JP3921870B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、暖房時に圧縮機吐出ガス冷媒(ホットガス)を凝縮器側をバイパスして減圧し、蒸発器に直接導入することにより、ガス冷媒を蒸発器で放熱させるホットガスバイパス機能を持った冷凍サイクル装置に関するもので、特に、ホットガスバイパス運転時における配管部での放熱を効果的に抑制できるように改良を図ったものであり、例えば、車両用空調装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用空調装置では冬期暖房時に温水(エンジン冷却水)を暖房用熱交換器に循環させ、この暖房用熱交換器にて温水を熱源として空調空気を加熱するようにしている。この場合、温水温度が低いときには車室内への吹出空気温度が低下して必要な暖房能力が得られない場合がある。
【0003】
そこで、特開平5−223357号公報においては、ホットガスバイパスにより暖房機能を発揮できる冷凍サイクル装置が提案されている。この従来装置では、圧縮機吐出側から凝縮器をバイパスして蒸発器入口側に直接連通するホットガスバイパス通路を設けるとともに、このホットガスバイパス通路に減圧手段を設け、エンジン始動時のごとく温水温度が所定温度より低いときには、圧縮機吐出ガス冷媒(ホットガス)をホットガスバイパス通路の減圧手段で減圧した後に蒸発器に直接導入し、蒸発器でガス冷媒から空調空気に放熱することにより、暖房機能を発揮できるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の従来装置では、理想的には、圧縮機での圧縮仕事量が蒸発器での放熱量(暖房能力)となる。従って、ホットガスバイパス通路の配管部での外部への熱損失(放熱量)はそのまま性能低下へつながる。特に、圧縮機吐出直後のガス温度は例えば、吐出圧:20kgf/cm2 では70°Cとなり、冬期暖房時の外気温:−20°Cとの温度差は非常に大きくなる。従って、ホットガスが減圧されるまでの配管長さが長くなると、ホットガスの熱損失量が増大する。
【0005】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、ホットガスバイパス運転時における配管部での熱損失を低減することを目的とする。
また、本発明は、ホットガスバイパス通路における減圧時のガス流動音が蒸発器部に伝播することを低減することを他の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、ホットガスバイパス通路(19)における減圧装置前後で、ガス冷媒が大きく温度低下(例えば、20kgf/cm2 、70°Cの状態から2kgf/cm2 、40°Cの状態に変化)することに着目して、配管部での熱損失を低減しようとするものである。
【0007】
すなわち、請求項1記載の発明では、ホットガスバイパス通路(19)における第2減圧装置(21)下流の通路長さに比して、第2減圧装置(21)上流の通路長さの方が短くなるように、ホットガスバイパス通路(19)のうち上流側部位に、第2減圧装置(21)を配置することを特徴としている
【0008】
請求項1記載の発明によると、ホットガスバイパス通路(19)の大半を減圧後の温度降下したホットガスが流れるから、ホットガスバイパス通路(19)の配管部での熱損失を効果的に低減できる。
しかも、ホットガスバイパス通路(19)の上流側に第2減圧装置(21)が位置することにより、蒸発器(17)の設置される室内から相当距離、隔離して第2減圧装置(21)を配置できるので、ホットガスバイパス通路(19)における減圧時のガス流動音が室内へ伝播するのを低減できるという効果を合わせ奏することができる。
【0009】
また、請求項2記載の発明では、請求項1において、ホットガスバイパス通路(19)のうち上流側部位に弁手段(12、20、400)を配置して、弁手段(12、20、400)に第2減圧装置(21)を内蔵したことを特徴としている。
これによると、弁手段(12、20、400)と第2減圧装置(21)とを一体化でき、弁手段(12、20、400)内の弁口の流路断面積を絞ることにより第2減圧装置(21)を構成することができ、構成を簡素化できるとともに、第2減圧装置(21)のための専用の配管ジョイントが不要となり、コスト低減を図ることができる。
【0010】
また、請求項3記載の発明では、請求項1または2において、第2減圧装置(21)をホットガスバイパス通路(19)の入口部に配置したことを特徴としている。これによると、ホットガスバイパス通路(19)のほぼ全体を減圧後の温度降下したホットガスが流れるから、ホットガスバイパス通路(19)の配管部での熱損失をより一層効果的に低減できる。
【0011】
また、請求項4記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つにおいて、第2減圧装置(21)の出口部に、第2減圧装置(21)から噴出するガス噴出流が衝突して、ガス噴出流の形成範囲を減少させるガス流動音抑制部材(234)を配置したことを特徴としている。
これによると、ガス噴出流の形成範囲を減少させて、ガス流動音を効果的に低減できる。
【0012】
また、請求項5記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つにおいて、第2減圧装置(21)の出口部に、通路断面積を徐々に拡大するテーパ状通路部(50)を形成することを特徴としている。
これによると、テーパ状通路部(50)の形成により、第2減圧装置(21)直後における冷媒圧力の低下を緩やかにすることができる。そのため、第2減圧装置(21)直後の部位に、圧力急低下に起因する冷媒流速の音速化現象が発生することを防止して、冷媒流動音を低減できる。
【0013】
また、請求項6記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つにおいて、ホットガスバイパス通路(19)の出口合流部に、通路断面積を徐々に拡大するテーパ状通路部(165)を形成することを特徴としている。
これによると、テーパ状通路部(165)の形成により、バイパス通路出口合流部における冷媒圧力の低下を緩やかにすることができる。そのため、バイパス通路出口合流部に、圧力急低下に起因する冷媒流速の音速化現象が発生することを防止して冷媒流動音を低減できる。
【0014】
また、請求項7記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つにおいて、第2減圧装置(21)の出口部に、通路断面積を徐々に拡大する第1のテーパ状通路部(50)を形成するとともに、ホットガスバイパス通路(19)の出口合流部に、通路断面積を徐々に拡大する第2のテーパ状通路部(165)を形成し、第1のテーパ状通路部(50)のテーパ角(θf )が12°以内であり、第2のテーパ状通路部(165)のテーパ角(θr )が15°以内であることを特徴としている。
【0015】
これによると、第2減圧装置(21)直後の部位およびバイパス通路出口合流部における冷媒圧力の低下を双方とも緩やかにすることができ、しかも、第1、第2のテーパ状通路部(50、165)のテーパ角(θf 、θr )をそれぞれ12°、15°以内にすることにより、冷媒流動音の低減効果をより一層効果的に発揮できる。
【0016】
また、請求項8記載の発明では、ホットガスバイパス通路(19)の上流側に配置された絞り穴(223)からなる第1段絞り手段と、この第1段絞り部の下流側に配置された細管(19a′)からなる第2段絞り手段とにより第2減圧装置(21)を構成したことを特徴としている。
これによると、ホットガスバイパス通路(19)上流側の第1段絞り手段で減圧されて温度降下したホットガスが細管(19a′)からなる第2段絞り手段を流れる。しかも、第2減圧装置(21)を2段絞りとして、第2段絞り手段を細管(19a′)にて構成しているから、細管(19a′)の表面積(すなわち、放熱面積)を減少できるとともに、細管(19a′)内の冷媒流速を早めることができ、これらのことが相まって、ホットガスバイパス通路(19)の配管部での熱損失をより効果的に低減できる。
【0017】
なお、第2減圧装置(21)が1段絞りの場合は減圧後の冷媒の比体積増加に対応するため、第2減圧装置(21)下流側の配管径を増大させる必要があるが請求項8記載の発明によると、上記のごとく第1段絞り手段下流側を細管(19a′)からなる第2段絞り手段で構成することにより、配管スペースを小さくでき、車両等の狭隘なスペース内への配管取り回しが容易となる。
【0018】
また、請求項9記載の発明では、請求項8において、ホットガスバイパス通路(19)の上流側に弁手段(12、20、400)を配置して、弁手段(12、20、400)に絞り穴(223)を内蔵したことを特徴としている。
これによると、弁手段(12、20、400)と第1段絞り部との一体化により、上述の請求項2と同様のコスト低減の効果を発揮できる。
【0019】
また、請求項10記載の発明では、請求項8または9において、絞り穴(223)をホットガスバイパス通路(19)の入口部に配置したことを特徴としている。
これによると、請求項3と同様に、ホットガスバイパス通路(19)のほぼ全体を減圧後の温度降下したホットガスが流れて、配管部での熱損失をより一層効果的に低減できる。
【0020】
また、請求項11記載の発明のように、弁手段を三方切替弁(400)にて構成すれば、圧縮機(10)の吐出側から凝縮器(13)およびホットガスバイパス通路(19)への冷媒流れの切替を1つの弁で行うことができ、弁手段の小型化、コスト低減を達成できる。
また、請求項12記載の発明は、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置を用いた車両用空調装置であって、蒸発器(17)を内蔵する空調ユニット(23)を車室内に配置し、第2減圧装置(21)をエンジンルーム内に配置したことを特徴としている。
【0021】
これによると、蒸発器(17)の設置される車室内から相当離れたエンジンルーム内に第2減圧装置(21)を配置することにより、ホットガスバイパス通路(19)における減圧時のガス流動音が車室内へ伝播するのを低減できる。
また、請求項13記載の発明は、請求項12において、圧縮機(10)をエンジンルーム内に配置して車両エンジンにより駆動するとともに、ホットガスバイパス通路(19)を車両エンジン近傍の、車両エンジンから熱を受ける位置に配置したことを特徴としている。
【0022】
これによると、ホットガスバイパス通路(19)が車両エンジンから熱を受けることにより、ホットガスバイパス通路(19)の配管部での熱損失を効果的に低減できる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜3は車両用空調装置における冷凍サイクル装置に本発明を適用した第1実施形態を示している。図1において、圧縮機10は、電磁クラッチ11を介して水冷式の車両エンジン(図示せず)により駆動される。圧縮機10の吐出側は第1電磁弁(冷房用弁手段)12を介して凝縮器13に接続され、この凝縮器13の出口側は冷媒の気液を分離して液冷媒を溜める受液器14に接続される。
【0024】
そして、受液器14の出口側は温度式膨張弁(第1減圧装置)15に接続されている。この温度式膨張弁15は、膨張弁本体部150の出口側に逆止弁16を一体に内蔵するものであり、逆止弁16の出口側は蒸発器17の入口側に接続される。膨張弁本体部150は周知のごとく通常の冷凍サイクル運転時に蒸発器18出口冷媒の過熱度が所定値に維持されるように弁開度(冷媒流量)を調整するものである。
【0025】
蒸発器17の出口側は膨張弁本体部150内の感温部150aの流路を通過した後に、アキュームレータ18の入口側に接続される。このアキュームレータ18は周知のごとく冷媒の気液を分離して液冷媒を溜めてガス冷媒を導出するもので、その出口側は圧縮機10の吸入側に接続される。
一方、圧縮機10の吐出側から凝縮器13等をバイパスして蒸発器17の入口側(逆止弁16の出口側)に直接至るホットガスバイパス通路19が設けてある。このバイパス通路19の入口部には第2電磁弁(暖房用弁手段)20と絞り(第2減圧装置)21とを一体化した弁装置22が配置されている。
【0026】
蒸発器17は車両用空調装置の空調ユニット23のケース内に設置され、図示しない送風機により送風される空気(車室内空気または外気)を冷房モード時およひ除湿必要時に冷却する。また、蒸発器17は、冬期暖房モード時には、ホットガスバイパス通路19からの高温冷媒ガス(ホットガス)が流入して空気を加熱するので、放熱器としての役割を果たす。
【0027】
空調ユニット23のケース内において、蒸発器17の空気下流側には車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)を熱源として送風空気を加熱する温水式の暖房用熱交換器24が設置されており、この暖房用熱交換器24の下流側に設けられた吹出口(図示せず)から車室内へ空調空気を吹き出すようになっている。
次に、図2(a)は車両への冷凍サイクル装置の搭載状態を示すもので、蒸発器17を収容している空調ユニット23は、車室内前部の計器盤下方位置に配置されるが、他の機器はいずれも車両エンジンルーム内に配置される。図2において、25は圧縮機10の吐出側ゴムホース、26は第1電磁弁12と凝縮器13との間の高圧金属配管、27は凝縮器13と受液器14との間の高圧金属配管、28は受液器14と温度式膨張弁15との間の高圧金属配管である。
【0028】
温度式膨張弁15は、大別して、上記した膨張弁本体部150と、逆止弁16を一体に内蔵する第1ジョイント151と、第2ジョイント152との3つの部分から構成され、第1ジョイント151は蒸発器17の出入口配管と接続される。そして、第2ジョイント152は、高圧金属配管28の下流端と、低圧金属配管29の上流端とに接続される。この低圧金属配管29の下流端はアキュームレータ18の入口に接続され、アキュームレータ18の出口は吸入側ゴムホース30を介して圧縮機10の吸入側に接続される。
【0029】
また、ホットガスバイパス通路19を構成する金属配管の出口部は第1ジョイント151のバイパス接続口に接続される。なお、図2(b)に示すようにホットガスバイパス通路19を構成する金属配管19aの外周面には断熱材19bを装着して、内部の冷媒ガスから周囲の雰囲気への放熱を抑制するようにしている。断熱材19bの具体的材質としては、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM)等の多孔体が好適で、その厚さは5mm程度である。また、ホットガスバイパス通路19を構成する金属配管19aの外径は、本例では、4/8インチで、その内径は10.1mmである。
【0030】
ここで、冷凍サイクルの他の部位の配管径の一例について述べると、圧縮機吐出側のゴムホース28は外径:4/8インチ、第1電磁弁12の弁口径:φ11mm、凝縮器13入口側の高圧金属配管26は外径:4/8インチ、凝縮器13出口側の高圧金属配管27と受液器14の出口側の高圧金属配管28は外径:8mm、膨張弁15と蒸発器17の入口との間の配管は外径:4/8インチ、蒸発器17の出口側の吸入側ゴムホース25は外径:5/8インチである。
【0031】
次に、図3は図1の弁装置22の具体的構造を例示するもので、弁ハウジング220を有し、この弁ハウジング220の一端側に入口ジョイント部221が形成されている。この入口ジョイント部221は、圧縮機10の吐出側ゴムホース25に接続される。弁ハウジング220の他端側に出口ジョイント部222が形成されている。この出口ジョイント部222はホットガスバイパス通路19の入口に接続される。
【0032】
そして、入口ジョイント部221と出口ジョイント部222との中間に、絞り穴(換言すると、第2電磁弁20の弁口)223が設けられており、本例では、この絞り穴223によって前述の絞り(第2減圧装置)21が構成されている。絞り穴223は円形穴であり、その径は本例では、φ2.2mmである。
この絞り穴223を開閉する電磁弁20は本例ではパイロット式の弁構成となっており、主弁体224を有しており、この主弁体224は樹脂製本体部の外周面を金属カバーで被覆した構成からなる略円筒状の形状である。この主弁体224の中心部には制御穴225が開けてある。一方、プランジャ226の先端にはこの制御穴225を開閉するパイロット弁部227が設けてある。
【0033】
従って、プランジャ226が図3の上方へ移動して、パイロット弁部227が制御穴225を開放すると、主弁体224の背圧室228が制御穴225および絞り穴223を介して出口ジョイント部222側の通路に連通して、背圧室228の圧力が低下する。
これにより、入口ジョイント部221側の圧力と背圧室228との間に差圧が発生し、この差圧およびコイルバネ229の力が主弁体224に対して図3の上方への押圧力として作用する。この押圧力により主弁体224が図3の上方へ変位して、絞り穴223が開放され、電磁弁20が開弁状態となる。すると、絞り穴223の絞り作用により圧縮機吐出側冷媒ガスが所定圧まで減圧され、そして、減圧後の冷媒ガスが出口ジョイント部222を経由してホットガスバイパス通路19に流入する。
【0034】
次に、プランジャ226を図3の上方へ吸引するための電磁機構を説明すると、プランジャ226は磁性体製の可動部材であり、このプランジャ226に対向して固定鉄心部材230が配置され、この両者226、230の間にはコイルバネ231が配置されている。さらに、プランジャ226と固定鉄心部材230の外周側に電磁コイル232が配置され、この電磁コイル232の周囲に継鉄部材233が配置されている。
【0035】
これにより、電磁コイル232に通電すると、継鉄部材233、プランジャ226および固定鉄心部材230からなる磁気回路に磁束が流れて、プランジャ226と固定鉄心部材230との間に吸引力が発生して、プランジャ226がバネ231の力に抗して図3の上方へ変位する。
弁ハウジング220において、一端側の入口ジョイント部221と、他端側の出口ジョイント部222との間の中央部であって、かつ、絞り穴223の直後の部位に、ガス流動音抑制部材234が配置されている。このガス流動音抑制部材234は、圧縮機10からの高圧吐出冷媒ガスが絞り穴223で急激に減圧される際に発生するガス噴出流(ジェットコア)によるガス流動音を抑制するものである。
【0036】
ガス流動音抑制部材234は、具体的には、絞り穴223の径(例えば、φ2.2mm)より大きい外径(例えば、φ4.0mm)を持つ円柱部234aを有し、この円柱部234aの先端を絞り穴223の直後の部位に、所定間隔Lを隔てて配置している。ここで、所定間隔Lは、絞り穴223の径dに対して、0.5d〜3.0d程度の距離である。絞り穴223を通過して減圧されたガス冷媒は、円柱部234aの先端に衝突した後に、円柱部234aの外周側の隙間を通って出口ジョイント部222の流路へ流れる。
【0037】
ガス流動音抑制部材234は円柱部234aと、これより外径の大きい取付部234bとを金属または樹脂により一体に成形し、Oリング235を介して弁ハウジング220にネジ止め固定されている。
次に、上記構成において本第1実施形態の作動を説明する。冷房モード時およひ除湿必要時には、図示しない制御装置により冷房用の第1電磁弁12が開状態とされ、暖房用の第2電磁弁20が閉状態とされる。従って、図示しない制御装置により電磁クラッチ11が通電され、接続状態になると、圧縮機10が車両エンジンにて駆動され、作動状態となる。
【0038】
すると、圧縮機10の吐出ガス冷媒は開状態の第1電磁弁12を通過して凝縮器13に流入し、凝縮器13では、図示しない冷却ファンにより送風される外気にて冷媒が冷却されて凝縮する。そして、凝縮後の液冷媒は受液器14で気液分離され、液冷媒のみが温度式膨張弁15の膨張弁本体部150で減圧されて、低温低圧の気液2相状態となる。
【0039】
次に、この低圧冷媒は温度式膨張弁15の第1ジョイント151に内蔵されている逆止弁16を開弁させて、蒸発器17内に流入する。蒸発器17において冷媒は、図示しない送風機により送風される空調空気から吸熱して蒸発する。蒸発器17で冷却された空調空気は車室内へ吹き出して車室内を冷房する。そして、蒸発器17で蒸発したガス冷媒はアキュームレータ18を経由して圧縮機10に吸入され、再度圧縮される。
【0040】
冬期暖房モード時には、図示しない制御装置によりにより冷房用第1電磁弁12が閉状態とされ、暖房用第2電磁弁20が開状態とされる。第2電磁弁20の開状態では、主弁体224が図3の上方へ変位して、絞り21を構成する絞り穴223を開口し、ホットガスバイパス通路19が開通する。このため、圧縮機10の高温吐出ガス冷媒(過熱ガス冷媒)が第2電磁弁20の絞り穴223で減圧された後、ホットガスバイパス通路19を通って蒸発器17内に流入する。蒸発器17において、減圧後の過熱ガス冷媒が空調空気に放熱して、空調空気を加熱する。
【0041】
ホットガスバイパス運転時には、バイパス通路19からのガス冷媒の圧力で逆止弁16が閉弁状態を維持するので、吐出ガス冷媒が温度式膨張弁15の上流側へ逆流することはない。
温水式の暖房用熱交換器23に車両エンジンからの温水を流すことにより、空調空気を熱交換器23においても加熱することができる。そして、蒸発器17で放熱したガス冷媒はアキュームレータ18を経由して圧縮機10に吸入され、再度圧縮される。
【0042】
ところで、圧縮機吐出直後のガス温度は例えば、吐出圧:20kgf/cm2 では70°Cとなり、冬期暖房時の外気温(例えば、−20°C)との温度差は非常に大きくなる。しかし、本第1実施形態によると、ホットガスバイパス通路19の入口部に第2電磁弁20を配置するとともに、この第2電磁弁20の弁口をなす絞り穴223自身で、ホットガスバイパス通路19の絞り21を構成しているから、ホットガスバイパス通路19を絞り穴223で減圧された後の温度降下したガス冷媒が流れる。
【0043】
例えば、絞り穴223で冷媒ガスが20kgf/cm2 の状態から2kgf/cm2 の状態に減圧されると、冷媒ガスの温度は70°Cから40°Cに降下する。従って、ホットガスバイパス通路19内の冷媒ガスと周囲の雰囲気温度との温度差が減少するので、ホットガスバイパス運転時におけるホットガスバイパス通路19の配管部での熱損失を低減できる。また、ホットガスバイパス通路19の配管19aの外周面に断熱材19bを装着することにより、ホットガスバイパス通路19の配管部での熱損失を一層低減できる。
【0044】
さらに、ホットガスバイパス通路19の配置場所として、車両エンジンの近傍位置を選択して、車両エンジンの熱をホットガスバイパス通路19の配管部が受けるようにすれば、ホットガスバイパス通路19の配管部での熱損失をより効果的に低減できる。
図4はホットガスバイパス運転時における冷凍サイクルのモリエル線図で、破線▲1▼はホットガスバイパス通路19の配管部での熱損失を0とした理想状態のモリエル線図であり、実線▲2▼は上記した本発明の第1実施形態によるモリエル線図であり、▲3▼はホットガスバイパス通路19の途中位置に絞り21を配置した比較例によるモリエル線図である。
【0045】
第1実施形態▲2▼では、ホットガスバイパス通路19の配管部での熱損失を減少することにより、暖房能力を比較例▲3▼のQ2 からQ1 に増加できる。図5は外気温:−20°C、車速:40km/hの走行時において、圧縮機動力と蒸発器17での放熱量との比である動力変換効率を第1実施形態▲2▼では、比較例▲3▼の0.5から0.7まで向上できた。
【0046】
次に、第1実施形態では、ホットガスバイパス通路19の絞り21における低騒音化の対策を施しているので、この低騒音化対策について説明する。まず、最初に、図6により、ホットガスバイパス通路19の絞り21における騒音発生のメカニズムを説明すると、絞り21(絞り穴223)では冷媒ガスが20kgf/cm2 程度の高圧状態から2kgf/cm2 程度の低圧状態までに急激に減圧するので、絞り21の出口側には音速状態のガス噴出流(ジェットコア)Aが発生する。
【0047】
このガス噴出流Aは絞り21の径dの5〜8倍程度の範囲に形成され、そして、このガス噴出流Aの外周側には急激な速度勾配Dをもつ混合域Bが形成され、さらに、混合域Bの下流側には乱流域Cが形成される。混合域Bに形成される急激な速度勾配Dが原因となって、ガス流動音(騒音)が発生する。このガス流動音は図6(b)に示すように、特に、混合域Bの範囲で大きくなる。
【0048】
そこで、第1実施形態では、図7に示すように、ガス噴出流Aの形成範囲内において、絞り21の出口部と対向するようにガス流動音抑制部材234を配置して、この部材234の先端面にガス噴出流Aを衝突させ、ガス噴出流Aによる混合域Bの形成範囲を狭めるようにしている。この混合域Bの形成範囲の縮小により、ガス流動音を低減させる。
【0049】
図8は、上記したガス流動音抑制部材234による騒音低減効果を具体的に示すもので、冷凍サイクルの運転条件は、蒸発器17の吸込空気温度:−20°C、蒸発器17の吸込空気風量:150m3 /h、圧縮機10の回転数:760rpm、絞り21の上流側圧力:1.3MPa、絞り21の下流側圧力:0.4MPaで、絞り21の内径は2.4mmである。
【0050】
図8(a)は絞り21のみで、ガス流動音抑制部材234を設けない比較例であり、図8(b)は絞り21の出口面から1.5mm離れた位置にガス流動音抑制部材234を配置した第1実施形態である。第1実施形態は、比較例に対して、絞り21部の騒音を68dBから54.5dBに、また、車室内に配置される蒸発器17部の騒音を49.5dBから46dBに低減できることが分かった。
【0051】
なお、図8(c)は、第1実施形態のガス流動音抑制部材234の変形例であり、ガス流動音抑制部材234を多孔質の金属で構成した例である。多孔質金属としては、ニッケル−クロム(Ni−Cr)合金で、多孔率96%のものを使用した。そして、ガス流動音抑制部材234は冷媒の通過可能な多孔質金属からなるため、絞り21の出口面に密着配置している。
【0052】
図8(c)のガス流動音抑制部材234によると、絞り21部の騒音をさらに43dBまで低減できることが分かった。なお、図8(c)のガス流動音抑制部材234を図8(b)のものと同様に、絞り21の出口面から所定量(例えば、1.5mm程度)離して配置しても、同様の騒音低減効果を発揮できることを確認している。
【0053】
(第2実施形態)
図9、10は第2実施形態であり、第1実施形態との相違点は第1、第2の電磁弁12、20を1つの弁装置40として一体化している点、およびホットガスバイパス通路19の絞り21を、第2の電磁弁20の弁口である絞り穴223(第1段絞り手段)と、この絞り穴223の下流側に配置された細管19a′(第2段絞り手段)との2段にわたって形成した点である。細管19a′はホットガスバイパス通路19を構成する金属配管(キャピラリチューブ)である。
【0054】
弁装置40は、図10に示すように、冷房用の第1電磁弁12および暖房用の第2電磁弁20の両者の通路部を一体構成する弁ハウジング41を有しており、従って、この弁ハウジング41は図3の弁ハウジング220に相当する部分を一体化している。暖房用の第2電磁弁20において、図3と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0055】
圧縮機10の吐出側ゴムホース25に接続される入口ジョイント部221は、弁ハウジング41内の連通路42を介して暖房用の第2電磁弁20の入口室43に常時連通している。暖房用の第2電磁弁20の出口通路44は出口ジョイント部222の通路に直角状に接続されるもので、この出口通路44に設けられた絞り穴(弁口)223を主弁体224で開閉するようになっている。
【0056】
冷房用の第1電磁弁12も、暖房用の第2電磁弁20と同様のパイロット式の弁構成となっており、凝縮器13の入口に接続される出口ジョイント部120に連通している弁口121を弁ハウジング41内に設け、この弁口121を主弁体122で開閉する。この主弁体122の中心部に設けた制御穴123をプランジャ124の先端のパイロット弁部125で開閉する。
【0057】
プランジャ124が図10の上方へ移動して、弁部125が制御穴123を開放すると、主弁体122の背圧室126が制御穴123を介して出口ジョイント部120側の通路に連通して、背圧室126の圧力が低下する。
これにより、入口ジョイント部221側の圧力と背圧室126との間に差圧が発生し、この差圧がダイヤフラム127に対して図10の上方への押圧力として作用する。この押圧力により主弁体122が図10の上方へ変位して、弁口121が開放され、第1電磁弁12が開弁状態となる。
【0058】
次に、プランジャ124を図10の上方へ吸引するための電磁機構は暖房用の第2電磁弁20と同じであり、プランジャ124は磁性体製の可動部材である。このプランジャ124に対向して固定鉄心部材128が配置され、この両者124、128の間にはコイルバネ129が配置されている。さらに、電磁コイル130と継鉄部材131が配置されており、電磁コイル130への通電により継鉄部材131、プランジャ124および固定鉄心部材128からなる磁気回路に磁束が流れて、プランジャ124と固定鉄心部材128との間に吸引力が発生して、プランジャ124がバネ129のバネ力に抗して図10の上方へ変位する。
一方、電磁コイル130への通電を遮断すると、上記電磁吸引力が消滅するので、プランジャ124がバネ129の力により図10の下方へ変位するので、パイロット弁部125が制御穴123を閉塞する。背圧室126は主弁体122に開けた微小な連通穴132を通して入口ジョイント部221側の通路に常時連通しているので、背圧室126内の圧力は入口ジョイント部221側の圧力と同一となり、上記の差圧がなくなるので、バネ129の力により主弁体122が図10の下方へ変位して、弁口121を閉塞する。すなわち、第1電磁弁12が閉弁状態となる。
【0059】
ところで、暖房用の第2電磁弁20の出口ジョイント部222には、図9のホットガスバイパス通路19を構成する金属製の細管(キャピラリチューブ)19a′が接続されている。従って、第2実施形態では、第2電磁弁20の弁口をなす絞り穴223と、この絞り穴223の下流側に配置された細管19a′とにより、ホットガスバイパス通路19の絞り21を2段にわたって形成している。この細管19a′の外周面にも、図2(b)の断熱材19bを断熱のために装着することが好ましい。
【0060】
次に、絞り21の2段構成の具体例を説明すると、絞り穴223の径を3mmとし、細管19a′を外径:6mm:内径:4mmとしており、細管19a′の長さは1500mmである。なお、出口通路44および出口ジョイント部222の径も、絞り穴223の径と同一の3mmとしている。また、冷凍サイクルの他の部位の配管径については第1実施形態と同じである。
【0061】
絞り穴223の径、および細管19a′の径、長さを上記のごとく設定することにより、絞り穴223による第1段の絞り割合が略50%程度で、細管19a′による第2段の絞り割合が略50%程度となる。
次に、第2実施形態による特徴を説明すると、ホットガスバイパス通路19の入口部の絞り穴223で減圧されて温度降下したホットガスが細管19a′を流れるので、第1実施形態に比して、絞り穴223による第1段絞り量が減少し、減圧後の冷媒温度が高くなるが、それでも、第1実施形態の場合の70°Cと40°Cとの中間的温度まで低下した後の冷媒が流れるので、細管19a′内の冷媒と周囲雰囲気温度との温度差を減少させる。
【0062】
しかも、第1実施形態の場合は絞り21が1段絞りであるので、減圧後の冷媒の比体積増加に対応するため、絞り21装置下流側の配管19aの径を増大させる必要があるが、第2実施形態によると、絞り21を2段絞りとして、第1段絞りの絞り穴223下流側に細管19a′からなる第2段絞りを構成しているから、細管19a′の採用により配管表面積を減少できるとともに、冷媒流速が早くなるので、細管19a′部分を流れる冷媒の熱損失を第1実施形態よりも効果的に低減できる。
【0063】
さらに、第2段絞り手段を細管19a′にて構成しているから、細管19a′の配管スペースを小さくでき、車両等の狭隘なスペース内への配管取り回しが容易となる。
なお、第2実施形態では、細管19a′の出口部が車室内に位置したり,車室近傍位置に配置されるので、この細管19a′の出口部におけるガス噴出流(ジェットコア)による流動音が問題となる。そこで、図9には図示しないが、細管19a′の出口部に第1実施形態のガス流動音抑制部材234を配置して、流動音の低減を行うことが好ましい。
【0064】
(第3実施形態)
前述の第1実施形態では、絞り21の出口部で、ガス噴出流Aの形成範囲内にガス流動音抑制部材234を対向配置して、部材234の先端面にガス噴出流Aを衝突させて、ガス噴出流Aによる混合域Bの形成範囲を狭めてガス流動音を低減させるようにしているが、第3実施形態ではこのようなガス流動音抑制部材234を用いずに、冷媒流動音の低減を図るものである。
【0065】
すなわち、絞り21出口部における通路急拡大部、およびホットガスパイパス通路19の配管19a出口部における通路急拡大部で、冷媒圧力が急激に低下し、これに伴って、ガス冷媒の流速が音速化してホットガスバイパス運転時における冷媒流動音を増大させる原因になっている。
そこで、第3実施形態では上記現象に着目して、通路急拡大部の部位に通路断面積を徐々に拡大するテーパ状通路部を形成することにより、冷媒圧力の急激な低下を抑え、これにより、ガス冷媒流速を音速より低い値に抑えて冷媒流動音を低減するものである。
【0066】
先ず、図11により、暖房用の絞り21とホットガスパイパス通路19との具体的組み合わせと、蒸発器17部の騒音との関係を説明すると、図11(a)の表中に、上記絞り21とホットガスパイパス通路19との組み合わせとして、▲1▼〜▲4▼の4種類を示している。なお、▲4▼はホットガスパイパス通路19の長さL=1mの範囲内で、ホットガスパイパス通路19の内径をφ2.4mmからφ10.1mmに向かって徐々にテーパ状に拡大した場合である。なお、蒸発器17の入口側配管は外径D=1/2インチである。
【0067】
この4種類のホットガスパイパス通路構成について、ホットガスパイパス運転時おける冷媒圧力の変化を測定したところ、図11(a)のグラフのようになった。ここで、運転条件は、外気温=−10°C、圧縮機10の回転数=1500rpm、蒸発器17に空気(外気)を送風する空調用送風機の速度(風量):Loである。
【0068】
図11(a)のグラフに示すように、ホットガスパイパス通路19の入口部に位置する絞り21の部位Eと、ホットガスパイパス通路19の出口合流部Fの2箇所において、冷媒圧力が大きく変化(低下)することが分かる。
その結果、蒸発器17部で、ホットガスパイパス運転時おける冷媒流動音を測定してみると、図11(b)に示す結果となった。すなわち、ホットガスパイパス通路19の出口合流部Fは蒸発器17部に近接して位置するので、この出口合流部Fでの冷媒圧力の変化が大きい▲3▼の組み合わせにおいて蒸発器17部の騒音が最も大きくなり、次に、入口部の絞り21での冷媒圧力の変化が大きい▲1▼の組み合わせにおいて蒸発器17部の騒音が大きくなる。
【0069】
これに対して、▲2▼の組み合わせでは、絞り21の径をφ2.4mmに拡大するするとともに、ホットガスパイパス通路19の配管を細径化(φ10.1mmからφ6mm)することにより、絞り21直後での圧力変化を緩和して蒸発器17部の騒音を低下できる。
そして、▲4▼の組み合わせでは、ホットガスパイパス通路19の入口絞り部および出口合流部の双方で、通路断面積を徐々に拡大するテーパ状通路部を形成するものであって、このことから、絞り21直後の部位およびホットガスパイパス通路19の出口合流部の部位の双方において圧力変化を緩和することができ、その結果、蒸発器17部の騒音を最も低減できる。
【0070】
第3実施形態は上記図11の実験結果に基づいてなされたもので、先ず、第3実施形態の温度式膨張弁15の具体的構造を図12により説明すると、膨張弁本体部150は一般にボックス型と称される周知の構成であり、蒸発器17で蒸発したガス冷媒が流れるガス冷媒流路153を有し、この流路153内の冷媒の圧力と温度を感知してダイヤフラム154を変位させ、このダイヤフラム154の変位により感温棒155、作動棒156を介して球状の弁体157を変位させる構成になっている。
【0071】
そして、この弁体157は、高圧流路158と低圧流路159の間に形成された絞り流路160の開度を調整して冷媒流量を調整する。これらの要素153〜160は縦長の直方体状のハウジング161内に設けられている。
第1ジョイント151は、膨張弁本体部150のハウジング161に連結される主ブロック体162と、この主ブロック体162に連結される副ブロック体163とを備えている。主ブロック体162には、上記低圧流路159に接続される低圧流路164が設けてあり、この低圧流路164内に逆止弁16が内蔵されている。
【0072】
この逆止弁16は樹脂等の材質で概略円柱状に成形され、その外周面にOリング(弾性シール材)16aを配置し、保持している。逆止弁16の出口側(図12の右側)から逆止弁16に逆方向の圧力が加わると、Oリング16aが低圧流路164のシート面に圧着することにより、逆止弁16は閉弁状態となる。
これに対し、逆止弁16の入口側(図12の左側)から順方向の圧力が加わると、Oリング16aが低圧流路164のシート面から開離することにより、逆止弁16は開弁状態となる。図12は逆止弁16の閉弁状態を示している。また、逆止弁16には開弁リフト量を所定値に規制する係止爪部16bが一体成形されている。
【0073】
さらに、主ブロック体162の低圧流路164において、逆止弁16の出口側の部位にバイパス接続通路165が接続される。このバイパス接続通路165は図12の紙面垂直方向に延びるものであって、図13に示すバイパスジョイント171に設けられている。
バイパスジョイント171はボルト172により主ブロック体162に締めつけ固定されるものであって、上記バイパス接続通路165はバイパスジョイント171の壁面を板厚方向(図13の左右方向)に貫通して設けられる。そして、バイパス接続通路165の一端部(図13の右側端部)にホットガスバイパス通路19の配管19aの出口部がろう付け等により接合されている。
【0074】
そして、バイパス接続通路165の形状は、ホットガスバイパス通路19の配管19aの出口部から低圧流路164に向かって、所定のテーパ角θr でもって通路断面積を徐々に拡大するテーパ状になっている。バイパス接続通路165のテーパ状に拡大した後の他端部が低圧流路164に連通する。
一方、主ブロック体162には低圧流路164と平行に延びるガス冷媒流路166が設けてあり、このガス冷媒流路166は膨張弁本体部150のガス冷媒流路153に接続される。副ブロック体163には、2つの接続口167、168が設けられており、その一方の接続口167には膨張弁本体部150の絞り通路160で減圧された気液2相冷媒およびホットガスバイパス通路19からのホットガスの両方が流入する。この接続口167は蒸発器17の入口配管に接続され、他方の接続口168は蒸発器17の出口配管に接続される。
【0075】
また、第2ジョイント152は、膨張弁本体部150のハウジング161に対して、第1ジョイント151の主ブロック体162と反対側に連結されるものであって、2つの接続口169、170を有している。一方の接続口169は受液器14の出口側に接続され、他方の接続口170はアキュームレータ18の入口側に接続される。
【0076】
従って、蒸発器17で蒸発したガス冷媒は、図12において接続口168→ガス冷媒流路166→ガス冷媒流路153→接続口170へと流れ、さらにアキュームレータ18の入口に向かって流れる。
図13では、ホットガスパイパス通路19の出口合流部における通路急拡大を防止するため、バイパス接続通路165をテーパ状通路部に形成しているが、図14に概略図示するように、ホットガスパイパス通路19の入口部に位置する絞り21の直後にも、所定のテーパ角θf でもって徐々に通路断面積を徐々に拡大するテーパ状通路部50を構成する。
【0077】
図15は、上記絞り21直後のテーパ状通路部(第1のテーパ状通路部)50のテーパ角θf 、およびホットガスパイパス通路19出口側のバイパス接続通路(第2のテーパ状通路部)165のテーパ角θr と、蒸発器部騒音との関係を示す実験結果であり、図15の横軸はバイパス接続通路165のテーパ角θr をとっている。
【0078】
出口側のバイパス接続通路165のテーパ角θr を15°以内(θr <15°)の範囲に設定し、かつ、絞り21直後のテーパ状通路部50のテーパ角θf を12°以内(θf <12°)に設定すると、蒸発器部騒音を略46dB以内に低減できることを確認できた。これは、テーパ状通路形状によって冷媒圧力の急低下を抑えて冷媒流速の音速化を防止できるためである。特に、絞り21直後のテーパ状通路部50のテーパ角θf =3°であるときは、出口側のバイパス接続通路165のテーパ角θr を15°まで増大しても、蒸発器部騒音を45dB一定に抑えることができ、有利である。
【0079】
上記のごとく、第3実施形態によれば、第1実施形態のガス流動音抑制部材234を使用しなくても、図8の(b)、(c)と同等レベルまで蒸発器部騒音を低減できることになる。
なお、図15おいて、θf 、θr =180°はテーパ形状のないこと、換言すると、通路断面形状が直角状に急拡大する形状であることを意味しており、この場合は、絞り21直後の部位およびパイパス通路19出口側のバイパス接続通路165のうち、いずれか一方に、通路急拡大部が形成されることになるので、蒸発器部騒音はかなり上昇してしまう。
【0080】
図14では絞り21直後のテーパ状通路部50を概略図示しているが、このテーパ状通路部50は、図3に示す暖房用電磁弁20の弁ハウジング220の出口ジョイント部222の通路部に形成することができる。同様に、図10の弁装置40の弁ハウジング41において、暖房用電磁弁20の出口通路44および出口ジョイント部222の通路部にテーパ状通路部50を形成することができる。
【0081】
さらに、弁ハウジング220(あるいは弁ハウジング41)の出口ジョイント部222と、ホットガスパイパス通路19の配管19aの入口部との間に、テーパ状通路部50を形成するジョイント(図示せず)を介在してもよい。
(第4実施形態)
図16〜図18は第4実施形態であり、前述の第2実施形態では図10に示すように第1、第2の電磁弁12、20を1つの弁装置40として一体化しているが、第4実施形態では、この第1、第2の電磁弁12、20の冷媒流れ切替機能(凝縮器13およびホットガスバイパス通路19側への冷媒流れの切替機能)を1つの三方切替弁400にて達成することにより、弁手段の小型化およびコスト低減をより一層図るものである。
【0082】
図18は図10に示す第1、第2の電磁弁12、20による弁作動と図16、17に示す三方切替弁400による弁作動とを比較して示すもので、三方切替弁400によると、凝縮器13側およびホットガスバイパス通路19側を両方とも開、あるいは両方とも閉にすることができないことが分かる。
しかし、本発明者らの実験検討によると、ホットガスバイパスによる暖房モードを設定する冷凍サイクル装置において、上記のごとく両方とも閉にする必要性は本来なく、また、両方とも開にする冷媒量調整モードは、アキュームレータ18の容積が小さい場合(例えば、300cc以下の場合)に限って必要となるのであって、アキュームレータ18の容積が大きい場合は図16、17に示す三方切替弁400により対応可能である。
【0083】
その理由は、アキュームレータ容積が小さい場合はアキュームレータ18内が液冷媒で充満して液冷媒がアキュームレータ18より溢れ出ることがあり、この状態ではアキュームレータ18の気液分離機能がなくなる。そのため、凝縮器13側およびホットガスバイパス通路19側を両方とも開にして、凝縮器13側へ余剰冷媒の一部を放出させる必要が生じる。しかし、アキュームレータ容積が十分大きい場合はアキュームレータ18より液冷媒が溢れ出るという現象が発生しないので、凝縮器13側へ余剰冷媒を放出させるための冷媒量調整モード(すなわち、凝縮器13側およびホットガスバイパス通路19側を両方とも開)を実行する必要がない。従って、図16、17に示す三方切替弁400により対応可能となるのである。
【0084】
次に、上記三方切替弁400の具体的構成および作動を図16、17に基づいて説明する。三方切替弁400は弁ハウジング410を有しており、圧縮機10からの吐出ガス冷媒が流入する入口ジョイント部411と、凝縮器13の入口側に接続される出口ジョイント部412が弁ハウジング410に一直線上に対向配置されている。また、この両ジョイント部411、412を結ぶ軸線と直交方向に、ホットガスバイパス通路19の入口側に接続される出口ジョイント部413が配置されている。
【0085】
弁ハウジング410内には、第1、第2の主弁体414、415およびパイロット弁体416が図16の上下方向に変位可能に配置されている。第1の主弁体414は、入口ジョイント部411と凝縮器側出口ジョイント部412とを接続する弁口417を開閉する。また、第2の主弁体415は、入口ジョイント部411とバイパス側出口ジョイント部413とを接続する絞り穴418を開閉する。この絞り穴418はホットガスバイパス通路19の絞り21を構成する。
【0086】
そして、第1の主弁体414と第2の主弁体415は、複数本の連結棒(連結手段)428により一体に連結され、一体に変位するようになっている。なお、図16では連結棒428を1本のみ図示している。
第1の主弁体414に対して、弁口417と反対側の部位に背圧室419が形成され、この背圧室419内に第1の主弁体414閉弁用のバネ420が配置されている。背圧室419は、制御穴421と接続通路422を介して第1の主弁体414の下流側(すなわち、凝縮器側出口ジョイント部412の通路)に連通している。また、背圧室419内は、図示しない微小連通路を介して第1の主弁体414の上流側(すなわち、入口ジョイント部411の通路)に常時連通している。
【0087】
パイロット弁体416は上記制御穴421を開閉するものであって、プランジャ423(図10のプランジャ124、266に相当)を持つ電磁機構により駆動される。パイロット弁体416の軸部の上端部はプランジャ423の下端部に一体に連結されている。
プランジャ423を図16の上方へ吸引するための電磁機構は図10と同じであり、磁性体製のプランジャ423に対向して固定鉄心部材424が配置され、この両者423、424の間にはコイルバネ425が配置されている。さらに、電磁コイル426と継鉄部材427が配置されている。
【0088】
電磁コイル426に通電していないときは、プランジャ423がバネ425の力により図16の下方へ変位するので、パイロット弁体416が制御穴421を開口する。すると、第1主弁体414の背圧室419が制御穴421と接続通路422を介して出口ジョイント部412側の通路に連通して、背圧室419の圧力が低下する。
【0089】
これにより、入口ジョイント部411側の圧力と背圧室419との間に差圧が発生し、この差圧が第1主弁体414に対して図16の上方への押圧力として作用する。この押圧力により第1、第2主弁体414、415が図16の上方へ変位して、第1主弁体414により弁口417が開放され、これと同時に、第2主弁体415により絞り穴418が閉塞される。すなわち、電磁コイル426の非通電時は、入口ジョイント部411が凝縮器側出口ジョイント部412と連通し、冷房モードが設定される。
【0090】
一方、電磁コイル426に通電すると、継鉄部材427、プランジャ423および固定鉄心部材424からなる磁気回路に磁束が流れて、プランジャ423と固定鉄心部材424との間に吸引力が発生して、プランジャ423がバネ425のバネ力に抗して図16の上方へ変位し、パイロット弁体416も上方へ変位する。
【0091】
これにより、制御穴421がパイロット弁体416により閉塞されるので、第1主弁体414の背圧室419と凝縮器側出口ジョイント部412との連通が遮断される。ここで、背圧室419内は図示しない微小連通路を介して入口ジョイント部411の通路に常時連通しているので、背圧室419内の圧力が入口ジョイント部411の圧力まで上昇する。
【0092】
この結果、第1主弁体414の上下両側に作用する圧力が同じになるので、第1主弁体414はバネ420のバネ力により弁口417の弁座面に圧接し、弁口417を閉塞する。これと同時に、第2主弁体415は絞り穴418の弁座面から開離し、絞り穴418を開口する。
すなわち、電磁コイル426の通電時は、入口ジョイント部411がバイパス側出口ジョイント部413と連通し、暖房モードが設定される。
【0093】
(他の実施形態)
なお、ホットガスパイパス運転時における冷媒流動音の低減を図るために、パイバス通路入口側に位置する暖房用絞り(減圧装置)21の直後の部位では、第1実施形態のガス流動音抑制部材234を採用し、一方、パイパス通路19出口側のバイパス接続通路165には第3実施形態によるテーパ状通路部を採用して、ガス流動音抑制部材とテーパ状通路部との組み合わせとしてもよい。
【0094】
また、上記した実施形態では、本発明を車両用空調装置の冷凍サイクルに適用した場合について説明したが、本発明を種々な用途の冷凍サイクルに適用できることはもちろんである。
また、 第4実施形態では、三方切替弁400として、互いに離れた場所に配置した第1、第2主弁体414、415を一体に連結する構成のものを用いているが、弁ハウジング410における入口ジョイント部411と、凝縮器側の出口ジョイント部412と、ホットガスバイパス通路側の出口ジョイント部413との配置関係の変更により、第1、第2主弁体414、415を一体構造の弁体とした三方切替弁400を使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す冷凍サイクル図である。
【図2】(a)は第1実施形態の車両への搭載状態を示す分解斜視図、(b)はホットガスバイパス通路の配管部の断面図である。
【図3】図1の弁装置の断面図である。
【図4】第1実施形態の効果説明用のモリエル線図である。
【図5】第1実施形態の効果説明用のグラフである。
【図6】第1実施形態においてホットガスバイパス通路の絞り部の騒音発生原因の説明図である。
【図7】第1実施形態によるガス流動音抑制部材の効果説明図である。
【図8】第1実施形態によるガス流動音抑制部材の実験結果の説明図である。
【図9】第2実施形態の車両への搭載状態を示す概略斜視図である。
【図10】第2実施形態の弁装置の断面図である。
【図11】第3実施形態の前提を説明するもので、(a)はホットガスバイパス通路の構成と冷媒圧力との関係の説明図、(b)はホットガスバイパス通路の構成と蒸発器部の騒音との関係を示す実験結果のグラフである。
【図12】第3実施形態における温度式膨張弁の断面図である。
【図13】図12のG−G断面図である。
【図14】第3実施形態におけるホットガスバイパス通路構成の概略説明図である。
【図15】第3実施形態による蒸発器部の騒音低減効果を示すグラフである。
【図16】第4実施形態の三方切替弁の断面図である。
【図17】第4実施形態の三方切替弁の正面図である。
【図18】第4実施形態の三方切替弁と第2実施形態の弁装置の作動を比較する図表である。
【符号の説明】
10…圧縮機、12、20…第1、第2電磁弁(弁手段)、13…凝縮器、
15…温度式膨張弁(第1減圧装置)、16…逆止弁、17…蒸発器、
19…ホットガスバイパス通路、19a…配管、19a′…細管、
21…絞り(第2減圧装置)、50、165…テーパ状通路部、
223…絞り穴、234…ガス流動音抑制部材。

Claims (13)

  1. 冷媒を圧縮し、吐出する圧縮機(10)と、
    この圧縮機(10)の吐出ガス冷媒を凝縮する凝縮器(13)と、
    この凝縮器(13)で凝縮した冷媒を減圧させる第1減圧装置(15)と、
    この第1減圧装置(15)で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器(17)と、
    前記圧縮機(10)の吐出側を直接、前記蒸発器(17)の入口側に接続するホットガスバイパス通路(19)と、
    このホットガスバイパス通路(19)に設けられ、前記圧縮機(10)の吐出ガス冷媒を減圧する第2減圧装置(21)と、
    前記圧縮機(10)の吐出側から前記凝縮器(13)および前記ホットガスバイパス通路(19)への冷媒流れを切り替える弁手段(12、20、400)とを備え、
    前記圧縮機(10)の吐出ガス冷媒を前記ホットガスバイパス通路(19)を通して直接、前記蒸発器(17)に流入させることにより、ホットガスバイパスによる暖房モードを設定する冷凍サイクル装置において、
    前記ホットガスバイパス通路(19)における前記第2減圧装置(21)下流の通路長さに比して、前記第2減圧装置(21)上流の通路長さの方が短くなるように、前記ホットガスバイパス通路(19)のうち上流側部位に前記第2減圧装置(21)を配置したことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 前記ホットガスバイパス通路(19)のうち上流側部位に前記弁手段(12、20、400)を配置して、前記弁手段(12、20、400)に前記第2減圧装置(21)を内蔵したことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記第2減圧装置(21)が前記ホットガスバイパス通路(19)の入口部に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記第2減圧装置(21)の出口部に、前記第2減圧装置(21)から噴出するガス噴出流が衝突して、ガス噴出流の形成範囲を減少させるガス流動音抑制部材(234)を配置したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記第2減圧装置(21)の出口部に、通路断面積を徐々に拡大するテーパ状通路部(50)を形成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記ホットガスバイパス通路(19)の出口合流部に、通路断面積を徐々に拡大するテーパ状通路部(165)を形成することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記第2減圧装置(21)の出口部に、通路断面積を徐々に拡大する第1のテーパ状通路部(50)を形成するとともに、
    前記ホットガスバイパス通路(19)の出口合流部に、通路断面積を徐々に拡大する第2のテーパ状通路部(165)を形成し、
    前記第1のテーパ状通路部(50)のテーパ角(θf )が12°以内であり、前記第2のテーパ状通路部(165)のテーパ角(θr )が15°以内であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  8. 冷媒を圧縮し、吐出する圧縮機(10)と、
    この圧縮機(10)の吐出ガス冷媒を凝縮する凝縮器(13)と、
    この凝縮器(13)で凝縮した冷媒を減圧させる第1減圧装置(15)と、
    この第1減圧装置(15)で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器(17)と、
    前記圧縮機(10)の吐出側を直接、前記蒸発器(17)の入口側に接続するホットガスバイパス通路(19)と、
    このホットガスバイパス通路(19)に設けられ、前記圧縮機(10)の吐出ガス冷媒を減圧する第2減圧装置(21)と、
    前記圧縮機(10)の吐出側から前記凝縮器(13)および前記ホットガスバイパス通路(19)への冷媒流れを切り替える弁手段(12、20、400)とを備え、 前記圧縮機(10)の吐出ガス冷媒を前記ホットガスバイパス通路(19)を通して直接、前記蒸発器(17)に流入させることにより、ホットガスバイパスによる暖房モードを設定する冷凍サイクル装置において、
    前記ホットガスバイパス通路(19)の上流側に配置された絞り穴(223)からなる第1段絞り手段と、この第1段絞り部の下流側に配置された細管(19a′)からなる第2段絞り手段とにより前記第2減圧装置(21)を構成したことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  9. 前記ホットガスバイパス通路(19)の上流側に前記弁手段(12、20、400)を配置して、前記弁手段(12、20、400)に前記絞り穴(223)を内蔵したことを特徴とする請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  10. 前記絞り穴(223)が前記ホットガスバイパス通路(19)の入口部に配置されていることを特徴とする請求項8または9に記載の冷凍サイクル装置。
  11. 前記弁手段は、三方切替弁(400)にて構成されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置を用いた車両用空調装置であって、前記蒸発器(17)を内蔵する空調ユニット(23)を車室内に配置し、
    前記第2減圧装置(21)をエンジンルーム内に配置したことを特徴とする車両用空調装置。
  13. 前記圧縮機(10)を前記エンジンルーム内に配置して車両エンジンにより駆動するとともに、前記ホットガスバイパス通路(19)を前記車両エンジン近傍の、車両エンジンから熱を受ける位置に配置したことを特徴とする請求項12に記載の車両用空調装置。
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