JP3928092B2 - 流体継手 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、流体継手に関し、特に、半導体製造用流体制御装置において、マスフローコントローラ、開閉弁およびこれらの間に介在される連結ブロックなどを連結するさいに有用な流体継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造用流体制御装置は、流量を調整するマスフローコントローラや圧力を調整するプレッシャーレギュレータ等の調整器と開閉弁等とが組み合わされて構成されるものであるが、本出願人は、このさいの好ましい構成として、マスフローコントローラと開閉弁とが適切な連結ブロックを介して連結されるようになされているものを提案している(特願平7−133708号公報参照)。これに開示されている流体継手の構成を図10に示す。
【0003】
図10において、流体継手は、突き合わせ端面にそれぞれガスケット押さえ用環状突起(98)(99)が設けられた雄型および雌型の継手部材(91)(92)と、両継手部材(91)(92)の突合わせ端面に介在させられる円環状ガスケット(93)と、ガスケット(93)の外周面を保持してガスケット(93)を雌型の継手部材(92)に保持させるリテーナ(94)とを備えている。ここで、各継手部材(91)(92)は、連結ブロックであったり、マスフローコントローラ本体であったり、開閉弁に接続されたブロックであったりする。そして、これらの継手部材(91)(92)の突き合わせ端面のいずれか一方が雄型、他方が雌型とされ、雌型の継手部材(92)の突き合わせ端面に設けられた嵌合凹部(96)に、雄型の継手部材(91)の突き合わせ端面に軸方向に突出して設けられた嵌合凸部(95)が嵌め合わされることによって継手部材(91)(92)同士の径方向へのずれが防止されている。そして、雌型の継手部材(92)の突合わせ端面に、リテーナ保持用円筒部(97)が形成され、リテーナ(94)はこのリテーナ保持用円筒部(97)を保持することにより、ガスケット(93)を雌型の継手部材(92)に保持させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の流体継手では、継手部材が雄型および雌型の2種類あるので、部材同士を連結するさいには、その接続方向を区別する必要があり、そのため、連結に手間がかかり、しかも、接続方向を逆にするさいに雄・雌が逆になった別途の継手部材が必要になる場合が生じるという問題があった。
【0005】
雄型・雌型の区別をなくすと、嵌め合わせによる径方向へのずれの防止効果がなくなり、リテーナ(94)が保持していないほうの継手部材(91)では、そのガスケット押さえ用環状突起(98)がガスケット(93)に対して径方向にずれやすくなり、この結果、ガスケット(93)の端面からガスケット押さえ用環状突起(98)が外れて、シール性が悪化するという問題が生じる。
【0006】
また、この種の流体継手では、曲げの力がかかったときに、漏れることがあるという問題があり、また、半導体の製造用などの極めて高い清浄度が要求される用途に適したものとするために、ガスケット押さえ用環状突起の形状をどのようにすべきかという課題もあった。
【0007】
この発明の目的は、継手部材の雄型・雌型の区別をなくすとともに、ずれによるシール性の悪化を防止した流体継手を提供することにある。
【0008】
この発明の他の目的は、曲げの力がかかったときでも、漏れることがない流体継手を提供することにある。
【0009】
この発明のさらに他の目的は、ガスケット押さえ用環状突起の形状が最適化された流体継手を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明による流体継手は、突き合わせ端面にそれぞれガスケット押さえ用環状突起が設けられた第1および第2の継手部材と、両継手部材の突合わせ端面間に介在させられる円環状ガスケットと、ガスケットの外周面を保持してガスケットをいずれか一方の継手部材に保持させるリテーナとを備えている流体継手において、第1継手部材および第2継手部材の突き合わせ端面に、突き合わせ端面のうち軸方向に最も突出している基準面よりガスケットの厚みの約半分凹まされたガスケット収納凹所と、ガスケット収納凹所の外側にありかつこれより深い環状のリテーナ収納凹所とがそれぞれ設けられて、各ガスケット収納凹所の底面の径方向ほぼ中央にガスケット押さえ用環状突起が設けられており、ガスケット収納凹所、リテーナ収納凹所およびガスケット押さえ用環状突起は、第1継手部材と第2継手部材とで同一形状となるように形成されており、各継手部材の流路外周面、ガスケット収納凹所の底面およびリテーナ収納凹所の内周面により、リテーナ保持用円筒部が形成されており、ガスケットは、小径部とこれよりも外径の大きい大径部とよりなり、リテーナは、ガスケットの小径部が当接している継手部材のリテーナ保持用円筒部を保持していることを特徴とするものである。
【0011】
この発明の流体継手によると、リテーナは、第1および第2の継手部材のどちらでも保持できるから、継手部材の突き合わせ端面が雄型か雌型かを区別せずに、継手部材を順次連結していくことができる。また、リテーナが、ガスケットの小径部が当接している継手部材のリテーナ保持用円筒部を保持することにより、この継手部材のガスケット押さえ用環状突起に対するガスケットの位置決めが正確に行われ、他方の継手部材には、ガスケットの大径部が当接させられるから、他方の継手部材のガスケット押さえ用環状突起がガスケットに対して径方向にずれたときでも、ガスケットの端面が大きい分だけ、ガスケットの端面からガスケット押さえ用環状突起が外れにくく、ずれによるシール性の悪化を防ぐことができる。
【0012】
流体継手締付け完了時に、両継手部材の突き合わせ端面のうち軸方向に最も突出している面同士がガスケットを介さずに当接するようになされていることが好ましい。このようにすると、ガスケットと両継手部材との当接面積に両継手部材同士の当接面積が加わって、流体継手締付け完了時における当接面積が広くなり、流体継手接続後に曲げの外力が加わっても気密が確保される。
【0013】
各ガスケット押さえ用環状突起は、継手部材の突合わせ端面の内周面(継手部材に形成された流路の外周面)よりも半径方向外側に寄ったところにあり、各環状突起の断面の輪郭形状が、突き合わせ端面から半径方向外側にのびる円弧部と、円弧部に連なる直線部とよりなり、円弧部の中心が、円弧部と直線部との交点よりも半径方向内側にあり、直線部が、軸方向に対して30〜60°傾斜していることが好ましい。このようにすると、ねじを締付けていくにしたがって、まず、各継手部材の環状突起がガスケットの各端面に密接し、次いで、各継手部材の突合わせ端面の内縁部とガスケットの各端面の内縁部とが密接し、環状性が確保されるとともに、液だまりとなる凹所は存在しなくなる。ガスケットは、環状突起が設けられている位置で最も変形が大きくなるが、この位置は、ガスケット端面の内縁ではなくて、内縁より外寄りであるから、ガスケットの最も変形する部分は内縁部よりも外側にずれ、したがって、ガスケットの内周部にしわが生じることがないので、ごみが溜まるという心配もない。さらに、突起の輪郭形状に、傾斜状の直線部があることにより、軸方向にのびている直線部があるもので問題となる管継手分解時のガスケットの外れにくさが解消し、しかも、突起が円弧状であるものに比べると、手応えの変化が感じ取りやすく、突起形状が円弧のみのものおよび軸方向にのびている直線部があるもののそれぞれの長所を有している。なお、傾斜角度が30°より小さくなると、軸方向にのびている直線部があるもので問題となるガスケットが外れにくいという欠点を生じ、傾斜角度が60°より大きくなると、円弧状のみのもので問題となる手応えの変化が感じ取りにくいという欠点を生じるため、傾斜角度は、30〜60°が好ましく、より好ましくは45°近辺である。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
【0015】
この明細書において、上下・左右は、図1の上下・左右をいうものとする。この上下は、便宜的なものであり、上下が逆になったり、横になったりすることもある。
【0016】
図1は、この発明の流体継手が使用される流体制御装置を示している。流体制御装置は、左から順に、流体流入部(1) 、第1開閉弁(2) 、マスフローコントローラ(調整器)(3) 、第2開閉弁(4) および流体流出部(5) を備えている。第1開閉弁(2) は、左向きに開口した流入路(42)および右向きに開口した流出路(50)を有するブロック状本体(6) と、両流路(42)(50)を開閉するアクチュエータ(7) とよりなる。同様に、第2開閉弁(4) は、左向きに開口した流入路(53)および右向きに開口した流出路(48)を有するブロック状本体(8) と、両流路(53)(48)を開閉するアクチュエータ(9) よりなる。
【0017】
調整器(3) の左右側面の下端部には、左右上側通路ブロック(左右上側連結部)(10)(11)が左右に張り出して設けられている。左上側通路ブロック(10)には、調整器(3) の流入路(図示略)に連通しかつ下向きに開口した流入路(51)が設けられており、右上側通路ブロック(11)には、調整器(3) の流出路(図示略)に連通しかつ下向きに開口した流出路(54)が設けられている。調整器(3) と左右上側通路ブロック(10)(11)とは、図示省略したが、側方からねじ込まれたねじにより固定されている。
【0018】
左右上側通路ブロック(10)(11)の下方には、それぞれ左右下側通路ブロック(左右下側連結部)(12)(13)が設けられ、左下側通路ブロック(12)の左面に第1開閉弁(2) の本体(6) の右面が、右下側通路ブロック(13)の右面に第2開閉弁(4) の本体(8) の左面がそれぞれ当接させられている。
【0019】
左下側通路ブロック(12)には、第1開閉弁(2) の右向きに開口した流出路(50)と左上側通路ブロック(10)の下向きに開口した流入路(51)とを連通する流入路(49)が設けられ、右下側通路ブロック(13)には、右上側通路ブロック(11)の下向きに開口した流出路(54)と第2開閉弁(4) の左向きに開口した流入路(53)とを連通する流出路(52)が形成されている。
【0020】
第1開閉弁(2) の本体(6) と左下側通路ブロック(12)とは、左下側通路ブロック(12)の右方よりねじ込まれたねじ(22)により連結されている。同様に、第2開閉弁(4) の本体(8) と右下側通路ブロック(13)とは、右下側通路ブロック(13)の左方よりねじ込まれたねじ(22)により連結されている。さらに、左右上側通路ブロック(10)(11)と左右下側通路ブロック(12)(13)とは、それぞれ左右上側通路ブロック(10)(11)の上方よりねじ込まれたねじ(23)により連結されている。
【0021】
第1開閉弁(2) の本体(6) と左下側通路ブロック(12)との間、第2開閉弁(4) の本体(8) と右下側通路ブロック(13)との間、左右上側通路ブロック(10)(11)と左右下側通路ブロック(12)(13)との間および調整器(3) と左右上側通路ブロック(10)(11)との間には、それぞれ流体継手(27)が設けられている。
【0022】
図2を参照して、左上側通路ブロック(以下、第1継手部材と称す)(10)と左下側通路ブロック(以下、第2継手部材と称す)(12)との間に設けられた流体継手(27)について説明する。
【0023】
流体継手(27)は、第1の流路(51)を有する第1継手部材(10)と第1の流路(51)に通じる第2の流路(49)を有する第2継手部材(12)とを流体密に連結するための構成であって、後述する形状に形成された両継手部材(10)(12)の突合わせ端面と、両継手部材(10)(12)の突合わせ端面間に介在させられている円環状ガスケット(32)と、ガスケット(32)の外周面を保持してガスケット(32)を図示した例では第1の継手部材(10)に保持させているリテーナ(33)と、両継手部材(10)(12)を連結するねじ手段(23)とよりなる。
【0024】
第1継手部材(10)および第2継手部材(12)の突き合わせ端面には、突き合わせ端面のうち軸方向に最も突出している基準面(10a)(12a)よりガスケット(32)の厚みの約半分凹まされたガスケット収納凹所(34)(35)と、ガスケット収納凹所(34)(35)の外側にありかつこれより深い環状のリテーナ収納凹所(36)(37)とがそれぞれ設けられている。各ガスケット収納凹所(34)(35)の底面の径方向ほぼ中央に、ガスケット押さえ用環状突起(38)(39)が設けられている。これらのガスケット収納凹所(34)(35)、リテーナ収納凹所(36)(37)およびガスケット押さえ用環状突起(38)(39)は、第1継手部材(10)と第2継手部材(12)とで同一形状となるように形成されている。各継手部材(10)(12)の流路(51)(49)外周面、ガスケット収納凹所(34)(35)の底面およびリテーナ収納凹所(36)(37)の内周面とにより、リテーナ保持用円筒部(14)(15)が形成されている。ガスケット収納凹所(34)(35)の底面は、各突合わせ端面におけるガスケット押え用環状突起(38)(39)の径方向内側にありかつ軸方向に対してほぼ直角な内側平坦面(81)(82)と、ガスケット押え用環状突起(38)(39)の径方向外側にありかつ軸方向に対してほぼ直角な外側平坦面(83)(84)とに分けられるとともに、内側平坦面(81)(82)は、外側平坦面(83)(84)よりもわずかに(0.02mm程度)軸方向に突出させられている。
【0025】
ガスケット(32)は、ステンレス鋼製で、両継手部材(10)(12)の流路(51)(49)径に等しい内径を有しており、小径部(61)とこれよりも外径の大きい大径部(62)とよりなる。
【0026】
リテーナ(33)は、ステンレス鋼板で一体的に形成されたもので、図3から図6までに詳しく示すように、骨格となる円環部(71)と、ガスケット(32)の外周面を保持するためのガスケット保持部(72)と、継手部材(10)(12)の端部を保持するための継手部材保持部(73)と、指でつかみやすくするための把手部(74)とを備えている。
【0027】
円環部(71)は、断面L形であり、指で押さえる程度の力では径方向に変形しないようになされている。
【0028】
ガスケット保持部(72)は、円環部(71)の内周面に等間隔で設けられかつ径方向内方に突出した4つのガスケット保持用爪(72a) よりなる。各爪(72a) は、それぞれ若干の弾性を有しており、各爪(72a) の先端が軸方向に折曲げられて、この折曲げ部(72b) の内周面がガスケット(32)の小径部(61)の外周面を弾性力によって押圧するようになされている。これにより、ガスケット(32)のリテーナ(33)内における径方向および軸方向への移動が阻止されている。ガスケット(32)をリテーナ(33)に嵌め入れるさいには、ガスケット(32)の大径部(62)がガスケット保持用爪(72a) に当たって抜止めが果たされ、ガスケット(32)はリテーナ(33)から脱落することがない。
【0029】
継手部材保持部(73)は、円環部(71)の内周面に径方向内方に突出して対向状に設けられた2つの内方突出縁部(71a) の各先端より軸方向にのびる2つの継手部材保持用爪(73a) よりなる。各継手部材保持用爪(73a) は、ガスケット保持用爪(72a) よりも大きくなされて、2つのガスケット保持用爪(72a) の間に、それぞれ若干の隙間をおいて位置させられている。各継手部材保持用爪(73a) は、それぞれ若干の弾性を有しており、2つの爪(73a) が第1継手部材(10)のリテーナ保持用円筒部(14)の外周面を弾性力によって挾みつけることにより、リテーナ(33)が第1継手部材(10)に保持されている。
【0030】
把手部(74)は、継手部材保持用爪(73a) が設けられている円環部(71)の部分の外周に設けられかつ継手部材保持用爪(73a) と軸方向反対側に突出させられた2つの把手用爪(74a) よりなる。
【0031】
2つの把手用爪(74a) を指で持って径方向内方に力を作用させると、この力は、継手部材保持用爪(73a) と把手用爪(74a) との連結部分にある円環部(71)を支点として、各継手部材保持用爪(73a) をそれぞれ径方向外方に変形させる。すなわち、継手部材保持用爪(73a) が開いて、リテーナ(33)の継手部材(10)への着脱が容易になる。継手部材(10)に装着後、把手用爪(74a) から指を離すと、継手部材保持用爪(73a) は元の状態に戻って、継手部材(10)のリテーナ保持用円筒部(14)を弾性力によって保持する。この弾性力を適切な値にしておくことにより、継手部材(10)を十分に保持することができる。
【0032】
図2は、第1および第2継手部材(10)(12)を結合するねじ(23)を手で締め付けた状態を示している。すなわち、ガスケット押さえ用環状突起(38)(39)だけがガスケット(32)に当接し、各継手部材(10)(12)のガスケット収納凹所(34)(35)の内側平坦面(81)(82)とガスケット(32)の端面との間および両継手部材(10)(12)の突き合わせ端面の基準面(10a)(12a)同士の間には、隙間が残っている。ここで、各継手部材(10)(12)のガスケット収納凹所(34)(35)の内側平坦面(81)(82)とガスケット(32)の端面との隙間は、それぞれ0.1mm、両継手部材(10)(12)の突き合わせ端面の基準面(10a)(12a)同士の隙間は、0.22mmとされている。したがって、図2の状態からスパナにより締め付けていくと、まず、各継手部材(10)(12)のガスケット収納凹所(34)(35)の内側平坦面(81)(82)とガスケット(32)の端面とが当接することにより、締付トルクの傾きが変化し、締付けの手応えを感じる。この状態が図7に示されている。この状態では、両継手部材(10)(12)の突き合わせ端面の基準面(10a)(12a)同士の間には、図7に示すように、まだ隙間が残っている。そして、これよりさらに締め付けたところで、両継手部材(10)(12)の突き合わせ端面の基準面(10a)(12a)同士が当接する。このさいの締付トルクの傾きの変化は、両継手部材(10)(12)の突き合わせ端面の基準面(10a)(12a)の面積をガスケット収納凹所(34)(35)の内側平坦面(81)(82)の面積よりも広くすることにより、ガスケット収納凹所(34)(35)の内側平坦面(81)(82)とガスケット(32)の端面とが当接したさいの締付トルクの傾きの変化量より大きくすることができる。これにより、両継手部材(10)(12)の突き合わせ端面の基準面(10a)(12a)がストッパーの作用を奏し、それ以上の締付けが阻止され、また、ストッパー面積の増加によって対外部応力性も増加する。なお、この状態でも各継手部材(10)(12)のガスケット収納凹所(34)(35)の外側平坦面(83)(84)とガスケット(32)の端面との間には、0.01mmの隙間が残っている。各継手部材(10)(12)のガスケット収納凹所(34)(35)の内側平坦面(81)(82)とガスケット(32)の端面とが当接したところから両継手部材(10)(12)の突き合わせ端面の基準面(10a)(12a)同士が当接したところまでが、適正な締付けとなる。
【0033】
上記流体継手(27)によると、リテーナ(33)は、第1および第2の継手部材(10)(12)のどちらでも保持できるから、図1に示す流体制御装置を組立てるさいに、各部材(3)(6)(8)(10)(11)(12)(13) の突き合わせ端面が雄型か雌型かを区別せずに、これらを順次連結していくことができる。また、リテーナ(33)が、ガスケット(32)の小径部(61)が当接している第1継手部材(10)のリテーナ保持用円筒部(14)を保持することにより、第1継手部材(10)のガスケット押さえ用環状突起(38)に対するガスケット(32)の位置決めが正確に行われる。また、第2継手部材(12)については、ガスケット(32)の大径部(62)が当接させられるから、ねじ(23)締め付けにさいして、両継手部材(10)(12)の間に軸方向に対して直角な方向へのずれ(軸ずれ)が生じ、第2継手部材(12)のガスケット押さえ用環状突起(39)がガスケット(32)に対してずれたときでも、ガスケット(32)の端面の面積が大きい分だけ、ガスケット(32)の端面からガスケット押さえ用環状突起(39)が外れにくく、ずれによるシール性の悪化を防ぐことができる。また、流体継手(27)を締付けたときのガスケット(32)の変形が4つのガスケット保持用爪(72a) の変形によって吸収されるので、継手部材保持部(73)は影響を受けることがなく、リテーナ(33)を継手部材(10)に保持する力が低下しない。上記の効果は、流体継手(27)を分解して再組立てする時にも持続され、再組立て時のシール性も確保される。
【0034】
なお、上記実施形態における各爪(72a)(73a)(74a) の数について、上記のものに限られるものでないことはもちろんである。
【0035】
図8および図9は、この発明による流体継手におけるガスケット押え用環状突起の好ましい形状を示すもので、各環状突起(108)(109)の断面の輪郭形状は、各継手部材(10)(12)の突き合わせ端面の内側平坦面(81)(82)に連なり半径方向外側にのびる円弧部(108b)(109b)と、円弧部(108b)(109b)と各継手部材(10)(12)の突き合わせ端面の外側平坦面(83)(84)とをつなぐ直線部(108a)(109a)とよりなる。円弧部(108b)(109b)は、円弧部(108b)(109b)と直線部(108a)(109a)との交点よりも半径方向内寄りの点を中心とする円弧とされている。また、直線部(108a)(109a)は、軸方向に対して45°傾斜している。
【0036】
図8は、ねじ(23)を手で締め付けた状態を拡大して示すものであるが、同図に示すように、ねじ(23)が締付けられていくと、環状突起(108)(109)の最突出端がガスケット(32)の端面にまず当接するが、このときには各継手部材(10)(12)の内側平坦面(81)(82)とガスケット(32)の端面との間には、それぞれ内側隙間(G1)が存在しており、各継手部材(10)(12)の外側平坦面(83)(84)とガスケット(32)の端面との間には、これよりも大きい外側隙間(G2)がそれぞれ存在している。また、継手部材(10)(12)の突き合わせ端面の基準面(10a)(12a)同士の間には、さらに大きい隙間(G3)が存在している。すなわち、G1<G2<G3となっている。手で締め付けた状態からスパナ等によりさらにねじ(23)を締付けていくと、ガスケット(32)が変形し、図9に示すように、まず内側隙間(G1)が0となる。このとき、外側隙間(G2)は0ではない。そして、適正な締付け時には、外側隙間(G2)も0となって、内側平坦面(81)(82)がガスケット(32)の端面の内縁部に密接して、各継手部材(10)(12)の内周とガスケット(32)の内周とがほぼ面一となる。すなわち液だまりとなる凹所は存在しなくなる。なお、継手部材(10)(12)の突き合わせ端面の基準面(10a)(12a)同士の間の隙間(G3)は、このときでも0にはなっていない。そして、これよりさらに締付けると、この隙間(G3)が0となり、締付けに対する抵抗力が非常に大きくなり、締過ぎが防止される。
【0037】
なお、ガスケット(32)は、環状突起(108)(109)が設けられている位置で最も変形が大きくなるが、この位置は、ガスケット(32)端面の内縁ではなくて、内縁より外寄りであるから、ガスケット(32)の最も変形する部分は内縁部よりも外側にずれる。したがって、ガスケット(32)の内周部にしわが生じることがないので、ごみが溜まるという心配はない。
【0038】
上記において、ガスケット(32)および各環状突起(108)(109)の寸法については、締付トルクを適正な値としたときにガスケット(32)と各環状突起(108)(109)との隙間(G1)(G2)がなくなるように決定される。一例を挙げると、各環状突起(108)(109)の突起高さが内側平坦面(81)(82)から0.1mm、円弧の半径が0.5mmとなされ、外側平坦面(83)(84)は、内側平坦面(81)(82)より0.02mm凹まされている。
【0039】
環状突起(108)(109)が軸方向に対して傾斜している直線部(108a)(109a)を有しているものによると、外側平坦面(83)(84)がガスケット(32)に当接したときに、ねじ(23)の回転角度に対する締付トルクの増加量が急激に大きくなり、したがって、トルクの変化すなわち手応えの変化が明確にわかるようになっている。これに対して、環状突起の断面の輪郭形状が直線部の無い円弧状のものでは、ねじの回転角度に対する締付トルクの増加量がほぼ一定であり、手応えの変化を識別しにくい。すなわち、環状突起(108)(109)が軸方向に対して傾斜している直線部(108a)(109a)を有しているもののほうが、締付け完了が手応えの変化で識別できるという点で優れている。一方、環状突起が軸方向にのびる直線部を有しているものでは、第1および第2継手部材(10)(12)に対してガスケット(32)を軸方向へ移動させるさいの摩擦力が大きく、継手分解時にガスケット(32)が継手部材(10)(12)から離れにくいという問題が起こる。これに対して環状突起(108)(109)が軸方向に対して傾斜している直線部(108a)(109a)を有しているものでは、環状突起の断面の輪郭形状が直線部の無い円弧状のものと略同等であり、継手分解時にガスケット(32)が継手部材(10)(12)から離れにくいという問題は全く起こらない。すなわち、図8および図9に示した継手の突起(108)(109)は、突起形状が円弧のみのものおよび軸方向にのびている直線部があるもののそれぞれの長所を有しており、突起(108)(109)形状の最適化が図られている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による流体継手を使用する流体制御装置の一例を示す一部を切欠いた正面図である。
【図2】図1に示された流体継手を示す拡大断面図である。
【図3】リテーナおよびガスケットを示す分解斜視図である。
【図4】ガスケットを保持した状態のリテーナをリテーナの継手部材保持部側から見た図である。
【図5】図4のV-V 線に沿う断面図である。
【図6】図5のVI-VI 線に沿う断面図である。
【図7】図2に示された流体継手を締め付けていくさいの一状態を示す拡大断面図である。
【図8】好ましい突起形状を示す要部拡大断面図で、ナットを手で締付けた時の状態を示す。
【図9】図8の状態からさらに締め付けた時の状態を示す図である。
【図10】従来の流体継手の拡大断面図である。
【符号の説明】
(10) 第1の継手部材
(10a) 基準面
(12) 第2の継手部材
(12a) 基準面
(14)(15) リテーナ保持用円筒部
(32) 円環状ガスケット
(33) リテーナ
(34)(35) ガスケット収納凹所
(36)(37) リテーナ収納凹所
(38)(39) ガスケット押さえ用環状突起
(51)(49) 流路
(61) 小径部
(62) 大径部
(108)(109) ガスケット押さえ用環状突起
(108a)(109a) 直線部
(108b)(109b) 円弧部

Claims (3)

  1. 突き合わせ端面にそれぞれガスケット押さえ用環状突起(38)(39)(108)(109)が設けられた第1および第2の継手部材(10)(12)と、両継手部材(10)(12)の突合わせ端面間に介在させられる円環状ガスケット(32)と、ガスケット(32)の外周面を保持してガスケット(32)をいずれか一方の継手部材(10)に保持させるリテーナ(33)とを備えている流体継手において、第1継手部材(10)および第2継手部材(12)の突き合わせ端面に、突き合わせ端面のうち軸方向に最も突出している基準面 (10a)(12a) よりガスケット (32) の厚みの約半分凹まされたガスケット収納凹所 (34)(35) と、ガスケット収納凹所 (34)(35) の外側にありかつこれより深い環状のリテーナ収納凹所 (36)(37) とがそれぞれ設けられて、各ガスケット収納凹所 (34)(35) の底面の径方向ほぼ中央にガスケット押さえ用環状突起 (38)(39) が設けられており、ガスケット収納凹所 (34)(35) 、リテーナ収納凹所 (36)(37) およびガスケット押さえ用環状突起 (38)(39) は、第1継手部材 (10) と第2継手部材 (12) とで同一形状となるように形成されており、各継手部材 (10)(12) の流路 (51)(49) 外周面、ガスケット収納凹所 (34)(35) の底面およびリテーナ収納凹所 (36)(37) の内周面により、リテーナ保持用円筒部 (14)(15) が形成されており、ガスケット(32)は、小径部(61)とこれよりも外径の大きい大径部(62)とよりなり、リテーナ(33)は、ガスケット(32)の小径部(61)が当接している継手部材(10)のリテーナ保持用円筒部(14)を保持していることを特徴とする流体継手。
  2. 流体継手締付け完了時に、両継手部材(10)(12)の突き合わせ端面のうち軸方向に最も突出している面(10a)(12a)同士がガスケット(32)を介さずに当接するようになされていることを特徴とする請求項1の流体継手。
  3. 各ガスケット押さえ用環状突起(108)(109)は、継手部材(10)(12)の突合わせ端面の内周面よりも半径方向外側に寄ったところにあり、各環状突起(108)(109)の断面の輪郭形状が、突き合わせ端面から半径方向外側にのびる円弧部(108b)(109b)と、円弧部(108b)(109b)に連なる直線部(108a)(109a)とよりなり、円弧部(108b)(109b)の中心が、円弧部(108b)(109b)と直線部(108a)(109a)との交点よりも半径方向内側にあり、直線部(108a)(109a)が、軸方向に対して30〜60°傾斜していることを特徴とする請求項1または2の管継手。
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