JP3927588B2 - 浴室汚物処理設備 - Google Patents
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Description
また、被介護者や乳幼児は入浴すると新陳代謝が促進されて、浴室にいながら便意をもよおす場合があり、体が不自由である等の理由によりトイレへの移動が間に合わずに浴室内で排便してしまうこともあった。このような場合も介護者は、汚物で浴室の配水管が目詰まりしないように浴室内の汚物を回収してトイレまで運ぶ必要があり、やはり煩雑であった。
たとえば、特許文献1には「室内床の排水構造」という名称で、排水口の内部に汚物を溜めないようにできる室内床の排水構造に関する発明が開示されている。
上述のような特許文献1に係る「室内床の排水構造」は浴室の排水構造にも採用することができるので、浴室内の排水口から大便等の汚物を流すことが可能である。また、介護者は汚物で汚れた衣類等を下洗いした水/湯をトイレまで運ぶ必要がなく便利という効果があった。
特許文献2に係る発明は、例えば、寝たきりの被介護者を入浴させる際に、万一被介護者が浴槽内で排便してしまった場合でも、水/湯とともに汚物を浴槽内の排水口から処理できるものである。また、当該発明に係る便器には便器の点検口が設けられているため、万一、排水管に目詰まりが生じた場合でもこの便器の点検口から排水管内を掃除することができる。このため、介護者は浴槽内の汚物を回収してトイレまで運ぶ必要がなく便利であった。また、排水管が汚物で目詰まりした場合でも迅速に対処することができて安心という効果があった。
また、汚物で汚れた衣類やおしめ、シーツ等を下洗いする場合には専用の容器を常時準備しておくか、設置の床面をそのまま使用する必要があり、汚物で汚れた衣類やおしめ、シーツ等の下洗いをする際にこのような排水構造では、汚れる可能性のある範囲を広げることになってしまう可能性があった。その結果、通常生活のスペースと介護等のためのスペースが分離できず、住宅内の衛生環境を必ずしも維持できないという課題があった。
また、当該発明に係る浴槽を汚物で汚れた衣類やおしめ、シーツを下洗いするための容器として使用できるものの、このような目的で使用された浴槽に直接入浴することは衛生上の問題もあり心理的な抵抗もあった。
上記構成の浴室汚物処理設備においてシンクは、水/湯を貯留するという作用を有すると同時に、洗い場に凹設することで洗い場とは一線を画し、通常の入浴スペースから介護用のスペースを分離するという作用を有する。またシンクの底部に設けられる排水口は、大便等の汚物や、シンク内の水/湯、洗い場でかけ流された水/湯を排出するという作用を有する。さらに排水トラップは、排水口から排出された汚物や排水を一旦収容し、その後排水管に排出するという作用を有する。また排水トラップの曲管部は、排水を貯留して排水管からの気相を遮断して下流側からの臭気の立ち上りを防止するという作用を有する。
また、上記構成の浴室汚物処理設備において浴槽の排水管は、浴槽から排出される排水を排水トラップに導入するという作用を有する。
上記構成の浴室汚物処理設備において逆流防止機構は、浴槽から排出される排水が排水トラップからシンクへと逆流することを防止するという作用を有する。
上記構成の浴室汚物処理設備において、カバーはシンクを被覆して、シンクを使用しない場合に洗い場の床面を略水平にするという作用を有する。そのことで、介護時等以外で通常に浴室を使用する場合には洗い場の床面を広く使用しながら、より明確に通常の入浴スペースから介護用のスペースを分離するという作用を有する。また、このカバーに設けられる第2の排水口は洗い場にかけ流された水/湯を排出口側へ排出するという作用を有する。
上記構成の浴室汚物処理設備においてシンクの底面に設けられる掃除孔は、排水トラップ内部に掃除具の挿入を可能にするという作用を有する。
さらに、排水トラップを備えることで、排水管内の臭気や害虫が浴室に上がってくるのを防止できる。
通常の入浴スペースと介護等のスペースを分離することができるため、より衛生的に浴室を利用でき、健常者と被介護者の双方の精神的な負担を軽減することで同居をより快適にすることができる。
また、本発明の請求項1記載の浴室汚物処理設備では、排水トラップ内に排出された大便等の汚物を浴槽からの排水の吐出力を利用してより確実に押し流すことができる。このため、排水トラップに汚物を押し流すための水流を発生させる給水設備を別に設ける必要がなく本発明に係る汚物処理設備の構造を簡易なものにすることができ、メンテナンスも容易であり、コストも低減できる。また、浴槽の排水を有効利用することができる。
さらに、逆流防止機構を備えることで浴槽からの排水の吐出力が大きくとも、排水がシンク側に逆流するのを防止することができる。このため浴室の洗い場や、洗い場に凹設されるシンクが逆流した汚物や排水で汚れる心配がなく衛生的である。
このため、常時衛生的な状態を維持でき、排水トラップに目詰まりが生じる度に専門の業者に修理を委託する必要がなく、本発明に係る浴室汚物処理設備のメンテナンスにかかるコストを低減できるので経済的である。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る浴室汚物処理設備の平面図であり、図2は図1中の符号A−A線断面図である。また、図3は本発明の第1の実施の形態に係る浴室汚物処理設備において蓋と栓を取外した状態の平面図である。
本発明の第1の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1aは、浴室7内における洗い場3に設けられる排水設備において、大便等の固形の汚物も排水とともに流すことができるよう構成された浴室汚物処理設備1aである。
図1〜3に示すように、本実施の形態に係る浴室汚物処理設備1aは主に、底部に第1の排水口10を備えて浴室7の洗い場3に凹設されるシンク8と、この第1の排水口10に連設される排水トラップ14aからなり、この排水トラップ14aの上流部に浴槽排水管19が接続されるものである。
また、第1の排水口10の下端には、排水の逆流防止機構として、例えば、逆止弁18a,18bが設けられており、浴槽排水管19からの排水が第1の排水口10を通じてシンク8へと流れ込むのを防止している。
この逆止弁18a,18bは、例えば、枢軸18a1,18b1を基軸に一定の荷重がかかると下方に回動し、その後荷重から開放されると、もとに位置に復元するよう構成されるものである。また、浴槽排水管19から送給される排水により排水トラップ14a内の水位が上昇するとその水圧で逆止弁18a,18bが下方から押圧されて第1の排水口10を塞いで排水が第1の排水口10に流入するのを妨げる仕組みになっている。
なお、逆止弁18a,18bの取付け方法は必ずしも枢軸18a1,18b1による必要はなく、反発性を有する弾性素材を介して第1の排水口10の下端又は排水トラップ14aの内壁又は排水トラップ14aの上端部に取り付けられてよい。いずれの場合においても、第1の排水口10内に一定量の排水が貯まるとその荷重で逆止弁18a,18bが枢軸18a1,18b1を基軸に下方に回動して第1の排水口10内の排水を排水トラップ14a内に排出し、その後は速やかに元の位置に復元するよう構成されることが望ましい。
また、本実施の形態においては排水の逆流防止機構として、逆止弁18a,18bを採用した場合を例に挙げて説明しているが、この逆止弁は図2に示すような逆止弁18a,18bが一体に構成され、枢軸18a1,18b1のいずれか一方を基軸に回動するよう構成されるものでもよい。また、これ以外にも第1の排水口10からの排水をスムースに排水トラップ14aに導く一方で、排水トラップ14aから第1の排水口10に排水が逆流するのを妨げるよう構成される逆流防止機構であればその構造は問題としない。なお、本願明細書中に記載される他の逆流防止機構においても同様である。
本実施の形態に係る浴室汚物処理設備1aは、上述のような排水の逆流防止機構を備えているので、図示しない固形の汚物を排水トラップ14aへと導出した後に、浴槽排水口6を閉止する栓12を開放し、浴槽2内の水/湯21を排水トラップ14aに送給することで排水トラップ14a内の汚物を確実に排水管20へと押し流すことができ、しかも第1の排水口10に汚物と排水が逆流する恐れがないのである。
なお、本実施の形態に係るシンク8形状は、たとえば、略方形に構成した場合を例に挙げて図示しているが、必ずしもこの形状である必要はなく、これ以外にも、たとえば、略台形であったり、略楕円形や略円形であってもよい、あるいは、たとえばひょうたん形のような任意の曲線により構成される形状でもよく、洗い場3のインテリアや使用者の利便性を考慮して自由に変形されて良い。また、いずれの場合でも第1の排水口10に向うにつれシンク8の水平断面における面積が縮小するよう構成することで、第1の排水口10からの排水を良好にすることができる。
本実施の形態に係る第2の逆流防止機構は、浴室排水管19と排水トラップ14aの接続部分において排水トラップ14a側に凸設される舌部30と、この基部に枢軸31aにより軸支される逆止弁31により構成されるものである。
この第2の逆流防止機構は、浴槽2から水/湯21が浴室排水管19を通じて送給されると逆止弁31が枢軸31aを基軸に排水トラップ14aの内側に、すなわち、図2中の符号Cで示す方向に回動して水/湯21の排水トラップ14aへの流入を可能にするものである。その一方で、たとえば、第1の排水口10から多量の水/湯が送給された場合、逆止弁31は枢軸31aを基軸に排水トラップ14aの内側から浴室排水管19側に、すなわち、図2中の符号Cで示す方向とは逆向きに回動するのであるが、この時、逆止弁31の枢軸31aに軸支されない側の端部は浴室排水管19と排水トラップ14aの接続部分における下端部に当接して浴室排水管19を塞ぐので浴槽2に排水と汚物が逆流するのが妨げられる仕組みになっている。
また、本実施の形態に係る舌部30は、回動する逆止弁31に当接して回動を抑止すると同時に、浴槽2から送給される水/湯21が曲管部16aにスムースに流れ込むように水/湯21の流れを調整する作用を有する。
なお、本実施の形態においては、逆止弁31を舌部30の基部近傍に軸支したが、浴室排水管19と排水トラップ14aの接続部分における下端部に軸支してもよい。あるいは、逆止弁31に代えて、上述の逆止弁18a,18bのような観音開きの逆止弁を用いてもよい。
このようにシンク8に外蓋4を覆設することで、健常者が通常の入浴に浴室を利用する際に、シンク8のスペースも洗い場3として使用可能であるのでスペースを広く活用することができると同時に、介護用のシンク8を覆うことで介護用のスペースと通常の入浴用のスペースを明確に分離することができる。また、使用者がシンク8部分に足を踏み入れた場合でも、シンク8と洗い場3との間には段差がないので足を滑らせて転倒する恐れがなく安心である。
また、図1に矢印とともに取外して示すように、本実施の形態に係る外蓋4は、外縁に凸部4b,4bを備え、この凸部4b,4bに符合するシンク8の開口8aには凹部8b,8bが設けられており、外蓋4の凸部4b,4bがシンク8の凹部8b,8bに嵌合して外蓋4の外れを防止するよう構成されている。
このような外蓋4をシンク8に覆設するには、まず、外蓋4を傾斜させて凸部4b,4bをシンク8の凹部8b,8bに差し込み、その後外蓋4を静かに開開口8aに落とし込めばよい。外蓋4をシンク8の開口8aに係止させることで、外蓋4上に人が乗った際に不意に外蓋4が外れてしまう心配がなく、浴室内における使用者の転倒を防止するという効果を有する。
なお、本実施の形態においては外蓋4の2箇所に凸部4bを設けた場合を例に挙げて説明しているが、凸部4bは外蓋4の少なくとも1箇所に設けられていればよく、もちろん、2箇所以上に設けてもよい。さらに、外蓋4の短辺側ではなく、長辺側に凸部を設けてもよい。
なお、外蓋4は、上に人が乗っても撓まない程度の丈夫な素材で構成するか或いは外蓋4の裏面に補強部材を備えることが望ましい。
なお、内蓋5及び目皿11に設けられる排水孔5b,排水孔11aは必ずしも略円形状の孔である必要はなく、例えば、複数のスリットを有するものであったり、メッシュ状でもよい。この場合、内蓋5の孔又はスリットの直径又は幅が、目皿11の孔又はスリットの直径又は幅よりも大きいことが望ましい。このように構成することで内蓋5の孔又はスリットをすり抜けた髪の毛等のゴミを目皿11で確実に捕捉し、排水のみを第1の排水口10を介して排水トラップ14aへと導出することができる。
また、目皿11は必ずしも必要なものではなく、例えば、外蓋4と内蓋5を一体に構成し、内蓋5部分を窪ませて排水孔5bが目皿11を兼ねるよう構成してもよい。
そして、上述のような外蓋4及び内蓋5は、縁部にそれぞれ切り欠き4a,切り欠き5aを備えており、この切り欠き4a,切り欠き5a部分に指先を引っ掛けて外蓋4や内蓋5を容易に取り外せるよう構成されている。なお、本実施の形態においては、第1の排水口10に特に髪の毛等のゴミを補足するための目皿を設けていないので、外蓋4の切り欠き4aはシンク8側に貫通していないことが望ましい。
他方、目皿11は第2の排水口9ではなく第1の排水口10に設けてもよい。この場合、外蓋4と内蓋5を一体に構成し、外蓋4にも複数の排水孔5bを設けることによれば、シンク8を覆設する蓋の構成部材数を減らせるので経済的である。
このため、例えばシンク8内で被介護者や乳幼児が大便等の汚物で汚した衣類やおしめ、シーツ等を下洗いすることができて便利である。また、このシンク8は上述のようなビデとしても用いることができる。さらに、足湯用の湯桶としても用いることができる。
なお、給水口23をシャワーとし、給水管24の一部を浴槽2の側壁内部から浴室7側に引き出し可能に構成することによれば、たとえば、洗い場3で排便した際にお尻を洗う時などに特に便利である。また、汚れたシンク8を清掃したり、排水トラップ14a内の汚物を押し流すために第1の排水口10に多量の水/湯を送給する場合にも便利である。
また、図1,3に示すように、特に本実施の形態においては、浴槽2の外壁に対してシンク8の長手方向が略直交するようにシンク8を配置することで、例えば、入浴時にシンク8を便器代わりにして排泄する際に、使用者が浴槽の外壁を手摺として使用できるようにしている。
このように、浴槽2の外壁に対してシンク8の長手方向が略直交するようにシンク8を配置することで、浴室7内に排泄時の転倒防止を目的とする手摺等を別途設置する必要がなく経済的である。また、使用者は浴槽の外壁を把持することで、排泄時の姿勢を安定させることができる。このため、水で濡れて滑りやすい洗い場で、排泄しようと力んだ拍子に使用者が不意に足を滑らせて転倒する心配がない点が特に優れている。
なお、本実施の形態に係る浴室汚物処理設備1aにおいてシンク8の凹設位置は、図1,3に示すものに限定されるものではなく、使用者のニーズに応じて自由に設定されて良い。たとえば、給水設備22を設けない場合には、入浴時に使用する給水設備の近傍にシンク8を凹設すればよい。
図4〜図6はいずれも本発明の第1の実施の形態に係る浴室汚物処理設備の使用状態を示す断面図である。なお、図1乃至図3に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図4に示すように、シンク8には目皿11と内蓋5を備える外蓋4が覆設されているので洗い場3は段差のない略水平となる。また、このとき、洗い場3にかけ流される水/湯は内蓋5の排水孔5bから排水されて目皿11を通過した後、第1の排水口10を経て排水トラップ14aへと導出される。
図5に示すように、栓13により第1の排水口10への水/湯の排出が遮断されてシンク8に水/湯を溜めることができ、汚物で汚れた衣類やおしめ、シーツ等の下洗い等、あるいは、介護や育児以外の目的で例えば足湯用の湯桶として又はビデとして多目的の用途に使用することができる。このため、浴室7の利便性を高めることができる。
また、このように排水トラップ14a内の汚物25を浴槽2の排水を利用して押し流せるよう構成することで、浴室汚物処理設備1aの構造を簡素なものにすることができる。また、排水トラップ14aに多量の清水を供給するための給水機構を別途設ける必要がないので設置費用やメンテナンスにかかるコストをも低減することができる。
なお、浴槽2に水/湯21が貯留されていない場合には、汚物25を押し流すために第1の排水口10から多量の水/湯を排水トラップ14aに流し込めばよい。この場合、浴室汚物処理設備1aは第2の逆流防止機構を備えているので、排水トラップ14a内の汚物25や排水が浴槽2へと逆流する心配がないので衛生的である。そのような場合には、給水設備22を用いて多量の水/湯を第1の排水口10に供給してもよいし、或いは、シンク8内に水/湯21を一旦貯留しておき、栓13を開栓することで排水トラップ14aに吐出力を付与した水/湯21を導入するともできる。
さらに、本実施の形態に係る第1,2の逆流防止機構は、浴室7内に排水トラップ14a内の臭気が上がるのを防止する作用も有するため、浴室7で大便等の汚物を処理した場合でも浴室7の環境を大きく損なう心配がない。
図7は本発明の第2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備において蓋及び栓を取外した状態の平面図であり、図8は図7中の符号B−B線断面図である。なお、図8には本実施の形態に係る浴室汚物処理設備の蓋及び栓を取外していない状態の断面図を示した。また、図1乃至図6に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図7,8に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1bは、上述の第1の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1aとほぼ同じ構造を有するものであるが、排水トラップ14bにおいて、排水トラップ本体15bの曲管部16bがシンク8の底部と一体に構成され、さらにシンク8の底部には曲管部16bに貫通する掃除孔26が穿設されている点が第1の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1aとは異なる。
なお、シンク8の底部に穿設される掃除孔26は、シンク8と一体に形成される又は着脱可能にシンク8とは別体に設けられる蓋27により密閉されている。
このように本実施の形態に係る浴室汚物処理設備1bにおいては、シンク8の底部と排水トラップ本体15bの曲管部16bを一体に構成してシンク8の底部に掃除孔26を設けることで、万一排水トラップ14bが目詰まりした場合に、使用者は自分で掃除孔26から曲管部16b内を掃除することができる。
このため、排水トラップ14bが目詰まりした場合でも専門の業者に修理を依頼する必要がなく、浴室汚物処理設備1bのメンテナンスに係る費用を削減できて経済的である。
そして、第2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1bは、曲管部16bの目詰まりを使用者が自分で解消できる点が特に優れている。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備の使用状態を示す断面図である。
図9に示すように、第2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1bはいま、曲管部16bの内部に汚物25が詰まってしまい目詰まりを起こしている。このような場合、使用者はシンク8の底部に穿設される掃除孔26の蓋27を取り外し、ここから例えば図示するような掃除具29を手28で挿入して曲管部16bの内部を掃除することができる。
また、本発明独自のシンク8を備えることで被介護者や乳幼児による汚物25で汚れた衣類やおしめ、シーツ等の下洗い作業や浴室内での排泄介護、あるいは、オストメイトの方などによる補装具などの洗浄作業が一層軽減されるだけでなく、このシンク8をビデや湯桶としても使用することが可能であり、浴室7の利便性を向上させるものである。
さらに、本発明の第1,2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1a,1bは、シンク8の開口8aに目皿11及び内蓋5を備えた外蓋4を覆設することで一般的な浴室と同じように快適に入浴することができる。このため、被介護者又は乳幼児と健常者が同居する住宅等における浴室の排水設備として最適である。
また、住宅の建設時に、本発明の第1,2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1a又は浴室汚物処理設備1bを備える浴室7にすることによれば、以後浴室に特別な改造を加えることなく、育児や介護等の様々なライフステージに合わせて快適に浴槽を使用することが可能であり、しかも経済的である。
そして、特に第2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1bでは、使用者が自ら排水トラップ14bの目詰まりを解消することができるので、メンテナンスが一層容易である。
本発明の第3の実施の形態に係る浴室汚物処理設備は、図1乃至図9を用いて説明した本発明の第1,第2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1a,1bにおけるシンク8と、第1の排水口10及び、排水トラップ14a又は14bを備えて構成される浴室汚物処理設備であり、図2や図8等において示した浴槽2、浴槽排水管19、舌部30及び逆止弁31を備えないシャワー設備のみからなる浴室又はシャワーユニットにおいて固形の大便等の汚物を処理可能にするためのものである。
本実施の形態に係る浴室汚物処理設備は、本発明の第1,2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1a,1bとは異なり、浴槽2や浴槽排水管19を備えていないものの、図5に示されるように洗い場3に凹設されるシンク8に水/湯21を蓄えて、第1の排水口10から排水トラップ14a又は14bに水/湯21を流し込むことで、そこにある汚物をより容易に処理することができる。もちろん、手桶(図示せず)や備え付けられているシャワー(図示せず)によって給水することでより確実に処理することが可能である。
もちろん、本発明の第1,第2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1a,1bの場合と同様に、シンク8の開口8aに目皿11や内蓋5を備える外蓋4を備えることが望ましい。
このように、本発明の第3の実施の形態に係る浴室汚物処理設備によれば、浴槽を備えないシャワー設備のみからなる浴室又はシャワーユニットにおいて本発明の第1,第2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1a,1bと同様に、第1の排水口10から大便等の固形の汚物を処理できるという効果を有する。
また、本実施の形態に係る浴室汚物処理設備を備える浴槽を備えないシャワー設備のみからなる浴室又はシャワーユニットは設置する際の占有スペースが極めて少なく、特に経済的である。
従って、本実施の形態に係る浴室汚物処理設備を備えることによればシャワー設備のみからなる浴室やシャワーユニットを、介護用設備又は育児用設備としても利用することが可能となり、設備自体の汎用性を高めるという効果を有する。
つまり、肢体不自由な車椅子使用者等が自分に合った楽な姿勢で、たとえば、横臥した状態で、あるいは、障害に応じたシャワーチェアー等の器具を用いて、用便することができ、その後、備え付けのシャワーで体の汚れた箇所や床面の汚れをシャワー設備を用いて洗浄できるという効果を有する。
このように、本実施の形態に係る浴室汚物処理設備は、シンク8及び排水トラップ14a又は排水トラップ14bを備えることで、介護や育児等の特殊な目的にシャワー設備のみからなる浴室又はシャワーユニットを使用可能にする一方で、介護/育児用の設備であるシンク8は、目皿11や内蓋5を有する外蓋4を覆設することで通常の浴室設備と分離することができる。このため、通常のシャワー設備と比べて全く遜色なく健常者もシャワー設備を使用することができるという効果を有する。
なお、本実施の形態に係る排水トラップに、第1,第2の実施の形態に係る浴室汚物処理設備1a,1bに設けられるような逆止弁18a,18bを設けてもよい。
本発明の第1,第2の実施の形態に係る逆止弁18a,18bは本来、浴槽2から水/湯21が送給された場合に第1の排水口10への排水の逆流を防止するためのものであるが、排水トラップ14a又は14bから臭気が浴室内に上るのを防止するという効果も有する。
このため、本実施の形態に係る浴室汚物処理設備に逆止弁18a,18bを備えることでシャワー設備のみからなる浴室又はシャワーユニットを快適かつ衛生的な環境に保つという効果を有する。
Claims (4)
- 浴室の洗い場に凹設される略矩形状シンクと、前記シンクの底部に設けられる排水口と、前記排水口に連結され排水を貯留可能な曲管部を備えて前記曲管部内の気相を遮断する排水トラップとを有し、
前記シンクの長辺の両側には、平面状の前記洗い場が形成され、前記シンクを便器として使用可能であり、
前記排水トラップは、前記曲管部の上流側に浴槽の排水管が接続され、浴槽内に貯留した水/湯を送給して大便を押し流すことができ、
前記排水口は、前記浴槽の排水管からの排水及び前記大便の前記シンクへの逆流を防止する逆流防止機構を備えることを特徴とする浴室汚物処理設備。 - 前記洗い場の床面と略同一平面を形成して前記シンクを覆うカバーを備え、このカバーはその一部に凹部を備えて前記シンクに排水する第2の排水口を備えることを特徴とする請求項1記載の浴室汚物処理設備。
- 前記排水トラップは、前記浴槽の排水管との接続部分に、前記浴槽から送給される排水の流れを調整するための舌部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の浴室汚物処理設備。
- 前記シンクはその底面に、前記排水トラップの内部へ貫通して清掃可能とするための掃除孔を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の浴室汚物処理設備。
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