JP3928079B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【従来の技術】
従来、電子写真方式による画像形成では、光導電性物質等の像担持体上に静電荷による潜像を形成し、この静電潜像に対して、帯電したトナー粒子を付着させ可視像を形成している。トナーにより形成された可視像は、最終的に紙等の転写媒体に転写後、熱、圧力や溶剤気体等によって転写媒体に定着され、出力画像となる。
【0002】
これらの画像形成方法は、可視像化のためのトナー粒子を帯電させる方法により、トナー粒子とキャリア粒子の攪拌、混合による摩擦帯電を用いる、いわゆる二成分現像方式と、キャリア粒子を用いずにトナー粒子への電荷付与を行う、いわゆる一成分現像方式とに大別される。また、一成分現像方式では、現像ローラーへのトナー粒子の保持に磁気力を使用するか否かにより、磁性一成分現像方式、非磁性一成分現像方式に分類される。
【0003】
一方、一般に定着には、熱効率や定着機構の簡便さ、定着部材の製造コストを抑える目的で、定着ローラーや定着ベルト等の定着部材を直接未定着画像に圧接して、トナーを熱溶融し紙等の画像担持体に定着を行う方法、所謂熱圧定着法が好んで採用されている。
特に近年、省エネルギーや装置の小型化を目的として、ベルト状の伝熱媒体を用いた定着機構(以下、定着ベルトともいう)が広く使われるようになってきている。
【0004】
このようなベルト定着では、特に定着時にトナーの表面への接触時間を長くする事ができ、より低温度での定着が可能となる反面、トナーの溶融がより促進されてベルトの表面にトナーが融着する、いわゆるオフセット現象が発生しやすくなる。特にカラートナーにおいては、十分な透明性や高品位感を出すために適度な光沢が必要とされ、結着樹脂の分子量をシャープ化して、シャープメルトの特性が必要となる。これにより、定着時にトナーの溶融が促進されて、オフセット現象が発生しやすくなる。
【0005】
また、定着用のベルトとして、耐熱樹脂製の無端もしくは有端のベルトが多く用いられるが、トナー外添剤やその他の成分がベルト状伝熱媒体状へ付着することにより、ベルト摩耗や傷が生じ、ホットオフセットの発生、更には、ベルト自体の断裂が発生する場合がり、ベルトの機械的耐久性の向上が求められている。上記の課題を解消する為に、定着機構、電子写真用トナーの面から、これまでにも様々な提案がなされてきている。
【0006】
一方、定着機構としては、Japan Harhcopy‘94(1994.6.23〜24 主催 電子写真学会)に於ける発表「オンデマンド定着技術の検討」(A−11)を始めとして、いくつかの検討が試みられている。
しかしながら、このような、定着機構単独の検討、提案では、上述と同様の事由により、上記課題の根本的な解決にはなり得ていない。
【0007】
また、トナーにワックス等の定着離型材料を添加して、定着でのオフセットを防止する事が知られているが、ワックスの特性やトナー中での分散状態が不適切な場合には、現像ユニット内での長期使用により、トナー表面からワックスが脱離したり、染み出す等の現象が発生し、二成分現像剤においては、キャリア表面への汚染等が発生することにより、トナーの帯電特性を悪化させる。また、一成分現像剤においては、現像ローラーや、トナーを薄層化させる為にブレード等に融着して、トナーの均一な現像を阻害する等の問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、定着ベルトを用いて定着を行う画像形成方法において、定着ベルトへのトナーのオフセットの防止、定着ベルトの機械的耐久性の向上を実現し、安定した良好な画像を長期に渡って得ることができる画像形成方法を提供することをその課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、定着部で用いられるベルト状伝熱媒体と該定着部を用いた画像形成方法で使用される電子写真用トナーの相互作用的特性と、その特性の有効範囲を明らかにすることにより、安定した良好な画像品質が長期に渡って得られることを見い出し本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明によれば、発熱体により加熱されるベルト状伝熱媒体に、未定着トナーの像を担持した記録媒体を圧接することにより、該記録媒体上の未定着トナー像を定着させることにより画像を形成する画像形成方法において、該トナーとして、少なくとも結着樹脂融点50〜140℃のワックスを含むトナーを用い、かつ、該ベルト状伝熱媒体にはオイルを塗布することからなり、さらに、該トナー中の結着樹脂100重量部に対するワックスの含有量をA(重量部)、該ベルト状伝熱媒体へのオイル塗布量をB(mg/A4サイズ当り)としたときに、0<A≦15、0<B≦4、及び0.5≦0.2×A+B≦4.0の関係式を満足するように、該ワックスの塗布がなされており、
前記ワックスの平均分散径をC(μm)としたときに、1.5≦C≦3.0、及び1≦A×C≦10の関係式が成り立つことを特徴とする画像形成方法が提供される。さらに、本発明によれば、結着樹脂として、少なくとも分子量分布の最大ピークが、分子量6000〜10000の範囲であり、かつ分子量10万以上の成分が3.5〜8%の範囲であるものを含有するトナーを用いることを特徴とする画像形成方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法は、発熱体により加熱されるベルト状伝熱媒体に、未定着トナーの像を担持した記録媒体を圧接することにより、該記録媒体上の未定着トナー像を定着させることにより画像を形成する画像形成方法に係るものである。
【0012】
本発明の方法に用いるベルト状伝熱媒体は、記録媒体上の未定着のトナー像を低温で定着するために、長時間記録媒体上の未定着のトナー像を加熱する目的で用うものであり、熱容量が小さいことが好ましい。
前記ベルト状伝熱媒体としては、耐熱性の材料、例えばニッケル、ポリイミド等からなる基体上に、シリコンゴム、フッ素樹脂等からなる離型層を設けたものを好適に用いることができる。前記基体の厚さは、30〜150μmである。又、離型層の厚さは、シリコンゴム等を用いた場合には、50〜300μm、フッ素樹脂等を用いた場合には、10〜50μmである。
本発明の方法に用いるベルト状伝熱媒体は、複数のローラ間に架設され、回動する無端ベルト状のもの、ローラーに巻着し、往復動作する有端のベルト状のもの等、種々のもの用いることができる。又、前記ベルト状伝熱媒体は、単数あるいは複数の伝熱ローラーとの組み合わせ、複数のベルト状伝熱媒体との組み合わせ等、用途に応じ適宜用いることができる。
【0013】
本発明においては、ベルト状伝熱媒体を発熱体により加熱する。ベルト状伝熱媒体の加熱は、記録媒体上の未定着のトナー像を定着するためにおこなうものであり、
その加熱の方法としては、内部に加熱源を有する加熱ローラーにベルト状伝熱媒体を張設させて加熱する方法、ヒーター等により非接触の状態でベルト状伝熱媒体を加熱する方法等を採用することができる。
【0014】
本発明においては、ベルト状伝熱媒体表面への融着(オフセット現象)を防止する目的でベルト状伝熱媒体表面にオイルを塗布する。本発明において、ベルト状伝熱媒体表面にオイルを塗布する場合に使用するオイルとしては、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル等を用いることができる。
【0015】
本発明における、ベルト状伝熱媒体表面へのオイル塗布方法としては、オイルを含浸したオイル塗布ローラーを介してのオイル塗布方法、オイルを含浸した塗布部材をベルト状伝熱媒体表面に接触させるオイル塗布方法、スプレーによりベルト状伝熱媒体表面にオイルを吹き付ける塗布方法等、種々の方法を採用することができる。
該ベルト状伝熱媒体へのオイル塗布量は、該塗布量をB(mg/A4サイズ当り)としたときに、0≦B≦4、好ましくは0.5≦B≦3.5、より好ましくは1≦B≦3となる量である。前記塗布量が4(mg/A4サイズ当り)より多くなると、プリント画像上に過剰なオイルがスジ状に残る等の汚れの問題が生じる。
【0016】
本発明の画像形成方法に用いるトナーとしては、少なくとも結着樹脂を含むとともにワックスを含有するか又は含有しないトナーを用いる。
前記トナーに用いる結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン/p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体等のスチレン系共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル系単重合体やその共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のポリビニル誘導体、ポリエステル系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリアミド系重合体、ポリイミド系重合体、ポリオール系重合体、エポキシ系重合体、テルペン系重合体、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等を用いることができ、これらを単独あるいは混合して用いることができる。
本発明においては、結着性、電気特性等の面から、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオール系樹脂より選ばれる少なくとも1種以上を含有することが特に好ましい。
【0017】
本発明に使用するトナーの結着樹脂は、該結着樹脂成分として、低分子量成分と高分子量成分を特定のバランスにすることにより、その結果として、オイルを多量に塗布した定着ベルトを用いなくてもオフセットの発生のない画像を得ることができる。
本発明による結着樹脂の分子量分布の最大ピークは、6000〜10000、好ましくは6500〜9500であり、分子量10万以上の成分は3.5〜8%、好ましくは5〜7%の範囲である。
【0018】
前記結着樹脂の分子量分布の最大ピークが、6000より小の場合や分子量10万以上の成分が3.5%未満の場合には、定着でのオフセット現象が発生しやすくなり、逆に分子量分布の最大ピークが、10000より大の場合や、分子量10万以上の成分が8%より多い場合には、カラートナーの場合にプリント画像に十分な光沢や、透明性が得られない。
【0019】
本発明に用いるトナーに対し、定着時のオフセットを防止する目的でワックスを含有させるが、この場合のワックスとしては、ポリエチレンワックス、プロピレンワックス、カルナウバワックス、各種エステル系等のワックス類を用いることができる。
【0020】
また、本発明に用いるトナーに含有させる前記ワックスの融点は、50〜140℃、好ましくは60〜130℃、より好ましくは70〜120℃である。ワックスの融点が50℃より低いと、トナー表面からのワックスの脱離、染み出し等が発生し、140℃より高いと、充分な耐オフセット性が得られなくない。
【0021】
該トナー中の結着樹脂の含有量は、結着樹脂100重量部に対するワックスの含有量をA(重量部)としたときに、0≦A≦15、好ましくは0.5≦A≦12、より好ましくは1≦A≦10である。ワックスの含有量Aが15重量部より多い場合には、現像ユニット内での長期使用により、トナー表面からのワックスの脱離、染み出し等が発生し、二成分現像剤においては、キャリア表面への汚染等が発生することで、トナーの帯電特性を悪化させ、また、一成分現像剤においては、現像ローラーや、トナーを薄層化させる為のブレード等に融着して、トナーの均一な現像を阻害する。
【0022】
また、本発明におけるトナー中の、ワックスの平均分散径をC(μm)としたときに、C(μm)は、3μm以下、好ましくは2.5μm以下、より好ましくは2μm以下である。ワックスの平均分散径Cが3μmより大の場合には、トナー表面からのワックスの脱離、染み出し等が発生しやすくなる。
【0023】
なお、平均分散径Cの値は、トナーに使用する結着樹脂の組成、特性(特に1/2流出開始温度等の熱特性)及び、ワックスの組成、特性(融点等の熱特性)、それ以外の含有材料の組成、特性、更にトナーを混練する際の混練条件(混練温度等の条件)の各々相互作用によって決まる。
【0024】
本発明において、前記A(重量部)(結着樹脂100重量部に対するワックスの含有量)と、C(μm)(ワックスの平均分散径)の値より与えられる関係式は、1≦A×C≦10、好ましくは1.5≦A×C≦9、より好ましくは2≦A×C≦8である。A×Cが10より大の場合には、トナー表面からのワックスの脱離、染み出し等による不具合現象が発生しやすくなり、A×Cが1より小の場合には、定着でのオフセット現象が発生しやすくなる。
【0025】
本発明において、前記A(重量部)(結着樹脂100重量部に対するワックスの含有量)と、B(mg/A4サイズ当り)(ベルト状伝熱媒体へのオイル塗布量)の値より与えられる関係式は、0.5≦0.2×A+B≦4.0、好ましくは1.0≦0.2×A+B≦3.5である。0.2×A+Bの値が0.5より小さい場合には、定着でのオフセット現象が発生しやすくなり、4.0より大の場合には、トナー表面からのワックスの脱離、染み出し等、もしくは定着プリント画像上に過剰オイルがスジ状に残ってしまう等の問題が起きる。
さらに、前記関係式を満足させる範囲において、Aの値が0.5≦A≦12であり、Bの値が0.5≦B≦3.5、より好ましくはAの値が1≦A≦10であり、Bの値が1≦B≦3の場合には、ベルト状伝熱媒体のオフセット現象に対し特に本発明の効果を顕著に発揮することができる。
【0026】
本発明に用いるトナーに対しては、以下に示す成分を選択的に用いることができる。
【0027】
・着色剤
本発明に用いるトナーに使用される着色剤としては、従来公知のトナー用着色剤として使用さる顔料及び染料が使用でき、具体的には、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドンレッド、ベンジジンイエロー、ローズベンガル等を単独あるいは混合して用いることができる。
【0028】
・磁性材料
トナー粒子中へ導入することができる磁性材料としては、フェライト、マグネタイト、マグヘマタイト等の酸化鉄類、鉄、コバルト、ニッケル等の金属あるいは、これらと他の金属との合金等の磁性成分を単独または混合して使用することができる。
【0029】
・電荷制御剤
帯電の立ち上がりをより良くするために電荷制御剤として、一般に知られている電荷制御剤、例えば、アミノ基含有ビニル系コポリマー、四級アンモニウム塩化合物、ニグロシン染料、ポリアミン樹脂、イミダゾール化合物、アジン系染料、トリフェニルメタン系染料、グアニジン化合物、レーキ顔料等の正帯電性電荷制御剤や、カルボン酸誘導体及びこの金属塩、アルコキシレート、有機金属錯体、キレート化合物等の負帯電性電荷制御剤を、単独または混合して用いることができる。
【0030】
前記負帯電制御剤として、安定した帯電立ち上がり特性を得る為に、以下に示すサリチル酸誘導体の金属塩を特に好適に用いることができる。
【0031】
【化1】
式中、R、R及びRは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基あるいはアリル基であるが、特に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基あるいはアリル基が望ましい。ここでR、R及びRは同時に同じであっても異なっていても良い。またMeは亜鉛、ニッケル、コバルト、銅及びクロムから選ばれるいずれかの金属である。
【0032】
なお、前記化合物は、CLARK.J.L、Kao.H(1948)J.Amer.Chem.Soc.70、2151に記載された方法によって容易に合成することができる。例えば、溶媒中に2モルのサリチル酸ナトリウム塩(サリチル酸誘導体のナトリウム塩を含む)と、1モルの塩化亜鉛とを添加し混合し、加温して攪拌することにより亜鉛塩として得ることができる。
【0033】
この金属塩は白色を呈する結晶であり、トナーバインダー中に分散させた場合にも着色を示さないものである。金属塩が亜鉛塩以外のものについても、上記の方法に準じて製造することができる。
【0034】
該化合物の配合量は、結着樹脂100重量部に対し、0.1〜10重量部、好ましくは、0.5〜5重量部である。
なお、該化合物の具体例としては、以下に示すもの等が挙げられる。
【0035】
【化2】
また、特に、帯電制御剤として、サリチル酸誘導体の亜鉛塩を用いる事が好ましく、二成分現像剤において、長期の現像ユニットの攪拌においてもキャリア表面へのトナー中の帯電制御剤の剥がれによる付着が減少し、現像剤の帯電量変化が少ない。
【0036】
・その他添加剤
トナー流動性や環境依存性改良のための添加剤としては、一般に公知のものが使用でき、例えば、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、ジルコン酸ストロンチウム、ジルコン酸カルシウム、チタン酸ランタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、マイカ、ドロマイト等の無機粉末や、これらの疎水化物が単独または混合して使用できる。この他の添加剤として、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂微粒子をトナー表面改質剤として使用しても良い。これらは、添加する材料の種類にもよるが、トナー母体粒子100重量部に対して、およそ0.1〜10重量部程度を外添し、必要であれば適当な混合機により混合してトナー粒子表面に付着、凝着或いは、トナー粒子間隙で遊離した状態になるよう調整し、用いることができる。
【0037】
本発明のトナー粒子の製造方法としては、上述のような原材料を、二本ロール、二軸押出し混練機、一軸押出し混練機等の、公知の方法で混練し、これを機械式や気流式等の公知の粉砕、分級を行い、トナー母体粒子を作成することができる。また混練時に、着色剤や磁性体の分散状態を制御するための分散剤等を併用しても良い。更に、このトナー母体粒子は、前述の添加剤を添加し、混合機等により混合、表面改質を行っても良い。
【0038】
また、本発明の電子写真用トナーを二成分現像剤として用いる場合、キャリア粒子は、適当な抵抗を持った無機/金属粒子、比較的抵抗の低い粒子を分散させた樹脂粒子や、これらを核とした芯材に対して被覆層を設けた粒子等を用いることができる。
これらに使用される材料の例としては、以下のような物が挙げられる。
【0039】
キャリア粒子に使用できる無機/金属粒子の例としては、従来より公知のものが使用でき、例えば鉄、コバルト、ニッケル等の金属、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の合金や化合物等が挙げられる。
【0040】
また、キャリア粒子の樹脂粒子及び/又は被覆層を形成する樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、アクリル(例えばポリメチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトン等のポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂またはその変成品(例えばアルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン等による変成品)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等の弗素樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でもトナースペントを防止する点で、シリコーン樹脂またはその変成品、弗素樹脂、特にシリコーン樹脂またはその変成品が好適に用いられる。
【0041】
前記シリコーン樹脂としては、オルガノシロキサン結合のみからなるストレートシリコーンおよびアルキド、ポリエステル、エポキシ、ウレタン等で変成したシリコーン樹脂等が挙げられる。
【0042】
また前述のように樹脂粒子及び/又は被覆層に分散されるキャリア粒子の体積固有抵抗を制御するために使用される低抵抗材料は、従来より公知の物を用いることができ、例えば、鉄、金、銅等の金属、フェライト、マグネタイト等の酸化鉄、カーボンブラック等の顔料が挙げられる。
【0043】
この中でも特にカーボンブラックの一つであるファーネスブラックとアセチレンブラックの混合物を用いることにより、少量の低抵抗微粉末の添加で効果的に導電性の調整が可能となり、更に樹脂粒子/被覆層の耐摩耗性に優れたキャリア粒子を得ることが可能となる。これらの低抵抗微粉末は、粒径0.01〜10μm程度のものが好ましい。又その添加量は、樹脂粒子または被覆樹脂100重量部に対して2〜30重量部、好ましくは5〜20重量部である。
【0044】
また、電荷付与部材樹脂粒子及び/又は被覆層中には核体粒子との接着性を向上させたり導電性付与剤の分散性を向上させる目的でシランカップリング剤、チタンカップリング剤等を添加することができる。
被覆層の形成法としては、従来より用いられる方法、例えば、噴霧法、浸漬法等の方法で塗布することができる。この場合の被覆層の厚さは0.1〜20μmが好ましい。
【0045】
次に、本発明の方法を実施するために使用する定着装置の一例を示す。
図1において、R1はアルミニウム、鉄等の金属製芯金に、シリコンゴム等の弾性体を被覆した定着ローラー、R3はアルミニウム、鉄、銅、ステンレス等からなる金属性中空筒状芯金からなり、内部に加熱源Hを有する加熱ローラーである。定着ローラーR1と加熱ローラーR3との間には定着ベルトBが張設されている。Sは加熱ローラーR3に接する定着ベルトBの表面温度を測定する為の温度センサーである。また、R2は金属製芯金に弾性体を被覆した加圧ローラーであり、定着ベルトBを介して定着ローラーR1を下方から押圧することにより、定着ベルトBと加圧ローラーR2との間にニップ部を形成している。また、である。そしてGは、未定着トナー画像Tを担持したプリントシートP(紙等)を支持するガイドである。また、それぞれの部材の寸法は、必要とされる各種の条件により設定される。
【0046】
次に、前記定着装置の動作について説明する。加熱ローラーR3は内設された加熱原Hにより加熱される。また、加熱ローラーR3と定着ローラーR1に張設された定着ベルトBは加熱ローラーにより加熱される。加熱された定着ベルトBの表面温度は温度センサーSにより測定され、図示しない温度制御装置により加熱原Hを制御することにより、加熱ローラーR3の表面温度が制御される。また、定着ベルトBの表面には、オイルを含浸したオイル塗布ローラーR4によりオイルが塗布される。
一方、未定着トナーTを担持したプリントシートPは支持ガイドGに支持され、定着ベルトBの表面に接触される。プリントシートPは定着ベルトBとともに搬送され、定着ローラーR1と、加圧ローラーR2にニップされプリントシート上のトナーの定着が完了する。
【0047】
【実施例】
次に、本発明の実施例を述べる。
【0048】
(参考例1)
・結着樹脂 (ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度:120℃、
最大ピーク分子量:12000、
分子量10万以上の成分:10.5%)
100重量部
・帯電制御剤 (サリチル酸誘導体の金属塩:具体例No.1) 2重量部
・離型剤 (ポリエチレンワックス:融点65℃) 7重量部
・着色剤
〈イエロートナー用〉
ジスアゾ系イエロー顔料(C.I.Pigment Yellow 17) 5重量部
〈マゼンタトナー用〉
ナフトール系マゼンタ顔料(C.I.Pigment Red 184) 4重量部
〈シアントナー用〉
銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.Pigment Blue 15) 2重量部
〈ブラックトナー用〉
カーボンブラック 5重量部
上記の材料を各色ごとにブレンダーで充分混合したのち、100〜110℃に加熱した2本ロールによって溶融混練し、更に混練物を自然放冷した。該混練物の平均分散径は3.5μmであった。更に該混練物をカッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて各色の母体着色粒子を得た。なお、各色母体着色粒子の体積平均粒径は以下の通りであった。(体積平均粒径は、コールターエレクトロニクス社製のコールターカウンターモデルTA−IIにより計測した。)
イエロー:7.1(μm)、マゼンタ:7.3(μm)
シアン :7.5(μm)、ブラック:7.4(μm)
更に、前記母体着色粒子100重量部に対して、外添加剤として、
・疎水性シリカ(疎水化度80%、1次粒子径:0.02μm)
0.5重量部
・疎水性酸化チタン(疎水化度70%、1次粒子径:0.02μm)
0.6重量部
をヘンシェルミキサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを得た。
【0049】
更に、該トナー5重量部とシリコーン樹脂を平均樹脂膜厚0.2μmでコーティングを行った平均粒径50μmのフェライトキャリア95重量部をボールミルにて混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は−24μc/gであった。
得られたトナー及び現像剤を、リコー製PRETER650の改造機(定着ローラーに供給されているオイルを未使用とすることが可能となるように改造したもの)にセットし、3万枚のプリントを行った。
トナーの構成、各特性及び評価結果を表1、表2、表3に示す。
【0050】
(実施例2)
・結着樹脂 (ポリオール樹脂、1/2流出開始温度:118℃、
最大ピーク分子量:5800、
分子量10万以上の成分:2.5%)
100重量部
・帯電制御剤 (サリチル酸誘導体の金属塩:具体例No.2)
2重量部
・離型剤 (カルナウバワックス:融点80℃) 5重量部
・着色剤は参考例1と同じ
上記の材料を、連続式の混練機を用いて混練し、混練入り口部の温度を110℃に設定した以外は、参考例1と同様に処理を行ない、以下の体積平均粒径の母体着色粒子を得た。混練物の分散径は1.5μmであった。
イエロー:6.1(μm)、マゼンタ:6.4(μm)
シアン :6.0(μm)、ブラック:6.3(μm)
更に、母体着色粒子100重量部に対して、外添加剤として、
・疎水性シリカ (疎水化度70%、1次粒子径:0.015μm)
0.7重量部
・疎水性酸化チタン(疎水化度80%、1次粒子径:0.015μm)
0.8重量部
をヘンシェルミキサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを作成し、参考例1と同様に現像剤を作成し、同様の装置により、同様の評価を行った。トナーの構成、各特性及び評価結果を表1、表2、表3に示す。
【0051】
(参考例2)
・結着樹脂 (ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度:115℃、
最大ピーク分子量:7500、
分子量10万以上の成分:4.5%)
100重量部
・帯電制御剤 (サリチル酸誘導体の金属塩:具体例No.3)
2重量部
・離型剤 (ポリエチレンワックス:融点100℃) 3重量部
・着色剤は参考例1と同じ
上記の材料を実施例2と同様に処理を行ない、以下の体積平均粒径の母体着色粒子を得た。混練物の分散径は1.0μmであった。
イエロー:8.3(μm)、マゼンタ:8.4(μm)
シアン :8.5(μm)、ブラック:8.6(μm)
更に、母体着色粒子100重量部に対して、外添加剤として、
・疎水性シリカ(疎水化度70%、1次粒子径:0.02μm)
0.6重量部
・疎水性酸化チタン(疎水化度60%、1次粒子径:0.03μm)
0.4重量部
をヘンシェルミキサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを作成し、参考例1と同様に現像剤を作成し、同様の装置により同様の評価を行った。トナーの構成、各特性及び評価結果を表1、表2、表3に示す。
【0052】
(参考例3)
・結着樹脂 (ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度:116℃、
最大ピーク分子量:8500、
分子量10万以上の成分:5.5%)
100重量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体の金属塩:具体例No.4) 4重量部
・離型剤(ポリプロピレンワックス:融点140℃) 1重量部
・着色剤は参考例1と同じ
上記の材料を実施例2と同様に処理を行ない、以下の体積平均粒径の母体着色粒子を得た。混練物の分散径は0.6μmであった。
イエロー:8.1(μm)、マゼンタ:8.2(μm)
シアン :8.0(μm)、ブラック:7.9(μm)
更に、母体着色粒子100重量部に対して、外添加剤として、
・疎水性シリカ(疎水化度80%、1次粒子径:0.025μm)
0.6重量部
・疎水性シリカ(疎水化度90%、1次粒子径:0.2μm)
1.5重量部
をヘンシェルミキサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各々のトナーを作成した。リコー製マイリコピーM−5の改造機にセットし、現像ローラー上のトナー層の特性評価を行った。また、参考例1と同様の評価を行った。トナーの構成、各特性及び評価結果を表1、表2、表3に示す。
【0053】
(比較例1)
・結着樹脂 (ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度:120℃、
最大ピーク分子量:9000、
分子量10万以上の成分:6.0%)
100重量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体の金属塩:具体例No.1)
2重量部
・離型剤(ポリプロピレンワックス:融点143℃) 1.5重量部
・着色剤は参考例1と同じ
上記の材料を参考例1と同様に処理を行ない、以下の体積平均粒径の母体着色粒子を得た。混練物の分散径は3.0μmであった。
イエロー:7.2(μm)、マゼンタ:7.4(μm)
シアン :7.5(μm)、ブラック:7.3(μm)
更に、母体着色粒子100重量部に対して、外添加剤として、
・疎水性シリカ(疎水化度50%、1次粒子径:0.02μm)
0.5重量部
・疎水性酸化チタン(疎水化度70%、1次粒子径:0.02μm)
0.6重量部
をヘンシェルミキサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを作成し、参考例1と同様に現像剤を作成し、同様の装置により、同様の評価を行った。トナーの構成、各特性及び評価結果を表1、表2、表3に示す。
【0054】
(比較例2)
・結着樹脂 (ポリオール樹脂、1/2流出開始温度:122℃、
最大ピーク分子量:13000、
分子量10万以上の成分:9.5%)
100重量部
・帯電制御剤 (サリチル酸誘導体の金属塩:具体例No.2)
2重量部
・離型剤(ポリエチレンワックス:融点65℃) 5重量部
・着色剤は参考例1と同じ
上記の材料を参考例1と同様に処理を行ない、以下の体積平均粒径の母体着色粒子を得た。混練物の分散径は4.0μmであった。
イエロー:7.4(μm)、マゼンタ:7.3(μm)
シアン :7.5(μm)、ブラック:7.6(μm)
更に、母体着色粒子100重量部に対して、外添加剤として、
・疎水性シリカ(疎水化度50%、1次粒子径:0.02μm)
0.5重量部
・疎水性酸化チタン(疎水化度70%、1次粒子径:0.02μm)
0.6重量部
をヘンシェルミキサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを作成し、参考例1と同様に現像剤を作成し、同様の装置により、同様の評価を行った。トナーの構成、各特性及び評価結果を表1、表2、表3に示す。
【0055】
(比較例3)
・結着樹脂 (ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度:119℃、
最大ピーク分子量:8000、
分子量10万以上の成分:4.0%)
100重量部
・帯電制御剤 (サリチル酸誘導体の金属塩:具体例No.3)
4重量部
・離型剤 (ロジンエステルワックス:融点68℃)
18重量部
・着色剤は参考例1と同じ
上記の材料を参考例1と同様に処理を行ない、以下の体積平均粒径の母体着色粒子を得た。混練物の分散径は5.0μmであった。
イエロー:8.2(μm)、マゼンタ:8.4(μm)
シアン :8.5(μm)、ブラック:8.1(μm)
更に、母体着色粒子100重量部に対して、外添加剤として、
・疎水性シリカ(疎水化度50%、1次粒子径:0.02μm)
0.5重量部
・疎水性シリカ(疎水化度90%、1次粒子径:0.2μm)
1.5重量部
をヘンシェルミキサーにて混合を行ない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各々のトナーを作成した。リコー製マイリコピーM−5の改造機にセットし、現像ローラー上のトナー層の特性評価を行った。また、各評価を参考例1と同様に行った。トナーの構成、各特性及び評価結果を表1、表2、表3に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
なお、上記表1、表2、表3に示す各特性の測定値、及び評価は、以下の方法によった。
【0059】
(各種特性の測定方法)
(ベルト上のオイルの塗布量B(mg/A4サイズ当り))
定着オイルを含浸させたローラーを定着ベルトに当接させ、A−4サイズのPPC用紙(リコー製タイプ6000−70W)を100枚通紙させ、該ローラーの重量変化から、ベルト上のオイルの塗布量B(mg/A4サイズ当り)を算出した。
【0060】
(ワックスの融点)
示差熱分析装置(Rigaku THERMO FLEX TG8110型(理学電機製))により、昇温速度10℃/minの条件で測定し、発吸熱曲線の主体極大ピークを融点とした。
【0061】
(ワックスのトナー中における平均分散径C(μm))
トナーの溶融混練後のサンプルを、透過型電子顕微鏡を用いて、倍率10万倍での視野におけるワックスの分散粒径(長軸と短軸の平均値)を、50点測定し、その平均値を平均分散径Cとした。
【0062】
(1/2流出開始温度)
高架式フローテスター CTF-500(島津製作所製)を用い、ダイス細孔の径1mm、加圧20kg/cm、昇温速度6℃/minの条件で1cmの試料を溶融流出させたときの流出開始点から流出終了点の高さの1/2に相当する温度を測定した。
【0063】
最大ピーク分子量、分子量10万以上の成分量
最大ピーク分子量、分子量10万以上の成分量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により以下のように測定した。
40℃のヒートチャンバー内でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6%に調整したトナー母体のTHF試料溶液を200μl注入して測定した。THF試料溶液は注入前に0.45μmの液体クロマトグラフィー用フィルターで、THF不溶成分を除去した。トナーの試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、PressureChemical Co.あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102、2.1×103、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、4.48×106のものを用い、10点の標準ポリスチレン試料を用いた。
また検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
【0064】
(各種品質特性の測定方法)
品質特性測定は以下の通りに行なった。なお、以下▲1▼〜▲3▼の特性評価は、図1に示すベルト定着を以下の条件にて実施した。
【0065】
ベルト張力:1.5kg/片、
ベルト速度:170mm/sec、
定着ニップ幅:10mm、
定着ローラー:(ローラー径:φ38、表面材質と硬度:シリコン発砲体で約30度(アスカーC硬度)
加圧ローラー:(ローラー径:φ50、表面材質と硬度:PFAチューブ+シリコンゴム
厚み1mmで約75度(アスカーC硬度)、芯金径:φ48(鉄、肉厚1mm)
加熱ローラー:(ローラー径:φ30、(アルミ、肉厚2mm))
定着ベルト :(ベルト径:φ60、基体:約40μm厚のニッケル、離型層:約150μmのシリコンゴム、ベルト幅310mm)
【0066】
▲1▼オフセット未発生温度範囲
リコー製カラー複写機プリテール550を用いて、転写紙(リコー製タイプ6000−70W)に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの単色及び中間色として、レッド、ブルー、グリーンから成るベタ画像を単色で、1.0±0.1mg/cmのトナーが現像されるように調整を行ない、図1に示したベルト定着装置を前記記載の条件にて、定着ベルトの温度が可変となるように調整を行なって、オフセットの発生しない温度を測定した。
【0067】
▲2▼光沢度
上記単色画像サンプルにおいて、定着ベルト表面温度が160℃の時のサンプルの光沢度を、グロスメーター(日本電色工業株式会社製)により、入射角度60°で計測した。この光沢度は、値の高い程光沢感が出て、一般にフルカラーのコピー画像としては、10〜30%の光沢が好ましい。
【0068】
▲3▼ヘイズ度
上記単色画像サンプルを、転写紙としてリコー製のOHPシート(タイプPPC−DX)を用い、定着ベルト表面温度が160℃の時のサンプルのヘイズ度を、直読ヘイズ度コンピューターHGM−2DP型(スガ試験機株式会社製)により測定した。
このヘイズ度は、曇り度とも言われ、トナーの透明性を示す尺度として測定され、値の低いほど透明性が高く、OHPシートを用いた場合の発色性が良好なものとなる。また、良好な発色性を示すヘイズ度の値は、30%以下が好ましく、特に20%以下がより好ましい。
【0069】
▲4▼現像ローラー上トナー特性
(評価装置)
図2に示す現像装置に一成分現像用トナーを供給してトナー特性を評価した。図2において、1は潜像担持体(ベルト感光体)、2は現像ローラー、2−1は芯金、2−2は樹脂コート層、3はトナー供給部材、4は現像剤塗布ブレード、5はアジテーター及び6は現像領域である。
【0070】
▲4▼−1 帯電量及びトナー付着量
出口側にフィルター層を具備したファラデーケージを介して、現像ローラー上のトナーを吸引し、ファラデーケージ内にトラップされたトナーの比電荷を測定する吸引法比電荷測定装置により、帯電量の測定を行なった。また、同時にトラップされたトナーの重量と、吸引された現像ローラーの面積との関係から、トナー付着量を算出した。
また、これらの特性の適正な値は、現像ローラーと感光体の線速(比)等で異なるが、現像ローラーの長期攪拌により、現像されるトナー量が安定化することから多数枚のプリント後が好ましく、一般には以下の値とされる。
帯電量 絶対値で10〜25(μc/g)
付着量 0.4〜1.2(mg/cm
▲4▼−2 トナー薄層性
現像ローラー上トナーの薄層性は目視による観察を行なった。また、現像ローラーの長期攪拌後に現像ユニットを分解し、トナーを除去後、現像ローラー上のトナーのフィルミング状態、現像剤塗布ブレードへのトナーの固着状態を目視により観察した。
【0071】
【発明の効果】
ベルト定着装置に塗布するオイル量と、トナー中に含有するワックス量を適正化し、また、トナー中のワックスの平均分散径、結着樹脂の分子量を特定することにより、必要な定着特性及び、長期の使用においても安定した画像を維持出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベルト定着の一例を示す模式図
【図2】本発明のトナーを使用するのに有用な現像装置の一例を示す現像ローラー部を中心とした様式断面図。
【符号の説明】
R1 着ローラー
R2 加圧ローラー
R3 加熱ローラー
R4 オイル塗布ローラー
B 定着ベルト
T 未定着トナー画像
P プリントシート
S 温度センサー
G ガイド
H 加熱源
1 潜像担持体(ベルト感光体)
2 現像ローラー
金属材質のローラー
2−1 芯金
2−2 樹脂コート層
3 トナー供給部材
4 現像剤塗布ブレード
5 アジテータ
6 現像領域

Claims (2)

  1. 発熱体により加熱されるベルト状伝熱媒体に、未定着トナーの像を担持した記録媒体を圧接することにより、該記録媒体上の未定着トナー像を定着させることにより画像を形成する画像形成方法において、該トナーとして、少なくとも結着樹脂融点50〜140℃のワックスを含むトナーを用い、かつ、該ベルト状伝熱媒体にはオイルを塗布することからなり、さらに、該トナー中の結着樹脂100重量部に対するワックスの含有量をA(重量部)、該ベルト状伝熱媒体へのオイル塗布量をB(mg/A4サイズ当り)としたときに、0<A≦15、0<B≦4、及び0.5≦0.2×A+B≦4.0の関係式を満足するように、該ワックスの塗布がなされており、
    前記ワックスの平均分散径をC(μm)としたときに、1.5≦C≦3.0、及び1≦A×C≦10の関係式が成り立つことを特徴とする画像形成方法。
  2. 結着樹脂として、少なくとも分子量分布の最大ピークが、分子量6000〜10000の範囲であり、かつ分子量10万以上の成分が3.5〜8%の範囲であるものを含有するトナーを用いることを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
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