JP3925060B2 - 電子写真用現像剤及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速複写機で両面コピーを行った時、裏面コピー画像に文字チリが無く、且つ高濃度画像が得られる電子写真用現像剤及び電子写真用画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機の画像形成に用いられている電子写真法は、光導電性材料を含有する感光体に一様な静電荷が付与された後、像露光により当該感光体の表面に原稿に対応した静電潜像が形成され、この静電潜像が電子写真用トナー(以下、単にトナーとも云う)とキャリアからなる電子写真用現像剤(以下、単に現像剤とも云う)により現像されてトナー像が形成され、さらにこのトナー像を転写材に転写した後、転写材を分離、定着するという画像形成装置である。
【0003】
トナー像が転写された転写材を感光体から分離する方法としては、感光体に分離手段を接触させることなく転写材を分離する方法(以下、非接触分離方式とも云う)と感光体に分離手段を接触させることにより転写材を強制的に分離する方法(以下、接触分離方式とも云う)が知られている。
【0004】
非接触分離方式としては、例えば転写材の先端と感光体との境界部に空気を吹き付ける方法、転写材の背面に吸引力を作用させる方法又は転写材の有する電荷をコロナ放電により除電する方法等が挙げられる。一方、接触分離方式としては、例えば分離爪による方法又は分離ベルトによる方法等が挙げられる。更にこれらの両方式を併用する方法もあるが、環境条件や転写材の種類等に関わらず確実に転写材が分離出来るよう、転写材の分離性能を向上させることが従来から課題とされている。
【0005】
特に、最近においては
(1)複写速度の高速化
(2)再生紙の使用や両面コピーの増加等による転写材の多様化
等に伴い、分離性能を更に向上させることについての要請が高まっている。
【0006】
一方、これらの分離方式を備える画像形成装置に使用される現像剤には、現像性、転写性及び定着性の面から多くの機能性が要求される。特にトナーにおいては、帯電特性、熱特性及び強度特性に影響する物理的及び化学的特性、或いは流動性及びブロッキング性等の粉体特性が問題とされ、これらの問題特性に対応するため、着色粒子の組成、形状及び製造方法等が規制され、且つ着色粒子に種々の添加剤が種々の方法で添加されトナー化されて、問題の解決を図ってきている。
【0007】
特に、トナー粒子の搬送性や帯電特性確保のためには、適度な流動性が必要であり、このために疎水性シリカ微粉末を添加する技術が採用されている。
【0008】
疎水性シリカ微粉末を添加したトナーを複写速度の速い画像形成装置で両面コピーを行うと、裏面コピーの文字の周りにトナーが飛び散る現象(文字チリ)が発生する場合がある。この現象は、転写材を分離した時発生する剥離放電により、転写材上のトナー粒子が周辺部分に移動するために発生すると推定している。流動性の良いトナーはトナー同士の凝集力が弱いため、文字画像の様にトナーの量が少ない場合は特に剥離放電によりトナーが飛散し、文字チリが発生し易いと推定している。
【0009】
現時点では、複写速度の速い画像形成装置で両面コピーを行った時、裏面コピーの文字の周りにトナーが飛び散る現象(文字チリ)を無くし、且つ高濃度の画像を得る手段は、未だ開発されていないのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点を鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、高速複写機で両面コピーを行った時、裏面コピー画像に文字チリが無く、且つ高濃度画像が得られる現像剤及び画像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は下記構成を採ることにより達成される。
【0012】
1.電子写真用トナーとキャリアを有する電子写真用現像剤において、
該電子写真用トナーが樹脂と着色剤を含有する着色粒子表面に、疎水性シリカ微粉末を記式(1)を満足するように存在させるものであり、
式(1) 0.05<(Si/C)/X≦0.20
(但し、Si及びCはESCA測定による電子写真用トナー粒子の表面に存在するケイ素原子比率と炭素原子比率であり、Xは疎水性シリカ微粉末の着色粒子に対する添加率(質量%)である。)
該キャリアが下記一般式(I)及び一般式( II )で表されるセグメントの集合体からなるシリコーン樹脂で被覆され、一般式(I)と一般式( II )の質量比が一般式(I)/一般式( II )=0/100〜70/30、シリコーン樹脂の被覆量がキャリアに対して0.01〜10質量%であることを特徴とする電子写真用現像剤。
【化B】
Figure 0003925060
(一般式(I)及び( II )で表わされるセグメント中、R 5 〜R 8 はそれぞれメチル基、エチル基、フェニル基又はビニル基から選ばれる炭化水素基を表わす。)
【0014】
.感光体の静電潜像を電子写真用現像剤により現像して感光体上にトナー像を形成する工程、感光体上に形成されたトナー像を転写材に転写する工程、トナー像が転写された転写材を感光体から分離する工程及び転写後における感光体上の残留トナーを除去する工程を有する画像形成装置に於いて、前記1項に記載の電子写真用現像剤を用いることを特徴とする画像形成装置。
【0015】
高速複写機(40枚/min以上の複写速度)で両面コピーを行うと、裏面コピー画像の文字の周りにトナーが飛び散る現象(文字チリ)が発生する場合がある。この現象は、転写材を分離した時発生する剥離放電により、転写材上のトナー粒子が周辺部分に飛散することにより発生すると推定されている。
【0016】
トナーからの要因としては、
(1)転写材に対する付着力が弱い
(2)トナー粒子同士の凝集力が小さい
が挙げられる。
【0017】
即ち、文字チリは下記式(2)の時に発生するので、Fp+FtをFより大きくすれば文字チリを防止することが可能である。
【0018】
式(2) F>Fp+Ft
Fは剥離放電によりトナーに加わる力、Fpはトナーと転写材との付着力、Ftはトナー同士の凝集力を表す。
【0019】
又、Fpはトナーの帯電量を高くして転写材との静電的付着力を高めれば大きく出来るが、その反面感光体への付着力も増大し、転写率が悪くなり画像濃度が低くなるのでトナーの帯電量をむやみに高くすることは好ましくない。一方、Ftは前記式(1)を満足するトナーを用いると大きくすることが出来る。
【0020】
本発明者らは前記式(1)を満足するトナーは着色粒子に疎水性シリカ微粉末を混合することにより作製することが出来ることを見いだした。
【0021】
着色粒子に疎水性シリカ微粉末を混合する方法は、各種の混合装置により行われているが、その混合メカニズムは以下のように推定している。
【0022】
混合装置内では疎水性シリカ微粉末がその凝集状態から解砕されるプロセスと、着色粒子表面に付着し固定化されるプロセスがほぼ同時進行している。疎水性シリカ微粉末の解砕と着色粒子表面に固着させる混合装置及び混合条件をコントロールすることにより所望の疎水性シリカ微粉末の存在状態を作製することが出来ることを見いだし本発明の完成に至った。
【0023】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
先ず、疎水性シリカ微粉末の存在状態の特徴について説明する。
【0024】
樹脂と着色剤を含有する着色粒子表面における疎水性シリカ微粉末の存在状態(以下、外添剤存在状態とも云う)を示す((Si/C)/X)が0.05<(Si/C)/X≦0.20であると、疎水性シリカ微粉末がトナー粒子内部へ適度に埋没し、且つ不均一に分散している状態である。この様な表面を有するトナーはトナー粒子同士の凝集力が比較的強くなるため、F<Fp+Ftとなり、裏面コピーに文字チリが発生せず好ましい。
【0025】
しかし、外添剤存在状態を示す(Si/C)/Xが(Si/C)/X≦0.05であると、疎水性シリカ微粉末がトナー粒子内に埋没し、ほとんどトナー粒子表面に存在しない状態となり、トナー粒子同士の凝集力が強くなるため文字チリは発生しないが、感光体に対する付着力も強くなり感光体から転写材へトナーが転写せず感光体表面に残ってしまい画像濃度が低くなり好ましくない。又、外添剤存在状態を示す(Si/C)/Xが(Si/C)/X>0.2であると、疎水性シリカ微粉末がトナー粒子表面に多く存在する状態であり、トナー粒子同士の凝集力が小さすぎるため転写で文字チリが発生し好ましくない。
【0026】
前記式(1)中のSi及びCはESCA測定によるトナー粒子の表面に存在するケイ素原子比率と炭素原子比率、Xは疎水性シリカ微粉末の着色粒子に対する添加率(質量%)である。具体的な測定条件及び測定する元素の例を下記に示す。
【0027】
Figure 0003925060
測定する元素は炭素(C1s)、窒素(N1s)、酸素(O1s)及びケイ素(Si2p)を基本に、他の外添剤を添加した場合、それに起因する元素を含めて測定する。測定した元素の面積強度から元素比率を算出する。
【0028】
添加率は以下のようにして算出する。予め、疎水性シリカ微粉末を所定の添加率で着色粒子に添加した標準サンプルを作製する。その標準サンプルを用い、蛍光X線分析装置(3270型、理学電機工業株式会社製)にて疎水性シリカ微粉末とシリカ元素のX線強度の検量線を作成する。次いで同様にして未知サンプルのシリカ元素のX線強度を測定し、検量線から未知サンプルの疎水性シリカ微粉末の添加率を算出する。
【0029】
《疎水性シリカ微粉末》
シリカ微粉末は−Si−O−Si−結合を有する2酸化ケイ素の微粒子が好ましく、乾式法或いは湿式法で製造したものいずれでも良いが、好ましくは乾式法で製造したもので、より好ましくはケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により製造した微粒子である。
【0030】
又、シリカ微粉末としては2酸化ケイ素の他に、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸カリウム或いはケイ酸マグネシウム等のケイ酸の塩を有する微粒子を含んでいてもよいが、2酸化ケイ素を85質量%以上含むものがより好ましい。
【0031】
本発明に用いられるシリカ微粉末の数平均一次粒径は10〜500nmのものが好ましい。この数平均一次粒径は電子顕微鏡で画像を撮影し、その画像を解析して得られた数値を示す。
【0032】
シリカ微粉末は疎水化処理剤で処理して、適度な疎水性を示すようにしたものが好ましい。疎水性はメタノールに対する濡れ性の尺度(メタノールウェッタビリティ)で示される疎水化度で30〜70%の範囲になるようにすることが好ましい。疎水化度が30%未満であるとシリカ微粉末の耐水性が十分でなく、環境変動により帯電性が変化しやすくなる。又、疎水化度が70%を越えるとシリカ微粉末と着色粒子との密着性が低下し、長期にわたり帯電性を安定に制御することが出来なくなる。
【0033】
シリカ微粉末の疎水化処理は、シリカ微粉末を撹拌等によりクラウド状に分散させたものに、アルコール等で溶解した疎水化処理剤溶液を噴霧するか或いは気化した疎水化処理剤を接触させて付着させる乾式処理、又は、シリカ微粉末を溶液中に分散させ、その中に疎水化処理剤を滴下して付着させる湿式処理等の従来公知の方法で行うことが出来る。
【0034】
疎水化処理剤としては、公知の化合物を用いることが出来、具体例を下記に挙げる。又、これらの化合物は組み合わせて使用しても良い。
【0035】
チタンカップリング剤としてはテトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート及びビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート等が挙げられる。
【0036】
シランカップリング剤としてはγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−ビニルベンジルアミノエチル−N−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン及びp−メチルフェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0037】
脂肪酸及びその金属塩としては、脂肪酸としてウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ドデシル酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸及びアラキドン酸等の長鎖脂肪酸が挙げられ、その金属塩として亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム及びリチウム等の金属との塩が挙げられる。
【0038】
シリコーンオイルとしてはジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル及びアミノ変性シリコーンオイル等が挙げられる。その他の化合物としてはアンモニウム塩を官能基として有するポリシロキサンが挙げられる。
【0039】
これらの疎水化処理剤は、シリカ微粉末に対して1〜40質量%添加して被覆することが好ましく、3〜30質量%がより好ましい。
【0040】
疎水化度を表すメタノールウェッタビリティとは、メタノールに対するシリカ微粉末の濡れ性を評価するものである。濡れ性の測定は以下の方法で行う。内容量250mLのビーカーに入れた蒸留水50mLに、測定対象のシリカ微粉末を0.2g添加して撹拌する。次にメタノールを先端が液体中に浸漬されているビュレットからゆっくり撹拌した状態でシリカ微粉末の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。このシリカ微粉末を完全に濡らすために必要なメタノールの量をa(mL)とした時、下記式(3)により疎水化度を算出する。
【0041】
式(3) 疎水化度=a/(a+50)×100
《疎水性シリカ微粉末等の外添剤を着色粒子へ混合》
疎水性シリカ微粉末等の外添剤を着色粒子へ混合する際の混合メカニズムは以下のように推定している。
【0042】
混合装置内で、疎水性シリカ微粉末はその凝集状態から解砕されるプロセスと、着色粒子表面に付着し固定化されるプロセスがほぼ同時進行している。この2つのプロセスを混合装置及び混合条件でコントロールすることにより前記式(1)を満足する疎水性シリカ微粉末の存在状態を作製することことが出来る。
【0043】
疎水性シリカ微粉末等の外添剤と着色粒子を混合し、前記式(1)を満足するような疎水性シリカ微粉末の存在状態を得る混合装置としては、ガラスビーズ等のメディアを使用する装置或いは高速撹拌混合機を使用する装置等が挙げられる。メディアを使用する装置の具体例としては、タービュラーミキサー(Willy A.Bachofen,Basel,Switzerland製)及びバイブロミル(安川商事社製)等を挙げることを出来る。高速撹拌混合機を用いる装置の具体例としては、ヘンシェルミキサー(三井金属製)及びナウターミキサ(パウダーテック社製)等を挙げることが出来る。
【0044】
又、疎水性シリカ微粉末は混合装置で混合する前に別途解砕して用いても良い。解砕装置としては通常市販されている解砕機(粉砕機)、例えばターボミル、サンプルミル、エジェクター及びラボジェット等が挙げられる。
【0045】
疎水性シリカ微粉末等の外添剤を着色粒子へ混合する混合条件は混合装置により異なるが、基本的には疎水性シリカ微粉末及び着色粒子へ加える機械的ストレス及び熱量を管理することにより、疎水性シリカ微粉末の存在状態((Si/C)/X)を要望範囲に入るようコントロールすることが出来る。
【0046】
疎水性シリカ微粉末等の外添剤の添加量は、着色粒子に対して0.05〜5.0質量%が好ましく、より好ましくは0.2〜3.0質量%である。
【0047】
クリーニング性の付与や現像性等をのコントロールする目的で無機微粒子、有機微粒子或いは滑剤粒子等の添加剤を外添剤として併用してもよい。無機微粒子としては、マグネシウム、亜鉛、チタン、アルミニウム、セリウム、コバルト、鉄、ジルコニウム、クロム、マンガン、ストロンチウム、錫或いはアンチモン等の金属の酸化物、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム或いはチタン酸ストロンチウム等の複合金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム或いは炭酸アルミニウム等の金属塩、カオリン等の粘土鉱物、アパタイト等のリン酸化合物、炭化ケイ素或いは窒化ケイ素等のケイ素化合物、カーボンブラック或いはグラファイト等の炭素粉末が挙げられるが、好ましくは酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム及びチタン酸バリウムである。
【0048】
有機微粒子としては、ビニル系、エポキシ系及びフェノール系樹脂微粉末が
挙げられる。
【0049】
滑剤粒子としては、テフロン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂或いはフッ化カーボン等のフッ素系化合物、ステアリン酸亜鉛或いはステアリン酸カルシウム等の脂肪酸の金属塩、脂肪酸或いは脂肪酸エステル等の脂肪酸の誘導体、硫化モリブデン及びアミノ酸或いはアミノ酸誘導体等が挙げられ、好ましくはステアリン酸亜鉛等の脂肪酸の金属塩である。
【0050】
《着色粒子》
本発明に用いられる着色粒子は特に限定は無く、通常良く用いられている着色粒子を適用することが出来る。上記着色粒子は樹脂と着色剤を含有し、必要に応じて添加剤を添加しても良く、その平均粒径は体積平均粒径で通常3〜15μm、好ましくは4〜10μmである。この体積平均粒径は「コールターカウンターTA−2型」或いは「コールターマルチサイザー」(コールター株式会社製)で、アパーチャー径=100μmを用い、2.0〜40.0μmの範囲の粒径分布から求めたものである。
【0051】
前記樹脂としては、特に限定は無く、従来公知の種々の樹脂が用いられる。具体例としてスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂及びポリエステル系樹脂等が挙げられる。
【0052】
スチレン系樹脂、アクリル系樹脂及びスチレン−アクリル系樹脂を構成する化合物としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−ヘキシルスチレン、p−オクチルスチレン、p−ノニルスチレン、p−デシルスチレン、p−ドデシルスチレンの如きスチレン或いはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ジメチルアミノエチル及びアクリル酸ジエチルアミノエチル等のアクリル酸エステル誘導体等が挙げられ、これらは単独あるいは組み合わせて使用することが出来る。
【0053】
ポリエステル樹脂は、2価以上のカルボン酸と2価以上のアルコール成分を縮合重合させて得られる樹脂である。
【0054】
2価以上のカルボン酸の例としてはマレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸及びn−オクテニルコハク酸等が挙げられ、これらの酸無水物も使用することが出来る。
【0055】
2価以上のアルコール成分の例としてはポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のエーテル化ビスフェノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4,ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールZ及び水素添加ビスフェノールA等を挙げることが出来る。
【0056】
前記着色剤としては、特に限定されず、従来公知の種々の着色剤が使用出来る。具体例としてカーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコインブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレート及びローズベンガル等を挙げることが出来る。
【0057】
又、前記着色粒子には、樹脂及び着色剤以外に種々の機能を付与することの出来る添加剤を加えてもよい。具体例として離型剤及び荷電制御剤等を挙げることが出来る。
【0058】
前記離型剤としては、特に限定されず、従来公知の種々の離型剤を使用することが出来る。具体例としてポリプロピレン或いはポリエチレン等のオレフィン系ワックスやこれらの変性物、カルナウバワックス或いはライスワックス等の天然ワックス及び脂肪酸ビスアミド等のアミド系ワックスを挙げることが出来る。
【0059】
前記荷電制御剤としては、特に限定されず、従来公知の種々の電荷制御剤を使用することが出来る。具体例としてニグロシン系染料、ナフテン酸或いは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体及びサリチル酸金属塩及びその金属錯体等を挙げることが出来る。
【0060】
《キャリア》
本発明に用いられるキャリアは磁性キャリアコアをシリコーン樹脂で被覆されたものが好ましい。
【0061】
シリコーン樹脂で被覆されたキャリアの芯材となる磁性キャリアコアは、従来公知の種々の磁性キャリアコアを使用することが出来る。
【0062】
芯材となる磁性キャリアコアの具体例としては鉄粉、マグネタイト及び各種フェライト等を挙げることが出来る。好ましくは各種フェライトである。フェライトとしては銅、亜鉛、ニッケル或いはマンガン等の重金属を含有する重金属フェライト、アルカリ金属及びアルカリ土類金属を含有する軽金属フェライトが好ましく、より好ましくはアルカリ金属及びアルカリ土類金属を含有する軽金属フェライトである。
【0063】
又、樹脂中に前記磁性キャリアコアの微粉を分散して作製したキャリアを用いても良い。
【0064】
キャリアの大きさは、トナーとの摩擦帯電及び感光体へのキャリア付着を考慮すると、体積平均粒径で10〜200μmのものが好ましい。
【0065】
シリコーン樹脂被覆用のシリコーン樹脂は、下記一般式(I)及び(II)で表されるセグメントの集合体が好ましい。
【0066】
【化1】
Figure 0003925060
【0067】
一般式(I)及び(II)で表わされるセグメント中、R5〜R8はそれぞれメチル基、エチル基、フェニル基又はビニル基から選ばれる炭化水素基を表わす。接着性及び強度の観点からメチル基のものが好ましい。又、アルキッド変性、アクリル変性、ポリエステル変性、フェノール変性、メラミン変性及びウレタン変性等の変性シリコーン樹脂を使用しても良い。
【0068】
一般式(I)及び(II)の質量比は(I)/(II)=0/100〜70/30が好ましく、0/100〜50/50がより好ましい。
【0069】
(I)/(II)>70/30であると直鎖成分が多くなるために硬度が低下し、十分な耐久性が得られず好ましくない。
【0070】
キャリアの帯電付与能力を高めるためにアミノシランカップリング剤を添加しても良い。使用されるカップリング剤は、特に限定されるものでは無く、2種以上のアミノシランカップリング剤を混合して使用しても良い。具体的な化合物としてはγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノエチル−アミノプロピルトリメトキシシラン、メチル−γ−アミノプロピルジメトキシシラン、メチル−γ−アミノエチルアミノプロピルジメトキシシラン、γ−ジメチルアミノ−プロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−モルホリノプロピルトリメトキシシラン、N,N′−ビス(3−トリメトキシシリル)エチレンジアミン及びこれらの部分縮合物を挙げることが出来る。
【0071】
上記アミノシランカップリング剤の添加量はシリコーン樹脂固形分100質量部に対して0.01〜60質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜40質量部である。0.01質量部未満であるとキャリアの帯電付与能力を高めることが出来ず、一方、60質量部を越える場合はシリコーン樹脂の膜強度が低下し、キャリアの耐久性が低下し好ましくない。
【0072】
又、シリコーン樹脂被覆時に架橋剤、硬化触媒等の添加物を添加しても良い。前記架橋剤としては、一般に知られている脱アルコール型、脱酢酸型、脱オキシム型、脱アミド型、脱アミノキシ型及び脱アセトン型等の低分子シラン化合物を使用することが出来る。
【0073】
前記硬化触媒としては、亜鉛、錫、鉄、鉛、コバルト、ニッケル或いはアルミニウム等の金属石鹸、キレート化合物、蟻酸或いは酢酸等の有機酸及びアミン等の塩基を使用することが出来る。
【0074】
これらの添加物の添加量はシリコーン樹脂固形分100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。
【0075】
磁性キャリアコアのシリコーン樹脂による被覆量は、磁性キャリアコアに対して0.01〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。シリコーン樹脂による被覆量が0.01質量%未満であると磁性キャリアコア表面に均一な被覆層を形成することが出来ず、一方、10質量%を越える場合は磁性キャリアコア粒子同士の造粒が生じて流動性が低下し、トナーとの混合性が悪くなり好ましくない。
【0076】
磁性キャリアコアにシリコーン樹脂の被覆層(コーティング層)を形成する方法としては特に限定されないが、具体例としてシリコーン樹脂を溶剤に溶解させた後、溶解液を浸漬法或いはスプレードライ法等によりコア表面に塗布し、乾燥により溶剤を除去し、その後焼き付けを行う方法を挙げることが出来る。焼き付け温度としては、150〜300℃が好ましく、より好ましくは170〜280℃である。焼き付け温度が150℃未満であるとシリコーン樹脂の架橋反応が十分進行せず、硬度が不十分になり、一方、300℃を越える場合はシリコーン樹脂の一部やアミノシランカップリング剤の一部が分解し、均一な樹脂被覆層が得られなくなり好ましくない。
【0077】
スプレードライ法による塗布は回転円筒型流動層粒子コーティング装置を用いて行うことが出来る。
【0078】
塗布(コーティング)に用いられる好ましい溶剤としては、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンを挙げることが出来る。
【0079】
《画像形成装置》
図1は本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。
【0080】
図1において、自動原稿搬送部(ADF)50の原稿給紙台51に載置された複数枚の原稿は分離手段52によって分離され、搬送されて原稿搬送手段53によって画像読取部40のスリット41を通過しつつ光学系を経てCCD45で画像を読み取り、原稿排紙手段54を経て原稿排紙台55に排紙される。また原稿の表裏両面を読取るには、表面が読み取られた原稿を反転手段56によって表裏反転し、再度前記スリット41を通過させて裏面が読み取られる。更に前記自動原稿搬送部50を起こすと、原稿載置台42が解放され、原稿の画像面を原稿載置台42に向けて載置し、読取手段40のミラー43、44が移動し、CCD45で原稿の画像を読み取る。読み取った画像情報は画像メモリ(図示せず)に記憶される、前記画像メモリから読み出された画像情報に基づいて画像形成部30により画像が形成される。
【0081】
画像形成部30の感光体ドラム31は、図示しない駆動手段によって、時計方向に回転し、帯電器32による一様帯電、光学書込系33による露光、現像器34による現像がなされて、読み取られた画像情報に基づいたトナー像が形成される。画像形成装置は多数枚の転写材を収納し、収納された転写材を1枚ずつ送り出す給紙手段としての複数の給紙トレイTA〜TDを有する。
【0082】
また、第1搬送手段としての搬送手段70は、給紙トレイTA〜TDからレジストローラ39に搬送し、レジストローラ39により画像形成部30へと転写材を搬送する搬送手段であり、各給紙トレイTA〜TDそれぞれに収納された転写材を、中間搬送ローラ741〜743を通してレジストローラ39へと搬送できるように構成している。光学書込系33により形成された潜像を現像器34で現像することにより感光体ドラム31上に形成されたトナー像が、転写器35により形成される転写位置に搬送された転写材上に転写される。トナー像が転写された転写材は、分離器36(転写材の有する電荷をコロナ放電により除電する方法の分離器)によって感光体ドラム31上から分離され、定着器38へと搬送され、そこで、加熱、加圧作用により、トナー像が転写材に定着される。一方、トナー像が転写材へ転写された感光体ドラム31は、さらに回転を続け、クリーニング手段37によって、感光体ドラム31上に残留したトナーが除去され、次の画像形成へと供される。
【0083】
排紙・再給紙部60は、搬送手段70によって搬送された転写材上に、画像形成手段としての画像形成部30で画像が形成された転写材を、表裏反転せずにストレートに排紙するか、表裏反転して反転排紙するか又は表面に画像が形成された転写材を再度画像形成部30に搬送する搬送部である。この排紙・再給紙部60はトナー像が定着された転写材を定着器38から排出する定着排出ローラ61、定着排出ローラ61により排出された転写材を表裏反転せずにそのまま機外へ排出するストレート排紙路と、表裏反転して排出する反転排紙路と、裏面に画像形成(両面コピー)するために再給紙する両面用搬送手段に搬送路を切り替える選択手段を構成する切替部材62、転写材を機外に排出するための排紙ローラ63、画像形成装置の側面に設けられ排紙ローラ63により排出された転写材を積載する排紙トレイ64、搬送方向を逆転して反転排紙する反転ローラ67、再給紙される転写材の表裏を反転させる反転手段65、及び、反転手段65で反転された転写材を画像形成部30へと再給紙する再給紙手段66を有している。前記ストレート排紙路は一点鎖線で示す切替部材62と排紙ローラ63により構成され、前記反転排紙路は実線で示す切替部材62とガイド板PL1により構成される。
【0084】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
【0085】
《トナー作製》
「トナー1」の作製
ポリエステル樹脂100部、カーボンブラック7.5部及び低分子量ポリプロピレン3部を混合後、溶融混練を行い、粉砕分級して体積平均粒径9.0μmの着色粒子を作製した。
【0086】
得られた着色粒子100部にヘキサメチルジシラザンで疎水化処理(疎水化度60)した数平均一次粒径12nmの疎水性シリカ微粉末1.0部を添加し、着色粒子の温度を40℃に制御したヘンシェルミキサーにより周速40m/secの条件にて60分間混合し、疎水性シリカ微粉末が外部添加された「トナー1」を作製した。
【0087】
トナー1の外添剤存在状態((Si/C)/X)は0.15であった。
「トナー2〜5」の作製
スチレン/n−ブチルアクリレート/メチルメタアクリレート共重合体(共重合比=86/10/4)100部、カーボンブラック12部、低分子量ポリプロピレン5部及び荷電制御剤(アゾ系金属錯体)1.5部を混合後、溶融混練を行い、粉砕分級して体積平均粒径7.5μmの着色粒子を作製した。
【0088】
得られた着色粒子100部にテトラオクチルチタネートで疎水化処理した数平均一次粒径15nmの疎水性チタニア微粉末0.8部とオクチルトリメトキシシランで疎水化処理(疎水化度55)した数平均一次粒径13nmの疎水性シリカ微粉末0.3部を下記表1に示した条件にてヘンシェルミキサーで混合し、疎水性シリカ微粉末及び疎水性チタニア微粉末が外部添加された「トナー2〜5」を作製した。
【0089】
このトナー2〜5の外添剤存在状態((Si/C)/X)、ヘンシェルミキサーの周速、混合時間及び着色粒子の温度を下記表1に示した。
【0090】
【表1】
Figure 0003925060
【0091】
「トナー6」の作製
スチレン/n−ブチルアクリレート/メチルメタアクリレート共重合体(共重合比=86/10/4)100部、カーボンブラック12部、低分子量ポリプロピレン5部及び荷電制御剤(アゾ系金属錯体)2.0部を混合後、溶融混練を行い、粉砕分級して体積平均粒径が7.5μmの着色粒子を得た。
【0092】
得られた着色粒子100部にオクチルトリメトキシシランで疎水化処理(疎水化度40)した数平均一次粒径12nmの疎水性シリカ微粉末1.0部を添加し、着色粒子の温度を50℃に制御したヘンシェルミキサーにより周速30m/secの条件にて60分間混合し、疎水性シリカ微粉末が外部添加された「トナー6」を作製した。
【0093】
トナー6の外添剤存在状態((Si/C)/X)は0.10であった。
《シリコーン樹脂被覆キャリアの作製》
シリコーン樹脂液(シリコーンSR2406、東レ株式会社製、固形分濃度20質量%)100部とγ−アミノエチル−アミノプロピルトリメトキシシラン5部をトルエン300部に溶解した被覆用樹脂液を作製した。次いで回転円筒型流動層粒子コーティング装置に体積平均粒径60μmのフェライトキャリア1000部を入れ、流動させながら上記被覆用樹脂液を70℃に加熱条件下でスプレーコーティングした。その後180℃で3時間熱処理を行い、解砕、分級して「シリコーン樹脂被覆キャリア」を作製した。
【0094】
《現像剤の作製》
前記「トナー1〜6」と前記「シリコーン樹脂被覆キャリア」を下記表2に示した配合比で混合し、「現像剤1〜6」を作製した。
【0095】
【表2】
Figure 0003925060
【0096】
《評価》
上記にて作製したトナーと現像剤を用い、両面コピー機能をを搭載した高速複写機Konica Sitios7075(コニカ株式会社製、75枚/minの複写速度)評価機により低温低湿(10℃、20%RH)下でコピーテストを行い、両面コピー時の裏面コピーの画質を評価した。転写材は45g/m2のA3サイズの紙を使用した。コピーテストは、分離AC/DC電流を200μA/20μAに固定し、転写DC電流を50から65μAまで5μAづつ変化させ行った。転写DC電流は感光体に代え接地されたアルミニウム管を装着した時に当該アルミニウム管に流れた電流を実測することにより求めた。
【0097】
分離条件を変えずに転写DC電流を変化させるということは、転写材に対する転写トナーの付着力(Fp)を変えることであり、転写DC電流が小さいほど転写トナーは転写材に弱く付着し、文字チリが発生し易くなる。
【0098】
評価はコピーテストスタート時の裏面コピー画像における文字チリ及び画像濃度で行った。
【0099】
〈文字チリ評価基準〉
文字チリの評価は目視で行った。
【0100】
○ 発生無し
△ 実用上問題ないレベルで発生
× 実用上問題になるレベルで発生
〈画像濃度評価基準〉
画像濃度はマクベス反射濃度計(マクベス株式会社製)を使用し、紙の反射濃度を0.00とした時の相対濃度で評価した。
【0101】
1.25以上 画像濃度問題なし
1.25未満 画像濃度低く実用上問題
評価結果を下記表3に示す。
【0102】
【表3】
Figure 0003925060
【0103】
疎水性シリカ微粉末が本発明の前記式(1)を満足する存在状態にあるトナー1〜3及び6を用いて高速複写機でコピーした画像は、文字チリの発生が無く、且つ高濃度の画像が得られ良好であった。
【0104】
一方、疎水性シリカ微粉末がトナー中に埋没しているトナーを用いた比較例1は、文字チリは発生しなかったが高濃度の画像が得られず好ましくなかった。疎水性シリカ微粉末がトナー粒子表面に多く存在している状態のトナーを用いた比較例2は、文字チリが発生し好ましくなかった。
【0105】
【発明の効果】
実施例で実証した如く、本発明により、高速複写機で両面コピーを行った時、裏面コピー画像に文字チリが無く、且つ高濃度画像が得られる電子写真用現像剤を提供出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
30 画像形成部
31 感光体ドラム
32 帯電器
33 光学書込系
34 現像器
60 排紙・再給紙部
70 搬送手段

Claims (2)

  1. 電子写真用トナーとキャリアを有する電子写真用現像剤において、
    該電子写真用トナーが樹脂と着色剤を含有する着色粒子表面に、疎水性シリカ微粉末を下記式(1)を満足するように存在させるものであり、
    式(1) 0.05<(Si/C)/X≦0.20
    但し、Si及びCはESCA測定による電子写真用トナー粒子の表面に存在するケイ素原子比率と炭素原子比率であり、Xは疎水性シリカ微粉末の着色粒子に対する添加率(質量%)である。
    該キャリアが下記一般式(I)及び一般式( II )で表されるセグメントの集合体からなるシリコーン樹脂で被覆され、一般式(I)と一般式( II )の質量比が一般式(I)/一般式( II )=0/100〜70/30、シリコーン樹脂の被覆量がキャリアに対して0.01〜10質量%であることを特徴とする電子写真用現像剤。
    Figure 0003925060
    (一般式(I)及び( II )で表わされるセグメント中、R 5 〜R 8 はそれぞれメチル基、エチル基、フェニル基又はビニル基から選ばれる炭化水素基を表わす。)
  2. 感光体の静電潜像を電子写真用現像剤により現像して感光体上にトナー像を形成する工程、感光体上に形成されたトナー像を転写材に転写する工程、トナー像が転写された転写材を感光体から分離する工程及び転写後における感光体上の残留トナーを除去する工程を有する画像形成装置に於いて、請求項1に記載の電子写真用現像剤を用いることを特徴とする画像形成装置。
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