JP3928164B2 - 画像処理方法及び画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真感光材料に記録されたカラー画像を読取って、記録材料に形成するためのデジタル画像データを得るための画像処理方法及び画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置には、銀塩写真フィルム等の写真フィルムに記録されているカラー画像をCCDセンサ等の画像読取手段によってデジタル画像データとして読取り、この読取ったデジタル画像データに応じて感光材料等を露光することにより、写真フィルムのカラー画像を感光材料等の記録材料に形成するものがある。この画像形成装置では、原稿となるカラー画像からR、G、Bの画像信号を得、この画像信号に種々の処理を施した後、画像信号に応じて感光材料を露光することにより、画像信号に応じたカラー画像を形成することができる。
【0003】
このような画像形成装置では、画像の鮮鋭度を強調することにより、ボケ防止を図っている。すなわち、読み込んだデジタル画像データに対して画像処理を施すときに、鮮鋭度を強調させるようにパラメータを設定する。
【0004】
すなわち、R、G、Bの各色の画像信号を読み込む場合、先ず、カラー画像を粗めの走査間隔で読み込むプレスキャンを行い、このプレスキャンによって画像処理を行うときの種々のパラメータを設定する。これらのパラメータは、粒状を抑えると共に、鮮鋭度を強調(シャープネス強調)がなされるように設定される。
【0005】
この後、カラー画像をR、G、Bの3色の分光感度域のそれぞれで細かい走査間隔(高解像度)で読込むファインスキャンを行い、ファインスキャンによって読み込んだ画像データを、プレスキャンによって設定したパラメータに基づいて処理することにより、粒状を抑えシャープネスさが強調された画像データが得られるようにしている。
【0006】
プレスキャンによって設定したパラメータによって、鮮鋭度を強調する場合、R、G、Bの3色の画像信号を、輝度信号と色彩信号に分解し、輝度信号の低周波数成分に対して非線形処理を施すと共に、高周波数成分を強調する処理を施す。このように処理した輝度信号と色彩信号を合成することにより、画像の粒状を抑制して鮮鋭度を強調した画像が得られる。
【0007】
また、R、G、Bの各色ごとに高解像度で読込み、読み込んだ画像データから輝度信号と、色彩信号を分離し、中高周波数成分の輝度信号に粒状抑制及びシャープネス処理を施した後、色彩信号と合成することによる、粒状性を抑えると共にシャープネスさを強調した画像を得る方法を開示したものがある(例えば、特願平7−21842号)。
【0008】
ところで、原稿画像を高解像度で読み込む場合、例えば、画素ずらしによって、実質的なCCDセンサの解像度を向上させるようにしている。すなわち、低解像度では、CCDセンサによってそのままスキャンするが、プレスキャン時よりも高解像度で読み込むときに画素ずらしを行うことにより解像度が2倍ないし4倍になるようにしている。これによって、実質的なCCDセンサ等の画像読取手段の解像度を向上させるようにしている。なお、低解像度ファインスキャンを行うときには、エイリアジングが発生し易くなるため、CCDセンサの蓄積期間中に画素ずらしを行い、見かけのCCDセンサの開口を広くすることが好ましい。
【0009】
一方、写真フィルムでは、撮影によって形成した潜像が、現像処理されることにより顕像化される。通常、漂白工程で原稿上の銀像は除去されるが、現像処理の簡易化あるいは迅速化のために、漂白工程を省略することが望まれている。アナログプリント方式では、原稿上に銀像が残存すると色濁りが大きく十分な色再現性が得られないが、デジタルプリント方式では、画像処理部の色補正演算で色濁りを補正することが可能であり、十分な色再現性が得られる。特に乾式現像の場合、簡略化あるいは迅速化が望まれており、銀像を原稿上に残したままの画像の読取りが行われることになる。このとき、色像と銀像を比較すると、銀像は色像に対してコントラストが低いので、色濁りは画像処理で補正できる範囲となっている。
【0010】
また、写真フィルムには、白色感光ユニットと、R、G、Bのうちの何れか2色(例えばG色感光ユニットとB色感光ユニット)を用いたものが提案されている。このような写真フィルムに記録されている画像を読み込む画像形成装置では、白色画像と、G及びB色の画像からR色の画像を分離抽出するようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、粒状性を抑えシャープネス強調を図るためには、3色の画像の全てを高解像度で読む必要があり、1画像分の画像データを読み込むための処理時間が長く、スループットが低下している。このようなスループットの低下は、画像処理装置の処理能力の向上の妨げとなっている。
【0012】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、良好な画質の再生画像を得るときに、画像データの読込み時間の短縮による画像処理装置の処理能力の向上を図ることができる画像処理方法及び画像処理装置を提案することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、白色層とR、G、Bの3色のうちの2色の層が設けられた写真感光材料上のカラー画像を原稿画像としてデジタル的に読取った画像データに基づいて記録材料にカラー画像を形成するためのデジタル画像データを生成する画像処理方法であって、前記原稿画像の白色層によって形成される画像を高解像度で読取った画像データから中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分と低周波数成分を生成し、前記白色層と共にカラー画像を形成する2色の画像を低解像度で読取った前記2色の低周波数成分と前記白色の低周波数成分から残りの1色の低周波数成分を生成し、前記中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分に所定の処理を施した後、前記中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分と該各色の低周波数成分とに基づいて前記記録材料に画像を形成するデジタル画像データを合成することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は白色層とR、G、Bの3色のうちの2色の層が設けられた写真感光材料上のカラー画像を原稿画像としてデジタル的に読取った画像データに基づいて、記録材料にカラー画像を形成するためのデジタル画像データを生成する画像処理装置であって、前記白色層によって形成されるカラー画像上の白色画像を高解像度で読取る第1の読取手段と、前記カラー画像の2色の色像をそれぞれ低解像度で読取る第2の読取手段と、前記第1の読取手段によって読み取った白色画像からカラー画像の中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分を生成する第1の処理手段と、前記第2の読取手段によって読み取った各色の色像から各色の低周波数成分を生成する第2の処理手段と、前記第1の読取手段によって読取った白色画像と前記第2の読取手段によって読取った各色の色像から3色のうちの残りの1色の低周波数成分を抽出する第4の処理手段と、前記中間周波数成分ないし高周波数成分所定の処理を施す画像処理手段と、前記画像処理手段によって処理された中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分と前記第2及び第4の処理手段によって生成された各色の低周波数成分から前記記録材料に画像を形成するデジタル画像データを合成する合成手段と、を含むことを特徴とする。
【0015】
スループットの向上を図る方法としては、写真感光材料(例えばネガフィルム)上に形成されたカラー画像を読み込むときに、複数の分光感度域を設定し、そのうちの一つの分光感度域を高解像度で読込むと共に、他の少なくとも2つの分光感度域を低解像度で読込む方法がある
【0016】
一方、粒状抑制及びシャープネス強調に必要な中間周波数成分及び高周波数成分は、画像形成する3色の信号において、共通の信号で良いので、何れかの分光感度域で読込んだ画像データから中高周波数成分を抽出ないし生成することができる。
【0017】
ここから、高解像度で読込んだ画像データから中高周波数成分を生成し、所定の処理を施して、低解像度で読込んだ画像データから生成したR、G、Bの各色の低周波数成分と合成することにより、粒状抑制及びシャープネス強調が施されたデジタル画像データが得られる。
【0018】
すなわち、カラー画像を読込むときに高解像度でのスキャンを少なくとも1回行うと共に、各色成分の低周波数成分を生成するための低解像度でのスキャンを行うことにより、記録材料に画像に高品質の画像を形成することができるデジタル画像データを生成することができる。
【0019】
このとき、高解像度でのスキャンは、少なくとも1回となるために、R、G、Bの3色についてそれぞれ高解像度で読込むときと比較してスループットを向上させることができる。
【0020】
なお、粒状抑制及びシャープネス強調を行うための中高周波数成分は、中間周波数成分と高周波数成分の双方を用いてもよいが、中間周波数成分または高周波数成分の何れか一方のみを用いてもよい。
【0023】
一方、乾式現像処理される写真感光材料(例えばネガフィルム)には銀像が残り、これに対しては、銀像を高解像度で読取る。この銀像には、3色の成分が含まれており、それぞれの色の中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分を抽出することができる。抽出した中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分を用いて粒状抑制及びシャープネス強調の処理を行い、低解像度で読取った各色の低周波数成分と合成する。
【0024】
このように合成されたデジタル画像データを用いて記録材料上に形成された画像は、粒状性が抑えられシャープネス強調された高品質の画像となる。
【0025】
すなわち、乾式現像された写真感光材料のR、G、Bの3色は、以下に表される。
【0026】
【数1】
Figure 0003928164
【0027】
(4)式で示される銀像は、略白色となって現われている。
【0028】
図4(A)から図4(C)には、各色の濃度に対する銀像の濃度の相関関係が示されている。また、図4(D)には、波長に応じたc、y、m色素による光の吸収量を示している。このように、各色素の濃度と銀像とは所定の比率(定数kc 、km 、ky )にあり、R、G、Bの3色の画像データから各色素の濃度c、m、yを演算により求めることができる。
【0029】
(1)、(2)及び(3)式から、c、m、yをR、G、Bで表すと、以下となる。
【0030】
【数2】
Figure 0003928164
【0031】
したがって、(5)式を用いて色補正演算を行うことができる。なお、一般に(6)式において、R、G、Bが統計的に独立であると言う仮定が成り立てば、c、m、yの粒状性は、(7)、(8)、(9)式で表される。
【0032】
【数3】
Figure 0003928164
【0033】
一般に、色補正を行うことにより、粒状性は上式のように劣化するが、低周波数成分は粒状をあまり含まないので、色補正を低周波数成分に対して行えば、粒状劣化の問題を回避することができる。
【0034】
一方、中間周波数成分は、輝度成分のみで良く、色成分は不要であることが知られており、3色の情報が混合された銀像から生成することができる。
【0035】
このように、銀像のみを高解像度で読取り、他の3色を低解像度で読取ることにより、3色全てを高解像度で読取る場合に比べてスループットが向上される。
【0038】
さらに、スループットの向上を図る方法には、3色のうちの1色を高解像度で読取り、読取った画像データから該色の低周波数成分を抽出すると共に、中間周波数ないし高周波数成分の少なくとも一方を抽出する方法が考えられる
【0039】
このようにして生成した中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分に所定の処理を施した後、低周波数成分と合成することにより、所望のデジタル画像データが得られる。このとき、1色の画像のみを高解像度で読取るため、3色の画像全てを高解像度で読取るときと比較して、はるかにスループットを向上させることができる。
【0042】
ここで、本発明では、白色層が設けられている感光材料から画像を読取るときのスループットの向上を図る。白色層には、R、G、Bの3色分の画像データが含まれており、R、G、Bの中間周波数成分を混合したのと同様の中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分を抽出することができる。
【0043】
また、白色画像から白色信号の低周波数成分を抽出でき、第2の読取り手段によって読取ったデータから抽出した2色分の低周波数成分から残りの1色分の低周波数成分を抽出することができ、これらを合成することにより、所望のデジタル画像データが得られる。
【0044】
このときに、白色層によって形成される画像を高解像度で読み込めば、他の画像を低解像度で読み込むことができるので、3色の画像の全てを高解像度で読み込む場合に比べてはるかにスループットを向上させることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
1は、カラー写真から画像を読み取って記録材料(ここでは、感光材料を適用する)16に画像を形成するようにした基本システムのブロック図を示している
【0046】
図1に示すように、このシステムは、カラー写真から画像を読み取る読取装置10と、読取装置10により得られたカラー写真の画像を表す画像信号に対して画像処理を施す画像処理装置12と、画像処理装置12により画像処理が施された画像信号を可視像として感光材料16に記録する再生装置14とからなる。
【0047】
読取装置10は、ネガフィルム或いはリバーサルフィルム等のカラー画像18からカラー画像信号R,G,Bを光電的に読み取るためのCCDアレイ20を有し、このCCDアレイ20にカラー画像18からの光を結像させるための結像レンズ22を有する。
【0048】
ここで、CCDアレイ20は、例えば2760×1840画素からなり、赤(R)フィルタ24R、緑(G)フィルタ24G、青(B)フィルタ24B及び赤外(IR)フィルタ24IRの4色の色分解フィルタが装置されたフィルタターレット24を回転させて、各色分解フィルタを光路上に順次配置し、画像データのスキャンを行うことにより、フルカラー画像が面順次で得られるようになっている。
【0049】
さらに、CCDアレイ20は、このCCDアレイ20により検出されたカラー画像を表す画像信号をデジタル変換するA/D変換器26と、CCDアレイ20の補正を行うCCD補正部28と、CCD補正部28により補正されたカラー画像を表す画像信号を対数変換するルックアップテーブル(LUT)を内蔵した対数変換器30とを有する。
【0050】
この読取装置10は、先ず、Rフィルタ24R、Gフィルタ24G及びBフィルタ24Bをそれぞれを用いて、R、G、Bの3つの画像信号を得る3回のプレスキャンを行う。このプレスキャンでは、カラー画像18を粗めの走査間隔で光電的に読取り、カラー画像18の概略がプレスキャンデータSP として読み込まれる。その後、IRフィルタ24IRを用いて画素ずらしを行った細かい走査間隔でカラー画像18を読み取る高解像度本スキャンを行って高解像度本スキャンデータSF-fineを得る。
【0051】
これと共に、Rフィルタ24R、Gフィルタ24GBフィルタ24Bを用いて画素ずらしを行わない粗い走査間隔で読取る低解像度本スキャンを行い低解像度本スキャンデータSF-coarseを得る。低解像度本スキャン時には、CCD蓄積期間中に画素ずらしを行うことによりエイリアジングを防止することが望ましい。
【0052】
なお、ここでは、一例として高解像度本スキャンデータSF-fineの画素数を2760×1480、低解像度本スキャンデータSF-coarseの画素数を1380×920 としている。
【0053】
画像処理装置12は、プレスキャンデータSP に基づいて本スキャンの際の階調処理等のパラメータを設定するオートセットアップ演算部32と、このオートセットアップ演算部32により設定されたパラメータに基づいて、本スキャンデータSF の色、階調処理を行う色・階調処理部34と、プレスキャンデータSP を可視像として再生する外部制御ユニット(パソコン)36及びオートセットアップ演算部32を接続するためのモニタ表示アンドユーザインターフェース(以下、I/Fという)38と、カラー画像信号に対して粒状抑制処理及びシャープネス(鮮鋭度)強調処理を行う粒状抑制、シャープネス強調処理部(以下、単に処理部という)40とからなる。
【0054】
さらに、再生手段14は、読み込んだ画像信号に応じたカラー画像を記録材料として用いられる感光材料16に記録するプリンタ42を有する。
【0055】
以下、各部の作用について説明する。
まず、読取装置10により乾式現像されたハロゲン化銀写真感光材料であるネガフィルム或いはリバーサルフィルム等に記録されているカラー画像18を原稿画像として、このカラー画像18から粗めの走査間隔によりカラー画像18を読み取るプレスキャンを行う。
【0056】
このプレスキャンにより得られたR、G、Bの3色のプレスキャンデータSP は、A/D変換器26によりデジタルデータに変換され、CCD補正部28により補正がなされて対数変換部30により対数増幅されて画像処理装置12のオートセットアップ演算部32及びI/F38に入力される。
【0057】
なお、I/F38に入力されたプレスキャンデータSP は外部制御ユニット36に可視像として表示することができ、外部制御ユニット36のモニタ44上に可視像とは別に表示されたシャープネス処理メニューから所望のメニューをユーザが選択することにより、この選択した結果を表す信号S1 がI/F38を介してオートセットアップ演算部32に入力される。
【0058】
また、外部制御ユニット36のモニタ44には、切り替え表示(又は重ね表示)により、粒状処理メニューが表示され、ユーザが適用される写真フィルムの種類を選択することにより、この選択した結果を表す信号S2 がI/F38を介してオートセットアップ演算部32に入力される。
【0059】
オートセットアップ演算部32においては、プレスキャンデータ及び信号S1 、S2 に基づいて、後に色・階調処理部34によって行われる色及び階調処理のためのパラメータが設定される。また、このパラメータの一部が後述するシャープネス強調処理部40に入力される。
【0060】
ここで、パラメータ設定の詳細について説明する。
オートセットアップ演算部32においては、入力されたプレスキャンデータSP に基づいてカラー画像18の濃度域及びプリントサイズが求められ、さらに外部制御ユニット36からI/F38を経由して入力された信号S1 、S2 に基づいて、後述する処理部40において行われるシャープネス強調、粒状抑制処理において中間周波数成分に乗じられるゲインM及び高周波数成分に乗じられるゲインHが求められる。さらに、色・階調処理部34において行われた色、階調処理のためのパラメータも求められ、処理部40及び色・階調処理部34に入力される。
【0061】
次いで、読取装置10においては、カラー画像18を細かい走査間隔で読み取る本スキャンが行われ、本スキャンデータSF がカラー画像信号として得られる。本スキャンデータSF は、A/D変換器26によりデジタルデータに変換され、CCD補正部28により補正がなされて対数変換部30により対数増幅されて、色・階調処理部34に入力される。
【0062】
ここで、本スキャンデータSF は、IRフィルタ24IRを用いてCCDアレイ20によって読み込まれた画像データとなっている。
【0063】
カラー画像18が形成されている乾式現像されたネガフィルムには、銀像が残っている。図4(D)に示されるように、この銀像は、濃度は低いが、(4)式に示すように、y、m、cの各成分を含んでいる。
【0064】
この銀像は、IRフィルタ24IRを用いることにより、R、G、Bの各色の影響を受けることなく、銀像を高解像度本スキャンデータSF-fineとして読み込む。
【0065】
この高解像度本スキャンデータSF-fineとして読み込まれた銀像Agには、R、G、Bの各色の各色成分が含まれた略白色となっており、(10)式で表すことができる。
【0066】
Figure 0003928164
また、R、G、Bの各色の画像データは、低周波数成分RL 、GL 、BL 、中間周波数成分RM 、GM 、BM 及び高周波数成分RH 、GH 、BH によって表され、銀像Agは、各色の低周波数成分RL 、GL 、BL 、中間周波数成分RM 、GM 、BM 及び高周波数成分RH 、GH 、BH を含んだものとなっている。中間周波数成分RM 、GM 、BM は、フィルムの粒状によるざらつきを多く含み、高周波数成分RH 、GH 、BH は、カラー画像中のエッジや細かいテクスチャを多く含むものである。
【0067】
ここで、高解像度本スキャンデータSF-fineの低周波数成分、中間周波数成分及び高周波数成分とは、図3に示されるように分布される中間・高周波数成分に乗じるゲインM、Hを1とした場合の周波数成分のことをいうものであり、中間周波数成分は、処理後のデータを可視像として再生する際の出力ナイキスト周波数fs /2の1/3付近にピークを持った分布HM となる周波数成分をいうものであり、低周波数成分とは、「0」周波数にピークを持った分布HL となる成分をいい、高周波数成分とは、出力のナイキスト周波数fS /2にピークを持って分布HH となる成分をいうものである。但し、中間周波数成分のピークは、1/3付近には限定されず、状況に応じて最適な特性を選択すればよい。
【0068】
なお、ナイキスト周波数は、感光材料16への記録が行われる場合のナイキスト周波数をいうものである。例えば、300dpi で記録を行う場合には、 ナイキスト周波数は、5. 9cycle/mmとなる。 また、各周波数における周波数成分の和は1となっている。
【0069】
色・階調処理部34においては低解像度本スキャンデータSF-coarseに色、階調処理が施され、処理部40に入力される。以下、処理部40において行われる処理について説明する。
【0070】
図2は処理部40で行われる処理の詳細を説明するためのブロック図である。
処理部40に入力される低解像度本スキャンデータSF-coarseのR、G、Bの各色の画像データは、変換器46によって高解像度で読み込まれた画像データと解像度が等しくなるように変換される。例えば、高解像度でスキャンしたときの画素数が、低解像度時の2倍であるときには、変換器46によって画素数が2倍となるようにする。この場合、例えば、増加した画素が隣接する画素の濃度の平均値となるように設定するなどの方法を用いることができる。
【0071】
画素数が変換された色別の信号は、9×9ローパスフィルタ48によってフィルタリングされて、低周波数成分RL 、GL 、BL が抽出される。
【0072】
一方、処理部40では、5×5ローパスフィルタを2段カスケード接続した9×9ローパスフィルタ50と、5×5ローパスフィルタ52を用いて、高解像度本スキャンデータSF-fineから高周波数成分YH と、中間周波数成分YM と、を得るようにしている。
【0073】
低解像度本スキャンデータSF-coarseは、9×9ローパスフィルタ50を通過することによりフィルタリング処理されて低周波数成分RL 、GL 、BL が抽出される
【0074】
R’、G’、B’の中高周波数成分をRMH=GMH=BMHとすることは、YIQ表示すると、IMH=QMH=0とすることに相当する。一般にYIQ基底の変換は、以下の式を用いて行われる。
【0075】
【数4】
Figure 0003928164
【0076】
ここでは、中高周波数成分YMHは、R、G、Bの混合比R:G:Bが約1:1:1であり、3:6:1にはなっていないが、画像再現上、大きな問題となることはない。
【0077】
YIQ基底に変換後の色成分である成分IMH及び成分QMHは、フィルム粒状に起因する色のざらつきを含むものであり、成分IMH及び成分QMHは、ここで「0」とおいて、フィルムの粒状に起因する色のざらつきを抑制する。一般の被写体を写した画像の場合、色成分である成分IHM及び成分QHMは、画像処理に必要な成分をほとんど持たないことは経験的に知られており、成分IHM及び成分QHMがフィルムの粒状に起因するざらつきとみなすことができる。これによって、ざらつきを抑制した再生画像を得ることができる。
【0078】
中高周波数成分YHMは、5×5ローパスフィルタ52を通過することにより中間周波数成分YM が抽出される。また、この中間周波数成分YM と5×5ローパスフィルタ52をパスした中高周波数成分YHMから高周波数成分YH が抽出され、それぞれがゲインアンプ54、56へ供給される。
【0079】
ゲインアンプ54、56のゲインM、Hは、オートセットアップ演算部32において求めるゲインM及びゲインHが用いられる。
【0080】
MH’=ゲインM×YM +ゲインH×YH
(YM ’=ゲインM×YM 、YH ’=ゲインH×YH
これらのゲインM及びゲインHは、オートセットアップ演算部32において、ゲインM<ゲインHとなるように設定される。すなわち、フィルムの粒状に基づく輝度成分のざらつきは中間周波数成分に比較的多く含まれるため、中間周波数成分YM のゲインMを低く設定することにより画像のざらつき感を抑えることができる。また、画像の鮮鋭度は、高周波数成分YH に依存するため、高周波数成分YH のゲインHを比較的大きくすることにより、処理済み画像の鮮鋭度を強調することができる。
【0081】
例えばカラー画像18がアンダーネガの場合、フィルムの粒状に起因するざらつきが目立つうえ、階調特性を改善するために階調を立てたることにより、粒状がかなり悪い画像となってしまう。オートセットアップ演算部32でゲインMをかなり低く設定することにより、粒状を強く抑制することができる。また、ゲインM及びゲインHは、プリントサイズに応じて設定される。また、予め設定されたいくつかの鮮鋭度強調処理メニューから所望のメニューを選択する場合、設定されている、メニューに応じたゲインM及びゲインHをテーブルとして記憶しておき、選択されたメニューに応じて最適なゲインM及びゲインHが設定されるようにしておくことが好ましい。
【0082】
このようにして得られた処理済みの中高周波数成分YHM’は、低解像度本スキャンデータSF-coarseによって得られた各色の低周波数成分RL 、GL 、BL と合成されることにより、処理された画像信号R’、G’、B’となる。
【0083】
中高周波数成分YHMを逆変換することにより、各色の中高周波数成分RHM、GHM、BHMが得られ、この中高周波数成分RHM、GHM、BHMと低周波数成分RL 、GL 、BL を合成することにより、各色の画像信号R’、G’、B’が感光材料16に画像を再生するデジタル画像データとして得られる。
【0084】
このとき、成分IHM及び成分QHMの値は「0」としているので、処理された中高周波数成分YHM’を逆変換してR、G、Bの各色の成分に対応させると、R、G、Bの3色のデータは、全て中高周波数成分YMH’と同一の値となる。したがって、中高周波数成分YHM’を逆変換せずに合成しても良い。
【0085】
このようにして得られた信号R’、G’、B’は、再生装置14に入力されプリンタ42によって出力され、感光材料16に可視画像として再生される。感光材料16に再生された画像は、フィルム粒状に起因するざらつきを含むデータの中間・高周波数成分の色成分が「0」とされており、さらに、中高周波数成分YMHのうち中間周波数成分YM のゲインMが抑制され、高周波数成分YH にゲインHが強調されているため、鮮鋭度が強調されると共にフィルム粒状に起因するざらつきが抑制された画像となる。
【0086】
ここで、感光材料16に再生画像を形成するための各色のデータR’、G’、B’は、R、G、Bの各色を低解像度でスキャニングする3回の低解像度本スキャンと、銀像を高解像度でスキャニングする1回の高解像度本スキャンによって読み込まれる。ここで、低解像度本スキャンの時間をt1 、高解像度本スキャンの時間t2 、時間t2 が時間t1 の2倍を要する(t1 ×2=t2 )と仮定した場合、画像データの読込みに要する時間T1 は、
1 =t1 ×3+t2 =t1 ×3+t1 ×2=5・t1
となる。これに対して、従来の方法では、各色について高解像度での本スキャンを行う必要があるので、時間T0 は、
0 =t2 ×3=t1 ×2×3=6・t1
となる。なお、t1 ×4=t2 とした場合には、
1 =t1 ×3+t2 =t1 ×3+t1 ×4=7・t1
0 =t2 ×3=t1 ×4×3=12・t1
となる。
【0087】
すなわち、R、G、Bの各色を低解像度本スキャンし、銀像のみを高解像度本スキャンすることにより、再生した画像の粒状を抑え、シャープネス強調を行った高品質の画像が得られると共に、スループットの向上を図ることができる。
【0088】
また、カラー画像18に残っている銀像は、濃度が低いので、濃度の高い画像を読み込むのに比較してスキャンニング時間が短くてすみ、より確実にスループットの向上を図ることができる。
【0089】
なお、ここでは、銀像をIR(赤外線)波長域で読取ったが、銀像の読取りはIR波長域に限定するものではない。また、銀像のみを読取ることが目的ではなく、R、G、Bの情報が適度に混合した情報を読取ることが必要であり、色像分も含むようにして読取るようにしても良い。
【0090】
例えば、図5(A)及び図5(B)に示されるように、シアン色素cとマゼンタ色素mのピークの中間波長付近で読み込むようにしても良い。すなわち、イエロー色素y、マゼンタ色素m、シアン色素cに対応する分光感度域B、G、Rと共に、シアン色素cとマゼンタ色素mの中間波長付近にピークを持つ分光感度域Xで高解像度本スキャンを行うようにしても良い。
【0091】
この場合、銀像だけを読んだときのR、G、Bの混合比R:G:Bは1/3ずつであるのに対して、シアン色素c、マゼンタ色素mの谷間で読んだ場合は、G、Rの混合比が高くなり、輝度比は3:6:1(R:G:B)に近くなり、視覚的にも好ましい比率となる。
【0092】
また、結像レンズの色収差の観点からもシアン色素cとマゼンタ色素mの谷間で読む方が読取る波長帯域が狭くなるので、色収差を小さくすることができ好ましい。
一方、前記した読取装置10では、3回の低解像度本スキャンによってRGBの各色の画像データを読込み、1回の高解像度本スキャンによって銀像を読み込むようにしたが、次に、RGBの3色のうちの所定の1色の画像データを高解像度本スキャンによって読込み、残りの2色の画像データを低解像度本スキャンによって読み込む例を説明する。
【0093】
図6に示されるように、読取装置10に替わる読取装置60のフィルタターレット62には、Rフィルタ24R、Gフィルタ24G及びBフィルタ24Bが備えられている。また、画像処理装置64には、シャープネス強調処理部(以下、単に処理部と言う)66が、処理部40に換えて設けられている。
【0095】
すなわち、RGBの各色には、銀像が含まれるため、3色の内の1色を本スキャンして得られた高解像度本スキャンデータSF-fineは、R、G、Bを混合した成分からなっている。
【0096】
図7には、この処理部66のブロック図を示している。なお、プレスキャンは、低解像度での画像データの読込みを示し、本スキャンは、高解像度での画像データの読込みを示すものとし、一例としてRフィルタ24R及びBフィルタ24Bを用いて低解像度本スキャンを行い低解像度本スキャンデータSF-coarseを読込み、Gフィルタ24Gを用いて高解像度本スキャンを行って高解像度本スキャンデータSF-fineを読み込む。
【0097】
低解像度本スキャンデータSF-coarseは、変換器46を通過した後に、高解像度本スキャンデータSF-fineと合成されて、9×9ローパスフィルタ48へ入力される。これによって、各色の低周波数成分RL 、GL 、BL が抽出される。
【0098】
この後、処理部66では、高解像度本スキャンデータSF-fineから中間周波数成分YM と高周波数成分YH を抽出し、ゲインアンプ54、56によって中間周波数成分YM ’と、高周波数成分YH ’を生成しこれらからデジタル画像データR’、G’、B’を合成する。
【0099】
一方、感光材料16に再生画像を形成するために合成されたデジタル画像データR’、G’、B’は、Rフィルタ24Rと、Bフィルタ24Bを用いて低解像度でスキャニングする2回の低解像度本スキャンと、Gフィルタ24Gを用いて高解像度でスキャニングする1回の高解像度本スキャンによって読み込まれる。
【0100】
ここで、低解像度本スキャンの時間をt1 、高解像度本スキャンの時間t2 とし、時間t2 が時間t1 の2倍を要する(t1 ×2=t2 )と仮定した場合、必要な画像データの読込みに要する時間T2
2 =t1 ×2+t2 =t1 ×2+t1 ×2=4・t1
となる。また、t2 =t1 ×4の場合は、
2 =t1 ×2+t2 =t1 ×2+t1 ×4=6・t1
となる
【0101】
したがって、従来の方法での読込みの時間T0 に対して、短縮を図ることができると共に、従来と同様に、再生した画像の粒状を抑え、シャープネス強調を行った高品質の画像が得られる。なお、この場合、高解像度本スキャンによって読み込むG成分の比率が大きくなるので、この点を考慮して画像処理を行うことがより好ましい。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の実施の形態の基本的構成は、前記した基本システムと同一であり、同一の部品には同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0102】
前記した基本システムでは、カラー画像18として乾式現像されたハロゲン化銀感光材料(写真フィルム)に記録されている画像を用いたが、本実施の形態に係るカラー画像18は、白色層を備えたネガフィルム等の写真感光材料(以下ネガフィルムとする)に記録されている。
【0103】
このネガフィルムには、一例として
0.05≦S450 /S500 ≦1.2 及び
0.05≦S600 /S500 ≦1.2
に感度を持つ白色感光ユニットを用いている。なお、S450 、S550 、S600 はそれぞれ450nm、550nm、600nmにおける感度を表し、この白色感光ユニットは、R、G、Bの3色に同時に感光する。
【0104】
また、このネガフィルムには、R感光ユニット及びB感光ユニットが設けられており、それぞれの感光ユニットによってカラー画像が形成される。なお、R感光ユニット、白色感光ユニット及びB感光ユニットは、それぞれはシアン発色、マゼンタ発色及びイエロー発色としている。
【0105】
図8に示されるように、本発明の実施の形態に適用した、読取装置70には、Rフィルタ24R、Bフィルタ24Bと、Gフィルタ24Gを備えたフィルタターレット72が設けられている。また、画像処理装置74には、処理部76が設けられている。
【0106】
この本発明の実施の形態では、Rフィルタ24R及びBフィルタ24Bを用いて低解像度本スキャンを行って低解像度本スキャンデータSF-coarseを読み込むと共に、Gフィルタ24Gを用いて高解像度本スキャンを行って高解像度本スキャンデータSF-fineを読み込む。
【0107】
図9には、処理部76のブロック図を示している。
処理部76に入力された低解像度本スキャンデータSF-coarseは、画素数が変換された後、高解像度本スキャンデータSF-fineと混合されて、9×9ローパスフィルタ48によって、低周波数成分RL 、WL 、BL が抽出される。抽出された低周波数成分RL 、WL 、BL は、マトリックス演算によって色補正が施されて、低周波数成分RL ’、GL ’、BL ’が生成される。すなわち、色補正によってG(GL ’)を復元する。
【0108】
色補正は、3×3マトリックスを用いても良いが、3×10マトリックスを用いることにより、3×3マトリックスでは補正しきれない非線形な部分も補正でき、より望ましい色に近づけることができるので好ましい。
【0109】
【数5】
Figure 0003928164
【0110】
一方、高解像度本スキャンデータSF-fineは、9×9ローパスフィルタ50によって中間・高周波数成分WMHが抽出される。この高解像度本スキャンデータSF-fineは、銀像と同じ白色であり、中間・高周波数成分WMHR、G、Bの中間・高周波数成分RMH、GMH、BMHの混合となっている
【0111】
この中間・高周波数成分WMHは、IQY基底への変換によって中間・高周波数成分YMHに変換され、5×5ローパスフィルタ52によって中間周波数成分YM と高周波数成分YH に分割されて、ゲインアンプ54、56によって、中間周波数成分YM ’及び高周波数成分YH ’が生成される。
【0112】
この後、低周波数成分RL ’、GL ’、BL ’と中間周波数成分YM ’及び高周波数成分YH ’を合成することにより、感光材料16に画像を再生する画像データR’、G’、B’が得られる。
【0113】
ところで、感光材料16に再生画像を形成するために合成された画像データR’、G’、B’は、Rフィルタ24R、Bフィルタ24Bを用いて低解像度でスキャニングする2回の低解像度本スキャンと、Gフィルタ24Gを用いて高解像度でスキャニングする1回の高解像度本スキャンによって読み込まれる。
【0114】
ここで、低解像度本スキャンの時間をt1 、高解像度本スキャンの時間t2 とし、時間t2 が時間t1 の2倍を要する(t1 ×2=t2 )と仮定した場合、必要な画像データの読込みに要する時間T3 は、
3 =t1 ×2+t2 =t1 ×2+t2 ×2=4・t1
となる。また、t2 =4・t1 の場合、
3 =t1 ×2+t2 =t1 ×2+t1 ×4=6・t1
となる。
【0115】
したがって、3色のそれぞれについて高解像度本スキャンを行う従来の方法での時間T0 に対して、時間の短縮を図り、スループットを向上させることができる。このとき、従来と同様に、再生した画像の粒状を抑え、シャープネス強調を行った高品質の画像が得られる。
【0116】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明によれば、白色層によって形成されている白色画像を含む信号を高解像度で読み込むことにより他の色を低解像度で読み込んでも、粒状を抑え、シャープネス強調された高品質の再生画像を得ることができる。このとき、カラー画像を読み込むための時間を短縮することができる、これによって、スループットを向上させることができると言う優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像処理の基本システムのブロック図である。
【図2】 図1に示す処理部の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 低、中間、高周波数成分の分布を表す特性図である。
【図4】 (A)から(C)は、ネガフィルムの画像のc、m、yの濃度に対する銀像の濃度を示す線図、(D)は光の波長に対するc、m、y及び銀像の光の吸収量の関係を示す線図である。
【図5】 (A)は光の波長に対するc、m、yの光の吸収量を示す線図、(B)は分光感度域の一例を示す光の波長に対する分光感度の線図である。
【図6】 銀像を用いた画像処理のためのシステムブロック図である。
【図7】 図6に示す処理部の概略構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明に適用する画像処理のためのシステムブロック図である。
【図9】 本実施の形態に係る処理部の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
14 再生装置
16 感光材料(記録材料)
18 カラー画像
20 CCDアレイ
24B Bフィルタ
24G Gフィルタ
24R Rフィルタ
70 読取装置
72 フィルタターレット
74 画像処理装置
76 処理部

Claims (2)

  1. 白色層とR、G、Bの3色のうちの2色の層が設けられた写真感光材料上のカラー画像を原稿画像としてデジタル的に読取った画像データに基づいて記録材料にカラー画像を形成するためのデジタル画像データを生成する画像処理方法であって、前記原稿画像の白色層によって形成される画像を高解像度で読取った画像データから中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分と低周波数成分を生成し、前記白色層と共にカラー画像を形成する2色の画像を低解像度で読取った前記2色の低周波数成分と前記白色の低周波数成分から残りの1色の低周波数成分を生成し、前記中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分に所定の処理を施した後、前記中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分と該各色の低周波数成分とに基づいて前記記録材料に画像を形成するデジタル画像データを合成することを特徴とする画像処理方法。
  2. 白色層とR、G、Bの3色のうちの2色の層が設けられた写真感光材料上のカラー画像を原稿画像としてデジタル的に読取った画像データに基づいて、記録材料にカラー画像を形成するためのデジタル画像データを生成する画像処理装置であって、前記白色層によって形成されるカラー画像上の白色画像を高解像度で読取る第1の読取手段と、前記カラー画像の2色の色像をそれぞれ低解像度で読取る第2の読取手段と、前記第1の読取手段によって読み取った白色画像からカラー画像の中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分を生成する第1の処理手段と、前記第2の読取手段によって読み取った各色の色像から各色の低周波数成分を生成する第2の処理手段と、前記第1の読取手段によって読取った白色画像と前記第2の読取手段によって読取った各色の色像から3色のうちの残りの1色の低周波数成分を抽出する第4の処理手段と、前記中間周波数成分ないし高周波数成分に所定の処理を施す画像処理手段と、前記画像処理手段によって処理された中間周波数成分ないし高周波数成分の少なくとも一方の成分と前記第2及び第4の処理手段によって生成された各色の低周波数成分から前記記録材料に画像を形成するデジタル画像データを合成する合成手段と、を含むことを特徴とする画像処理装置。
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