JP3922692B2 - シート状物の梱包形態、及びその梱包方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
芯材を大幅に節約することができ、梱包材のリサイクルが容易なシート状物の梱包に関するものであり、より詳しくは、巻かれたシート状物の芯材を前記シート状物の両端部に前記芯材を互いに離間させて設け、さらに、熱可塑性樹脂からなる包装材をシュリンクパックすることにより、上記効果を奏することができるシート状物の梱包に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シート、又はフィルム等のシート状物は製造工程等の過程で、紙管や鉄管等の芯材に巻かれ、包装紙や包装フィルムといった梱包材で覆われた梱包形態をとるものが多い。とりわけ、建築業界においては、長尺シート状の床材の梱包形態は、芯材として略長尺シート状床材の幅と同じ長さ、若しくは若干長めの紙管で巻き取ったものを包装紙で梱包し、必要に応じてホットメルト等の接着剤、又は紙、若しくは合成樹脂からなるテープ等により、封止するのが一般的である。また、積層して製作するタイル、シート等の中間の製造段階で材料として使用するシート等は紙管、又は鉄管に巻き取られ、シート等の終端部をテープ等で着止したものをビニールシート等で簡易梱包し、最終製品を製作する工程、又は工場に運ばれて使用されることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した梱包形態では次のような問題点があった。まず、芯材として用いる紙管等の廃棄物が大量に発生するとともに、その処理が問題になることが多いという点である。即ち、建築業界では長尺シート状床材の製品段階においては、施工現場で前記長尺シート状床材の施工後に当該長尺シート状床材が巻かれていた紙管が廃材として大量に発生する上、当該紙管が比較的長いことから、処分し辛いものであった。また、包装に使用されている包装紙も同様で、施工現場で大量に発生し、その殆どが廃棄、焼却処分されていたため、業界から施工現場における廃棄物減少と焼却処分に伴う環境負荷の軽減が強く求められていた。
【0004】
次に長尺シート状床材の製造段階でも紙管等の廃棄物が問題となっている点である。即ち、積層して製造するタイル、シート等の中間の製造段階で材料として使用するシート等においても、発生した紙管等は傷みが軽微なものについては再利用されるものの、再利用できる状態のものは少なく、殆どが取扱い性が良くない状況の中、上記同様、廃棄処分されており、改善が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、請求項1記載の発明は耐圧縮強度が250N/100mm以上である円筒状の芯材に巻き付けたシート状物を包装したシート状物の巻き物の梱包において、前記長さ100〜1000mmの芯材が各々両端部に設けられ、前記芯材間には空洞部が形成され、包装が熱可塑性樹脂からなる包装材をもって、シュリンクパックされたシート状物の梱包を提供するものである。ここで、シート状物とはシート、又はフィルム状の物全般を指すものとし、特に記載のない限り、厚み、及び素材は限定されない。本発明は長さ100〜1000mmの芯材を空洞部が形成されるように当該シート状物の巻き物の両端部に配置することにより、従来、一本物の芯材を用いる場合と比較して、芯材自体が少なくて済み、施工現場での廃材の減少が期待できるのに加え、効果の上でもポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなる包装材によるシュリンクパックを併用することで、所謂一本物の芯材と殆ど遜色はない。
【0006】
また、請求項1記載の発明は、耐圧縮強度が250N/100mm以上である円筒状の芯材に巻き付けたシート状物を包装したシート状物の巻き物の梱包において、前記長さ100〜1000mmの芯材が各々両端部に設けられ、前記芯材間には空洞部が形成され、包装が熱可塑性樹脂からなる包装材をもって、シュリンクパックされたシート状物の梱包を提供するものである。従って、従来の一本物の芯材と比較して、単位面積当たりにかかる加重が大きくなるため、本発明において使用する芯材の強度はシート状物の単位面積当たりの重量が大きい場合には重要な要素となる。
【0007】
請求項2記載の発明は芯材の素材が紙、熱可塑性樹脂、金属の中、何れか一である請求項1記載のシート状物の梱包を提供するものである。本発明において、芯材の素材は上述したようにシート状物の単位面積あたりの重量に応じて、一定の強度を確保する必要があるため、前記強度を確保するために、適宜芯材の素材を選択して使用することが好ましい。
【0008】
請求項3記載の発明は耐圧縮強度が250N/100mm以上である2つの芯材の各々の一端部がシート状物の両端部と一致又は50mmを上限に外側に位置しており、前記2つの芯材の各々のシート状物の巻き付いている部分が100mm以上となるように前記2つの芯材を互いに離間させて配置し、前記2つの芯材にシート状物を巻き付けた後、熱可塑性樹脂からなる包装材にてシュリンクパックすることにより包装するシート状物梱包方法を提供するものである。本発明においては使用する芯材は所謂一本物ではないため、シート状物の巻き物の両端部に互いに間隔をおいて芯材を配し、当該配置された芯材間は空洞になるようにする。さらに、シート状物の梱包物の安定性を向上させるため、熱可塑性樹脂からなる包装材にてシュリンクパックする。即ち、前記シート状物の巻き物にシュリンクパック処理することにより、シート状物の巻きのゆるみ、及びそれに伴う芯材のシート状物巻き物からの抜け落ち、あるいはシート状物の巻、若しくは芯材のズレ等の問題が生じることを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ詳述する。図1に本発明シート状物の梱包形態の一例を示す縦断面図を示す。同図に示すように、シート状物2が両端部に配置された芯材3,3’を中心に巻かれた状態になっている。
【0010】
芯材3,3’については、シート状物2を巻いた場合に一定形状を保持するものであればよい。素材としては紙、鉄等の金属など、現行で芯材としてシート状物を巻き付けるために使用されている任意の素材を用いることができる。また、芯材3,3’の形状も円筒状、円柱状の他、シート状物を巻き取れるものであれば任意に選択可能である。
【0011】
また、両端部配設されている芯材3,3’の長さは100〜1000mmが好ましい。芯材の長さLが100mm未満になるとシート状物2を巻き取る際に円滑に巻き取れない等の問題が生じることがあり、好ましくない。また、シート状物の巻き物の保管時に、当該巻き物を積み重ねて保管する場合に芯材が存在しない部分、即ち、シート状物の巻き物の芯部の空洞部4に積み重ねた巻き物の端部が位置すると上下双方の巻き物の前記端部が互いに当っている部分が上に積み重ねられた巻き物の重量により、又は下に位置する巻き物が、若しくは上に位置する巻き物に自重により、前記巻き物の変形、或いは破損等の原因となるからである。また、前記芯材3,3’の長さが1000mmを超えると、芯材が廃材として発生した場合の取扱い性の点で問題が生ずることがあるからである。さらに、本発明において芯材3,3’はシート状物巻き物の端部より5〜30mm程度外側に位置している方がシート状物の巻取り作業の容易性等の観点から好ましい。
【0012】
また、双方の芯材3,3’により、シート状物2の巻き物の芯部において突き合わさる状態であっても良い。かかる芯材3,3’同士が突き合わされる程度の長さを有する実施形態においては、使用する芯材3,3’を合わせた芯材の長さは従来の芯材と何ら変わることはなく、芯材の廃材減少による環境面等でのメリットはないが、施工現場において、従来の芯材の半分の長さの芯材が廃材として発生するため、芯材を処分する際の取扱い性が向上し、作業者の負担軽減に資することができる。
【0013】
本発明において、芯材3,3’の強度は巻取り等の対象となるシート状物の素材によっては重要な要素となる。本発明では芯材3,3’の使用態様により、従来の芯材と比較して遥かに大きな力が加わることがある。即ち、従来の芯材と比較して使用する芯材の長さが短い場合にはシート状物の巻取り時、或いは巻き取ったシート状物の巻き物の保管時に芯材にかかる単位面積あたりの力は従来の芯材より遥かに大きい場合がある。従って、従来の芯材より強度の大きい芯材が本発明では必要になる場合があるため、JIS.B7733による耐圧縮強度は少なくとも250N/100mmの強度を有することが望ましい。本発明梱包形態の芯材3,3’の前記耐圧縮強度が250N/100mmを下回ると、芯材3,3’が潰れてしまう恐れがある。例えば、床材では比較的充填剤の含有量の多い長尺シートや金属粉を充填剤として用いている長尺シート等の場合が上記に該当する。
【0014】
本発明シート状物梱包形態では、シート状物の巻き物の包装材として、熱可塑性樹脂からなるフィルム、又はシートを使用することにより、シュリンクパックする必要がある。その理由の一つは従来、繁用されていた包装紙等で包装した場合にはシート状物の巻に緩みが生じ、前記シート状物の巻き物の端部に配設した芯材が抜け落ちたり、前記巻き物の芯部の中ほどに入り込んでしまう可能性があり、そうなると、前記シート状物を繰り出して使用する際に不都合が生じ、また、延いてはシート状物の巻の終わり部分が前記包装紙等を破損してしまうことがあるからである。もう一つの理由は包装材の再生利用という観点から、有益であるからである。例えば、シート状物が最終製品である長尺シート床材の場合、当該長尺シート床材を使用する現場で外部包装材を取り除いて、前記長尺シート床材を敷設等する。その際、従来は包装紙が廃材として発生していたが、前記包装紙は補強材としてポリエチレン等の熱可塑性樹脂製のシートと一体化したもので、再生利用が困難であるため、その殆どが産業廃棄物として焼却処分されていた。一方、本発明梱包形態においては、包装材がポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂のみから構成されている上、シュリンクパックにより封止しているため、廃材として発生したため、包装材6を廃棄しなくとも、回収することにより再生利用が容易かつ可能となり、産業廃棄物減少による環境負荷の低減、及び資源の有効利用という観点から非常に将来的にも有望なものである。
【0015】
また、芯材の耐圧縮強度は250N/100mm以上であることが好ましい。尚、前記耐圧縮強度はJIS.B7733に定められた圧縮試験機により、測定した値による(測定方法は実施例の項で後述する。)。芯材の耐圧縮強度が250N/100mm以上であれば、本発明において、シート状物両端に配設する芯材の長さが100mmである場合にも、長尺シート床材として汎用されている3.5kg/mの単位面積あたりの重量を有するシート床材の定尺である9mの長さを巻取ることができ、さらにシュリンクパックをすることにより、前記長尺シート床材の従来の梱包形態と同様に運搬、保管等の取り扱いが可能である。
【0016】
従って、本発明において使用する芯材の素材についても、特に限定されることはないが、シート状物の単位面積あたりの重量等シート状物の性質面、巻取り機等の設備面、及び梱包後の取扱い面を考慮して、適宜選択することができる。前記芯材の素材として、紙類、鉄、ステンレス、アルミ等の金属類等が例示される。
【0017】
図2は本発明シート状物の梱包形態の端部の一例を示す部分断面図である。本発明において、上述した梱包形態を得るためには、シート状物端部8と芯材の端部9が一致、若しくは略一致、即ち、シート状物端部8から前記芯材の端部9が50mmを上限に外側に位置しており、かつ前記シート状物12が巻き付いている芯材の部分の長さが100mmを下回らないように配置し、前記芯材にシート状物12を巻き付けた後、熱可塑性樹脂からなる包装材にてシュリンクパックすることによる。シート状物の端部8と芯材の端部9とを一致、若しくは略一致させるのは、シート状物の端部8より内側に芯材の端部9が位置した場合、巻取る際にタケノコ状になる等正しく巻き取れないことがある。一方、シート状物の端部8より大幅に外側に芯材の端部9が位置した場合、上記同様、巻き取る際にタケノコ状になることがある他、当該シート状物が巻き付いている芯材の部分が小さくなり、前記芯材のシート状物巻き物からの抜け落ちや保管時における変形等が考えられるからである。前記変形等は俵積み状にシート状物の巻き物を保管する場合に上積みされるシート状物の巻き物の端部がその直下の下積みされるシート状物の巻き物の芯材が存在しない部分、即ち、前記巻き物の芯部の空洞部分に位置した場合に、前記上積みされるシート状物の荷重により、前記下積みされるシート状物の巻き物に変形、又はシュリンクパックされた包装材、さらには梱包されているシート状物の破れ等が生じることがあることを指す。上記理由から、本発明梱包形態において、芯材を配設する位置はシート状物端部から前記芯材の端部が50mmを上限に外側に位置しており、かつ前記シート状物が巻き付いている芯材の部分の長さが100mmを下回らないことが必要となる。
【0018】
巻取り装置はセンターワインダー、サーフィスワインダーの何れも用いることができるが、巻取り作業の安定性の見地から、センターワインダーを用いる_ことが好ましい。取り外し可能なエアシリンダーにてエアチャック方式のセンターワインダーを用いることがより好ましい。例えば、円筒状の芯材にエアシリンダーを通し、巻き取り機に取り付ける。次に、シート状物の端部に位置するように前記芯材をエアシリンダーに配設し、エアチャックにより固定し、シート状物を順次巻き取る。巻取り後はエアチャックによる固定を解除し、エアシリンダーを取り外す。かかる工程により、シート状物を外観上、従来と同じように巻き取ることができる。次に、シュリンクパックを行うが前記巻き物が緩まなければ任意のパック方式、及び包装材を用いることができる。パック方式としては、スリーラップ方式等が例示できる。また、本発明において、シュリンクパックに使用できる熱可塑性樹脂の素材はポリエチレン、LDPE等のポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体樹脂、並びに前記熱可塑性樹脂で形成されたフィルム、又はシートの積層体であっても良い。
【0019】
【実施例】
(実施例1)
肉厚35mm、内径100mm、長さ100mmの紙素材からなる円筒状の芯材(以下、紙管と記す)を用いた。尚、本実施例で使用した芯材の耐圧縮強度は250N/100mmであった。前記耐圧縮強度試験方法は下記の「試験方法」に示す通りである。以下に示す実施例、及び比較例も同様の紙管を使用した。ワインダーはエアシリンダー式のセンターワインダーを使用し、シート状物は長尺シート床材(弊社製FLフロア(厚み:2mm、幅:1840mm、長さ:9m、重量:6.1kg/m)を使用した。まず、エアシリンダーに前記長尺シート床材の端部より両側の芯材の端部が約10mm外側に位置するように印を付け、当該印の位置に芯材を設置し、エアチャックで前記芯材を固定した。次に、芯材を取り付けたエアシリンダーをワインダー本体に取り付け、長尺シート床材を巻き取った。さらに、エアシリンダーをワインダー本体から取り外した後、エアチャックを解除し、巻き取った長尺シート床材からエアシリンダーを抜き取った。次のシュリンクパック工程においては、包装材として平成ポリマー社製パックガード(10×10本/インチ、一重クロス)を使用し、スリーラップ方式でパッキングを行った。かかる、一連の長尺シート床材の巻取り作業性、及びシュリンクパック工程による包装作業性を調査し、さらに、20巻分から発生した廃材を一ヶ所に集めることにより、廃材の取扱い性を調べた。前記巻取り作業性、及び廃材の取扱い性を「巻取り等作業性」として、以下の基準で評価した。
○:良い。△:良くないが問題が生じない程度。×:問題が生じる程度に悪い。
(その他試験方法)
1.静的荷重による圧縮試験
JIS.B7733に定められた圧縮試験機を使用した。予め、前記試験機とともに、100mmの長さの芯材のサンプルを室温20±10℃、相対湿度55±10%のもと、24時間以上養生する。次に、上部と下部の双方にプレートを設けられた前記試験機の下のプレート上に養生したサンプルを載置し、上のプレートを圧縮速度12.5mm/minで最大荷重点まで圧縮し、その値を測定した。当該最大荷重点における圧力が前記耐圧縮強度に該当する。当該耐圧縮強度が250N/100mmである
2.静的荷重による変形試験
2−1.載積荷重負荷試験
室温20±10℃、相対湿度55±10%の下、巻き物を5段に載積した状態で2週間放置し各段における巻き物の変形状況、及びシートへの影響、即ち、耐積載荷重性を調べた。尚、シートの影響については、積載後、平面上で展開してシートの前記積載による波打ち状況により、下記の基準で判断した。
○ :波打ちが生じない。△:軽度の波打ちが生じる。×:重度の波打ちが生じる。
2−2.荷重負荷試験
室温20±10℃、相対湿度55±10%の下、70mm×25mmの鉄製の平面板を短辺が前記巻き物の長さ方向と並行になるように、前記巻き物、及び平面板を双方の略真中にくるように載置し、700Nの力を5分間継続的に与え、巻き物の変形状況、及びシートへの影響を調べた。尚、シートの影響については、荷重を負荷した後、平面上で展開してシートの前記荷重負荷による波打ち状況により、下記の基準で判断した。
○:波打ちが生じない。△:軽度の波打ちが生じる。×:重度の波打ちが生じる。
(実施例2)
肉厚35mm、内径100mm、長さ300mmの紙素材からなる円筒状の芯材を用いた。尚、本実施例で使用した芯材の耐圧縮強度は250N/100mmであった。また、使用したワインダー、シート状物、及び巻取り・梱包方法、並びに載積荷重負荷試験、及び荷重負荷試験は「実施例1」に準じて行った。
(実施例3)
肉厚35mm、内径100mm、長さ600mmの紙素材からなる円筒状の芯材を用いた。尚、本実施例で使用した芯材の耐圧縮強度は250N/100mmであった。また、使用したワインダー、シート状物、及び巻取り・梱包方法、並びに載積荷重負荷試験、及び荷重負荷試験は「実施例1」に準じて行った。
(比較例1)
肉厚35mm、内径100mm、長さ1860mmの紙素材からなる円筒状の芯材を用いた。尚、本比較例で使用した芯材の耐圧縮強度は250N/100mmであった。「実施例1」と同様に芯材の端部がエアシリンダーの印の位置くるように芯材を固定し、長尺シート床材を巻き取った後、従来のポリプロピレン補強材付き包装紙で巻き物を包み、紙テープで巻き物の両端部と腹部3ヶ所を止着した。さらに、載積荷重負荷試験、及び荷重負荷試験を「実施例1」に準じて行った。
(比較例2)
肉厚35mm、内径100mm、長さ70mmの紙素材からなる円筒状の芯材を用いた。尚、本比較例で使用した芯材の耐圧縮強度は250N/100mmであった。また、使用したワインダー、シート状物、及び巻取り・梱包方法、並びに載積荷重負荷試験、及び荷重負荷試験は「比較例1」に準じて行った。
(比較例3)
肉厚35mm、内径100mm、長さ1100mmの紙素材からなる円筒状の芯材を用いた。尚、本比較例で使用した芯材の耐圧縮強度は250N/100mmであった。また、使用したワインダー、シート状物、及び巻取り・梱包方法、並びに載積荷重負荷試験、及び荷重負荷試験は「比較例1」に準じて行った。但し、本比較例の場合、2つの芯材を互いに突き合わせるように配置したため、巻き物の芯部に芯材が存在しない所謂空洞部を有していない。実施例、及び比較例についての各試験項目等、及びその結果は表1に示す通りである。
【表1】
Figure 0003922692
*1 発生廃材量:廃材として発生する紙管、及び包装材の重量の合計を示す。尚、実施例では包装材は熱可塑性樹脂から構成されており、リサイクルされるため、紙管のみの重量を示す。
*2 廃材量発生比:従来の梱包形態において発生する紙管、及び梱包紙の廃材の重量を100とした場合の各々の実施形態で発生する廃材量の相対比を示す。
【0020】
上記の試験から、紙管、即ち芯材の耐圧縮強度が250N/100mm以上有していれば、長尺シート床材を定尺、即ち9mを巻き取り、梱包、及び保管について特に問題はないことが分かった。一方、比較例2に見られるように、紙管の長さが70mmの場合には載積荷重に耐えられず、紙管が変形してしまい長尺シート状床材自体にも前記紙管の変形に由来する波打ちが認められた。
【0021】
また、比較例2では、長尺シート状物と紙管とのズレしろが少ないため、紙管の配置が若干困難であった上、巻き取る際にも所謂タケノコ状になる等の問題が生じた。また、比較例1、即ち、従来の梱包では、巻取り作業性が紙管の位置決めが容易なこともあって、本発明より若干良いものの、廃材として発生する紙管等の取扱い性が悪かった。しかしながら、発生した紙管の長さがかなり長いこと、及び包装紙が廃材として発生する為、それらの運搬や収集、及びそれらの置き場所に実施例と比較してより広い面積を要する等の廃材の取扱い性が悪かった。
【0022】
また、発生廃材量は従来の梱包形態(比較例1)を100とした場合、本発明梱包形態(実施例1〜3)により、約15〜90の減量が可能であり、発生廃材の減量という側面ではとりわけ顕著な効果を奏することができた。尚、比較例3より紙管の長さが1100mmの場合は巻き取るシートの幅に対してかなり長くなるため、巻取り等作業性が若干悪くなること、及び廃材発生量が比較例1、即ち、従来の実施形態より多量の廃材を排出してしまうことになることが分かった。
【0023】
【発明の効果】
本発明は以上の態様で実施され、以下の効果を奏する。本発明を実施することにより、芯材をシート状物の両端部に配置して巻き取っている為、シート状物を使用する現場においては芯材を廃棄する際の取扱いが容易になる。また、シート状物の巻き物の巻芯部に空洞を形成するような短い芯材を使用することにより、シート状物の巻取り段階での芯材のコスト低減の他、シート状物の使用現場では芯材を廃棄する際の取扱い性の向上による作業性効率のアップが期待される。かかる効果は芯材を廃棄する際、短く切断する必要もなく、取扱いが容易なため、作業者の労働負荷も軽減されることによる。
【0024】
また、本発明を実施することにより、芯材の使用量において、従来と比較して遥かに少なくて済むことに加え、包装材がリサイクル可能であるため、発生する廃材量を大幅に減少させることができる。例えば、長尺シート床材について、本発明を実施する場合、発生する芯材、及び包装材の廃材が従来の発生廃材量を100としたとき、最大で約10まで抑えることができ、産業廃棄量低減にも寄与することができる。
【0025】
また、本発明を実施することにより、シート状物の巻き物の両端部に配置することにより、芯材を極めて有効に使用ことができる。従って、少ない原材料で従来と同様の効果を奏することができるため、芯材の原材料費のコストダウンも大いに期待することができる。
【0026】
また、外部梱包材が熱可塑性樹脂により形成されており、しかもシュリンクパックすることにより、包装するために接着する等の必要がなくなるため、他の素材、例えば紙テープ等が混入する可能性が低くなるため、リサイクルが極めて容易になる。さらに、従来その殆どが焼却処分されてきた紙包装紙と比較して、リサイクルによる再利用により、産業廃棄物を低減させ、その結果としての資源の有効利用、及び地球環境の保全という観点からも非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明シート状物の梱包形態の一例を示す縦断面図である。
【図2】本発明シート状物の梱包形態の端部の一例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 本発明シート状物の梱包形態
2、12 シート状物
3、3’、11 芯材
4、10 シート状物巻き物の空洞部
5 芯材空洞部
6 包装材
7 包装材融着部
8 シート状物端部
9 芯材端部
L 芯材の長さ

Claims (3)

  1. 耐圧縮強度が250N/100mm以上である円筒状の芯材に巻き付けたシート状物を包装したシート状物の巻き物の梱包において、前記長さ100〜1000mmの芯材が各々両端部に設けられ、前記芯材間には空洞部が形成され、包装が熱可塑性樹脂からなる包装材をもって、シュリンクパックされたシート状物の梱包
  2. 芯材の素材が紙、熱可塑性樹脂、金属の中、何れか一である請求項1記載のシート状物の梱包
  3. 耐圧縮強度が250N/100mm以上である2つの芯材の各々の一端部がシート状物の両端部と一致又は50mmを上限に外側に位置しており、前記2つの芯材の各々のシート状物の巻き付いている部分が100mm以上となるように前記2つの芯材を互いに離間させて配置し、前記2つの芯材にシート状物を巻き付けた後、熱可塑性樹脂からなる包装材にてシュリンクパックすることにより包装するシート状物梱包方法。
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