JP3922008B2 - ボイラ装置の制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はボイラ装置の制御方法に係り、特に複数のボイラからの蒸気を低圧ヘッダを介してプロセス(蒸気消費機器)へ供給するボイラ装置の制御方法に関する。
【0002】
詳しくは、本発明は、比較的高圧の蒸気を発生させる第1のボイラと、該第1のボイラの蒸気が高圧ヘッダを介して導入されるアキュムレータと、該アキュムレータから蒸気が減圧弁を介して導入される低圧ヘッダと、該低圧ヘッダに比較的低圧の蒸気を供給する第2のボイラとを備えてなり、該低圧ヘッダからプロセスへ蒸気が供給されるボイラ装置の制御方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
比較的高圧の蒸気を発生させる第1のボイラと、該第1のボイラの蒸気が高圧ヘッダを介して導入されるアキュムレータと、該アキュムレータから蒸気が減圧弁を介して導入される低圧ヘッダと、該低圧ヘッダに比較的低圧の蒸気を供給する第2のボイラとを備えてなり、該低圧ヘッダからプロセスへ蒸気が供給されるボイラ装置の構成の一例を図3を参照して説明する。この従来例では第1のボイラとして2基のボイラ11,12が設置され、第2のボイラとして小型貫流ボイラ20が設置されている。
【0004】
ボイラ11,12からの比較的高圧の蒸気は、高圧ヘッダ2と、該高圧ヘッダ2内の圧力を一定圧に保つための圧力調節弁3とを介してアキュムレータ4に導入される。このアキュムレータ4内の蒸気は、減圧弁(全閉圧力Rmax、全開圧力Rmin)5を介して低圧ヘッダ6に導入される。一方、前記小型貫流ボイラ20の発生蒸気は逆止弁(図示略)を介して直接的に該低圧ヘッダ6に導入される。この低圧ヘッダ6内の蒸気が蒸気消費機器(以下、プロセスという。)に供給される。小型貫流ボイラ20の燃焼量は、圧力センサ8で検出される低圧ヘッダ6内の圧力が予め設定された上限圧力Hmaxと下限圧力Hminとの間の圧力となるように制御器7によって制御される。なお、Hmin<Rmin<Rmax<Hmaxである。
【0005】
図3の従来例では、低圧ヘッダ6内の圧力Hにのみ基づいて小型貫流ボイラ20の燃焼量を制御しており、例えば後述の式(1)においてD=0と設定している。この場合は、小型貫流ボイラ20の燃焼量Cは低圧ヘッダ6の蒸気圧力Hが検知されると図4のグラフの関係に基づいて燃焼量Cが一義的に定まる。図4では、低圧ヘッダ圧力HはHminとHmaxとの間に納まるように小型貫流ボイラ20の燃焼量が制御される。
【0006】
この図3の構成を有するボイラ装置は、ボイラ11,12、高圧ヘッダ2、弁3、アキュムレータ4、減圧弁5及び低圧ヘッダ6を有した既設のボイラ装置に対し小型貫流ボイラなど比較的蒸気発生圧力の低いボイラを新たに創設する場合に採用が検討されるものである。
【0007】
なお、上記アキュムレータ4は、周知の通り、蒸気発生元であるボイラ11,12と、プロセスとの途中に設置され、ボイラの発生する蒸気量と、プロセスの消費する蒸気量のアンバランスを吸収することを目的として使用される。このアキュムレータは、内部に保有した多量の飽和水が持つ熱エネルギーを用いて飽和蒸気を作り出す、または飽和蒸気のエネルギーを飽和水として蓄熱するものである。アキュムレータの入口蒸気圧力と、出口蒸気圧力は異なっており、この圧力差に対応した飽和水温度差分のエネルギーの蓄熱・放熱が可能となる。
【0008】
アキュムレータ内の圧力は、飽和水の蓄熱量に応じて変動する。しかしながら、プロセスへは一定の圧力の蒸気を供給しなければならないため、アキュムレータ出口には減圧弁5を設置し、一定の蒸気圧力で蒸気を供給している。
【0009】
複数のボイラを使用して蒸気を発生させる場合は、各ボイラの発生した蒸気を高圧スチームヘッダ2にて合流し、アキュムレータ4に導き、プロセスが要求する圧力に減圧して、プロセスへ供給する。
【0010】
ここで、小型貫流ボイラを新たに増設する場合、アキュムレータの上流に増設できれば良いのであるが、次の理由で困難な場合が多い。まず、アキュムレータを効率良く(即ち、保有水量当たりの蓄熱・放熱量を多くするように)使用するには、入口蒸気圧力と出口蒸気圧力の差を大きくしなければならない。一般的には、入口蒸気圧力1.5MPa、出口蒸気圧力0.5MPa程度で使用される。ところが、小型貫流ボイラの最高使用圧力は0.98MPaまでであるため、小型貫流ボイラの発生した蒸気を高圧スチームヘッダに接続することができない。
【0011】
そこで、図3の通り、アキュムレータ出口に設置した減圧弁5の下流の低圧ヘッダ6にて、小型貫流ボイラの蒸気を合流することが考えられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
図3のボイラ装置にあっては、アキュムレータ4の上流に配置されたボイラ11,12の燃焼量と、小型貫流ボイラ20の燃焼量の比をコントロールすることができない。また、小型貫流ボイラ20が100%の能力で動作しているときには、アキュムレータ4内の熱量は既に消費されており、この時に負荷変動が発生した場合にはアキュムレータ4で負荷変動を吸収することができないという短所がある。
【0013】
以下、この理由について説明する。
【0014】
図3のボイラ装置において、プロセス側への蒸気供給圧力が減圧弁5の全閉圧力Rmaxより高い場合は、減圧弁5は全閉となっているので、アキュムレータ4から低圧ヘッダ6への蒸気供給は行われず、小型貫流ボイラ20の発生蒸気だけが低圧ヘッダ6に供給される。小型貫流ボイラ20は、低圧ヘッダ6内の蒸気圧力Hが許容上限圧力Hmax以下となるように燃焼量制御される。プロセスの蒸気消費量が増えてプロセス側の蒸気供給圧力が減圧弁5の蒸気調整圧力幅内(RminとRmaxとの間の圧力)になったときは、小型貫流ボイラ20からの蒸気供給が継続されると共に、新たにアキュムレータ4からも蒸気が供給される。
【0015】
このアキュムレータ4は、内部に蓄熱した熱量を全て消費してしまうまで低圧ヘッダ6に蒸気を供給し続ける。このアキュムレータ4からの蒸気供給が継続することによりアキュムレータ4の蓄熱量が低圧ヘッダ6側から要求される蒸気量に対して不足してくると、低圧ヘッダ6内の蒸気圧力が次第に低下する。この低圧ヘッダ6内の圧力低下が検知されると、小型貫流ボイラ20は、燃焼量を増加して蒸気発生量を増やし、低圧ヘッダ6内の蒸気圧力をHmin以上に保持しようとする。
【0016】
このように、従来においては図3の小型貫流ボイラ20の燃焼量を低圧ヘッダ6内の圧力にのみ応じて制御するところから、低圧ヘッダ6内の圧力がRmaxよりも高いときは小型貫流ボイラ20のみから蒸気が低圧ヘッダ6に供給され、小型貫流ボイラ20の負荷がいたずらに高くなり、ボイラ11,12が蒸気を供給しなくなる。
【0017】
また、上記の通り、アキュムレータ4からの蒸気供給が不足して低圧ヘッダ6内の圧力が低下してくると小型貫流ボイラ20の燃焼量が増大されるが、このときにはアキュムレータ4内の保有熱量が殆どすべて消費されているため、プロセス側での蒸気需要が急激に増大しても折角のアキュムレータがこの需要急増に対処するように活用されないことになる。そして、これにより、ボイラ装置からプロセス側への蒸気供給が需要急増に追従できないことになる。
【0018】
また、図3のボイラ装置にあっては、ボイラ11,12がゴミ発電ボイラやコージェネレイションシステム(熱電併給システム)の廃熱ボイラなどのように、プロセス側の蒸気需要量の変動に追従することなく蒸気を発生させるものである場合、低圧ヘッダ6内の蒸気圧力が減圧弁全閉圧力Rmaxよりも高いときには、前記の通り、アキュムレータ4内に蒸気が導入され続けているにも拘らず減圧弁3が全閉になっているためにアキュムレータ4から低圧ヘッダ6へ蒸気が供給されず、その結果として放蒸弁11a,12aを開いて蒸気を放出しなければならない。このように、図3のボイラ装置ではアキュムレータの蒸気蓄積能力を十分に活用できないことがあった。
【0019】
本発明は、上記従来の短所を克服し、小型貫流ボイラなどの第2のボイラからの低圧ヘッダの蒸気供給が適切に行われると共に、アキュムレータ内の蒸気量を適正化することが可能なボイラ装置の制御方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明のボイラ装置の制御方法は、比較的高圧の蒸気を発生させる第1のボイラと、該第1のボイラの蒸気が高圧ヘッダを介して導入されるアキュムレータと、該アキュムレータから蒸気が減圧弁を介して導入される低圧ヘッダと、該低圧ヘッダに比較的低圧の蒸気を供給する第2のボイラとを備えてなり、該低圧ヘッダから蒸気消費機器へ蒸気が供給されるボイラ装置を制御する方法において、該アキュムレータの蒸気圧力が所定値よりも上昇するほど第2のボイラの燃焼量を減少させ、該アキュムレータの蒸気圧力が所定値よりも低下するほど第2のボイラの燃焼量を増大させ、該低圧ヘッダの蒸気圧力が上昇するほど第2のボイラの燃焼量を減少させるようにしたボイラ装置の制御方法であって、アキュムレータの最高使用圧力A max 、アキュムレータの確保すべき最低圧力A min 、減圧弁の全閉圧力R max 、減圧弁の全開圧力R min 、低圧ヘッダの目標上限蒸気圧力H max 、低圧ヘッダの目標下限蒸気圧力H min を設定しておき、これらの設定値と現状のアキュムレータ蒸気圧力A及び低圧ヘッダ蒸気圧力Hとに基づいて第2のボイラの燃焼量を制御する方法であり、該第2のボイラの最大燃焼量がC max である場合、第2のボイラの燃焼量Cを
C=C max ・(H max −H+D)/(H max −H min
ただし
D= [( max −A ) ( max −H min ) ( max −A min )]
−R max +H min
にて算出される値Cとすることを特徴とするものである。
【0021】
かかるボイラ装置の制御方法にあっては、アキュムレータ内の蒸気圧力と低圧ヘッダ内の蒸気圧力の双方に基づいて第2のボイラの燃焼量を制御するので、アキュムレータの蒸気圧力を適正化するように第2のボイラの燃焼量を制御することが可能である。
【0022】
本発明では、例えば、アキュムレータの蒸気圧力が所定値から上昇するほど第2のボイラの燃焼量を減少させたり、アキュムレータの蒸気圧力が所定値から低下するほど第2のボイラの燃焼量を増大させたり、あるいは、該低圧ヘッダの蒸気圧力が上昇するほど第2のボイラの燃焼量を減少させるように制御することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。図1は実施の形態に係る制御方法が適用されるボイラ装置の系統図、図2(a)は小型貫流ボイラの燃焼量と低圧ヘッダ蒸気圧力との関係線図、図2(b)は各蒸気圧力の対比図である。
【0024】
この実施の形態においても、ボイラ11,12の蒸気が高圧ヘッダ2、弁3、アキュムレータ4及び減圧弁5を介して低圧ヘッダ6に導入され、小型貫流ボイラ20の蒸気が逆止弁のみを介して低圧ヘッダ6に直接に導入され、この低圧ヘッダ6からプロセスへ蒸気が供給される。低圧ヘッダ6及びアキュムレータ4にそれぞれ圧力計8,9が設置され、これらの検出圧力H,Aが制御器7に入力され、制御器7が小型貫流ボイラ20のバーナの燃焼量を制御する。
【0025】
この実施の形態では、アキュムレータ4の蒸気圧力Aと低圧ヘッダ6内の蒸気圧力Hとを検知し、これらの蒸気圧力A、Hに基づいて小型貫流ボイラ20の燃焼量を制御する。具体的には、アキュムレータの最高使用圧力Amax、アキュムレータの確保すべき最低圧力Amin、減圧弁の全開圧力Rmax、減圧弁の全閉圧力Rmin、低圧ヘッダの目標上限蒸気圧力Hmax、低圧ヘッダの目標下限蒸気圧力Hminを設定しておき、これらの設定値と現状のアキュムレータ蒸気圧力A及び低圧ヘッダ蒸気圧力Hとに基づいて小型貫流ボイラ20の燃焼量を制御する。
【0026】
制御器7のメモリには、予め
アキュムレータの最高使用圧力Amax
アキュムレータの確保すべき最低圧力Amin
減圧弁の全閉圧力Rmax
減圧弁の全開圧力Rmin
低圧ヘッダの目標上限蒸気圧力Hmax
低圧ヘッダの目標下限蒸気圧力Hmin
小型貫流ボイラ20の最大燃焼量Cmax
が設定されている。また、次の演算式(1)(2)がメモリに入力されると共に、演算及び制御に必要なプログラムが制御器7に格納されている。
【0027】
【数1】
Figure 0003922008
【0028】
上記(1)式は、小型貫流ボイラの燃焼量Cは、従来の如くCmaxに対して低圧ヘッダ蒸気圧力変動幅(Hmax−Hmin)に対する低圧ヘッダの上限圧力と現状圧力との差(Hmax−H)の比を乗じる(即ち、C=Cmax・(Hmax−H)/(Hmax−Hmin)とする)のではなく、Hmax−Hmi に対する、低圧ヘッダの上限圧力と現状圧力との差に補正分としてD値を加えた値(Hmax−H+D)の比すなわち(Hmax−H+D)/(Hmax−Hmin)をCmaxに乗じるものである。
【0029】
この補正分Dは上記式(2)で算出されるものである。
【0030】
このD値は、低圧ヘッダ6の蒸気圧力最大変動幅(Hmax−Hmin)に対しアキュムレータ4内の現状圧力の状況を示す係数(Amax−A)/(Amax−Amin)を乗じて得た値
(Hmax−Hmin)・(Amax−A)/(Amax−Amin
を変数値とし、この値から減圧弁全閉圧力値(減圧弁流出上限値)Rmaxと低圧ヘッダ許容下限値Hminとの差(Rmax−Hmin)を減じた値である。
【0031】
上記の係数(Amax−A)/(Amax−Amin)は、アキュムレータ4内の蒸気圧力の許容変動幅(Amax−Amin)に対する現状の蒸気圧力Aと許容上限圧力Amaxの差(Amax−A)の比である。この比が大きいほどアキュムレータ4内の蒸気圧力が消費されてしまっていることになるので、この比が大きいほどD値を大きくして燃焼量Cを大きくする。なお、(Hmax−Hmin)・(Amax−A)/(Amax−Amin)から(Rmax−Hmin)を減算するのは、演算された(Hmax−Hmin)・(Amax−A)/(Amax−Amin)が(Rmax−Hmin)よりも大きいとき、即ちアキュムレータ内蒸気圧力がある程度低下している場合に限り(Hmax−Hmin)・(Amax−A)/(Amax−Amin)と(Rmax−Hmin)との差分だけの値(D値)を小型貫流ボイラ燃焼量増大に寄与させて小型貫流ボイラ20からの蒸気量を多くし、アキュムレータ4からの蒸気放出を抑制する。そして、逆に演算された(Hmax−Hmin)・(Amax−A)/(Amax−Amin)が(Rmax−Hmin)よりも小さいとき、即ちアキュムレータ内蒸気圧力がそれ程低下しておらず十分量の蒸気がアキュムレータ4内に存在しているときには、小型貫流ボイラ20の燃焼量を少なくしてアキュムレータ4からの蒸気放出を多目にするためである。後者のように、アキュムレータ4からある程度蒸気を放出しておくと、ボイラ11,12からの蒸気導入量がアキュムレータ4からの蒸気流出量を上回るときに過剰な導入蒸気をアキュムレータ4に蓄積することができる。
【0032】
上記のD値の正負が小型貫流ボイラの燃焼量Cに与える影響は図2(a)に示す通りである。図2(a)のD=0は従来の場合と同じである。D=+α(α>0)のときには、D=0のときに比べて同一低圧ヘッダ内蒸気圧力のときでも小型貫流ボイラ燃焼量が多い。D=−β(β>0)のときには、D=0のときに比べて同一低圧ヘッダ内蒸気圧力のときの小型貫流ボイラ燃焼量が少ない。
【0033】
【実施例】
以下、具体的な実施例について説明する。
【0034】
図1において、ボイラ11,12、小型貫流ボイラ20としていずれも最大蒸気発生量10t/Hのものとする。高圧ヘッダ2内の蒸気圧力は平均1.37MPaとし、アキュムレータ4の容量は120mとする。その他の圧力設定値は次の通りとする。
Figure 0003922008
【0035】
[比較例1]
まず、アキュムレータ内蒸気圧力に関わりなく小型貫流ボイラ20の燃焼量を低圧ヘッダ6の蒸気圧力にのみ基づいて制御するD≡0の場合について説明する。
この場合、
C=Cmax・(Hmax−H)/(Hmax−Hmin
であり、Hmax=0.54、Hmin=0.44
max=10t/Hを代入する。
低圧ヘッダ6内の蒸気圧力Hが上限と下限の中間値0.49MPaの場合
Figure 0003922008
となる。即ち、小型貫流ボイラ20はアキュムレータ4内の蒸気圧力に無関係に低圧ヘッダ6に蒸気を5t/Hにて供給するように燃焼される。
【0036】
[実施例1](アキュムレータ4内の蒸気圧力A=1.2MPaの場合)
まずD値を計算する。
Figure 0003922008
比較例1と同じくH=0.49MPaの場合、
Figure 0003922008
このように、アキュムレータ4内に蒸気がかなり蓄積されているときには小型貫流ボイラ20の蒸気発生量が1.5t/Hと小さい値となり、その分だけアキュムレータ4から低圧ヘッダ6へ蒸気が供給される。
【0037】
[実施例2](A=1.1MPaの場合)
実施例1においてアキュムレータ4内蒸気圧力A=1.1としたこと以外は同一とすると、同様の計算により
Figure 0003922008
となる。
【0038】
[実施例3](A=1.0の場合)
A以外実施例1と同一とする。同様の計算によりD、Cは次の通りとなる。
D=0.015
C=6.5t/H
【0039】
[実施例4](A=0.9の場合)
A以外実施例1と同一とする。同様の計算によりD、Cは次の通りとなる。
D=0.04
C=9t/H
【0040】
実施例1〜4の通り、アキュムレータ4内の圧力が高い(A=1.2又は1.1MPa)の場合、小型貫流ボイラ20の蒸気量は比較例1のときよりも少ない。これにより、アキュムレータ4側(ボイラ11,12側)の蒸気がプロセスに多量に供給される。アキュムレータ4内の圧力が低い(A=1.0又は0.9MPa)の場合、小型貫流ボイラ20の蒸気量は比較例1の場合よりも多い。これにより、アキュムレータ4内からの蒸気供給が抑制され、ボイラ11,12からの供給蒸気がアキュムレータ4内に蓄積される。
【0041】
なお、計算の結果C値が負になるときには小型貫流ボイラ20は停止される。
【0042】
【発明の効果】
以上の実施例及び比較例からも明らかな通り、本発明によると比較的高圧の蒸気を発生させる第1のボイラと、該第1のボイラの蒸気が高圧ヘッダを介して導入されるアキュムレータと、該アキュムレータから蒸気が減圧弁を介して導入される低圧ヘッダと、該低圧ヘッダに比較的低圧の蒸気を供給する第2のボイラとを備えてなり、該低圧ヘッダからプロセスへ蒸気が供給されるボイラ装置において、アキュムレータ内の蒸気蓄積量を適正化したり、あるいは小型貫流ボイラ等の第2のボイラの燃焼量を適正化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るボイラ装置の系統図である。
【図2】実施の形態の説明図である。
【図3】比較例に係るボイラ装置の系統図である。
【図4】図3の装置の動作説明図である。
【符号の説明】
4 アキュムレータ
5 減圧弁
6 低圧ヘッダ
11,12 第1のボイラ
20 小型貫流ボイラ

Claims (1)

  1. 比較的高圧の蒸気を発生させる第1のボイラと、該第1のボイラの蒸気が高圧ヘッダを介して導入されるアキュムレータと、該アキュムレータから蒸気が減圧弁を介して導入される低圧ヘッダと、該低圧ヘッダに比較的低圧の蒸気を供給する第2のボイラとを備えてなり、該低圧ヘッダから蒸気消費機器へ蒸気が供給されるボイラ装置を制御する方法において、
    該アキュムレータの蒸気圧力が所定値よりも上昇するほど第2のボイラの燃焼量を減少させ、
    該アキュムレータの蒸気圧力が所定値よりも低下するほど第2のボイラの燃焼量を増大させ、
    該低圧ヘッダの蒸気圧力が上昇するほど第2のボイラの燃焼量を減少させるようにしたボイラ装置の制御方法であって、
    アキュムレータの最高使用圧力A max
    アキュムレータの確保すべき最低圧力A min
    減圧弁の全閉圧力R max
    減圧弁の全開圧力R min
    低圧ヘッダの目標上限蒸気圧力H max
    低圧ヘッダの目標下限蒸気圧力H min
    を設定しておき、これらの設定値と現状のアキュムレータ蒸気圧力A及び低圧ヘッダ蒸気圧力Hとに基づいて第2のボイラの燃焼量を制御する方法であり、
    該第2のボイラの最大燃焼量がC max である場合、第2のボイラの燃焼量Cを
    C=C max ・(H max −H+D)/(H max −H min
    ただし
    D= [( max −A ) ( max −H min ) ( max −A min )]
    −R max +H min
    にて算出される値Cとすることを特徴とするボイラ装置の制御方法。
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