JP4898409B2 - 蒸気供給設備 - Google Patents

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本発明は、比較的低圧の蒸気を発生する低圧蒸気ボイラと、比較的高圧の蒸気を発生する高圧蒸気ボイラ持ち、高圧蒸気ボイラで発生した蒸気は一旦アキュムレータに蓄熱してから供給するようにしている蒸気供給設備に関するものである。
水を加熱した蒸気を用いて熱の供給を行うということは広く行われており、そのための蒸気供給設備も広く使用されている。蒸気供給設備では、蒸気使用部で必要とされる蒸気圧力(温度)に合わせて発生する蒸気の圧力を設定している。供給している蒸気使用部が複数あり、一方の蒸気使用部では比較的高圧の蒸気を必要とし、他方の蒸気使用部は比較的低圧の蒸気を必要とするという場合には、二通りの蒸気を供給することが必要となる。この場合には、蒸気ボイラによって高圧の蒸気を発生して低圧の蒸気使用部に対しては蒸気を減圧して供給するか、蒸気ボイラを複数の系統に分けて設置してそれぞれの蒸気圧力になるように蒸気ボイラを運転させることが行われる。
また、大型のボイラに換えて小型のボイラを複数台設置し、負荷量に応じてボイラの燃焼台数を調節するボイラの多缶設置システムが広く普及している。蒸気ボイラの多缶設置システムでは、各ボイラに対して燃焼状態の指令を出力する運転制御装置(台数制御装置)を設けておき、運転制御装置で集中制御を行う。多缶設置では、蒸気集合部の蒸気圧力値を圧力発信器などの圧力検出手段にて検出しておき、運転制御装置は検出した蒸気圧力値に基づいてボイラの運転状態を決定する。運転制御装置では、蒸気圧力値に対応させてボイラの燃焼量(燃焼台数)をあらかじめ設定しておき、蒸気圧力値から決定した燃焼量となる運転を各ボイラに行わせる。検出した蒸気圧力値が低い場合にはボイラの燃焼量を多くすることで蒸気発生量を増加し、蒸気圧力値の上昇につれてボイラの燃焼量を少なくしていくことで蒸気発生量を減少させる。蒸気集合部の蒸気圧力値に応じてボイラの燃焼量を増減することで、蒸気圧力値が所定の範囲内を保つように制御することができる。
具体的には、運転制御装置では蒸気の圧力調整範囲を複数の圧力区分に区分し、圧力区分ごとにボイラの燃焼台数を決定しておく。多缶設置しているボイラでは、高燃焼・低燃焼・停止の3位置で燃焼を制御するものが一般的であり、運転制御装置では検出している蒸気圧力値に基づき、高燃焼・低燃焼・停止とするボイラをそれぞれ何台とするかを決定し、優先順位の高いボイラから順に燃焼させる。この場合、蒸気圧力値が低下するごとに燃焼台数を増加する指令を出力することで蒸気供給量を増加することになる。しかし、燃焼を停止していたボイラに対して燃焼指令を出力しても、燃焼を開始して蒸気を発生し始めるまでには所定の時間が必要であり、その間は蒸気圧力値が低下し続けることになる。そのため、蒸気の使用量が急激に増加した場合には、蒸気の供給が不足して蒸気の供給圧力が大幅に低下してしまい、蒸気使用部における運転に支障を来す場合があった。
そこで、特開2003−176901号に記載しているように、アキュムレータを設置することが行われる場合もある。アキュムレータを設置しておくと、蒸気使用量が一時的に増加して蒸気供給量よりも蒸気使用量の方が上回ったとしても、アキュムレータ内に蓄えておいた熱から発生する蒸気によって不足分を補うことができるので、蒸気供給圧力の低下を防止することができる。ただし、アキュムレータに蒸気を供給して蓄熱するためには、ボイラで発生する蒸気圧力を使用圧力よりも高くしておくことが必要である。この場合、ボイラにおける発生蒸気圧力を高くするためにはより多くのエネルギーが必要となるため、蒸気供給設備全体としての効率は低下するという問題があった。
また、アキュムレータを設置していた場合には、蒸気使用量に対して蒸気発生量が不足していても、アキュムレータからの蒸気によって蒸気供給量の不足分が補われるために蒸気供給圧力はあまり変化しない。ボイラの運転状態は蒸気圧力値に基づいて制御しているため、蒸気圧力値が変化しなかった場合には蒸気供給量が不足していることを検出できず、ボイラの燃焼量を増加する指令の出力が遅れることがある。蒸気使用量の増加がごく限定されたものであり、アキュムレータから発生することのできる蒸気でまかなえるものであれば問題はないが、蒸気使用量の多い状態が長く続き、アキュムレータからの蒸気を使い切ると、蒸気の供給が足りなくなって蒸気使用部における運転に支障をきたすことになる。
特開2003−176901号に記載の発明では、アキュムレータ内の圧力が高い場合はアキュムレータからの蒸気を多く供給し、アキュムレータ内の圧力が低い場合は低圧の蒸気ボイラからの蒸気量を多くするようにしている。このような制御を行うことで、アキュムレータからの蒸気を使い切ることによって蒸気を供給できなくなるということを防止しようとしている。しかしこの場合、アキュムレータ内の圧力がある程度低下するまでは、アキュムレータの蒸気を使用するというものであり、アキュムレータの圧力が低下すればアキュムレータへの蒸気供給が必要となるため、高圧の蒸気ボイラによる蒸気発生量を削減する効果はあまりなく、エネルギー使用量の低減効果はあまり期待できない。
特開2003−176901号公報
本発明が解決しようとする課題は、比較的低圧の蒸気を発生する低圧蒸気ボイラと、比較的高圧の蒸気を発生する高圧蒸気ボイラを持っている蒸気供給設備において、蒸気使用量が急激に増加した場合であっても、蒸気供給圧力が大幅に低下することを防ぎ、かつエネルギー効率の高い運転を行うことのできる蒸気供給設備を提供するものである。
請求項1に記載の発明は、比較的低圧の蒸気を発生する低圧蒸気ボイラと、比較的高圧の蒸気を発生する高圧蒸気ボイラを持ち、前記二系統のボイラで発生した蒸気を合流させて蒸気使用部へ蒸気を供給することができるようにしている蒸気供給設備であって、高圧蒸気ボイラで発生した蒸気は一旦アキュムレータに供給することで蓄熱し、アキュムレータを通じて蒸気を供給するようにしており、アキュムレータから供給する蒸気を減圧する減圧装置を設けている蒸気供給設備において、前記低圧ボイラには前記減圧装置による減圧後の蒸気圧力以上であり、かつ前記高圧蒸気ボイラで発生している蒸気圧力よりも低い圧力帯の蒸気を発生させることを目指して低圧蒸気ボイラの運転を制御する運転制御装置を設けるとともに、前記アキュムレータから蒸気使用部へ向けての蒸気供給が行われたことを検出する蒸気供給検出装置を設けておき、前記運転制御装置はアキュムレータからの蒸気供給が行われたことを検出した場合には、前記低圧蒸気ボイラにおける蒸気発生量を増加する制御を行うものであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記の蒸気供給設備において、前記低圧蒸気ボイラは複数台のボイラを並列設置した多缶設置ボイラとしておき、前記運転制御装置は、通常時は供給している蒸気圧力に対応させて定めておいた燃焼状態となるよう低圧蒸気ボイラの運転を制御するものであるが、アキュムレータからの蒸気供給が行われたことを検出した場合には、低圧蒸気ボイラの燃焼量を前記の蒸気圧力値に基づく燃焼量よりも多くする制御を行うものであることを特徴とする。
上記の課題解決手段による作用は次の通りである。蒸気使用量が増加して低圧蒸気ボイラによる蒸気発生量のみでは不足していても、蒸気供給圧力がアキュムレータ側で減圧した圧力まで低下すると、その後はアキュムレータからの蒸気供給が開始されるため、それ以上に蒸気圧力値が大きく低下するということを防止できる。低圧蒸気ボイラでは、アキュムレータ側での減圧後圧力よりも高く、かつ高圧蒸気ボイラでの蒸気圧力より低い圧力帯を目指して運転を行うことで、効率の高い低圧蒸気ボイラの蒸気を優先的に使用するということになり、ボイラのエネルギー消費量を低減することができる。
また、アキュムレータからの経路途中に蒸気流量計を設けるなど、アキュムレータからの蒸気供給が行われたことを検出する蒸気供給検出装置を設けておき、アキュムレータから蒸気供給が行われた場合には低圧蒸気ボイラの蒸気供給量を増加するようにしておけば、早い段階で発生している蒸気の不足を検出でき、低圧蒸気ボイラによる蒸気供給量を増加することができるため、アキュムレータの蒸気を使い切って蒸気が不足するという事態を防止することができる。
本発明を実施することにより、蒸気使用量が急激に増加した場合であっても、蒸気供給圧力が大幅に低下して蒸気の供給に支障を来すという事態を防止でき、かつエネルギー効率の高い運転を行うことができる。
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明を実施した蒸気発生装置のフロー図であり、低圧蒸気ボイラ1と高圧蒸気ボイラ11からなる2系統のボイラによって、低圧蒸気使用部4と高圧蒸気使用部14へ蒸気を供給するものである。低圧蒸気ボイラ1は4台のボイラ、高圧蒸気ボイラ11は2台のボイラからなる多缶設置としており、低圧蒸気ボイラ1には低圧蒸気ボイラ用台数制御装置2、高圧蒸気ボイラ11には高圧蒸気ボイラ用台数制御装置12を設けている。各ボイラは、高燃焼の場合には2t/hの蒸気を発生し、低燃焼の場合には1t/hの蒸気を発生するものであって、高燃焼・低燃焼・停止の三位置で運転を制御するものとしておく。
低圧蒸気ボイラ用台数制御装置2は、低圧蒸気ボイラ1で発生した蒸気の圧力を検出する低圧蒸気ボイラ用圧力発信器3から蒸気圧力値を取り込み、蒸気圧力に基づいて各低圧蒸気ボイラの燃焼状態を定め、各ボイラに対して決定した燃焼指令を出力する。低圧蒸気ボイラ1の各ボイラは、低圧蒸気ボイラ用台数制御装置2からの指令に基づいて運転を行う。高圧蒸気ボイラ用台数制御装置12も同様に、高圧蒸気ボイラ11で発生した蒸気の圧力を検出する高圧蒸気ボイラ用圧力発信器13から蒸気圧力値を取り込み、蒸気圧力に基づいて各高圧蒸気ボイラの燃焼状態を定め、各ボイラに対して決定した燃焼指令を出力する。高圧蒸気ボイラ11の各ボイラは高圧蒸気ボイラ用台数制御装置12からの指令に基づいて運転を行う。
低圧蒸気ボイラ1と低圧蒸気使用部4の間は蒸気供給配管9で接続しておき、低圧蒸気ボイラ1で発生した蒸気は蒸気供給配管9を通じて低圧蒸気使用部4へ供給する。高圧蒸気ボイラ11で発生した蒸気は、途中で分岐させることで高圧蒸気使用部14とアキュムレータ7の両方へ供給することができるようにしている。アキュムレータ7の出口側には取り出し配管5を接続しており、取り出し配管5の他端は蒸気供給配管9と接続しておく。取り出し配管5の途中には、上流側から順に減圧弁8と蒸気流量計6を設ける。アキュムレータ7から供給する蒸気は減圧弁8で減圧しており、蒸気流量計6によってアキュムレータ7から蒸気供給配管9へ供給する蒸気の流量を検出するようにしている。低圧蒸気ボイラ用台数制御装置2と蒸気流量計6は信号線で接続しておき、低圧蒸気ボイラ用台数制御装置2は蒸気流量計6による検出結果を取り込むことができるようにしておく。
低圧蒸気ボイラ1における運転は、低圧蒸気ボイラ用台数制御装置2によって制御する。低圧蒸気ボイラ用台数制御装置2では、低圧蒸気ボイラ用圧力発信器3からの蒸気圧力値の情報を取り込み、蒸気圧力が低くなると燃焼量(燃焼するボイラの台数)を大きくし、蒸気圧力が上昇するにつれてボイラの燃焼量を小さくしていく。高圧蒸気ボイラ1における運転制御も同様であり、高圧蒸気ボイラ用台数制御装置12によって制御する。高圧蒸気ボイラ用台数制御装置12でも、高圧蒸気ボイラ用圧力発信器13からの蒸気圧力値の情報を取り込み、蒸気圧力が低くなると燃焼量(燃焼するボイラの台数)を大きくし、蒸気圧力が上昇するにつれてボイラの燃焼量を小さくしていく。
低圧蒸気ボイラ1と高圧蒸気ボイラ11では基準とする蒸気圧力値を異ならせておき、低圧蒸気ボイラ1では低圧蒸気ボイラ用圧力発信器3で検出する蒸気圧力値が比較的低い圧力を保つように運転を制御し、高圧蒸気ボイラでは高圧蒸気ボイラ用圧力発信器13で検出する蒸気圧力値が比較的高い圧力を保つように運転を制御する。ここでは、低圧蒸気ボイラ1における蒸気圧力値の調整範囲を0.78〜0.85MPa、高圧蒸気ボイラ11における蒸気圧力値の調整範囲を1.3〜1.4MPaとしておく。この値は低圧蒸気使用部4及び高圧蒸気使用部14で必要とされる蒸気圧力値から定める。
運転の制御は蒸気の圧力調整範囲内を複数の圧力区分に分割し、圧力区分ごとにボイラの燃焼台数を決定しておく。図2の左側は、圧力区分ごとに定めているボイラの運転状態を示している。図では圧力調整範囲の0.78〜0.85MPa内を7つの圧力区分に分割し、圧力調整範囲の上下を加えた9通りのパターンを設定しており、「H」は高燃焼、「L」は低燃焼、「−」は停止とするボイラの台数を示している。運転のパターンは、低圧蒸気ボイラ用圧力発信器3によって検出した検出蒸気圧力値から決まるものであり、蒸気圧力値が0.85MPaを越えていた場合には4台のボイラをすべて停止、蒸気圧力値が0.78MPaより低い場合には4台のボイラをすべて高燃焼とし、圧力調整範囲内であれば、蒸気圧力値が低圧側の区分内となるごとに燃焼量を多くしていく。つまり、蒸気圧力値が0.85MPaを越えていた場合には4台のボイラをすべて停止とするため蒸気発生量は0t/h、蒸気圧力値が0.84〜0.85MPaの範囲にあれば1台のボイラを低燃焼として残り3台のボイラは停止とするために1t/h、0.83〜0.84MPaの範囲内なら高燃焼が1台のみであるため2t/hの蒸気を発生することになる。
次に蒸気の流れについて説明する。低圧蒸気ボイラ1では、低圧蒸気ボイラ用圧力発信器3における蒸気圧力値が0.78〜0.85MPaとなるように調節しているため、通常の場合は0.78〜0.85MPaの蒸気が蒸気供給配管9を通して低圧蒸気使用部4へ送られる。また、高圧蒸気ボイラ11では、高圧蒸気ボイラ用圧力発信器13における蒸気圧力値が1.3〜1.4MPaとなるように調節しているため、1.3〜1.4MPaの蒸気が高圧蒸気使用部14とアキュムレータ7へ供給される。高圧蒸気ボイラ11から低圧蒸気使用部4へ供給する蒸気の減圧は、アキュムレータ7より下流の減圧弁8にて行うため、減圧弁8より上流側であるアキュムレータ7からは1.3MPa程度の蒸気を発生する。アキュムレータ7から供給する蒸気は、減圧弁8で減圧させた後に蒸気供給配管9内を流れる低圧蒸気ボイラ1からの蒸気と合流させるようになっている。しかし、蒸気供給配管9内における通常時の圧力は、低圧蒸気ボイラ1によって発生している圧力と同じ0.78〜0.85MPaであり、0.80MPaより高い間は減圧後の蒸気が蒸気供給配管9内へ入っていくということができない。そのため、低圧蒸気使用部4へ供給される蒸気は、主に低圧蒸気ボイラ1で発生させた蒸気となり、アキュムレータ7からの蒸気が使用されるのは、蒸気供給配管9内の蒸気圧力が0.8MPa以下にまで低下した場合のみとなる。
通常時は低圧蒸気使用部4による蒸気使用量に見合った分だけ低圧蒸気ボイラ1で蒸気を発生するが、低圧蒸気使用部4による蒸気使用量の急増によって低圧蒸気ボイラ1からの蒸気供給が間に合わなくなると、蒸気供給配管9での蒸気圧力が低下する。例えば、低圧蒸気使用部4での蒸気使用量がそれまでは4t/hであり、2台のボイラが高燃焼を行うことで蒸気使用量と蒸気発生量が釣り合っていた状態から、蒸気使用量が7.5t/hに増加した場合、その差である3.5t/hの蒸気が不足することになるために蒸気圧力は急低下する。
蒸気供給配管9での蒸気圧力値が0.80MPaよりも低くなると、アキュムレータ7からの蒸気による低圧蒸気使用部4への供給が行われるため、蒸気圧力がさらに大きく低下することは防がれる。蒸気供給配管9での蒸気圧力値が079〜0.80MPaの区分内にある場合、低圧蒸気ボイラ用台数制御装置2では、蒸気圧力値から定まるボイラの運転状態は「HHH−」であるため、3台のボイラに対して高燃焼とし、6t/hの蒸気を発生するように指令を出力する。この場合、アキュムレータ7からの蒸気供給があるために蒸気圧力は低下しないが、低圧蒸気使用部4での蒸気使用量は7.5t/hであるため、低圧蒸気ボイラ1からの蒸気では依然として不足していることになる。
低圧蒸気ボイラ1からの蒸気では不足している分は、アキュムレータ7からの蒸気でまかなうことになるため、この時にアキュムレータ7から取り出し配管5を通して送られている蒸気量は1.5t/hとなる。アキュムレータ7からの蒸気供給量は蒸気流量計6によって検出することができ、蒸気流量計6によってカウントした値が低圧蒸気ボイラ1で不足している蒸気量となる。低圧蒸気ボイラ用台数制御装置2では蒸気流量計6から蒸気不足量の情報を得ておき、蒸気量の不足を補う操作を行う。蒸気流量計で検出した値に基づき、必要追加台数を決定する。蒸気流量計6でカウントした値が蒸気供給量の不足量であり、ここでの蒸気不足量は1.5t/hであるため、低圧蒸気ボイラ用台数制御装置2では1.5t/hの不足分を補えるだけ、つまり2t/h分の蒸気を増加させる必要があり、低圧蒸気ボイラ用台数制御装置2は停止していた1台のボイラを高燃焼とする。
この時の蒸気圧力値から定まる運転パターンは「HHH−」であったが、蒸気圧力値に基づく燃焼量よりも蒸気流量計6で検出した蒸気必要量分多くした「HHHH」とすると蒸気発生量は8t/hとなるため、蒸気発生量の不足はなくなる。その後はアキュムレータ7の蒸気を使用しなくても低圧蒸気ボイラ1だけで必要量の蒸気供給が行えるため、蒸気使用量が増大している時間が長く続いたとしても蒸気の供給に支障を来すということはない。
また、減圧弁8による減圧後の圧力は、低圧蒸気ボイラ1による圧力調整範囲の下限に近い値としているため、通常時はアキュムレータ7からの蒸気供給はなく、アキュムレータ7からの蒸気供給が行われてもすぐに低圧蒸気ボイラ1での蒸気発生量を増加するとしているため、低圧蒸気ボイラ1の蒸気を優先的に使用することになる。高圧蒸気ボイラ11から低圧蒸気使用部4へ蒸気を供給する場合は、1.3MPa以上まで高めた蒸気を0.8MPaまで低下させることになり、発生蒸気の圧力を高くするためには、より多くのエネルギーを使用しなければならないため、高圧蒸気ボイラ11で発生させた高圧蒸気を減圧して低圧蒸気使用部へ供給するのはエネルギーの無駄使いとなる。ボイラで発生する蒸気圧力を高くしておいて後で減圧するよりも、初めから発生蒸気の圧力を低くしておいた方がエネルギー使用量は少ないので、低圧蒸気ボイラ1で発生させた蒸気を優先的に供給することでエネルギー使用量を削減することができる。
本発明を実施した蒸気供給設備のフロー図 低圧蒸気ボイラ運転状態の説明図
符号の説明
1 低圧蒸気ボイラ
2 低圧蒸気ボイラ用台数制御装置
3 低圧蒸気ボイラ用圧力発信器
4 低圧蒸気使用部
5 取り出し配管
6 蒸気流量計
7 アキュムレータ
8 減圧弁
9 蒸気供給配管
11 高圧蒸気ボイラ
12 高圧蒸気ボイラ用台数制御装置
13 高圧蒸気ボイラ用圧力発信器
14 高圧蒸気使用部

Claims (2)

  1. 比較的低圧の蒸気を発生する低圧蒸気ボイラと、比較的高圧の蒸気を発生する高圧蒸気ボイラを持ち、前記二系統のボイラで発生した蒸気を合流させて蒸気使用部へ蒸気を供給することができるようにしている蒸気供給設備であって、高圧蒸気ボイラで発生した蒸気は一旦アキュムレータに供給することで蓄熱し、アキュムレータを通じて蒸気を供給するようにしており、アキュムレータから供給する蒸気を減圧する減圧装置を設けている蒸気供給設備において、前記低圧ボイラには前記減圧装置による減圧後の蒸気圧力以上であり、かつ前記高圧蒸気ボイラで発生している蒸気圧力よりも低い圧力帯の蒸気を発生させることを目指して低圧蒸気ボイラの運転を制御する運転制御装置を設けるとともに、前記アキュムレータから蒸気使用部へ向けての蒸気供給が行われたことを検出する蒸気供給検出装置を設けておき、前記運転制御装置はアキュムレータからの蒸気供給が行われたことを検出した場合には、前記低圧蒸気ボイラにおける蒸気発生量を増加する制御を行うものであることを特徴とする蒸気供給設備。
  2. 請求項1に記載の蒸気供給設備において、前記低圧蒸気ボイラは複数台のボイラを並列設置した多缶設置ボイラとしておき、前記運転制御装置は、通常時は供給している蒸気圧力に対応させて定めておいた運転状態となるよう低圧蒸気ボイラの運転を制御するものであるが、アキュムレータからの蒸気供給が行われたことを検出した場合には、低圧蒸気ボイラの燃焼量を前記の蒸気圧力値に基づく燃焼量よりも多くする制御を行うものであることを特徴とする蒸気供給設備。
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