JP3923591B2 - レーザ加工機における棒材加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザ加工機において、形鋼、異形状、特殊棒材を含んだ棒材にレーザ加工を行い得るようにしたレーザ加工機における棒材加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザ加工機においてパイプ材にレーザ加工を行う際には、一側に設けられたインデックス装置のチャックでパイプ材の一端をクランプすると共にインデックス装置を回転せしめてパイプ材にレーザ加工が行われている。しかも、パイプ材の先端位置決めは、他側に設けられた芯押し台にパイプ材の他端を突き当てて行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レーザ加工機において、棒材をインデックス装置のチャックでクランプし、インデックス装置を回転せしめてレーザ加工を行う際には、棒材の先端を位置決めする突き当てがないため、棒材のセットができない。そのため、多種におよぶ棒材の型材に対応できなかった。
【0004】
この発明の目的は、レーザ加工機を用いて棒材にレーザ加工を行う際に、棒材の先端の位置決めを可能にして多種多様におよぶ型材のレーザ加工を可能にしたレーザ加工機における棒材加工装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、レーザ加工ヘッドからレーザビームを棒材に照射せしめてレーザ加工を行う際のレーザ加工機における棒材加工装置であって、一側に棒材の一端をクランプした状態で回転可能なインデックス装置を設けると共に、他側に棒材の他端を突き当て位置決めする突き当て装置を設けてなり、前記突き当て装置が、立設された支持フレームと、この支持フレームに設けられた上下斜め方向へ延伸した上下用ガイド部材と、この上下用ガイド部材に案内されて上下方向へ移動可能な移動フレームと、この移動フレームの先端における一側に回動可能に設けられた材料突き当て部材と、前記移動フレームに設けられ棒材が材料突き当て板に突き当てられたことを検出する突き当て用検出装置と、で構成されており、前記材料突き当て板の先端に、前記棒材の他端の形状に合わせた溝又は穴であって前記棒材の他端が入り込む溝又は穴が形成されているセット用板を着脱可能に設けてなるレーザ加工機における棒材加工装置である。
【0007】
したがって、レーザ加工機で棒材にレーザ加工を行う際には、棒材の一端を一側に設けられたインデックス装置にクランプされると共にインデックス装置を回転せしめて棒材を所望の位置に割出し、次いでレーザ加工ヘッドよりレーザビームを棒材へ向けて照射することによりレーザ加工が行われる。
【0008】
棒材にレーザ加工を行う際にはインデックス装置にクランプされた棒材の他端を他側に設けた突き当て装置に突き当てることにより棒材の先端位置決めが行われる。より詳細には支持フレームに設けられた上下用ガイド部材に案内されて移動フレームが待機位置から上昇して材料突き当て板が位置決め位置に位置決めされる。この材料突き当て板に棒材の先端が突き当てられることにより、材料突き当て板が回動して突き当て検出装置に当接して棒材の先端が位置決めされたことが検出され、棒材の位置決めが正確に行われる。
【0010】
したがって、材料突き当て板の先端にセット用板が着脱可能に設けられているから、棒材の形状に合わせてセット用板が交換されてセットされる。而して、多種多様な型材の棒材が位置決めされてレーザが行われる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
【0012】
図1および図2を参照するに、レーザ加工機はすでに公知であるため詳細な説明するが、図1においてレーザ加工ヘッド1が左右方向(Y軸方向)へ移動可能なY軸キャレッジ3に設けられており、このY軸キャレッジ3にはY軸方向へ延伸したボールねじ5に螺合されている。
【0013】
上記構成により、図示省略の駆動モータを駆動せしめることにより、ボールねじ5が回転されるからY軸キャレッジ3を介してレーザ加工ベッド1がY軸方向へ移動されることになる。
【0014】
前記レーザ加工ベッド1の下方には棒材Wにレーザ加工を行うための加工装置7が配置されている。より詳細には、図1,図2において右側にはベッド9が設けられていると共にこのベッド9上にはY軸方向へ延伸したガイドレール11が敷設されている。このガイドレール11にはY軸方向へ移動可能なインデックス装置13が設けられている。このインデックス装置13の左側上部には棒材Wをクランプするためのチャック15が設けられていると共に、インデックス装置13内にはチャック15を回転せしめるすでに公知の回転機構が備えられている。
【0015】
前記加工装置7のうちの突き当て装置17が図1,図2において左側に配置されている。すなわち、床上には下部フレーム19が設けられており、この下部フレーム19上の前後(図2において上下)には支持フレーム21F,21Bが立設されている。この支持フレーム21,21Bには上下斜め方向へ延伸された上下用ガイド部材23F,23Bが取付けられている。
【0016】
この上下用ガイド部材23F,23Bには上下斜め方向へ溝25F,25Bが形成されており、この溝25F,25Bにはそれぞれ複数のカムフォロア27F,27Bが転動すべく嵌り込んでいる。しかもこのカムフォロア27F,27Bは移動フレーム29に取付けられている。
【0017】
前記下部フレーム19の前後ほぼ中央の後部(図2において左側)間には支持ブラケット31が固定されており、この支持ブラケット31には突き当て上下用シリンダ33の下部がピン35を支点として揺動(回動)可能に取付けられている。前記突き当て上下用シリンダ33に装着されたピストンロッド37の先端には支持金具39で前記移動フレーム29が取付けられている。
【0018】
前記支持フレーム21F,21Bの下部にはピン41F,41Bで回動ブロック43F,43Bが設けられており、この回動ブロック43F,43Bにはカバー45が一体化されている。前記支持フレーム21F,21Bの下部には前記回動ブロック43F,43Bがスプリング47F,47Bを介して設けられており、回動ブロック43F,43Bはスプリング47F,47Bの付勢力で常時図1において左側へ付勢されている。前記移動フレーム29にはブラケット49が取付けられており、このブラケット49の先端にはローラ51が設けられている。このローラ51には前記カバー45が常時スプリング47F,47Bの付勢力で当接されている。
【0019】
また、前記支持フレーム21F,21Bの図1において右側上部には前記カムフォロア27F,27Bが上下方向へ転動してきたときに突き当たって停止して位置決めされるストッパ53が設けられている。
【0020】
上記構成により、突き当て上下用シリンダ33を作動せしめると、ピストンロッド37が上方向へ伸長することにより、カロフォロア27F,27Bが上下用ガイド部材23F,23Bに形成された溝25F,25B内を転動して上斜め方向へ移動して先端のカムフォロア27F,27Bがストッパ53に当接して停止されるから、移動フレーム29が待機位置(図1において実線の位置)から位置決め位置(図1において2点鎖線の位置)へ移動して位置決めされることになる。
【0021】
なお、このとき突き当て上下用シリンダ33はピン35を支点として図1において時計方向廻りに回動されるものである。
【0022】
また、カバー45はスプリング47F,47Bの付勢力に抗してピン41F,41Bを支点として図1において実線の位置から2点鎖線の位置へ回動されることになる。
【0023】
図3を併せて参照するに、前記移動フレーム29の先端部29Sにはブラケット55を介して突き当て用検出装置としてのリミットスイッチ57が取付けられる。また、移動フレーム29の先端にはロックブロック59が設けられている。さらに、移動フレーム29の図2,図3において上側先端にはピン61を介して材料突き当て板63が回動可能に支承されている。この材料突き当て板63の図3において上下部にはL字ブロック65F,65Bが設けられている。このL字ブロック65Fと65Bとの間には例えば図4に示されているようなセット板67が上方向から挿入される。このセット板67の右側下部には図4に示されているように、切り欠き69が形成されており、セット板65が上方から挿入された際、この切り欠き67が材料突き当て板63に打ってあるピン71に嵌まってセットされるものである。また、図4に示されているように、前記セット板67には棒材Wの型材WA の形状に合わせて型材WA が入り込む溝65G(又は穴)が形成されている。
【0024】
上記構成により、上下用突き当てシリンダ33の作動により移動フレーム29が待機位置から位置決め位置に位置決めされると、インデックス装置13が図1,図2において左側へ移動し、チャック15にクランプされた棒材Wの例えば型材WA が左側へ移動してきて、図4に示されているようにセット用板67の溝67Gに入り、この型材WA で材料突き当て板63が押圧されて、ピン61を支点として図3において時計方向廻りに回動してリミットスイッチ57に当接すると共にロックブロック59でロックされる。リミットスイッチ57がONされたことにより型材WA が位置決めされたことになる。
【0025】
この型材WA の位置決めが完了した後、移動フレーム29は待機位置へ戻される。このとき、カバー45はスプリング47F,47Bの付勢力で元の位置へ戻される。
【0026】
チャック15にクランプされた型材WA が位置決めされると、インデックス装置13を回動せしめて型材WA を所望の位置に割り出されると共にレーザ加工ベッド1を所望の位置に位置決めして型材WA にレーザ加工が行われることになる。
【0027】
このようにしてレーザ加工機を用いてレーザ加工を行う際に、棒材Wの先端の位置決めを行うことが可能となり、多種多様の棒材Wのレーザ加工を行うことができる。棒材Wの種類に応じてセット用板67の溝67G又は穴を変えることにより対応できる。また、棒材Wの先端位置決めはリミットスイッチ57がオンされることにより検出される。
【0028】
なお、この発明は前述した発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他の態様で実施し得るものである。
【0029】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態より理解されるように、請求項1,2の発明によれば、レーザ加工機で棒材にレーザ加工を行う際には、棒材の一端を一側に設けられたインデックス装置にクランプされると共にインデックス装置を回転せしめて棒材を所望の位置に割出し、次いでレーザ加工ベッドよりレーザビームを棒材へ向けて照射することによりレーザ加工が行われる。
【0030】
棒材にレーザ加工を行う際にはインデックス装置にクランプされた棒材の他端を他側に設けた突き当て装置に突き当てることにより棒材の先端位置決めが行われる。より詳細には支持フレームに設けられた上下用ガイド部材に案内されて移動フレームが待機位置から上昇して材料突き当て板が位置決め位置に位置決めされる。この材料突き当て板に棒材の先端が突き当てられることにより、材料突き当て板が回動して突き当て検出装置に当接して棒材の先端が位置決めされたことを検出することができ、棒材の位置決めを正確に行うことができる。
【0031】
また、材料突き当て板の先端にセット用板が着脱可能に設けられているから、棒材の形状に合わせてセット用板が交換されてセットされる。
而して、多種多様な型材の棒材を位置決めできてレーザを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のレーザ加工機における棒材加工装置の正面図である。
【図2】図2における平面図である。
【図3】図2におけるIII 矢視図の拡大図である。
【図4】セット用板に型材をセットせしめるための説明図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工ベッド
7 棒材加工装置
13 インデックス装置
15 チャック
17 突き当て装置
21F,21B 支持フレーム
23F,23B 上下用ガイド部材
25F,25B 溝
27F,27B カムフォロア
33 突き当て上下用シリンダ
45 カバー
55 リミットスイッチ(突き当て用検出装置)
57 ロックブロック
63F,63B 材料突き当て板
67 セット板
Claims (1)
- レーザ加工ヘッドからレーザビームを棒材に照射せしめてレーザ加工を行う際のレーザ加工機における棒材加工装置であって、一側に棒材の一端をクランプした状態で回転可能なインデックス装置を設けると共に、他側に棒材の他端を突き当て位置決めする突き当て装置を設けてなり、
前記突き当て装置が、立設された支持フレームと、この支持フレームに設けられた上下斜め方向へ延伸した上下用ガイド部材と、この上下用ガイド部材に案内されて上下方向へ移動可能な移動フレームと、この移動フレームの先端における一側に回動可能に設けられた材料突き当て部材と、前記移動フレームに設けられ棒材が材料突き当て板に突き当てられたことを検出する突き当て用検出装置と、で構成されており、
前記材料突き当て板の先端に、前記棒材の他端の形状に合わせた溝又は穴であって前記棒材の他端が入り込む溝又は穴が形成されているセット用板を着脱可能に設けてなることを特徴とするレーザ加工機における棒材加工装置。
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