヒド
【0048】
2−(シクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)アセトフェノン、2−(インデン−1−イル)アセトフェノン、2−(2−メチルインデン−1−イル)アセトフェノン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)アセトフェノン、
【0049】
2−(シクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)プロピオフェノン、2−(インデン−1−イル)プロピオフェノン、2−(2−メチルインデン−1−イル)プロピオフェノン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)プロピオフェノン、
【0050】
2−(シクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)ベンゾフェノン、2−(インデン−1−イル)ベンゾフェノン、2−(2−メチルインデン−1−イル)ベンゾフェノン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)ベンゾフェノン、3−(シクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(2−メチルシクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(3−メチルシクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−2−ナフトアルデヒド、3−(インデン−1−イル)−2−ナフトアルデヒド、3−(2−メチルインデン−1−イル)−2−ナフトアルデヒド、3−(2−フェニルインデン−1−イル)−2−ナフトアルデヒド
【0051】
3−(シクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(2−メチルシクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(3−メチルシクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−2−アセチルナフタレン、3−(インデン−1−イル)−2−アセチルナフタレン、3−(2−メチルインデン−1−イル)−2−アセチルナフタレン、3−(2−フェニルインデン−1−イル)−2−アセチルナフタレン
【0052】
3−(シクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(2−メチルシクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(3−メチルシクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(インデン−1−イル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(2−メチルインデン−1−イル)−2−プロピオニルナフタレン、3−(2−フェニルインデン−1−イル)−2−プロピオニルナフタレン
【0053】
3−(シクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(2−メチルシクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(3−メチルシクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(インデン−1−イル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(2−メチルインデン−1−イル)−2−ベンゾイルナフタレン、3−(2−フェニルインデン−1−イル)−2−ベンゾイルナフタレン
【0054】
2−(シクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−1−ナフトアルデヒド、2−(インデン−1−イル)−1−ナフトアルデヒド、2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ナフトアルデヒド、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ナフトアルデヒド
【0055】
2−(シクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−1−アセチルナフタレン、2−(インデン−1−イル)−1−アセチルナフタレン、2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−アセチルナフタレン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−アセチルナフタレン
【0056】
2−(シクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(インデン−1−イル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−プロピオニルナフタレン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−プロピオニルナフタレン
【0057】
2−(シクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(インデン−1−イル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(2−メチルインデン−1−イル)−1−ベンゾイルナフタレン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−1−ベンゾイルナフタレン
【0058】
2−(シクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(インデン−1−イル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(2−メチルインデン−1−イル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−5−tert−ブチルベンズアルデヒド
【0059】
2−(シクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(インデン−1−イル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(2−メチルインデン−1−イル)−5−tert−ブチルアセトフェノン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−5−tert−ブチルアセトフェノン
【0060】
2−(シクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(インデン−1−イル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(2−メチルインデン−1−イル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−5−tert−ブチルプロピオフェノン
【0061】
2−(シクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(インデン−1−イル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(2−メチルインデン−1−イル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−5−tert−ブチルベンゾフェノン
【0062】
2−(シクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(インデン−1−イル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(2−メチルインデン−1−イル)−5−クロロベンズアルデヒド、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−5−クロロベンズアルデヒド
【0063】
2−(シクロペンタジエニル)−5−クロロアセトフェノン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−5−クロロアセトフェノン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−5−クロロアセトフェノン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロアセトフェノン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロアセトフェノン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロアセトフェノン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル−5−クロロアセトフェノン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロアセトフェノン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロアセトフェノン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−クロロアセトフェノン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−クロロアセトフェノン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−クロロアセトフェノン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−クロロアセトフェノン、2−(インデン−1−イル)−5−クロロアセトフェノン、2−(2−メチルインデン−1−イル)−5−クロロアセトフェノン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−5−クロロアセトフェノン
【0064】
2−(シクロペンタジエニル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル−5−クロロプロピオフェノン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(インデン−1−イル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(2−メチルインデン−1−イル)−5−クロロプロピオフェノン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−5−クロロプロピオフェノン
【0065】
2−(シクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(インデン−1−イル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(2−メチルインデン−1−イル)−5−クロロベンゾフェノン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−5−クロロベンゾフェノン
【0066】
2−(シクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(インデン−1−イル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(2−メチルインデン−1−イル)−5−メトキシベンズアルデヒド、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−5−メトキシベンズアルデヒド
【0067】
2−(シクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(インデン−1−イル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(2−メチルインデン−1−イル)−5−メトキシアセトフェノン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−5−メトキシアセトフェノン
【0068】
2−(シクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(インデン−1−イル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(2−メチルインデン−1−イル)−5−メトキシプロピオフェノン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−5−メトキシプロピオフェノン
【0069】
2−(シクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(2−メチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(2−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(2−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(3−ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(インデン−1−イル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(2−メチルインデン−1−イル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(2−フェニルインデン−1−イル)−5−メトキシベンゾフェノン
【0070】
2−(シクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(メチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(ジメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(トリメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(テトラメチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(tert−ブチルシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(ジメチルアミノシクロペンタジエニル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(インデン−1−イル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(メチルインデン−1−イル)−5−メトキシベンゾフェノン、2−(フェニルインデン−1−イル)−5−メトキシベンゾフェノン
などが挙げられ、シクロペンタジエン環の二重結合の異性体については、単一または混合物であってもよい。
【0071】
反応に用いられる求核剤としては、例えばヒドリド化合物、炭素アニオン化合物が挙げられる。
【0072】
かかる求核剤としては、水素化ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムブロミド、n−ブチルマグネシウムブロミド、t−ブチルマグネシウムブロミド、メチルリチウム、フェニルリチウム、t−ブチルリチウムなどが挙げられ、マグネシウムブロミドをマグネシウムクロリド、マグネシウムアイオダイドに変換した化合物も同様に例示される。
【0073】
反応は通常、反応に対して不活性な溶媒中で行われる。かかる溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ヘキサメチルホスホリックアミド、ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの極性溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒といった非プロトン性溶媒などが挙げられる。かかる溶媒はそれぞれ単独もしくは2種以上を混合して用いられ、その使用量は一般式(4)で示される置換シクロペンタジエンに対して通常1〜200重量倍、好ましくは3〜50重量倍の範囲である。
【0074】
反応温度は通常−100℃以上溶媒の沸点以下、好ましくは−80〜120℃の範囲である。
【0075】
反応後、得られた反応混合物に必要に応じ水を加えたのち、有機層と水層とに分液して、有機層として目的化合物の溶液を得る。先の反応において水と相溶性の溶媒を用いた場合や先の反応における溶媒の使用量が少ないために有機層と水層とを容易に分液できない場合には、該反応混合物にトルエン、酢酸エチル、クロロベンゼンなどの水に不溶の有機溶媒を加えた後に分液すればよい。一般式(2)で示されるシクロペンタジエンは、例えば該溶液を水洗し乾燥後、溶媒を留去し、さらに再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフ処理などの方法によって精製することができる。
【0076】
かくして製造される一般式(1)で示される遷移金属錯体は、化合物(A)、あるいはさらに化合物(B)を、重合時に任意の順序で投入し使用することができるが、またそれらの任意の化合物の組合せを予め接触させて得られた反応物を用いてもよい。
【0077】
化合物(A)としては、公知の有機アルミニウム化合物が使用でき、好ましくは、下記化合物(A1)〜(A3)のいずれか、あるいはそれらの2〜3種の混合物が挙げられる。
(A1): 一般式 E1 a Al(Z)3-a で示される有機アルミニウム化合物
(A2): 一般式 {−Al(E2 )−O−}b で示される構造を有する環状のアルミノキサン
(A3): 一般式 E3 {−Al(E3 )−O−}c Al(E3) 2 で示される構造を有する線状のアルミノキサン
(式中、E1 〜E3 は同一または相異なり、炭素原子数1〜8の炭化水素基であり、Zは同一または相異なり、水素原子またはハロゲン原子を表し、aは1、2または3で、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表す。)
【0078】
一般式(A1)で示される有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジプロピルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムハクロライド、ジヘキシルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムクロライド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、プロピルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、ヘキシルアルミニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジクロライド;ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジヘキシルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド等を例示することができる。好ましくは、トリアルキルアルミニウムであり、より好ましくは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムである。
【0079】
一般式(A2)で示される構造を有する環状のアルミノキサン、一般式(A3)で示される構造を有する線状のアルミノキサンE2 、E3 の具体例としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、ノルマルペンチル基、ネオペンチル基等のアルキル基を例示することができる。bは2以上の整数であり、cは1以上の整数である。好ましくは、E2 及びE3 はメチル基、イソブチル基であり、bは2〜40、cは1〜40である。
【0080】
上記のアルミノキサンは各種の方法で作られる。その方法については特に制限はなく、公知の方法に準じて作ればよい。例えば、トリアルキルアルミニウム(例えば、トリメチルアルミニウムなど)を適当な有機溶剤(ベンゼン、脂肪族炭化水素など)に溶かした溶液を水と接触させて作る。また、トリアルキルアルミニウム(例えば、トリメチルアルミニウムなど)を結晶水を含んでいる金属塩(例えば、硫酸銅水和物など)に接触させて作る方法が例示できる。
【0081】
化合物(B)としては、(B1)一般式BQ1 Q2 Q3 で表されるホウ素化合物、(B2)一般式Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で表されるホウ素化合物、(B3)一般式(L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で表されるホウ素化合物等のいずれか、あるいはそれらの2〜3種の混合物を用いる。
【0082】
一般式 BQ1 Q2 Q3 で表されるホウ素化合物(B1)において、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q3 はハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜20個の 炭素原子を含むハロゲン化炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含む置換シリル基、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ基または2〜20個の炭素原子を含む2置換アミノ基であり、それらは同じであっても異なっていても良い。好ましいQ1 〜Q3 はハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含むハロゲン化炭化水素基である。
【0083】
(B1)の具体例としては、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4−トリフルオロフェニル)ボラン、フェニルビス(ペンタフルオロフェニル)ボラン等が挙げられるが、最も好ましくは、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランである。
【0084】
一般式Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で表されるホウ素化合物(B2)において、Z+ は無機または有機のカチオンであり、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q4 は上記の(B1)におけるQ1 〜Q3 と同様である。
【0085】
(B2)で表される化合物の具体例としては、無機のカチオンであるZ+ には、フェロセニウムカチオン、アルキル置換フェロセニウムカチオン、銀陽イオンなどが、有機のカチオンであるZ+ には、トリフェニルメチルカチオンなどが挙げられる。(BQ1 Q2 Q3 Q4 )- には、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,2,4−トリフルオロフェニル)ボレート、フェニルビス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレートなどが挙げられる。
【0086】
これらの具体的な組み合わせとしては、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1,1'−ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、銀テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルメチルテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレートなどを挙げることができるが、好ましくは、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。
【0087】
また、一般式(L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で表されるホウ素化合物(B3)においては、Lは中性ルイス塩基であり、(L−H)+ はブレンステッド酸であり、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q4 は上記の(B1)におけるQ1 〜Q3 と同様である。
【0088】
一般式(L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で表される化合物の具体例としては、ブレンステッド酸である(L−H)+ には、トリアルキル置換アンモニウム、N,N−ジアルキルアニリニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアリールホスホニウムなどが挙げられ、(BQ1 Q2 Q3 Q4 )- には、前述と同様のものが挙げられる。
【0089】
これらの具体的な組み合わせとしては、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ノルマルブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ノルマルブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジイソプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げることができるが、好ましくは、トリ(ノルマルブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。
【0090】
各触媒成分の使用量は、化合物(A)/遷移金属錯体のモル比が0.1〜10000で、好ましくは5〜2000、化合物(B)/遷移金属錯体のモル比が0.01〜100で、好ましくは0.5〜10の範囲にあるように、各成分を用いることが望ましい。各触媒成分を溶液状態で使う場合の濃度については、一般式(1)で表される遷移金属錯体が、0.0001〜5ミリモル/リットルで、好ましくは、0.001〜1ミリモル/リットル、化合物(A)が、Al原子換算で、0.01〜500ミリモル/リットルで、好ましくは、0.1〜100ミリモル/リットル、化合物(B)は、0.0001〜5ミリモル/リットルで、好ましくは、0.001〜1ミリモル/リットルの範囲にあるように、各成分を用いることが望ましい。
【0091】
本発明において、重合に使用するモノマーは、炭素原子数2〜20個からなるオレフィン、ジオレフィン等のいずれをも用いることができ、同時に2種類以上のモノマーを用いることもできる。かかるモノマーを以下に例示するが、本発明は下記化合物に限定されるべきものではない。かかるオレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、5−メチル−2−ペンテン−1、ビニルシクロヘキセン等が例示される。ジオレフィン化合物としては、炭化水素化合物の共役ジエン、非共役ジエンが挙げられ、かかる化合物の具体例としては、非共役ジエン化合物の具体例として、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,4−ペンタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、1,5−シクロオクタジエン、5,8−エンドメチレンヘキサヒドロナフタレン等が例示され、共役ジエン化合物の具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−シクロヘキサジエン等を例示することができる。
共重合体を構成するモノマーの具体例としては、エチレンとプロピレン、エチレンとブテン−1、エチレンとヘキセン−1、プロピレンとブテン−1等、およびそれらにさらに5−エチリデン−2−ノルボルネンを使用する組み合わせ等が例示されるが、本発明は、上記化合物に限定されるものではない。
【0092】
本発明では、モノマーとして芳香族ビニル化合物も用いることができる。芳香族ビニル化合物の具体例としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
【0093】
重合方法も、特に限定されるべきものではないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、又はメチレンジクロライド等のハロゲン化炭化水素を溶媒として用いる溶媒重合、又はスラリー重合、ガス状のモノマー中での気相重合等が可能であり、また、連続重合、回分式重合のどちらでも可能である。
【0094】
重合温度は、−50℃〜200℃の範囲をとり得るが、特に、−20℃〜100℃の範囲が好ましく、重合圧力は、常圧〜60kg/cm2 G(6MPa)が好ましい。重合時間は、一般的に、目的とするポリマーの種類、反応装置により適宜決定されるが、1分間〜20時間の範囲をとることができる。また、本発明は共重合体の分子量を調節するために水素等の連鎖移動剤を添加することもできる。
【0095】
【発明の効果】
本発明の遷移金属錯体は、重合用触媒成分として極めて有用である。
【0096】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジルアルコールの合成
2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド(2.26g、10.0mmol)のエタノール溶液(29.0mL)中に、室温にてテトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.42g、11.0mmol)を添加し、3時間攪拌した。
反応混合液にトルエン(20.0mL)と脱イオン水(20.0mL)を加えて有機層と水層とを分けた。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去することで淡黄色オイルとして、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジルアルコール(2.23g、収率96%)を得た。
1H NMR(CDCl3) δ0.91−1.22 (3H), 1.68(3H), 1.85(3H), 1.97(3H), 2.35(1H), 2.70−3.05(1H), 4.48(2H), 6.82−7.47(4H)
マススペクトル (EI, m/e) 228(M+), 213, 195, 180, 165, 128, 115
【0097】
(実施例2)
{2’−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニル}フェニルメチルアルコールの合成
2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンズアルデヒド(2.0g、8.80mmol))のテトラヒドロフラン溶液(34.0mL)中に−78℃にてフェニルリチウムの1.05Mシクロヘキサン、エーテル溶液(17.7mL)を滴下し、室温まで昇温し、4時間攪拌した。
反応混合液に脱イオン水(20.0mL)とトルエン(20.0mL)を加えて有機層と水層を分離した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた後溶媒を留去し、精製はシリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)にて行い、淡黄色オイルとして{2’−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニル}フェニルメチルアルコール(2.83g、収率87%)を得た。
1H NMR(CDCl3) δ0.82−1.16(3H), 1.45−1.88(9H), 2.25−3.21(1H), 5.55−6.45(2H), 6.91−7.77(4H)
マススペクトル (EI, m/e) 304(M+), 286, 271, 256, 193,165, 77
【0098】
(実施例3)
2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジロキシチタニウムビス(ジメチルアミド)の合成
2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジルアルコール(0.3g、1.31mmol)のトルエン溶液中(5.20mLに−30℃でテトラキス(ジメチルアミド)チタニウム(0.29g、1.31mmol)のトルエン溶液(1.73mL)を滴下し、室温で30分攪拌した。その後110℃で5時間攪拌した後、溶媒を留去し2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジロキシチタニウムビス(ジメチルアミド)(0.30g、83.3%)を得た。
1H NMR(C6D6) δ1.86(6H), 1.97(6H), 3.16(12H), 5.46(2H), 6.88−7.25(4H)
【0099】
(実施例4)
2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジロキシチタニウムジクロライドの合成
2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジロキシチタニウムビス(ジメチルアミド)(0.84g、3.07mmol)のペンタン溶液(15.2mL)に、0℃でトリメチルクロロシラン(3.67g、33.8mmol)のペンタン溶液(5.00mL)を滴下し、室温で15時間攪拌した。黄色固体の2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジロキシチタニウムジクロライド(1.00g、94.3%)を得た。
1H NMR(C6D6) δ1.63(6H), 2.16(6H), 5.12(2H), 6.64−7.06(4H)
【0100】
(実施例5)
オートクレーブに窒素下で、トルエン5mlを仕込み、70℃で安定させた後、エチレンを0.6MPaまで加圧し安定させた。ここに、MMAO(100μl、1.0M、関東化学)、2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジロキシチタニウムビス(ジメチルアミド)(0.25μmol)を加え、30分間重合した。重合の結果、分子量(Mw)=2.36×106、分子量分布(Mw/Mn)=3.7であるポリマーをチタニウム1mol当たり、1時間当たり、7.36×104g製造した。
【0101】
(実施例6)
MMAOの代わりにトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(100μl、1.0M、関東化学)、またトリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート(0.75μmol)を用いた以外は実施例5と同様に重合を行った。重合の結果、分子量(Mw)=7.37×105、分子量分布(Mw/Mn)=2.6であるポリマーをチタニウム1mol当たり、1時間当たり、6.56×104g製造した。
【0102】
(実施例7)
触媒成分として2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジロキシチタニウムジクロライドを用いた以外は実施例5と同様に重合を行った。重合の結果、分子量(Mw)1.43×105、分子量分布(Mw/Mn)=1.6であるポリマーをチタニウム1mol当たり、1時間当たり、1.65×105g製造した。
【0103】
(実施例8)
触媒成分として2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジロキシチタニウムジクロライド、MMAOの代わりにトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(100μl、1.0M、関東化学)、またトリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート(0.75μmol)を用いた以外は実施例5と同様に重合を行った。重合の結果、分子量(Mw)=7.86×105、分子量分布(Mw/Mn)=2.7であるポリマーをチタニウム1mol当たり、1時間当たり、2.69×105g製造した。
【0104】
(実施例9)
触媒成分として2−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ベンジロキシチタニウムジクロライド、MMAOの代わりにトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(100μl、1.0M、関東化学)、またジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート(0.75μmol)を用いた以外は実施例5と同様に重合を行った。重合の結果、分子量(Mw)=6.74×105、分子量分布(Mw/Mn)=2.4であるポリマーをチタニウム1mol当たり、1時間当たり、2.38×105g製造した。
Claims (10)
- 一般式(1)
(式中、Mは元素の周期律表の第4族の遷移金属原子を示し、Aは元素の周期律表の第16族の原子を示し、R1、R2は同一または相異なり、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基を示し、R3、R4、R5、R6は同一または相異なり、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数1〜20の炭化水素置換シリル基または炭素数1〜20の炭化水素置換アミノ基を示し、X1、X2、R7、R8、R9、R10は同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数1〜20の炭化水素置換シリル基または炭素数1〜20の炭化水素置換アミノ基を示し、X1とX2、R1とR2、隣接するR3、R4、R5、R6または隣接するR7、R8、R9、R10は互いに結合して環を形成していてもよいが、R1とR2が水素原子であると同時に、R3、R4、R5、R6がシクロペンタジエン環と一緒になって、2−メチルインデン−1−イル基を形成することはない。)
で示される遷移金属錯体。 - 一般式(1)におけるAが酸素原子である請求項1に記載の遷移金属錯体。
- R3、R4、R5、R6が同一または相異なり、水素原子、または炭素数1〜5のアルキル基である請求項1または2に記載の遷移金属錯体。
- R1とR2の少なくとも一つが水素原子ではない請求項1から3のいずれかに記載の遷移金属錯体。
- X1 、X2 がそれぞれ独立にハロゲン原子、ハロゲン原子で炭素原子数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で炭素原子数7〜20のアラルキル基またはハロゲン原子で炭素原子数6〜20のアリール基であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の遷移金属錯体。
- R1とR2の少なくとも一つが水素原子でない請求項6に記載の置換シクロペンタジエン。
- 請求項1〜5のいずれかに記載する遷移金属錯体、および下記化合物(A)を組み合わせてなることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
(A): 下記化合物(A1)〜(A3)のいずれか、あるいはそれらの2〜3種の混合物
(A1): 一般式 E1 a Al(Z)3-a で示される有機アルミニウム化合物
(A2): 一般式 {−Al(E2 )−O−}b で示される構造を有する環状のアルミノキサン
(A3): 一般式 E3 {−Al(E3 )−O−}c Al(E3) 2 で示される構造を有する線状のアルミノキサン
(式中、E1 〜E3 は同一または相異なり、炭素原子数1〜8の炭化水素基であり、Zは同一または相異なり、水素原子またはハロゲン原子を表し、aは1、2または3で、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表す。) - 請求項1〜5のいずれかに記載の遷移金属錯体、下記化合物(A)および(B)
を組み合わせてなることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
(A): 下記化合物(A1)〜(A3)のいずれか、あるいはそれらの2〜3種の混合物
(A1): 一般式 E1 a Al(Z)3-a で示される有機アルミニウム化合物
(A2): 一般式 {−Al(E2 )−O−}b で示される構造を有する環状のアルミノキサン、
(A3): 一般式 E3 {−Al(E3 )−O−}c Al(E3) 2 で示される構造を有する線状のアルミノキサン
(式中、E1 〜E3 は同一または相異なり、炭素原子数1〜8の炭化水素基であり、Zは同一または相異なり、水素原子またはハロゲン原子を示し、aは1、2または3で、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を示す。)
(B): 下記化合物(B1)〜(B3)のいずれか、あるいはそれらの2〜3種の混合物
(B1): 一般式 BQ1 Q2 Q3 で表されるホウ素化合物、
(B2): 一般式 Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で表されるホウ素化合物、
(B3): 一般式(L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )- で表されるホウ素化合物
(式中、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q4 は同一または相異なり、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭素原子数1〜20の置換シリル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数2〜20の2置換アミノ基を示す。) - 請求項8または9に記載のオレフィン重合用触媒を用いてオレフィンを重合することを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
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