JP3926434B2 - ビデオテープカセットのカバーケース及びその陳列方法 - Google Patents

ビデオテープカセットのカバーケース及びその陳列方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオテープカセットをそのまま、或いはレンタル用ケースに収めてビデオテープカセットを収納するカバーケース及びその陳列方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ビデオテープカセットは、扉部分を開閉できるカバーケースに格納した状態で店頭販売されている。特に、ビデオテープカセットに用いるカバーケースはタイトルや解説を表した印刷物が表示されて通常不透明であり、一瞥しただけでは中にビデオテープカセットが入っているか否かを判別できないことから、ビデオレンタルショップでは、製造者から購入後にビデオテープカセットを透明または半透明のレンタル用ケースに入れ替え、そのうえで展示用ケースに入れて陳列を行っている。かかる事情を鑑みて陳列作業の合理化を図るため、本件出願人は特開平7−33188号公報にて展示用ケースとして利用可能なカバーケースを提案している。
また、ビデオテープカセットを入れたテープケースを陳列用ケースに納めた状態で店頭に陳列し、顧客が陳列用ケースからテープケースを抜いて借用することができて、抜き取られた陳列用ケースはそのまま残しておく陳列方法及び陳列用ケースが、特公平7−41941号公報で開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、後者の特公平7−41941号公報の発明においては、テープケースの上端が露出するので貸し出し可能か否かを容易に知ることはできるところ、テープケースを入れた状態でその上端が収納口から露出するように構成された専用の陳列用ケースを別途必要とし、当初のビデオテープカセットに附属してくるカバーケースは全く活用されていない。そのため、関連コストが高くつき、省資源の観点からも好ましくない。
また、今後予測されるビデオテープカセットを予めレンタル用ケースに収納した状態でカバーケースに収めて製造者から出荷される場合には、ビデオレンタルショップは従来のカバーケースでは十分に対応することができないと考えられることから、陳列方法も含めてそれに対応可能な新たなカバーケースの開発を行うに至った。
【0004】
この発明の目的は、ビデオテープカセットをそのまま、或いはレンタル用ケースに収めてそれを収納し、店頭での陳列にも転用可能としたカバーケース及びその陳列方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、ビデオテープカセットを箱型形状の本体の正面側から出し入れできるように正面の扉部を開閉自由に設け、該本体の上面側の開口から前記ビデオテープカセットを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設けたビデオテープカセットのカバーケースであって、前記本体の背面の壁部又は側部の少なくとも一方の内面に、同本体に収納された状態におけるビデオテープカセットの凹部に遊嵌する突起片を一体に形成し、前記蓋体を起立させて前記扉部を閉じた状態で前記ビデオテープカセットを前記開口から入れたとき、同ビデオテープカセットの底面が前記突起片に当接して、そのビデオテープカセットの上部が該開口から所定の高さで露出するように構成したことを特徴とする。
【0006】
同様の目的を達成するために請求項2に記載の発明は、ビデオテープカセットを収納するレンタル用ケースを箱型形状の本体の正面側から出し入れできるように正面の扉部を開閉自由に設け、該本体の上面側の開口から前記ビデオテープカセットを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設けたビデオテープカセットのカバーケースであって、前記本体の背面の壁部又は側部の少なくとも一方の内面に、同本体に収納された状態におけるレンタル用ケースの透孔若しくは凹部に遊嵌する突起片を一体に形成し、前記蓋体を起立させて前記扉部を閉じた状態で前記レンタル用ケースを前記開口から入れたとき、同ケースの底面が前記突起片に当接して、そのレンタル用ケースの上部が該開口から所定の高さで露出するように構成したことを特徴とする。
【0007】
同様の目的を達成するために請求項3に記載した請求項1に記載のカバーケースの陳列方法は、ビデオテープカセットを貸し出し又は販売するために陳列棚に展示する陳列方法であって、ビデオテープカセットをカバーケースに完全に収納した販売態様と、同ビデオテープカセットの上部を前記開口から所定の高さに露出させた展示態様の何れかに可変自由に設けられ、上記何れかの態様において展示を行うことを特徴とする。
【0008】
同様の目的を達成するために請求項4に記載した請求項2に記載のカバーケースの陳列方法は、ビデオテープカセットを貸し出し又は販売するために陳列棚に展示する陳列方法であって、ビデオテープカセットを収納したレンタル用ケースがカバーケースに完全に収納された販売態様と、該レンタル用ケースの上部が前記開口から所定の高さに露出された展示態様の何れかに可変自由に設けられ、上記何れかの態様において展示を行うことを特徴とする。
【0009】
【発明の作用及び効果】
このカバーケースを展示用ケースとして使用する場合には、扉部を開けてビデオテープカセット又はレンタル用ケースを取り出し、蓋体をカバーケースの上面の開口に沿って起立するように取り付ける。ついで、ビデオテープカセット又はレンタル用ケースを開口から入れると、それらの底面が突起片に当接するため、ビデオテープカセット又はレンタル用ケースの上部が開口から所定の高さで露出した展示態様となる。
【0010】
このビデオテープカセットのカバーケースは展示用に簡単に転用可能であって、陳列時にビデオテープカセット又はレンタル用ケースを外から見ることができてレンタル中か否かが即座に判断されるので、利用者及び商品管理者にとって大変便利である。加えて、従来のビデオレンタルショップ側で展示、陳列の際にビデオテープカセットをレンタル用ケースに一々詰め替える煩わしさがなく、別途陳列用ケースを用意しておく不都合が解消される等の利点がある。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1はビデオテープカセットの第1実施の形態例のカバーケースの斜視図、図2はビデオテープカセットを収めたカバーケースの縦断正面図、図3は公知のビデオテープカセットの裏面図、図4は蓋体の斜視図、図5はビデオテープカセットの展示態様を示すカバーケースの縦断正面図、図6はレンタル用ケースの斜視図、図7はレンタル用ケースを収めた第2実施の形態例を示すカバーケースの縦断正面図、図8は展示態様を示すカバーケースの縦断正面図である。
【0012】
図1、2に示す第1実施の形態例のビデオテープカセットのカバーケースC1は、箱型形状の本体10と本体上面に形成した開口11を閉じる蓋体40からなる2体構造とされている。
前記本体10を形成する正面の扉部12と背面の壁部15、左側部20と右側部25及び底部16はプラスチック材料で一体に成形され、かつ壁部15と左側部20の連接部及びその左側部20と前記扉部12の連接部とを薄肉に成形して、扉部12を右側部25から分割することにより開閉自在とする。また、この扉部12は左側部20を伴って開くように設けられている。
【0013】
図2に示すように、本体10の左側部20、右側部25の内側には、前記底部16の近くまで案内片21、26を一体に形成し、これら案内片21、26の間に収納される公知のビデオテープカセット50のガタツキがないように設ける。22は上記開口11の位置で案内片21と右側部25の内側面に対向するように形成された一対の嵌合溝である。前記本体10の背面の壁部15内方には、突起片17を一体に形成する。図3に示すように、公知のVHS規格のビデオテープカセット50の裏面には、いろいろの形状の凹部が一定位置に設けられており、その中の右下隅の凹部51をこの発明に利用する。すなわち、同ビデオテープカセット50を前記本体10に収納した状態において、上記突起片17が同カセット50の凹部51に遊嵌するように突起片17の位置を定める。
【0014】
第4図に示すように、蓋体40の裏面には2本の脚部42、43を垂設し、それら脚部42、43の外側面に係止突条44、45を形成する。47、48は該蓋体片41の左右両端面に形成された係止突条である。しかして、上記蓋体40は係止突条47、48を嵌合溝22に嵌合することにより本体10上面に取付けられて、上記開口11を閉じるように構成される(図2)。
かかる蓋体40の取り付け構造は、本件出願人が先に特開平7−33188号公報で開示して公知とされたものと同様である。
【0015】
しかして、図2のビデオテープカセット50を収納した状態と、図5に示すカバーケースC1の扉部12を閉じた状態において、開口11から入れたビデオテープカセット50の底面52が突起片17に当接し、同カセット50の上部が開口11から所定の高さ位置まで露出した展示態様の何れかに可変自由に設けられたビデオテープカセットのカバーケースC1が構成される。
【0016】
つぎに、ビデオテープカセット50を収納したレンタル用ケース60を収めた第2実施の形態例を示すカバーケースC2を図7に示す。
上記カバーケースC1はビデオテープカセット50をそのまま収納する構造であるところ、このカバーケースC2は、ビデオテープカセット50を収納したレンタル用ケース60を収納する構造としている。そのレンタル用ケース60は本発明専用にかかるものであり、該ケース60の裏面61には、VHS規格のビデオテープカセット50の凹部51に合致する位置に透孔63が設けられている(図6)。この透孔63は、本体110の壁部115内方に設けられた突起片117に遊嵌される位置に設けられるものとする。
なお、その透孔63に代えて、前記凹部51に遊嵌する係合部を形成し、該係合部の外面側に凹部を設ける構成とすることもできる。
カバーケースC2のその他の構成については、上記カバーケースC1と同様の構成部分に百番台の同符号を表示してその説明を省略する。
【0017】
しかして、図7のレンタル用ケース60を収納した状態と、図8に示すカバーケースC2の扉部を閉じた状態において、開口111から入れたレンタル用ケース60の底面62が突起片117に当接し、同ケース60の上部が開口111から所定の高さ位置まで露出した展示態様の何れかに可変自由に設けられたビデオテープカセットのカバーケースC2が構成される。
【0018】
以上に述べたように、このビデオテープカセットのカバーケースは展示用に簡単に転用可能であって、陳列時に開口から露出させたビデオテープカセット又はレンタル用ケースを外から見ることができてレンタル中か否かが即座に判断されるので、利用者及び商品管理者にとって大変便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビデオテープカセットの第1実施の形態例のカバーケースの斜視図
【図2】ビデオテープカセットを収めたカバーケースの縦断正面図
【図3】公知のビデオテープカセットの裏面図
【図4】蓋体の斜視図
【図5】ビデオテープカセットの展示態様を示すカバーケースの縦断正面図
【図6】レンタル用ケースの斜視図
【図7】レンタル用ケースを収めた第2実施の形態例を示すカバーケースの縦断正面図
【図8】展示態様を示すカバーケースの縦断正面図
【符号の説明】
1、C2→カバーケース 10→本体 11→開口 12→扉部
15→壁部 17→突起片 40→蓋体 50→ビデオテープカセット
51→凹部 52→底面
60→レンタル用ケース 62→底面 63→透孔 110→本体
111→開口 117→突起片

Claims (4)

  1. ビデオテープカセットを箱型形状の本体の正面側から出し入れできるように正面の扉部を開閉自由に設け、該本体の上面側の開口から前記ビデオテープカセットを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設けたビデオテープカセットのカバーケースであって、前記本体の背面の壁部又は側部の少なくとも一方の内面に、同本体に収納された状態におけるビデオテープカセットの凹部に遊嵌する突起片を一体に形成し、前記蓋体を起立させて前記扉部を閉じた状態で前記ビデオテープカセットを前記開口から入れたとき、同ビデオテープカセットの底面が前記突起片に当接して、そのビデオテープカセットの上部が該開口から所定の高さで露出するように構成したことを特徴とするビデオテープカセットのカバーケース。
  2. ビデオテープカセットを収納するレンタル用ケースを箱型形状の本体の正面側から出し入れできるように正面の扉部を開閉自由に設け、該本体の上面側の開口から前記ビデオテープカセットを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設けたビデオテープカセットのカバーケースであって、前記本体の背面の壁部又は側部の少なくとも一方の内面に、同本体に収納された状態におけるレンタル用ケースの透孔若しくは凹部に遊嵌する突起片を一体に形成し、前記蓋体を起立させて前記扉部を閉じた状態で前記レンタル用ケースを前記開口から入れたとき、同ケースの底面が前記突起片に当接して、そのレンタル用ケースの上部が該開口から所定の高さで露出するように構成したことを特徴とするビデオテープカセットのカバーケース。
  3. ビデオテープカセットを貸し出し又は販売するために陳列棚に展示する陳列方法であって、ビデオテープカセットをカバーケースに完全に収納した販売態様と、同ビデオテープカセットの上部を前記開口から所定の高さに露出させた展示態様の何れかに可変自由に設けられ、上記何れかの態様において展示を行うことを特徴とする請求項1に記載のカバーケースの陳列方法。
  4. ビデオテープカセットを貸し出し又は販売するために陳列棚に展示する陳列方法であって、ビデオテープカセットを収納したレンタル用ケースがカバーケースに完全に収納された販売態様と、該レンタル用ケースの上部が前記開口から所定の高さに露出された展示態様の何れかに可変自由に設けられ、上記何れかの態様において展示を行うことを特徴とする請求項2に記載のカバーケースの陳列方法。
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