JP3927380B2 - 生産システムを対象としたncデータ管理装置及びncデータ管理方法 - Google Patents

生産システムを対象としたncデータ管理装置及びncデータ管理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は生産システムを対象としたNCデータ管理装置およびNCデータ管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下に説明する従来の技術は、いろいろある生産システムの中からプリント基板実装システムを例に上げて説明するものとする。
プリント実装基板は、プリント処理で配線パターンを設けたプリント基板上に多くの電子回路部品が実装されて成るものである。プリント基板上に電子回路部品を実装する工程をプリント基板実装工程という。
【0003】
プリント基板実装工程は、プリント基板上に配線を設ける装置、プリント基板上に電子回路部品を実装する実装設備、完成したプリント実装基板の検査装置など、複数の装置を連ねた「ライン」に、各設備のNCデータを生成するCAMシステムや、プリント基板実装工程の生産計画を立案するスケジューリングシステムや、部品の在庫を管理する材料管理システムや、実装工程全般の管理を行うサーバなどを加えたシステム(実装システム)によって実行される。1つのシステムは1以上のラインを含む。
【0004】
実装システムを構成する装置のうち、中心となるのは実装設備である。実装設備は、各々が特定の1種類の部品を供給するカセットを多数、そして、前記カセットから供給される部品を1つずつ吸着して、コンベア上を送られてくるプリント基板上に、位置を確認しながら実装していく複数のノズルからなるロータリヘッドを備える。このような、カセットから部品をロータリヘッドに吸着してプリント基板に実装する一連の動きをさせるもとになるのがNCデータであり、実装位置を示すNCプログラムや、どの部品をどのカセットにおくかを示す部品配列プログラムや、生産する基板の大きさを示す基板プログラムや、部品を実装する条件データを示す部品ライブラリや、大型表面実装部品をカセット以外の板状の物に載せて供給させる条件データを示す供給ライブラリで構成されている。
【0005】
NCデータは、現状、プリント基板設計システム(以下、「CADシステム」という)で設計された設計情報をもとに、P板製造支援システム(以下、「CAMシステム」という)で作成される。作成されたNCデータは、生産計画にもとづいて、実装現場のオペレータに渡され、機種切替え時、各設備にロードされる。ロードされたNCデータは、生産する前に、何枚か試打ちを行ない、品質良く実装されるように多少NCデータを修正することもある。
【0006】
このようなNCデータも、いくつかの設計仕様変更、部品変更、現場の部品調整による部品ライブラリ変更などで、何度もCAMシステムでNCデータを作成する。当然、NCデータの履歴がかわるため、データ管理を十分行なわれてないと、誤ったNCデータを設備でロードしてしまい、プリント基板を仕損したり、品質不良P板を生産してしまうことになる。
【0007】
プリント基板実装工程に対しては高い生産性が要求されるが、生産性を高めるにはラインの休止時間をできるだけ短くする必要がある。休止なしで連続して動作させることができれば理想的だが、上記のNCデータ交換に伴なっての休止は避けられない。ただし、これらによる休止は、どんな基板機種を流すにも、カセットの部品配列の順番を共通化することで部品配列プログラムや、部品ライブラリをつどつどロードせずに設備での設定のみで短縮できる。
【0008】
また、最近、多品種少量生産が多く求められる生産形態において、生産計画も日々市場の商品の売れ行きで変動しているため、スケジューリングシステムの生産計画に対してNCデータが準備できているかどうかを確認するのにも、多大な時間がかかる。もし、NCが準備できていない時、生産計画を変更したり、CAMシステム側に早急にデータ作成するように依頼しても、それによって生産が遅延してしまう。よって、常に生産計画に基づくNCデータ準備状況管理も求められる。
【0009】
また、生産性の問題とは別にプリント基板実装工程には「掛け間違い」という問題がある。今回のNCデータの問題でも、設計部門又は購買部門の都合による部品変更により部品品番がかわってしまい、各設備に渡す部品表が更新されていない時、掛け間違いが発生する。掛け間違いは、カセットを部品実装設備に装着する際、装着位置を間違えた結果、本来使われないはずの部品がプリント基板に実装されたり、部品がプリント基板上の誤った位置に実装されてしまうことである。掛け間違いが発生すると、完成したプリント実装基板は不良品となり商品価値はない。また、その生産のために使われた部品や時間、人的工数も無駄となり、生産性の面でも大きなマイナスである。掛け間違いはリール交換、カセット交換、いずれの場合でも発生しうる。
【0010】
プリント基板実装工程に関しては、上記の設計変更によるNCデータの履歴管理や、実装現場の部品の条件変更による部品ライブラリ管理や、生産計画変更によるNC準備管理や、部品名変更による部品表管理などをまとめて「NCデータ管理処理」と言っている。
従来は、設計部門CADシステム、生産管理部門スケジューリングシステムなどから設計情報、生産準備テーブル情報を受け取りNCデータ作成部門でCAMシステムを用いてNCデータを作成して、製造部門にNCデータを渡していた。また、設備で生産して実証されたNCデータを人による非定期的なCAMシステムへのフィードバックであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のやり方で行う場合、設計部門において、設計完成日間際になると、何度も設計仕様変更が発生したり、また購買部門の他社の部品購入価格見積もり比較により、部品品番が変更になったりして、CAMシステム側でNCデータを作成しても、どれが最新履歴か管理できず、製造部門に誤ったNCデータを渡し、設備で品質トラブルを起こし、何枚かプリント基板を仕損しまう問題点がある。
【0012】
さらに、設備で生産して実証されたNCデータを人による非定期的なCAMシステムへのフィードバックのため、CAMシステムのデータベースに部品の設備調整条件が反映されず、再度誤った部品ライブラリが設備でロードされ、設備で品質トラブルを起こし、何枚かプリント基板を仕損しまう問題点がある。
さらに、上記でも述べたように、プリント基板実装工程に対しては高い生産性が要求されるが、生産性を高めるにはラインの休止時間をできるだけ短くする必要がある。休止なしで連続して動作させることができれば理想的だが、上記のNCデータ交換に伴なっての休止は避けられない。よって、機種切替え時間に時間がかかり、生産稼働時間を低下させる問題点がある。
【0013】
さらに、上記でも述べたように、最近、多品種少量生産が多く求められる生産形態において、生産計画も日々市場の商品の売れ行きで変動しているため、スケジューリングシステムの生産計画に対してNCデータが準備できているかどうかを確認するのにも、多大な時間がかかる。もし、NCが準備できていない時、生産計画を変更したり、CAMシステム側に早急にデータ作成するように依頼しても、それによって生産が遅延してしまい、生産稼働時間を低下させる問題点がある。
【0014】
本発明は上記課題に鑑み、品質良いNCデータを生成でき、機種切替え時間を短縮するプリント基板実装システムを対象としたNCデータ管理装置およびNCデータ管理方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明の生産システムを対象としたNCデータ管理装置は、(1)特定の種類の部品を保持している複数部品供給部を持つ各設備があり、各設備が物を製造するラインにおいて、各設備を動かすNCデータを取込む手段と、生産機種別にライン別の不良率を取り込む手段と、取り込んだ不良率をもとにNCデータの良否を判断する手段を有することを特徴とするNCデータ管理装置を備えた構成とする。
【0016】
また、(2)特定の種類の部品を保持している複数部品供給部を持つ各設備があり、各設備が物を製造するラインにおいて、各設備を動かす部品ライブラリを取込む手段と、設備名称、部品別に不良率を取り込み部品ライブラリデータベースに自動登録・管理する手段、部品ライブラリデータベースより品質の良いNCデータ生成する手段を有することを特徴とするNCデータ管理装置を備えた構成とする。
【0017】
また、(3)前記取込んだNCデータの設計変更、製造条件変更による履歴管理においては、生産する基板機種名又はユニット名と設備名称をキーに、設計仕様変更を管理する履歴番号とデータ使用できる有効日から使用可能チェックフラグが自動付与されることを特徴とする請求項1に記載のNCデータ管理装置を備えた構成とする。
【0018】
また、(4)各ラインの生産計画情報を含む生産準備テーブル情報から各ラインの各設備のNCデータ準備状況を自動チェックする手段と、作成できていない場合の警告指示及び作成期日指示出力することを特徴とする請求項1に記載のNCデータ管理装置を備えた構成とする。
また、(5)設計情報をもとにCAMシステムで作成したNCデータと各設備で良品ができるように調整した実証済みNCデータを差異比較して、差異データをCAMシステムのマスタにフィードバックすることを特徴とするNCデータ管理装置を備えた構成とする。
【0019】
また、(6)前記取込んだ生産準備テーブル情報から過去作成したNCデータを、生産する基板機種名又はユニット名と設備名称をキーに、過去作成した実証済みNCデータを検索し、NC準備状況を表示し、NCデータ再利用できることを特徴とする請求項1に記載のNCデータ管理装置を備えた構成とする。
【0020】
また、(7)前記取込んだNCデータを階層別に紐付き管理できることを特徴とする請求項1に記載のNCデータ管理装置を備えた構成とするものである。
また、特定の複数種類の部品を保持している複数部品供給部を持つ各生産設備があり、各生産設備が物を製造するラインにおいて、各設備を動かすNCデータを取込み、生産機種別にライン別の不良率を取り込み、取り込んだ不良率をもとにNCデータの良否を判断するNCデータ管理方法を特徴とする。
また、特定の種類の部品を保持している複数部品供給部を持つ各設備があり、各設備が物を製造するラインにおいて、各設備を動かす部品ライブラリを取込み、設備名称、部品別に不良率を取り込み部品ライブラリデータベースに自動登録・管理し、部品ライブラリデータベースより品質の良いNCデータ生成するNCデータ管理方法を特徴とする。
また、前記取込んだNCデータの設計変更、製造条件変更による履歴管理においては、生産する基板機種名又はユニット名と設備名称をキーに、設計仕様変更を管理する履歴番号とデータ使用できる有効日から使用可能チェックフラグが自動付与される履歴管理を行うNCデータ管理方法を特徴とする。
また、各ラインの生産計画情報を含む生産準備テーブル情報から各ラインの各設備のNCデータ準備状況を自動チェックし、作成できていない場合の警告指示及び作成期日指示出力するNCデータ管理方法を特徴とする。
また、設計情報をもとにCAMシステムで作成したNCデータと各設備で良品ができるように調整した実証済みNCデータを差異比較して、差異データをCAMシステムのマスタにフィードバックするNCデータ管理方法を特徴とする。
また、前記取込んだ生産準備テーブル情報から過去作成したNCデータを、生産する基板機種名又はユニット名と設備名称をキーに、過去作成した実証済みNCデータを検索し、NC準備状況を表示し、NCデータ再利用できるNCデータ管理方法を特徴とする。
さらに、前記取込んだNCデータを階層別に紐付き管理できるNCデータ管理方法を特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関わる生産システムを対象としたNCデータ管理装置およびNCデータ管理方法実施の形態を、図面を参照しながら説明する。ただし、以下説明する生産システムは、プリント基板実装システムを例に上げて説明するものとする。他の生産システムでも実施可能といえる。
【0022】
先ず、プリント基板実装システムの構成と、構成各部が部品実装に関して行う一般的な処理とについて説明し,その後、NCデータ管理装置およびNCデータ管理方法について詳しく説明する。
1.実装システムの構成
1.1 実装システムの概要
図1は本実施の形態における実装システムの概要を示す模式図である。
【0023】
実装システムは、大きく分けてシステムサーバ1、実装ライン2、スケジューリングシステム3、実装品質サーバ4、CAMシステム5、NCデータ管理システム6から成る。システムサーバ1と実装ライン2、スケジューリングシステム3、実装品質サーバ4、CAMシステム5、NCデータ管理システム6はそれぞれ回線Nで接続されている。
【0024】
各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含むコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、当該装置は、その機能を達成する。
システムサーバ1は、実装システムAにおけるプリント基板製造の工程を管理するものであり、その管理作業の中にNCデータ管理を含む。
【0025】
実装品質サーバ4は.完成したプリント実装基板の外観検査装置7fにより、基板別、部品別、回路番号別に外観検査結果を管理するものである。
実装ライン2は、システムサーバ1の管理下でプリント基板製造処理を実行する。実装ライン2は、ベルトコンベアに沿って、プリント基板上に半田を印刷する装置7a、電子回路部品を実装する装置(7b〜7d、基板上に実装された電子回路部品を硬化する装置7e、完成したプリント実装基板の外観検査装置7fなど、以下「実装設備」)複数の装置が連ねられて成る。実装ライン2を構成する実装設備7a〜7fはそれぞれコントローラを有し、コントローラは回線Nを介してシステムサーバ1と接続されている。実装システムにおいて実装ラインは1つだが、実装システムは複数のラインを有することもある。
【0026】
実装設備7b〜7dはそれぞれ、部品供給手段であるカセットを着脱可能な多数のカセットポジションZ1〜Znと、カセットから供給される部品を吸着して基板上に搬送、実装するロータリヘッドとを有し、1つのカセットからは特定の1種類の部品がロータリヘッドに供給される。実装設備を複数備えるのは、プリント基板の部品の種類が多く、1台の実装設備に装着できる数のカセットでは全ての部品を実装することができないからである。実装設備の台数は最も部品の種類の多いプリント基板を基準に決められるので、部品の種類の少ないプリント基板の場合は、一部の実装設備が使用されないこともある。
【0027】
NCデータ管理システム6は、システム全体、ラインの各設備で使用するNCデータを管理するものである。以下、上記システムサーバ1、実装ライン2、NCデータ管理システム6について、順次、構成や処理内容、NCデータ管理を含む管理処理のために生成する情報について説明する。
1.2 システムサーバの構成
システムサーバ1は、実装システムのプリント基板製造を管理するものだが、その管理の基本となる情報は生産準備テーブル情報である。ここでは、NCデータをいつ、どの設備で準備したらよいかを決定する情報として生産準備テーブル情報を示すものである。通常、1つの生産計画の実行は1週間ほどの期間に渡る。
【0028】
図2は、NCデータ管理システムにおいて、関連するデータ構成と内容を示す図である。
生産準備テーブル100は、生産開始予定日時101とユニット名又は基板機種名102と生産計画台数103などからなる。ユニット名又は基板機種名102には、製造しようとするプリント基板の機種の名称が格納されている。生産計画台数103には、各機種ごとに製造しようとする台数が格納されている。生産準備テーブル100によれば、システムは、先ず機種「ABC−1」のプリント基板を5000台、次に機種「ABC−2」のプリント基板を2000台、最後に機種「ABC−3」のプリント基板を3000台、順次製造していくことになる。生産準備テーブル100は、生産計画の実施に先立って、スケジューリングシステム3によってシステムサーバ1に入力される。
【0029】
また、生産準備テーブル100は、図2のテーブル構成図に示すようにラインIDより各実装設備ごとの作業分担(各機種のプリント基板について、どの実装設備がどの部品の実装を担当するか)を示す実装情報を保持している。
NC管理テーブル110の構成と内容の一例とを示す図である。情報量が大きいので一部情報のみ示している。NC管理テーブル110は、ユニットID111、ラインID112、設備ID113、NC管理ID114とから成る。NC管理ID114は、NC管理IDテーブル120を示す。
【0030】
NC管理IDテーブル120は、NC管理ID121、設備ID122、データ種別ID123、PG−Ver−IDマスタ124、検証区分125、有効日126、ダウンロードフラグ127、仕様変更NO.128、変更内容129で構成されている。
PG−Ver−IDテーブル130は、PG−Ver−ID131、プログラムID132、履歴ID133で構成されている。
【0031】
プログラムIDマスタ140は、プログラムID141、プログラム名14 2で構成されている。
部品配列テーブル150は、プログラムID151、設備ID152、Z番号153、部品品番154、部品形状コード155で構成されている。
部品形状テーブル160は、部品形状ID161、プログラムID162、設備ID163、部品品番164、部品形状コード165で構成されている。
【0032】
実証済み部品ライブラリテーブル170は、LIB−ID171、設備ID172、設備機種ID173、部品形状コード174、部品形状履歴ID175、部品品番176、旧部品形状コード177、設定フラグ(0:未使用、1:使用)178、検証区分(0:CAMマスタ、1:実証済)179、更新日180、%PARTS実態(バイナリ)181で構成されている。
【0033】
また、マスタデータとして、ラインマスタ、ライン構成マスタ、設備マスタ、ユニットマスタ、面区分マスタ、データ種別マスタ、フラグマスタ、設備機種マスタ、履歴マスタがある。
ラインマスタ190は、ラインID191、ライン名192、CAM用ライン名193で構成されている。
【0034】
ライン構成マスタ200は、ラインID201、設備ID202、並び順番203、投入・搬出区分(1:投入・2:搬出・0:どちらでもない)204で構成されている。
設備マスタ210は、設備ID211、設備名称212、設備のIPアドレス213、設備機種ID214、CAM用設備名称215で構成されている。
【0035】
ユニットマスタ220は、ユニットID221、ユニット名222で構成されている。
両区分マスタ230は、面番号231(0;表、1:裏)、面区分名で構成されている。
データ種別マスタ240は、設備機種ID241、データ種別ID242、データ種別名243、データ有(1)無(0)244で構成されている。
【0036】
フラグマスタ250は、フラグ番号251、フラグ図柄252で構成されている。
設備機種マスタ260は、設備機種ID261、設備機種名262で構成されている。
履歴マスタ270は、履歴ID271、履歴名272で構成されている。
【0037】
図3は、NCデータ管理システムの各機能構成図を示すものであり、各機能について図2のデータ構成図を用いて詳細説明する。
NC管理データ登録・管理機能は、下記のNC管理データ表示機能、NC管理データ追加登録機能、NC管理データ編集機能、NC管理データ削除機能にわかれる。表示画面図4を参照する。
【0038】
(1)[NC管理データ表示機能]
ユーザがデータ種別、ユニット名、ライン名、設備名称を設定して、表示ボタンを押して該当するデータをNC管理画面に出力する。有効日が本日より以後の場合、有効日を赤く反転させる。同じユニット名、ライン名、設備名称、データ種別で確認フラグが設定されていない場合確認欄を赤く反転する。また、実装品質サーバより、過去生産したユニットIDで且つ同じプログラム名の品質不良率を収集して、NC管理画面に出力する。
【0039】
具体的な処理は、図9の処理フローのようになり、図4の表示画面を出力する。
(2)[NC管理データ追加登録機能]
追加ボタンを押すと、1レコード追加できるように画面に設定される。ユニット名、ライン名、設備名称を選択、検証区分CAMがデフォルト表示、データ種別、プログラム名をCAMのNCデータ領域より表示して選択する。追加後確定ボタンを押してローカルD/B、システムサーバに書き込む。
【0040】
具体的な処理は、図10であり、図11は1部設備データの管理ファイルの説明をする。
(3)[NC管理データ編集機能]
現在、表示しているレコードを修正したい時、このボタンを押す。修正できる箇所は、検証区分、プログラム名、Ver、有効日、確認、仕様変更NO.、変更内容を編集できる。編集後、編集確定ボタンを押してローカルD/B、システムサーバに書き込む。
【0041】
具体的な処理は、図12のように表示画面を出力する。
(4)[NC管理データ削除機能]
現在、表示しているレコードを削除したい時、このボタンを押す。削除したレコードをローカルD/B、システムサーバより削除する。
具体的な処理は、図13のように表示画面を出力する。
【0042】
生産準備テーブル取込み・管理機能は、下記機能にわかれる。ユーザ画面図5を参照する。
生産準備テーブル表示画面(図5)のライン名を設定して、表示ボタンを押す。
(1)本日、M月N日より、N+X前からN十X’日後(環境設定)の生産準備テーブルを共通D/Bから取込み、ローカルD/Bにも書き込みメイン画面に表示する。
【0043】
(2)メイン画面には、生産準備状況と選択された生産計画に対する設備別NC準備状況を同時に表示する。
(3)生産計画をみて一括ダウンロードボタンを選択する。
(4) 生産開始日がN+Y後(環境設定)までのNCデータが揃ってない場合はNC準備状況欄が赤く反転します。
【0044】
(5) NCデータダウンロード済み生産準備データは、一括ダウンロードボタンの欄を青く反転させる。
具体的な処理は、図14の処理フローとなり、図5を表示出力する。
生産準備テーブル処理フローについて説明する。
(メインフロー)
▲1▼生産準備テーブルボタン押すと、環境設定テーブル(system−MST)のSEISAN−BEFORE−DAY、SEISAN−AFTER−DAYより、生産準備テーブルの出力範囲を決定し、生産準備テーブルの確定フラグで、下記の2つの処理のどちらかを実行する。
【0045】
(1)確定フラグ「0」の時、該当する期間の生産準備テーブル(共通D/B)生産開始日時、ロットNO.、ユニット名、基板品番、面区分、ライン名、生産台数を画面に出力する。但し、ユニットマスタのみ生産準備テーブルを参照して、ユニット名より、ユニットマスタヘユニットIDをシーケンシャルに自動的に付与していく。
【0046】
(2)確定フラグ「1」の時、生産準備IDテーブル、生産準備履歴テーブルを取込み画面出力する。
▲2▼表示される生産準備テーブルの各レコードに対して下記のチェックを行なう。
・ユニットID(ユニットマスタ)、ラインID(ラインマスタ)よりライン構成マスタをみて、設備IDを取得する
・取得した設備IDとユニットID、ラインIDより、ユニットID十ラインID十設備IDでNC管理テーブルを取得する。
【0047】
・この時、1つも見つからない時、生産準備テーブルのNC準備状況フラグを「2」をたてる
・1つでもNC管理テーブルが取得できた場合、次のフローを順次処理していく。
(1)NC管理IDよりNC管理IDテーブルを取得しにいく.
(2)データ種別ID1〜7をすべてみにいき、下記の処理を行う(この時、データ種別マスタを設備機種ID十データ種別でみて、データ有(1)無(0)で“1”のみ表示する。“0“の場合はデータ存在しない画面出力「−」とする)。
【0048】
(3)この時、確定フラグが「1」ついているレコードが存在し、且つ有効日が本日を含む以前の日付であれば各設備のデータ準備OKとしてサブ画に設備データ準備状況を「○」とする。
(4)部品表(データ種別ID:7)に関しては、確定フラグが「1」ついているレコードが存在し、且つ有効日が本日を含む以前の日付であればメイン画面の部品表準備状況を「○」とする。
【0049】
なお、このフローは、NC管理ID十設備ID十データ種別が同じレコードでできているかを判定する。
データ種別が、”6”のみは、”1”が存在したらOKとする
上記処理後、生産準備IDテーブル、生産準備履歴テーブルも作成する。
次に、確定フラグ「1」が付いている時、生産準備IDテーブル、生産準備履歴テーブルを修正する。
【0050】
▲3▼一括ダウンロードしたい生産計画レコードのボタンをON/OFFできるようにする。別メニューで一括ダウンロードする時このボタンをON/OFFをみる。
▲4▼▲2▼の処理後、環境設定テーブル(system−MST)のNC−READY−DAY後のデータが揃ってない(NCデータ準備状況フラグ“0”又は“1”のみ)場合、NC準備状況欄が赤く反転されます。
【0051】
▲5▼ローカルD/Bの生産準備テーブルのダウンロード終了フラグが”1”の時、一括ダウンロードボタンの欄を青く反転させる。(生産準備テーブル処理フローの説明終わり)
差分表示機能は、図6のようにデータの差異を表示する。
生産準備テーブルの管理NO.、設備名称、データ種別を選択して、2つのデータを取込んで差異を出力する。
【0052】
DIFFをとる2つ管理NOを指定する。管理N0、設備名称、データ種別を設定することで、NC管理テーブル、NC管理IDテーブル、PG−Ver−IDテーブル、プログラムIDマスタより、C:¥検証区分¥ラインID¥設備ID¥データ種別ID¥PG−Ver−ID¥プログラム名(EG12345A0osol.POS)をファイル検索して、DIFFツールルを自動起動して、違いを表示させます。
【0053】
データ紐付け管理機能として、図7に示すようなデータ階層と図2のデータテーブルによりデータ管理を行う。
部品ライブラリ登録・編集・生成機能の詳細説明をする。ユーザ画面(図8)を参照する。NC管理マスタ(CAMシステムから登録)と実証済み部品ライブラリを実装品質サーバより、設備ID、部品形状コード別に現在までの部品不良率を計算画面出力する。自動的に検証区分が「実証済」で且つ不良率が100ppmの場合は、設定フラグがONされる。ただし、ユーザによる設定フラグ選択もできる。また、複数配列プログラム選択より、実証済み部品ライブラリD/Bより部品ライブラリ生成ができる。生産準備テーブル出力メイン画面(図5参照)において、共通ライブラリボタンを設定して下記のボタンを実行すると、それぞれの配列プログラムより、実証済み部品ライブラリテーブルをみて、選択された生産準備レコードに共通する部品ライブラリを生成する。具体的な処理は、図16のような処理フローとなる。
【0054】
NCデータ管理システムの概略フローを図17に示す。
NCデータ準備チェック機能フローチャート1を図18に示す。
NCデータ準備チェック機能フローチャート2を図19に示す。
NCデータ一括取り込み機能を図20に示す。
差分ライブラリ生成機能を図21に示す。
【0055】
ラインマネジャデータフィードバック機能を図22に示す。
NCデータ管理システムの概略フローを図23に示す。
2.NCデータ管理システム
NCデータ管理システムは、NCデータの管理業務の効率化と機種切替えの作業ミス防止を行うものである。
【0056】
図24に、NCデータ管理システムの構成を示す。スケジューラやCAMなどの関連システムとはLANで接続され、各システムで作成された情報を引き込むことが可能である。
本システムの特徴を下記に示す。
(1)生産計画に基づくNC準備状況の確認
スケジューラなどで立案された生産計画情報に基づき,各種の設備にダウンロードするNCデータの準備確認を行う。
【0057】
(2)補修NCデータのバージョン管理
仕様変更や設備側での実機データ作成などによる複数NCデータのバージョンを管理する。また、設備での動作品質が確保されたデータについては、検証済みデータとして管理できる。検証済みデータは、別の機種のNCデータを作成する堪合、一部および全体をマージして利用できる。
【0058】
(3)補修NCデータの一括入出力
前述したプロトコル変換装置やLANを介して、ライン単位に複数の設備に対し、NCデータのダウンロード・アップロードを一括して行う,
3.まとめ
以上説明したように、本発明はNCデータ管理装置およびNCデータ管理方法を用いることで、品質良いNCデータを生成でき、機種切替え時間を短縮する生産システムを対象としたNCデータ管理装置およびNCデータ管理方法を提供することを目的とし、
生産システムを対象としたNCデータ管理装置およびNCデータ管理方法は、
(1)特定の種類の部品を保持している複数部品供給部を持つ各設備があり、各設備が物を製造する一連の工程いわゆるライン及び生産システムにおいて、各設備を動かすNCデータを取込む手段と、生産機種別にライン別の不良率を取り込む手段と、取り込んだ不良率をもとにNCデータの良否を判断する手段を有することを特徴とするNCデータ管理装置及びNCデータ管理方法を備えた構成とする。
【0059】
また、(2)特定の種類の部品を保持している複数部品供給部を持つ各設備があり、各設備が物を製造する一連の工程いわゆるライン及び生産システムにおいて、各設備を動かす部品ライブラリを取込む手段と、設備名称、部品別に不良率を取り込み部品ライブラリデータベースに自動登録・管理する手段、部品ライブラリデータベースより品質の良いNCデータ生成する手段を有することを特徴とするNCデータ管理装置及びNCデータ管理方法を備えた構成とする。
【0060】
また、(3)前記取込んだNCデータの設計変更、製造条件変更による履歴管理においては、生産する基板機種名又はユニット名と設備名称をキーに、設計仕様変更を管理する履歴番号とデータ使用できる有効日から使用可能チェックフラグが自動付与されることを特徴とする請求項1に記載のNCデータ管理装置及びNCデータ管理方法を備えた構成とする。
【0061】
また、(4)各ラインの生産計画情報を含む生産準備テーブル情報から各ラインの各設備のNCデータ準備状況を自動チェックする手段と、作成できていない場合の警告指示及び作成期日指示出力することを特徴とする請求項1に記載のNCデータ管理装置及びNCデータ管理方法を備えた構成とする。
また、(5)設計情報をもとにCAMシステムで作成したNCデータと各設備で良品ができるように調整した実証済みNCデータを差異比較して、差異データをCAMシステムのマスタにフィードバックすることを特徴とするNCデータ管理装置及びNCデータ管理方法を備えた構成とする。
【0062】
また、(6)前記取込んだ生産準備テーブル情報から過去作成したNCデータを、生産する基板機種名又はユニット名と設備名称をキーに、過去作成した実証済みNCデータを検索し、NC準備状況を表示し、NCデータ再利用できることを特徴とする請求項1に記載のNCデータ管理装置及びNCデータ管理方法を備えた構成とする。
【0063】
また、(7)前記取込んだNCデータを階層別に紐付き管理できることを特徴とする請求項1に記載のNCデータ管理装置及びNCデータ管理方法を備えた構成とするものである。
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
【0064】
本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0065】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0066】
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
また、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のプリント基板実装システムは、生産システムを対象としたNCデータ管理装置およびNCデータ管理方法は、(1)特定の種類の部品を保持している複数部品供給部を持つ各設備があり、各設備が物を製造する一連の工程いわゆるライン及び生産システムにおいて、各設備を動かすNCデータを取込む手段と、生産機種別にライン別の不良率を取り込む手段と、取り込んだ不良率をもとにNCデータの良否を判断する手段を備えた構成を特徴とする。それによって、設計・部品・実装現場変更を一元管理でき、データ間違いを未然防止することで実装品質確保を実現できる。
【0068】
また、(2)特定の種類の部品を保持している複数部品供給部を持つ各設備があり、各設備が物を製造する一連の工程いわゆるライン及び生産システムにおいて、各設備を動かす部品ライブラリを取込む手段と、設備名称、部品別に不良率を取り込み部品ライブラリデータベースに自動登録・管理する手段、部品ライブラリデータベースより品質の良いNCデータ生成する手段を有することを特徴とする。それによって、多品種流す場合の共通部品ライブラリを生成できるため、生産基板機種切替え時、部品ライブラリデータを換える必要がなくなり、機種切替え時間削減ができ稼働向上が実現できる。
【0069】
それによって、設計仕様変更によるNCデータ変更漏れミスを未然防止でき、実装品質確保を実現できる。
また、(3)前記取込んだNCデータの設計変更、製造条件変更による履歴管理においては、生産する基板機種名又はユニット名と設備名称をキーに、設計仕様変更を管理する履歴番号とデータ使用できる有効日から使用可能チェックフラグが自動付与されることを特徴とする。それによって、設計仕様変更によるNCデータ変更漏れミスを未然防止でき、実装品質確保を実現できる。
【0070】
また、(4)各ラインの生産計画情報を含む生産準備テーブル情報から各ラインの各設備のNCデータ準備状況を自動チェックする手段と、作成できていない場合の警告指示及び作成期日指示出力することを特徴とする。それによって、生産予定に合ったNCデータ準備もれ防止ができ、実装設備ロスを撲滅でき稼働向上を実現できる。
【0071】
また、(5)設計情報をもとにCAMシステムで作成したNCデータと各設備で良品ができるように調整した実証済みNCデータを差異比較して、差異データをCAMシステムのマスタにフィードバックすることを特徴とする。
それによって、設備別の部品ライブラリ条件を抽出でき、CAMシステムの部品条件D/Bに反映できるため、NCデータ設定ミス防止ができ、実装品質確保をを実現できる。
【0072】
また、(6)前記取込んだ生産準備テーブル情報から過去作成したNCデータを、生産する基板機種名又はユニット名と設備名称をキーに、過去作成した実証済みNCデータを検索し、NC準備状況を表示し、NCデータ再利用できることを特徴とする。それによって、過去実績あるNCデータ再利用することで実装品質確保を実現できる。
【0073】
また、(7)前記取込んだNCデータを階層別に紐付き管理できることを備えた構成とする。それによって、NCデータ選択ミスを防止でき、生産予定にあったNCデータを確保できるので実装品質確保を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリント基板実装システムとNCデータ管理装置のシステム概要図を示す。
【図2】NCデータ管理装置のデータ構造図を示す。
【図3】NCデータ管理装置の各機能を示す。
【図4】NCデータ登録・管理機能の表示画面を示す。
【図5】生産準備テーブル表示画面を示す。
【図6】NCデータ差分機能を示す。
【図7】データ紐付け管理機能として、データ階層を示す。
【図8】部品ライブラリ登録・編集・生成機能の表示画面を示す。
【図9】NC管理データ表示機能の処理フローを示す。
【図10】NC管理データ追加登録機能の表示画面を示す。
【図11】設備データの管理ファイルの詳細内容を示す。
【図12】NC管理データ編集機能の表示画面を示す。
【図13】NC管理データ削除機能の表示画面を示す。
【図14】生産準備テーブル取り込み・管理機能の処理フローを示す。
【図15】生産準備テーブル取り込み・管理機能の処理フローを示す。
【図16】部品ライブラリ生成機能の処理フローを示す。
【図17】NCデータ管理システムの概略フローを示す。
【図18】NCデータ準備チェック機能フローチャート1を示す。
【図19】NCデータ準備チェック機能フローチャート2を示す。
【図20】NCデータ一括取り込み機能を示す。
【図21】差分ライブラリ生成機能を示す。
【図22】ラインマネジャデータフィードバック機能を示す。
【図23】NCデータ管理システムの概略フローを示す。
【図24】NCデータ管理システムの構成を示す。

Claims (3)

  1. プリント基板の実装設備と共にプリント基板実装システムを構成するNCデータ管理装置であって、
    プリント基板に部品を実装するための設計情報をもとにCAMシステムで作成したNCデータと各実装設備で良品ができるように調整した実証済みNCデータを差異比較して、差異データをCAMシステムのマスタにフィードバックする
    ことを特徴とするNCデータ管理装置。
  2. 前記NCデータ管理装置は、さらに、
    各実装設備がプリント基板を製造するラインにおいて、各実装設備を動かすNCデータを取込む手段と、
    生産対象であるプリント基板の機種別にライン別の不良率を取り込む手段と、
    取り込んだ不良率をもとにNCデータの良否を判断する手段とを有し、
    良と判断されたNCデータを前記実証済みNCデータとする
    ことを特徴とする請求項1に記載のNCデ−タ管理装置。
  3. 前記NCデータ管理装置は、さらに、
    前記差異データを表示する差分表示手段
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のNCデ−タ管理装置。
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