JP3921329B2 - 光学素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光学分野に関し、特に1つ以上の開口が設けられた薄い導電性フィルムを通すことにより光を強める伝送技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
米国特許出願番号08/979,432、1997年11月26日提出、(以下、‘432出願)、米国特許出願番号09/l68,265、1998年10月8日提出、(‘265出願)、米国特許出願番号 09/208,116、1998年12月9日提出、(以下、‘116出願)(ここでは、まとめて「先願」と呼び、ここでは、これら先願のそれぞれは本明細書に含まれる)で詳細に記述されているように、波長未満の直径の開口が1つ以上設けられている薄い導電性フィルム(重要となる波長において不透明である)を通しての光伝送は、周期的に配列された孔を配置すること、および/または、開口と共に導電性フィルムの導電性フィルム上に設けられた周期的な表面形状(窪みや突起といった表面形状)により大いに強化することが可能である。1000倍程のこの強化は、導電性フィルムに入射する光が表面プラズモンモードと共振的に相互作用する時に生ずる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の光学素子に比べて、さらに強化された光伝送効率の光学素子である。
【0004】
さらに、本発明は光学素子を利用しての、新規の走査型近接場顕微鏡、光波長未満写真平版印刷用マスクの新技術、波長選択フィルタ、および集光素子を含む。
【0005】
本発明によれば、孔開き導電性フィルムを通して光伝送がなされる素子が提供される。この素子は第1および第2の表面を有する導電性フィルムと、導電性フィルムに設けられ第1の表面から第2の表面に連通する少なくとも1つの開口と、第1および第2の誘電体層とを有する。第1の誘電体層は実質的に導電性フィルムの第1の表面に隣接して設けられており、また、第2の誘電体層は実質的に導電性フィルムの第2の表面に隣接して設けられている。導電性フィルムの1つの表面に入射する光が導電性フィルムの少なくとも1つの表面上の表面プラズモンモードと相互作用し、導電性フィルムの少なくとも1つの開口を通ずる光伝送を強化する。素子は単一の開口、あるいは、複数の周期的に整えられた開口を有するものでもよく、導電性フィルム表面は、さらに伝送を強化するため、周期的な表面形状が設けられていてもいなくてもよい。第1と第2の誘電体層のそれぞれの屈折率は、実質的に等しくてもよい。波長選択光学素子、空間光学フィルタ、集光装置、走査型近接場光学顕微鏡装置、写真平版印刷用マスクも提供される。
【0006】
したがって本発明の目的は、導電性フィルムの両表面に実質的に隣接し、かつ、実質的に屈折率が等しい2つの誘電体層を用い、屈折率がよく似た層のない開口を通しての伝送に比較して伝送が強化されたような、1つ以上の開口を通しての光伝送を行う素子を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、強力な光伝送を単一の開口を通して行う光学素子を提供することである。
【0008】
本発明のさらなる目的は、選択された波長で強力な光伝送を1つ以上の開口を通して行う光学素子を提供することである。
【0009】
本発明の尚さらなる目的は、1つ以上の開口を有し、強力な光伝送を行う波長選択光学素子を提供することである。
【0010】
本発明の尚さらなる目的は、強力な光伝送を行う空間光学フィルタを提供することである。
【0011】
本発明の尚さらなる目的は、1つ以上の開口を有し、強力な光伝送を行う集光素子を提供することである。
【0012】
本発明の尚さらなる目的は、1つ以上の開口を有し、強力な光伝送を行う走査型近接場光学顕微鏡装置を提供することである。
【0013】
本発明の尚さらなる目的は、1つ以上の開口を有し、強力な光伝送を行う写真平版印刷用マスクを提供することである。
【0014】
本発明の他の目的は添付の図面と共に下記記述を参照することによりさらに容易に明らかとなるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学素子は、
第1および第2の表面を有する金属材料またはドープ処理をした半導体材料から構成される導電性フィルムと、
前記導電性フィルムに設けられ、前記第1の表面から前記第2の表面に連通する少なくとも1つの入射光の波長未満の径を有する開口と、
前記導電性フィルムの前記第1の表面に実質的に隣接する第1の屈折率の第1の誘電体層と、
前記導電性フィルムの前記第2の表面に実質的に隣接する第2の屈折率の第2の誘電体層と、
前記導電性フィルムの前記第1および前記第2の表面の少なくとも一つに設けられた周期的に変化する表面形状とを有し、
前記第1の屈折率と前記第2の屈折率が実質的に等しいことを特徴とする。
【0016】
本発明の他の形態による光学素子は、
第1および第2の表面を有する金属材料またはドープ処理をした半導体材料から構成される導電性フィルムと、
前記導電性フィルムに設けられ、前記第1の表面から前記第2の表面に連通する入射光の波長未満の径を有する開口のアレイと、
前記導電性フィルムの前記第1の表面に実質的に隣接する第1の屈折率の第1の誘電体層と、
前記導電性フィルムの前記第2の表面に実質的に隣接する第2の屈折率の第2の誘電体層とを有し、
前記第1の屈折率と前記第2の屈折率が実質的に等しいことを特徴とする。
【0017】
本発明のさらに他の形態による光学素子は、
第1および第2の表面を有する導電性フィルムと、
前記導電性フィルムに設けられ、前記第1の表面から前記第2の表面に連通する少なくとも1つの開口と、
前記導電性フィルムの前記第1の表面に実質的に隣接する第1の屈折率の第1の誘電体層と、
前記導電性フィルムの前記第2の表面に実質的に隣接する第2の屈折率の第2の誘電体層とを有し、
前記第2の屈折率は実質的に前記第1の屈折率に等しく、前記導電性フィルムの1つの表面に入射する光が前記導電性フィルムの少なくとも1つの表面の上の表面プラズモンモードと相互作用し、前記導電性フィルムの前記開口の少なくとも1つを通ずる光伝送を強化する。
【0018】
この場合、前記導電性フィルムの前記第1および第2の表面のうちの少なくとも1つが、周期的な表面形状を有するとしてもよい。
【0019】
また、前記周期的な表面形状が複数の表面形状からなるとしてもよい。
【0020】
また、前記開口が周期的に配列されているとしてもよい。
【0021】
また、前記開口の少なくとも1つが円筒形またはスリット状、矩形のいずれかであるとしてもよい。
【0022】
本発明の空間光学フィルタは、
上記のいずれかに記載の光学素子を有してなり、
前記導電性フィルムの前記開口の少なくとも1つを通ずる光伝送が強化され、
さらに特定範囲の波長の光のみが前記導電性フィルムの前記開口を通じて伝送されるように入射光線に関する前記導電性フィルムの方位を調整する手段を有する。
【0023】
本発明の他の形態による空間光学フィルタは、
上記のいずれかに記載の光学素子を有してなり、
前記導電性フィルムの前記開口の少なくとも1つを通ずる光伝送が強化され、
さらに各開口を通じて移動する光が対応する光ファイバに入るように各開口と連通して配置された光ファイバを有する。
【0024】
本発明の走査型近接場光学顕微鏡用プローブは、光源と光検出器を有する走査型近接場光学顕微鏡の集光モードで使用する走査型近接場光学顕微鏡用プローブであって、
光源から受光するために前面が光源の近くに配置された上記のいずれかに記載の光学素子を有してなり、
前記導電性フィルムの前記開口の少なくとも1つを通ずる光伝送が強化され、強化された伝送光が前記光学素子を通じて前記光検出器に伝送される。
【0025】
本発明の他の形態による走査型近接場光学顕微鏡用プローブは、光源と光検出器を有する走査型近接場光学顕微鏡の放射モードで使用する走査型近接場光学顕微鏡用プローブであって、
光を前記光検出器に伝送するために前面が前記光検出器の近くに配置された上記のいずれか1項に記載の光学素子を有してなり、
前記導電性フィルムの前記開口の少なくとも1つを通ずる光伝送が強化され、強化された伝送光が前記光検出器に伝送される。
【0026】
本発明の写真平版印刷用マスクは、感光性耐蝕膜を被覆した基板に画像を転写する写真平版印刷用マスクであって、
上記のいずれかに記載の光学素子を有してなり、
前記導電性フィルムの一つの表面に入射する光が前記導電性フィルムの少なくとも一つの表面上の表面プラズモンモードと相互作用し、その結果導電性フィルム内のパターンに準拠して感光性耐蝕膜被覆基板を露光するように前記導電性フィルムの少なくとも一つの開口を通ずる光伝送を強化し、画像を転写することを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】
図面を参照すると、図1は、本発明の主要な要素である薄い金属板、すなわち、金属フィルムを示す図である。
【0034】
金属フィルム10は第1の表面10aと第2の表面10bを有する。金属フィルム10は少なくとも1つの孔、すなわち、開口12を有し、複数の開口12を有するものでもよい。開口12は直径がdであり、金属フィルム10に複数の周期的に配列された複数の開口12が形成されている場合、周期はPである。
【0035】
金属フィルム10は金属フィルムまたは金属板からなるものであってもよい。金属フィルム10を構成する材料は、すべての金属、または、ドープ処理をした半導体のような、重要となる波長に対して不透明な導伝性材料で、アルミニウム、銀、金あるいはクロームが好ましい。
【0036】
本発明では、金属フィルム10は、単一の開口12、あるいは、複数の開口12を含むものでもよい。さらに、金属フィルム10は、単一の開口12、あるいは、複数の開口12を通しての光伝送を提供するためのどの先願の教示によって作られるものであってもよい。例えば、金属フィルム10は、'432出願に記載されているように周期的に配置された開口12の配列が備えられたものでもよい。他の例として、金属フィルム10は、'116出願に記述されているように金属フィルム10の1つの面あるいは両面に周期的な表面形状(窪みや突起といった表面形状を含む)が備えられているとともに、単一の開口12あるいは複数の周期的に配列された開口12が備えられているものであってもよい。開口12が単一の場合、周期的な表面形状は、金属フィルム10の少なくとも1つの表面に備えられているべきである。開口12が複数の場合、周期的な表面形状は、複数の開口12自身が周期的に配列されているのであれば、周期的な表面形状は必ずしも必要ではないが、伝送効率を最大にするため、金属フィルム10の少なくとも1つの表面に備えられているのが好ましい。開口12の、好ましい大きさ、形状および配列、および、もし周期的な表面形状があるのならば、その表面形状(周期的な表面形状)は、金属フィルム10の好ましい厚さだけでなく、先願で詳細に記述されている。
【0037】
本発明は、先願で説明されている1つ以上の金属フィルム10の構成と組み合わせるのが好ましいが(簡単のため、ここでは、先願についてはさらには記述しない)、特有の開口12の構成、および/または、金属フィルム10の表面形状は、本発明では重要ではない。むしろ、本発明で生じる、以下に記述する金属フィルム10の表面に実質的に隣接する媒体の特性が重要である。
【0038】
従来、伝送効率における、孔開き金属フィルム10の表面に接する、あるいは非常に近傍の材料の効果は十分には理解されていなかった。発明者らは、金属フィルム10の各面上の誘電体層の屈折率が実質的に等しいような、導電性フィルムの2つの表面の各々に実質的に隣接している誘電体層とすることによって、伝送効率をさらに強化できることを見出した。
【0039】
図2は、開口12が開けられた金属フィルム10を含む本発明の光学素子20の一般的な構成を示している。金属フィルム10は、第1の表面10aと第2の表面10bとを有する。屈折率nd1の第1の誘電体層14aは、金属フィルム10の第1の表面10aに実質的に隣接して備えられている。屈折率nd2の第2の誘電体層14bは、金属フィルム10の第2の表面10bに実質的に隣接して備えられている。本発明によって提供される強化された伝送効率は、第1の誘電体層14aの屈折率nd1が第2の誘電体層14bの屈折率nd2と実質的に等しい場合に、明らかとなる。
【0040】
本発明の有効性を解析するために、また、第1の誘電体層14aの屈折率nd1と第2の誘電体層14bの屈折率nd2とが実質的に同等でない素子との有効性を比較するために、零次の伝送スペクトル(すなわち、準線形な入射光の試料から現れる波長に依存する光強度)が、以下のように記録された。
【0041】
様々な相対屈折率の第1の誘電体層14aと第2の誘電体層14bとを有する、図2に示すような構成のいくつかの試料が用意された。金属フィルム10は、第1の誘電体層14aを構成するサファイアの基板上あるいは石英の基板上に熱蒸着された、約300nmの厚さの銀、あるいは金からなる。金属フィルム10は光学的に不透明である。ついで金属フィルム10内に集束イオンビーム機ミクリオン(Micrion)9500(50kevガリウムイオン、スポット径5nm)を使用して開口12が配列して加工された。個々の開口12の直径dは150nmである。開口列の周期Pは、0.6μmである。伝送スペクトルは分光光度計ケイリー(Cary)5内での垂直入射で得られた。
【0042】
記録された各試料のスペクトルを解析する前に、本発明の有効性をより一層理解するために、1つ以上の開口が開けられた金属フィルムを通しての強化された光伝送を発生させる物理的原理について記述する。
【0043】
先願に記述されているように、開口が開けられた金属フィルムと、その他の一見滑らかな表面の(すなわち、周期的表面形状の表面でない)金属フィルムとは、かなり明確なピークと強力に高められた伝送効率とを伴う、全く異なった零次の伝送スペクトルを示す。参照:T. W. Ebbesen 他、“波長未満口径の孔列による驚くべき光伝送成果(Extraordinary optical transmission through sub-wavelength hole arrays)”,Nature,巻391,頁667-669, (1998年2月12日)。これらの最大値は、金属フィルム10の両面10aおよび10b上での表面プラズモンと入射光との相互共鳴の結果生じる。参照:H. F. Ghaemi 他、“表面プラズモンは波長未満径の孔を通ずる光伝送を強化する(Surface Plasmons Enhance Optical Transmission Through Subwavelength Holes)", Physical Review B, 巻58,第11号,頁6779-9782(1998年9月15日)。
【0044】
図3は、本発明による光学素子20における、出射光線の関連配置とその表面プラズモンとの結合状態を示す図である。本発明により作られた光学素子20を入射光線波長ベクトルkincおよび出射光線波長ベクトルkoutと共に示す。波長ベクトルkincは光学素子20の表面への垂線Nに対しθの角度で光学素子20に入射する。波長ベクトルkoutは波長ベクトルkincに平行である。波長ベクトルkxは光学素子20の表面の平面内にある波長ベクトルkincの成分である。
【0045】
入射光がp偏光(すなわち、入射電界がx軸に平行で孔開き金属フィルムユニットがy軸の周りに角度θだけ回転している)場合には、周期的構造(周期的な表面形状、または、開口の周期的配列、または、両者の結合等)を持つ金属フィルム10上の表面プラズモンと入射光との結合は以下に示す運動量保存の法則に従う。(参照:H. Raether,“平滑および粗な平面および格子上における表面プラズモン(Surface Plasmons on Smooth and Rough Surfaces and on Gratings)”,巻3, Springer Tracts in Modern Physics (Springer 出版社、ベルリン、1988))。
【0046】
【数1】
【0047】
ここに
【0048】
【数2】
【0049】
は表面プラズモン波長ベクトル;
【0050】
【数3】
【0051】
は図3に示す金属フィルム10の平面内にある入射光線kincの波長ベクトルの成分;
【0052】
【数4】
【0053】
は表面構造の周期格子、例えば、正方格子の場合には
【0054】
【数5】
【0055】
である周期格子に相当する逆格子ベクトルである。ここにPは表面形状の周期であり、θは図3に示すような入射波長ベクトルkincと金属フィルム10の表面垂線N間の角度、i、jは整数である。ベクトル
【0056】
【数6】
【0057】
の大きさは下記分散関係式から得られる。(参照:上記H. Raether)
【0058】
【数7】
【0059】
ここにωは入射光線の角振動数、εmとεdはそれぞれ金属と誘電媒体の誘電率である。いま、εm<0、および、|εm|>εdと仮定する。これはバルクプラズモンエネルギ以下の金属とドープ処理をした半導体に対する場合である。参照:上記 H. Reather; M. Ordal 他 "赤外線領域および遠赤外線領域における Al, Co, Cu, Au, Fe, Pb, Ni, Pd, Pt, Ag, Ti および W 等金属の光学的性質(Optical Properties of the Metals, Al, Co, Cu, Au, Fe, Pb, Ni, Pd, Pt, Ag, Ti and W in the infrared and far infrared)", Applied Optics, 巻22, 第7号,頁1099-1119 (1983年4月1日)。
【0060】
伝送強度をEおよびkxの関数としてグレースケール上に描くと、得られるエネルギ運動量(E、kx)線図(分散線図として知られる)は一組の高伝送帯を示し、この高伝送帯の組は(2)式で与えられる表面プラズモン分散を再生する。伝送スペクトルは、金属フィルム10に実質的に隣接する媒体がたとえ著しく異なる種類のものであっても、孔開き金属フィルム10のどちら側が照射されるかには無関係である。
【0061】
伝送スペクトルの最小値は、回折光線が回折格子に対して接線方向に作用した時に回折格子に現れるWoodの異常の結果と同定される。参照:上記H.F.Ghaemi 他、;R. W. Wood,“回折格子スペクトルにおける光の不均一分布の異常例について(On a Remarkable Case of Uneven Distribution of Light in a Diffraction Grating Spectrum)" Phylosophical Magazine, 巻4,頁396-402、(1902))およびR. W. Wood,“変則的回折格子(Anomalous Diffraction Gratings)"Physical Review, 巻48,頁928-936 (1935))。Wood の異常の発生条件は、
【0062】
【数8】
【0063】
が擦過光(格子に対し接線方向)の波長ベクトルで置換される以外は(1)式、(2)式と同じである。擦過光ベクトルの大きさは、
【0064】
【数9】
【0065】
は隣接する媒体の屈折率である。
【0066】
Woodの異常の発生が幾何学的形状に依存することにより、(E、kx)線図の表面プラズモン分枝の分散に密接に関係する最小値の組合わせが得られる。分散曲線の大部分は有限の勾配で(E、kx)平面を通過するので、一定の光子エネルギE(あるいは一定の波長)に対して伝送強度は入射角θが変動するにつれて最大値、最小値を行き来する。したがって、入射角θを変動させて、伝送光の波長または振幅を制御できる。
【0067】
逆に、E(またはλ)が変動すると、伝送光エネルギは一定の入射角θに対して最小値、最大値を示す。金属フィルム10に対して光線が垂直に入射(すなわち、θ=0)すると、波長の最大値は(1)式と(2)式を組み合わせた以下の式により得られる。
【0068】
【数10】
【0069】
同様に最小値は以下の式により得られる。
【0070】
【数11】
【0071】
配列の各平面に対して伝送スペクトルの中に一組の最大値、最小値が存在する。例えば、もし金属フィルム10に接する媒体が、一表面については空気で反対側がサファイアであれば、各表面に対する伝送スペクトル内の最大値と最小値はサファイアと空気間の屈折率の相違で互いに識別できる。参照:上記Ebbessen他および上記Ghaemi他。
【0072】
図4ないし図7を参照すると、各金属フィルム10の表面に実質的に隣接している誘電体層のそれぞれの屈折率の関係がわかる。
【0073】
図4は、上述した図2の開口12を通って記録された、金属フィルム10が銀のフィルムであり、第1の誘電体層14aがサファイアの基板(サファイアの屈折率:nd1(サファイア)√εd1〜1.75)であり、また、様々な屈折率の、様々な誘電媒体が第2の誘電体層14bの異なる試料として用いられた場合の典型的な伝送スペクトルを示す。特に、第2の誘電体層14bとして用いられた材料の例は、:空気(nd2=1.0);水(nd2=1.33);2つの市販の屈折率のよく似た液体(nd2=1.43、1.53);C10H7Cl(nd2=1.63)である。屈折率は入射光の波長に依存することに留意すべきであり、ここで記述される入射光は、約587nmの波長に概ね一致する。図4に、各第2の誘電体層14bに対するスペクトルが描かれている。
【0074】
まず、第2の誘電体層14bが空気(図4中で、太い実線によって表わされている)である場合に生じたスペクトルを考える。(3)式を用いると、図4中の伝送ピークは、金属フィルム−空気の界面10b上(空気の屈折率:nd2(空気)=√εd2=1;図4中でピークは(i、j)Aあるいは(i、j)d2と表示)あるいは金属フィルム−サファイアの界面10a上(サファイアの屈折率:nd1(サファイア)=√εd1〜1.75;図4中でピークは(i、j)Sと表示)のいずれかの表面プラズモンに特定することができる。
【0075】
次に、第2の誘電体層14bが、第1の誘電体層14aであるサファイアの屈折率に近い材料からなる場合に生じるスペクトルについて考える。これらの様々な第2の誘電体層14bの材料に対するスペクトルは、図4の記号に示されているように表される。
【0076】
発明者等は、2つの金属フィルム10の第1の表面10aおよび第2の表面10bに実質的に隣接する2つの誘電体層14aと14bとの屈折率が近づくにつれ、素子を通じての伝送強度を著しく増加させることを見出した。これは、図4にグラフで示されており、伝送ピークは、第2の誘電体層14bが、試された材料の中で最もサファイアの屈折率に近い、屈折率がnd2=1.63である屈折率がよく似た液体の場合、最も強化された伝送を示し、最大化される。
【0077】
2つの現象が図4において見られる。一つは、金属フィルム10の第2の表面10b((1、0)d2)に対応するピークは、(3)式より予測されるように、より長い波長へと移行する。しかしながら、そして驚くことに、λ=1100nmでWoodの異常があることによるピークの歪みにも関わらず、伝送強度のピークが増加することが、第1の表面10aに対応する最長の波長ピーク(1、0)Sの最も強い効果とともに観察される。換言すれば、第1の表面10a上の表面プラズモンモードに対応する伝送強度は、対向する第2の表面10bの表面プラズモンモードのエネルギ(波長)に影響される。第2の表面10bに実質的に隣接する誘電体層の屈折率が増加すると、このように第1の表面10aに実質的に隣接するサファイアの屈折率に近づくので、約1130nmでのピークの強度は、連続的に増加する。
【0078】
図5は、図4で示される結果を確認し、また、拡張するものである。図5は、図2の素子を通じての零次の伝送スペクトルを示しており、ここでは、金属フィルム10は金であり、第1の誘電体層14aはサファイアではなく、石英(石英の屈折率:nd1(石英)=〜1.5)である。再び、様々な誘電性の材料が第2の誘電体層14bとして用いられてる。特に、第2の誘電体層として用いられた材料の例は、:空気(nd2=1.0);水(nd2=1.33);4つの市販の屈折率のよく似た液体(nd2=1.43、1.53、1.71、1.80);C10H7Cl(nd2=1.63)である。図からわかるように、第2の誘電体層14bが石英(この場合、屈折率がnd2=1.53である屈折率のよく似た液体)の屈折率に最も近い材料を含む場合、伝送ピークは最も高い。
【0079】
図4と図5で示される(1.0)ピークの顕著な特性は、金属の2つの面に(1、0)ピークが生じる光子エネルギの差の関数として図6と図7中でまとめられている:ΔE=Ed2(1、0)−Ed1(1、0); d1=Q、S(石英、サファイア):ΔEを減少させることはnd2を増加させることに相当する:E=[(hc)/λ]。図6は、最大伝送の(1、0)ピークであるTmaxを示し、第1の誘電体層d1側が丸印で、第2の誘電体層d2側が四角印で、図4のサファイア上に銀がある試料が白抜きの記号で、図5の石英上に金がある試料が黒塗りの記号で示されている。金属フィルム10中の開口12はここでは直径が光波長未満であるが、これらの試料で観察されたもののうち、nd2=1.00で、石英上に金がある試料の場合の、Tmax=0.72%となる最も小さな伝送ピークは、この波長(950nm)での150nmの孔の集まりで通常予測されるものより約30倍大きい。この既に高い伝送は、2つの誘電体層の屈折率が実質的に同等でΔE=0である場合、10倍以上押し上げる。
【0080】
ΔE<0(nd2>nd1)側では、(1、0)d2ピーク(図6と図7中の黒塗りの四角)のピーク伝送は高いままであるが、(1、0)Qピーク(図6と図7中の黒塗りの丸)は抑制され、ΔEが十分に大きく、かつ、負になる場合わずかに伝送強度が回復している。上記抑制は、(1、0)Qピークがほとんど見られないnd2=1.63(図5)の伝送スペクトルにおいて特に明らかであり、このことは、より詳細に以下に記述される。nd2を前のnd1(すなわち前のnquartz)と同程度に変更しての伝送強度の最大値の観察は、強化が、実効波長(λ/nd2)の減衰に起因する押し上げである、誘電媒体の効果ではなく、金属フィルム10の表面の2つの対向する表面上での表面プラズモンモードの共鳴によって制御されることを示唆する。
【0081】
図7は、(1、0)ピークより下側の領域を示す。この領域は、ピークの最大値の半分での全幅(FWHM:半値前幅)にわたる積分
【0082】
【数12】
【0083】
をとって、計算で求められた。ローレンツ曲線(Lorenzian)といった特殊な線形状に曲線をあわせることをWoodの異常の存在が不可能にするため、この現象学的な方法が用いられた。図7のデータは、図6のデータを確認する、すなわち、ΔE=0の場合、伝送は共鳴して強化されることを確認する。伝送の最大値および積分されたピーク強度は、nd2=1に対するそれらの値と比較された場合、10倍以上に強化される。このことは、単なる加算的な効果は4倍程度(強度を得るために電界を2倍にし、2乗することから)の強化を生じるので、さらなる共鳴の発生を指している。ピーク幅は金属の誘電率の虚数部分だけでなく、ピークを割り込むWoodの異常の深さにも依存し、したがって孔の質および配列に依存するので、(1、0)Qピークおよび(1、0)Sピークのピーク領域が一致するという事実は、偶然かもしれない。
【0084】
発明者等は、本発明の光学素子20の伝送スペクトルが、金属フィルム10の第1の表面10aおよび第2の表面10bの両方に存在する表面プラズモンモードによるものと考える。例えば、各金属フィルム10の表面の物理的な構造が同じ場合、各表面上の表面プラズモンモードに対応する伝送ピークは、各表面に接触する誘電体層の屈折率の差によって互いの波長が相殺される。本発明では、伝送は、各表面に実質的に隣接している媒体の屈折率の差の減少により大幅に改善される。これは、各表面の表面プラズモンモードのエネルギが徐々に接近するようになるので、各表面の表面プラズモンモード間の結合を強化する。結果として、伝送効率は10倍程度に大いに強化される。誘電体層の適切な組み合わせは、伝送の絶対量を調整可能にする。
【0085】
上述したように、非対称性が強いという意味で、2つの表面プラズモンモードの共鳴は非常にまれである。2つの伝送ピークが互いにより近づくように動かすにつれ、長波長ピークの伝送効率が増加し、一方、短波長の伝送効率は強く抑制される。抑制は共鳴点で最も強い。 これは、ΔE=0で零に近づく、ΔE<0の(1、0)Qピークの積分された強度(石英上に金を堆積した試料;図7における黒塗りの丸印)において明白である。サファイア上に銀を堆積した試料(図4)の場合も同様の傾向が見られる。(1、0)Sピークと(1、0)d2ピークとが近づくように動かすにつれ(nd2が増加するにつれ)、(1、0)Sピークは強度を驚異的に増すが、(1、0)d2ピークは実際にはより弱くなる。
【0086】
図7中で、サファイア上に銀がある試料(白抜き四角)の(1.0)d2ピークも、ΔE=0で零になる。非対称性は、長波長(低いエネルギ)ピークが金属フィルム基板上の表面プラズモンモードに対応するかどうか、すなわち、金属フィルム10と液体との界面に対応するかどうかと無関係とし、また、第1または第2の誘電体層(d1またはd2)が照射されるかどうかに関わらないものとする。
【0087】
本発明の光学素子20の好ましい実施形態が、図2に示されている。素子20は、第1の表面10a、第2の表面10b、および、少なくとも1つの開口12が開けられた金属フィルム10を含む。第1の誘電体層14aは金属フィルム10の第1の表面10aに実質的に隣接して備えられており、第2の誘電体層14bは金属フィルム10の第2の表面10bに実質的に隣接して備えられている。伝送強度は、第1の誘電体層14aの屈折率nd1が第2の誘電体層14bの屈折率nd2と実質的に等しいことを確保することで最も強化される。この著しく改善された伝送強化は、広く配列された開口12だけでなく少数の開口12あるいは単一の開口12の場合でさえも生じる。
【0088】
図2は、各金属フィルム10の表面に実質的に隣接している固体の誘電体層を図示しているように見えるが、誘電体層の物理的な状態(固体、液体、気体)によって発明が制限されていないことに注目すべきであり、また、図2は、任意の物理的な状態の誘電体層を図示することが意図されている。したがって、例えば、発明は、両表面が空気あるいは真空で囲まれた、独立した金属フィルム10、固体の材料および気体、または、真空の屈折率が実質的に等しい場合に限り、金属フィルム10の一方の面側上が固体あるいは液体の誘電体層で、金属フィルム10の他方の面側上が気体あるいは真空の金属フィルム10を含む。しかしながら、実際的見地から言えば、固体の基板上に薄い金属フィルム10を堆積させることにより薄い金属フィルム10を用意するのが一般的に最も容易であり、したがって、2つの誘電体層のうちの1つは、多くの場合(必ずしもではないが)固体の材料である。
【0089】
少なくとも1つの開口12を備えた金属フィルム10は別として、本発明は、金属フィルム10の2つの表面のうちの1つに各々実質的に隣接している、屈折率が実質的に等しい2つの誘電体層を必要とする。本発明によれば、誘電体層が金属フィルム10の表面と物理的に接触している場合、あるいは、誘電体層と金属フィルム10の間の距離が、誘電体層と金属フィルム10の間にある媒体内での表面プラズモンの減衰長さ、すなわち、浸透深さ未満あるいは等しい場合、誘電体層は、金属フィルム10の表面に「実質的に隣接」している。
【0090】
さらに、本発明によれば、第1の誘電体層14aと第2の誘電体層14bのそれぞれの誘電率は、以下の場合“実質的に等しい”とみなす。伝送ピークは(3)式によれば屈折率(i、j)の各セットに対して生じる。さらに、金属フィルム10の各表面は、その金属フィルム10の表面に実質的に隣接している誘電体層の屈折率に依存する金属フィルム10自身のピークのセットを生成する。
【0091】
各金属フィルム10の表面に対応する2つのピークのピーク波長(あるいはピーク光子エネルギ)が、2つの波長のうちの長い波長の方の半値全幅(すなわち、ピークの(伝送における)最大振幅での、(波長における)ピークの幅)以下の差である場合、第1の誘電体層14aの屈折率nd1と第2の誘電体層14bの屈折率nd2とは実質的に等しいとみなされる。例えば、図5での、第2の誘電体層14bが空気(太い実線によって表示された)である伝送スペクトルを考える。よく知られた関係E=[(hc)/λ]を用いると、金属−空気の表面((1、0)A)および金属−石英の表面((1、0)Q)の(1、0)ピークにおけるピークエネルギが約0.7eVによって分けられるのに対して、金属−空気の表面((1、0)A)および金属−石英の表面((1、0)Q)の両方の(1、0)ピークの半値全幅は、0.15eV以下である。従って、ピークエネルギ(0.7eV)の差が半値全幅以上(<0.15eV)であるので、空気とサファイアの屈折率は“実質的に等しい”とみなされず、また、これらの2つの誘電性材料は本発明によって提示された、強化された伝送を生じない。対照的なのは、第2の誘電体層14bが、屈折率nd2=1.53の、屈折率がよく似た液体であり、(1、0)Qピークと(1、0)d2ピークのピークエネルギが一致し、ΔE=0、すなわち、ΔE<半値全幅の場合である。この最適な場合(ΔE=0)は、2つの最大の表面プラズモンの強化を示す。長波長の伝送ピークで強化が生じることが注目されるべきである。実際に、短波長ピークにおいては、ΔEが0(図7を参照)に向かうにつれ、伝送は消える傾向にある。
【0092】
第1の誘電体層14aおよび第2の誘電体層14bに用いられた材料は、伝送される光の波長において透明な、すべての誘電性の試料(空気あるいは真空を含む)である。材料は固体、液体あるいは気体である。誘電体材料の適切な例としては、サファイア、石英、ガラス、ポリマ(PMMA(ポリメタクリル酸)のような)、マグネシウムフッ化物、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、極度にドープ処理された半導体、液晶、水、空気および有機溶剤を含むが、限定されるものではない。誘電性材料の屈折率は一定であってもよいし、あるいは、‘265出願に記述されるように、屈折率は選択的に可変であってもよい。誘電体層14aおよび14bは任意の厚さであってもよいが、金属フィルム10の表面上の表面プラズモンのエバネッセント波の浸透深さと少なくとも同等の厚さ(例えば、一般的に、約100nmから200nmの厚さは空気または石英の誘電体層に適切である)が好ましい。
【0093】
さらに、第1の誘電体層14aと第2の誘電体層14bは同じ材料であってもよいが、ほとんど実質的に等しい屈折率を有する限り、第1の誘電体層14aと第2の誘電体層14bは異なる材料でもよい。製造することを考慮すると、第1の誘電体層14aと第2の誘電体層14bに異なる誘電性の2つの媒体を使用して素子を構成するほうがしばしばより容易であるため、第1の誘電体層14aと第2の誘電体層14bに異なる材料を使用して、本発明によって提示された伝送強度を利用する技量は、重要である。例えば、固体の石英の基板上で銀のフィルムのように薄い金属フィルム10を堆積させることは比較的簡単である。しかし、石英で金属フィルム10(基板の反対側)の残りの表面を被覆することはより困難である。それゆえ、石英の屈折率と実質的に等しい屈折率を有している、適用が容易な別の材料(PMMAのように)が、代わりに適用されるものであってもよい。この方法により、本発明の強化された伝送効率は、容易に製造された素子で実現できる。
【0094】
光伝送は、可視光、紫外線、赤外線、遠赤外線、またマイクロ波領域を含む広範囲の波長の光で操作可能であり、操作する波長は、開口/表面形状配列の周期性およびnd1およびnd2によって決定される。
【0095】
上述された本発明の光学素子20は、多くの応用が可能であり、そのいくつかを以下に記述する。
【0096】
1つ以上の開口12を有する金属フィルム10(そして、任意に、少なくとも1つの表面が周期的な表面形状を示している)の伝送スペクトルは、表面上の入射光の角度に依存する。この角度への依存性は、ここで記述される、改善された相互表面連結を備えた光学素子20と結合して、図8に示されるような波長選択光学フィルタ70をもたらす。上述したように構成された光学素子20は、基板といったような、支持部材72に搭載されるのが好ましく、また、支持部材72は回転可能な軸74に搭載されるのも好ましい。この光学フィルタの改善された性能は、独立した金属フィルム10(すなわち、金属フィルム10の第1の表面10aおよび第2の表面10bは同じ気体あるいは真空に接している)場合、あるいは、そうでなければ、金属フィルム10の両方の表面が、実質的に等しい屈折率の誘電性の材料に実質的に隣接している(好ましくは被覆されている)場合のいずれかにおいて、達成される。もし必要であるのならば、周期的な表面形状はさらに金属フィルム10上に備えられていてもよいが、必須ではない。破線は光学フィルタ70の表面に対する法線Nを表し、光学フィルタ70への入射光角度は法線Nに対する角度θで表す。光学フィルタ70を回転調整して入射角θを変更し、光伝送が角度の関数としてピークになる波長を選択的に変動することができる。この性質を利用して、1つ以上の開口12と周期的表面形状を有する、少なくとも1つの表面を有する金属フィルム10を含み、所定の入射角を得るように調整できる光学フィルタを形成できる。フィルタの入射角が変動するにつれフィルタを通じる伝送光の波長もまた変動し、その値は選択した入射角に基づいて選択できる。光学フィルタ70による伝送は、金属フィルム10の各面の誘電体層の実質的に等しい屈折率によって強化されることが重要である。
【0097】
上記の波長選択機能を有する光学フィルタ70は、紫外線、可視光線および長波長光線に対して使用することができる。この光学フィルタ70の利点は、出射光と入射光とが同一線上となるので、減衰が生じる全反射素子に比べて、光線を再指向する必要が無いことである(参照:上記H.Raether)。
【0098】
本発明が提供する光学フィルタの他の変形例として空間光学フィルタがある。空間光学フィルタは、フィルタの表面に沿った選択した位置で波長、および/または、伝送光の強度の変動を行い得るフィルタである。
【0099】
本発明の空間光学フィルタは上記のように、周期的表面形状を含む表面形状が周期的開口と不整合、および/または、非同調である光学素子20を利用する。表面形状と開口間の整合性、および/または、位相差を変えることにより、'116出願に示されているように、任意の指定位置でフィルタを通じて伝送された伝送光の波長、および/または、強度を制御することができる。例えば、周期的に配置された表面形状は金属フィルム10上において、いかなる指定位置においても周期的に配置した開口12と同調、または、非同調するように位置させることができる。この配置において、表面形状、すなわち、周期的表面形状が、周期的に配置された開口12と同調している場所では開口12を通じて強い伝送が生じる。また、表面形状が周期的に配置された開口12と同調していない場所では、開口12を通じての強い伝送は発生しない。
【0100】
本発明の空間光学フィルタは、固定して搭載することもできるし、また、もし不整合、および/または、非同調配列の影響と角度伝送依存性とを組み合わせたいのであれば、空間光学フィルタは、図8に示すように回転可能に搭載することができる。
【0101】
1つ以上の開口12を有し、任意に少なくとも1つの表面形状の金属フィルム10の表面を備えた本発明の光学素子20は、従来の網配列、すなわち、赤外線またはマイクロ波領域においてフィルタとして使用された粗な網、または、ワイヤー列と比較して、光学フィルタとして改善された波長選択性を示す。参照:R.Ulrich,"金属メッシュの遠赤外線領域特性とその構造(Far-Infraed Properties Of Metallic Mesh And Its Complimentary Structure)", Infrared Physics, 巻7、頁 37-55 (1967); L.C.Botten 他,"共振領域における誘導性グリッド:理論と実験(Inductive Grids In The Resonant Region:Theory And Experiment)", International Journal of Infrared and Millimeter Waves,巻6,第7号,頁511-575(1985)。
【0102】
さらに、材料がギャップ内のエネルギを除いて全ての波長において不活性、または、透過性である光子バンドギャップ配列と異なり、本発明は結合が生ずる波長を除いた全ての波長において不透明な材料を利用できる。
【0103】
本発明の他の用途として図9と図10に示す集光素子がある。Iincidentの矢印で表示される光が光学素子20に入射する。光学素子20は誘電性の基板14b上に堆積した金属フィルム10を有する。図9に示すように、金属フィルム10は複数の開口12を備え、かつ、金属フィルム10は、少なくともその1つの表面上に配置された周期的配列の表面形状40を含む周期的表面形状をさらに備え、金属フィルム10の第1の表面10aに光が入射するのが好ましい。集光は、金属フィルム10を通じての伝送後、複数の開口12を通じて、好ましくは各開口12にできるだけ近く連通するように対応して設けられた複数の光ファイバ80に移動する。あるいは、図10に示すように、単一の開口12を金属フィルム10に設けても良い。ここでは単一の光ファイバ80が単一の開口12と連通して集光しており、光が1つの光ファイバ80に伝送される。
【0104】
本発明によれば、金属フィルム10が実質的に開口12の光ファイバ80の端面に隣接(好ましくは接触している)して備えられ、光ファイバ80の材料の屈折率と実質的に等しい屈折率の誘電体層が備えられている場合に最高の特性が達成される。
【0105】
図9および図10に示される集光器において、開口12を通り光ファイバ80に入る光の強度は、上記のように本発明の光学素子20により強化される。
【0106】
開口12の縦横比は重要ではなく、上記のように強力集光の波長を決定するには表面形状40の周期が重要である(参照:例えば上記の(3)式および(4)式)。
【0107】
以前は光波長未満の光ファイバに光を導くことは困難であった。光の方向を決めるのに複雑なレンズおよび調節素子が使用された。本発明においては、開口のある面の表面範囲よりも多くの光が開口を伝送するため、金属開口と表面形状の配列が集光器のように作用する。結果的に、ファイバ(もし開口が光波長未満の径ならばその長さのファイバを含む)への光の導入が効率的になる。実際に本発明の集光器は、本発明に使用された1つ以上の開口12と、屈折率が実質的に等しく金属フィルム10の各面側に実質的に隣接する誘電体層との組合わせに対する、開口12のみの列を利用する集光器よりなお一層効率的である。
【0108】
単一開口を有する構造表面の他の用途としては、走査型近接場光学顕微鏡法(NSOM:Near-field Scanning Optical Microscopy)における用途がある。図11ないし図13のそれぞれは本発明により製造した走査型近接場光学顕微鏡装置を示す図である。
【0109】
図11および図12に示すように(分解図には、様々な金属フィルムおよび誘電体層が示されている)、光源90は支持材(図示せず)に支えられた試料92を通じて、集光器として作用するプローブ100に光を伝送する。プローブ100は前面102を有する光学素子である。上記の光学素子20で利用された金属フィルム10に相当する金属フィルム104を、例えば堆積により、素子の前面102に固定する。独立した間に挟まる誘電体層を用いてもよいが、プローブ100の前面102が、金属フィルム104に実質的に隣接する第1の誘電体層としての役割を果たすのが好ましい。金属フィルム104はプローブ100が集めた光の強度を増すために、単一の波長未満径の開口106と、好ましくは配列された窪み等の表面形状108を含む。このような表面形状108が備えられる場合、表面形状108は、プローブ100の前面102に面する、金属フィルム104の表面上に備えられるのが好ましい。第1の誘電体層の屈折率と実質的に等しい屈折率の第2の誘電体層110は、図示されるように金属フィルム104に実質的に隣接している。
【0110】
図11に矢印で示すように、プローブ100が集めた光は、プローブ100を通じて従来公知のNSOM信号処理作業に送られる。周期的な表面形状(もし、用いられるなら)は、試料に対面する金属フィルム104側に設けてもよいし、あるいは、試料の反対側でプローブ100の前面102に隣接する金属フィルム104側に設けてもよいことに注目すべきである。
【0111】
図13は本発明による走査型近接場光学顕微鏡装置の他の実施例の構造を示す図である。ここで、プローブ100は、集光器(集光モード)としてではなく、光源(放射モード)として作用する。プローブ100の構造は図11および図12に示すものと同様である。図13の矢印で示すように、光はプローブ100に入り前面102に向かう。
【0112】
光は、金属フィルム104に実質的に隣接して備えられた、屈折率が実質的に等しい2つの誘電体層102および110と結合する(また、もし、備えられているなら、金属フィルム104上の表面形状108の周期的な配列とも結合する)。続いて、光は前面102上の単一の波長未満径の開口106を経由して試料92を通り、従来から行われている信号処理のため光検出器94に伝送される。本発明によれば、上記のNSOM実施形態のすべてにおいて、金属フィルム104の両方の表面が、屈折率が実質的に等しい誘電体層に実質的に隣接している場合、最も高い伝送強度は達成される。
【0113】
NSOMの解像度は開口の寸法により決定され、径が小さい程解像度が向上する。しかし実際には、上記のように波長未満径の開口の伝送量は(d/λ)4で減少し、発生する信号の強度が非常に低くなるため、達成できる解像度には実際上の限度がある。したがって、より良い解像度を達成するために開口がより小さく作られるにつれて、本発明の単一の波長未満径の開口106によるNSOMプローブ(周期的な表面形状と組み合わせて)にて行われる強い光伝送は、周期的表面形状とあいまって従来のNSOMに比べるとますます有利となる。それは本発明の光伝送は、開口106の表面積に線形的に依存し、波長は開口106を取り巻く表面形状の周期と規則性によってのみ決定されるからである。換言すれば、本発明のNSOMプローブは上記の(d/λ)4での依存性に妨害されない。
【0114】
図14および図15に示す他の実施例では、1つ、または、複数個の開口を有する本発明による光学素子20を使用し、金属マスク内の周期的表面形状と開口の配置を工夫して、波長未満写真平板印刷用の新規のマスクを作ることができる。
【0115】
マスク200は1つ以上の開口124を有する金属フィルム120を含んでいる。金属フィルム120の第1の表面120aは、例えば第1の誘電体層130に金属フィルム120を堆積して、実質的に第1の誘電体層130に隣接して設けられている。もし、さらなる伝送強度が望まれるのであれば、金属フィルム120の少なくとも1つの表面上に周期的表面形状を構成するように、窪み等の複数の周期的に配置された表面形状126が金属フィルム120の少なくとも1つの表面上に設けられる。このような表面形状126が設けられた場合、表面形状126は、光150が入射する金属フィルム120の表面120b上に設けられるのが好ましい。第1の誘電体層130の屈折率と実質的に等しい屈折率の第2の誘電体層140は、実質的に金属フィルム120の第2の表面120bに隣接して設けられている。開口124の直径よりずっと大きい波長λを有する入射光150が、マスク200に向けられる。入射光150は、金属フィルム120と組み合わせられている第1と第2の誘電体層130および140によって与えられる相互表面結合と結合し、もし設けられているのであれば、周期的表面形状とも結合し、(λ/2)よりずっと小さい特異形状を持つ写真石版画像を作るために、開口124を通り金属フィルム120に投影される。マスクを通して伝送された強度は、屈折率が実質的に等しい第1と第2の誘電体層の存在によって大いに強化される。
【0116】
本発明の写真石版作業を例示するため、感光材料を塗布した基板160上の文字Hの写しと二つの点を図14と図15に示す。転写する画像(この場合文字H)に対応する配置で、スリット状の開口124aが金属フィルム120内に形成される。さらに、円形または点状の開口124bが、二つの点の画像として作られる。光130はマスク200を指向し、ついで光は上記のように、屈折率が実質的に等しい第1と第2の誘電体層による(もし設けられているのであれば、表面形状126がもたらした周期的表面形状にもよる)増強された伝送効果と共に、開口124aと124bを通り伝送される。その結果、感光性耐蝕膜被覆の基板160が希望した画像142のパターンで露光される。
【0117】
本発明の写真石版印刷用マスクは、強度の紫外線およびX線源を使用することなく、感光性材料上に波長未満の幅の点または線を描くことができる。強い線源の代わりに、通常の紫外線源または可視光線源さえも使用できる。さらに、本発明ではX線感光性耐蝕膜の代わりに、従来の感光材料、例えば紫外線感光性または可視光感光性耐蝕膜を使用できる。
【0118】
以上ある種の用途における各種の光学素子につき記述、例示してきたが、当業者には明らかなように、ここに添付する請求の範囲に依ってのみ限定される本発明の精神および広い教義から逸脱することなく変更、修正が可能である。
【0119】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による素子においては、強力な光伝送が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられる孔開き金属フィルムの斜視図である。
【図2】金属フィルムの表面のうちの1つに実質的に隣接している第1の誘電体層と金属フィルムの別の表面に実質的に隣接している第2の誘電体層とを有する孔開き金属フィルムを含む、本発明によって構成された光学素子の断面図である。
【図3】本発明による光学素子に関する入射および出射光の幾何学的配置を示す概略斜視図である。
【図4】金属フィルムは銀のフィルムであり、第1の誘電体層がサファイアの基板である場合の、図2で示された光学素子の、第2の誘電体層に用いられた様々な誘電媒体用の零次伝送スペクトルを示すグラフである。
【図5】金属フィルムは金のフィルムであり、第1の誘電体層が石英の基板である場合の、図2で示された光学素子の、第2の誘電体層に用いられた様々な誘電媒体用の零次伝送スペクトルを示すグラフである。
【図6】ピークエネルギの差ΔEを関数とした、図4および図5における様々な(1、0)ピークの、ピーク伝送強度の変化を示すグラフである。
【図7】ΔEを関数とした、ピークの最大値の半分での全幅にわたって積分された、図4および図5における様々な(1、0)ピークとなる領域の変化を示すグラフである。
【図8】光の入射角を変更して通過する光の伝送を選択的に変更する素子を示す斜視概略図で、かかる素子は波長選択光学フィルタとして有効である。
【図9】本発明による集光器の概略斜視図である。
【図10】本発明による集光器の概略斜視図である。
【図11】本発明による走査型近接場光学顕微鏡用プローブの概略斜視図で、プローブは集光モードで操作されている。
【図12】本発明による走査型近接場光学顕微鏡用プローブの概略分解図である。
【図13】本発明による走査型近接場光学顕微鏡用プローブの概略斜視図で、プローブは放射モードで操作されている。
【図14】写真石版印刷用マスクとして利用される、本発明の光学素子の概略斜視図である。
【図15】本発明を使用した写真石版印刷用マスクにより、光電性被覆を有する基板上に転写された最終的パターンを示す斜視概略図である。
【符号の説明】
10、104、122 金属フィルム
10a、120a 第1の表面
10b、120b 第2の表面
12、106、124a、124b 開口
14a、130 第1の誘電体層
14b、110、140 第2の誘電体層
20 光学素子
70 光学フィルタ
72 支持部材
74 軸
80 光ファイバ
90 光源
92 試料
94 光検出器
100 プローブ
102 前面
108、126 表面形状
142 画像
160 基板
150 入射光
200 マスク
Claims (12)
- 光学素子であって、
第1および第2の表面を有する金属材料またはドープ処理をした半導体材料から構成される導電性フィルムと、
前記導電性フィルムに設けられ、前記第1の表面から前記第2の表面に連通する少なくとも1つの入射光の波長未満の径を有する開口と、
前記導電性フィルムの前記第1の表面に実質的に隣接する第1の屈折率の第1の誘電体層と、
前記導電性フィルムの前記第2の表面に実質的に隣接する第2の屈折率の第2の誘電体層と、
前記導電性フィルムの前記第1および前記第2の表面の少なくとも一つに設けられた周期的に変化する表面形状とを有し、
前記第1の屈折率と前記第2の屈折率が実質的に等しいことを特徴とする光学素子。 - 光学素子であって、
第1および第2の表面を有する金属材料またはドープ処理をした半導体材料から構成される導電性フィルムと、
前記導電性フィルムに設けられ、前記第1の表面から前記第2の表面に連通する入射光の波長未満の径を有する開口のアレイと、
前記導電性フィルムの前記第1の表面に実質的に隣接する第1の屈折率の第1の誘電体層と、
前記導電性フィルムの前記第2の表面に実質的に隣接する第2の屈折率の第2の誘電体層とを有し、
前記第1の屈折率と前記第2の屈折率が実質的に等しいことを特徴とする光学素子。 - 光学素子であって、
第1および第2の表面を有する導電性フィルムと、
前記導電性フィルムに設けられ、前記第1の表面から前記第2の表面に連通する少なくとも1つの開口と、
前記導電性フィルムの前記第1の表面に実質的に隣接する第1の屈折率の第1の誘電体層と、
前記導電性フィルムの前記第2の表面に実質的に隣接する第2の屈折率の第2の誘電体層とを有し、
前記第2の屈折率は実質的に前記第1の屈折率に等しく、前記導電性フィルムの1つの表面に入射する光が前記導電性フィルムの少なくとも1つの表面の上の表面プラズモンモードと相互作用し、前記導電性フィルムの前記開口の少なくとも1つを通ずる光伝送を強化する光学素子。 - 前記導電性フィルムの前記第1および第2の表面のうちの少なくとも1つが、周期的な表面形状を有する請求項3に記載の光学素子。
- 前記周期的な表面形状が複数の表面形状からなる、請求項1または4に記載の光学素子。
- 前記開口が周期的に配列されている、請求項3に記載の光学素子。
- 前記開口の少なくとも1つが円筒形またはスリット状、矩形のいずれかである、請求項1から6のいずれか1項に記載の光学素子。
- 空間光学フィルタであって、
請求項1から7のいずれか1項に記載の光学素子を有してなり、
前記導電性フィルムの前記開口の少なくとも1つを通ずる光伝送が強化され、
さらに特定範囲の波長の光のみが前記導電性フィルムの前記開口を通じて伝送されるように入射光線に関する前記導電性フィルムの方位を調整する手段を有する空間光学フィルタ。 - 空間光学フィルタであって、
請求項1から7のいずれか1項に記載の光学素子を有してなり、前記導電性フィルムの前記開口の少なくとも1つを通ずる光伝送が強化され、
さらに各開口を通じて移動する光が対応する光ファイバに入るように各開口と連通して配置された光ファイバを有する空間光学フィルタ。 - 光源と光検出器を有する走査型近接場光学顕微鏡の集光モードで使用する走査型近接場光学顕微鏡用プローブであって、
光源から受光するために前面が光源の近くに配置された請求項1から7のいずれか1項に記載の光学素子を有してなり、
前記導電性フィルムの前記開口の少なくとも1つを通ずる光伝送が強化され、強化された伝送光が前記光学素子を通じて前記光検出器に伝送される走査型近接場光学顕微鏡用プローブ。 - 光源と光検出器を有する走査型近接場光学顕微鏡の放射モードで使用する走査型近接場光学顕微鏡用プローブであって、
光を前記光検出器に伝送するために前面が前記光検出器の近くに配置された請求項1から7のいずれか1項に記載の光学素子を有してなり、
前記導電性フィルムの前記開口の少なくとも1つを通ずる光伝送が強化され、強化された伝送光が前記光検出器に伝送される走査型近接場光学顕微鏡用プローブ。 - 感光性耐蝕膜を被覆した基板に画像を転写する写真平版印刷用マスクであって、
請求項1から7のいずれか1項に記載の光学素子を有してなり、
前記導電性フィルムの一つの表面に入射する光が前記導電性フィルムの少なくとも一つの表面上の表面プラズモンモードと相互作用し、その結果導電性フィルム内のパターンに準拠して感光性耐蝕膜被覆基板を露光するように前記導電性フィルムの少なくとも一つの開口を通ずる光伝送を強化し、画像を転写することを特徴とする写真平版印刷用マスク。
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