JP3000720U - レンタルショップ用ビデオケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間使用しても、スキャナーによるバーコ
ードの読み取りがほぼ確実にできるレンタルショップ用
ビデオケースを提供すること。 【構成】 半透明の合成樹脂で構成されており、商品管
理用のバーコードＢＣを有した収録済ビデオテープＳＴ
が収納される貸出用ケース１と、外面に収録済ビデオテ
ープＳＴの収録内容が表示される陳列専用ケース２とか
ら成るものであって、前記貸出用ケース１に収録済ビデ
オテープＳＴが収納された状態において、貸出用ケース
１におけるバーコードＢＣと対向する構成壁部分を薄肉
に設定している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、レンタルショップで使用されるビデオテープのケース（この明細 書では、レンタルショップ用ビデオケースという）に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、映画等の内容が収録されたビデオテープ（この明細書では収録済ビデオ テープという）を短期貸出する所謂レンタルビデオショップが町のあちこちで見 受けられるようになってきている。

【０００３】 上記レンタルショップでは、室内に多数配列された陳列棚に空ケースを配列し てあり、前記空ケースはビデオテープの収録内容及び収録済ビデオテープの番号 と同一の番号が表示されたものとしてある。

【０００４】 したがって、客は空ケースの収録内容表示により希望のビデオテープを捜し出 すことができ、また、従業員は客が持ち運んできた空ケースに表示された番号に より客が希望する収録済ビデオテープを収納棚から捜し出せる。

【０００５】 しかしながら、貸出時には収納棚から取り出した収録済ビデオテープを貸出用 ケースに入れる作業が必要となり、また、貸出後には上記した空ケースにレンタ ル中であることを示す「札」を取付けると共に空ケースを元の陳列棚に戻す作業 が必要となってしまい、非常に面倒であった。

【０００６】 そこで、上記した面倒な作業を回避する一手段として、収録内容表示された空 ケースと、収録済ビデオテープが収納された貸出用ケースを別々に配列・収納す ることなく、陳列棚に並置し、客に貸出用ケースをカウンターに持参させるよう にしたショップも出現してきている。尚、この場合、貸出用ケースに収納された 収録済ビデオテープには商品管理（品目、商品のレンタル価格、商品の種別、商 品の回転率等を管理するためのものである）用のバーコードを印刷した紙片を貼 付してあり、前記バーコードをスキャナーにより読み取らせることにより品目等 を記録するようにしている。

【０００７】 しかしながら、上記貸出用ケースは通常、耐久性や柔軟性等を考慮してポリプ ロピレンで構成させてあるためその構成壁は白色の半透明であり、このため、ケ ース構成壁を介してのバーコードの読み取りは確実なものではなかった。また、 この貸出用ケースでは、収録済ビデオテープの出し入れにより、又は、外部との 接触により構成壁の外面や内面に傷が付いてしまい、長期間使用するとバーコー ドの読み取り状況は非常に悪くなってしまう。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案では、長期間使用しても、スキャナーによるバーコードの読 み取りがほぼ確実にできるレンタルショップ用ビデオケースを提供することを課 題とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

この考案のレンタルショップ用ビデオケースは、半透明の合成樹脂で構成され ており、商品管理用のバーコードＢＣを有した収録済ビデオテープＳＴが収納さ れる貸出用ケース１と、外面に収録済ビデオテープＳＴの収録内容が表示される 陳列専用ケース２とから成るものであって、前記貸出用ケース１に収録済ビデオ テープＳＴが収納された状態において、貸出用ケース１におけるバーコードＢＣ と対向する構成壁部分を薄肉に設定している。

【００１０】 尚、上記レンタルショップ用ビデオケースに関し、貸出用ケース１に収録済ビ デオテープＳＴが収納された状態において、収録済ビデオテープＳＴの収録内容 表示部と対向する貸出用ケース１の構成壁部分を薄肉に設定することもできる。

【００１１】 また、上記レンタルショップ用ビデオケースに関し、貸出用ケース１を、ポリ プロピレンにより構成させることができる。

【００１２】 さらに、上記レンタルショップ用ビデオケースに関し、貸出用ケース１の薄肉 部分を、構成壁の外面又は内面のうち少なくとも一方に形成した凹み部により構 成させることができる。

【００１３】

【作用】

この考案は次の作用を有する。

【００１４】 貸出用ケース１に収録済ビデオテープＳＴが収納された状態において、貸出用 ケース１におけるバーコードＢＣと対向する構成壁部分を薄肉に設定してあるか ら、その部分の透明度が増し、その結果、スキャナーによるバーコードＢＣを読 み取りはほぼ確実なものとなる。

【００１５】 また、この貸出用ケース１の薄肉部分を、構成壁の外面又は内面のうち少なく とも一方に形成した凹み部により構成させた場合、収録済ビデオテープの出し入 れ等によって薄肉部の構成壁の内外面の傷が付きにくいものとなり、したがって 、長期間使用してもバーコードの読み取り状況は悪くなりにくい。

【００１６】

【実施例】

以下、この考案の構成を実施例として示した図面に従って説明する。

【００１７】 この実施例のレンタルショップ用ビデオケースは、図１、図２や図３に示すよ うに、収録済ビデオテープＳＴが取り出し可能に収容される貸出用ケース１（内 ケース）と、前記貸出用ケース１を挿入・抜取り可能ならしめる開口を有し且つ 外面に収録済ビデオテープＳＴの収録内容が表示される陳列専用ケース２（外ケ ース）とから構成されている。そして、このビデオケースでは、図１に示す如く 貸出用ケース１が陳列専用ケース２に対して挿入状態にあるときには貸出用ケー ス１の上部に設けられたレンタル可能表示部分Ａが陳列専用ケース２の前壁から 視認可能にはみ出し、図２に示す如く貸出用ケース１が陳列専用ケース２から抜 取られた状態にあるときには貸出用ケース１により隠れていた陳列専用ケース２ の後壁前面のレンタル不能表示部分Ｂが露出するようにしてある。

【００１８】 以下に上記した貸出用ケース１及び陳列専用ケース２の構成について詳述する 。 〔貸出用ケース１の構成〕 貸出用ケース１は、図３に示すように、市販のビデオテープよりも少し大きな 直方体状に形成されたポリプロピレン製のものであり、基本的には、図４に示す ように、収容部主体１０と、蓋部１１と、前記収容部主体１０と蓋部１１とを繋 ぐ連結片１２とから構成されている。

【００１９】 上記収容部主体１０は、図４や図５に示すように、ビデオテープの上面よりも 少し大きな平板部１０ａと、前記平板部１０ａの一方の長辺部に立設した直立片 部１０ｂと、前記平板部１０ａの両方の短辺部に立設した直立片部１０ｃとから 構成されており、前記直立片部１０ｂの内面には図４や図７に示す如く後述する 突起４０と係止状態となる凹み部４１を設けてある。また、図４に示すように、 前記平板部１０ａには連結片１２近傍に二つの小突片３１，３１が、前記直立片 部１０ｂには二本の支持用縦桟３０，３０が、前記直立片部１０ｃには比較的大 きな先端Ｒ形状の係合用縦桟３２が、それぞれ配設されており、これら小突片及 び桟により図５に示すように、収録済ビデオテープＳＴが直立片部１０ｂ，１０ ｃの内面から空間Ｋが形成される態様で安定保持されるようにしてある。

【００２０】 蓋部１１は、図４に示すように、ビデオテープの上面よりも少し大きな平板部 １１ａと、前記平板部１１ａの一方の長辺部に立設した直立片部１１ｂと、前記 平板部１１ａの両短辺部に立設した直立片部１１ｃとから構成されており、前記 直立片部１０ｂの外面側には突起４０が、前記直立片部１１ｂには閉蓋時には係 合用縦桟３２が図６に示す如く挿入される切欠部３３が、それぞれ設けられてい る。

【００２１】 連結片１２は、図４や図６に示すように、外に向かって張出す断面円弧状に形 成されていると共にその両縁には閉蓋時に直立片部１０ｃと当接状態となる桟部 １２ａを有している。尚、収容部主体１０及び蓋部１１と連結片１２を繋ぐ部分 については、図８に示すように、断面Ｖ字状の溝１２ｂを設けるようにしてある 。

【００２２】 そして、この貸出用ケース１を閉蓋したときには、図６に示すように、支持用 縦桟３０と直立片部１１ｂの端部とは係合状態となると共に切欠部３３の構成壁 と係合用縦桟３２とは摩擦係合状態となり、また、図７に示すように、突起４０ は凹み部４１内に嵌入状態となるようにしてある。尚、この貸出用ケース１では 、閉蓋状態の維持は主として切欠部３３の構成壁と係合用縦桟３２との摩擦係合 （比較的小さい）により成され、突起４０の凹み部４１内への嵌入は主として閉 蓋確認音（カチッという所謂クリック音）の発生させるためのものとしてある。

【００２３】 また、レンタル可能表示部分Ａは、図１や図２に示すように、貸出用ケース１ の上部外面に配置されており、具体的には、「ＯＫ Ｒｅｎｔａｌ」と印刷され たシールを貼付することにより形成してある。又、図示していないが、貸出用ケ ース１の上面には返却時の注意事項等を印刷したシールを貼付してある。

【００２４】 さらに、この貸出用ケース１における平板部１０ａ，１１ａ及び連結片１２に は、それぞれ図３、図４や図６に示すような薄肉部ＵＮを形成してあり、この薄 肉部ＵＮの存在により、貸出用ケース１に収録済ビデオテープＳＴが収納された 状態において、貸出用ケース１の蓋部１１を開けることなくスキャナーにより確 実に収録済ビデオテープＳＴのバーコードＢＣを読み取れると共に収録済ビデオ テープＳＴの外面に形成したタイトル等を読み取れるようにしてある。ここで、 この実施例では、上記薄肉部ＵＮを貸出用ケース１の構成壁の内面に形成した凹 み部により構成させてあるが、この構成に限定されるものではなく、用途に応じ て、構成壁の外面に形成した凹み部により構成させてもよく、さらには、構成壁 の内外面の両方に形成した凹み部により構成させるようにしてもよい。前記の如 く、薄肉部ＵＮを、構成壁の内外面に形成した凹み部により構成させた場合、貸 出用ケース１に対する収録済ビデオテープの出し入れ、又は、陳列専用ケース２ に対する貸出用ケース１の出し入れにより、薄肉部ＵＮには傷が付かないことに なり、長期間使用してもバーコードの読み取り状況は悪くならない。 〔陳列専用ケース２の構成〕 陳列専用ケース２は弾性合成樹脂により構成されており、図９に示すような展 開状態のもの（収容部主体２０、蓋部２１、連結片２２とから成る）を組み立る ことにより形成できるようにしてある。

【００２５】 この陳列専用ケース２では、図９に示す突起２１ａと凹み部２０ａとの係合、 直立片部２１ｄの端縁と支持用縦桟２０ｄとの摩擦係合、係合用縦桟２０ｂと切 欠部２１ｂの構成壁との摩擦係合、折曲片２１ｃの外面と折曲片２０ｃ内面との 摩擦係合、折曲部２１ｅの外面と折曲部２０ｅの内面との摩擦係合により不用意 な開蓋が阻止されるようにしてある。

【００２６】 収容部主体２０の平板部２０ｆ及び蓋部２１の平板部２１ｆの内面には、図９ に示すように、それぞれ小突起５１，５１や下方に向かって徐々に突出量が大き くなる縦条５０，５０を設けてあり、陳列専用ケース２として組立てられた状態 では、対向する縦条５０，５０により貸出用ケース１を挟持でき、また、小突起 ５１，５１の存在により、同図の二点鎖線に示すように、貸出用ケース１の上端 とレンタル不能表示部分Ｂの上端とが一致するまで挿入したときに止まるように してある。

【００２７】 レンタル不能表示部分Ｂは、図９に示すように、平板部２０ｆに具備させた延 片及び折曲片２０ｃに具備させた片に配置されており、具体的には、「レンタル 中」と印刷されたシールを貼付することにより形成してある。

【００２８】 また、この陳列専用ケースでは図９に示すように、収容部主体１０の外面から 蓋部１１の外面にかけて透明シートＳを設けると共にその溶着位置を収容部主体 １０の外面の自由端側長辺部と蓋部１１の外面の自由端側長辺部としてあり、溶 着されていない上下部から収録内容が表示された印刷物が挿入できるようにして ある。

【００２９】 この実施例のレンタルショップ用ビデオケースは上記のような構成であるから 、以下の〜に示す作用・効果を有する。 ．収録済ビデオテープＳＴが収容された貸出用ケース１が陳列専用ケース２に 対して挿入状態にあるとき、即ち、収録済ビデオテープＳＴが貸出可能なときに は貸出用ケース１に設けられたレンタル可能表示部分Ａが陳列専用ケース２の前 壁から視認可能にはみ出した状態となっているから、客は「レンタル可能」であ ることを判断できる。また、貸出用ケース１が陳列専用ケース２から抜取られた 状態にあるとき、即ち、収録済ビデオテープＳＴが貸出不能なときには貸出用ケ ース１により隠れていた陳列専用ケース２の後壁前面のレンタル不能表示部分Ｂ が露出するようにしてあるから、客は「レンタル中」であることを判断できる。

【００３０】 つまり、客は、希望の収録済ビデオテープＳＴが「レンタル可能」か「レンタ ル中」かの判断が明確にできる。 ．客に収録済ビデオテープＳＴが収容された貸出用ケース１を陳列専用ケース ２から抜取らせて貸出用ケース１のみをカウンターに持参させ、所定の作業（例 えば、貸出帳への氏名の記入等）後、前記貸出用ケースをそのまま客に持ち帰っ てもらうようにすれば、貸出時における収録済ビデオテープＳＴを貸出用ケース に入れる作業が不要となり、また、貸出後における陳列棚への空ケース返却作業 等が不要となる。 ．貸出用ケース１を陳列専用ケース２内に挿入する構造であるから陳列棚にお ける陳列占有空間はケース一個分程度となり、陳列棚を有効に活用することがで きる。

【００３１】 上述したように、このビデオケースを採用した場合、収録済ビデオテープが「 レンタル可能」か「レンタル中」かの判断が明確にできると共に、貸出時及び貸 出後における面倒な作業が不要にでき、更に、陳列棚の陳列空間を有効に活用で きる。 客が貸出用ケース１をカウンターに持参するときに誤って前記貸出用ケース１ を落としてしまった場合でも、貸出用ケース１内に収容された収録済ビデオテー プＳＴが破損する可能性が非常に少ない。

【００３２】 尚、上記実施例では、貸出用ケース１を陳列専用ケースに挿入する態様のもの にこの考案を採用したが、これに限定されることなく、従来の技術の欄に記載し た、 貸出用ケース１と陳列専用ケースとを並置する態様のものにも採用できる 。

【００３３】

【考案の効果】

この考案は、上述の如くの構成を有するものであるから次の効果を有する。

【００３４】 作用の欄に記載した内容から、長期間使用しても、スキャナーによるバーコー ドの読み取りがほぼ確実にできるレンタルショップ用ビデオケースを提供できた 。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例のレンタルショップ用ビデオ
ケースであり、貸出用ケースが陳列専用ケース内に挿入
された状態を示す外観斜視図。

【図２】前記貸出用ケースを陳列専用ケースから抜き取
った状態を示す外観斜視図。

【図３】前記貸出用ケースの外観斜視図。

【図４】前記貸出用ケースを展開した状態を示す外観斜
視図。

【図５】前記貸出用ケースにビデオテープを収容させた
状態を示す平面図。

【図６】閉蓋状態にある前記貸出用ケースの断面図。

【図７】閉蓋状態にある前記貸出用ケースの断面図。

【図８】前記貸出用ケースの連結片の上面図。

【図９】展開状態にある前記陳列専用ケースの外観斜視
図。

【符号の説明】

ＢＣ バーコード ＳＴ 収録済ビデオテープ １ 貸出用ケース ２ 陳列専用ケース

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 半透明の合成樹脂で構成されており、商
   品管理用のバーコード（ＢＣ）を有した収録済ビデオテ
   ープ（ＳＴ）が収納される貸出用ケース（１）と、外面
   に収録済ビデオテープ（ＳＴ）の収録内容が表示される
   陳列専用ケース（２）とから成るものであって、前記貸
   出用ケース（１）に収録済ビデオテープ（ＳＴ）が収納
   された状態において、貸出用ケース（１）におけるバー
   コード（ＢＣ）と対向する構成壁部分を薄肉に設定した
   ことを特徴とするレンタルショップ用ビデオケース。
2. 【請求項２】 貸出用ケース（１）に収録済ビデオテー
   プ（ＳＴ）が収納された状態において、収録済ビデオテ
   ープ（ＳＴ）の収録内容表示部と対向する貸出用ケース
   （１）の構成壁部分を薄肉に設定してあることを特徴と
   する請求項１記載のレンタルショップ用ビデオケース。
3. 【請求項３】 貸出用ケース（１）が、ポリプロピレン
   により構成されていることを特徴とする請求項１又は２
   に記載のレンタルショップ用ビデオケース。
4. 【請求項４】 貸出用ケース（１）の薄肉部分を、構成
   壁の外面又は内面のうち少なくとも一方に形成した凹み
   部により構成させてあることを特徴とする請求項１乃至
   ３のいずれかに記載のレンタルショップ用ビデオケー
   ス。