JP2940753B2 - 湯沸器 - Google Patents

湯沸器

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JP2940753B2
JP2940753B2 JP999193A JP999193A JP2940753B2 JP 2940753 B2 JP2940753 B2 JP 2940753B2 JP 999193 A JP999193 A JP 999193A JP 999193 A JP999193 A JP 999193A JP 2940753 B2 JP2940753 B2 JP 2940753B2
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信幸 粕川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は貯水ケ−スと、この貯水
ケ−ス内に設けられた燃焼室ケ−スと、この燃焼室ケ−
ス内に臨ませた燃焼装置と、燃焼室ケースからの排気ガ
スを貯水ケ−スの上方に案内する排気筒とを備えた湯沸
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の湯沸器としては、例えば、実公平
1−19007号公報に記載されているものが知られて
いる。即ち、図5において1は貯水ケ−スであり、貯水
ケ−ス1内の上部空間にボールタップ2の給水口3を下
向きに臨ませている。4は周囲に間隔をあけて貯水ケ−
ス1内に挿入された燃焼室ケース、5はこの燃焼室ケー
ス4内に設置された熱交換器であり、燃焼室ケース4の
上部に連結した排気筒6が貯水ケ−ス1の天板を貫通し
て上方へ突き出している。熱交換器5は多数のフィン
7,7が取りつけられた複数本の熱交換パイプ8,8か
らなり、これらの熱交換パイプ8,8は貯水ケ−ス1の
まわりの水室9と連通している。また、熱交換器5の下
方にはガスバ−ナ等の燃焼装置10が設けられ、この燃
焼装置10を燃焼室ケース4内に臨ませている。
【0003】11は制御装置であり、この制御装置11
は貯水ケ−ス1内に設けられた水温検出用の温度センサ
12と、燃焼装置10とに接続されている。13は給湯
口、14はオ−バ−フロ−口である。
【0004】制御装置11は運転スイッチ(図示せず)
がオンのとき、温度センサ12の検出温度と所定の基準
温度とを比較し、水室9の水温が例えば80℃〜85℃
の範囲に保たれるように燃焼装置10を制御するもので
ある。
【0005】運転スイッチ(図示せず)がオンで、温度
センサ12の検出温度が下限基準温度(例えば80℃)
より低いとき、制御装置11は燃焼装置10を作動させ
る。このため、燃焼装置10からの燃焼ガスは燃焼室ケ
ース4に入り、熱交換器5及び燃焼室ケース4の天板を
加熱した後、排気筒6を通り、これを加熱しつつ外部へ
排出される。水室9の水は熱交換パイプ8,8に自然循
環しながら加熱されるばかりでなく、燃焼室ケース4の
天板からの熱伝導によって加熱され、上部から順に沸上
げられていく。そして、温度センサ12の検出温度が上
限基準温度(例えば85℃)以上になると、制御装置1
1は燃焼装置10の作動を停止させる。
【0006】このようにして沸上げられた水室9の湯
は、随時、給湯口からポンプ(図示せず)によって利用
部へ送られる。この結果、水室9の水位がボ−ルタップ
2の制御水位Lよりも低下すると、ボ−ルタップ2の給
水口2aから新たな水が水室9に補給され、また一定水
位を越えた水はオーバ−フロ−口14より外部に排出さ
れ、貯水ケ−ス1内の水位を一定範囲に保つようになっ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】通常、湯沸器内の燃焼
室ケース、排気筒等には、熱伝導性が高く安価である銅
が用いられている。しかしながら、銅は耐食性が低く、
上述した湯沸器では水面付近において高温水蒸気が発生
し、それにより排気筒に穴あき等の水蒸気腐食が発生す
る問題があった。また、すでに製品として完成した湯沸
器に対しても、同様な問題があり、その対策が望まれて
いた
【0008】本発明は、上述した事実に鑑みてなされた
ものであり、熱交換効率を落とすことなく、排気筒の腐
食を防止することと、既に製品として完成した湯沸器に
対しても排気筒の腐食を防止できるようにすることを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、貯水ケ−ス
と、この貯水ケ−ス内に設けられた燃焼室ケ−スと、こ
の燃焼室ケ−ス内に臨ませた燃焼装置と、燃焼室ケース
からの排気ガスを貯水ケ−スの上方に案内する排気筒と
を備えた湯沸器において、排気筒の下部は熱伝導性の第
1部材からなり、かつ、排気筒の上部は第1部材よりも
耐食性の高い第2部材からなる構成である。
【0010】また、本発明では、貯水ケ−スと、この貯
水ケ−ス内に設けられた燃焼室ケ−スと、この燃焼室ケ
−ス内に臨ませた燃焼装置と、燃焼室ケースからの排気
ガスを貯水ケ−スの上方に案内する排気筒とを備えた湯
沸器において、排気筒の下部は熱伝導性の第1部材から
なり、かつ、排気筒の上部は内側を第1部材、外側を第
1部材よりも耐食性の高い第2部材としたクラッド材か
らなる構成である。
【0011】また、本発明では、貯水ケ−スと、この貯
水ケ−ス内に設けられた燃焼室ケ−スと、この燃焼室ケ
−ス内に臨ませた燃焼装置と、燃焼室ケースからの排気
ガスを貯水ケ−スの上方に案内する排気筒とを備えた湯
沸器において、熱伝導性の第1部材からなる排気筒の上
部には第1部材よりも耐食性の高い第2部材が張り合わ
されている構成である。
【0012】また、本発明では、貯水ケ−スと、この貯
水ケ−ス内に設けられた燃焼室ケ−スと、この燃焼室ケ
−ス内に臨ませた燃焼装置と、燃焼室ケースからの排気
ガスを貯水ケ−スの上方に案内する排気筒とを備えた湯
沸器において、熱伝導性の第1部材からなる排気筒の上
部には第1部材よりも耐食性の高い第2部材が溶射され
ている構成である。
【0013】
【作用】排気筒の下部に熱伝導性の高い第1部材(例え
ば銅)を用い、かつ、排気筒の上部に第1部材よりも耐
食性の高い第2部材(例えばステンレス合金)を用いる
ことにより、排気筒下部の水に接触する部分では熱伝導
性の高い第1部材を介して熱交換を行い、排気筒上部の
水蒸気と接触する部分は耐食性の高い第2部材にて保護
されているため、熱交換効率を落とすことなく、排気筒
の腐食を防止することをができる。
【0014】また、排気筒の下部に熱伝導性の高い第1
部材を用い、かつ、排気筒の上部に内側は第1部材、外
側は第1部材よりも耐食性の高い第2部材からなるクラ
ッド材を用いることにより、同様に熱交換効率を落とす
ことなく、排気筒の腐食を防止することをができ、さら
にこのものでは、排気筒の上部及び下部との接合面が同
素材となるため容易に接合を行える。
【0015】また、熱伝導性の高い第1部材からなる排
気筒の上部に第1部材よりも耐食性の高い第2部材を張
り合わせることにより、同様に熱交換効率を落とすこと
なく、排気筒の腐食を防止することをができ、さらにこ
のものでは、既に製品として完成した湯沸器に対しても
同様の対策を容易に行うことができる。
【0016】また、熱伝導性の高い第1部材からなる排
気筒の上部に耐食性の高い第2部材を溶射することによ
り、同様に熱交換効率を落とすことなく、排気筒の腐食
を防止することをができ、このものでも、既に製品とし
て完成した湯沸器に対しても同様の対策を容易に行うこ
とができる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示すもので、図1
において、図5に示す従来のものと共通する部分には同
一符号を付し説明を省略する。
【0018】以下、本発明の一実施例を図面に基ずいて
説明すると、図1において、排気筒6の下部が熱伝導性
の高い銅等の第1部材15からなり、また、上部が第1
部材15よりも耐食性の高いステンレス合金等の第2部
材からなり、両部材15,16が溶接、ろう付け等によ
って気密に接合されている。これにより、排気筒6下部
の水に接触する部分では熱伝導性の高い銅等の第1部材
15を介して熱交換を行い、排気筒6上部の水蒸気と接
触する部分は耐食性の高いステンレス合金等の第2部材
16にて保護されているため、熱交換効率を落とすこと
なく、排気筒6の腐食を防止することをができる。
【0019】また、図2においては、上述した湯沸器に
おいて、排気筒6は下部が熱伝導性の高い銅等の第1部
材15からなり、また、上部は内側を銅等の第1部材1
5、外側を第1部材15よりも耐食性の高いステンレス
合金等の第2部材16としたクラッド材からなり、これ
らが溶接、ろう付け等によって気密に接合されている。
これにより、同様に熱交換効率を落とすことなく、排気
筒6の腐食を防止することをができ、さらに、排気筒6
の上部及び下部との接合面が同素材となるため、容易に
接合を行える。
【0020】また、図3においては、上述した湯沸器に
おいて、排気筒6は熱伝導性の高い銅等の第1部材15
が用いられ、かつ、排気筒6の上部には第1部材15よ
りも耐食性の高いステンレス合金等の第2部材16を張
り合わせてある。これにより、同様に熱交換効率を落と
すことなく、排気筒6の腐食を防止することをができ、
さらに、既に製品として完成した湯沸器に対しても同様
の対策を容易に行うことができる。
【0021】また、図4においては、上述した湯沸器に
おいて、排気筒6は熱伝導性の高い銅等の第1部材15
が用いられ、かつ、排気筒6の上部には第1部材15よ
りも耐食性の高いステンレス合金、セラミック等の第2
部材16を溶射したものである。これにより、同様に熱
交換効率を落とすことなく、排気筒6の腐食を防止する
ことをができ、このものでも、既に製品として完成した
湯沸器に対しても同様の対策を容易に行うことができ
る。
【0022】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、排気筒下部の水に接触する部分では熱伝導性の高
い銅等の第1部材を介して熱交換を行い、排気筒上部の
水蒸気と接触する部分が第1部材よりも耐食性の高いス
テンレス合金等の第2部材にて保護されているため、熱
交換効率を落とすことなく、排気筒の腐食を防止するこ
とをができる。 また、請求項2記載のものでは、同様
に熱交換効率を落とすことなく、排気筒の腐食を防止す
ることをができ、さらに、排気筒の上部及び下部との接
合面が同素材となるため容易に接合を行える。
【0023】また、請求項3記載のものでは、同様に熱
交換効率を落とすことなく、排気筒の腐食を防止するこ
とをができ、さらに、既に製品として完成した湯沸器に
対しても同様の対策を容易に行うことができる。
【0024】また、請求項4記載のものでは、同様に熱
交換効率を落とすことなく、排気筒の腐食を防止するこ
とをができ、このものでも、既に製品として完成した湯
沸器に対しても同様の対策を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す湯沸器の概略構成図で
ある。
【図2】同じく他の実施例を示す湯沸器の概略構成図で
ある。
【図3】同じく他の実施例を示す湯沸器の概略構成図で
ある。
【図4】同じく他の実施例を示す湯沸器の概略構成図で
ある。
【図5】従来例を示す湯沸器の概略構成図である。
【符号の説明】
1 貯水ケ−ス 4 燃焼室ケース 6 排気筒 10 燃焼装置 15 第1部材 16 第2部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24H 1/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯水ケ−スと、この貯水ケ−ス内に設け
    られた燃焼室ケ−スと、この燃焼室ケ−ス内に臨ませた
    燃焼装置と、燃焼室ケースからの排気ガスを貯水ケ−ス
    の上方に案内する排気筒とを備えた湯沸器において、排
    気筒の下部は熱伝導性の第1部材からなり、かつ、排気
    筒の上部は第1部材よりも耐食性の高い第2部材からな
    ることを特徴とする湯沸器。
  2. 【請求項2】 貯水ケ−スと、この貯水ケ−ス内に設け
    られた燃焼室ケ−スと、この燃焼室ケ−ス内に臨ませた
    燃焼装置と、燃焼室ケースからの排気ガスを貯水ケ−ス
    の上方に案内する排気筒とを備えた湯沸器において、排
    気筒の下部は熱伝導性の第1部材からなり、かつ、排気
    筒の上部は内側を第1部材、外側を第1部材よりも耐食
    性の高い第2部材としたクラッド材からなることを特徴
    とする湯沸器。
  3. 【請求項3】 貯水ケ−スと、この貯水ケ−ス内に設け
    られた燃焼室ケ−スと、この燃焼室ケ−ス内に臨ませた
    燃焼装置と、燃焼室ケースからの排気ガスを貯水ケ−ス
    の上方に案内する排気筒とを備えた湯沸器において、熱
    伝導性の第1部材からなる排気筒の上部には第1部材よ
    りも耐食性の高い第2部材が張り合わされていることを
    特徴とする湯沸器。
  4. 【請求項4】 貯水ケ−スと、この貯水ケ−ス内に設け
    られた燃焼室ケ−スと、この燃焼室ケ−ス内に臨ませた
    燃焼装置と、燃焼室ケースからの排気ガスを貯水ケ−ス
    の上方に案内する排気筒とを備えた湯沸器において、熱
    伝導性の第1部材からなる排気筒の上部には第1部材よ
    りも耐食性の高い第2部材が溶射されていることを特徴
    とする湯沸器。
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