JP4917417B2 - コージェネレーションシステム - Google Patents
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Description
ガス漏れが発生すると、主配管を同一量のガスが長期間に亘って流れ続ける。マイコンメータを用いると、ガス供給量の所定期間内における変動幅が所定範囲内に留まっている現象が発生すると主配管を遮断するために、万一にガス漏れが発生するとガスの供給が遮断され、事故の発生を未然に防止することができる。
コージェネレーションシステムには最適運転状態が存在し、その最適運転状態で長期間に亘って運転させ続けることが多い。この場合、ガス漏れが発生していないのにもかかわらず、システム内のガス消費装置が長期間に亘って一定のガス量でガスを消費し続けることから、マイコンメータを利用していると、マイコンメータがガスの供給を停止させてしまう事態が生じやすい。
しかしながら、実際には、主配管からシステム内のガス消費装置とシステム外のガス消費装置の双方にガスを供給していることが多い。
この場合、システム外のガス消費装置に供給されるガス量がゼロ以外の値で安定している場合には、ガス漏れの可能性があり、マイコンメータでガスの供給を遮断する必要がある。
本発明は、マイコンメータを上記のように作動させるコージェネレーションシステムに具現化することができる。
本発明のコージェネレーションシステムは、複数のガス消費装置と、複数のガス消費装置の運転状態を制御する制御装置と、分岐配管を単位時間当たりに流れるガス供給量を計測する第2計測手段を備えている。分岐配管は、第2計測手段よりも下流でシステム内の複数のガス消費装置に向けてさらに分岐している。
本発明の制御装置は、下記の制御手順を実行する。
すなわち、第1計測手段の計測値と第2計測手段の計測値の差の第2所定期間内における変動幅が前記所定範囲内に留まっており、その差が実質的にゼロ以外である場合に、システム内の複数のガス消費装置の運転状態を維持したまま第1所定期間を経過させることによって、主配管に設置されている遮断手段による遮断動作を実行させる。
システム外のガス消費装置に単位時間当たりに供給するガス量がゼロ以外であるという状態は、システム外のガス消費装置にガスを供給している状態に相当する。この場合、システム外のガス消費装置が適正に使用されていれば、単位時間当たりのガス使用量は短期間のうちに変動するはずであり、長期に亘って一定レベルに留まっていることはないはずである。それにもかかわらず、第1計測手段の計測値と第2計測手段の計測値の差の第2所定期間内における変動幅が所定範囲内に留まっている現象が発生したということは、何らかの異常な現象が発生したということができる。
本装置では、上記状態が発生した場合、システム内のガス消費装置の運転状態を一定状態に維持する。この結果、第1計測手段の計測値は安定し、第1所定期間内における変動幅が所定範囲内に留まることとなり、遮断手段が遮断動作を実行する。本装置では、前記の手順でガスの供給を遮断することから、万一にガス漏れが発生すれば、ガスの供給が遮断され、事故の発生を未然に防止することができる。
上記の制御手順は、システム外のガス消費量が一定であっても、システム内のガス消費量が変動しているために、主配管におけるガス供給量が時間的に変動する場合にも作動する。すなわち、この場合も、主配管におけるガス供給量からシステム内のガス消費量を減じることによってシステム外のガス消費量が計算され、それが第2所定期間に亘って変動しなければ、システム内のガス消費量を一定とする。この結果、主配管におけるガス供給量が一定となり、ガスの供給を遮断することができる。
上記において、第3所定期間は第1所定期間よりも短い必要がある。また、第2所定期間は第3所定期間よりも長くてもよいし、短くてもよいし、等しくてもよい。
コージェネレーションシステムの場合、運転を一旦停止すると、再起動するのに多くのエネルギーが必要となる。コージェネレーションシステムの場合、不必要にガスを遮断することを防止する必要性が高い。
この場合、制御手段が、床暖房装置の放熱量を変化させることによって、補助熱源機のガス消費量を変化させることが好ましい。
その一方において、システム内のガス消費装置によるガス消費量の変動幅が小さいことに起因して主配管を流れるガス供給量の変動幅が小さくなっている場合には、コージェネレーションシステムのガス消費量を変化させることによって、不必要にガスの供給を遮断する事態の発生を防止することができる。
(形態1) 本実施例のコージェネレーションシステムは、燃料電池と、貯湯タンクと、補助熱源機と、床暖房装置と、暖房装置等を備えている。
(形態2) 補助熱源機で加熱された温水は、暖房用熱交換器で暖房用の温水を加熱するために用いられる。
(形態3) 本実施例のコージェネレーションシステムは、過去のコージェネレーションシステムの使用状態から、所定期間の運転計画情報を作成する手段を有している。
図1は、コージェネレーションシステム1の全体図である。図2は、コージェネレーションシステム1内のガス消費装置と、コージェネレーションシステム1外のガス消費装置と、それらにガスを供給する供給経路と、コージェネレーションシステム1内のガス消費装置の運転を制御する制御ユニット200を抜粋して示すブロック図である。
図2に示すように、ガス供給経路は、主配管13、マイコンメータ250、及び分岐配管20を備えている。ガス供給会社から供給されるガスは、主配管13を通って、主配管13に取り付けられているマイコンメータ250を通過する。マイコンメータ250は、主配管13を単位時間当たりに流れるガス供給量を連続して計測する第1ガス流量計252を内蔵している。第1ガス流量計252が計測した計測値データは、コージェネレーションシステム1の制御ユニット200に送信される。また、マイコンメータ250は、第1ガス流量計252で計測された単位時間当たりのガス供給量の第1所定期間内における変動幅が所定範囲C1内に留まっている場合に、主配管13を遮断する遮断バルブ254を内蔵している。
マイコンメータ250を通過したガスは、主配管13を通って、コージェネレーションシステム1外のガス器具30に供給される。ガス器具30は、例えば、ガスコンロやガスオーブン等であって、コージェネレーションシステム1とは無関係なものである。
主配管13には、マイコンメータ250よりも下流側であり、ガス器具30よりも上流側の位置において分岐配管20の一端が接続されている。
コージェネレーションシステム1は、バーナ158と、改質器156と、補助熱源機68という3種類のガス消費装置を内蔵している。バーナ158は、ガス配管22から供給されたガスを燃焼して改質器156を加熱する。改質器156は、バーナ158で加熱された状態でガス配管22から供給されたガスを改質することによって水素ガスを生成する。補助熱源機68は、ガス配管22から供給されたガスを燃焼装置70で燃焼することによって、補助熱源機68を通過する温水を加熱する。
ガス配管22の分岐点より下流側であって改質器156の上流側には、第1バルブ157が取り付けられている。ガス配管22の分岐点より下流側であってバーナ158の上流側には、第2バルブ159が取り付けられている。ガス配管22の分岐点より下流側であって補助熱源機68の上流側には、第3バルブ69が取り付けられている。第1バルブ157、第2バルブ159及び第3バルブ69は、制御ユニット200から送信される信号に基づいてその開度が調整される。すなわち、制御ユニット200は、改質器156、バーナ158及び補助熱源機68のガス供給量を調整する。
図2において、実線はガスの供給経路を示し、破線はデータの伝達経路を示し、点線は制御信号の伝達経路を示している。
発電ユニット150は、バーナ158、改質器156、燃料電池160、熱媒循環経路152を備えている。バーナ158は、ガスを燃焼して改質器156を加熱する。改質器156は、加熱された状態でガスを改質することによって水素ガスを生成する。燃料電池160は、改質器156から供給された水素ガスを用いて発電する。燃料電池160の発電に伴って発生した発電熱によって熱媒循環経路152内の熱媒が加熱される。熱媒循環経路152内の熱媒の熱は、給湯ユニット10の熱回収用熱交換器154に入力される。
貯湯タンク12には、熱回収用熱交換器154を通過する温水加熱経路56が接続されている。温水加熱経路56には、ポンプ57が取り付けられている。ポンプ57の駆動は、制御ユニット200に制御されている。温水加熱経路56は、ポンプ57の駆動によって、貯湯タンク12の底部から水を取り出し、熱回収用熱交換器154を通過した水を貯湯タンク12の上部に戻す。貯湯タンク12の温水は、熱回収用熱交換器154を通過することによって、発電熱で加熱された熱循環経路152内の熱媒によって加熱される。発電熱で加熱された温水が、貯湯タンク12に貯湯される。
貯湯タンク12の温水は、温水循環経路76に取り付けられているポンプ77によって温水循環経路76に流入する。温水循環経路76の温水は補助熱源機68を通過する。補助熱源機68を通過した温水の温度を計測するサーミスタ99が用意されている。補助熱源機68は、サーミスタ99の検出温度が所定温度に満たない場合に、ガスを燃焼して温水循環経路76を循環する温水を所定温度に加熱する。サーミスタ99の検出温度が所定温度に満たない場合に、燃焼装置70でガスを燃焼して温水循環経路76を循環する温水を所定温度に加熱する。燃焼装置70で燃焼しないでもサーミスタ99の検出温度が所定温度以上であれば、燃焼装置70は燃焼せず、温水は補助熱源機68を素通りする。ポンプ77の駆動は制御ユニット200に制御されている。
制御ユニット200は、サーミスタ99の検出温度に基づいて、第3バルブ69の開度を調整し、補助熱源機68に供給するガス供給量を調整する。補助熱源機68を通過した温水は、暖房用熱交換器114を通過し、貯湯タンク12に戻される。
貯湯タンク12の底部には給水管24が接続されている。貯湯タンク12内には、給水管24から所定圧力がかけられている。給湯栓44を開くと、貯湯タンク12内の温水が給湯経路46から給湯栓44に給湯される。貯湯タンク12には、給湯管102が接続されている。後記するシスターン100の湯量が不足すると、制御ユニット200は、バルブ101を開いてシスターン100に給湯する。給湯した量の水道水が給水管24から貯湯タンク12に補給される。
シスターン100と、暖房用熱交換器114と、暖房装置110を一巡する暖房循環経路112が設けられている。暖房循環経路112には、ポンプ113が配置されている。制御ユニット200は、ポンプ113の出力を調整することによって、暖房循環経路112に流れる単位時間当たりの温水流量を調整し、暖房用熱交換器114の単位時間当たりの熱交換量を調整する。
暖房循環経路112は、暖房用熱交換器114よりも上流側で床暖房循環経路116の上流端に接続されている。床暖循環経路116の下流端は、暖房装置110よりも下流側で暖房循環経路112に接続されている。つまり、シスターン100と床暖房装置120は、暖房循環経路112を介して床暖房循環経路116によって接続されている。床暖循環経路116の床暖房装置120よりも上流側には、バルブ115が配置されている。制御ユニット200は、バルブ115の開度を調整することによって、床暖循環経路116に流れる単位時間当たりの温水流量を調整し、床暖房装置120の単位時間当たりの放熱量を調整する。
床暖房装置120の単位時間当たりの放熱量が増大すると、シスターン100から暖房用熱交換器114に入る温水の温度が低下し、温水循環経路76を流れて暖房用熱交換器114からでる温水の温度が低下し、貯湯タンク12を経て補助熱源機68に戻る温水の温度が低下する。補助熱源機68に戻る温水の温度が低下すると、補助熱源機68の燃焼装置70が単位時間あたりに消費するガス量は増大する。ポンプ113の出力またはバルブ115の開度を調整することによって、補助熱源機68が単位時間あたりに消費するガス量を増減させることができる。
暖房循環経路112の暖房用熱交換器114の下流側から、追焚き経路122が分岐している。追焚き経路122の下流端は、暖房循環経路112を介して、シスターン100に接続されている。追焚き経路122は、風呂用熱交換器124を通過するように配設されている。追焚き経路122内の温水の熱は、風呂用熱交換器124に入力される。追焚き経路122にはバルブ123が配置されている。制御ユニット200は、バルブ123の開度を調整することによって、追焚き経路122の温水流量を調整する。
風呂の浴槽128には風呂循環経路132が接続されている。風呂循環経路132は、風呂用熱交換器124を通過するように配設されている。また、風呂循環経路132は、湯張り経路140によって給湯経路46と接続されている。湯張り経路140には、バルブ142が取り付けられている。制御ユニット200は、バルブ142の開度を調整し、風呂循環経路132に温水を給湯する。
熱負荷108内の各装置の運転状態は、制御ユニット200によって制御されている。実際には、制御ユニット200は、上述したバルブの開度やポンプの出力を制御することにより、熱負荷108内の各装置の出力を制御する。
図1において、太実線はガスの供給経路を示し、細実線は温水経路を示し、破線はデータの伝達経路を示し、点線は制御信号の伝達経路を示している。
入力装置202は、第1ガス流量計252、第2ガス流量計25及びリモコン210、サーミスタ99等に接続されている。入力装置202には、第1ガス流量計252の計測値データと、第2ガス流量計25の計測値データが入力される。また、入力装置202には、リモコン210からの指示信号が入力される。さらに、入力装置202には、補助熱源機68から送り出される温水の温度が入力される。入力装置202は、入力されたデータや信号を制御装置204に出力する。
制御装置204は、CPU等を備えており、記憶装置206に記憶されているプログラムに従って動作する。制御装置204は、リモコン210から入力された使用者からの指示に従ってコージェネレーションシステム1内の各装置を制御する。また、制御装置204は、コージェネレーションシステム1の各装置の運転状態を、時系列に従って連続して記憶装置206に記録する。制御装置204は、記憶装置206に記録されている過去のコージェネレーションシステム1の運転状態から、所定の時間後までの運転計画情報を作成して記憶装置206に記録する。また、制御装置204は、入力装置202から入力された第1ガス流量計252の計測値と第2ガス流量計25の計測値の差を、所定の時間ΔT毎に算出して記憶装置206に記録する。また、制御装置204は、第1ガス流量計252の計測値データも記憶装置206に記録する。
制御装置204は、第1バルブ157、第2バルブ159、第3バルブ69の開度を制御する。また、制御装置204は、コージェネレーションシステム1内の各経路に配置されているバルブ(例えばバルブ115)やポンプ(例えばポンプ113)を制御する。
記憶装置206は、従来のメモリ等を用いることができる。記憶装置206には、制御装置204の制御プログラムが記憶されている。また、記憶装置206には、制御装置204から入力された各種の情報が記憶されている。
床暖房装置120の出力を上げる場合、制御装置204は、ポンプ113とバルブ115を制御して、床暖循環経路116内の温水の単位時間当たりの流量を上げる。これにより、床暖房装置120の放熱量が上昇する。床暖房装置120での放熱量が上昇すると、床暖循環経路116からシスターン100に戻る温水の温度が低下する。シスターン100の水温が低下すると、暖房循環経路112の水温が低下するため、暖房用熱交換器114で温水循環経路76の温水から暖房循環経路112の温水に与える熱量が増加する。これにより、温水循環経路76の水温が低下し、貯湯タンク12内の水温が低下する。貯湯タンク12内の水温が低下すると、貯湯タンク12から温水循環経路76を経て補助熱源機68に戻る温水の温度が低下する。そのため、制御装置204は、第3バルブ69を開き、補助熱源機68へのガス供給量を増加させ、燃焼装置70が発生する熱量を増加させ、補助熱源機68から温水循環経路76に送り出される水温を一定に維持する。
床暖房装置120の出力を下げる場合、制御装置204は、ポンプ113とバルブ115を制御し、床暖循環経路116内の温水の単位時間当たりの流量を下げることにより、床暖房装置120の放熱量を下げる。これにより、シスターン100の水温の低下が抑制され、暖房用熱交換器114で暖房循環経路112内の温水に与える熱量が低減される。したがって、貯湯タンク12内の水温の低下が抑制され、補助熱源機68に戻る温水温度の低下が抑制される。そのため、制御装置204は、第3バルブ69を閉め、補助熱源機68へのガスの供給量を低減させ、燃焼装置70が発生する熱量を低減させる。
制御装置204は、入力装置202に入力される第1ガス流量計252の計測値Q1と第2ガス流量計25の計測値Q2をΔT毎に取得する。制御装置204は、計測値を取得するごとに、計測回数を示すIの値を1増加させる(ステップS102)。本実施例では、計測回数Iが示す時点で計測された第1ガス流量計252の計測値をQ1(I)とし、計測回数Iが示す時点で計測された第2ガス流量計25の計測値をQ2(I)とする。制御装置204は、取得した計測値Q1(I)を記憶装置206に記録する。
制御装置204は、取得した計測値Q1(I)と計測値Q2(I)との差Q3(I)を算出し(ステップS104)、記憶装置206に記録する。差Q3(I)は、主配管13を通過するガス量からコージェネレーションシステム1内のガス消費装置に供給されるガス量を引いたものであり、コージェネレーションシステム1外のガス器具30に供給されたガス量に相当する。次に、制御装置204は、計測回数Iの値を整数Nと比較する(ステップS105)。ここで整数Nの値は、第2所定期間に対応する値とされている。すなわち、第2所定期間=ΔT×N(Nは正の整数。例えば、N=5)の関係を満たす。計測回数Iが整数Nより小さい場合(ステップS105でNO)、制御装置204は、今回の処理を終了し、所定時間ΔT後に図4の処理を再度実施する。
計測回数Iが整数N以上場合(ステップS105でYES)、制御装置204は、記憶装置206から第2所定期間内の差Q3の最大値及び最小値を抽出する。つまり、制御装置204は、差Q3(I−N)から差Q3(I)の中から最大値Q3MAX(I)と最小値Q3MIN(I)を抽出する(ステップS106)。制御装置204は、抽出した最大値Q3MAX(I)と最小値Q3MIN(I)の差と所定範囲C1を比較する(ステップS108)。所定範囲C1は、マイコンメータ250の遮断バルブ254が第1所定期間に亘ってガス供給量の変動幅が所定範囲C1の範囲内に留まっていれば、ガスの供給異常と判断してガスを遮断するために用いる値に等しい。
第2所定期間内の最大値Q3MAX(I)−最小値Q3MIN(I)が所定範囲C1以下の場合(ステップS108でYES)、即ち、ガス器具30に供給されるガス供給量の変動幅が所定範囲C1以下に留まっている場合、制御装置204は、差Q3(I−N)から差Q3(I)の平均値と、所定値C2を比較する(ステップS110)。ここで、所定値C2は、平均値が実質的にゼロといえる値であるかどうかを判別できる小さい値(0.05m2/h)である。
差Q3(I−N)から差Q3(I)の平均値が所定値C2より大きい場合(ステップS110でNO)は、コージェネレーションシステム1外へのガス供給量が第2所定期間に亘ってゼロ以外であり、その変動幅が所定範囲C1以下に留まっている状態である。その場合には、コージェネレーションシステム外でガス漏れが発生している危険性がある。そのため、マイコンメータ250の遮断バルブ254によって、主配管13を遮断する必要がある。したがって、制御装置204は、第1バルブ157、第2バルブ159、第3バルブ69の開度を一定に制御し、コージェネレーションシステム1内のガス消費装置である改質器156、バーナ158、補助熱源機68でのガス消費量を一定に維持する(ステップS112)。この結果より、その後に第1所定期間が経過した時点で、第1ガス流量計252の計測値の第1所定期間における変動幅が所定範囲C1以下となり、遮断バルブ254が主配管13を遮断する。
最大値Q1MAX(I)と最小値Q1MIN(I)の差が所定範囲C1以下の場合(ステップS116でYES)、即ち、第3所定期間における第1ガス流量計252の計測値の変動幅が所定範囲C1以下に留まっている場合、制御装置204は、差Q3(I−M)から差Q3(I)の平均値を算出し、所定値C2と比較する(ステップS118)。差Q3(I−M)から差Q3(I)の平均値が所定値C2より大きい場合(ステップS118でNO)、即ち、第3所定期間におけるコージェネレーションシステム1外のガス器具30に供給されるガス量が実質的にゼロより大きい場合、制御装置204は、何もせず今回の処理を終了し、所定時間ΔT後にステップS102からの処理を繰り返す。差Q3(I−M)から差Q3(I)の平均値が所定値C2より以下の場合(ステップS118でYES)、即ち、第3所定期間におけるコージェネレーションシステム1外へのガス供給量が実質的にゼロの場合、制御装置204は、図5に示す処理を実行することによって、コージェネレーションシステム1のガス消費量を変化させ、遮断バルブ254が主配管13を遮断することを回避する。
制御装置204は、床暖房装置120が運転中であるか否かを確認する(ステップS120)。床暖房装置120が運転中の場合(ステップS120でYES)、制御装置204は、床暖房装置120の出力を低減するか、あるいは停止する制御を行い(ステップS122)、ステップS138に進む。床暖房装置120の出力を低減又は停止するとは、制御装置204がポンプ113及びバルブ115を制御し、床暖循環経路116の単位時間当たりの温水流量を低減又は停止する。床暖房装置120の出力が低減又は停止されると、床暖房装置120での放熱量が低減される。床暖房装置120での放熱量が低減されると、暖房用熱交換器114における温水循環経路76の温水の温度低下を抑制することができる。したがって、補助熱源機68に戻る温水の温度が低下するのを抑制し、補助熱源機68のガス消費量を低減させることができる。
発電ユニット150の出力を低減することができない場合(ステップS124でNO)、制御装置204は、記憶装置206に記憶されている運転計画情報を確認する(ステップS128)。制御装置204は、運転計画情報を確認し、補助熱源機68の出力を上げることが可能かどうか判定する(ステップS130)。制御装置204は、熱負荷108で所定の時間後までに使用される予定の熱量が現在のコージェネレーションシステム1内の蓄熱量よりも大きい場合、補助熱源機68の出力を上げて、貯湯タンク12内の温水を加熱することができると判定する。制御装置204が補助熱源機68の出力を上げることができると判定すると(ステップS130でYES)、第3バルブ69を調整して、補助熱源機68へのガス供給量を増加させることで補助熱源機68の出力を上げ(ステップS132)、ステップS138に進む。
ステップS138では、制御装置204は、上述した制御状態で所定の時間経過するまで現状を維持する。所定の時間経過する(ステップS138でYES)と、制御装置は制御していた装置を制御する前の状態に戻す(ステップS140)。
制御装置204は、第1ガス流量計252の計測値Q1と第2ガス流量計25の計測値Q2を時間ΔT毎に取得する。制御装置204は、ガス流量計25,254から計測値データを取得すると、計測回数を示すIの値を1増加させる(ステップS202)。制御装置204は、取得した計測値Q1(I)を記憶装置206に記録する。
次に、制御装置204は、計測回数Iを第3所定期間と対応する整数Mと比較する(ステップS203)。計測回数Iが整数Mより小さい場合(ステップS203でNO)、制御装置204は、今回の処理を終了し、所定時間ΔT後に図6の処理を再度実施する。
計測回数Iが整数M以上場合(ステップS203でYES)、制御装置204は、計測値Q1(I−M)から計測値Q1(I)の最大値Q1MAX(I)と最小値Q1MIN(I)を抽出し(ステップS204)、最大値Q1MAX(I)と最小値Q1MIN(I)の差と所定範囲C1とを比較する(ステップS206)。最大値Q1MAX(I)と最小値Q1MIN(I)の差が所定範囲C1より大きい場合(ステップS206でNO)、即ち、第3所定期間における第1ガス流量計252の計測値の変動幅が所定範囲C1より大きい場合、ステップS211に進む。最大値Q1MAX(I)と最小値Q1MIN(I)の差が所定範囲C1以下場合(ステップS206でYES)、即ち、第3所定期間における第1ガス流量計252の計測値の変動幅が所定範囲C1以下に留まっている場合、制御装置204は、取得した計測値Q1(I)と計測値Q2(I)との差Q3(I)を算出する(ステップS208)。算出した差Q3(I)は、記憶装置206に記録する。
次に、制御装置204は、差Q3(I−M)から差Q3(I)の平均値を算出し、所定値C2と比較する(ステップS210)。差Q3(I−M)から差Q3(I)の平均値が所定値C2以下の場合(ステップS210でYES)、即ち、第3所定期間における第1ガス流量計252の計測値の変動幅が所定範囲C1内に留まっており、コージェネレーションシステム1外のガス器具30に供給されるガス量が実質的にゼロである場合、制御装置204は前記した図5に示す処理を実行することによって、遮断バルブ254が主配管13を遮断することを防止する。差Q3(I−M)から差Q3(I)の平均値が所定値C2より大きい場合(ステップS210でNO)、即ち、コージェネレーションシステム1外のガス器具30に供給されるガス量が実質的にゼロ以上である場合、ステップS211に進む。
計測回数Iが整数N以上の場合(ステップS211でYES)、制御装置204は、差Q3(I−N)から差Q3(I)の最大値Q3MAX(I)と最小値Q3MIN(I)を抽出する(ステップS212)。制御装置204は、抽出した最大値Q3MAX(I)と最小値Q3MIN(I)の差と所定範囲C1を比較する(ステップS214)。最大値Q3MAX(I)−最小値Q3MIN(I)が所定範囲C1よりも大きい場合(ステップS214でNO)、即ち、第2所定期間におけるコージェネレーションシステム1外のガス器具30に供給されるガス量の変動幅が所定範囲C1よりも大きい場合、制御装置204は今回の処理を終了し、所定時間ΔT後に図6の処理を再度実施する。最大値Q3MAX(I)−最小値Q3MIN(I)が所定範囲C1以下の場合(ステップS214でYES)、即ち、第2所定期間におけるコージェネレーションシステム1外のガス器具30に供給されるガス量の変動幅が所定範囲C1内に留まっており、コージェネレーションシステム1外のガス器具30に供給されるガス量が実質的にゼロより大きい場合、制御装置204は、第1バルブ157、第2バルブ159、第3バルブ69の開度を一定に制御し、コージェネレーションシステム1内のガス消費装置である改質器156、バーナ158、補助熱源機68でのガス消費量を一定に維持する(ステップS216)。この結果により、その後に第1所定期間が経過した時点で、第1ガス流量計252の計測値の第1所定期間における変動幅が所定範囲C1以下となり、遮断バルブ254が主配管13を遮断する。
制御装置204は、第1所定期間よりも短い第3所定期間におけるマイコンメータ250のガス流量計252が計測するガス供給量の変動幅が所定範囲C1内に留まっている場合に、ガス流量計252が計測するガス供給量の値を強制的に変更することにより、遮断バルブ254が主配管13を遮断することを回避する、コージェネレーションシステム1を長時間に亘って連続して使用することができる。
また、制御装置204は、コージェネレーションシステム1内の各装置の運転状態に応じてコージェネレーションシステム1内のガス消費装置のガス消費量を変化させることができる。
例えば、上述した実施例では、制御装置204は、コージェネレーションシステムのいずれか1つの装置の出力を変化させているが、複数の装置の運転状態を変化させてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:給湯ユニット
12:貯湯タンク
13:主配管
20:分岐配管
25:第1ガス流量計
30:ガス器具
44:給湯栓
68:補助熱源機
69:第3バルブ
100:シスターン
110:暖房装置
112:暖房循環経路
114:暖房用熱交換器
116:床暖循環経路
120:床暖房装置
130:風呂装置
150:発電ユニット
152:熱媒循環経路
154:熱回収用熱交換器
156:改質器
157:第1バルブ
158:バーナ
159:第2バルブ
160:発電機
200:制御ユニット
204:制御装置
250:マイコンメータ
252:第1ガス流量計
254:遮断バルブ
Claims (3)
- コージェネレーションシステム内のガス消費装置とコージェネレーションシステム外のガス消費装置にガスを供給する主配管と、
主配管を単位時間当たりに流れるガス供給量を計測する第1計測手段と、
第1計測手段で計測された単位時間当たりのガス供給量の第1所定期間内における変動幅が所定範囲内に留まっている場合に主配管を遮断する遮断手段と、
第1計測手段と遮断手段の下流で分岐している分岐配管と、
を備えているガス供給経路の前記分岐配管に接続して用いるコージェネレーションシステムであり、
複数のガス消費装置と、
複数のガス消費装置の運転状態を制御する制御装置と、
分岐配管を単位時間当たりに流れるガス供給量を計測する第2計測手段を備えており、
分岐配管は、第2計測手段よりも下流でコージェネレーションシステム内の複数のガス消費装置に向けてさらに分岐しており、
制御装置は、下記制御手順、すなわち:
第1計測手段の計測値と第2計測手段の計測値の差の第2所定期間内における変動幅が前記所定範囲内に留まっており、その差が実質的にゼロ以外である場合に、コージェネレーションシステム内の複数のガス消費装置の運転状態を維持したまま第1所定期間を経過させて前記遮断手段による遮断動作を実行させることを特徴とするコージェネレーションシステム。 - 前記制御装置は、第1計測手段の計測値の第1所定期間よりも短い第3所定期間内における変動幅が前記所定範囲内に留まっており、第1計測手段の計測値と第2計測手段の計測値の差が第3所定期間に亘って実質的にゼロである場合に、コージェネレーションシステム内の少なくとも1つのガス消費装置の運転状態を強制的に変更して前記遮断手段による遮断動作の実行を回避する制御手順を実行することを特徴とする請求項1のコージェネレーションシステム。
- 前記コージェネレーションシステムが、
ガスを燃焼して所定温度の温水に加熱する補助熱源機と、
補助熱源機で加熱された温水を利用して暖房するとともに、放熱量に対応して補助熱源機に戻る温水の温度を変化させる床暖房装置を有しており、
前記制御手段は、床暖房装置の放熱量を変化させることによって補助熱源機のガス消費量を変化させることを特徴とする請求項2のコージェネレーションシステム。
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