JP3928227B2 - 膜分離装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、精密濾過装置、限外濾過装置、逆浸透膜分離装置などの膜分離装置に係り、特に膜モジュールとしてスパイラル型膜モジュールを用いた膜分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
膜分離装置に用いられる膜モジュールとして、集水管の外周に分離膜を巻回したスパイラル型膜モジュールがある。
【0003】
図5は従来のスパイラル型膜モジュールの構造を示す一部分解斜視図である。
【0004】
集水管1の外周に複数の袋状の分離膜2がメッシュスペーサ3を介して巻回されている。
【0005】
集水管1には管内外を連通するスリット状開口が穿設されている。分離膜2は袋状のものであり、その中央部が集水管1をくるんでいる。この袋状分離膜2の内部にはメッシュスペーサ等よりなる流路材4が挿入されており、この袋状分離膜(袋状膜)2の内部が透過水流路となっている。
【0006】
袋状膜2の巻回体5の両端にトップリング6とエンドリング7とが設けられ、その外周にブラインシール8が周設されている。
【0007】
原水は、巻回体5の前端面から袋状膜2同士の間の原水流路に流入し、そのまま巻回体5の長手方向に流れ、巻回体5の後端面から濃縮水として流出する。この原水流路を流れる間に水が袋状膜2を透過してその内部に入り、集水管1内に流入し、該集水管1の後端側からモジュール外に取り出される。
【0008】
図6は従来の膜分離装置の通水系統図であり、原水槽60内の水がポンプ61及び給液管路62、圧力調整弁63を介して膜分離装置本体64に供給される。この膜分離装置本体64は、対圧容器内に膜モジュールを挿入したものであり、透過水は透過水取出管路65から取り出され、濃縮水は濃縮水取出管路66から取り出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示す従来の膜分離装置において、特に膜モジュールとしてスパイラル型膜モジュールを用いた場合、膜分離装置本体に導入される原水の給水圧が細かく振動した場合、膜モジュールに目詰りが発生し易くなることが見出された。これは、膜面に付着した粒子が振動によって膜面に侵入したり、付着物が圧密化したりするためであると考えられる。
【0010】
本発明は、このような振動による膜モジュールの目詰りを防止することを第1の目的とするものである。
【0011】
また、上記従来のスパイラル型膜モジュールには、次のような解決すべき課題があった。
【0012】
▲1▼ 集水管1内の透過水流量を多くするためには該集水管1を大径化する必要があるが、そのようにするとスパイラル型膜モジュールの径も大きくなってし
まう。
▲2▼ 袋状膜2内に透過してきた透過水は、該袋状膜2内をスパイラル状に回りながら集水管1まで流れるため、袋状膜2内の流通抵抗が大きい。しかも、袋状膜2内から集水管1に流れ込む集水管スリット部付近での流通抵抗も大きい
。
▲3▼ 原水流路を流れる原水流量は、下流側になるほど減少する。(原水が濃縮される分だけ原水流量が減る。)このため、原水流路下流域では原水流速が小さくなり、汚れが付着し易くなる。
【0013】
本発明は、かかる問題点を解決し、集水管が不要であり、透過水流通抵抗が小さいスパイラル型膜モジュールを備えた膜分離装置を提供することを第2の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の膜分離装置は、膜モジュールを耐圧容器内に設置した膜分離装置本体と、該膜分離装置本体に液を供給するためのポンプと、該ポンプと該膜分離装置本体とを結ぶ給液管路とを有する膜分離装置において、該給液管路から枝管を分岐させ、該枝管に圧力調整弁を設け、該給液管路のうち該枝管の分岐点よりも下流側に開閉弁を設け、該開閉弁よりも下流側の給液管路の少なくとも一部をフレキシブルチューブとした膜分離装置であって、前記膜モジュールは、袋状膜の内部に透過水流路材が配置され、袋状膜同士の間には原水流路材が配置されているスパイラル型膜モジュールであって、該袋状膜は第1、第2、第3及び第4の辺部を有した略方形であり、該第1、第2及び第3の辺部は封じられ、該第4の辺部は一部が開放部となり残部が閉鎖部となっており、前記第4の辺部と直交する第1の辺部をシャフトに当てて袋状膜を巻回して巻回体とし、前記第4の辺部を該巻回体の後端面に臨ませ、該第4の辺部に対向する第2の辺部を該巻回体の前端面に臨ませ、該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の全体が封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋状膜の開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ前記袋状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっているスパイラル型膜モジュールであることを特徴とするものである。
【0015】
このように枝管を給液管路から分岐させたことにより、ポンプから発生する振動が該枝管を介して逃げるようになり、膜分離装置本体の給水に加えられる振動が小さくなる。
【0016】
また、給液管路にフレキシブルチューブを設けたことにより、この振動が吸収される。
【0017】
本発明では、このフレキシブルチューブの上流側に開閉弁を設けているから、この開閉弁から発生するカルマン渦に伴う振動が該フレキシブルチューブで吸収される。
【0018】
このように給液管路から膜分離装置本体に供給される給液の振動あるいは給液管路を伝わって伝翻する機械的振動が小さくなるところから、膜モジュールの目詰りが防止されるようになる。
【0019】
本発明において、膜分離装置本体内に設置される膜モジュールは、袋状膜の内部に透過水流路材が配置され、袋状膜同士の間には原水流路材が配置されているスパイラル型膜モジュールであって、該袋状膜は第1、第2、第3及び第4の辺部を有した略方形であり、該第1、第2及び第3の辺部は封じられ、該第4の辺部は一部が開放部となり残部が閉鎖部となっており、前記第4の辺部と直交する第1の辺部をシャフトに当てて袋状膜を巻回して巻回体とし、前記第4の辺部を該巻回体の後端面に臨ませ、該第4の辺部に対向する第2の辺部を該巻回体の前端面に臨ませ、該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の全体が封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋状膜の開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ前記袋状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっている。
【0020】
かかるスパイラル型膜モジュールにおいては、巻回体の前端面から原水が原水流路に流入する。この原水は、原水流路を巻回体軸心線と略平行方向に流れ、次いで巻回体後端面の原水流路開放部から濃縮水として流出する。
【0021】
袋状膜を透過した水は、袋状膜内を巻回体軸心線と略平行方向に流れ、巻回体の後端面の袋状膜開放部から流出する。
【0022】
このように、透過水が袋状膜内を巻回体の軸心線と平行方向に流れるため、従来のスパイラル型膜モジュールに用いられていた集水管が不要となる。そして、袋状膜内から該集水管内に流れ込む際の流通抵抗が無くなり、透過水流通抵抗が小さくなる。
【0023】
なお、集水管を無くしているため、その分だけ袋状膜の巻回方向の長さを大きくとることができ、膜面積を拡張できる。そして、このように袋状膜の巻回方向長さを大きくしても透過水の流通抵抗は増大せず、透過水量を多くすることができる。
【0024】
この膜モジュールでは、巻回体の後端面の一部においてのみ原水流路を開放させるようにしているため、原水流路の下流側での原水(濃縮水)流速を従来よりも高めることができ、原水流路下流域における汚れの付着を防止できる。
【0025】
この膜モジュールでは、袋状膜の開放部は巻回体の後端面の外周側又は内周側に配置され、原水流路は巻回体の後端面の内周側又は外周側に配置されており、袋状膜の開放部から流出する透過水と原水流路の開放部から流出する濃縮水とを離隔させるための環状部材が該巻回体の後端面に接続されていることが好ましい。この環状部材によって原水の流出側と濃縮水の流出側とが区画される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して発明の実施の形態について説明する。
【0027】
図7は実施の形態に係る膜分離装置の系統図である。
【0028】
この膜分離装置においては、給液管路62に開閉弁70が設けられると共に、この開閉弁70よりも下流側に合成樹脂製のフレキシブルチューブ71が設けられている。また、この開閉弁70よりも上流側の給液管路62から枝管72が分岐し、この枝管72に圧力調整弁73が設けられている。この枝管72は原水槽60に原水を戻すように引き回されている。
【0029】
その他の構成は図6と同一であり、同一符号は同一部分を示している。
【0030】
このように構成された膜分離装置においては、ポンプ61で発生した給水圧の振動は枝管72からポンプ吐出水の一部が流出することにより著しく減少し、またフレキシブルチューブ71によって吸収される。また、圧力調整弁73を通常の場合全開状態とすることにより、カルマン渦は殆ど発生しないようになり、また仮にカルマン渦が発生して若干の振動が発生したとしても、この振動はフレキシブルチューブ71によって吸収される。なお、膜分離装置本体64への給水圧力は圧力調整弁73の開度を調整することによって調整されるため、開閉弁70の開度調整は不要である。
【0031】
ポンプ61や開閉弁70からの管壁を伝わる振動はフレキシブルチューブ71によって吸収され、膜分離装置本体64へは殆ど伝播しない。
【0032】
このように膜分離装置本体に伝播する振動が著しく小さいため、膜モジュールの目詰りが防止され、膜分離装置を安定して運転できるようになる。
【0033】
次に、スパイラル型膜モジュールの実施の形態について説明する。
【0034】
図1(a)はこのスパイラル型膜モジュールに用いられる一枚の袋状膜及び該袋状膜が巻き付けられるシャフトの斜視図である。図1(b),(c)はそれぞれ図1(a)のB−B線、C−C線に沿う断面図である。図2はシャフトの周りに袋状膜を巻き付ける方法を示す断面図、図3は巻回体とソケットとの係合関係を示す斜視図、図4はスパイラル型膜モジュールの側面図である。
【0035】
この袋状膜10は、正方形又は長方形状のものであり、第1の辺部11、第2の辺部12、第3の辺部13及び第4の辺部14を有している。この袋状膜10は、長い一枚の分離膜フィルムを第2の辺部12の部分で二つに折り返し、第1の辺部11及び第3の辺部13において折り重なった分離膜フィルム同士を接着剤等によって接着し、第4の辺部14の一部については接着を行うことなく開放部とした袋状のものである。
【0036】
第4の辺部14の途中から第3の辺部13にかけて袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着されておらず、透過水流出用の開放部30となっている。また、この第4の辺部14の該途中から第1の辺部11にかけては、袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着されており、透過水の流出を阻止する閉鎖部31となっている。
【0037】
この袋状の膜10内に流路材(例えばメッシュスペーサ等よりなる。)15が挿入配置されている。なお、袋状膜10としては、長い一枚のフィルムを第2の辺部12部分で二つに折り返したものに限らず、二枚の分離膜フィルムを重ね合わせ、第1の辺部11、第2の辺部12、第3の辺部13及び第4の辺部14の一部を接着するようにしたものであっても良い。
【0038】
この袋状膜10の一方の面には、接着剤16が付着されると共に他方の面には接着剤17,18が付着され、この袋状膜10がシャフト20の周りに巻き付けられる。接着剤16は第1の辺部16に沿って付着され、接着剤17は第3の辺部13に沿って付着されている。接着剤18は第4の辺部14の長手方向の前記途中箇所から第3の辺部13にかけて、透過水流出用の開放部30に沿って付着されている。
【0039】
複数枚の袋状膜10をシャフト20の周囲に巻き付けることにより、重なり合った袋状膜10同士は接着剤16,17,18の部分において水密的に接合される。これにより、袋状膜10,10……同士の間には原水(及び濃縮水)が流れる原水流路が構成される。接着剤18が硬化することにより、巻回体の後端面には、内周側に原水(濃縮水)の流出用の開放部が形成され、外周側に原水流出阻止用の閉鎖部が形成される。
【0040】
第4の辺部14のうち透過水流出用の開放部30と透過水流出阻止用の閉鎖部31との境界部分から、巻回体の後方に向ってフィン19が延設されている。このフィン19は、例えば合成樹脂フィルム又はシートよりなり、袋状膜10に対し接着等により接合されるのが好ましい。
【0041】
袋状膜10,10……をシャフト20の周りに図2の如くメッシュスペーサ29を介して巻き付けることにより、図3に示すように巻回体24が形成される。この巻回体24の後端面からは、フィン19が延出する。各袋状膜10の第4の辺部14において同一箇所にフィン19を設けておくことにより、フィン19は巻回体24の軸心から等半径位上に位置し、フィン19が重なり合うことによりフィン19がリング状の突出部を形成することになる。このリング状の突出部内に円筒状のソケット25の後端を挿入し、該ソケット25とフィン19を接着剤等により接合する。なお、ソケット25をフィン19に外嵌めしても良い。また、フィン19に沿って巻回体24の後端面に旋盤で切込み溝を付け、該溝にソケット25の端部を埋め込むようにしても良い。
【0042】
このようにソケット25とフィン19とを接合することにより、巻回体24の後端面の外周側の透過水流出領域とソケット25の内周側の濃縮水流出領域とが区画される。
【0043】
なお、袋状膜10をシャフト20の周りに巻き付けるに際しては、図2に示すように、袋状膜10同士の間にメッシュスペーサ29を介在させておく。これらのメッシュスペーサ29を介在させることにより、原水流路が構成される。
【0044】
図4に示すように、巻回体24の前縁及び後縁にそれぞれトップリング26及びエンドリング27を合成樹脂モールド等により形成し、トップリング26の外周にブラインシール28を周設する。
【0045】
このように構成されたスパイラル型膜モジュールにおいては、図4に示すように、巻回体24の前端面から原水が袋状膜10,10……同士の間の原水流路に流入する。この原水は、巻回体24の軸心線と略平行方向に原水流路を流れ、巻回体24の後端のソケット25の内側の端面から取り出される。そして、このように原水が原水流路を流れる間に、水が袋状膜10内に透過し、透過水は巻回体24の後端面のうちソケット25の外周側から流出する。
【0046】
このスパイラル型膜モジュールにあっては、透過水が袋状膜10内を巻回体24の軸心線と平行方向に流れて後端面から取り出されるため、従来のスパイラル型膜モジュールに用いられていた集水管が不要である。このため、袋状膜から集水管内に流れ込む際の流通抵抗が無くなり、透過水流通抵抗が著しく小さくなる。
【0047】
なお、集水管を省略しており、その分だけ袋状膜10の巻回方向の長さを大きくとることができ、膜面積を大きくとることが可能である。袋状膜の巻回方向の長さを大きくしても、透過水流通抵抗は増大せず、透過水量を多くすることができる。
【0048】
この実施の形態にあっては、原水流路の出口部分をソケット25の内側だけに設けており、原水流路の出口(最下流部)を絞った構成としているため、原水流路の下流側においても原水(濃縮水)の流速が十分に大きなものとなり、原水流路下流域における汚れの付着を防止することができる。なお、ソケット25の内側の面積と外側の面積(接着材18の辺部14方向の長さ)は、このスパイラル型膜モジュールの水回収率に応じて決めるのが好ましい。
【0049】
また、この実施の形態にあっては、ソケット25をフィン19を用いて巻回体24に接続しており、ソケット25と巻回体24との接続強度が高い。そして、このソケット25によって原水の流入側と濃縮水の流出側とが水密的に区画分離される。
【0050】
なお、上記実施の形態においては、ソケット25の外周側に透過水流出部を配置し、ソケット25の内側に濃縮水流出部を配置しているが、逆にソケット25の内側を透過水流出部とし、ソケット25の外周側を濃縮水流出部とするように構成しても良い。
【0051】
【実施例】
実施例1
図1〜4に示す構成の膜モジュール(膜面積0.92m2 )を図7の膜分離装置本体64内に組み込んだ。
【0052】
比較例1
実施例1と同じ膜モジュールを図6の膜分離装置本体64に組み込んだ。
【0053】
原水として水道水を用い、実施例1、比較例1において次の条件で通水を行い、膜分離装置本体64の原水流入圧力と透過水出口圧力との差圧を測定し、その結果を図8に示した。
【0054】
透過水流束 100m3 /m2 /Day
回収率 50%
逆洗頻度 7.5minに1回(1回当り1分)
なお、実施例1におけるポンプ吐出量に占める枝管への分岐流出量は10%とし、フレキシブルチューブとしては長さ2m、内径(直径)40mmの耐圧ゴム製チューブを用いた。
【0055】
図8から明らかな通り、実施例1によると長期にわたって低差圧で高透過水流束にて運転できることが明らかである。
【0056】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の膜分離装置は、ポンプや弁などで発生する振動が膜分離装置本体に殆ど伝わらないので、膜モジュールの目詰りが防止され、安定して低差圧にて高透過水流束運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)図は実施の形態に係るスパイラル型膜モジュールの袋状膜の斜視図、(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面図、(c)図は(a)図のC−C線に沿う断面図である。
【図2】 図1のスパイラル型膜モジュールの袋状膜の巻き付け方法を示す断面図である。
【図3】 巻回体とソケットとの係合関係を示す斜視図である。
【図4】 図1のスパイラル型膜モジュールの側面図である。
【図5】 従来のスパイラル型膜モジュールの構造を示す一部分解斜視図である。
【図6】 従来の膜分離装置の系統図である。
【図7】 本発明の膜分離装置の系統図である。
【図8】 実施例及び比較例の結果を示すグラフである。
Claims (2)
- 膜モジュールを耐圧容器内に設置した膜分離装置本体と、
該膜分離装置本体に液を供給するためのポンプと、
該ポンプと該膜分離装置本体とを結ぶ給液管路とを有する膜分離装置において、
該給液管路から枝管を分岐させ、該枝管に圧力調整弁を設け、
該給液管路のうち該枝管の分岐点よりも下流側に開閉弁を設け、
該開閉弁よりも下流側の給液管路の少なくとも一部をフレキシブルチューブとした膜分離装置であって、
前記膜モジュールは、袋状膜の内部に透過水流路材が配置され、袋状膜同士の間には原水流路材が配置されているスパイラル型膜モジュールであって、
該袋状膜は第1、第2、第3及び第4の辺部を有した略方形であり、該第1、第2及び第3の辺部は封じられ、該第4の辺部は一部が開放部となり残部が閉鎖部となっており、
前記第4の辺部と直交する第1の辺部をシャフトに当てて袋状膜を巻回して巻回体とし、前記第4の辺部を該巻回体の後端面に臨ませ、該第4の辺部に対向する第2の辺部を該巻回体の前端面に臨ませ、
該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の全体が封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋状膜の開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ前記袋状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっているスパイラル型膜モジュールであることを特徴とする膜分離装置。 - 請求項1において、前記スパイラル型膜モジュールの袋状膜の開放部は前記巻回体の後端面の外周側又は内周側に配置され、前記原水流路は前記巻回体の後端面の内周側又は外周側に配置されており、
該袋状膜の開放部から流出する透過水と該原水流路の開放部から流出する濃縮水とを離隔させるための環状部材が該巻回体の後端面に接続されていることを特徴とする膜分離装置。
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