JP3921308B2 - ガス湯沸器の熱交換器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はガス湯沸器の熱交換器に関し、詳しくは加熱炉内でろう付けされる熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、小型のガス湯沸器では、燃焼室の正面壁に熱電対の感熱部を挿通する通孔を設け、この通孔に感熱部の温接点を臨ませ、熱交換器における排ガス流路が燃焼生成物等によって閉塞された場合に、感熱部近傍の排ガス温度上昇により熱電対の起電力を上昇させ、この起電力レベルに基づいて閉塞傾向を検出し、不完全燃焼を生じる前に燃焼を停止する排気閉塞検知装置(不完全燃焼防止機能)を備えている。
【0003】
一方、このようなガス湯沸器では、熱交換器を熱伝導性の良い銅材料で製作し、溶融ハンダに浸すことによって、熱交換器表面にハンダを付着させてメッキすると共に、ハンダを隙間に侵入させて、フィン、伝熱管等の溶接を行っている。しかし、ハンダは、いわゆる「環境負荷の大きい」重金属であって、環境上の問題からその使用を控える方向にある。
このため、ハンダに代わって、ろう材料を用いて、熱交換器の各部を溶接することが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、熱交換器をろう材料により溶接すると、高温度の加熱により銅が軟化することとなって、熱交換器に一体に形成される燃焼室が変形し易くなる問題があった。
殊に、不完全燃焼防止装置を搭載するガス湯沸器の熱交換器では、熱交換器の排気流路詰りを検出する二次熱電対を燃焼室の正面壁に設けているために、燃焼室壁が変形すると、作動にバラツキを生じるおそれがあった。
そこで、本発明のガス湯沸器の熱交換器は、ろう付けによって燃焼室が軟化しても変形しないようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1記載のガス湯沸器の熱交換器は、
燃料ガスを燃焼する燃焼室を形成する銅製の四角筒状の内胴と、
上記内胴上部で所定間隔に配列される複数の銅製フィンと、
上記フィンを貫通して通水路となる銅製の伝熱管とを一体的に組み立てて、加熱炉内でろう付けされて製造されるガス湯沸器の熱交換器において、
上記内胴が変形しないように、上記内胴下端内側に、内胴左右側面壁とコーナー部とに当接して補強するステンレス製の補強板を設けたことを要旨とする。
【0006】
また、上記課題を解決する本発明の請求項2記載のガス湯沸器の熱交換器は、請求項1記載のガス湯沸器の熱交換器において、
上記内胴の後面壁下端と上記補強板の一部とを挟み込みながら器体に固定される押え板を設けたことを要旨とする。
【0007】
上記構成を有する請求項1記載のガス湯沸器の熱交換器は、内胴と伝熱管とフィンとが銅材料で形成され、加熱炉内でろう付けされて製造され、ステンレス製の補強板が内胴下端内側に、内胴左右側面壁とコーナー部とを補強し、内胴の変形を防ぐ。
従って、ろう付け時に、熱交換器が高温に熱せられて銅の内胴が軟化しても、内胴が変形し難い。
【0008】
また、上記課題を解決する本発明の請求項2記載のガス湯沸器の熱交換器は、内胴の後面壁下端を挟み込んで器体に固定される押え板を設け、この押え板が補強板の一部を同時に挟み込む。
従って、押え板により補強板と内胴の後面壁下端とが器体にしっかり固定されるため、より内胴が変形し難くなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の元止め式ガス湯沸器の熱交換器について好適な実施形態を説明する。
ガス湯沸器は、図3に示すように、混合気を燃焼するバーナ28と、燃焼熱を熱交換する熱交換器18とを備える。
【0010】
バーナ28には、燃焼炎による加熱によって起電力を発生し燃焼状態を検知する一次熱電対1が設けられ、排気閉塞を検知する二次熱電対2が燃焼室を形成する内胴16の正面壁16cに設けた通孔3に臨んで設けられ、検出起電力の監視を行うコントローラ23へ電気的に接続される。コントローラ23は、一次熱電対1および二次熱電対2よる合成起電力が所定値以下か否かを判定し、異常と判定すれば、コントローラ23と電気的に接続される燃料ガス流路の開閉弁24、25へ閉弁指令を出して燃焼を停止するように設定される。
【0011】
熱交換器18は、図2に示すように、燃料ガスを燃焼する燃焼室を形成する銅製の四角筒状の内胴16と、燃焼熱を吸収する複数のフィン18bと、フィン18bを挿通して排気経路内で蛇行するように配置されて通水を加熱する伝熱管18aと、伝熱管18aの周囲に所定間隔で配置され、内胴16の外壁に巻き付けられて伝熱管18aに接続される給水管10とからなり、この伝熱管18aの他端には、湯出口に通じる給湯管11が接続される。
【0012】
内胴16正面壁16cには二次熱電対2を取り付ける取付板15が設けられ、取付板15には内胴16に通じる通孔3が設けられる。
二次熱電対2は垂直方向に縦向きに設けられ、この感熱部4は、内胴16の方向にL字形に曲げられ、通孔3を挿通して内胴16内に臨む。
【0013】
一次熱電対1は、室内が排ガスによって酸欠雰囲気となると、一次熱電対1を加熱している燃焼炎がリフティング(飛火)を起こし始め、発生起電力を低下する。
他方、排気閉塞検知装置である二次熱電対2は、燃焼生成物によって熱交換器18の排気流路が閉塞してくると、内胴16の正面壁16cに設けた通孔3へ排ガスがあふれ始め、この排ガスを感知して起電力を発生する。
また、二次熱電対2は、一次熱電対1に対して逆起電力を発生するように逆極性に接続され、熱交換器18の排気流路が閉塞する程度につれて発生起電力が上昇し、一次熱電対1と二次熱電対2との合成起電力が低下する。
従って、コントローラ23は、合成起電力値から、酸欠状態の検知、不着火、燃焼炎の消失有無の判定だけでなく、熱交換器18の閉塞状態の検知を行ない、異常と判定すれば直ちに開閉弁24、25を閉弁して、不完全燃焼を防止する(以下、不完全燃焼防止機能と呼ぶ)。
【0014】
熱交換器18の各部は、銅材料で組み立てられ、加熱炉内でろう付けされる。熱交換器18下部の内胴16には、図1に示すように、ろう付け前に予め、内胴16下部の内側から左右の側面壁16b、16bとコーナー部16a、16aとを補強するステンレス製の補強板5を左右に設ける。
この補強板5は、内胴16下部の内側から側面壁16b、16bとコーナー部16a、16aとに沿って当接されるコの字部5aと、コの字部5aに沿う端部を外側に曲げて内胴16下端に係止される曲げ部5bと、後述する押え板6の隙間6aに挟まれて内胴16の左右の後面壁16dと共に器体本体ケースに固定される固定部5cとからなる。
また、補強板5は、ろう付け前に、内胴16の正面壁16cに1点、側面壁16bに2点、後面壁16dに1点のスポット溶接がされて、内胴16に固定される。
【0015】
また、図1に示すように、熱交換器18の下部には、内胴16の後面壁16d下端を挟んで器体本体ケースに固定される押え板6が設けられる。
この押え板6は、U字状の隙間6aをもつように折り畳まれ、両面には中央にビス貫通孔6bを備える。
そして、内胴16の後面壁16d下部と補強板5の一部である固定部5cとは、この押え板6のU字状の隙間6aに挟み込まれ、貫通孔6bに挿入されるビスによって器体本体ケースに固定される。
【0016】
また、熱交換器18の上部には、図2に示すように、防熱フード19が設けられる。
防熱フード19は、排ガスを前上方に分散させる複数の整流板19aと、整流板19aを所定間隔に保持しながら熱交換器18上部側面に固定される左右の取付足19bとを備える。
また、熱交換器18上端の両側面には、L字状に折り曲げられ、立設面20aと固定面20bとを形成する固定板20が設けられる。
固定板20の立設面20aは、防熱フード19の取付足19bと重ねられて熱交換器18側部にビス止めされ、固定板20の固定面20bが器体本体ケースにビス止めされる。
このように、固定板20により熱交換器18上部と防熱フード19とが固定され、器体本体ケースに組み込まれる。
【0017】
次に、熱交換器18のろう付け方法について説明する。
熱交換器18をろう付けする加熱炉は、フレームカーテンで仕切られて炉内がCOやH2等の還元雰囲気にされ、780〜800℃に加熱される。
まず、仮組み立てした熱交換器18の溶接する部分に棒状のろう材料(BCuP)を置き、加熱炉内にこの熱交換器18を通過させる。
そして、熱交換器18が加熱炉内を通過中に、ろう材料が溶融し、伝熱管18aとフィン18bとの隙間、内胴16に巻き付けられた給水管10と内胴16との隙間に流れ込み、各部が溶接される。
尚、内胴16の材質が銅であるのに対して、補強板5の材質がステンレスであるため、加熱炉を通しても、内胴16と補強板5とは溶接されず、補強板5の強度は変化しないので内胴16の矯正には都合が良い。
【0018】
以上、説明したように、本実施形態の元止め式ガス湯沸器の熱交換器によれば、熱交換器18をろう付けする前に、内胴16内側から側面壁16bとコーナー部16a、16aとを補強する補強板5が組み込まれているため、加熱炉で高温に加熱されても、ろう付け前の形状が保たれ、内胴16の加工歪がとれると共に、銅の内胴16が軟化しても内胴16が変形しない。
また、熱交換器18を器体本体ケースに組み込み後は、熱交換器18上部がビスにより固定され、熱交換器18下部では、押え板6が内胴16の後面壁16d下部と補強板5とを挟み込んで器体本体ケースにしっかりビス止めされて固定されるため、内胴16が変形し難い。
その結果、内胴16の正面壁16cに設けた二次熱電対2と燃焼炎との位置関係を所定位置に精度良く保つことができ、二次熱電対2が熱交換器18の排気流路詰りを精度良く検出することができ、不完全燃焼防止装置としての信頼性を向上できる。
【0019】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、補強板5と内胴16とは、カシメによって固定されても良い。
また、補強板5は左右にそれぞれ設けられることに限定されず、左右の補強板5、5を一体に形成しても良い。
【0020】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明の請求項1記載のガス湯沸器の熱交換器によれば、ろう付けによって、銅の内胴が軟化しても、補強板が内胴下端内側に、内胴左右側面壁とコーナー部とに当接して補強するため、内胴が変形し難いという優れた効果を奏する。
例えば、内胴壁面に熱電対を設けて排気閉塞を検知するガス湯沸器においては、その検出精度が向上し、不完全燃焼防止装置としての信頼性を向上できる。
【0021】
また、本発明の請求項2記載のガス湯沸器の熱交換器によれば、請求項1による効果に加え、熱交換器が器体に組み込まれると、押え板が補強板と内胴の後面壁下部とを挟み込み、器体にしっかり固定されるため、より内胴が変形し難くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態としての燃焼室下部の固定および補強を示す分解図(下方斜視図)である。
【図2】熱交換器上部の固定を示す分解図(上方斜視図)である。
【図3】湯沸器の概略図である。
【符号の説明】
二次熱電対 2
補強板 5
押え板 6
取付板 15
内胴 16
熱交換器 18
防熱フード 19
Claims (2)
- 燃料ガスを燃焼する燃焼室を形成する銅製の四角筒状の内胴と、
上記内胴上部で所定間隔に配列される複数の銅製フィンと、
上記フィンを貫通して通水路となる銅製の伝熱管とを一体的に組み立てて、加熱炉内でろう付けされて製造されるガス湯沸器の熱交換器において、
上記内胴が変形しないように、上記内胴下端内側に、内胴左右側面壁とコーナー部とに当接して補強するステンレス製の補強板を設けたことを特徴とするガス湯沸器の熱交換器。 - 上記内胴の後面壁下端と上記補強板の一部とを挟み込みながら器体に固定される押え板を設けたことを特徴とする請求項1記載のガス湯沸器の熱交換器。
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