JP2012037146A - 多缶設置ボイラ - Google Patents

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【課題】多缶設置ボイラにおいて、燃焼発停の頻度を低減することでボイラ全体での効率を高め、さらに負荷に対する追従性を高くする。
【解決手段】燃焼停止、低燃焼、高燃焼の設定を持っているボイラをN台設置し、負荷に応じてボイラの低燃焼や高燃焼の台数を定めている燃焼パターンを設定しておき、各ボイラの燃焼量を変更することによって蒸気発生量を調節している多缶設置ボイラにおいて、燃焼パターンは燃焼台数が1台の場合から燃焼台数がN台の場合までN通り設定しておき、ある燃焼台数での燃焼パターンで運転している場合、負荷変動時にはボイラの燃焼台数は変更せずに燃焼しているボイラの燃焼量を変更することで対応することを優先し、燃焼台数を変更しなければ負荷変動に対応できなくなった場合には燃焼台数を変更するようにしており、燃焼量を増加すると高燃焼と燃焼停止のみになる場合には、ボイラの燃焼台数を増加させる制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃焼量を段階的に制御するボイラを複数台設置している多缶設置ボイラに関するものである。
高燃焼・低燃焼・燃焼停止の3位置で燃焼量を制御するボイラや、高燃焼・中燃焼・低燃焼・燃焼停止の4位置で燃焼量を制御するボイラを複数台設置しておき、ボイラの燃焼台数を制御することで蒸気発生量を幅広い範囲で制御することのできる多缶設置ボイラが広く普及している。この多缶設置ボイラでは、各ボイラからの蒸気を集合させている蒸気集合部で蒸気圧力を検出しておき、検出している蒸気圧力値が低いほどボイラの燃焼台数や燃焼量を多くし、蒸気圧力値が高くなるとボイラの燃焼台数や燃焼量を小さくする。
各ボイラには稼働優先順位を設定しておき、燃焼量を増加する場合には稼働優先順位の高いボイラから順に燃焼量を増加し、燃焼量を減少する場合には稼働優先順位の低いボイラから順に燃焼量を減少する。燃焼量を増加する場合、燃焼を停止してたボイラに対して低燃焼での燃焼を開始させることでも、低燃焼で燃焼していたボイラの燃焼量を高燃焼に変更することでも燃焼量を増加することができる。逆に燃焼量を減少する場合も、低燃焼で燃焼していたボイラの燃焼を停止することでも、高燃焼で燃焼していたボイラの燃焼量を低燃焼に変更することでも燃焼量を減少することができる。
そのため、実公平8−563号公報に記載しているように、燃焼量の増減には複数のパターンが考えられる。ただし、燃焼を停止しているボイラで燃焼を開始する場合、プレパージなど燃焼準備の時間が必要であり、燃焼指令を出力してもすぐに燃焼を行うことはできないため、負荷の状況に応じて燃焼量の増減順序を定めた燃焼パターンを設定している。実公平8−563号公報には、燃焼量を増加する場合には、低燃焼状態のボイラがあればそのボイラを高燃焼に移行、低燃焼のボイラがない場合には新たなボイラを低燃焼に移行させ、燃焼量を減少する場合には、高燃焼状態のボイラがあればそのボイラを低燃焼に移行、高燃焼のボイラがない場合には低燃焼のボイラを停止させる制御も記載されている。
このパターンの場合、燃焼の発停回数が減少するため、燃焼を発停する際に必要なパージの時間が減少し、熱ロスや応答遅れがなくなるという効果が得られると記載されているが、必ずしも応答遅れがなくなるというものではなかった。燃焼量を増加する場合、低燃焼のボイラがある場合には、低燃焼を高燃焼に変更することで燃焼量を増加することができ、この場合にはすぐに燃焼量を増加することができる。しかし、燃焼を行っているボイラは高燃焼しかない状態で蒸気圧力値が低下していった場合、燃焼停止ボイラに対して燃焼指令を出力してもすぐに燃焼を開始することはできず、燃焼の準備を行っている間に蒸気圧力値はさらに低下することで蒸気圧力値の安定性が崩れることになる。また、燃焼の開始が遅くなることで蒸気圧力値がさらに低下した場合には、別のボイラにも燃焼指令を出力することになり、燃焼準備が終了して複数のボイラが連続して燃焼を開始すると蒸気圧力値は急上昇するため、今度は複数のボイラに対して燃焼量を減少させることが必要となり、蒸気圧力値が大きく変動することになるという問題もあった。
実公平8−563号公報
本発明が解決しようとする課題は、燃焼量を段階的に制御するボイラを複数台設置している多缶設置ボイラにおいて、燃焼発停の頻度を低減することでボイラ全体での効率を高め、さらに負荷に対する追従性を高くしておくことで蒸気圧力値が不安定になることを防止することにある。
請求項1に記載の発明は、燃焼停止のほかに、燃焼量の小さな低燃焼の設定と、燃焼量の大きな高燃焼の設定を持っているボイラをN台(Nは複数)設置し、負荷に応じてボイラの低燃焼や高燃焼の台数を定めている燃焼パターンを設定しておき、燃焼するボイラの台数と各ボイラの燃焼量を変更することによってボイラ全体での蒸気発生量を調節している多缶設置ボイラにおいて、燃焼パターンは燃焼台数が1台の場合から燃焼台数がN台の場合までN通り設定しておき、ある燃焼台数での燃焼パターンで運転している場合、負荷変動時にはボイラの燃焼台数は変更せずに燃焼しているボイラの燃焼量を変更することで対応することを優先し、燃焼台数を変更しなければ負荷変動に対応できなくなった場合には燃焼台数を変更するようにしており、燃焼量を増加すると高燃焼と燃焼停止のみになる場合には、高燃焼の台数を増加するのではなくボイラの燃焼台数を増加させる制御を行うものであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記の多缶設置ボイラにおいて、ボイラの燃焼量は、燃焼停止・低燃焼・中燃焼・高燃焼の4位置燃焼制御を行うものであり、ボイラ全体での燃焼量を増加させる場合には、原則的には低燃焼又は中燃焼で運転しているボイラがあれば、低燃焼の1台を中燃焼へ変更又は中燃焼の1台を高燃焼へ変更するものであるが、例外として、低燃焼のボイラはなく中燃焼のボイラは1台のみという場合には、燃焼停止のボイラ1台を低燃焼とすることで燃焼台数の増加を行い、燃焼量を減少させる場合には、中燃焼又は高燃焼で運転しているボイラがあれば、中燃焼の1台を低燃焼へ変更又は高燃焼の1台を中燃焼へ変更し、中燃焼又は高燃焼のボイラはなく低燃焼のボイラしか存在しない場合には、低燃焼の1台を燃焼停止とする制御を行うものであることを特徴とする。
燃焼台数の増減を少なくすることで燃焼の発停時に行うパージの回数が減少し、パージによる熱損失が少なくなるためにボイラ全体での効率を高くすることができる。そして、燃焼量を増加することのできるボイラを残しておくことで、必要蒸気量の急な増加にも対応できて蒸気圧力値が不安定になることを防止することができる。
本発明を実施している運転パターンの説明図 本発明を実施している多缶設置ボイラのフロー図
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明を実施している運転パターンの説明図、図2は本発明を実施している多缶設置ボイラのフロー図である。本実施例では、高燃焼・中燃焼・低燃焼・停止の4位置で燃焼量を制御するボイラ4台を並列に設置している。各ボイラからの蒸気は蒸気集合部4へ集合させた後に蒸気使用箇所へ供給するようにしており、蒸気集合部4には蒸気圧力検出装置3を設ける。各ボイラ1に対する運転指令は、各ボイラと接続している台数制御装置2から出力するようにしている。台数制御装置2は蒸気圧力検出装置3とも接続しておき、検出した蒸気圧力値に基づいてボイラ全体での燃焼量を制御することで蒸気発生量を調節する。
各ボイラ1には、それぞれ運転制御装置5を設け、運転制御装置5は台数制御装置2と信号線で接続している。ボイラの運転は台数制御装置2が運転制御装置5へ出力する指令に基づいて制御するようにしており、各ボイラでは運転制御装置5がボイラ1の各機器の作動を制御することでボイラの運転を行う。運転制御装置5は、台数制御装置2からの燃焼指令を受けると、ボイラの燃焼を開始する。燃焼を開始する場合は、燃焼室内へ空気のみを送り込んで燃焼室内を換気するプレパージを行う必要があり、プレパージを終了した後に燃焼を開始するため、燃焼指令を受けてもすぐには燃焼を開始できない。燃焼準備の工程が終了してボイラが燃焼を開始すると、燃焼で発生した熱によってボイラ内の缶水を加熱し、蒸気を発生する。燃焼を行っているボイラでの燃焼量変更も台数制御装置2からの指令に基づき行う。燃焼量を低燃焼・中燃焼・高燃焼の間で変更する場合は、燃料供給量と燃焼用空気供給量を変更するだけで行えるため、燃焼量変更は短時間で行える。台数制御装置2から運転制御装置5へ燃焼停止の指令が出力されると、運転制御装置5はボイラの燃焼を停止する。ボイラの燃焼を停止する場合は、燃料の供給を停止することで燃焼を停止し、続いて燃焼室内を換気するポストパージを行って運転を停止する。
台数制御装置2は、蒸気圧力検出装置3で検出した蒸気圧力値に基づいてボイラ全体の必要燃焼量を求め、必要台数分のボイラに対して燃焼指令を出力する。各ボイラには第1位から第4位の稼働優先順位を定めておき、蒸気圧力値が低下すると、稼働優先順位の高いボイラから順に燃焼指令の出力を行うことで燃焼台数を増加、又は低燃焼から中燃焼、中燃焼から高燃焼に変更することで燃焼量を増加する。そして、蒸気圧力値が上昇して必要蒸気量が減少すると、稼働優先順位の低いボイラから順に燃焼停止指令を出力して燃焼台数を減少、又は高燃焼から中燃焼、中燃焼から低燃焼に変更することで燃焼量を減少する台数制御を行う。
ボイラの運転状況を図1に基づいて説明する。ここでは、1台のボイラが高燃焼で燃焼している場合の蒸気発生量は3t/h、中燃焼での蒸気発生量は2t/h、低燃焼での蒸気発生量は1t/hとしている。ボイラ全体での蒸気発生量は、4台のボイラすべてを燃焼停止とした0t/hから4台すべてを高燃焼とした12t/hまでの範囲で調節することができる。蒸気圧力値の調節範囲は0.70MPaから0.81MPaであり、蒸気圧力検出装置3で検出している蒸気圧力値が0.70MPaよりも低い場合にはすべてのボイラを高燃焼、蒸気圧力値が0.81MPaよりも高い場合にはすべてのボイラを燃焼停止とする。その間の圧力であれば、蒸気圧力値に応じて設定しておいた必要量分のボイラを燃焼させる。
台数制御装置2では、ボイラの燃焼台数が1台の場合用、2台の場合用、3台の場合用、4台の場合用でそれぞれ燃焼パターンを設定しておく。図では高燃焼を行うボイラの台数をHの数、中燃焼を行うボイラの台数をMの数、低燃焼を行うボイラの台数をLの数で表している。燃焼量の制御は、可能な限り燃焼台数を変更しないようにしており、ある台数の燃焼パターンで運転している場合、負荷変動時にはボイラの燃焼台数は変更せずに燃焼しているボイラの燃焼量を変更することで対応することを優先する。燃焼台数を変更しなければ負荷変動に対応できなくなった場合には、その段階で燃焼台数を変更するようにしている。そして燃焼台数を変更した場合には、再び変更後の台数を維持するように台数制御を行っている。ただし、燃焼量を増加すると高燃焼と燃焼停止のみになる場合には、燃焼台数を増加させるようにしている。
具体的に説明すると、燃焼量を増加させる場合には、原則的には低燃焼又は中燃焼で運転しているボイラがあれば、低燃焼の1台を中燃焼へ変更又は中燃焼の1台を高燃焼へ変更する。ただし例外として、低燃焼のボイラはなく中燃焼のボイラは1台のみという場合には、中燃焼を高燃焼に変更することで低燃焼と中燃焼のボイラが0台になってしまうことは避け、燃焼停止のボイラ1台を低燃焼とすることで燃焼台数の増加を行う。また燃焼量を減少させる場合には、中燃焼又は高燃焼で運転しているボイラがあれば、中燃焼の1台を低燃焼へ変更又は高燃焼の1台を中燃焼へ変更し、中燃焼又は高燃焼のボイラはなく低燃焼のボイラしか存在しない場合には、低燃焼の1台を燃焼停止とするというものである。
図1では、燃焼台数が1台の場合における燃焼パターンは「L」「M」、2台の場合における燃焼パターンは「LL」「ML」「HL」「HM」、3台の場合における燃焼パターンは「LLL」「MLL」「MML」「HML」「HHL」「HHM」、4台の場合における燃焼パターンは「LLLL」「MLLL」「MMLL」「HMLL」「HMML」「HHML」「HHHL」「HHHM」「HHHH」としている。燃焼台数が1台の場合は、低燃焼が1台又は中燃焼が1台の2通りしかなく、調節することのできる蒸気発生量も1t/hと2t/hの2通りしかないが、燃焼台数が多くなると調節することのできる範囲は大きくなる。燃焼台数が2台の場合の蒸気発生量調節範囲は、「LL」の2t/hから「HM」の5t/hまでの4通り、燃焼台数が3台の場合の蒸気発生量調節範囲は、「LLL」の3t/hから「HHM」の8t/hまでの6通り、燃焼台数が4台の場合の蒸気発生量調節範囲は、「LLLL」の4t/hから「HHHH」の12t/hまでの9通りとなる。
燃焼台数の変更を行わなくてもボイラの燃焼量を変更することで蒸気発生量を変更することができる場合は、高燃焼・中燃焼・低燃焼の割合を変更することで燃焼台数を変更せずに蒸気発生量を調節する。
例えば、蒸気集合部4に蒸気がない状態でボイラの運転を開始すると、最初は蒸気圧力値が0.70MPaよりも低いために4台のボイラすべてが高燃焼である「HHHH」となる。4台用の燃焼パターンとなった場合、その後に蒸気圧力値が上昇して3台以下のボイラでも供給可能な蒸気量になっても、蒸気圧力値が0.78MPaより低い範囲内にある間は、4台の燃焼を継続する。蒸気圧力値が0.78MPaよりも高くなるまでは、蒸気圧力値が上下しても燃焼台数の変更は行わないため、この間は燃焼の発停は行われず、燃焼の発停時に必要となるパージも行われないため、パージによる熱損失は発生しない。例えば、蒸気圧力値が0.77MPaから0.78MPaの範囲になると必要な蒸気発生量は4t/hとなり、蒸気発生量が4t/hとなる燃焼状態は、「LLLL」「MLL」「HL」の3通りある。3通りある燃焼状態のどれを実行しても蒸気発生量は4t/hになるが、その時点での燃焼台数が4台であった場合には、燃焼台数を変更せずに4t/hの蒸気発生量とすることにできる「LLLL」とする。
なお、ここでは蒸気発生量が4t/hになる燃焼状態として「LLLL」を選択したが、蒸気圧力値が0.77MPaから0.78MPaの範囲になった時点での燃焼台数が3台であった場合には「MLL」、燃焼台数が2台の場合には「HL」とする。蒸気必要量が同じであっても、どの燃焼パターンにあるかによって燃焼状態を異ならせることで、燃焼台数の変更は行わないようにする。燃焼台数を変更せずに調節することのできる範囲内での蒸気発生量の変更は、燃焼台数の変更は行わないということで、燃焼発停の際に必要であるパージを少なくすることができる。
蒸気圧力値から定まる蒸気発生量が燃焼台数を変更しなければ達成できない値になった場合には燃焼台数を変更する。燃焼台数を増加する場合は、燃焼台数が1台である「M」から燃焼台数が2台の「ML」、燃焼台数が2台である「HM」から燃焼台数が3台の「HML」、燃焼台数が3台の「HHM」から燃焼台数が4台の「HHML」としている。また、燃焼量を減少する場合には燃焼台数4台の「LLLL」から燃焼台数3台の「LLL」に、燃焼台数3台の「LLL」から燃焼台数2台の「LL」に、燃焼台数2台の「LL」から燃焼台数1台の「L」に、燃焼台数1台の「L」の場合には燃焼台数0に変更するようにしている。
例えば燃焼台数が4台の時に蒸気圧力値が0.78MPaより低い状態から0.78MPaより高くなると、蒸気圧力値から定まる蒸気発生量は3t/hとなり、ボイラ4台が燃焼している場合の最小蒸気発生量の4t/hよりも小さくなる。この場合には、ボイラの燃焼台数は4台から3台に変更し、燃焼状態は「LLLL」から「LLL」に変更して優先順位が第4位ボイラの燃焼を停止する。なお、燃焼台数を3台とした以降に蒸気圧力値が低下して0.77MPaから0.78MPaの圧力幅に戻った場合には、「LLLL」に戻すことはせずに「MLL」とする。「LLLL」と「MLL」はどちらも4t/hの蒸気を発生する燃焼量であるという点では同じである。しかし、「LLL」から「LLLL」とするには燃焼を停止していたボイラで燃焼を開始する必要があり、その場合には燃焼準備の工程が必要であるために蒸気発生量を増加するには時間が掛かる。これに対し、低燃焼を中燃焼に変更する場合は燃料供給量と燃焼用空気供給量を増加するのみで行えるため、短時間で蒸気発生量を増加することができる。
また、燃焼量増加する場合には、「M」から「H」、「HM」から「HH」、「HHM」から「HHH」へ変更することも考えられる。しかし「H」「HH」「HHH」への変更は、負荷に対する追従性が悪くなるためにあえて行わないことにしている。
例えば、燃焼台数を3台としている状態で蒸気圧力値が低下し続け、蒸気圧力値が0.72MPaから0.73MPaの範囲に入った場合には、ボイラの燃焼台数を1台増加して4台として燃焼状態は「HHM」から「HHML」に変更している。ここでは「HHM」から「HHH」へ変更する方が蒸気発生量を早く高めることができるように見えるが、あえて燃焼台数を増加する制御を行うようにしている。これは、もしも「HHH」とした場合、その後も蒸気圧力値が低下していると、蒸気圧力値が0.72MPaよりも低くなった時点で「HHH」から「HHHL」に変更することになる。しかしこの場合、燃焼を停止していた第4位のボイラは燃焼を開始するまでに時間が掛かるため、しばらくは蒸気圧力値の低下が続く。第4位ボイラの燃焼準備を行っている間に蒸気圧力値が0.71MPa、0.70MPaと低下することによって、第4位ボイラに対する燃焼指令を低燃焼→中燃焼→高燃焼と変更しても、第4位ボイラは燃焼自体を行っていないために蒸気発生量は増えず、蒸気圧力値はさらに低下して蒸気圧力値の安定性が失われることになる。
これに対し、「HHM」の状態から「HHML」とした場合、蒸気圧力値は0.73MPaより低くなった時点で燃焼準備を開始することになる。燃焼を停止していた第4位ボイラが燃焼を開始するまでに時間が掛かることは上記と同じであるが、この場合にはその後に、蒸気圧力値が0.72MPaより低くなると、中燃焼を行っていた第3位ボイラが高燃焼に移行することで蒸気発生量を増加することができる。更に蒸気圧力値が低下した時には第4位のボイラの燃焼量を増加することになるが、第4位ボイラは蒸気圧力値が0.73MPaの時点で燃焼準備を開始しており、早い段階で燃焼準備を開始しているためにその分は早く蒸気を発生することができ、その後の蒸気圧力値の低下は抑えることができる。
燃焼してるボイラがすべて高燃焼になってしまった場合には、その後に蒸気供給量の増加が必要になった場合に蒸気供給量増加が遅れ、蒸気圧力値の安定性が損なわれるということがあったが、燃焼量を増加することのできるボイラを残しておくことで、必要蒸気量の急な増加に対応させることができる。本発明を実施するならば、燃焼台数の増減を少なくすることで燃焼の発停に伴う熱の損失を少なくすることができ、必要蒸気量の急な増加にも対応させることができる。
1 ボイラ
2 台数制御装置
3 蒸気圧力検出装置
4 蒸気集合部
5 運転制御装置

Claims (2)

  1. 燃焼停止のほかに、燃焼量の小さな低燃焼の設定と、燃焼量の大きな高燃焼の設定を持っているボイラをN台(Nは複数)設置し、負荷に応じてボイラの低燃焼や高燃焼の台数を定めている燃焼パターンを設定しておき、燃焼するボイラの台数と各ボイラの燃焼量を変更することによってボイラ全体での蒸気発生量を調節している多缶設置ボイラにおいて、燃焼パターンは燃焼台数が1台の場合から燃焼台数がN台の場合までN通り設定しておき、ある燃焼台数での燃焼パターンで運転している場合、負荷変動時にはボイラの燃焼台数は変更せずに燃焼しているボイラの燃焼量を変更することで対応することを優先し、燃焼台数を変更しなければ負荷変動に対応できなくなった場合には燃焼台数を変更するようにしており、燃焼量を増加すると高燃焼と燃焼停止のみになる場合には、高燃焼の台数を増加するのではなくボイラの燃焼台数を増加させる制御を行うものであることを特徴とする多缶設置ボイラ。
  2. 請求項1に記載の多缶設置ボイラにおいて、ボイラの燃焼量は、燃焼停止・低燃焼・中燃焼・高燃焼の4位置燃焼制御を行うものであり、ボイラ全体での燃焼量を増加させる場合には、原則的には低燃焼又は中燃焼で運転しているボイラがあれば、低燃焼の1台を中燃焼へ変更又は中燃焼の1台を高燃焼へ変更するものであるが、例外として、低燃焼のボイラはなく中燃焼のボイラは1台のみという場合には、燃焼停止のボイラ1台を低燃焼とすることで燃焼台数の増加を行い、燃焼量を減少させる場合には、中燃焼又は高燃焼で運転しているボイラがあれば、中燃焼の1台を低燃焼へ変更又は高燃焼の1台を中燃焼へ変更し、中燃焼又は高燃焼のボイラはなく低燃焼のボイラしか存在しない場合には、低燃焼の1台を燃焼停止とする制御を行うものであることを特徴とする多缶設置ボイラ。

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