JP3927940B2 - 半導体光変調器及びその製造方法 - Google Patents

半導体光変調器及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、半導体光変調器に関するものである。
半導体レーザから出射される光を変調する方式としては、半導体レーザに与える駆動信号を制御することによって半導体レーザから出射される光を制御する直接変調方式と、半導体レーザから出射される光を変調器によって変調する間接変調方式とがある。近年、光通信の通信レートが、例えば10Gbpsを超えるレートになってきており、これに伴って直接変調方式より高速変調に有利な外部変調方式の利用が進んできている。
外部変調方式に用いられる光変調器には種々のものがあり、例えば、マッハツェンダー型、電界吸収型、屈折率導波型、または、方向性結合型といった光変調器がある。このうち、例えば方向性結合型の光変調器は、第1のクラッド層、導波層、及び第2のクラッド層を含む光導波部と、第2のクラッド層上に設けられる一対のリッジ部からなるメサ状の導波路構造を備えている。
通常、上記した光変調器を製造する際には、ウェハの表面に該光変調器を形成した後に、ウェハを劈開させて複数の基板に分割する。このとき、ウェハが好適に劈開するように、ウェハを分割する前にウェハの裏面を研削する必要がある。ウェハの裏面を研削する際には、該ウェハを裏返し、例えば石英製のウェハ支持基板にウェハの表面側を貼り付ける。
なお、特許文献1には、フェースダウン実装の際にリッジ部を保護する構造を有するリッジ導波路型レーザが開示されている。
米国特許第5,305,340号明細書
ウェハの裏面を研削する工程においては、ウェハ支持基板にウェハを貼り付ける際にメサ状の導波路構造部分がウェハ支持基板に直接接触することとなり、導波路構造が機械的損傷を被る恐れがある。もし導波路構造が機械的損傷を被ると、光変調器の性能が劣化し、動作不能になる可能性もある。
そこで本発明は、導波路構造が機械的損傷を被ることを防止できる半導体光変調器及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するため、本発明による半導体光変調器は、主面を有する基板と、基板の主面上に設けられ、導波路構造を有する変調素子部と、基板の主面上に設けられ、変調素子部の導波路構造に含まれる半導体層構造と同じ半導体層構造を有する第1の部分、及び、第1の部分上に設けられ、金属層構造を有する第2の部分を有する保護ポスト部と、変調素子部と保護ポスト部との間の基板の主面上に設けられ、変調素子部と電気的に接続され、且つ第2の部分とは電気的に分離されており、第2の部分の金属層構造と同一の金属層構造を有する金属配線と、を備え、基板の主面からの保護ポスト部の高さが、基板の主面からの変調素子部の高さよりも高いことを特徴とする。
上記した半導体光変調器は、主面からの高さが変調素子部よりも高い保護ポスト部を備えている。これにより、ウェハの裏面を研削する際にウェハ支持基板に導波路構造部分を接触させずに済むので、導波路構造が機械的損傷を被ることを防止できる。
また、上記した半導体光変調器は、保護ポスト部のうち第1の部分が変調素子部に含まれる半導体層構造と同じ半導体層構造を有しており、第2の部分と金属配線とが同じ金属層構造を有している。従って、上記した半導体光変調器によれば、この半導体光変調器を製造する際に、変調素子部を形成するのと並行して保護ポスト部も同時に形成することができるので、保護ポスト部を効率よく形成することができる。
また、半導体光変調器は、変調素子部と金属配線との間に懸架されたエアブリッジ配線をさらに備え、基板の主面からの金属配線の高さが、基板の主面からの変調素子部の高さと略等しく、基板の主面からの保護ポスト部の高さが、基板の主面からのエアブリッジ配線の高さよりも高いことを特徴としてもよい。これによって、ウェハの裏面を研削する際にウェハ支持基板にエアブリッジ配線を接触させずに済むので、エアブリッジ配線が機械的損傷を被ることを防止できる。ここで、高さが略等しいとは、基板の主面からの金属配線の高さと、基板の主面からの変調素子部の高さとの差が例えば−1.5μm〜1.5μmの範囲、さらに好適には−0.5μm〜0.5μmの範囲にあることをいう。
また、半導体光変調器は、変調素子部の導波路構造が、基板の主面上に順に設けられたn型AlGaAs層、i型GaAs層、及びi型AlGaAsからなる層を含むメサ状の導波部と、導波部上に順に設けられたp型AlGaAs層及びp型GaAs層を含むリッジ部とを備えることが好ましい。
また、本発明による半導体光変調器の製造方法は、複数の半導体層が積層され導波路構造を有する変調素子部と、該変調素子部の近傍に形成され、複数の半導体層と同一の層構造を有する第1の部分、及び第1の部分上に形成された金属層構造を有する第2の部分を有する保護ポスト部と、変調素子部と保護ポスト部との間に形成され、第2の部分の金属層構造と同一の金属層構造を有する金属配線と、を備える半導体光変調器を製造する方法であって、複数の半導体層として少なくともn型AlGaAs層、i型GaAs層、i型AlGaAs層、p型AlGaAs層、及びp型GaAs層が積層されたウェハを用い、所定のパターンを有するレジストマスクを用いて複数の半導体層をエッチングすることにより、変調素子部と第1の部分とを形成する工程と、変調素子部と第1の部分との間、及び第1の部分上に開口を有するレジストマスクを用い該開口内に金属材料を堆積させ、金属配線と第2の部分とを形成する工程と、ウェハの表面がウェハ支持基板と対向するようにウェハをウェハ支持基板上に載置し、ウェハの裏面を研削する工程と、を備えることを特徴とする。
上記した半導体光変調器の製造方法によれば、ウェハの主面からの高さが変調素子部の高さよりも高い保護ポスト部をウェハ上に形成することができる。これにより、ウェハの裏面を研削する工程においてウェハ支持基板に導波路構造部分を接触させずに済むので、導波路構造が機械的損傷を被ることを防止できる。また、上記した半導体光変調器の製造方法によれば、保護ポスト部の第1の部分を変調素子部と同工程において形成し、保護ポスト部の第2の部分を金属配線と同工程において形成している。従って、保護ポスト部を効率よく形成することができる。
本発明の半導体光変調器及びその製造方法によれば、導波路構造が機械的損傷を被ることを防止できる。
以下、本発明による半導体光変調器及びその製造方法の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の実施形態に関する説明においては、説明の理解を容易にするため、各図面において同一又は相当の部分には同一の符号を付す。
図1は、本発明による半導体光変調器の実施形態を示す平面図である。また、図2は、図1に示す半導体光変調器1のI−I断面を示す断面図である。図1及び図2を参照すると、半導体光変調器1は、基板3と、変調素子部4と、金属配線31及び32と、保護ポスト部9及び10と、エアブリッジ配線33及び34とを備えている。
基板3は、例えば半絶縁性のGaAsからなり、主面3aを有している。変調素子部4は、基板3の主面3a上に所定方向を長手方向として設けられており、その両端は基板3の縁に達している。変調素子部4は、導波部5、リッジ部7及び8を有するメサ状の導波路構造を備えている。導波部5は、i−AlGaAsからなるバッファ層12、n−AlGaAsからなる第1クラッド層14、i−GaAsからなる導波層16、及びi−AlGaAsからなる第2クラッド層18が順に積層された構成となっている。これらの層の厚さを例示すれば、バッファ層12が1.5μm、第1クラッド層14が1.0μm、導波層16が0.4μm、第2クラッド層18が0.2μmである。また、基板3の厚さは例えば200μm以下である。
導波層16及び第2クラッド層18における長手方向と交差する方向の幅は、バッファ層12及び第1クラッド層14の該方向の幅よりも小さくなっている。そして、第1クラッド層上において導波層16及び第2クラッド層18が設けられていない部分に、一対のカソード電極29及び30が設けられている。
リッジ部7及び8は、逆メサ形状で所定方向に延びており、導波部5の第2クラッド層18上に一対に設けられている。また、リッジ部7及び8は、所定方向と交差する方向にそれぞれ並んで設けられている。リッジ部7は、導波部5の第2クラッド層18上に、p−AlGaAsからなるガイド層23と、p−GaAsからなるコンタクト層25とが順に積層された構成となっている。リッジ部8についてもリッジ部7と同様に、p−AlGaAsからなるガイド層24と、p−GaAsからなるコンタクト層26とが順に積層された構成となっている。ガイド層23及び24の厚さは、例えば1.0μmである。また、リッジ部7及び8のコンタクト層25及び26上には、アノード電極27及び28がそれぞれ形成されている。コンタクト層25及び26の厚さは、例えば0.2μmである。また、アノード電極27及び28は、それぞれコンタクト層25及び26に対してオーミック接触状態となっている。
導波部5、リッジ部7及び8の表面は、カソード電極29及び30、並びにアノード電極27及び28が形成されている部分を除いて、保護膜45に覆われている。保護膜45は、例えばSiN、SiONあるいはSiO等の無機絶縁材料からなる。保護膜45の厚さは、例えば0.2μm〜0.3μmとされるとよい。本実施形態では、保護膜45の厚さを0.2μmとする。従って、本実施形態における保護膜45を含めた変調素子部4の主面3aからの高さは、4.5μmとなる。
金属配線31は、変調素子部4のアノード電極27を変調素子部4の周辺に引き出すための配線である。金属配線32も金属配線31と同様に、アノード電極28を変調素子部4の周辺に引き出すための配線である。金属配線31及び32は、基板3の主面3a上(具体的には、保護膜45上)において変調素子部4が間に位置するように設けられている。金属配線31及び32は、図示しないワイヤ等を介して外部回路と電気的に接続される。金属配線31及び32は、それぞれ保護膜45の表面からの高さが例えば4.3μmに形成されている。従って、金属配線31及び32の主面3aからの高さは、4.5μmとなり、変調素子部4とほぼ同じ高さとなる。なお、主面3aからの金属配線31及び32の高さと、主面3aからの変調素子部4の高さとの差は、−1.5μm〜1.5μmの範囲、さらに好適には−0.5μm〜0.5μmの範囲にあるとよい。これによって、後述するエアブリッジ配線33及び34を好適に形成できる。また、金属配線31及び32は、例えばAuからなる。金属配線31及び32が湿式メッキにより形成された場合には、基板3の主面3aとAuとの間に、メッキ電極用材料(例えばTi/Pt)からなる層(図示せず)が存在している。
エアブリッジ配線33は、変調素子部4のアノード電極27と金属配線31とを互いに電気的に接続するための配線である。また、エアブリッジ配線34は、変調素子部4のアノード電極28と金属配線32とを互いに電気的に接続するための配線である。エアブリッジ配線33及び34は、例えばAuからなり、それぞれ変調素子部4のアノード電極27及び28と金属配線31及び32との間に懸架されている。エアブリッジ配線33及び34の、アノード電極27及び28に接する部分からの最大高さは、例えば2.0μmである。また、エアブリッジ配線33及び34の厚さは、例えば1.0μmである。すなわち、本実施形態において、エアブリッジ配線33及び34の主面3aからの最大高さは6.5μmとなる。
保護ポスト部9及び10は、それぞれ基板3の主面3a上におけるエアブリッジ配線33及び34の近傍に設けられている。具体的には、変調素子部4の長手方向と交差する方向において、保護ポスト部9、エアブリッジ配線33、エアブリッジ配線34、及び保護ポスト部10が順に並ぶように配置されている。保護ポスト部9及び10がこのように配置されることにより、後に説明する半導体光変調器1の製造工程においてウェハの裏面を研削する際に、エアブリッジ配線33及び34がウェハ支持基板に接触せずに済むこととなる。保護ポスト部9及び10は、それぞれ第1の部分41及び42と、第2の部分43及び44とを有する。第1の部分41及び42は基板3の主面3a上に形成されており、第2の部分43及び44はそれぞれ第1の部分41及び42の上に形成されている。
第1の部分41及び42は、変調素子部4の導波路構造に含まれる層構造と同じ層構造によって構成されている。具体的には、第1の部分41及び42は、i−AlGaAsからなる第1の層11、n−AlGaAsからなる第2の層13、i−GaAsからなる第3の層15、i−AlGaAsからなる第4の層17、p−AlGaAsからなる第5の層19、及びp−GaAsからなる第6の層21が順に積層された構成となっている。これらの層のうち、第5の層19及び第6の層21は、変調素子部4のガイド層23、24及びコンタクト層25、26と同様に逆メサ形状を呈している。また、これらの層の厚さを例示すれば、第1の層11が1.5μm、第2の層13が1.0μm、第3の層15が0.4μm、第4の層17が0.2μm、第5の層19が1.0μm、第6の層21が0.2μmである。また、第1の部分41及び42は保護膜45によって覆われており、保護膜45の厚さが0.2μmである。従って、本実施形態における保護膜45を含めた第1の部分41及び42の主面3aからの高さは、4.5μmとなる。
第2の部分43及び44は、それぞれ第1の部分41及び42を覆う保護膜45上に設けられている。第2の部分43及び44は、前述した金属配線31及び32と同じ層構造によって構成されている。すなわち、第2の部分43及び44は、例えばAuからなる。そして、第2の部分43及び44が湿式メッキにより形成された場合には、保護膜45の表面とAuとの間に、メッキ電極用材料(例えばTi/Pt)からなる層(図示せず)が存在している。また、第2の部分43及び44は、それぞれ保護膜45の表面からの高さが例えば4.3μmに形成されている。従って、本実施形態における保護ポスト部9及び10の主面3aからの高さは8.8μmとなり、エアブリッジ配線33及び34の主面3aからの最大高さ6.5μmよりも高くなっている。なお、第2の部分43及び44の主面3aからの高さ8.8μmが、変調素子部4の主面3aからの高さ4.5μmよりも高いことはもちろんである。
以上の構成を有する半導体光変調器1は、次のように動作する。すなわち、導波層16は、第1クラッド層14及び第2クラッド層18との屈折率差によって、その厚さ方向において光を閉じ込める。また、アノード電極27及び28とカソード電極29及び30との間に所定の電圧が印加されることにより、リッジ部7及び8の直下に光を閉じ込める。ここで、アノード電極27及び28とカソード電極29及び30との間に変調電圧が印加されると、該変調電圧に応じて一方のリッジ部の直下を伝搬する光が他方のリッジ部直下へ移動する。こうして、導波層16内部を伝搬する光が変調される。
次に、上記した構造を有する本実施形態による半導体光変調器1の製造方法について以下に説明する。図3〜図15は、本実施形態による半導体光変調器1の製造方法を説明するための断面図である。
まず、図3に示すように、厚さ650μm程度の半絶縁性GaAsからなるウェハ151の主面3a上に、i−AlGaAs層101(厚さ1.5μm)、n−AlGaAs層103(厚さ1.0μm)、i−GaAs層105(厚さ0.4μm)、i−AlGaAs層107(厚さ0.2μm)、p−AlGaAs層109(厚さ1.0μm)、及びp−GaAs層111(厚さ0.2μm)を順に積層する。なお、これらの層を積層する方法としては、有機金属気相成長法(OMVPE:Organic Metal Vapor Phase Epitaxy)を用いるとよい。
続いて、図4に示すように、ガイド層23及び24、コンタクト層25及び26、並びに第5の層19及び第6の層21を形成する。まず、レジストをp−GaAs層111上に塗布した後、変調素子部4のリッジ部7及び8、並びに保護ポスト部9及び10(図2参照)の位置及び形状に対応するパターンを該レジストに形成し、レジストマスク115とする。そして、塩素ガスを用いたRIE(Reactive Ion Eching)をレジストマスク115を介して行い、p−GaAs層111及びp−AlGaAs層109のうちレジストマスク115に覆われていない部分を除去する。続いて、塩酸、過酸化水素、及び水の混合液を用いたウェットエッチングをレジストマスク115を介して行うことにより、逆テーパ状のガイド層23及び24、コンタクト層25及び26、並びに第5の層19及び第6の層21を形成する。そして、レジストマスク115を除去する。この時点で、変調素子部4のリッジ部7及び8が完成する。
続いて、図5に示すように、導波層16及び第2クラッド層18、並びに第3の層15及び第4の層17を形成する。まず、導波層16及び第3の層15の位置及び形状に対応するパターンを有するレジストマスク117をi−AlGaAs層107上に形成する。そして、レジストマスク117を介してRIEを行い、さらにウェットエッチングを行うことによって、i−AlGaAs層107及びi−GaAs層105のうちレジストマスク117に覆われていない部分を除去する。ここで、RIEに加えてウェットエッチングを行うのは、i−GaAs層105を完全に除去するためである。こうして、導波層16及び第2クラッド層18、並びに第3の層15及び第4の層17が形成される。
続いて、図6に示すように、バッファ層12及び第1クラッド層14、並びに第1の層11及び第2の層13を形成する。まず、第1クラッド層14及び第2の層13の位置及び形状に対応するパターンを有するレジストマスク119をn−AlGaAs層103上に形成する。そして、レジストマスク119を介してRIEを行い、n−AlGaAs層103及びi−AlGaAs層101のうちレジストマスク119に覆われていない部分を除去する。こうして、バッファ層12及び第1クラッド層14、並びに第1の層11及び第2の層13が形成される。この時点で、保護ポスト部9及び10(図2参照)の第1の部分41及び42、並びに変調素子部4の導波部5が完成する。
続いて、図7に示すように、保護膜45を成膜する。すなわち、SiN、SiON、またはSiOからなる保護膜45を、各層の露出した表面(側面を含む)及びウェハ151の主面3aを覆うように厚さ0.2μmに成膜する。
続いて、図8に示すように、アノード電極27及び28、並びにカソード電極29及び30を形成する。まず、保護膜45上にレジストを塗布し、アノード電極27及び28、並びにカソード電極29及び30の位置及び形状に対応する開口を該レジストに形成することにより、レジストマスク121を形成する。そして、RIEにより、該開口下の保護膜45を除去する。続いて、蒸着等の方法により所定の金属材料(Pt/Ti/Pt/Au或いはAuGe/Ni)を順に堆積させた後、レジストマスク121を除去する。その後、加熱処理を行い、各電極と各電極に接する層との間でオーミック接触を実現する。
続いて、図9〜図13に示すように、金属配線31及び32、並びに保護ポスト部9及び10の第2の部分43及び44を形成する。まず、図9に示すように、保護膜45上及び各電極上にレジストを塗布し、金属配線31及び32の位置及び形状に対応する開口123a、並びに保護ポスト部9及び10の第2の部分43及び44の位置及び形状に対応する開口123bを有するレジストマスク123を形成する。
続いて、図10に示すように、開口123a及び123bの側面を含むレジストマスク123の表面、並びに開口123a及び123bによって露出された保護膜45表面にTi/Pt/Auを順に堆積させることにより、メッキ用電極膜125を形成する。
続いて、図11に示すように、開口127a及び127bを有するメッキ用レジストマスク127を形成する。すなわち、メッキ用電極膜125上にレジストを塗布し、レジストマスク123の開口123aと同じ位置及び形状の開口127a、並びにレジストマスク123の開口123bと同じ位置及び形状の開口127bを該レジストに形成する。このとき、レジストを例えば厚さ5μmで塗布するとよい。こうして、メッキ用レジストマスク127が形成される。
続いて、図12に示すように、メッキ用レジストマスク127が形成された状態で、ウェハ151をメッキ槽129に浸す。メッキ槽129には、例えばAuといった金属材料が溶解しているメッキ液131が満たされている。ウェハ151をこのメッキ液131中に浸し、メッキ用電極膜125を電源135の負電極に電気的に接続する。そして、電源135の正電極を、ウェハ151の主面3aに対向するようにメッキ液131中に設けられた電極133に電気的に接続する。メッキ液131中のAuは、メッキ用電極膜125のうちメッキ用レジストマスク127の開口127a及び127bによって露出している部分へ移動し、析出する。このとき、メッキ用電極膜125の表面はAuからなるので、該Auにメッキ液131中のAuが連続して析出することとなる(図中A)。この状態で、例えば析出したAuの厚さが4.3μmとなるまでウェハ151をメッキ液中に浸す。
続いて、ウェハ151をメッキ槽129から取り出し、メッキ用レジストマスク127を有機溶剤を用いて除去する。そして、メッキ用電極膜125のうち金属配線31及び32並びに第2の部分43及び44が形成されていない部分をミリングによって除去する。さらに、レジストマスク123を有機溶剤を用いて除去する。こうして、図13に示すように、金属配線31及び32、並びに第2の部分43及び44が形成されることとなる。この時点で、第1の部分41及び第2の部分43からなる保護ポスト部9、並びに第1の部分42及び第2の部分44からなる保護ポスト部10が完成する。
続いて、図14に示すように、エアブリッジ配線33及び34を形成する。エアブリッジ配線33及び34は、金属配線31及び32、並びに第2の部分43及び44を形成するのと同様の工程により形成される。ここでは、エアブリッジ配線33及び34の形成工程の説明を省略する。
続いて、図15に示すように、例えば石英からなるウェハ支持基板141上にウェハ151を裏返して貼り付ける。具体的には、ウェハ151を、その主面3aがウェハ支持基板141の主面141aと対向するように(すなわち、ウェハ151とウェハ支持基板141との間に変調素子部4及び保護ポスト部9、10が位置するように)ウェハ支持基板141上に貼り付ける。このとき、ウェハ151上に形成されたもののうち、保護ポスト部9及び10が主面3aから最も高く形成されているので、保護ポスト部9及び10の端部がウェハ支持基板141の主面141aと接することとなる。すなわち、ウェハ支持基板141上にウェハ151を貼り付けた状態においては、保護ポスト部9及び10がウェハ151を支える。このようにウェハ151をウェハ支持基板141上に貼り付けた状態で、ウェハ151の裏面を研削する(図中B)。本実施形態では、ウェハ151の厚さが650μmから200μm以下になるまでウェハ151を研削する。
この後、ウェハ151を所定の切断面において劈開などにより切断すれば、半導体光変調器1が完成する。
以上説明した本実施形態による半導体光変調器1及びその製造方法は、以下の効果を有する。すなわち、半導体光変調器1及びその製造方法では、主面3aからの高さが変調素子部4よりも高い保護ポスト部9及び10が形成される。これにより、図15に示したように、ウェハ151の裏面を研削する際にウェハ支持基板141に導波路構造部分(リッジ部7及び8、並びに導波部5)を接触させずに済むので、導波路構造が機械的損傷を被ることを防止できる。
また、半導体光変調器1は、保護ポスト部9及び10のうち第1の部分41及び42が変調素子部4に含まれる半導体層構造と同じ半導体層構造によって構成されており、第2の部分43及び44が金属配線31及び32に含まれる金属層構造と同じ金属層構造によって構成されている。従って、半導体光変調器1を製造する際(図3〜図15参照)に、変調素子部4を形成する工程と同じ工程において第1の部分41及び42を形成することができ、金属配線31及び32を形成する工程と同じ工程において第2の部分43及び44を形成することができるので、保護ポスト部9及び10を効率よく形成することができる。
また、半導体光変調器1が、変調素子部4と金属配線31及び32との間にそれぞれ懸架されたエアブリッジ配線33及び34をさらに備えている場合には、本実施形態のように、保護ポスト部9及び10が、エアブリッジ配線33及び34の近傍に設けられており、保護ポスト部9及び10の主面3aからの高さがエアブリッジ配線33及び34の主面3aからの高さよりも高いことが好ましい。これによって、図15に示したように、ウェハ151の裏面を研削する際にウェハ支持基板141にエアブリッジ配線33及び34を接触させずに済むので、エアブリッジ配線33及び34が機械的損傷を被ることを防止できる。
また、本実施形態では、保護ポスト部9及び10の第2の部分43及び44がAuからなっている。Auは、他の金属と比べて比較的硬度が低いので、ウェハ151をウェハ支持基板141上に貼り付ける際に、ウェハ支持基板141からウェハ151への衝撃を効果的に吸収することができる。従って、本実施形態の半導体光変調器1によれば、導波路構造部分及びエアブリッジ配線33及び34の機械的損傷をより好適に防止できる。
以上、本発明による半導体光変調器及びその製造方法の実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限られるものでなく、種々の変形態様を構成することができる。例えば、変調素子部のガイド層を厚さ方向に第1のガイド層と第2のガイド層とに分割し、第1のガイド層と第2のガイド層との間にモニタ層を設けても良い。このモニタ層を例えばAlを含まない組成とすれば、RIEによってガイド層を形成する際(図4参照)に第1のガイド層及び第2のガイド層とモニタ層との間で発光強度が変化するので、RIEによる発光状態を観察することによってエッチングレートがわかる。従って、エッチング深さをより正確に制御することが可能になる。
また、上記した実施形態では、保護ポスト部の第1の部分が、変調素子部の半導体層構造と同じ半導体層構造によって構成されている。第1の部分はこれに限らず、変調素子部に含まれる半導体層構造のうち一部の半導体層構造によって構成されてもよい。また、エピ構造については、上記した実施形態は一例であり、例えばInP、InGaAs、InGaAsPを用いたものでも良い。具体的には、半絶縁性InP基板上に設けられたn−InP層、InGaAsP/InPのMQW(多重量子井戸)層、及びi−InP層を含む導波部とi−InGaAsP、p−InP、及びp−InGaAsを含むリッジ部によって構成されても良い。
図1は、本発明による半導体光変調器の実施形態を示す平面図である。 図2は、図1に示す半導体光変調器のI−I断面を示す断面図である。 図3は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。 図4は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。 図5は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。 図6は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。 図7は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。 図8は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。 図9は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。 図10は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。 図11は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。 図12は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。 図13は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。 図14は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。 図15は、本実施形態による半導体光変調素子の製造方法を説明するための断面図である。
符号の説明
1…半導体光変調器、3…基板、4…変調素子部、5…導波部、7、8…リッジ部、9、10…保護ポスト部、11…第1の層、12…バッファ層、13…第2の層、14…第1クラッド層、15…第3の層、16…導波層、17…第4の層、18…第2クラッド層、19…第5の層、21…第6の層、23、24…ガイド層、25、26…コンタクト層、27、28…アノード電極、29、30…カソード電極、31、32…金属配線、33、34…エアブリッジ配線、41、42…第1の部分、43、44…第2の部分、45…保護膜。

Claims (4)

  1. 主面を有する基板と、
    前記基板の前記主面上に設けられ、導波路構造を有する変調素子部と、
    前記基板の前記主面上に設けられ、前記変調素子部の前記導波路構造に含まれる半導体層構造と同じ半導体層構造を有する第1の部分、及び、前記第1の部分上に設けられ、金属層構造を有する第2の部分を有する保護ポスト部と、
    前記変調素子部と前記保護ポスト部との間の前記基板の前記主面上に設けられ、前記変調素子部と電気的に接続され、且つ前記第2の部分とは電気的に分離されており、前記第2の部分の前記金属層構造と同一の金属層構造を有する金属配線と、
    を備え、
    前記基板の前記主面からの前記保護ポスト部の高さが、前記基板の前記主面からの前記変調素子部の高さよりも高いことを特徴とする半導体光変調器。
  2. 前記変調素子部と前記金属配線との間に懸架されたエアブリッジ配線をさらに備え、
    前記基板の前記主面からの前記金属配線の高さが、前記基板の前記主面からの前記変調素子部の高さと略等しく、
    前記基板の前記主面からの前記保護ポスト部の高さが、前記基板の前記主面からの前記エアブリッジ配線の高さよりも高いことを特徴とする請求項1に記載の半導体光変調器。
  3. 前記変調素子部の前記導波路構造が、前記基板の前記主面上に順に設けられたn型AlGaAs層、i型GaAs層、及びi型AlGaAs層を含むメサ状の導波部と、前記導波部上に順に設けられたp型AlGaAs層及びp型GaAs層を含むリッジ部とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体光変調器。
  4. 複数の半導体層が積層され導波路構造を有する変調素子部と、該変調素子部の近傍に形成され、前記複数の半導体層と同一の層構造を有する第1の部分、及び前記第1の部分上に形成された金属層構造を有する第2の部分を有する保護ポスト部と、前記変調素子部と前記保護ポスト部との間に形成され、前記第2の部分の前記金属層構造と同一の金属層構造を有する金属配線と、を備える半導体光変調器を製造する方法であって、
    前記複数の半導体層として少なくともn型AlGaAs層、i型GaAs層、i型AlGaAs層、p型AlGaAs層、及びp型GaAs層が積層されたウェハを用い、所定のパターンを有するレジストマスクを用いて前記複数の半導体層をエッチングすることにより、前記変調素子部前記第1の部分とを形成する工程と、
    前記変調素子部と前記第1の部分との間、及び前記第1の部分上に開口を有するレジストマスクを用い該開口内に金属材料を堆積させ、前記金属配線と前記第2の部分とを形成する工程と、
    前記ウェハの表面がウェハ支持基板と対向するように前記ウェハを前記ウェハ支持基板上に載置し、前記ウェハの裏面を研削する工程と、
    を備えることを特徴とする半導体光変調器の製造方法。
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